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チョロQ3 - (2021/12/18 (土) 02:41:50) の1つ前との変更点

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*チョロQ3 【ちょろきゅーすりー】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&amazon(B000069S4O,image=https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91mQdKf-4bL._SL160_.jpg)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/913rbMKkrNL._SL1500_.jpg]]| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|タカラ|~| |開発元|タムソフト|~| |発売日|1998年2月19日|~| |定価|6,090円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |廉価版|PlayStation the Best for Family&br()1999年5月4日/2,940円&br()PS one Books&br()2004年6月24日/1,575円(各税5%込)|~| |レーティング|CERO A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[チョロQゲームリンク>チョロQシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 プルバック式のミニカー“チョロQ”を題材にしたレースゲーム第3弾。~ タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。~ 『[[チョロQ2]]』でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティに、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。~ イベント数100、ボディ数100、パーツ数100の「3つの100」が売り文句だった。~ ---- **前作からの変更点・追加要素 -チョロQシティ --前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。 --100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。 --このイベント100を達成するとパスワードが出て来るがこれは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。 ---イベント100を達成した後に改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツが入手できるため、現在もイベント100個達成が完全に無意味になったわけではない。 -昼夜 --ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。 ---夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変わる、夜専用のイベント・レースがこなせるようになる等の違いがある。 -タカラくじ --タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。 --料金は1回100Gで、3ケタの数字を選ぶだけ。~ 当たるとそれまで購入したパーツの代金分が賞金として支払われるため金策が幾分楽になった。~ なお1回当たった後にもう1度当てると、2回目以降は貰えるのは1000G固定となるので、もう1度パーツの代金分を貰うようにするにはグランプリを優勝する必要がある。 ---ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。 -パーツの追加 --ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。 --ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。 --また、「ふたりであそぶ」モードのみではあるが、「おもいシャーシ」も使える。 -フリーランの仕様変更 --これまではレースと同じく既定の周回を走るとゴールとなったが本作ではゴールしなくなった為、プレイヤーが納得するまで走り込む事が出来る。 -2P対戦専用モードの追加 --ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。各ホールPAR(基準タイム)が設定されており、実際のゴルフ同様スコアの+-を記録していき全9ホールを終えた時点での合計スコア(タイム)の少ないプレイヤーが勝ち。 --コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばった9枚のチョロQコインの内、先に5枚集めた方が勝ち。 --ヒルクライムレースはスタートから丘を登っていき頂上の折り返し地点でUターンし、ゴールを目指すレース。 --アルペンレースはコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通らないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。 ---- **コース #region(新コースの数々) -オーバルサーキット --その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。 --このコースではプレイヤーの装備が一定水準以上の場合、1位のマシンがプレイヤー車と同じ装備になるため、追い抜くのは非常に難しい。インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。 -ショートサーキット --オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。 --前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。 -トレインロード --チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。 --難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。 -チョロQキャッスル --チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。 --直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。 -地下水路 --チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。 --路面は常にウェットなのでウェットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。 --ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが、進入が難しく実用性は低い。ビッグタイヤなら強引に進入できる。 -春はあけぼの --季節変化シリーズの第三弾にして、枕草子シリーズ第1弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気のコースになり、季節変化が起きても関係なしにいつでもスプリントレースで走れる様になった。 --開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。 -チョロ砂漠 --ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走り、最後はスフィンクスの口から大ジャンプしてフィニッシュラインへ飛ぶというダイナミックなコース。 --路面はオフロードが多いが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。 -チョロQホテル --一定条件を満たすとチョロQシティ内にホテルが完成し、入口に近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。 --駐車場からホテル内に入り、バーカウンターとビリヤード台の間を抜け、廊下を疾走し最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もアップダウンの組み合わされたシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。 -ミドルサーキット --サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。 --前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。 -チャイナ峠 --竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。 --狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。 -ビッグタイヤ --チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される((実はビッグタイヤが無くても、直前の直線で勢いをつけ壁と段差の間に滑り込むように突っ込むと乗り越えることができる。ただし難易度は高く成功率は低い。))。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。 --コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。 --通常のタイヤでも走れるようにコースが設計されているが、障害物を全部よけなければならず遠回りさせられるポイントもあって入賞するのも難しくなる。逆に言えば、障害物を素早く全て避けられる腕があれば通常のタイヤの方がタイムが出せる。 -ジャングル --密林の中を走るオフロードコース。やっぱり遺跡が出てくる。 --高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。 -秋は夕暮れ --枕草子シリーズ第2弾。路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。 --春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、中盤の直角コーナーなどスピンの危険性が高いコース。 -夏は夜 --枕草子シリーズ第3弾。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。 --他の枕草子シリーズとの共有部分はホームストレート部分のみであり、唯一逆向きに走る。 --オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所。 -NEWスタジアム --サッカースタジアムだった場所を改修して作ったモトクロス風コース。夜専用。 --アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太などによる障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。 --ビッグタイヤとは異なり、障害物は通常のタイヤですべて乗り越えられる。ただし角度によっては壁に接触した扱いになり、衝突音も鳴る。 -洞窟 --薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。洞窟内故に道幅は常に狭く、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。 --一方でコーナーは非常に緩く、オーバルサーキットに並ぶハイスピードコース。スーパーグランプリではレッドペガサスが独走する。 -ミステリーハウス --夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。 --階段などの高低差が激しく、路幅も狭く角度のきついコーナーも多い高難度コース。 -ロングサーキット --サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。 --前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。 -冬はつとめて --枕草子シリーズ第4弾。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。 --前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。 -アイス&スノー --雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。市街地では道がいくつかに分かれる。 --非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。 --コース長があまりにも長いため、唯一2周でゴールとなる。装備によってはリプレイがゴールまで録られず、途中で切られる場合もある。 -チョロQシティ --ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。 --チョロQシティそのままのため、直角コーナーが多く道幅も狭い。ホームストレートや港、チョロQキャッスルの周辺などは長い直線で速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなる。ライバルカーも非常に速いため最終戦にふさわしい高難度のコースである。 #endregion ---- **評価点 -レース以外の要素が大幅に増量。 --探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。 ---前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントによってプレイヤー以外のチョロQが1台だけではあるが登場する。 --前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。カジノは8ラインスロットになったことで当選率が大幅にアップ、時間はかかるが十分にリターンが期待できるようになった。 --シティ内のショップでインテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。但しインテリアは購入後売却不可。 --前作ではタイトル画面にあったサウンドテストがシティ内の「ジュークボックス」となり、レース中のBGMをシティ内で流しながら走り回れるようになった。 -コースのバリエーションも増加。 --コースは全て新コースで20+1と量が増加。 --砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。 --チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤだが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。一番高性能なビッグタイヤはオフロードタイヤとしても最高峰の性能となるので、専用コース以外でも問題なく使える。 --従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる''良曲揃い''。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。 ---''レーススタート時のシグナル音もコースによって専用のものになる。''サーキットコースでは一般的なシグナルだが、ミステリーハウスでは不気味な笑い声でカウントダウンし叫び声でスタートする。 --中でも[[最後のグランプリの最終戦コース >https://www.youtube.com/watch?v=SSXq_wqurAI]](リンク先ネタバレ注意)はシチュエーション・BGMなど総じて評価が高い。 -シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。 --相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディを装備しチョロQシティで特定の場所に行くとイベントが起きる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど) --ボディを持てる数が100個に増えたのも地味だが大きい改善点。今まではたくさんのボディがあってもそのうち6個しか持てなかったが、今作では様々なボディを余すことなく楽しめる。 --車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンには元ネタがあるものも存在し、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車などはこのゲームぐらいでしか見られないであろう。 --最後のグランプリでは実質的なラスボスとして、まさかのボディを身に纏ったライバルが登場するほか、そのライバルのボディは隠し要素ながらプレイヤーも購入することができる。 -グラフィクスの強化 --チカチカしている部分が減っている、タイヤ(特にビッグタイヤ)の形が滑らかに見えるように処理されている、ホイールがパーツとしてカスタム可能になる等、より細かい部分の描写が強化されている。 --前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。 ---- **賛否両論点 -前作に比べると難易度が低下している。 --''「デフォルメされた車の玩具を元にした、比較的間口の広いレースゲーム」という原点に立ち返った''ともいえるが、前作の隠しコースの「旧コース」レベルのハードなレースはなくなっている。とはいえ、人によっては(2の旧コースを除くと)本作がPS3部作の中でも1番難易度が高いという場合もある。 -カジノがあまり有用ではない。 --前作と比較して期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になったのだが、それ以上に本作初登場の''「タカラくじ」ががかなりのローリスク・ハイリターンで稼げるため''、何かしらの縛りプレイでもしないかぎりは優先的に利用するものではない。 ---そもそも''たった100G''で、''何度かレースするだけ(運が良ければ1回)で、くじ購入時点での「パーツ購入分の賞金」が戻ってくる''上、前述した「レースの難易度の低さ」+「1レースの賞金の多さ((スプリントレースで一番簡単であろう「ショートサーキット」でさえ、1位で600Gも貰える。))」もあるので、このシステムに気付けばゲームバランス崩壊レベルで稼げてしまう。~ もっともタカラくじに関してはゲーム中では賞金の仕様を教えてくれないので、一応「隠し要素」の様なものとも言えるし、捉え方によっては初心者救済にもなるが。特にとあるパーツは値段が非常に高額な為、タカラくじを利用しなければ資金稼ぎが非常に辛い。 ---- **問題点 -100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。 --特定ボディを使用しなければできないイベントなどは存在に気付きにくい。特に発見が困難なのは「グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見る」というもの。 ---このグランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点と似通っている。 ---本作の場合は前作と違い、季節によってメニュー画面の背景も変わらず、更に季節限定のコースも実質存在せず季節変化の概念があることにすら殆ど気付けない為、前作よりもタチが悪い。 --また、走行距離が関連するイベントもあり、こちらもノーヒントなので判りづらいほか、ジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものもある((「ダートトライアル」「ナイトジムカーナ」の2つが特に難易度が高い。))。後者の制限時間についてはシティ内にある掲示板で確認できるが。 -チョロQシティはチョロQタウンに比べると碁盤の目のような配置になっている部分が多い。 --マップが広いものの地図を買わないとマップを表示する事ができないので、前作に比べると迷いやすくなっている。 --地図を買えるようになるのもある程度ゲームが進んでからである。 #region(ゲーム最終盤のネタバレ注意) -ハイパーグランプリ最後の''チョロQシティコースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない''。 --「ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コース」という正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。前作のチョロQ2ではスプリントレースで走れないコースが2コース存在した為、こちらと比べるとまだマシかもしれないが。 --前述の通り評価が高いだけに好きなように走れないのは少し残念。但しグランプリ最終コースというアイデンティティを守る為、致し方ない部分もある。ぶっつけ本番でしか挑戦できない、グランプリ専用コースだからこそ興ざめしないという一面もある。 ---チョロQシティを使った市街地コースのため、フリーランに関しては道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは一応可能。また、BGMもシティ内のジュークボックスでいつでも聴く事ができる。 #endregion -一部タイヤを買うメリットが失われており、これにシリーズでも最強レベルのタイヤであった「さいこうのタイヤ」が含まれてしまっている。 --さいこうのタイヤは前作までは最高ランクの専用タイヤ以上のグリップを持っていたため買う価値はあったのだが、本作では同等となっており、「すべての専用タイヤの最高性能を持つ」というレース毎のセッティングの手間が無くなるのみになっている。 --スタッドレスは前作ではオマケ要素に過ぎなかったビッグタイヤ((本作ではオフロードに加えてウェットタイヤとスタッドレスも兼ねたオフロード用万能タイヤとなっている。最高ランク同士でのオフロードとの差はロードグリップで極僅かに劣る程度。))に内包され、また雪路のコースが出て以降に買える最高ランクのスタッドレス+1が、既に購入可能なビッグタイヤ+3に性能で劣る為、買う意味が完全になくなってしまった((同じ問題が1作目のオフロードでもあったが、こちらは「オフロードでも走れる」だけであり、速さに拘る場合などスタッドレスを選ぶメリットがあった))。 ---一方でビッグタイヤは良くも悪くも独特な見た目になるため、見栄えも考慮するなら全くの無意味ではない。 --セミレーシングはウエットタイヤと同じく本作で追加されたタイヤの一種。レーシングに次ぐロードグリップを持ち、一方でダートの対応力が少し上がっている、というオールラウンドとレーシングの中間の性能を持っている。~ しかし入賞のみならオールラウンドで十分であり、1位狙いやワールドグランプリ制覇ならレーシングを使えば良い、と万能でも特化でもないが故の半端さがかえって使い道を狭めてしまっている。 ---レーシング以前なら、と思ってもこの時点で買えるセミレーシング+1はオールラウンド+3と同じロードグリップでありながら200Gも高いという有様。 -スタッフロールが非常に長い上にスキップする事ができない。 --このため資金稼ぎの際に、迂闊にハイパーグランプリで優勝してしまうと、毎回この冗長なスタッフロールを見る羽目になる。~ 意図的に下位でレースを終えてポイントランキングを操作し、一位にならないようにするという面倒な作業を要求される。 --また、前作や前々作の「グランプリ最終戦で自分のチョロQが走るシーン」ではなく、本作では「ただただカジノのスロットが回る」というもので、味気ないという声もある。 ---- **総評 全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点もほぼ解消した。~ 前作を上回る24万本のヒットを記録し、TVCMの放送やサントラの販売なども行われ、『チョロQ』ゲームの中でも最高潮の人気を誇る。~ その高い人気に反してゲームアーカイブス化がされなかった事から、''HD化やリメイクなどが強く望まれている''作品でもある。~ ---- **余談 -本作も小ネタが多く仕込まれている。 #region(クリックで詳細) ''コース関連(グランプリをめざす)'' -サーキットコース(オーバル・ショート・ロング) --最早PS1のナンバリングタイトルでの常連となった「肉のいちの」の看板がある。 -トレインロード --スタート地点の駅名標を見ると自駅名の欄に「ろす」と書かれている。「ろす」とは? --スタート地点の駅のホームの片側に消火器、もう片方には''はにわ''が何故かある。 --また、そのすぐ近くにある、バリケード越しの遮断機の「トマレ」に混じって何故か「''トマト''」と書かれているものがある。 --コース中盤のトンネル内に消火器が両側にあり、片方は何故か倒れている。 -地下水路 --初代の「森と泉のコース」と同じく謎の剣が刺さっている場所と、クマのぬいぐるみが浮かんでいる場所がある。 -ジャングル --中盤のトーテムポールが沢山ある水没地帯に謎の剣がある。 -洞窟 --3周目になるとコースの各所がオーロラのように光る。 -ミステリーハウス --敵車が全部真っ黒、タイヤスモークが出ない、リプレイで屋敷内の天井を走っている(走行中のプレイヤー目線には影響しない。)、~ ''基本的に遅く万年最下位のせいそうしゃが非常に速い''などといった、このコース専用の演出がある。 -NEWスタジアム --発売元であるタカラが手掛けたゲームソフト『ツアーパーティー 卒業旅行に行こう』『[[ゆうわくオフィス恋愛課]]』『[[…いる!]]』等の広告がある。 -ゼロヨン --実は浅草の雷門通りがモチーフとなっている。 ---というのも、ゴール地点付近に[[「雷門」ならぬ「''雪門''」があり、それ以外の建物の位置も殆ど一致する>http://yokofourwheels.blog39.fc2.com/blog-entry-121.html?sp]]ため。~ 実質、[[初代>チョロQ]]に登場した「スペシャルサーキット((「筑波サーキット」がモチーフ。))」以来となる、実在する場所をモチーフにしたコースとなる。 -ナイトジムカーナ --実はここにも謎の剣が刺さっている場所がある。 ''コース関連(ふたりであそぶ)'' -ゴルフレース --いくつかのステージに''カエル''がいる。~当たり判定は無くすり抜けるだけとなっている。 -チキンレース 2nd --スタート直後のジャンプ台を左に行くと隠し通路があり、道なりに進むと望遠鏡がある。~ その望遠鏡を覗くと専用のメッセージが3種類表示される。 -ヒルクライムレース --『ツアーパーティー 卒業旅行に行こう』『ゆうわくオフィス恋愛課』の広告がある。 ''その他'' -隠しパーツ --前二作品において、その圧倒的な性能でインパクトを与えた「アクマのエンジン」を始めとする「アクマシリーズ」はもちろん今作でも健在。 ---『2』にてタイヤの値段が&bold(){666000G}という法外な値段に引き上げられたが、今作ではエンジンまでもが同じ値段に引き上げられてしまっている。但し上述の様に資金稼ぎがしやすくなった為、『2』に比べると入手は比較的容易。 --イベント100コンプリート後にハイパーグランプリに優勝すると手に入る賞品として「''スーパービッグタイヤ''」「''AT5しさくひん''」が登場。 ---「スーパービッグタイヤ」は、性能としては「さいこうのタイヤの特性を持ったビッグタイヤ」というもの。何と売却すると''50000G''で買い取ってもらえる。 ---逆に「AT5しさくひん」は、試作品というだけあって買取価格はたったの''10G''。しかし最高速は''300km''という、ATでは最強の性能を誇る((一応「アクマパーツ」+「MT6さいこう」+「ふつうのシャーシ」を装備することでも300kmを叩きだせる。))。また、上記の「アクマパーツ」+「MT6さいこう」の場合、走行時に非常にクラッシュしやすいのに対し、こちらはアクマパーツと組み合わせてもある程度はクラッシュしにくい。 ---両者とも非売品であるが、手元になくなってもグランプリに優勝すれば再入手可能。これを利用してべらぼうに高いアクマのタイヤを買った人も居るのでは? -『チョロQ4』? --イベント100個を達成するとエンディングの最後のメッセージが、英語で「チョロQは『チョロQ4』となって帰ってくる」といった内容に変化する。 ---もっともタムソフト製のナンバリングタイトルは本作が最後となり、タムソフトから『チョロQ4』はリリースされず、『4』に当たる次回作はE-game(タムソフトの『チョロQ』制作スタッフはこちらに移籍している)からリリースされた『[[チョロQワンダフォー!]]』となっている。 #endregion -本作のCMでは''ダイノバイザー''も紹介されている。 -初代PSで展開されたナンバリングタイトルでは唯一、サウンドトラックが制作された作品でもある。 --『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.1 爆走編』『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.2 激走編』の2つが販売されていたが、生産数の少なさもあってかどちらも入手困難…というか''市場に出回ることすら稀''。 ---''本作自体もそう''だが、仮に出回っていたとしても''10万以上のプレミアが付けられている''ほど。 --因みに多くのプレイヤーが最初に走る事になる「オーバルサーキット」のBGMだが、なぜか『[[リッジレーサー (PS)]]』のBGMに酷似したフレーズを使用した曲になっている。 -『[[チョロQマリン Qボート]]』の、ディスクにチェーサが描かれた体験版に[[本作の紹介映像>https://www.youtube.com/watch?v=SDd6HcLeXII]]が収録されている。''発売は本作が先''だが。 --その映像では『チョロQ2』のUIが流用されていたり、チョロQシティや一部コースのオブジェクト等が製品版と異なるなど、開発途中の映像が使用されている。 ----
*チョロQ3 【ちょろきゅーすりー】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&amazon(B000069S4O,image=https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91mQdKf-4bL._SL160_.jpg)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/913rbMKkrNL._SL1500_.jpg]]| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|タカラ|~| |開発元|タムソフト|~| |発売日|1998年2月19日|~| |定価|6,090円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |廉価版|PlayStation the Best for Family&br()1999年5月4日/2,940円&br()PS one Books&br()2004年6月24日/1,575円(各税5%込)|~| |レーティング|CERO A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[チョロQゲームリンク>チョロQシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 プルバック式のミニカー“チョロQ”を題材にしたレースゲーム第3弾。~ タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。~ 『[[チョロQ2]]』でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティに、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。~ イベント数100、ボディ数100、パーツ数100の「3つの100」が売り文句だった。~ ---- **前作からの変更点・追加要素 -チョロQシティ --前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。 --100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。 --このイベント100を達成するとパスワードが出て来るがこれは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。 ---イベント100を達成した後に改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツが入手できるため、現在もイベント100個達成が完全に無意味になったわけではない。 -昼夜 --ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。 ---夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変わる、夜専用のイベント・レースがこなせるようになる等の違いがある。 -タカラくじ --タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。 --料金は1回100Gで、3ケタの数字を選ぶだけ。~ 当たるとそれまで購入したパーツの代金分が賞金として支払われるため金策が幾分楽になった。~ なお1回当たった後にもう1度当てると、2回目以降は貰えるのは1000G固定となるので、もう1度パーツの代金分を貰うようにするにはグランプリを優勝する必要がある。 ---ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。 -パーツの追加 --ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。 --ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。 --また、「ふたりであそぶ」モードのみではあるが、「おもいシャーシ」も使える。 -フリーランの仕様変更 --これまではレースと同じく既定の周回を走るとゴールとなったが本作ではゴールしなくなった為、プレイヤーが納得するまで走り込む事が出来る。 -2P対戦専用モードの追加 --ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。各ホールPAR(基準タイム)が設定されており、実際のゴルフ同様スコアの+-を記録していき全9ホールを終えた時点での合計スコア(タイム)の少ないプレイヤーが勝ち。 --コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばった9枚のチョロQコインの内、先に5枚集めた方が勝ち。 --ヒルクライムレースはスタートから丘を登っていき頂上の折り返し地点でUターンし、ゴールを目指すレース。 --アルペンレースはコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通らないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。 ---- **コース #region(新コースの数々) -オーバルサーキット --その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。 --このコースではプレイヤーの装備が一定水準以上の場合、1位のマシンがプレイヤー車と同じ装備になるため、追い抜くのは非常に難しい。インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。 -ショートサーキット --オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。 --前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。 -トレインロード --チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。 --難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。 -チョロQキャッスル --チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。 --直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。 -地下水路 --チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。 --路面は常にウェットなのでウェットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。 --ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが、進入が難しく実用性は低い。ビッグタイヤなら強引に進入できる。 -春はあけぼの --季節変化シリーズの第三弾にして、枕草子シリーズ第1弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気のコースになり、季節変化が起きても関係なしにいつでもスプリントレースで走れる様になった。 --開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。 -チョロ砂漠 --ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走り、最後はスフィンクスの口から大ジャンプしてフィニッシュラインへ飛ぶというダイナミックなコース。 --路面はオフロードが多いが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。 -チョロQホテル --一定条件を満たすとチョロQシティ内にホテルが完成し、入口に近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。 --駐車場からホテル内に入り、バーカウンターとビリヤード台の間を抜け、廊下を疾走し最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もアップダウンの組み合わされたシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。 -ミドルサーキット --サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。 --前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。 -チャイナ峠 --竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。 --狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。 -ビッグタイヤ --チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される((実はビッグタイヤが無くても、直前の直線で勢いをつけ壁と段差の間に滑り込むように突っ込むと乗り越えることができる。ただし難易度は高く成功率は低い。))。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。 --コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。 --通常のタイヤでも走れるようにコースが設計されているが、障害物を全部よけなければならず遠回りさせられるポイントもあって入賞するのも難しくなる。逆に言えば、障害物を素早く全て避けられる腕があれば通常のタイヤの方がタイムが出せる。 -ジャングル --密林の中を走るオフロードコース。やっぱり遺跡が出てくる。 --高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。 -秋は夕暮れ --枕草子シリーズ第2弾。路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。 --春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、中盤の直角コーナーなどスピンの危険性が高いコース。 -夏は夜 --枕草子シリーズ第3弾。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。 --他の枕草子シリーズとの共有部分はホームストレート部分のみであり、唯一逆向きに走る。 --オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所。 -NEWスタジアム --サッカースタジアムだった場所を改修して作ったモトクロス風コース。夜専用。 --アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太などによる障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。 --ビッグタイヤとは異なり、障害物は通常のタイヤですべて乗り越えられる。ただし角度によっては壁に接触した扱いになり、衝突音も鳴る。 -洞窟 --薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。洞窟内故に道幅は常に狭く、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。 --一方でコーナーは非常に緩く、オーバルサーキットに並ぶハイスピードコース。スーパーグランプリではレッドペガサスが独走する。 -ミステリーハウス --夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。 --階段などの高低差が激しく、路幅も狭く角度のきついコーナーも多い高難度コース。 -ロングサーキット --サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。 --前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。 -冬はつとめて --枕草子シリーズ第4弾。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。 --前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。 -アイス&スノー --雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。市街地では道がいくつかに分かれる。 --非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。 --コース長があまりにも長いため、唯一2周でゴールとなる。装備によってはリプレイがゴールまで録られず、途中で切られる場合もある。 -チョロQシティ --ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。 --チョロQシティそのままのため、直角コーナーが多く道幅も狭い。ホームストレートや港、チョロQキャッスルの周辺などは長い直線で速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなる。ライバルカーも非常に速いため最終戦にふさわしい高難度のコースである。 #endregion ---- **評価点 -レース以外の要素が大幅に増量。 --探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。 ---前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントによってプレイヤー以外のチョロQが1台だけではあるが登場する。 --前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。カジノは8ラインスロットになったことで当選率が大幅にアップ、時間はかかるが十分にリターンが期待できるようになった。 --シティ内のショップでインテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。但しインテリアは購入後売却不可。 --前作ではタイトル画面にあったサウンドテストがシティ内の「ジュークボックス」となり、レース中のBGMをシティ内で流しながら走り回れるようになった。 -コースのバリエーションも増加。 --コースは全て新コースで20+1と量が増加。 --砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。 --チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤだが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。一番高性能なビッグタイヤはオフロードタイヤとしても最高峰の性能となるので、専用コース以外でも問題なく使える。 --従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる''良曲揃い''。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。 ---''レーススタート時のシグナル音もコースによって専用のものになる。''サーキットコースでは一般的なシグナルだが、ミステリーハウスでは不気味な笑い声でカウントダウンし叫び声でスタートする。 --中でも[[最後のグランプリの最終戦コース >https://www.youtube.com/watch?v=SSXq_wqurAI]](リンク先ネタバレ注意)はシチュエーション・BGMなど総じて評価が高い。 -シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。 --相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディを装備しチョロQシティで特定の場所に行くとイベントが起きる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど) --ボディを持てる数が100個に増えたのも地味だが大きい改善点。今まではたくさんのボディがあってもそのうち6個しか持てなかったが、今作では様々なボディを余すことなく楽しめる。 --車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンには元ネタがあるものも存在し、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車などはこのゲームぐらいでしか見られないであろう。 --最後のグランプリでは実質的なラスボスとして、まさかのボディを身に纏ったライバルが登場するほか、そのライバルのボディは隠し要素ながらプレイヤーも購入することができる。 -グラフィクスの強化 --チカチカしている部分が減っている、タイヤ(特にビッグタイヤ)の形が滑らかに見えるように処理されている、ホイールがパーツとしてカスタム可能になる等、より細かい部分の描写が強化されている。 --前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。 ---- **賛否両論点 -前作に比べると難易度が低下している。 --''「デフォルメされた車の玩具を元にした、比較的間口の広いレースゲーム」という原点に立ち返った''ともいえるが、前作の隠しコースの「旧コース」レベルのハードなレースはなくなっている。とはいえ、人によっては(2の旧コースを除くと)本作がPS3部作の中でも1番難易度が高いという場合もある。 -カジノがあまり有用ではない。 --前作と比較して期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になったのだが、それ以上に本作初登場の''「タカラくじ」ががかなりのローリスク・ハイリターンで稼げるため''、何かしらの縛りプレイでもしないかぎりは優先的に利用するものではない。 ---そもそも''たった100G''で、''何度かレースするだけ(運が良ければ1回)で、くじ購入時点での「パーツ購入分の賞金」が戻ってくる''上、前述した「レースの難易度の低さ」+「1レースの賞金の多さ((スプリントレースで一番簡単であろう「ショートサーキット」でさえ、1位で600Gも貰える。))」もあるので、このシステムに気付けばゲームバランス崩壊レベルで稼げてしまう。~ もっともタカラくじに関してはゲーム中では賞金の仕様を教えてくれないので、一応「隠し要素」の様なものとも言えるし、捉え方によっては初心者救済にもなるが。特にとあるパーツは値段が非常に高額な為、タカラくじを利用しなければ資金稼ぎが非常に辛い。 ---- **問題点 -100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。 --特定ボディを使用しなければできないイベントなどは存在に気付きにくい。特に発見が困難なのは「グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見る」というもの。 ---このグランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点と似通っている。 ---本作の場合は前作と違い、季節によってメニュー画面の背景も変わらず、更に季節限定のコースも実質存在せず季節変化の概念があることにすら殆ど気付けない為、前作よりもタチが悪い。 --また、走行距離が関連するイベントもあり、こちらもノーヒントなので判りづらいほか、ジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものもある((「ダートトライアル」「ナイトジムカーナ」の2つが特に難易度が高い。))。後者の制限時間についてはシティ内にある掲示板で確認できるが。 -チョロQシティはチョロQタウンに比べると碁盤の目のような配置になっている部分が多い。 --マップが広いものの地図を買わないとマップを表示する事ができないので、前作に比べると迷いやすくなっている。 --地図を買えるようになるのもある程度ゲームが進んでからである。 #region(ゲーム最終盤のネタバレ注意) -ハイパーグランプリ最後の''チョロQシティコースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない''。 --「ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コース」という正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。前作のチョロQ2ではスプリントレースで走れないコースが2コース存在した為、こちらと比べるとまだマシかもしれないが。 --前述の通り評価が高いだけに好きなように走れないのは少し残念。但しグランプリ最終コースというアイデンティティを守る為、致し方ない部分もある。ぶっつけ本番でしか挑戦できない、グランプリ専用コースだからこそ興ざめしないという一面もある。 ---チョロQシティを使った市街地コースのため、フリーランに関しては道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは一応可能。また、BGMもシティ内のジュークボックスでいつでも聴く事ができる。 #endregion -一部タイヤを買うメリットが失われており、これにシリーズでも最強レベルのタイヤであった「さいこうのタイヤ」が含まれてしまっている。 --さいこうのタイヤは前作までは最高ランクの専用タイヤ以上のグリップを持っていたため買う価値はあったのだが、本作では同等となっており、「すべての専用タイヤの最高性能を持つ」というレース毎のセッティングの手間が無くなるのみになっている。 --スタッドレスは前作ではオマケ要素に過ぎなかったビッグタイヤ((本作ではオフロードに加えてウェットタイヤとスタッドレスも兼ねたオフロード用万能タイヤとなっている。最高ランク同士でのオフロードとの差はロードグリップで極僅かに劣る程度。))に内包され、また雪路のコースが出て以降に買える最高ランクのスタッドレス+1が、既に購入可能なビッグタイヤ+3に性能で劣る為、買う意味が完全になくなってしまった((同じ問題が1作目のオフロードでもあったが、こちらは「オフロードでも走れる」だけであり、速さに拘る場合などスタッドレスを選ぶメリットがあった))。 ---一方でビッグタイヤは良くも悪くも独特な見た目になるため、見栄えも考慮するなら全くの無意味ではない。 --セミレーシングはウエットタイヤと同じく本作で追加されたタイヤの一種。レーシングに次ぐロードグリップを持ち、一方でダートの対応力が少し上がっている、というオールラウンドとレーシングの中間の性能を持っている。~ しかし入賞のみならオールラウンドで十分であり、1位狙いやワールドグランプリ制覇ならレーシングを使えば良い、と万能でも特化でもないが故の半端さがかえって使い道を狭めてしまっている。 ---レーシング以前なら、と思ってもこの時点で買えるセミレーシング+1はオールラウンド+3と同じロードグリップでありながら200Gも高いという有様。 -スタッフロールが非常に長い上にスキップする事ができない。 --このため資金稼ぎの際に、迂闊にハイパーグランプリで優勝してしまうと、毎回この冗長なスタッフロールを見る羽目になる。~ 意図的に下位でレースを終えてポイントランキングを操作し、一位にならないようにするという面倒な作業を要求される。 --またムービーの内容も、前作や前々作であったような「グランプリ最終戦のコースで自分のチョロQが走るシーン」ではなく、本作では「ただただカジノのスロットが回る」というもので、味気ないという声もある。 ---- **総評 全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点もほぼ解消した。~ 前作を上回る24万本のヒットを記録し、TVCMの放送やサントラの販売なども行われ、『チョロQ』ゲームの中でも最高潮の人気を誇る。~ その高い人気に反してゲームアーカイブス化がされなかった事から、''HD化やリメイクなどが強く望まれている''作品でもある。~ ---- **余談 -本作も小ネタが多く仕込まれている。 #region(クリックで詳細) ''コース関連(グランプリをめざす)'' -サーキットコース(オーバル・ショート・ロング) --最早PS1のナンバリングタイトルでの常連となった「肉のいちの」の看板がある。 -トレインロード --スタート地点の駅名標を見ると自駅名の欄に「ろす」と書かれている。「ろす」とは? --スタート地点の駅のホームの片側に消火器、もう片方には''はにわ''が何故かある。 --また、そのすぐ近くにある、バリケード越しの遮断機の「トマレ」に混じって何故か「''トマト''」と書かれているものがある。 --コース中盤のトンネル内に消火器が両側にあり、片方は何故か倒れている。 -地下水路 --初代の「森と泉のコース」と同じく謎の剣が刺さっている場所と、クマのぬいぐるみが浮かんでいる場所がある。 -ジャングル --中盤のトーテムポールが沢山ある水没地帯に謎の剣がある。 -洞窟 --3周目になるとコースの各所がオーロラのように光る。 -ミステリーハウス --敵車が全部真っ黒、タイヤスモークが出ない、リプレイで屋敷内の天井を走っている(走行中のプレイヤー目線には影響しない。)、~ ''基本的に遅く万年最下位のせいそうしゃが非常に速い''などといった、このコース専用の演出がある。 -NEWスタジアム --発売元であるタカラが手掛けたゲームソフト『ツアーパーティー 卒業旅行に行こう』『[[ゆうわくオフィス恋愛課]]』『[[…いる!]]』等の広告がある。 -ゼロヨン --実は浅草の雷門通りがモチーフとなっている。 ---というのも、ゴール地点付近に[[「雷門」ならぬ「''雪門''」があり、それ以外の建物の位置も殆ど一致する>http://yokofourwheels.blog39.fc2.com/blog-entry-121.html?sp]]ため。~ 実質、[[初代>チョロQ]]に登場した「スペシャルサーキット((「筑波サーキット」がモチーフ。))」以来となる、実在する場所をモチーフにしたコースとなる。 -ナイトジムカーナ --実はここにも謎の剣が刺さっている場所がある。 ''コース関連(ふたりであそぶ)'' -ゴルフレース --いくつかのステージに''カエル''がいる。~当たり判定は無くすり抜けるだけとなっている。 -チキンレース 2nd --スタート直後のジャンプ台を左に行くと隠し通路があり、道なりに進むと望遠鏡がある。~ その望遠鏡を覗くと専用のメッセージが3種類表示される。 -ヒルクライムレース --『ツアーパーティー 卒業旅行に行こう』『ゆうわくオフィス恋愛課』の広告がある。 ''その他'' -隠しパーツ --前二作品において、その圧倒的な性能でインパクトを与えた「アクマのエンジン」を始めとする「アクマシリーズ」はもちろん今作でも健在。 ---『2』にてタイヤの値段が&bold(){666000G}という法外な値段に引き上げられたが、今作ではエンジンまでもが同じ値段に引き上げられてしまっている。但し上述の様に資金稼ぎがしやすくなった為、『2』に比べると入手は比較的容易。 --イベント100コンプリート後にハイパーグランプリに優勝すると手に入る賞品として「''スーパービッグタイヤ''」「''AT5しさくひん''」が登場。 ---「スーパービッグタイヤ」は、性能としては「さいこうのタイヤの特性を持ったビッグタイヤ」というもの。何と売却すると''50000G''で買い取ってもらえる。 ---逆に「AT5しさくひん」は、試作品というだけあって買取価格はたったの''10G''。しかし最高速は''300km''という、ATでは最強の性能を誇る((一応「アクマパーツ」+「MT6さいこう」+「ふつうのシャーシ」を装備することでも300kmを叩きだせる。))。また、上記の「アクマパーツ」+「MT6さいこう」の場合、走行時に非常にクラッシュしやすいのに対し、こちらはアクマパーツと組み合わせてもある程度はクラッシュしにくい。 ---両者とも非売品であるが、手元になくなってもグランプリに優勝すれば再入手可能。これを利用してべらぼうに高いアクマのタイヤを買った人も居るのでは? -『チョロQ4』? --イベント100個を達成するとエンディングの最後のメッセージが、英語で「チョロQは『チョロQ4』となって帰ってくる」といった内容に変化する。 ---もっともタムソフト製のナンバリングタイトルは本作が最後となり、タムソフトから『チョロQ4』はリリースされず、『4』に当たる次回作はE-game(タムソフトの『チョロQ』制作スタッフはこちらに移籍している)からリリースされた『[[チョロQワンダフォー!]]』となっている。 #endregion -本作のCMでは''ダイノバイザー''も紹介されている。 -初代PSで展開されたナンバリングタイトルでは唯一、サウンドトラックが制作された作品でもある。 --『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.1 爆走編』『チョロQ3 オリジナル・サウンド・コレクション+SE集 Vol.2 激走編』の2つが販売されていたが、生産数の少なさもあってかどちらも入手困難…というか''市場に出回ることすら稀''。 ---''本作自体もそう''だが、仮に出回っていたとしても''10万以上のプレミアが付けられている''ほど。 --因みに多くのプレイヤーが最初に走る事になる「オーバルサーキット」のBGMだが、なぜか『[[リッジレーサー (PS)]]』のBGMに酷似したフレーズを使用した曲になっている。 -『[[チョロQマリン Qボート]]』の、ディスクにチェーサが描かれた体験版に[[本作の紹介映像>https://www.youtube.com/watch?v=SDd6HcLeXII]]が収録されている。''発売は本作が先''だが。 --その映像では『チョロQ2』のUIが流用されていたり、チョロQシティや一部コースのオブジェクト等が製品版と異なるなど、開発途中の映像が使用されている。 ----

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