アットウィキロゴ

本項ではDS版の情報が欠如しています。追記できる方は加筆をお願いします。


ソニック カラーズ

【そにっく からーず】

ジャンル アクション

対応機種 Wii
ニンテンドーDS
発売元 セガ
開発元 【Wii】セガ
【DS】ディンプス
発売日 2010年11月18日
定価 【Wii】6,090円
【DS】5,040円
判定 良作
ポイント 多種多様なカラーパワー
爽快感溢れるステージギミック
シリーズ屈指の完成されたレベルデザイン
反面で以降続くシナリオ迷走の皮切り
ソニックシリーズ

概要

ハイスピードの爽快感でお馴染みのソニックシリーズ。今作では宇宙人の「ウィスプ」の力を借り、様々なアクション「カラーパワー」が使えるのが特徴。

Wii版は前作『ソニック ワールドアドベンチャー』のPS3/360版をベースにしたものとなっており、Wiiでもゲージ制ブーストを楽しめるようになった。
なお、サイドステップやドリフトが特定コースの区域でしか出来なくなった代わりに、二段ジャンプが出来るようになっているなどの違いがある。
DS版はこれまでの『ソニック ラッシュ』シリーズの流れを全面的に汲んだ内容となっている。

ソニック達の掛け合いを書く脚本家に、アメリカ人ライターのケン・ポンタックとウォーレン・グラフという二人が採用された。 ストーリー自体はセガ側が用意したものとポンタック本人が証言している。

あらすじ

Dr.エッグマンが今までの悪事のお詫びにと宇宙空間に建設した巨大な遊園地「エッグプラネット・パーク」。
しかしソニックは何かウラがあると考え、テイルスとともにそこに向かう。
すると案の定、エッグマンは不思議な宇宙人・ウィスプの力を世界征服に使おうと企んでいた。
ソニック達は意思疎通が出来るようになったウィスプ「ヤッカー」と共に、エッグマンの野望に立ち向かう。


評価点

  • 色とりどりの追加アクション「カラーパワー」
    • 少しゲームを進めることで、白色以外のウィスプが入ったカプセルが見つかる。これに触れる事で、ソニックはウィスプ達の力を借りた特殊な能力「カラーパワー」を行使できる。
      始めの内は半透明で触れることができないがステージをクリアすることで順次解放されて行き、以前のステージで半透明だったカプセルも実体化して使用可能になる。
      • 初見では対応するカラーパワーを使用できない状態のステージがある構成上、基本的に全てのコースはパワーを使用しなくても必ずゴールできるように設計されている。しかしスコアもリングも、そして大抵はスピードも稼げるので使わない理由はない。一部のレッドスターリングは特定のパワーが入手に必要なこともある。
    • 基本的にカラーパワーは進んだ距離か使用中のリアクションに応じてボーナススコアが入り、対応するギミックを利用するとボーナス点が大幅に上昇する。
    • 能力は1つだけストックが可能で、所持さえしていれば1ボタンで発動ができる。
      また、今作のブースト能力はカラーパワーの亜種のような扱いであり、ホワイトカプセルを取得してゲージを貯める。他のパワーとは別枠で管理されるので、両方を保持して進行することも可能。
      + カラーパワーの一覧
    • シアン・レーザー
      • ソニックがレーザーになり、一定距離を瞬時に突っ切る。
      • 壁や天井に触れると反射して得点が入る。また、空中に浮かぶプリズムや地形に埋め込まれたケーブルの端に触れると、大量のボーナス点とともに決まったルートを通りつつ一定のポイントまで超高速移動出来る。
    • イエロー・ドリル
      • ドリルに変身し、地中や水中を自由に移動できる。パイプに入ると超高速で移動する。
      • 潜れない地形ではそもそも使えない、旋回時に相当の慣性がある、地中にいる時に効果時間が切れると即死するなどピーキーな能力。
    • ブルー・キューブ
      • 発動すると、ソニックがキューブに変身し辺り一面に衝撃波で攻撃する。これによって青いブロックと、高得点の青い大リングを入れ替え変化できる。
      • 瞬間的に発動する能力なので、これだけ「最初の変身から一定時間中はキューブへの変身が何回でも出来る」。ただし、時間が過ぎると青キューブ/リングは初期状態に戻る。
      • ブロックはリングとして取ると高得点だが、そうした場合足場もなくなってしまう。アクションパズルのように考える必要がある。
    • グリーン・ホバー
      • 空中に浮かびあがり、ジャンプボタンを押している間上昇する。
      • 普段はとても遅いが、リングのそばでブーストボタンを押すと、リングのラインを高速で辿って行く「ライトスピードダッシュ」が使える。
    • オレンジ・ロケット
      • ロケットになって、真上にかなりの距離を上昇する。
      • 効果が切れるとソニックが手足を広げてダイビング状態になり、ゆっくりと左右に移動できる。
    • ピンク・スパイク
      • 発動するとソニックが丸まってより鋭いトゲが生え、壁や天井に張り付ける。
      • ジャンプやホーミングアタックは普段通り行える。時間中にブーストボタンを押すと3Dソニック久々のスピンダッシュが繰り出せるが、ゲージを大きく消費する。
    • パープル・フレンジー
      • 狂暴化したウィスプが辺りの敵や障害物を食い尽くす。食うごとに巨大化し、通常壊せないものを壊せるようになり、新しい道を開けることも。
      • 終盤に登場するだけあって、3Dではまっすぐ進めない・2Dではスピードが出過ぎるなど慣れないと苦労するカラーパワー。
    • レッド・バースト (DS版のみ)
      • 発動すると大きな炎のような形になり、長押しをすると爆発し大きくジャンプが出来る。また爆発で周りのザコ敵を一気に倒す事が出来る。
      • ジェネレーションズやロストワールドでも復活する人気のウィスプだが、未だに携帯機版にしか登場していない。
    • バイオレット・ヴォイド (DS版のみ)
      • 終盤で限られた場所で使用できる。雰囲気こそパープルに似ているが、こちらはダークホールとなって真っ直ぐ進むようになっている
      • ちなみに発動の際は立木文彦氏が全力でカラーパワー名をシャウトしてくれる。その様は某ライダーを彷彿させてくれる。 「レェーザァー!」 「ロ↑ケットッ!」 「ドリルッ…!」
  • ファンシーで綺麗なステージ
    • 本作の舞台は遊園地であり、しかもアトラクションは惑星一つ分を丸ごと使った規模という設定。そのためか、ステージの各々は過去作とうってかわって大胆な風景揃い。代表的な物としては見渡す限りが本物のお菓子で作られている「スイートマウンテン」、宇宙空間を舞台にした艦隊のパレードを突っ切る「スターライトカーニバル」など。
      • もちろんファンシーなだけでは無く、自然の残る中エッグマンの機械開発が進む「プラネットウィスプ」など、旧シリーズのイメージをひっくるめたようなステージも用意されている。
  • 粒揃いのBGM
    • ステージBGMはテーマパークという舞台やそれぞれの惑星に合わせた名曲揃いで、シリーズの中でも評価が高い。
      • 各ステージごとに3つのアレンジが用意されている。
      • 特に最初の「トロピカルリゾート」はただ賑やかなだけではなく"宇宙"で"遊園地"で"トロピカル"という要素をたしかに感じられる傑作となっている。
      • 他に少し和風な要素の入った「アクアリウムパーク」、それまでと一転して未開拓の惑星の広大さを感じさせる「プラネットウィスプ」等、ステージの雰囲気にマッチした個性豊かかつハイクオリティな楽曲が揃っている。
      • 本作のBGMはゲーム外で演奏される機会も多く、ソニックシリーズを代表する楽曲群の一つとなっている。
    • ボーカル曲は主題歌とEDテーマの二曲。こちらも両曲とも評価が高い。
      • 特に主題歌「Reach For The Stars」はセガのAC音楽ゲームシリーズ「ゲキ!チュウマイ」の3機種にも収録されていることから知名度も高い。
  • 久々の2人プレイ「ゲームランド」
    • 本編とは別に、「ソニックシミュレーター」と称した特別ステージが存在する。
    • 基本的にシンプルな作りだが、あちこちにウィスプのカプセルが配置されているため、ほとんど使い放題と言っても過言ではないくらいにカラーパワーを発揮できる。
    • 一応このモードも1人プレイ&カラーパワーなしで全クリア可能。しかしカラーパワーを2人が同時に使用すると、1人では使えない隠された特殊効果が引き出せる。このタッグプレイが最大の醍醐味である。
    • 遊べるステージは最初は少ないが、本編コースで「レッドリング」を見つけていくと遊べるステージが増える。
      • 隠しを含めた全てのシミュレーターステージをクリアすると、本編でスーパーソニックが使えるようになる。カラーパワーが使えない代わりに、ブーストゲージが無制限になる為スピード狂のプレイヤーにはうってつけ。
  • Wiiのマシンパワーを最大限に活用した高品質なグラフィック。
    • HD作品を含めた歴代シリーズは勿論Wii全体のソフトの中でも屈指のグラフィックを誇る。HD版ワールドアドベンチャーの路線は性能的には下位と言われる機種変更を経てなお、見事に引き継がれたといえる。
      • フレームレートは30fpsだが一切処理落ちせず滑らかに動作する。
    • OPやED等で流れるプリレンダリングムービーも非常に綺麗に仕上がっている。
  • 短いロード
    • 昨今のシリーズで問題視されていたロード時間だが、本作ではどのシーンのロードもごくわずかな時間で完了する。
    • お陰で全編スピード感を崩すことなくプレイすることができる。歴代作の反省がしっかり活かせている部分と言えるだろう。
  • 練りに練られたステージ構成。
    • ソニックらしくないと思われるかもしれないカラーパワーだが、まったくスピード感を殺さず、新しいソニックの可能性を提供している。
      • 相当なボーナスポイントが入り、当然使わなければ入れないルート・手に入らないレッドリングもあるので、スコアアタック・新ルート開拓には欠かせない。
      • それでいて使用を強制されるシーンが一切ないのは見事。あえて初回プレイ時はカラーパワーを使用させないことで「カラーパワーなしでも全コースをクリアできる」ということを暗に示している。
        カラーパワー以外にもボーナス点要素が豊富なほか、一部箇所にカラーパワーを使わないことで短時間で済む部分をちりばめるなど、スコアか純粋なタイムかなどやり込みの幅が広いステージが多い。
    • 気持ちよく走る楽しさ、カラーパワーによる新たな攻略法開拓、それによるスコアアタックとタイムアタックの自由度といった要素がストレスなく合致した構成は3Dソニックシリーズでは最高峰と言える。
    • 地味ながら特筆すべき点として、気持ちよく走った先に予兆なしの落とし穴・トゲなどが設置してあるような、いわゆる「初見殺し」が非常に少なくなっている。
      • 近年のソニックシリーズでは死に覚えゲーとも言えるようなステージ構成が多かった*1が、今回は初挑戦のステージでもなんとかノーミスクリア出来るような配慮がされた構成が多い。
      • 普通のプレイでも底なし穴に落ちる可能性のある部分にはたいてい注意マークが表示されるようになっているのがその代表例。
      • 今回は『ワールドアドベンチャー』と違い、ダメージを受けた際にリングは0になる仕様だが、かわりに大量のリングを持っていた場合「エクストラリングボーナス」がその場で精算されるという救済処置もあるため、ノーダメージが達成できなくともランクが落ちにくくなったのも嬉しい。
    • 細かい点では、『ワールドアドベンチャー』でブーストボタンと同じ割当になっていたホーミングアタックが『ソニック06』までと同じジャンプボタンに戻されたことも挙げられる。これによりブーストが空中でも使えるようになった他、暴発に神経質になることも無くなった。
  • 賑やかなステージ
    • テーマパークということで、エッグマンの園内放送が流れており、各星にカーソルを合わせた際にもエッグマンによるアナウンスが流れる。
      • 時折素に戻ったりアナウンスの最中にトラブルが発生する等ずさんなテーマパークの運営状況を聞くことが出来る。この面白おかしいアナウンスに関しては概ね好評。
      • 演じている大塚周夫氏もアドリブを利かせているのか*2、時折ぶっ飛んだテンションのパートもあるため、とにかくギャグ路線に突っ走っている。
        シナリオ内でもエッグマンは「寝ないで考えた」と語っただけあってノリノリである。
      • なおキューボットが混ざる場面が存在するが、没ボイスにはオーボットの一言も存在する。

賛否両論点

  • シンプルなシナリオ
    • 『ソニックアドベンチャー』以降メインシリーズではシリアスで壮大なシナリオが多かったが、本作では大きな方向転換が計られた。アメリカの子供向けにターゲットを向けた為か、『宇宙人を助けつつエッグマンと戦う』という非常にシンプルな内容である。
      • テーマパークという舞台もあり、全体的に明るくライトな雰囲気の話となっている。
      • 決して出来が悪いわけでもなく、シンプルでわかりやすくまとまっている事自体は評価点である。
      • 勘違いされがちであるがシナリオ自体はセガの開発チーム側が用意したもので、 アメリカ人ライターは本作では前後の流れも決まったカットシーンでの会話を考えるだけの担当だった と後にファンイベントにて証言している。実際どの程度の比率だったかは不明。
      • 後年『ソニックフロンティア』のシナリオライターも同様の制作体制であったと語っている。
    • 日本語版においてはセリフの内容(特にジョーク)も大きく変わっているシーンが多い。これについても日本側スタッフが大いにアレンジを加えたと当時インタビューにて発言しており、実際日本では伝わりづらいネタや台詞は改変されている*3
      • 例えばキューボットはチップの変更によって性格(キャラ)が変わるという設定だが、海外と日本とでは性格パターンが異なる(例えば最初の性格設定である「忍者」は海外では「海賊」)。
    • 「初期作品の単純明快な流れに回帰した」ともいえるが、特に任天堂ハードでの展開以降のファンが多い日本では不評の声が大きかった。
    • ストーリー全体のあらすじ自体には大きな問題や破綻があるわけではない。が、ソニックが微妙なジョークを飛ばす性格になってしまったことや、クールさが薄れたことについて不満を訴えるファンが多い。
      • ソニックとテイルスがメインの緩い掛け合い自体は、仲の良さが垣間見えるので微笑ましいものである。
        また、彼らにはエッグマンの真の目的も明かされておらず*4、舞台が遊園地ということもあって終盤まで観光混じりの軽いノリで進行する。
      • スタッフ曰く新たな魅力を見出すため、若年層へのアピールのためとのことだが、肝心の海外ですら本作以降のシナリオは特に評価が高いわけではない。
        しかしこのお調子者のソニックは『アドベンチャー』以前の90年代においてカートゥーンやアメコミといった海外メディアミックスで人気を博していたものでもあり、この点で海外では日本ほど批判一色ではない。新規層へのアピールという目論見も一定の成功は収めている。
    • シナリオに関して留意すべき点として、 背後で進行していた『ソニッククロニクル』に対する訴訟問題 があげられる。
      • アメコミ版ソニックの原案者がセガを相手に「自分が発案したキャラクターや設定がゲームに無断で使用されている」という内容の訴訟を起こしており、本作から登場人物やストーリーが簡素になったのはその煽りを受けたものと見られている。
      • この時期は多くのキャラクターを始め、カオスエメラルド・マスターエメラルドが話に絡むことも少なくなっていた。

問題点

  • ステージの使いまわし。
    • 一見豊富なステージ数ではあるが、実はそのうちの半数近くは「2D3Dの入り乱れるロングコースの2D箇所を一部切り取り、ACTごとに大量のブロック・ギミックの配置を変えてアスレチックステージに改造したもの」が占めている。
      その為、人によっては見覚えのあるステージを何度もやらされている錯覚に陥る。
      • こういったギミック重視のステージは、コースの長さこそ短いものの完全に足を止めて仕掛けを動かすシーンも多い。
      • ただし、そういうステージもやり込んだり、回収要素を無視したりすればスピーディに進めるようになっている場合が殆ど。
  • オプション周りの劣化。
    • 近年のソニックシリーズではゲームを進めるとBGMやムービーや設定資料などの要素が閲覧できたが、今作ではそれらがほとんど排除され、ムービーしか見られなくなってしまった。
      • しかもサムネイルが表示されないため、中盤のムービーは数字順に片っ端から探さなくてはならない。
  • 明確な欠点とは言いがたいがスタッフロールは10分もかかる。操作可能ないわゆる「遊べるスタッフロール」なので感覚的には緩和されてはいるが…。

総評

任天堂機種にとどまらぬ3Dソニックシリーズ全体の集大成にして、映像面をはじめとしたWiiの性能を出し切った傑作。
ステージ構成を覚えても覚えなくても手軽に爽快感が味わえ、爽快感やアクションの個性の拡大、最終的にはタイム短縮やスコア稼ぎに大きく貢献するカラーパワーなど。
初心者も上級者も満足できるシステム、そして音楽などの演出どちらも申し分ない。


余談

  • 基本的にエッグマンは特定の配下を付けていなかったが、本作からオーボットとキューボット*5という側近ロボットが登場した。
    • 以降は本編ゲームの他『ソニックトゥーン』のアニメ版でも登場し、名実ともにエッグマンの側近としての立ち位置が確立。公式サイトにも名前が載るまでになり、現在はほぼレギュラーとなった。
      • なお『ソニック ワールドアドベンチャー』では側近を担当していた毒舌なロボットがおり、これをさらに発展させたのがこの二名である(特にオーボットは色を変えただけ)。
        また、ソニックXで登場した側近デコー・ボコーも意識したと語られている。
  • 微妙な予約特典
    • 予約特典は当時セガが展開していたTCAG『歴史大戦ゲッテンカ』のカード、「うつけノブナガ&ソニック」であった。
      • 『ゲッテンカ』の宣伝の意味合いもあったのかもしれないが、ソニックシリーズとはファン層が被っておらず、微妙な扱いを受けていた。
    • ちなみに海外版の特典はソニックの帽子だった。

ソニックカラーズ アルティメット

【そにっくからーず あるてぃめっと】

ジャンル アクション


対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
Xbox One(海外のみ)
Windows(Epic Games Store / Steam)
発売元 セガ
開発元 Blind Squirrel Games
発売日 2021年9月9日
定価 通常版: 4,389円
カラフルパック: 4,939円
30thアニバーサリーパッケージ: 9,889円
判定(改善前) 劣化ゲー
判定(改善後) 良作
改善
ポイント 当初はアルティメットとは程遠い不具合の連続
アプデ後はロード問題を除いて多くが純粋強化
残機制廃止&メタルソニック参戦等追加要素が豊富
アニメや漫画でストーリーを補完
仕様変更点はオリジナルファンからやや不評気味

概要(アルティメット)

同作のリマスター版。Switch/PS4/Win(Epic)で発売され、海外ではOne版も登場。
リマスター版の開発は『BioShock: The Collection』や『Borderlands: Game of the Year Enhanced Edition』といったリマスター作品や、『Sunset OverDrive』のWin版移植を手掛けたアメリカのBlind Squirrel Gamesによるもの。 『アドベンチャー』以降の3Dソニックシリーズは復刻の機会が少なく、PS2アーカイブスの『ソニック ヒーローズ』以来となる。

2020年に公開された映画『ソニック・ザ・ムービー』の大ヒットにより、ソニックシリーズを知らない低年齢層からの認知度が世界的に上昇した。
ソニックマニア』『ソニックフォース』『チームソニックレーシング』等様々なゲームを展開してきたが、映画で初めてソニックを知った層に「初めてプレイするソニック」として遊んでもらいたいという理由によって『カラーズ』のリマスターが決定したという経緯がある。
本作は従来のファンからの評価が安定して高く、オリジナルのWii版は現在では遊ぶ手段が限られているというのもリマスターの後押しとなった(参照)。

「ゼロから楽しんでもらうソニック」と言うコンセプトを掲げ、様々な改善を施した究極版という意味を込めて「アルティメット」というタイトルが冠された。
時代に合わせたシステム変更、新カラーパワーの実装など意欲的な要素が追加されているが、外注開発かつゲームエンジンを変更したことが仇となってか発売当初は不具合が頻発した。
よって当初の評価はかなり低いものだったが、アップデートが進められた現在は操作性の改善等が行われたことなど、純粋な移植作としての評価点が見えてきた。

評価点・変更点(アルティメット)

軒並み好評な新システム

  • 残機制度を「テイルスセーブ」に置き換え
    • チェックポイントリトライの制限回数がなくなり、従来の1UPアイテムと残機数はテイルスセーブという新要素で消費するようになった。これはステージ外に落下してミスしたときに限り、テイルスセーブの回数だけ直前の地上ポイントから再開できるお助け機能。
      • テイルスセーブとチェックポイントの違いとしては、それまで所持していたスコアやリングを失わない点などがあげられる。
      • リングゼロ時のダメージや即死トラップなどでの救済はないが、チェックポイントの仕様は変わっていない。スコア=クリアランクこそ大幅に低下するが、これらはストーリーを最後まで進む分には影響しにくい。
    • また、落下死の可能性があるポイントの警告もよりわかりやすくなっている。
  • ホーミングアタック時の新システム「スイートスポット」
    • ロックサイトが緑になった時にホーミングアタックを放つとブーストゲージが少量回復するボーナス要素。
      • スイートスポット成功時のSEはかなり派手派手。また、これにより新たに生まれたルートなども若干存在する。
  • 新ウィスプ「ジェイド・ゴースト」
    • 『チームソニックレーシング』で初登場したウィスプで、一部の足場などをすり抜けて移動ができる。ホバーとは違いライトダッシュはできないが、相手をロックするとホーミングアタックが可能。
  • ソニックの見た目のカスタマイズ
    • ソニックフォース』のそれを受け継いだ要素で、ソニックの手袋やシューズなどをカスタマイズすることが可能となった。
      • 追加要素なため数は少ないが、ブーストのエフェクト色なども変えられるため単純に視認性向上にも使える。開放には専用のメダル「パークトークン」を収集する必要がある。
  • ライバルラッシュ
    • レッドリングを集めることで開放。オリジナル版では未登場だったメタルソニックがストーリーとは別に登場し、コースクリアの時間で競走することができる。
      • これにより本作用にメタルソニックが新たにモデリングされたが、しっかり本作のゲーム映像と合わせて、なるべく違和感がないように調整されている。

オリジナルからの程よい調整

  • 操作性と視認性の大幅な改善
    • リマスターなだけに新作と比べるとディティールが見劣りするものもあるが、オリジナル版を知っているとその映像美の向上は雲泥の差で、感動したという声も多い。また、全体的にソニックの制御が非常にしやすくなっている。
      • PS4/One/Win版は60fpsでの描画を実現しており、ゲーム中もぬるぬる。Switch版は『ソニックフォース』と同様に30fpsとなっているが、原作Wii版ももともと30fpsだったため、原作と比べて見劣りするということもない。
      • カラーパワー発動中の挙動も制御がしやすくなる等操作性も向上している。
      • オリジナル版ではアステロイドコースターで一撃死となる「横からせりだす柱」は視認性が悪く難易度を無意味に上げていたが、解像度が向上したことによって競りだす様が見やすくなっており、回避するタイミングがわかりやすくなっている。
  • リミックスBGM
    • オリジナル版では各ステージのBGMが3通りまで作られ、各ステージに振り分けられていたが、本作ではそれぞれのBGMにリミックス版が追加され、全ステージで曲かぶりが起こらなくなった。
      • リミックスされたことで雰囲気の合わなくなったステージもあるため良い事ばかりではないが、サウンドトラックをオリジナルのみ・リミックスのみに設定することも可能で、オリジナル版と同じ仕様にもできる。ただしOPテーマはリミックス版しか流れない。
  • ボイスの追加
    • ボスを倒した際のソニックの台詞や、テイルスがソニックに話しかけるパートが追加された。
      • 特にオリジナル版ではただのバグであっただろうコース外を走るショートカットをそのまま残し、その際に専用のテイルスのセリフが流れるようになった点はマニアックなファンから高評価。
    • なおストーリーについては元のバージョンの音声をそのまま使用しており、エッグマンのCVは大塚周夫氏のままである。また、大塚氏らがアドリブで入れたためか字幕のなかった台詞にも字幕がつくようになった。
  • オプション周りの拡充
    • 以前は簡素だったオプションが先のコスメアレンジ等を含めてかなり強化されている。
  • その他
    • 各ステージの隠し要素の達成率がワールドマップで表示されるようになった。
    • 100カウントリングを新実装。取得すると少しの間無敵になる他、スコアに加算される。

賛否両論点(アルティメット)

  • リメイクというよりリマスター移植という扱いの為か、既存ステージの変更点は少なめ。
    • 新カラーパワーのゴースト登場に伴い、一部レッドスターリング(旧名はスペシャルリング)の位置が変更されている他、原作ではマップ外であったエリアに地形が追加されている為全く変わり映えしない訳では無い。
      しかしながら新規追加ステージなどは存在せず、上記の追加点とライバルラッシュの追加に留まっている。

問題点(アルティメット)

  • 発売当初の看過しきれないバグとロード時間
    • 最も有名だった色味が変更されてしまうバグ、音量の不徹底、または消失バグ、セーブ破損など軽微なものから深刻なものまでかなり多かった。
    • 現在も全てが解消されているわけではなく、特にジェイド・ゴーストのウィスパーボイスが流れない不具合は放置されたまま(海外版では流れており、日本版も収録されているため音声の元がないわけではない)。
      • ただし概ね問題とされたバグは解消されており、PC等でのプレイではほぼ問題なく、改善されていない点はスイッチ版のロード時間。
  • 操作性や仕様が変更されたことにより、一部のショートカットは事実上廃止された。
  • さらに延長したエンドクレジット
    • 既存の10分に加えてアルティメットでの移植スタッフが加わってさらに伸びてしまった。しかもアプデ前は途中で音楽が途切れて無音になる仕様だった。
      • 最初は飛ばせない仕様も変わらずである。
  • カットシーンやムービーの解像度等はほとんどそのまま。ハードに合わせて少し綺麗になっている程度。

総評(アルティメット)

発売当初のバグや現在でも残るバグがいくらかあるものの、アップデート後は全体で見れば純粋強化となっている。
ゴーストのボイス非実装バグや音声バグなどが今後どれだけ対応されるかが気になるところだが、概ね普通にプレイするうえでは良作たる所以を崩さない移植作となっている。


余談

  • 原作に登場していなかったジェイドウィスプやメタルソニックの存在を補完するため、発売前にYouTubeにおいて短編アニメーションが公開された。
    • また、前日譚に当たるWebコミックも公式サイト上で公開された。
  • 当初PC版はEpic Games Storeのみでの販売だったが、2023年2月に突如Steam版が全世界同時配信された。
  • 1か所だけエッグマンの発言が修正されている。
最終更新:2024年05月08日 20:48

*1 特に『ソニックアドベンチャー』以降は一度でもミスするとそれまでのスコアが全てなくなってしまうため、ハイスコア≒高ランク狙いは必然的にノーミスが前提条件となる

*2 字幕として書き起こされていないナレーションも多い

*3 ちなみにこれ自体は外画ではよくあることであり、海外特有の言葉遊び等は翻訳家が機転を効かせてアレンジするのが一般的である

*4 実はエッグマンは地球に向けて洗脳光線を照射しようと企んでいる

*5 日本語版の声優はオーボットが岩田光央氏、キューボットが高木渉氏と実力派揃い