イレギュラーハンターX
【いれぎゅらーはんたーえっくす】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売・開発元
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カプコン
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発売日
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パッケージ版:2005年12月15日 ダウンロード版:2009年12月16日
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定価
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パッケージ版:5,040円 ダウンロード版:1,500円
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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廉価版
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カプコレ:2007年1月25日/2,079円
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判定
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良作
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ポイント
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3D化の弊害が少ない良リメイク VAVAモードが話題に 惜しむらくは発売時期と対応ハードの少なさ
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ロックマンシリーズリンク
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「さあ戦いを始めようではないか。レプリロイドの可能性を賭けた戦いをな!」
概要
『ロックマンX』シリーズは『X4』までテンポの良いアクション性とバランスを持った人気シリーズであったが、それぞれ理由こそ違えど『X5』以降迷走が続いていた。
しかし、元『ブレス オブ ファイアシリーズ』のスタッフ製作による『X8』は、『X1~4』に近いアクション性を持った良作となり、過去のシリーズの輝きを甦らせたのである。
それから9ヵ月後。『X8』を製作したスタッフが次いでリリースしたのが、シリーズの原点である『X1』に新解釈を加えてリメイクされた本作である。
製作には『X8』のスタッフのほか、『X1~4』まで携わっていた稲船敬二氏が参加。ディレクターは『ロックマン8 メタルヒーローズ』のプランナー・松江一樹氏が担当した。
特典として、発売時期が近かった『ロックマン ロックマン』の体験版が収録されている。
新たに書き直された設定
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今作のストーリーは
『ロックマンX』の設定をベースにした新作……、
いわゆる「リブート作品」であり、オリジナルの『X1』とは設定が大幅に異なっている。
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オリジナルではゲーム起動時に表示されていたエックスに関するライト博士の警告メッセージも使われている場所、内容が若干異なっている。
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クリア後に、今作のラスボスであるシグマが反乱を起こす理由等を丁寧に描いたアニメーション『The day of ∑』を鑑賞可能になり、ストーリーに新たな広がりを見せている。本作が出るまで謎に包まれていた前日談であったため、ファンにとっては必見とも言える内容である。
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『The day of ∑』及び、ゲーム中のアニメムービーは『X4』『ロックマン8』でもムービー製作を手掛けたXEBEC(ジーベック)が担当、アニメーションの監督はアニメ版『ロックマン エグゼ』シリーズを手掛けた加戸誉夫氏。そのほか、アニメ版エグゼに関与していたスタッフが参加している。
特徴・評価点
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アクション性
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スーパーファミコン時代のスピード感や挙動を損ねることなく再現している。
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更にボスにダメージを与えた時の効果音やミス時の「ティウン」も、スーパーファミコン時代を再現したものになっていたりと、細かなところまで凝っている。
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グラフィックは3D化されているが、3Dアクションを要求される部分はなく、『X8』と同様に2.5Dといえるゲーム性である。
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ステージも『X1』を基本としているため、『X8』のような陰湿トラップの配置が無く、純粋にアクションを楽しめるステージとなっている。
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一部のボスは攻撃に新たなパターンが追加されているのでオリジナル版よりも手強くなっている他、原作から大幅に弱体化し倒しやすくなったボスも存在している事から、ゲームバランスの調整も絶妙になったとも言える。
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演出面の大幅強化
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ボス戦前に主人公とボスとの掛け合いが追加された事により、ボス達に個性がついた。原作『X1』でセリフがあった個所も全て全く違うセリフに変更されている。
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終盤のいつものボス再戦も、実は本来の性格を持たないデッドコピーだったり…など芸が細かい。
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更に、8ボス戦では全てのボスに弱点武器を当てた際のひるみモーションが追加され、よりボスの弱点も分かりやすくなった。
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例によってBGMもアレンジされているが、現代の音楽技術によって、全体的にサイバーな雰囲気の漂う楽曲群として生まれ変わっている。
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ステージ構成の大幅な変更
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エックスのパワーアップパーツが手に入るカプセル配置場所は『X1』とほぼ同じだが、種類は並べ替えられている。例えばボディパーツが手に入った所ではアームパーツに変わっている。
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アームパーツは性能が変わっており、カプセルから手に入るアームパーツは『X1』に比べて弱くなっている。またイベントでゼロから受け取るバスターは差別化され、こちらは威力が非常に高くなっている。
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ゼロバスターの性能変更は大きな改善点。初代のアームパーツ及びゼロバスターは「対ボスでのダメージが落ちる」と部分的に弱体化するにもかかわらず、強制取得させられるという問題点があった。
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初代で強制取得だったフットパーツを取らずにボス戦に挑めるなど、原作と異なるステージ攻略や縛りプレイが楽しめる。
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最後のシグマステージに至ってはラストのステージ4を除き、全てが新規になっている。
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本作のシグマステージは、オリジナル同様にステージの道中で8ボスとの再戦が待ち受けるものの、ステージ1ではオクトパルドステージの水中エリアや中ボスが再登場したり、ステージ3ではペンギーゴステージ前半のスパイキー地帯が強化されて復活する等、『ロックマン&フォルテ』のワイリーステージよろしく道中が8ボスのステージを彷彿とさせる雑魚・ギミックで構成されているのが特徴的。
それでいて、ステージ1の冒頭及びボス直前のエリアの構造や、各種ステージで戦う事になるボスの顔ぶれの一部等、オリジナルのシグマステージへのリスペクトも欠かしていないのは見事。
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また、原作では終盤に位置しながらもかなり地味なステージだったステージ3では、D-REX戦に加えて原作での重要イベントが発生する様になり、正に「正念場」といった旨のステージに変化したと言えよう。
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難易度選択が可能になった。
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難易度はNORMALと被ダメージ量が上がるHARDの2種類から選択可能。
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HARDでは更に、ペンギーゴに「大きくジャンプしつつショットガンアイスを三連射」する攻撃が、シグマには「三角跳びの際にエックスが下に居ると斬り下ろし攻撃を繰り出してくる」といった具合に、オリジナル及びNORMALには存在しない、本作オリジナルの攻撃が追加されるボスも。
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VAVAモードの追加
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エックスとの死闘を繰り広げたVAVAを主人公にしたifストーリーである「VAVAモード」がプレイ可能。
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エックスとは違ったシステムと操作性で敵と戦える。
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VAVAは「腕」「肩」「足」の三部位にそれぞれ異なる「兵装」を装備し、それぞれを使い分けながら戦闘する。
各種兵装はコストが設定されていて、三装備のコスト合計が上限を上回ってしまうと出撃する事が出来ない。
この事から、VAVAモードはエックス以上に戦略が求められるモードと言えよう。
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ステージの敵配置も基本的にオリジナル準拠であったエックスの物から、各種兵装の使い分けを想定した配置にガラリと変化する事から新鮮味もある。
また、エックス側ではVAVAが位置していたステージに差し替えで彼と縁のある新規ボスが追加されているが、ネタバレを避ける為、彼の正体は実際にプレーしてのお楽しみに。
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ほぼ全てのステージでは彼の愛機であるVAVA専用ライドアーマーに搭乗する事が出来る。
VAVA専用ライドアーマーはパンチやジャンプの性能こそはエックスの物とほぼ同様だが、搭乗時に『X7』や『X8』の様な専用ライフに切り替わる。加えて、使用の際に制限時間が設けられていたり、パンチとは別のボタンで高威力のバルカンを撃つ事が出来る為、短時間で爽快感のあるプレーが可能。
なお、VAVAの武器ゲージは高速かつ自動で回復する仕様だが、VAVA専用ライドアーマー搭乗中に武器エネルギー回復アイテムを拾うとライフゲージや制限時間を回復させる事が出来る為、VAVAモードでの同アイテムは実質ライドアーマー用回復アイテムに変化していると言える。
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ステージBGMもVAVAモード専用のBGMに差し替えられる。
エックスのBGMは前述の通りサイバーな雰囲気が漂うテクノ調がメインであったが、VAVAモードでは打って変わって「ダークヒーロー」という特徴を捉えたダークで渋いロック・メタル調の楽曲になり、本作における彼のキャラクター性も相まってプレイヤーから人気が高い。
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また『X8』で不評であった声優もシグマ役の麦人氏から下崎紘史氏に変更され、大幅なイメージチェンジが図られた。
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性格・ストーリーもダークヒーローテイストになり、ユーザーからは高評価を得ている。
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細かな改善点
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シリーズお馴染みのエスケープユニットも存在するが、本作の場合はステージボスを撃破しなくてもステージから脱出が出来る仕様に変更された。
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「ボスを倒していない状態でエスケープユニットを使いステージから脱出する」行為について、シリーズのプレイヤーは嫌な出来事を思い出してしまうかも知れない。が、本作のエスケープユニット使用による脱出にデメリットは無いため、安心してステージから脱出する事が出来る。
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ステージクリア前にエスケープユニットを使う事によって、間違えて選択してしまったステージから瞬時に脱出して仕切り直しが可能。また、使用時にデメリットが無い事を利用すると、「ステージ内で特定のパーツを入手→エスケープユニットでボスを倒さずにステージから脱出→そのまま別のステージに突入しボスを撃破」という変則的な攻略チャートも作る事が出来る。
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エックス限定だが、ボスを撃破し特殊武器を入手すると、入手した特殊武器のアイコンが常に画面上部のライフ・武器エネルギーゲージと共に表示される様になった。
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これに伴い、シリーズの課題の一つだった「メニューを経由せずに特殊武器を切り替える場合、プレイヤーの色で使用する特殊武器を判断しなければならない」という点が大幅に改善される事になった。
賛否両論点
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ストーリー
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オリジナルとは別物なので、それを受け入れた上で見ないと違和感が残る。
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ただ一部ではおかしな方向に進み始めていたストーリーを仕切りなおすという意味ではありという声もある。
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もちろん本作がより掘り下げた面も見受けられるので、それは賛否あり程度であろう。
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『The day of ∑』もクオリティ自体は高いが、エックスと所属が違うはずのアイシー・ペンギーゴが「協力を要請されて出向」という形で登場しているのに対し、逆に所属が同じはずのスパーク・マンドリラーとブーメル・クワンガーは名前すら登場しないという謎の扱いを受けている。声優の都合か?
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X4以降のようにステージ開始時やボス戦前で通信や会話が入るようになったが、画面を占有する勢いでキャラクターが表示される。その間は動く事が出来ないので(早送りは出来るがカットは出来ない)純粋にアクションを楽しみたい層や掛け合いが苦手な層には少々辛い。
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VAVAの性格の変化
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オリジナルでは描写の少なさもあって、残虐だが狡猾さも持ち合わせ狙った獲物をしとめるハンターのようなイレギュラーだったが、今作では他のレプリロイドやイレギュラー達がエックスの事ばかりもてはやすのが気に入らないので、エックスを倒し自分が優れている事を証明する。と言う性格に変えられている。
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ボスとの会話もエックスの事になるとムキになり、エックスに対して(過剰な)敵対心がある等『X3』以前のVAVAと比べると若干違和感がある。
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VAVAが他のボスと戦う理由付けとしてエックスへのジェラシーが設定されたのだが、結果「他のボスを挑発するものの相手にされない、または冷たく馬鹿にされて逆に激昂する」という情けないシーンを連発するキャラになってしまった。
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ただし、『X8』での変に思想的かつ破滅志向のVAVA Vよりは、こちらの方が純粋に格好いいという声が多く聞かれる。
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未収録曲について
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本作はSFCで発売されたゲームのBGMのアレンジが収録されているのだが、オリジナル版のタイトルデモやエンディングクレジット等、本作未収録の楽曲も少なくはなく、これら楽曲群もイレハン流アレンジ版で聞きたかったというプレイヤーも多い。
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タイトルデモのアレンジ曲に関しては、14年後に登場した新作まで待たれることとなった。
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一部ステージの地形の変化
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8ボスステージは基本的にオリジナルを踏襲した作りになっているが、うちマンドリラーとクワンガーステージのライフアップがある地形が微妙に変化している関係でダッシュジャンプでライフアップを入手出来なくなってしまった。
特にVAVAの場合はサブタンクも含むクワンガーステージの強化アイテム全般の入手がクワンガー本人から入手出来る兵装が必須になる。このためエックス以上にタイムアタック目当てのプレイヤーからは煩わしく思うかも知れない。
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ステージ地形の仕様変更や上述のパーツの設置場所が変更された事により、オリジナルで通用していた攻略法も効かなくなった。これに伴いSFCで築き挙げた攻略チャートも見直す必要があり、地味に痛い点と言えよう。
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効果音はSFC版の完全再現ではなく、『X4』以降の作品の効果音も混在している
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壁蹴り時やバスターのチャージ時・発射時などの効果音はSFC時代の『X1』~『X3』と『X4』以降で異なるのだが、本作ではSFC時代の効果音ではなく『X4』以降のものがそのまま使用されている。気になる人には気になるかもしれない。
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SFC時代のチャージショットの効果音は『X4』以降とはまた違った味わいがあった。壁蹴りについてもSFC時代は動作のスタイリッシュさに合った静かでスマートな効果音であり、『X4』以降の妙に粘着質な効果音にそのまま取って代わられたのは勿体なく感じられる。
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また効果音とは異なるが、特殊武器発射時に『X8』と同様に武器名を叫ぶ演出がある。もっとも、この辺りに違和感を覚えると「そもそもフルボイス化したことへの是非」に発展しかねないが。しかしながらボス相手に弱点の特殊武器を連発すると…
問題点
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処理落ち
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敵が多く表示されたり、ストームトルネードのような多段ヒットする武器を使うと多少処理落ちがおきる。
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敵をほったらかしたり、終盤になるとそうなることが多いので注意。
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この難点はPSVitaでのプレイ時には解決する。
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ダッシュボタン(○ボタン)の使い難さ
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PSP本体の設計都合により、初代より押し難い。ただし、オプションでキーコンフィング可能。
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GBAの『ロックマン ゼロ』シリーズのようにLボタンにダッシュを割り振るとそこそこ使い易くなるが、本作の持ち味である特殊武器切り替えに影響が出るため、一長一短といった所か。
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この点については、アナログパッドの機能を移動から武器チェンジに変えることで改善可能。
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3D化した事によりダッシュ自体の動きが遅くなった(重くなった)傾向があり、SFC版と比較するとスピード感が失われている
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ボディパーツの弱体化
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ボディパーツ装着時にダメージを受けると少し遅いスピードで真後ろに大きく後退するというオリジナルには無かった挙動をするようになった。
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その為一部ステージでの進行がオリジナルより多少難しくなっている。
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一方で空中ダメージを受けた際にダメージポーズを取っている間はY軸方向に移動しない(落下しない)ので近くに壁があれば蹴ってリカバリーが容易になった
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操作面
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X1の難点だった「ダッシュ壁蹴りの動作にはダッシュボタンとジャンプボタンを同時に押す」が受け継がれた。
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更にダッシュ壁蹴りの挙動にも難があり、通常の壁蹴りとほぼ判別できない速度で壁を離れてからワンテンポ遅れてダッシュの速度に移行する。このせいで操作をミスしたと判断してからのリカバリーが非常にし辛い。
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ダッシュの暴発を招くコマンドダッシュをオフにする機能が無い。
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地上での振り向き時に数フレームの妙な硬直が発生する。前方に移動するときと後方に移動するときでレスポンスが微妙に違ってくるわけで、地味ながら時に致命傷になることも。
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同時押しの判定がシビアになっている。前述のダッシュ壁蹴りがしづらくなったのに加えて、特殊武器からバスターに瞬時に戻す動作(LR同時押し)が綺麗に同時押ししないと認識しなくなっており、扱いづらい。
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特殊武器に関しては相変わらずバランスに難がある
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ファイヤーウェーブはオリジナルではチャージ版の性能に癖があったのだが、本作でもそれが踏襲されている。
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オリジナルではチャージ版カメレオンスティングとストームトルネードがかなり強力であったが、本作でも踏襲している…どころか、後者に至っては唯一の欠点だった弾速が上昇した事から、オリジナルから輪を掛けて強力になり、バスターが『X5』基準の壁を貫通しない性能に変化した点も相まって、道中は基本的にこれ一本で簡単に突破できるレベルになってしまった。
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一応、オリジナルから攻撃範囲が狭くなった事と、チャージ版の発生が遅くなった事といった点では弱体化しているのだが、それを差し引いても強すぎる。
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加えて、エックスの周りにバリアを貼るチャージ版ローリングシールドの性能も基本的に原作を踏襲しているものの、本作では「発動中に他の特殊武器で攻撃が可能」という効果も追加され、只でさえ多かった強すぎる特殊武器も更に強化されてしまっていると言わざるを得ないだろう。
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VAVA編のゲームバランス
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新要素を多数取り入れただけあってX編と比べるとゲームバランスがあまりよろしくない(X編が良すぎるだけだが)。
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HARDモードでは敵の攻撃力が上昇した影響で特に武装が揃っていない序盤は辛い。
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VAVA編では大抵のプレイヤーが最序盤にペンギーゴステージでディスタンスニードラー等の強力な装備(後述)を入手しにいく傾向があるため、「HARDモードの最大の鬼門はオープニング及びペンギーゴステージ」とも言われている。
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また、腕兵装は「ディスタンスニードラー」が強すぎて他の腕装備が空気になりがち。
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「高威力かつ貫通性能付き」「射程無制限」と只でさえも強力なのだが、「エネルギー消費が低い上、回復速度も速く連発可能」「コストが低くどんな装備バリエーションにでも組み込みやすい」「開始直後に装備しているバルカン系兵装に相当する為、オープニングステージ後に最弱ボスのペンギーゴを倒すとすぐに手に入る。加えて、ボディパーツ相当のフローズンキャッスルも同時に取得出来る」「全ボスに安定して大ダメージを与える事が出来て弱点武器いらず」な事から、本家『2』におけるメタルブレードとタメを張れるレベルの最凶クラスの性能と呼ばれている。
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とはいえ、この武器には「攻撃範囲が狭く一直線のみ」という弱点が存在するため、VAVAモードの醍醐味である「3装備の使い分けによる戦略性の高さ」は保たれているのは幸いか。
また、「最も簡単に攻略出来るボスを倒すと入手出来る」というメリットを生かし、激戦が続くHARDモードの救済措置としてフローズンキャッスル共々利用してしまう手もアリだろう。
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兵装のうちボディパーツ相当の「フローズンキャッスル」及びフットパーツ相当の「スピードデビル」は入手後自動で装備し外したり効果をOFFに出来ない。この事から、カプセルの配置変更で装備の自由度が高まったエックス側とは異なり初期状態縛りでのクリアが事実上不可能になってしまっている。
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『The day of ∑』鑑賞後の変化
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エックス編においてボスたちとの会話デモの内容と、タイトル画面が変化するのだが、元に戻せない。変化前の会話などを見たい場合、メモリースティックを抜く必要に迫られる。
総評
リメイク作品としても一つの作品としても出来は非常によく、『X8』に続きシリーズ復活の兆しを見せた作品である。
しかし『X7』でのファン離れの影響の他、PSPがまだ普及していない時期での発売だったことに加えてCM等の宣伝が一切されなかったため、売り上げは『X8』同様散々な結果となってしまった。
結局Xシリーズの完全な復活までには至らず、現在打ち止め状態となっている。
その後の展開
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開発は『ロックマン ロックマン』と並行して行われていた(スタッフも今作と一緒)。その『ロックマン ロックマン』は、今作の発売から3ヶ月後という脅威のハイペースで発売された。
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こちらも非常に完成度が高く、プレイしたユーザーからは好評の声が相次いだ。
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ゲームアーカイブスでの配信まで入手困難になっていた『X8』とは異なり、今作はベスト版(カプコレ)やダウンロード版、また『ロックマン ロックマン』とのセットによるバリューパックがリリースされており、入手は容易である。
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本作はあくまで外伝作品と位置づけられているのか、ロックマンXシリーズ25周年を記念して発売される『ロックマンX アニバーサリー コレクション』『同2』『同1+2』には残念ながら未収録であるが、アニメムービーである『The day of ∑』だけは同作に収録されるという少々おかしな出来事が起こっている。
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加えて、今作は1世代前のハードで発売されていたソフト。しかもハード展開の初期に発売された作品という点もあり、『アニコレ』未収録作品という関係もあって現在は当時以上に知名度が低く、動画サイトのまとめ動画などでのシリーズ紹介の際にハブられる事が多い。そういった意味でも「不遇の良作」という立ち位置にあると言える。
余談
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『The day of Σ』は『X4』のアニメムービーと同じくとある動画投稿者にネタにされ、妙な方向で有名になった。
最終更新:2025年03月22日 10:43