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*まじかる☆アンティーク 【まじかるあんてぃーく】 |ジャンル|経営シミュレーション&アドベンチャー|&amazon(B00008I4QK,image);|&amazon(B00009WAZ1,image);| |対応機種|Windows 95/98&br;廉価:Windows 98~XP|~|~| |発売・開発元|Leaf|~|~| |発売日|2000年4月28日|~|~| |定価|初回パッケージ版:8,800円|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|リニューアルパッケージ&br;2003年6月19日/5,800円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[Leaf/AQUAPLUS作品リンク>Leaf/AQUAPLUS作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー  骨董店「五月雨堂」の一人息子、宮田健太郎は両親が勝手に出した休学届けの事で大学へ向かった。と言うのも、両親が買出し旅行と言う名目で1年間どこかへでかけてしまい、店の事を押し付けようと考えていたからだ。だが大学は「一度受理した物は変えられない」の一点張り。途方にくれていた帰り道、天空より舞い降りた巨大な光と衝突して彼は意識を失う。気がついた時は自宅である五月雨堂にいた。そこにはピンクの髪をした少女がこちらの顔を覗き込んでいる。彼女の名はスフィー。異世界グエンディーナからやってきた魔女で、健太郎と衝突してしまい死なせてしまったため、彼の身体を蘇らせるために魔法をかけたという。だが復活は完璧ではなく、健太郎とスフィーは暫くの間近距離での行動、即ち同居を余儀なくされる。 **概要 -奥深く手堅い経営SLGと、飛びぬけているわけではないが手堅いクオリティのシナリオに魅力的なキャラクターでスマッシュヒットを飛ばした作品。 --『痕』、『[[To Heart]]』とビジュアルノベルで高い評価を得ていたLeaf作品であったが、こみっくパーティーと本作の評価を経て、同社はSLG路線へ進む事になった。 **システム -一日毎にスフィーの行動を指定する。掃除・整頓・接客・休息等。これにより、店舗とスフィーのステータスが変化する。 --更に、特定条件が重なると突発アドベンチャーイベントが発生する。 --店舗のレベルが上昇するとお客の入りが良くなる。 -一週間に一回の自由行動。 --週末になると自由行動ができるようになる。様々な場所に行くことでアドベンチャーイベントが発生する。だが、商品を仕入れも週末に行なわなければならない。 ---仕入れは骨董市やフリーマーケットで行なう。一日に行動できる回数は3回だが、良い品を手に入れられる場所は行動回数を多く消費してしまう。 ---仕入れを重視するとアドベンチャーパートが進行しない。逆に、アドベンチャーパートばかりを重視すると仕入れる商品が手に入らず、経営が上手く行かなくなる。 -本来のスフィーは成人女性だが、主人公を蘇生した際に大量の魔力を使った影響で幼女化している。魔力が回復するに伴いレベル1(幼女)からレベル4(ほぼ本来の姿)((本来の姿はレベル4よりさらに成長した状態なのだが、設定上身長などの数字の差はわずかで、グラフィックもほぼ差が無い。))へと成長し、それに合わせて外見も変化する。 --魔力は日数の経過に伴い自然回復するが、店の仕事で魔法を使わせるとその分魔力を消費し回復が遅れる。アドベンチャーイベントで魔法を使う選択を行なっても、スフィーのレベルは変化する。 --スフィールートの場合、現在のスフィーのレベルにより、発生するイベントやその内容、さらにはエンディングまでが変化する。 **評価点 -骨董店という舞台が非常に斬新で、現代においても稀なもの。 -手ごたえのある経営SLG。 --在庫は倉庫に入れておくと状態が悪化していくので、買い溜めて小出しにしていく戦法は賢いとは言えない。一方で良い品を仕入れるのにはアドベンチャーパートと両立する事が難しい。 -シナリオはベタな物であり、割合先の予測がついてしまうのだが、雰囲気が良くキャラクターも魅力的なのであまり気にならない。 -キャラクターデザインを担当した「はぎやまさかげ」の評価及び人気も高い。 -経営SLG場面ではキャラクターはチップアニメで描かれており、挙動が細かく可愛らしい。 -特筆すべきはその雰囲気。登場人物は高齢のおっさんが大半を占め、発生するイベントも仄々としており、BGMも穏やかで全体に漂う空気は非常にのんびりとしている。 **問題点 -経営SLGとアドベンチャーパートの関わりが薄い。 --いくつかのイベントは店のステータスが発生条件に含まれているのだが、どのパラメータが誰のイベントに関わっているのか見当が付きにくい。 --5人のヒロインの内、1人だけ経営SLGでの状況が攻略と密接な関わりを持つが、所持金1000万と言う町の骨董屋とは思えない所持金が必要である。 ---逆に言えば、それ以外のヒロインは経営部分をおろそかにしても、クリア可能。 -物語の内容は問題ないのだが、一部シーンでの言い回しがおかしい。 //具体的に言うと「ぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっ...」 -各キャラクタールートシナリオが独立しており、関連性が無い。 --つまり、スフィールートで大事件を起しても、別のキャラクターのシナリオではそんな事初めから存在しなかったかのように振舞われる。 -スフィールートのイベントはスフィーが特定のレベルでないと発生しないものが多く((レベルによって体型が変わるため、イベントCGとの整合性を取るにはこのような仕様にせざるを得なかったと思われる。))、エッチシーンも各レベルごとに別の内容となっている。 --スフィーのレベルは長い時間を掛けて緩やかに変化していくためイベント直前に調整するといったことが難しく((ゲーム上で確認できるのは現在のレベルだけで、あとどれだけ魔力を増減させればレベルが変動するのかはマスクデータになっているのも調整を難しくしている。))、イベントをコンプしようとするとスフィールートだけ何度も周回する羽目になる。 --レベル1((登場時の姿のままのスフィーの事。))のスフィーにエッチシーンが無い。見た目がまるっきり幼女なので仕方がないと言えば仕方ないが。 ---代わりにエンディングの内容が専用のものとなっている。 ---- **総評  高いゲーム性とありがちだが手堅いシナリオ、魅力的なキャラクターを持っている。経営SLGとアドベンチャーのどちらを重視するかで攻略が変化する上、見られるイベントも異なるなどやりがいは中々の物。何よりゲーム界において珍しい骨董店という舞台設定から来る雰囲気が素晴らしい。他に類を見ないその雰囲気から、好きな人はどっぷりと漬かり戻れなくなる事が多々あるとか。 ---- **余談 -2020年になって、原画家のはぎやまさかげ氏による本作の同人誌「WITCHCRAFT」が頒布された。
*まじかる☆アンティーク 【まじかるあんてぃーく】 |ジャンル|経営シミュレーション&アドベンチャー|&amazon(B00008I4QK,image);|&amazon(B00009WAZ1,image);| |対応機種|Windows 95/98&br;廉価:Windows 98~XP|~|~| |発売・開発元|Leaf|~|~| |発売日|2000年4月28日|~|~| |定価|初回パッケージ版:8,800円|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|リニューアルパッケージ&br;2003年6月19日/5,800円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[Leaf/AQUAPLUS作品リンク>Leaf/AQUAPLUS作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー  骨董店「五月雨堂」の一人息子、宮田健太郎は両親が勝手に出した休学届けの事で大学へ向かった。と言うのも、両親が買出し旅行と言う名目で1年間どこかへでかけてしまい、店の事を押し付けようと考えていたからだ。だが大学は「一度受理した物は変えられない」の一点張り。途方にくれていた帰り道、天空より舞い降りた巨大な光と衝突して彼は意識を失う。気がついた時は自宅である五月雨堂にいた。そこにはピンクの髪をした少女がこちらの顔を覗き込んでいる。彼女の名はスフィー。異世界グエンディーナからやってきた魔女で、健太郎と衝突してしまい死なせてしまったため、彼の身体を蘇らせるために魔法をかけたという。だが復活は完璧ではなく、健太郎とスフィーは暫くの間近距離での行動、即ち同居を余儀なくされる。 **概要 -奥深く手堅い経営SLGと、飛びぬけているわけではないが手堅いクオリティのシナリオに魅力的なキャラクターでスマッシュヒットを飛ばした作品。 --『痕』、『[[To Heart]]』とビジュアルノベルで高い評価を得ていたLeaf作品であったが、こみっくパーティーと本作の評価を経て、同社はSLG路線へ進む事になった。 **システム -一日毎にスフィーの行動を指定する。掃除・整頓・接客・休息等。これにより、店舗とスフィーのステータスが変化する。 --更に、特定条件が重なると突発アドベンチャーイベントが発生する。 --店舗のレベルが上昇するとお客の入りが良くなる。 -一週間に一回の自由行動。 --週末になると自由行動ができるようになる。様々な場所に行くことでアドベンチャーイベントが発生する。だが、商品を仕入れも週末に行なわなければならない。 ---仕入れは骨董市やフリーマーケットで行なう。一日に行動できる回数は3回だが、良い品を手に入れられる場所は行動回数を多く消費してしまう。 ---仕入れを重視するとアドベンチャーパートが進行しない。逆に、アドベンチャーパートばかりを重視すると仕入れる商品が手に入らず、経営が上手く行かなくなる。 -本来のスフィーは成人女性だが、主人公を蘇生した際に大量の魔力を使った影響で幼女化している。魔力が回復するに伴いレベル1(幼女)からレベル4(ほぼ本来の姿)((本来の姿はレベル4よりさらに成長した状態なのだが、設定上身長などの数字の差はわずかで、グラフィックもほぼ差が無い。))へと成長し、それに合わせて外見も変化する。 --魔力は日数の経過に伴い自然回復するが、店の仕事で魔法を使わせるとその分魔力を消費し回復が遅れる。アドベンチャーイベントで魔法を使う選択を行なっても、スフィーのレベルは変化する。 --スフィールートの場合、現在のスフィーのレベルにより、発生するイベントやその内容、さらにはエンディングまでが変化する。 **評価点 -骨董店という舞台が非常に斬新で、現代においても稀なもの。 -手ごたえのある経営SLG。 --在庫は倉庫に入れておくと状態が悪化していくので、買い溜めて小出しにしていく戦法は賢いとは言えない。一方で良い品を仕入れるのにはアドベンチャーパートと両立する事が難しい。 -シナリオはベタな物であり、割合先の予測がついてしまうのだが、雰囲気が良くキャラクターも魅力的なのであまり気にならない。 -キャラクターデザインを担当した「はぎやまさかげ」の評価及び人気も高い。 -経営SLG場面ではキャラクターはチップアニメで描かれており、挙動が細かく可愛らしい。 -特筆すべきはその雰囲気。登場人物は高齢のおっさんが大半を占め、発生するイベントも仄々としており、BGMも穏やかで全体に漂う空気は非常にのんびりとしている。 **問題点 -経営SLGとアドベンチャーパートの関わりが薄い。 --いくつかのイベントは店のステータスが発生条件に含まれているのだが、どのパラメータが誰のイベントに関わっているのか見当が付きにくい。 --5人のヒロインの内、1人だけ経営SLGでの状況が攻略と密接な関わりを持つが、所持金1000万と言う町の骨董屋とは思えない所持金が必要である。 ---逆に言えば、それ以外のヒロインは経営部分をおろそかにしても、クリア可能。 -物語の内容は問題ないのだが、一部シーンでの言い回しがおかしい。 //具体的に言うと「ぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっぱんっ...」 -各キャラクタールートシナリオが独立しており、関連性が無い。 --つまり、スフィールートで大事件を起しても、別のキャラクターのシナリオではそんな事初めから存在しなかったかのように振舞われる。 -スフィールートのイベントはスフィーが特定のレベルでないと発生しないものが多く((レベルによって体型が変わるため、イベントCGとの整合性を取るにはこのような仕様にせざるを得なかったと思われる。))、エッチシーンも各レベルごとに別の内容となっている。 --スフィーのレベルは長い時間を掛けて緩やかに変化していくためイベント直前に調整するといったことが難しく((ゲーム上で確認できるのは現在のレベルだけで、あとどれだけ魔力を増減させればレベルが変動するのかはマスクデータになっているのも調整を難しくしている。))、イベントをコンプしようとするとスフィールートだけ何度も周回する羽目になる。 --レベル1((登場時の姿のままのスフィーの事。))のスフィーにエッチシーンが無い。見た目がまるっきり幼女なので仕方がないと言えば仕方ないが。 ---代わりにエンディングの内容が専用のものとなっている。 ---- **総評  高いゲーム性とありがちだが手堅いシナリオ、魅力的なキャラクターを持っている。経営SLGとアドベンチャーのどちらを重視するかで攻略が変化する上、見られるイベントも異なるなどやりがいは中々の物。何よりゲーム界において珍しい骨董店という舞台設定から来る雰囲気が素晴らしい。他に類を見ないその雰囲気から、好きな人はどっぷりと漬かり戻れなくなる事が多々あるとか。 ---- **余談 -2020年になって、原画家のはぎやまさかげ氏による本作の同人誌「WITCHCRAFT」が頒布された。

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