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MAXI BOOST ON]](以下『MBON』)』と別路線を目指し、開発された作品となっている。~ 勘違いされることもあるが、本作はタイトルから『EXVS』の文字が消え、前作『[[VS-FORCE>機動戦士ガンダム EXTREME VS-FORCE]](以下『FORCE』)とは異なり名実共に完全新規作品として製作されている。~ しかし実態としては既存のシステムやモーションを多く流用した派生的な位置づけの作品で、なおかつそれを実現するため、細部に変更が加えられている。~ **新要素・変更点の詳細 -シリーズ初の3VS3が実装された --基本的には前作『FORCE』の多数編成のシステムを対戦用として再構築したものである。 -コスト計算が若干見直され、既存作品から数値だけが変更された。 --総コストが1000となり、上から500、400、300、200になった。 -アシスト・キャンセル落下の統合化 --従来の『EXVS』シリーズでは一部機体のみ所持していた「モビルアシスト攻撃」やテクニック「キャンセル落下」を、全機体が使用できる様にシステムとして追加している。これに伴い、機体独自のアシストがほぼ全て削除された。 --モビルアシスト攻撃は「ストライカー」という名前となり、専用のボタンで呼び出す。『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT]](以下『NEXT』)』のモビルアシストに近いシステムだが、本作では出撃前にどの機体をストライカーにするか選択することができる。 ---性能や弾数はそれぞれで異なり、残り弾数は覚醒で回復する。それぞれの機体にストライカー開放用のアンロックが設定されており、レベルをあげて開放する。 --キャンセル落下は「ブーストダイブ」という名前でシステムとして追加され、全機体の共通動作となった。 ---ただしキャンセル落下と違い高速で接地出来る特性をもつ。また、従来ではキャンセル落下を行うための武装は足が止まるようになっている。 -オーバーヒート硬直 --本作ではオーバーヒートになった時点で全ての行動を受け付けなくなる。 ---これとブーストダイブに伴ってか着地硬直が増大している。 -本作では選べる覚醒は二つ。どちらも覚醒中はオーバーヒート硬直がなくなり、一部の射撃を所謂「青ステ」出来る。 --ブレイズギアは『MBON』のFバーストを再度『FULL BOOST(以下『FB』)』のAバーストで割った火力向上系覚醒。 ---基本的な感覚としてはAバースト寄りで、格闘と追従性能が向上するほか、本作独自のシステムとして味方の弾数が回復する。 --ライトニングギア『MBON』のSバーストを再度『FB』のBバーストで割った安定系の覚醒。防御補正の面で若干Eバーストを意識した点も。 ---ロック距離、足が止まる武装の滑りがよくなるなどの効果の他、僚機のブーストゲージを回復する。 -参戦作品 --外伝作品を中心に『マキシブーストオン(以下『MBON』)』から半分近く削除された。詳しくは問題点にて。 ---- **評価点 -オンライン対戦が出来る家庭用版の新作であること --『FB』の後に出たのがオンライン対戦不可能でほぼソロプレイに特化した上、そのソロプレイにも問題を抱えた『FORCE』だった為、久しぶりのオンライン対戦用ソフトである。 ---発売された年代付近では携帯機とのマルチプラットフォームが一般化し、携帯機に引っ張られてボリュームダウン・グラフィッククオリティがやや控えめ、などということも多いが、本作は据え置きハード一本に絞ったことである程度のクオリティが保持されている。 -今まで参戦できなかったメンバーの参戦 --『NEXT』復活組や、かつてオペレーターとして参戦していたバニングが駆る「ジムカスタム」など、プレイアブル化の芽がありそうでないと言われてきた機体の参戦自体は喜ばれている。 --一応ラスボスなのに今まで未参戦だった「アルヴァアロン」、『NEXT』の話題と被るが三種類の中で唯一未参戦だった「トールギス」など、これまでの穴を埋めるようなチョイスも評価されている。 -ソロプレイモードがある程度充実 --『FORCE』で散々だったものが『FB』程度かそれ以上には戻った。 ---またアップデートでボス機体も使えるようになった。対戦で使えなくても良いから使わせてほしいという声は前々からあった為、地味に嬉しい要素。 --後のアップデートで『1VS1』という所謂タイマン対戦モードも追加されている。 -全体的に映像やインターフェースが綺麗 --ステージの背景などの美麗さも見所の一つ。対戦前にマップが映る演出があるが、これも雰囲気をよく出している。 ---それだけに出撃ムービーにはアクションがほしかったのだが…。 -オンライン対戦部屋のシステム面の向上 --家庭用版『FB』では招待しないとフレンドを制限部屋に入れられない、という微妙な仕様があったが、この改善により友人に一々招待メールを送る必要がなくなり(再度入りたい時などを含め)、面倒さがなくなった。 --「対戦部屋の勝率保存の可否」を決められるなど、『FB』ではアップデートで追加された要素がデフォルトで搭載されるなど、全体的にユーザーフレンドリーな仕様になっている。 //勝率については『FB』で後発追加されたもの。本作で追加されたみたいな書き方をするのは印象操作。 -本作独自の機体固有の新要素 --機体の調整や武装の変更等で『MBON』での問題を解決した機体については評価されている。 ---『MBON』ではやや不遇な立ち位置のターンXは、換装を挟んでしまったことで優秀なゲロビが死んでしまっていたが、本作ではコマンド統合され使いやすくなった。 ---ノーゲージのこだわりから不自由感のあったエピオンは、ゼロシステムが他の機体と同様に通常武装化したり、かつての後格がサブに統合され、後格がピョン格となって立ち回り強化されるなど扱いやすくなった。本作ではストライカーの残弾ゲージがあり、否が応でもゲージを付けないといけないため、割り切って移設したのだと思われる。 --後述する問題点の裏返しとも言えるが、アシスト削除によって追加された新技が実用的な機体は、『MBON』とは別の強みを得ている。 ---シャア専用ゲルググはナギナタを振り回して攻撃判定を出しながらカーブして接近する技が追加された。判定が非常に強く、格闘CSを溜めつつ接近できるため「特射をカスらせて格闘CSLv3を刺す」という強力な連携を得た。 ---G-アルケインは特殊移動を挟まないと撃てなかった狙撃が直接撃てるよう追加された。弾消費もメインと別枠なので、使い勝手が向上している。 --新規追加された機体がどれも没個性というわけではなく、そこそこ個性のある機体も存在する。 ---メタスは従来シリーズでは「Zガンダム」のアシストとして行っていた自機・相方の(ストライカーを含む)残弾の任意補充機能という唯一無二の技を持っている。 ---ジムキャノンIIは全体的な性能は劣悪だが、手動段階チャージ・ストック式の特射ゲロビが非常に強力。『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム]](以下『GVG』)』シリーズの「ガンダムX」を思わせるロマン低コストとなっている。 -パイロットの乗せ換えシステムが復活した --「1st」のホワイトベースクルーや「ZZ」のガンダムチームなど、機体に搭乗経験があるキャラを、機体性能据え置きでパイロットのみ変更できるようになった。 ---例を挙げるとガンダムやガンタンクにリュウが搭乗可能。『MBON』ではコストダウンコンパチなため使用困難なうえ、使用出来てもやや難儀さのあった「ZZ」のルーやエルも、それぞれオリジナル機体と同じ性能で使用可能に。そして過去作ではアシスト止まりだったビーチャも百式のサブパイロットとして初登場。 ---「陸戦型ガンダム」などのように、初参戦時に「何故オリジナルからパイロットを変化させなかったのか」と言われるような機体にも、小隊員のサンダースとカレンが新規パイロットとして追加されていることは評価点と言える。 ---過去作ではこれよりも自由な乗せ換えシステムを実現していた、と言うと自由度自体は下がったように見えるが、これは原作再現を意図した采配であり、セリフも増加しておりキャラゲー的にはむしろ内容が昇華されたと言える。 ---原作で様々な機体を乗りこなしたジェリドも、しっかりサブパイロットとして登場する。 --とはいえ一部には残念な点や詰めが甘い点が残ってしまっている。 ---「ルーZ」の覚醒技などコンパチ機のパイロットごとの個性はなくなってしまった。 ---パイロットに設定されているのがおかしい人物、不足している人物もちらほらいる。エピオンにはヒイロも登録されているのに、ウイングゼロがヒイロのみ((カトルの他、ゼクスも搭乗している。))、他にちゃんとパイロット候補が居るのに無視される『Z』のネモ((本作で搭乗者として設定されているファ・ユイリィよりもデフォルトパイロットとしての印象が強い「カツ・コバヤシ」が、担当声優である浪川大輔氏が本作に参加しているにもかかわらず用意されていない。))や『0083』のジム二機((バニング大尉の部下にして戦友の「不死身の第四小隊」が設定されていない。一名は声優が故人であるため避けたたのかもしれないが(なお代役は既に決まっている)。))、G-セルフのサブパイロットであるラライヤが記憶が戻った後((ラライヤがG-セルフに乗ってたのは1話の冒頭及び、記憶喪失中にそそのかされて動かした時のみ。記憶が戻ってからは一度もG-セルフに搭乗していない。))で時系列が考慮されない等。 ---一応ウイングゼロに関しては後のアップデートで改善され、搭乗経験のあるパイロット(ガンダムチーム+ミリアルド)が全て乗れるようになった。 -アーケード同様の機体調整アップデートの実施 --『VSシリーズ』の家庭用環境は、アーケードで調整した結果の移植という事もあってかバランス調整のアップデート頻度が低く、環境を壊す追加がされても放置されることも多かった。本作はこれがスタートということもあり、アーケード同様の機体調整が行われている。 //調整内容の問題は問題点に移動 ---- **賛否両論点 -『MBON』におけるテクニック封印の賛否 --オーバーヒート硬直や着地硬直の増大、既存キャンセルルートの削除等により自由度の高い動きが封印されたことで、各使用機体の個性付けは薄くなった。 ---現在稼働中の『MBON』では各種テクニックの発達により「着地などの硬直を狙う」という基本が通用しづらくなっており、これを受けて初心者にもわかりやすく隙がわかりやすくしたものと思われる。 ---一部行動を利用して着地をずらす「クソムーブ((嫌う人からの蔑称・ネタとして楽しんでる人の愛称どちらの意味もある。))」や「キャンセル滞空」などのテクニックは、一部の機体についてやりすぎと問題視されることも多く、それらを個性と見るプレイヤーからすら本作の変更には賛否が目立つ。シリーズの基本に立ち返ったことで相性差の低減や初心者目線に寄ったことは評価されている。 ---一方、ムーブありきなどで異常に強い機体は一握りであり、相性差はあれどテクニックには対策が存在し、駆使するのも阻止するのもやりこみ要素だった。これらを全否定されたことで、窮屈かつ単調なゲーム性の原因になっていると、主にシリーズ熟練プレイヤーから批判されている。 //動きもないので新しい方でCOを解除 -"キャンセル落下"を"ブーストダイブ"として仕様化した事の功罪 --評価されている点としては以下のようなものがある。 ---キャンセル落下は移動撃ち可能な武器にキャンセルすることで、慣性に従ってそのまま地上に落下するというテクニックで、機体によってはそれの有無で評価が激変する要素である。 ---あれば軒並み強くなるというわけではないが、持たない機体はそれに比する強みがない場合、評価は悲惨の一言であった。これが共通化したことで絶望的に運用出来ない機体が減少したのは確かである。 ---機体毎に落下するための手順が違うなど初心者がとっつきにくい部分だったため、それがボタン1つに集約される事でハードルが低くなった。 ---これまでのシリーズにはないメイン→ブーストダイブ→メイン→ブーストダッシュ→メインといったこれまでのシリーズにはない動きなど、行動の幅自体は広がった。 --逆に問題視されている点は以下の通り。 ---全機体の共通システム化したうえ、機体本体の個性自体も薄くなったことで「各機体の個性を剥ぎ取ってまでやるべきことだったのか」と、主に言われている。キャンセル落下が特徴で強みだったデルタプラスや、高速着地が特徴の「トールギス」「トールギスII」等の一部の機体は個性をつぶされてしまった。他にも前々からキャンセルが付いたら強すぎると危険視されていたTV版のウイングゼロが実際それに近い状況になるなど、これを得たことで一気に強くなって対策しづらくなった機体なども居る。 ---基本システムとして組み込まれている関係もあって「ブーストダイブを上手く使えるか否か」が勝負の鍵となっている。よって初心者と上級者とでの扱い方による有用性の差もかなり激しい。 --『EXVS』シリーズよりも絶対的に必要なボタン操作が増えたことで、少しややこしくなった。とはいえ、やっていれば慣れる程度ではある。 -覚醒の仕様変更について --本作では『MBON』におけるEバーストに類する防御系の覚醒が廃止され、再度2タイプとなった。 --ただしEバーストには功罪どちらも存在し、これの排除自体には賛否ある。 ---試合の冗長化や中・低コストが高コストを潰しにくくなる傾向があるため、「本作でEバーストはなくなって正解」とする声は多い。 ---一方で、Eバーストが合わない機体自体が少なく、本作の2種類の覚醒のどちらともイマイチ合わない機体(例としてはコスト不相応に低耐久な「アルヴァアロン」など)視点では、これに近いものを望む声もある。 -既存機体のコスト変更の方向性が変わったことについて --これまでは作品の時代を考慮してか作品内に高コストがいない作品もあったが、本作ではある程度作品単位の区切りで考えるようになったようで主に主役機などがコストアップした。 ---「Ez8」など、コストが上がった事で新たな強みを得た機体も居る。『MBON』の時点で差別化ははかられていたものの、同コストのコンパチ機体ということで不遇感が否めなかった「陸戦型ガンダム」などは結果としてさらに救われている。 ---一方で「Zガンダム」「ジ・O」「キュベレイ」はコスト500へとコストアップを果たしたが、コストアップした強みなどが非常に薄い。Zガンダムに至っては連射式BRが単発となって個性を奪われてしまった。400に格上げとなったガンダムに至ってはアシストが減った分、むしろ出来る事が減ったという有様。 ---逆にコストを下げる必要性があったのか疑問のある機体もいる。コストダウン機も居るのに共々下げられた「ゴールドスモー(シルバースモー)」、同作品の同僚機に無理矢理コストを合わせられてしまった「アルトロンガンダム」などはその筆頭である。 //カプルについては賛否分かれてるのでこちらへ -「カプル&コレンカプル」の個別機体化 --これは戦闘中の交代というシステム自体が調整難航の原因と言われ、他の弱機体が大抵の場合一度はそれなりの強化を受けている中、こちらは調整自体がほとんどされず((初参戦の『FB』では0回、『MB』では作品移行時と調整で2回、『MBON』では作品移行時に1回の合計3回。))、調整があっても微妙な強化で弱機体を抜け出せないまま、実質放置されていた。 ---「2対2というゲーム性もあって、弱すぎて迷惑をかけるので遊び以外で乗れない」と感じていた機体や乗り手のファンからは本作の変更で使いやすくなった事を喜ぶ声もある。独自性の削除についても「仕方ない」と受け入れる声もある。 ---一方で、戦闘中の交代システムはこの機体の唯一無二の個性であり、使いこなせば生存能力を活かした独自の活躍が出来た。よってなくなった事を残念に思う声もある他、先の通り見直しが不十分な中でのこの采配に「調整を放棄した」といった批判も受けることに。 -DLCの賛否分かれている点 --定期的な機体追加によるアーケードのような環境変化は、それを行うためにDLCが大量になった事で賛否分かれている。 ---定期的にDLC機体が追加され環境に変化が加わる事については評価されている。 ---一方、不要なら買う必要はないとはいえ、DLC機体が大量になった事で全DLCをダウンロードしようと考えるとゲームソフト一本分に近い価格になってしまう。 //最初から入れとけって内容は純粋に問題なので、そちらへ移動。 ---- **問題点 ''キャラゲーとしての問題''~ -''参戦作品・機体の大幅な削減'' --本作における最初の不満噴出点と言える部分。PVでは「''全てのガンダムファンに捧げる''」と大々的にアピールしていた事もあり、リストラ作品のファンからは特に非難されることになった。公式の売りである「90機以上が参戦」というのも、稼働中である『MBON』の総機体数が倍近くあるのでどうしても見劣りする。 --リストラ作品は『0080』『戦慄のブルー』『センチネル』『閃光のハサウェイ』『G』『Endless Waltz』『X』『SEED DESTINY及び外伝』『00の2ndシーズン以降の作品』『EXA』など、主に外伝作品や一作品中の後半の作品等がリストラされた。 ---特に『GVG』以来、参戦していた作品や機体のリストラ、特にTVシリーズ作品なのに丸々削除された『G』や『X』、『SEED DESTINY』、そしてDLCで復活するまでは『AGE』もと、特に大きな批判が集まった。 ---また「アッガイ」や「ラゴゥ」などの地走機体。「ガンダム(Gメカ)」のようにオーバーヒート後の行動が強みの機体。元DLCのコンパチダウングレード機体など、参戦作品の中からも多数のリストラ機体が生まれている。概ね本作の落下テク廃止やオーバーヒート硬直に見合わない機体ばかりなため、「単なる調整放棄では」という疑惑も込みで批判されている。 --地面を走るいわゆる「地走機体」を減らすために作品ごとリストラされた(特に『G』)のではないかと推測があったが、そんな事するくらいなら最初から「地走」を入れなければいい話である ---実際、『08』の機体は「通常機動としてリメイクするのでは?」と言われていたが、結局既存と変わらない仕様で登場した。それ以外にもカプルやコレンカプルなども地走のまま続投しており、それなりに地走タイプの機体は存在しているため、地走を積極的に排除しているわけでもない。 --他にも『MBON』と同様に「一部の作品に新規機体が偏りすぎている」という批判もある。 ---『00』は特にスローネ三種を取り揃えたことについては、いくらガンダムタイプとはいえ本編での出番を考慮すると流石にやりすぎという見方も多い。発売年が『00』放送から10周年ということもあり、販売戦略の一環とも取れなくもないが。 ---『初代』『Z』もそれに比するくらい多めに追加されている。ただし後者は参戦機体のチョイスの趣が他とやや異なるうえ、基本的武装が他機体との被りがちなのが目立つため、ある意味スローネ以上に問題視されている。 -新規参戦機体がリストラ作品・機体に釣り合っていない --ガンダムシリーズの新作自体、鉄血まで既に『MBON』時点で参戦してる為、発売時点での新規参戦作品は外伝系列の新作『ミッシングリンク』のみ。後にDLCで追加された『クロスボーン ゴースト』の追加を加味しても2作品。 ---ゲームの華ともいえる高コスト(コスト400以上)で本作のみの完全新規の機体は有料DLCの「ペイルライダー」「アルヴァアロン」のみとなっている。 ---「ガンダム・バルバトスルプス」「G-セルフ(パーフェクトパック)」「ファントムガンダム」も目新しい高コスト機体ではあるが、同時稼働している『MBON』とほぼ同時に実装されており、本作独自の魅力とは言えない状況になっている。 ---『00』の新規参戦機体である「キュリオス」「スローネツヴァイ」「グラハム専用ユニオンフラッグカスタム」に関しては設定上正しいとはいえ、過去作に参戦していた「アリオス」「アルケーガンダム」「ブレイヴ」をコストダウン・マイナーチェンジしたようなデザインになっており、これも新鮮味がない。 --総合すると、本作独自の機体は量産機などマイナーな機体がほとんどで華になるような機体が少ない。華になるような数少ない機体も有料DLCに偏っている。 ---それだけならいざ知らず、減らした分を同シリーズのマイナー機体で補おうとしているため、基本が似通った機体が多いのも問題点である。後述のアシスト廃止による武装変更も相まって、既存・新規機体含め差別化が曖昧になっているのは否めない。 ---また、有料DLCでも独自性の強い機体は一握りで、多くは1年戦争の外伝作品からの出典と、ややマイナー作品出身な機体が多く、総じてただでさえ差別化に乏しい既存機体と比べても明らかに個性が薄めで、微妙な追加となってしまっている。 -コマンド埋めの武装が似たり寄ったり --本作ではストライカーシステムの兼ね合いで、既存シリーズの続投機体からほぼアシスト系の武装がオミットされ、代わりとなる武装が追加されたのだが、それらの多くが『特殊移動』『サーベルなどの武器投げ』といった、個性のない武装・特殊行動コマンドに置き換わっている。また、本作の新規参戦機でも武装の足りない機体は、同様の手法が採用されている。 ---調整というより無理にでも武装枠を埋めるために上記の特殊移動・投擲系の武器を実装していることがほとんどで、総じて上手く構成されていると言い難い。あまりにもそういった武装が多いため「テンプレ」と揶揄される程。 ---量産機などは特にこれが酷く、今までプレイアブルとしてチョイスされなかったのは「アシストを絡めても武装不足の問題で、1キャラとして構成出来ないから」ということを証明する結果にもなってしまった。 ---よっぽどネタが無かったのか、メタスは''大技である覚醒技が『ビームサーベル【投擲】』''という有様。一応原作再現ではあるため、「テンプレの乱舞覚醒技や捏造技よりはマシ」という意見もあるが、それは先の投擲や特殊移動にも言えることであり、このチョイスについては嘲笑の対象とする場合が多い。 ---唯一「ビギナ・ギナ」だけは『NEXT』での捏造武装(ショットランサー)が消えて、より原作に近づいたなど、良い例もある。ゲーム的には攻撃手段が減ってしまった感はあるが、存在すらしない武器を持たされるよりはマシだろう。 ''システム的な問題''~ -『格闘』不遇と試合展開の単調さ --下記の3VS3モードの影響でステージが広く作られているため、射撃戦がこれまで以上に試合中のメインとなり、格闘機には不遇と言われた『FB』より圧倒的に厳しい環境となった。 ---唯一残った純粋な格闘機である「ガンダムエピオン」は格闘特化機体として極まった立ち位置にいることから理論値は高く良評価だが、「格闘中心かつ、射撃面が貧弱な機体」がやや割を食っている。 --オーバーヒートのリスクも高くなっており、格闘を振るという行為自体がリスキーになってしまっている。その為、延々と射撃戦をするだけのゲーム展開になりがちで、本作のバトルが単調と言われる原因の一つにも。 ---格闘はリスクが高い分攻撃力が高く、長い間拘束出来るため優位が取りやすく、言わば試合の流れを変えられる要素であるが、先の理由からあまりそれが見られるとは言い難い。 ---覚醒発動の際は従来通り試合が大きく動くのだが、逆に言えばそれだけで、試合展開の変化は初級者・上級者問わず薄いことは否めない。 ---しかしクローズドβでは「射撃を掻い潜って突っ込んでくる強格闘持ちの汎用機」であったサンドロックなどがコストを越えた強さを発揮していたこともあり、一歩間違えれば『EXVS』と同じことになっていた可能性もあるにはある。 -「マラサイ&ガブスレイ」の個別化 --随時交代式の「カプル&コレンカプル」と違い、「マラサイ&ガブスレイ」は「マラサイ」→「ガブスレイ」の順で出撃するというシステムで、『MBON』時点でセットでの運用で上手くいっていた機体であった。この個性をバッサリ切り捨てたことを歓迎する声は非常に少ない。 ---先の「カプル」もそうだがこの2機も公式が売りとする「90機」の1機としてそれぞれカウントされており、「機体数を水増しするためでは?」という批判もある。 ---一応、『最初から「ガブスレイ」が使いたい』とする声に対応したとも取れるが、歓迎されていないのは「1回落ちた後にしか使えないからこそ他の同コスト機より強みが多い」という個性が評価されていたためである。 ---なお『GVS』でも『MBON』と同様「単純に性能が高めだが継戦能力がない」という本来の長所と短所だけがざっくり取り残されてしまっている。面白みが薄れたという声が多いのもそうだが、そもそも「マラサイ」で相手の体力や弾数などを削った後、短期決戦型の「ガブスレイ」でトドメを刺すという既存のコンセプトが潰され強みも薄れ気味である。 -3VS3モードの作り込みの甘さ --まず元々2VS2が基本となるゲームであるため、3VS3モード自体、はっきり言ってややこしいだけで長く遊べるほど面白いとは言えない。 ---過去作のCPU戦で度々言われていた「敵が2機を超えた場合のロックオンの問題」もそのままである為、ガチの対戦をするには不便さが目立つ。 --このモードをしっかり作る、あるいはこのシステムを中心に調整していけば、『MBON』との差別化や本作の独自性をしっかり出せた、というくらい可能性を感じる要素だったのだが。 -やり込み要素の方向性がズレている --まず本作のアンロックシステムは既存作の熟練度システムの参考にしたものとなっており、各機体のレベルをあげてストライカーや称号、オペレーターなどを開放していく。が、そのためにはとにかく目当ての機体を得意不得意問わず使わないといけず、非常に面倒。 ---おまけ要素ならともかくストライカーは対戦に直結するので、尚更やらされている感が強い。 ---解放するためという理由で、一試合の回転率が早い『ワンマッチ』が選ばれやすいのだが、これ目当てで参戦した放置プレイヤーの人口がやたらと増えてしまい、ほとんど機能しないときもしばしばである。特に発売初期は酷かった。 --一応これが本作のやり込み要素ということになっているがあまりやり甲斐がなく、人によっては「使いたくない機体を無理にでも使わないといけない苦行」とすら言われるほど。 --ただし熟練度の上がるスピード自体は早く、いくつかはアンロックが共有されている機体もいる。よって数戦回せば大抵の要素は解禁できるため、ストレス自体は小さい。 ---とはいえ、それならそれで最初からアンロックなどなければ良いという話になるため、単純に面倒という印象が強いのは否めない。せめてストライカーだけでも最初から解放されていればここまで非難はされなかっただろう。 -無敵時間が短い --起き上がりの無敵時間が本作では短縮されている。そのため起き攻めする側が強くなりすぎてしまい、読み合い要素がやや薄くなった。 ---特にゲロビを始めとした判定を長く残す照射武器は全体的に強烈。それだけで逃れられないこともあるし、仮に読めても逃げのための選択肢は狭い。 --無敵時間というのは初心者は最初のうちは把握出来ていないことも多いとはいえ、これが初心者から中級者を上級者が一方的に狩りやすくなる原因の一つにもなってしまっている。 -アンバランスな機体調整内容 --調整内容自体がその多くはそこまで大掛かりなものではないが、時折妙に壊れ性能に近い要素を付け加えたりするため、非常にアンバランス。 ---致命的かつ発生率の高いバグを優先して直さないなど、アーケード以上の問題((『MBON』でもヘビーアームズ改(EW版)が特定の動作を行うと、物凄く滑る挙動を取るといったバグが問題視されたが、こちらは早期に修正されていた。))も抱えている。 -300、200コストが不遇 --発売当初は一部の強機体が暴れたものの、調整された結果、300、200コストは再び不遇寄りなコスト帯になった。 ---ガチ対戦では500+400の組み合わせ一択だとされており、300や200の機体にこれを覆せるだけの性能は無い。この点は『連ザ』『MBON』と同じ過ちを繰り返す事になってしまった。 ---クローズドβ時代はむしろその逆で、一時期の『マキシブースト(以下『MB』)』を思わせるような中コストゲームだったが、このバランス感は軒並み修正された結果である。 ---しかしその反省を活かした結果過剰な弱体化になりすぎた『MBON』とあまり変わらない各コストになった点は、「まるで学習していない」と言わざるをえない。 ''ストライカーシステムの問題'' -選択できる数に反してバランス調整が不十分 --プレイアブルに対して選択出来るストライカーの数は非常に多いのだが、性能差のせいで実用視点だとゴールドスモーを初め極々一部の機体しか使われていない。 ---使われるストライカーが非常に偏っているせいでゲームの単調さに拍車をかけてしまっている。 ---また、そういった強アシストとの相性は機体次第で大きく異なるため、そういったバランス調整的な面はこれまで以上に困難となっており、有用性の格差も生まれている。 --加えてアシストのモーションは、プレイアブル機としても参戦している場合、大半のモーションをほぼ使い回しており、アーケードと比べて手抜き感が否めない。 ---一部のアシストはプレイアブル版で一番強い武装をほぼそのまま持ち寄っているため、テンプレ挙動と言われる機体と比べて明らかに強い攻撃が多く、バランス崩壊の原因に繋がっている。実際、アシスト限定参戦の機体で環境に刺さるような機体はあまり居ない。 --現在はゴールドスモー、ジ・O、ガンタンクなどの一歩抜けた性能のアシストは修正され、多少選択肢は増えたもののそれでも使われるのはラインナップの中の一握り。 -ストライカーの機体数は多いものの、攻撃内容や性能が被っていて差別化が不十分なストライカーが多い。 --特に「装備している射撃武器を連射」「相手に接近して近接武器で攻撃」という内容のストライカーが多く、機体数に反して攻撃のバリエーションは少ない。 ---特に原作における「量産機系」のストライカーは似たような行動ばかりで、代わり映えしない。この点はプレイアブル機と同じ道を辿ってしまっている。 ---わかりやすい例を挙げれば、「ダウン属性のビーム射撃を1発撃つ」という内容のストライカーだけでも''現状14機存在''している。弾数や発生スピード、ダウン値、弾性能などで差別化を図ろうとはしているものの不十分であり、この14機だけ見ても使われるのは一握り。 ---有志の検証で一見同じような攻撃をするストライカーも性能面で細かな差異があることはわかってきたものの、その多くは誤差レベルの違いしかなく、差別化には程遠い。 ---「元々『MBON』でもアシストの挙動が似通っている傾向は同じ」という擁護もあるが、「自由に選択出来るのに差別化が薄い」というのが問題であるため、的外れと言わざるをえない。 --削除されてしまったアシストでストライカーとして追加されていない特徴的な攻撃を持った機体もあり、これらの追加を望む声も多い。 ---ただし、これらのアシストは専用だからこその高性能の物も多く、下手に追加したらさらに環境を悪くしてしまう可能性もある。 //「ダウン属性のビーム射撃を1発撃つ」に関して、Gアルケインやデュナメスなどいわゆる「狙撃系」は意図的に省きました --カラーや一部のパーツが変わっただけの所謂「コンパチ」も必要以上に多く、先のように微妙な変化しかないだけならいざ知らず、「外見以外全く差異のない『グレイズ改』と『グレイズ(アーレス所属)』」など、別々のストライカーにする必要があったのか疑問の残るバリエーションすらある。 -共通システム化の弊害 --自由に選べることで発売当初は低コスト+強力なストライカーを使用する「ストライカー爆弾戦法」という行為が横行した。 ---現在は調整により落ち着いた(とはいえ一部にとっては依然強力になりえる戦法)とはいえ、自由選択出来ることの問題点が浮き彫りになってしまった。 --既存作にはあった、アシストを呼ぶ際に関連性のある機体に対する専用台詞パターンなどは用意されていない。 ---これに加えて、作品問わず自由に選べるのだから、プレイアブル同様特殊な台詞でもあれば、キャラゲー視点で多少評価は覆っただろうが、現状は単に特別な掛け合いが一律で消えただけでしかなく、キャラゲー的には残念ながら後退している。 --既存シリーズは1機体に付き、数機のアシストが付いている場合もあったが、このシステムでは1機体に付き1機しか選べない。 ---これまでのシリーズに比べると賑やかさに欠けるのもそうだが、良くも悪くも各機体の手数差が希薄になり、戦闘が膠着化する原因にも少し絡んでいる。 ---複数のアシスト持ちは同時に違うアシストを展開が可能で、それもまた強みとして設定されることが多かった。これが機体の性能差に繋がっているかと言えば必ずしもそうではなく、大半は弾数が共有なため、すぐに弾切れになるというデメリットがあり、戦術的にも考える余地も多かった。 -「アシスト」を共通化する必要性を感じない采配 --ストライカーシステムによって全機体からアシスト呼出が消えたわけではなく、一部の機体には残ったままになっている。 ---ストライカーシステムの挙動として実装されていない「追従アシスト」((呼び出すとしばらく自機やロックした対象の後を追い、本体の攻撃に合わせて攻撃する。))や、覚醒技などを始め一部原作ネタ武装の再現がための実装であるため、一応本作のシステムと差別化はされていることは注記しておく。 ---とはいえ、これが新造機体であるドムやスローネアインにも採用されているのが疑問な方針であり、代替武装の無理矢理感もあって「無理して元から統一化させる必要はなかったのでは?」という、先と合わせて本システムに対する否定理由の一つになっている。 ''その他の問題''~ -総じて『新作』としての新鮮味が薄い --第5世代の新作として打ち出されたが、基本システムからモデリング、モーション等『MBON』までの流用が多い。というより同作と機体を使いまわしているため、別物と言うにはやや無理がある部分が多い。「ストライカーシステム」や「ブーストダイブ」も今までのシリーズにあった物の派生やシステムとしての独立化でしかない。 ---本作はタイトルからして異なっていたこと、世代の移り変わりを売りにしていたことなどから、『連ザ』『GVG』『EXVS』のような節目での大きな変化が求められていた。しかしタイトルに見合わず『EXVS』シリーズのマイナーチェンジ版程度の変化で終わってしまった。 --加えて、対戦ゲームにおいて重要なゲームバランスを意識した結果ではあるが、新システムが個性を消す方向である為、既存シリーズファンには「寂しくなった」という印象が強い。 -DLCの問題 --金額は1機辺り602円(税抜)と対戦ゲームでは良くある値段設定ではあるが『FB』時代の400円~500円という価格よりは値上げしており、加えて今までのシリーズでは元から参戦している機体までDLCに入っている点は不満を呼んでいる。 ---パーフェクトストライクガンダムやガンダムAGE-1に至っては『MB』の開始と同時に追加された古めの機体で、「これくらいなら最初から追加すべきだったのでは」と疑問視されており、機体選出がアコギだと言われている。 -BGMの問題 --BGMに落ち着いた曲調のものが多い ---本作オリジナルに作曲された使用BGMはほぼ一新されているが、『MBON』までの激しい曲調が多い選曲から、落ち着いた曲調が多い選曲となった。新規参戦PVに使用されている曲を聞けば一発で雰囲気の違いがわかる。 ---曲調に関しては好みの問題で賛否あり、作曲自体が悪いかと言われるとそうでもない。しかしこの方針自体は「対戦ゲームにはやや不釣り合いな方向性」という声が多い。 ---また、既存シリーズではちゃんと場面によって曲調に変化を付けていたことから、本作は場面を問わず「総じて落ち着いた曲調に寄っている」ことについての否定的な意見も多い。 ---先の通り曲自体が悪いというわけではない。本作のような対戦ゲームでなければ評価されていたことだろう。 --BGM演出が節々で簡略化されてしまっている。 ---従来のシリーズでは戦闘前のインターミッション画面と、勝利時と敗北時に専用BGMが用意されていたがなぜか敗北時以外はステージ音楽がそのまま流れるようになった。特に勝った時の爽快感はなくなってしまったと言っていいだろう。先のBGMの方向性を含めて盛り上がりにもやや欠ける。 ---ゲーム的に大きな問題があるわけではないとはいえ、従来のシリーズと比べると違和感があり、既プレイヤーからは「不具合か」と勘違いされるほどだった。敗北時だけBGMが変わるため、「以前より負けた時の不快感が増している」とも。 --現在はアップデートで上の3場面にそれぞれBGMを設定できるようになったため、この問題は概ね解消されている。ただこの点は『FORCE』と同様「最初から入れておけ」と言われても仕方ない要素で、「またも未完成のまま発売した」と揶揄されることも。 -アーケード版より遭遇率の高めなバグが多い --本作では簡単に見つかるようなバグが発売初期から多く発見されている。 --既に修正されたが、シルバースモー、νガンダム、ペイルライダー、ガンダムヴァーチェらのバグなど、再現性が高く、かつゲームバランスに影響を及ぼす問題が非常に多かった。 --多くの致命的なバグは修正されたが、一部の機体のキャンセルバグ、デュエルASのCS銃口バグ、バリア破壊バグなど、再現度の高いバグが10月の段階でも直されていない。 ---特に酷いのは三つ目で、バリア武装の存在意義を揺るがすレベル。例えばクシャトリヤのサブ射撃など、本来低威力の攻撃でさえバリアに対しては、一撃必殺の威力を持つようになってしまう凶悪なバグであり、これによって評価の下がった機体も多い。新機体の「ファントムガンダム」が一番その割りを食っており、『MBON』ではなかなかの高評価だが、『GVS』では低評価という、同時期解禁なのに評価に大きな差が生まれてしまっている。 -回線判定が緩く、所謂青判定でもカクカクすることが多々あり、判定の信用性が薄い。 -オフライン1vs.1モードが無い --対戦にPS4本体2台が必須となった他、各種機動力検証などがやり辛くなっている。 -階級設定の問題 --家庭用版『FB』ではチーム固定・シャッフルの階級が分けられたが、本作では統合化してしまった。 ---固定とシャッフルでは求められる能力が大きく異なる。どちらかが上手くてももう片方では下手な場合も良くあり、地雷や狩りになってしまいやすい。 ---一応これはアーケードと同じ仕様である。とはいえ家庭用版だけで見れば『EXVS』から『FB』で改善された部分でもあった。これが逆戻りしてしまったのはあまり歓迎されていない。 -対戦前ブリーフィングの視認性の悪さ --マッチする相手と相方のストライカーなど重要な情報を確認するブリーフィングであるが、時間が短く、各種シンボルも小さいので視認し辛い。 -出撃ムービーがデジラマ化 --『GVG』からあった出撃ムービーが、今作ではデジラマとなってしまった。要するにとあるシーンの1カットを切り取り、それをカメラだけ移動させてじっくり見せていくといった趣のものになっている。 ---雷などといった演出があり、全く変化が見られないわけではないが、動きはほとんどない。よってどうしても演出的に地味な印象を受けるという感想になりがちで、評価点にある通り描写演出のクオリティは高さもあって、ムービーにしてほしかったとの意見が多い。 ---『EXVS』シリーズのOPは、捏造シーンや機体の武装披露だったので、それよりはマシという声もある。が、それはムービーの見直しで解決してほしかった問題である。 ---- **総評 アーケードと家庭用でそれぞれ独自の方向性を出す狙いもあってか、インフレが極まったと言えなくもない『MBON』とは様々な差別化された一作。~ そういう意味では期待値も高かったが、様々な面が変わり映えしない新システム、参戦作品の大幅なリストラ、各機体の個性消失など、既存プレイヤーからすると残念な出来となってしまった。~ 参戦作品のリストラ等でまず手を出すのすらやめてしまった人や、本作を買った後も既存シリーズを熱心にやりこんでいる層ほど本作の評価を低く付ける傾向にある。~ また、批判の多かった『FORCE』での反省が活きていない部分も多く、「最初から出来たのでは?」と思わせる発売当初の不完全感から、もう少し練り込んでから発売すべきだったという声も多い。 同時に稼働している『MBON』と比較されて悪く見られる事も多いが、本作単体だけで見れば対戦ゲームとしてはそれなりの出来である。~ 全体で見ればゲームバランスも『MBON』とそれほど変わらないが、システムの共通化の甲斐もあって下層に関して言えばやや縮まっており、絶望的に使えない機体自体は少ない。~ 本作のみの機体や、アーケード同様の対戦環境の調整等、見るべき点も存在するので、本作が初の『VSシリーズ』なら普通に楽しめるだろう。~ ただ繰り返しになるが、『MBON』とは差別化されている為、本作の感覚でアーケードに行こうとするとシステムの違いに困惑して痛い目に遭う事もあるので、初心者の方はご注意を。 ---- **余談 -『MBON』に様々な影響を与えているがあまり良い影響とは言い難い。 --『MBON』での新規参戦機体の出展作品は、約8~9割程度が本作でも参戦している作品が占めている。 ---機体専用のアシストや降りテクのある環境にそれらがない本作の機体を参戦させた結果、手数の少ない地味で微妙な性能になってしまいやすく、システムや環境の違いの影響が出てしまっている。 ---また、本作と共通する出演作品しかほぼ参戦出来ていない、という点は批判されている。 --本作発売後に『MBON』の機体調整アップデート頻度が落ちているため、本作の調整に手を取られて『MBON』の調整が出来ていないのではないかとも言われている。 ---ただし発売した時期に『MBON』のPDF開催((大会への影響を考えてアップデートされない事が多い。))及び、PDF後の大規模修正((大規模修正後は様子見の為かアップデート頻度が落ちやすい。))が行われているため、そちらが原因の可能性もあり、現状では本作が直接の原因とは言い切れない。実際10月からはまた以前のようにアップデートが再開されている。 //(調整対象数はやや減少気味だが)。 //マキオンって元々控えめ修正だし、対象も大規模修正以外はそもそもがあんなもんじゃないっけ? -本作発売後も『FB』では対戦部屋が作られている。 --「本作よりも前作の方が良い」というプレイヤーもいるだろうが、「リストラ作品や機体の使用者」、「アーケード主流層的に、従来シリーズとシステムが近いこちらを頼るしかない」、「『GVS』の対戦環境が整うのを待っている」等の理由もある為、一概には本作の評価へ結び付けづらいところである。 -初代ガンダムの代役声優 --『ORIGIN』が現行作品として展開されていることもあり、故人となったガイア役の徳丸完氏((徳丸氏は劇場版のみ。テレビ版やゲームで担当した政宗一成氏は存命だが事実上の活動休止状態である。))や、休業中の広瀬正志氏といった新規収録のできないキャラの声が全て『ORIGIN』基準になっている。 --『第08』のノリスは市川治氏がガンダムvsガンダムNEXT発売前に故人となってしまって以降、取り溜めを行っていた声を使用しているが、これもいろいろと問題の種になっている。 ---新規収録が出来ないため台詞パターンが少なく、新キャラで関連するようなキャラが出ても声が追加されることもなく寂しいという問題も抱えている。 ---かと言って代役起用でイメージが崩れる場合もあり、実際ノリスは『ジオラマフロント』での代役の評価が高いとは言えず、難しい問題となりつつある。 ---同じようにガイアも『NEXT』から流用してほしかったという声も多いが、これは『EXVS』の時点でコンバート処理をされなかったことから、現在は難しくなっている可能性もある。 -本作の初週売上は家庭用版『FB』の半分以下となっており、以降伸び悩んでいる。 --この売上自体は『FORCE』の初週よりは好調だった。しかし、あまり間をおかず中古が値崩れを起こしたという点は同じく話題にされた。伸び悩みはこの悪循環が関連しているとも。 ---通販サイトによっては『FB』の方が中古価格が高いという場合もある。
//脚注が多すぎるので脚注の()外への移動、削除を行いました。 バグの詳細は攻略wiki等でやる事でこのwikiでは不要です。 //全体的に復元で巻き戻されていたようなので、復元前に巻き戻し。 理由あっての復元ならその旨の記入を。 一部直したいだけなら、個別に修正を。 *GUNDAM VERSUS 【がんだむばーさす】 |ジャンル|チームバトルアクション|&amazon(B06Y1P9T4H)&br()&amazon(B06Y1P4MHC)| |対応機種|プレイステーション4|~| |発売・開発元|バンダイナムコエンターテインメント|~| |発売日|2017年7月6日|~| |定価|通常版:8,200円&br;限定版:11,200円(各税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|''『MBON』との差別化''自体はそこそこだが代わり映えしない&br()''第五世代''と銘打たれるも残念な新システムと個性を無くす調整&br()「全てのガンダムファンに捧ぐ」と言いつつ''参戦作品の大幅リストラ''&br()既存プレイヤーには残念、新規なら普通に楽しめる|~| |>|>|CENTER:''[[ガンダムVS.シリーズリンク>ガンダムVS.シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 //概要はあくまで大まかな「概要」を書く場所で、詳しい問題点や総評を書く場所ではないので、変更点は変更点に、他と被ってる部分は削除 第4世代の『EXVS』シリーズとは異なる、「第5世代の完全新作」と称された『ガンダムvs.シリーズ』の家庭用版最新作で、『VSシリーズ』15周年記念作品。~ コンセプトとしてはアーケード版『[[マキシブーストオン>機動戦士ガンダム EXTREME VS. MAXI BOOST ON]](以下『MBON』)』と別路線を目指し、開発された作品となっている。~ 勘違いされることもあるが、本作はタイトルから『EXVS』の文字が消え、前作『[[VS-FORCE>機動戦士ガンダム EXTREME VS-FORCE]](以下『FORCE』)とは異なり名実共に完全新規作品として製作されている。~ しかし実態としては既存のシステムやモーションを多く流用した派生的な位置づけの作品で、なおかつそれを実現するため、細部に変更が加えられている。~ **新要素・変更点の詳細 -シリーズ初の3VS3が実装された --基本的には前作『FORCE』の多数編成のシステムを対戦用として再構築したものである。 -コスト計算が若干見直され、既存作品から数値だけが変更された。 --総コストが1000となり、上から500、400、300、200になった。 -アシスト・キャンセル落下の統合化 --従来の『EXVS』シリーズでは一部機体のみ所持していた「モビルアシスト攻撃」やテクニック「キャンセル落下」を、全機体が使用できる様にシステムとして追加している。これに伴い、機体独自のアシストがほぼ全て削除された。 --モビルアシスト攻撃は「ストライカー」という名前となり、専用のボタンで呼び出す。『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT]](以下『NEXT』)』のモビルアシストに近いシステムだが、本作では出撃前にどの機体をストライカーにするか選択することができる。 ---性能や弾数はそれぞれで異なり、残り弾数は覚醒で回復する。それぞれの機体にストライカー開放用のアンロックが設定されており、レベルをあげて開放する。 --キャンセル落下は「ブーストダイブ」という名前でシステムとして追加され、全機体の共通動作となった。 ---ただしキャンセル落下と違い高速で接地出来る特性をもつ。また、従来ではキャンセル落下を行うための武装は足が止まるようになっている。 -オーバーヒート硬直 --本作ではオーバーヒートになった時点で全ての行動を受け付けなくなる。 ---これとブーストダイブに伴ってか着地硬直が増大している。 -本作では選べる覚醒は二つ。どちらも覚醒中はオーバーヒート硬直がなくなり、一部の射撃を所謂「青ステ」出来る。 --ブレイズギアは『MBON』のFバーストを再度『FULL BOOST(以下『FB』)』のAバーストで割った火力向上系覚醒。 ---基本的な感覚としてはAバースト寄りで、格闘と追従性能が向上するほか、本作独自のシステムとして味方の弾数が回復する。 --ライトニングギア『MBON』のSバーストを再度『FB』のBバーストで割った安定系の覚醒。防御補正の面で若干Eバーストを意識した点も。 ---ロック距離、足が止まる武装の滑りがよくなるなどの効果の他、僚機のブーストゲージを回復する。 -参戦作品 --外伝作品を中心に『マキシブーストオン(以下『MBON』)』から半分近く削除された。詳しくは問題点にて。 ---- **評価点 -オンライン対戦が出来る家庭用版の新作であること --『FB』の後に出たのがオンライン対戦不可能でほぼソロプレイに特化した上、そのソロプレイにも問題を抱えた『FORCE』だった為、久しぶりのオンライン対戦用ソフトである。 ---発売された年代付近では携帯機とのマルチプラットフォームが一般化し、携帯機に引っ張られてボリュームダウン・グラフィッククオリティがやや控えめ、などということも多いが、本作は据え置きハード一本に絞ったことである程度のクオリティが保持されている。 -今まで参戦できなかったメンバーの参戦 --『NEXT』復活組や、かつてオペレーターとして参戦していたバニングが駆る「ジムカスタム」など、プレイアブル化の芽がありそうでないと言われてきた機体の参戦自体は喜ばれている。 --一応ラスボスなのに今まで未参戦だった「アルヴァアロン」、『NEXT』の話題と被るが三種類の中で唯一未参戦だった「トールギス」など、これまでの穴を埋めるようなチョイスも評価されている。 -ソロプレイモードがある程度充実 --『FORCE』で散々だったものが『FB』程度かそれ以上には戻った。 ---またアップデートでボス機体も使えるようになった。対戦で使えなくても良いから使わせてほしいという声は前々からあった為、地味に嬉しい要素。 --後のアップデートで『1VS1』という所謂タイマン対戦モードも追加されている。 -全体的に映像やインターフェースが綺麗 --ステージの背景などの美麗さも見所の一つ。対戦前にマップが映る演出があるが、これも雰囲気をよく出している。 ---それだけに出撃ムービーにはアクションがほしかったのだが…。 -オンライン対戦部屋のシステム面の向上 --家庭用版『FB』では招待しないとフレンドを制限部屋に入れられない、という微妙な仕様があったが、この改善により友人に一々招待メールを送る必要がなくなり(再度入りたい時などを含め)、面倒さがなくなった。 --「対戦部屋の勝率保存の可否」を決められるなど、『FB』ではアップデートで追加された要素がデフォルトで搭載されるなど、全体的にユーザーフレンドリーな仕様になっている。 //勝率については『FB』で後発追加されたもの。本作で追加されたみたいな書き方をするのは印象操作。 -本作独自の機体固有の新要素 --機体の調整や武装の変更等で『MBON』での問題を解決した機体については評価されている。 ---『MBON』ではやや不遇な立ち位置のターンXは、換装を挟んでしまったことで優秀なゲロビが死んでしまっていたが、本作ではコマンド統合され使いやすくなった。 ---ノーゲージのこだわりから不自由感のあったエピオンは、ゼロシステムが他の機体と同様に通常武装化したり、かつての後格がサブに統合され、後格がピョン格となって立ち回り強化されるなど扱いやすくなった。本作ではストライカーの残弾ゲージがあり、否が応でもゲージを付けないといけないため、割り切って移設したのだと思われる。 --後述する問題点の裏返しとも言えるが、アシスト削除によって追加された新技が実用的な機体は、『MBON』とは別の強みを得ている。 ---シャア専用ゲルググはナギナタを振り回して攻撃判定を出しながらカーブして接近する技が追加された。判定が非常に強く、格闘CSを溜めつつ接近できるため「特射をカスらせて格闘CSLv3を刺す」という強力な連携を得た。 ---G-アルケインは特殊移動を挟まないと撃てなかった狙撃が直接撃てるよう追加された。弾消費もメインと別枠なので、使い勝手が向上している。 --新規追加された機体がどれも没個性というわけではなく、そこそこ個性のある機体も存在する。 ---メタスは従来シリーズでは「Zガンダム」のアシストとして行っていた自機・相方の(ストライカーを含む)残弾の任意補充機能という唯一無二の技を持っている。 ---ジムキャノンIIは全体的な性能は劣悪だが、手動段階チャージ・ストック式の特射ゲロビが非常に強力。『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム]](以下『GVG』)』シリーズの「ガンダムX」を思わせるロマン低コストとなっている。 -パイロットの乗せ換えシステムが復活した --「1st」のホワイトベースクルーや「ZZ」のガンダムチームなど、機体に搭乗経験があるキャラを、機体性能据え置きでパイロットのみ変更できるようになった。 ---例を挙げるとガンダムやガンタンクにリュウが搭乗可能。『MBON』ではコストダウンコンパチなため使用困難なうえ、使用出来てもやや難儀さのあった「ZZ」のルーやエルも、それぞれオリジナル機体と同じ性能で使用可能に。そして過去作ではアシスト止まりだったビーチャも百式のサブパイロットとして初登場。 ---「陸戦型ガンダム」などのように、初参戦時に「何故オリジナルからパイロットを変化させなかったのか」と言われるような機体にも、小隊員のサンダースとカレンが新規パイロットとして追加されていることは評価点と言える。 ---過去作ではこれよりも自由な乗せ換えシステムを実現していた、と言うと自由度自体は下がったように見えるが、これは原作再現を意図した采配であり、セリフも増加しておりキャラゲー的にはむしろ内容が昇華されたと言える。 ---原作で様々な機体を乗りこなしたジェリドも、しっかりサブパイロットとして登場する。 --とはいえ一部には残念な点や詰めが甘い点が残ってしまっている。 ---「ルーZ」の覚醒技などコンパチ機のパイロットごとの個性はなくなってしまった。 ---パイロットに設定されているのがおかしい人物、不足している人物もちらほらいる。エピオンにはヒイロも登録されているのに、ウイングゼロがヒイロのみ((カトルの他、ゼクスも搭乗している。))、他にちゃんとパイロット候補が居るのに無視される『Z』のネモ((本作で搭乗者として設定されているファ・ユイリィよりもデフォルトパイロットとしての印象が強い「カツ・コバヤシ」が、担当声優である浪川大輔氏が本作に参加しているにもかかわらず用意されていない。))や『0083』のジム二機((バニング大尉の部下にして戦友の「不死身の第四小隊」が設定されていない。一名は声優が故人であるため避けたたのかもしれないが(なお代役は既に決まっている)。))、G-セルフのサブパイロットであるラライヤが記憶が戻った後((ラライヤがG-セルフに乗ってたのは1話の冒頭及び、記憶喪失中にそそのかされて動かした時のみ。記憶が戻ってからは一度もG-セルフに搭乗していない。))で時系列が考慮されない等。 ---一応ウイングゼロに関しては後のアップデートで改善され、搭乗経験のあるパイロット(ガンダムチーム+ミリアルド)が全て乗れるようになった。 -アーケード同様の機体調整アップデートの実施 --『VSシリーズ』の家庭用環境は、アーケードで調整した結果の移植という事もあってかバランス調整のアップデート頻度が低く、環境を壊す追加がされても放置されることも多かった。本作はこれがスタートということもあり、アーケード同様の機体調整が行われている。 //調整内容の問題は問題点に移動 ---- **賛否両論点 -『MBON』におけるテクニック封印の賛否 --オーバーヒート硬直や着地硬直の増大、既存キャンセルルートの削除等により自由度の高い動きが封印されたことで、各使用機体の個性付けは薄くなった。 ---現在稼働中の『MBON』では各種テクニックの発達により「着地などの硬直を狙う」という基本が通用しづらくなっており、これを受けて初心者にもわかりやすく隙がわかりやすくしたものと思われる。 ---一部行動を利用して着地をずらす「クソムーブ((嫌う人からの蔑称・ネタとして楽しんでる人の愛称どちらの意味もある。))」や「キャンセル滞空」などのテクニックは、一部の機体についてやりすぎと問題視されることも多く、それらを個性と見るプレイヤーからすら本作の変更には賛否が目立つ。シリーズの基本に立ち返ったことで相性差の低減や初心者目線に寄ったことは評価されている。 ---一方、ムーブありきなどで異常に強い機体は一握りであり、相性差はあれどテクニックには対策が存在し、駆使するのも阻止するのもやりこみ要素だった。これらを全否定されたことで、窮屈かつ単調なゲーム性の原因になっていると、主にシリーズ熟練プレイヤーから批判されている。 //動きもないので新しい方でCOを解除 -"キャンセル落下"を"ブーストダイブ"として仕様化した事の功罪 --評価されている点としては以下のようなものがある。 ---キャンセル落下は移動撃ち可能な武器にキャンセルすることで、慣性に従ってそのまま地上に落下するというテクニックで、機体によってはそれの有無で評価が激変する要素である。 ---あれば軒並み強くなるというわけではないが、持たない機体はそれに比する強みがない場合、評価は悲惨の一言であった。これが共通化したことで絶望的に運用出来ない機体が減少したのは確かである。 ---機体毎に落下するための手順が違うなど初心者がとっつきにくい部分だったため、それがボタン1つに集約される事でハードルが低くなった。 ---これまでのシリーズにはないメイン→ブーストダイブ→メイン→ブーストダッシュ→メインといったこれまでのシリーズにはない動きなど、行動の幅自体は広がった。 --逆に問題視されている点は以下の通り。 ---全機体の共通システム化したうえ、機体本体の個性自体も薄くなったことで「各機体の個性を剥ぎ取ってまでやるべきことだったのか」と、主に言われている。キャンセル落下が特徴で強みだったデルタプラスや、高速着地が特徴の「トールギス」「トールギスII」等の一部の機体は個性をつぶされてしまった。他にも前々からキャンセルが付いたら強すぎると危険視されていたTV版のウイングゼロが実際それに近い状況になるなど、これを得たことで一気に強くなって対策しづらくなった機体なども居る。 ---基本システムとして組み込まれている関係もあって「ブーストダイブを上手く使えるか否か」が勝負の鍵となっている。よって初心者と上級者とでの扱い方による有用性の差もかなり激しい。 --『EXVS』シリーズよりも絶対的に必要なボタン操作が増えたことで、少しややこしくなった。とはいえ、やっていれば慣れる程度ではある。 -覚醒の仕様変更について --本作では『MBON』におけるEバーストに類する防御系の覚醒が廃止され、再度2タイプとなった。 --ただしEバーストには功罪どちらも存在し、これの排除自体には賛否ある。 ---試合の冗長化や中・低コストが高コストを潰しにくくなる傾向があるため、「本作でEバーストはなくなって正解」とする声は多い。 ---一方で、Eバーストが合わない機体自体が少なく、本作の2種類の覚醒のどちらともイマイチ合わない機体(例としてはコスト不相応に低耐久な「アルヴァアロン」など)視点では、これに近いものを望む声もある。 -既存機体のコスト変更の方向性が変わったことについて --これまでは作品の時代を考慮してか作品内に高コストがいない作品もあったが、本作ではある程度作品単位の区切りで考えるようになったようで主に主役機などがコストアップした。 ---「Ez8」など、コストが上がった事で新たな強みを得た機体も居る。『MBON』の時点で差別化ははかられていたものの、同コストのコンパチ機体ということで不遇感が否めなかった「陸戦型ガンダム」などは結果としてさらに救われている。 ---一方で「Zガンダム」「ジ・O」「キュベレイ」はコスト500へとコストアップを果たしたが、コストアップした強みなどが非常に薄い。Zガンダムに至っては連射式BRが単発となって個性を奪われてしまった。400に格上げとなったガンダムに至ってはアシストが減った分、むしろ出来る事が減ったという有様。 ---逆にコストを下げる必要性があったのか疑問のある機体もいる。コストダウン機も居るのに共々下げられた「ゴールドスモー(シルバースモー)」、同作品の同僚機に無理矢理コストを合わせられてしまった「アルトロンガンダム」などはその筆頭である。 //カプルについては賛否分かれてるのでこちらへ -「カプル&コレンカプル」の個別機体化 --これは戦闘中の交代というシステム自体が調整難航の原因と言われ、他の弱機体が大抵の場合一度はそれなりの強化を受けている中、こちらは調整自体がほとんどされず((初参戦の『FB』では0回、『MB』では作品移行時と調整で2回、『MBON』では作品移行時に1回の合計3回。))、調整があっても微妙な強化で弱機体を抜け出せないまま、実質放置されていた。 ---「2対2というゲーム性もあって、弱すぎて迷惑をかけるので遊び以外で乗れない」と感じていた機体や乗り手のファンからは本作の変更で使いやすくなった事を喜ぶ声もある。独自性の削除についても「仕方ない」と受け入れる声もある。 ---一方で、戦闘中の交代システムはこの機体の唯一無二の個性であり、使いこなせば生存能力を活かした独自の活躍が出来た。よってなくなった事を残念に思う声もある他、先の通り見直しが不十分な中でのこの采配に「調整を放棄した」といった批判も受けることに。 -DLCの賛否分かれている点 --定期的な機体追加によるアーケードのような環境変化は、それを行うためにDLCが大量になった事で賛否分かれている。 ---定期的にDLC機体が追加され環境に変化が加わる事については評価されている。 ---一方、不要なら買う必要はないとはいえ、DLC機体が大量になった事で全DLCをダウンロードしようと考えるとゲームソフト一本分に近い価格になってしまう。 //最初から入れとけって内容は純粋に問題なので、そちらへ移動。 ---- **問題点 ''キャラゲーとしての問題''~ -''参戦作品・機体の大幅な削減'' --本作における最初の不満噴出点と言える部分。PVでは「''全てのガンダムファンに捧げる''」と大々的にアピールしていた事もあり、リストラ作品のファンからは特に非難されることになった。公式の売りである「90機以上が参戦」というのも、稼働中である『MBON』の総機体数が倍近くあるのでどうしても見劣りする。 --リストラ作品は『0080』『戦慄のブルー』『センチネル』『閃光のハサウェイ』『G』『Endless Waltz』『X』『SEED DESTINY及び外伝』『00の2ndシーズン以降の作品』『EXA』など、主に外伝作品や一作品中の後半の作品等がリストラされた。 ---特に『GVG』以来、参戦していた作品や機体のリストラ、特にTVシリーズ作品なのに丸々削除された『G』や『X』、『SEED DESTINY』、そしてDLCで復活するまでは『AGE』もと、特に大きな批判が集まった。 ---また「アッガイ」や「ラゴゥ」などの地走機体。「ガンダム(Gメカ)」のようにオーバーヒート後の行動が強みの機体。元DLCのコンパチダウングレード機体など、参戦作品の中からも多数のリストラ機体が生まれている。概ね本作の落下テク廃止やオーバーヒート硬直に見合わない機体ばかりなため、「単なる調整放棄では」という疑惑も込みで批判されている。 --地面を走るいわゆる「地走機体」を減らすために作品ごとリストラされた(特に『G』)のではないかと推測があったが、そんな事するくらいなら最初から「地走」を入れなければいい話である ---実際、『08』の機体は「通常機動としてリメイクするのでは?」と言われていたが、結局既存と変わらない仕様で登場した。それ以外にもカプルやコレンカプルなども地走のまま続投しており、それなりに地走タイプの機体は存在しているため、地走を積極的に排除しているわけでもない。 --他にも『MBON』と同様に「一部の作品に新規機体が偏りすぎている」という批判もある。 ---『00』は特にスローネ三種を取り揃えたことについては、いくらガンダムタイプとはいえ本編での出番を考慮すると流石にやりすぎという見方も多い。発売年が『00』放送から10周年ということもあり、販売戦略の一環とも取れなくもないが。 ---『初代』『Z』もそれに比するくらい多めに追加されている。ただし後者は参戦機体のチョイスの趣が他とやや異なるうえ、基本的武装が他機体との被りがちなのが目立つため、ある意味スローネ以上に問題視されている。 -新規参戦機体がリストラ作品・機体に釣り合っていない --ガンダムシリーズの新作自体、鉄血まで既に『MBON』時点で参戦してる為、発売時点での新規参戦作品は外伝系列の新作『ミッシングリンク』のみ。後にDLCで追加された『クロスボーン ゴースト』の追加を加味しても2作品。 ---ゲームの華ともいえる高コスト(コスト400以上)で本作のみの完全新規の機体は有料DLCの「ペイルライダー」「アルヴァアロン」のみとなっている。 ---「ガンダム・バルバトスルプス」「G-セルフ(パーフェクトパック)」「ファントムガンダム」も目新しい高コスト機体ではあるが、同時稼働している『MBON』とほぼ同時に実装されており、本作独自の魅力とは言えない状況になっている。 ---『00』の新規参戦機体である「キュリオス」「スローネツヴァイ」「グラハム専用ユニオンフラッグカスタム」に関しては設定上正しいとはいえ、過去作に参戦していた「アリオス」「アルケーガンダム」「ブレイヴ」をコストダウン・マイナーチェンジしたようなデザインになっており、これも新鮮味がない。 --総合すると、本作独自の機体は量産機などマイナーな機体がほとんどで華になるような機体が少ない。華になるような数少ない機体も有料DLCに偏っている。 ---それだけならいざ知らず、減らした分を同シリーズのマイナー機体で補おうとしているため、基本が似通った機体が多いのも問題点である。後述のアシスト廃止による武装変更も相まって、既存・新規機体含め差別化が曖昧になっているのは否めない。 ---また、有料DLCでも独自性の強い機体は一握りで、多くは1年戦争の外伝作品からの出典と、ややマイナー作品出身な機体が多く、総じてただでさえ差別化に乏しい既存機体と比べても明らかに個性が薄めで、微妙な追加となってしまっている。 -コマンド埋めの武装が似たり寄ったり --本作ではストライカーシステムの兼ね合いで、既存シリーズの続投機体からほぼアシスト系の武装がオミットされ、代わりとなる武装が追加されたのだが、それらの多くが『特殊移動』『サーベルなどの武器投げ』といった、個性のない武装・特殊行動コマンドに置き換わっている。また、本作の新規参戦機でも武装の足りない機体は、同様の手法が採用されている。 ---調整というより無理にでも武装枠を埋めるために上記の特殊移動・投擲系の武器を実装していることがほとんどで、総じて上手く構成されていると言い難い。あまりにもそういった武装が多いため「テンプレ」と揶揄される程。 ---量産機などは特にこれが酷く、今までプレイアブルとしてチョイスされなかったのは「アシストを絡めても武装不足の問題で、1キャラとして構成出来ないから」ということを証明する結果にもなってしまった。 ---よっぽどネタが無かったのか、メタスは''大技である覚醒技が『ビームサーベル【投擲】』''という有様。一応原作再現ではあるため、「テンプレの乱舞覚醒技や捏造技よりはマシ」という意見もあるが、それは先の投擲や特殊移動にも言えることであり、このチョイスについては嘲笑の対象とする場合が多い。 ---唯一「ビギナ・ギナ」だけは『NEXT』での捏造武装(ショットランサー)が消えて、より原作に近づいたなど、良い例もある。ゲーム的には攻撃手段が減ってしまった感はあるが、存在すらしない武器を持たされるよりはマシだろう。 ''システム的な問題''~ -『格闘』不遇と試合展開の単調さ --下記の3VS3モードの影響でステージが広く作られているため、射撃戦がこれまで以上に試合中のメインとなり、格闘機には不遇と言われた『FB』より圧倒的に厳しい環境となった。 ---唯一残った純粋な格闘機である「ガンダムエピオン」は格闘特化機体として極まった立ち位置にいることから理論値は高く良評価だが、「格闘中心かつ、射撃面が貧弱な機体」がやや割を食っている。 --オーバーヒートのリスクも高くなっており、格闘を振るという行為自体がリスキーになってしまっている。その為、延々と射撃戦をするだけのゲーム展開になりがちで、本作のバトルが単調と言われる原因の一つにも。 ---格闘はリスクが高い分攻撃力が高く、長い間拘束出来るため優位が取りやすく、言わば試合の流れを変えられる要素であるが、先の理由からあまりそれが見られるとは言い難い。 ---覚醒発動の際は従来通り試合が大きく動くのだが、逆に言えばそれだけで、試合展開の変化は初級者・上級者問わず薄いことは否めない。 ---しかしクローズドβでは「射撃を掻い潜って突っ込んでくる強格闘持ちの汎用機」であったサンドロックなどがコストを越えた強さを発揮していたこともあり、一歩間違えれば『EXVS』と同じことになっていた可能性もあるにはある。 -「マラサイ&ガブスレイ」の個別化 --随時交代式の「カプル&コレンカプル」と違い、「マラサイ&ガブスレイ」は「マラサイ」→「ガブスレイ」の順で出撃するというシステムで、『MBON』時点でセットでの運用で上手くいっていた機体であった。この個性をバッサリ切り捨てたことを歓迎する声は非常に少ない。 ---先の「カプル」もそうだがこの2機も公式が売りとする「90機」の1機としてそれぞれカウントされており、「機体数を水増しするためでは?」という批判もある。 ---一応、『最初から「ガブスレイ」が使いたい』とする声に対応したとも取れるが、歓迎されていないのは「1回落ちた後にしか使えないからこそ他の同コスト機より強みが多い」という個性が評価されていたためである。 ---なお『GVS』でも『MBON』と同様「単純に性能が高めだが継戦能力がない」という本来の長所と短所だけがざっくり取り残されてしまっている。面白みが薄れたという声が多いのもそうだが、そもそも「マラサイ」で相手の体力や弾数などを削った後、短期決戦型の「ガブスレイ」でトドメを刺すという既存のコンセプトが潰され強みも薄れ気味である。 -3VS3モードの作り込みの甘さ --まず元々2VS2が基本となるゲームであるため、3VS3モード自体、はっきり言ってややこしいだけで長く遊べるほど面白いとは言えない。 ---過去作のCPU戦で度々言われていた「敵が2機を超えた場合のロックオンの問題」もそのままである為、ガチの対戦をするには不便さが目立つ。 --このモードをしっかり作る、あるいはこのシステムを中心に調整していけば、『MBON』との差別化や本作の独自性をしっかり出せた、というくらい可能性を感じる要素だったのだが。 -やり込み要素の方向性がズレている --まず本作のアンロックシステムは既存作の熟練度システムの参考にしたものとなっており、各機体のレベルをあげてストライカーや称号、オペレーターなどを開放していく。が、そのためにはとにかく目当ての機体を得意不得意問わず使わないといけず、非常に面倒。 ---おまけ要素ならともかくストライカーは対戦に直結するので、尚更やらされている感が強い。 ---解放するためという理由で、一試合の回転率が早い『ワンマッチ』が選ばれやすいのだが、これ目当てで参戦した放置プレイヤーの人口がやたらと増えてしまい、ほとんど機能しないときもしばしばである。特に発売初期は酷かった。 --一応これが本作のやり込み要素ということになっているがあまりやり甲斐がなく、人によっては「使いたくない機体を無理にでも使わないといけない苦行」とすら言われるほど。 --ただし熟練度の上がるスピード自体は早く、いくつかはアンロックが共有されている機体もいる。よって数戦回せば大抵の要素は解禁できるため、ストレス自体は小さい。 ---とはいえ、それならそれで最初からアンロックなどなければ良いという話になるため、単純に面倒という印象が強いのは否めない。せめてストライカーだけでも最初から解放されていればここまで非難はされなかっただろう。 -無敵時間が短い --起き上がりの無敵時間が本作では短縮されている。そのため起き攻めする側が強くなりすぎてしまい、読み合い要素がやや薄くなった。 ---特にゲロビを始めとした判定を長く残す照射武器は全体的に強烈。それだけで逃れられないこともあるし、仮に読めても逃げのための選択肢は狭い。 --無敵時間というのは初心者は最初のうちは把握出来ていないことも多いとはいえ、これが初心者から中級者を上級者が一方的に狩りやすくなる原因の一つにもなってしまっている。 -アンバランスな機体調整内容 --調整内容自体がその多くはそこまで大掛かりなものではないが、時折妙に壊れ性能に近い要素を付け加えたりするため、非常にアンバランス。 ---致命的かつ発生率の高いバグを優先して直さないなど、アーケード以上の問題((『MBON』でもヘビーアームズ改(EW版)が特定の動作を行うと、物凄く滑る挙動を取るといったバグが問題視されたが、こちらは早期に修正されていた。))も抱えている。 -300、200コストが不遇 --発売当初は一部の強機体が暴れたものの、調整された結果、300、200コストは再び不遇寄りなコスト帯になった。 ---ガチ対戦では500+400の組み合わせ一択だとされており、300や200の機体にこれを覆せるだけの性能は無い。この点は『連ザ』『MBON』と同じ過ちを繰り返す事になってしまった。 ---クローズドβ時代はむしろその逆で、一時期の『マキシブースト(以下『MB』)』を思わせるような中コストゲームだったが、このバランス感は軒並み修正された結果である。 ---しかしその反省を活かした結果過剰な弱体化になりすぎた『MBON』とあまり変わらない各コストになった点は、「まるで学習していない」と言わざるをえない。 ''ストライカーシステムの問題'' -選択できる数に反してバランス調整が不十分 --プレイアブルに対して選択出来るストライカーの数は非常に多いのだが、性能差のせいで実用視点だとゴールドスモーを初め極々一部の機体しか使われていない。 ---使われるストライカーが非常に偏っているせいでゲームの単調さに拍車をかけてしまっている。 ---また、そういった強アシストとの相性は機体次第で大きく異なるため、そういったバランス調整的な面はこれまで以上に困難となっており、有用性の格差も生まれている。 --加えてアシストのモーションは、プレイアブル機としても参戦している場合、大半のモーションをほぼ使い回しており、アーケードと比べて手抜き感が否めない。 ---一部のアシストはプレイアブル版で一番強い武装をほぼそのまま持ち寄っているため、テンプレ挙動と言われる機体と比べて明らかに強い攻撃が多く、バランス崩壊の原因に繋がっている。実際、アシスト限定参戦の機体で環境に刺さるような機体はあまり居ない。 --現在はゴールドスモー、ジ・O、ガンタンクなどの一歩抜けた性能のアシストは修正され、多少選択肢は増えたもののそれでも使われるのはラインナップの中の一握り。 -ストライカーの機体数は多いものの、攻撃内容や性能が被っていて差別化が不十分なストライカーが多い。 --特に「装備している射撃武器を連射」「相手に接近して近接武器で攻撃」という内容のストライカーが多く、機体数に反して攻撃のバリエーションは少ない。 ---特に原作における「量産機系」のストライカーは似たような行動ばかりで、代わり映えしない。この点はプレイアブル機と同じ道を辿ってしまっている。 ---わかりやすい例を挙げれば、「ダウン属性のビーム射撃を1発撃つ」という内容のストライカーだけでも''現状14機存在''している。弾数や発生スピード、ダウン値、弾性能などで差別化を図ろうとはしているものの不十分であり、この14機だけ見ても使われるのは一握り。 ---有志の検証で一見同じような攻撃をするストライカーも性能面で細かな差異があることはわかってきたものの、その多くは誤差レベルの違いしかなく、差別化には程遠い。 ---「元々『MBON』でもアシストの挙動が似通っている傾向は同じ」という擁護もあるが、「自由に選択出来るのに差別化が薄い」というのが問題であるため、的外れと言わざるをえない。 --削除されてしまったアシストでストライカーとして追加されていない特徴的な攻撃を持った機体もあり、これらの追加を望む声も多い。 ---ただし、これらのアシストは専用だからこその高性能の物も多く、下手に追加したらさらに環境を悪くしてしまう可能性もある。 //「ダウン属性のビーム射撃を1発撃つ」に関して、Gアルケインやデュナメスなどいわゆる「狙撃系」は意図的に省きました --カラーや一部のパーツが変わっただけの所謂「コンパチ」も必要以上に多く、先のように微妙な変化しかないだけならいざ知らず、「外見以外全く差異のない『グレイズ改』と『グレイズ(アーレス所属)』」など、別々のストライカーにする必要があったのか疑問の残るバリエーションすらある。 -共通システム化の弊害 --自由に選べることで発売当初は低コスト+強力なストライカーを使用する「ストライカー爆弾戦法」という行為が横行した。 ---現在は調整により落ち着いた(とはいえ一部にとっては依然強力になりえる戦法)とはいえ、自由選択出来ることの問題点が浮き彫りになってしまった。 --既存作にはあった、アシストを呼ぶ際に関連性のある機体に対する専用台詞パターンなどは用意されていない。 ---これに加えて、作品問わず自由に選べるのだから、プレイアブル同様特殊な台詞でもあれば、キャラゲー視点で多少評価は覆っただろうが、現状は単に特別な掛け合いが一律で消えただけでしかなく、キャラゲー的には残念ながら後退している。 --既存シリーズは1機体に付き、数機のアシストが付いている場合もあったが、このシステムでは1機体に付き1機しか選べない。 ---これまでのシリーズに比べると賑やかさに欠けるのもそうだが、良くも悪くも各機体の手数差が希薄になり、戦闘が膠着化する原因にも少し絡んでいる。 ---複数のアシスト持ちは同時に違うアシストを展開が可能で、それもまた強みとして設定されることが多かった。これが機体の性能差に繋がっているかと言えば必ずしもそうではなく、大半は弾数が共有なため、すぐに弾切れになるというデメリットがあり、戦術的にも考える余地も多かった。 -「アシスト」を共通化する必要性を感じない采配 --ストライカーシステムによって全機体からアシスト呼出が消えたわけではなく、一部の機体には残ったままになっている。 ---ストライカーシステムの挙動として実装されていない「追従アシスト」((呼び出すとしばらく自機やロックした対象の後を追い、本体の攻撃に合わせて攻撃する。))や、覚醒技などを始め一部原作ネタ武装の再現がための実装であるため、一応本作のシステムと差別化はされていることは注記しておく。 ---とはいえ、これが新造機体であるドムやスローネアインにも採用されているのが疑問な方針であり、代替武装の無理矢理感もあって「無理して元から統一化させる必要はなかったのでは?」という、先と合わせて本システムに対する否定理由の一つになっている。 ''その他の問題''~ -総じて『新作』としての新鮮味が薄い --第5世代の新作として打ち出されたが、基本システムからモデリング、モーション等『MBON』までの流用が多い。というより同作と機体を使いまわしているため、別物と言うにはやや無理がある部分が多い。「ストライカーシステム」や「ブーストダイブ」も今までのシリーズにあった物の派生やシステムとしての独立化でしかない。 ---本作はタイトルからして異なっていたこと、世代の移り変わりを売りにしていたことなどから、『連ザ』『GVG』『EXVS』のような節目での大きな変化が求められていた。しかしタイトルに見合わず『EXVS』シリーズのマイナーチェンジ版程度の変化で終わってしまった。 --加えて、対戦ゲームにおいて重要なゲームバランスを意識した結果ではあるが、新システムが個性を消す方向である為、既存シリーズファンには「寂しくなった」という印象が強い。 -DLCの問題 --金額は1機辺り602円(税抜)と対戦ゲームでは良くある値段設定ではあるが『FB』時代の500円という価格よりは値上げしており、加えて今までのシリーズでは元から参戦している機体までDLCに入っている点は不満を呼んでいる。 //400円~ 明らかに手抜きのコンパチ勢は安くて当然って言われてたし、それと比較すべきじゃないかと ---パーフェクトストライクガンダムやガンダムAGE-1に至っては『MB』の開始と同時に追加された古めの機体で、「これくらいなら最初から追加すべきだったのでは」と疑問視されており、機体選出がアコギだと言われている。 -BGMの問題 --BGMに落ち着いた曲調のものが多い ---本作オリジナルに作曲された使用BGMはほぼ一新されているが、『MBON』までの激しい曲調が多い選曲から、落ち着いた曲調が多い選曲となった。新規参戦PVに使用されている曲を聞けば一発で雰囲気の違いがわかる。 ---曲調に関しては好みの問題で賛否あり、作曲自体が悪いかと言われるとそうでもない。しかしこの方針自体は「対戦ゲームにはやや不釣り合いな方向性」という声が多い。 ---また、既存シリーズではちゃんと場面によって曲調に変化を付けていたことから、本作は場面を問わず「総じて落ち着いた曲調に寄っている」ことについての否定的な意見も多い。 ---先の通り曲自体が悪いというわけではない。本作のような対戦ゲームでなければ評価されていたことだろう。 --BGM演出が節々で簡略化されてしまっている。 ---従来のシリーズでは戦闘前のインターミッション画面と、勝利時と敗北時に専用BGMが用意されていたがなぜか敗北時以外はステージ音楽がそのまま流れるようになった。特に勝った時の爽快感はなくなってしまったと言っていいだろう。先のBGMの方向性を含めて盛り上がりにもやや欠ける。 ---ゲーム的に大きな問題があるわけではないとはいえ、従来のシリーズと比べると違和感があり、既プレイヤーからは「不具合か」と勘違いされるほどだった。敗北時だけBGMが変わるため、「以前より負けた時の不快感が増している」とも。 --現在はアップデートで上の3場面にそれぞれBGMを設定できるようになったため、この問題は概ね解消されている。ただこの点は『FORCE』と同様「最初から入れておけ」と言われても仕方ない要素で、「またも未完成のまま発売した」と揶揄されることも。 -アーケード版より遭遇率の高めなバグが多い --本作では簡単に見つかるようなバグが発売初期から多く発見されている。 --既に修正されたが、シルバースモー、νガンダム、ペイルライダー、ガンダムヴァーチェらのバグなど、再現性が高く、かつゲームバランスに影響を及ぼす問題が非常に多かった。 --多くの致命的なバグは修正されたが、一部の機体のキャンセルバグ、デュエルASのCS銃口バグ、バリア破壊バグなど、再現度の高いバグが10月の段階でも直されていない。 ---特に酷いのは三つ目で、バリア武装の存在意義を揺るがすレベル。例えばクシャトリヤのサブ射撃など、本来低威力の攻撃でさえバリアに対しては、一撃必殺の威力を持つようになってしまう凶悪なバグであり、これによって評価の下がった機体も多い。新機体の「ファントムガンダム」が一番その割りを食っており、『MBON』ではなかなかの高評価だが、『GVS』では低評価という、同時期解禁なのに評価に大きな差が生まれてしまっている。 -回線判定が緩く、所謂青判定でもカクカクすることが多々あり、判定の信用性が薄い。 -オフライン1vs.1モードが無い --対戦にPS4本体2台が必須となった他、各種機動力検証などがやり辛くなっている。 -階級設定の問題 --家庭用版『FB』ではチーム固定・シャッフルの階級が分けられたが、本作では統合化してしまった。 ---固定とシャッフルでは求められる能力が大きく異なる。どちらかが上手くてももう片方では下手な場合も良くあり、地雷や狩りになってしまいやすい。 ---一応これはアーケードと同じ仕様である。とはいえ家庭用版だけで見れば『EXVS』から『FB』で改善された部分でもあった。これが逆戻りしてしまったのはあまり歓迎されていない。 -対戦前ブリーフィングの視認性の悪さ --マッチする相手と相方のストライカーなど重要な情報を確認するブリーフィングであるが、時間が短く、各種シンボルも小さいので視認し辛い。 -出撃ムービーがデジラマ化 --『GVG』からあった出撃ムービーが、今作ではデジラマとなってしまった。要するにとあるシーンの1カットを切り取り、それをカメラだけ移動させてじっくり見せていくといった趣のものになっている。 ---雷などといった演出があり、全く変化が見られないわけではないが、動きはほとんどない。よってどうしても演出的に地味な印象を受けるという感想になりがちで、評価点にある通り描写演出のクオリティは高さもあって、ムービーにしてほしかったとの意見が多い。 ---『EXVS』シリーズのOPは、捏造シーンや機体の武装披露だったので、それよりはマシという声もある。が、それはムービーの見直しで解決してほしかった問題である。 ---- **総評 アーケードと家庭用でそれぞれ独自の方向性を出す狙いもあってか、インフレが極まったと言えなくもない『MBON』とは様々な差別化された一作。~ そういう意味では期待値も高かったが、様々な面が変わり映えしない新システム、参戦作品の大幅なリストラ、各機体の個性消失など、既存プレイヤーからすると残念な出来となってしまった。~ 参戦作品のリストラ等でまず手を出すのすらやめてしまった人や、本作を買った後も既存シリーズを熱心にやりこんでいる層ほど本作の評価を低く付ける傾向にある。~ また、批判の多かった『FORCE』での反省が活きていない部分も多く、「最初から出来たのでは?」と思わせる発売当初の不完全感から、もう少し練り込んでから発売すべきだったという声も多い。 同時に稼働している『MBON』と比較されて悪く見られる事も多いが、本作単体だけで見れば対戦ゲームとしてはそれなりの出来である。~ 全体で見ればゲームバランスも『MBON』とそれほど変わらないが、システムの共通化の甲斐もあって下層に関して言えばやや縮まっており、絶望的に使えない機体自体は少ない。~ 本作のみの機体や、アーケード同様の対戦環境の調整等、見るべき点も存在するので、本作が初の『VSシリーズ』なら普通に楽しめるだろう。~ ただ繰り返しになるが、『MBON』とは差別化されている為、本作の感覚でアーケードに行こうとするとシステムの違いに困惑して痛い目に遭う事もあるので、初心者の方はご注意を。 ---- **余談 -『MBON』に様々な影響を与えているがあまり良い影響とは言い難い。 --『MBON』での新規参戦機体の出展作品は、約8~9割程度が本作でも参戦している作品が占めている。 ---機体専用のアシストや降りテクのある環境にそれらがない本作の機体を参戦させた結果、手数の少ない地味で微妙な性能になってしまいやすく、システムや環境の違いの影響が出てしまっている。 ---また、本作と共通する出演作品しかほぼ参戦出来ていない、という点は批判されている。 --本作発売後に『MBON』の機体調整アップデート頻度が落ちているため、本作の調整に手を取られて『MBON』の調整が出来ていないのではないかとも言われている。 ---ただし発売した時期に『MBON』のPDF開催((大会への影響を考えてアップデートされない事が多い。))及び、PDF後の大規模修正((大規模修正後は様子見の為かアップデート頻度が落ちやすい。))が行われているため、そちらが原因の可能性もあり、現状では本作が直接の原因とは言い切れない。実際10月からはまた以前のようにアップデートが再開されている。 //(調整対象数はやや減少気味だが)。 //マキオンって元々控えめ修正だし、対象も大規模修正以外はそもそもがあんなもんじゃないっけ? -本作発売後も『FB』では対戦部屋が作られている。 --「本作よりも前作の方が良い」というプレイヤーもいるだろうが、「リストラ作品や機体の使用者」、「アーケード主流層的に、従来シリーズとシステムが近いこちらを頼るしかない」、「『GVS』の対戦環境が整うのを待っている」等の理由もある為、一概には本作の評価へ結び付けづらいところである。 -初代ガンダムの代役声優 --『ORIGIN』が現行作品として展開されていることもあり、故人となったガイア役の徳丸完氏((徳丸氏は劇場版のみ。テレビ版やゲームで担当した政宗一成氏は存命だが事実上の活動休止状態である。))や、休業中の広瀬正志氏といった新規収録のできないキャラの声が全て『ORIGIN』基準になっている。 --『第08』のノリスは市川治氏がガンダムvsガンダムNEXT発売前に故人となってしまって以降、取り溜めを行っていた声を使用しているが、これもいろいろと問題の種になっている。 ---新規収録が出来ないため台詞パターンが少なく、新キャラで関連するようなキャラが出ても声が追加されることもなく寂しいという問題も抱えている。 ---かと言って代役起用でイメージが崩れる場合もあり、実際ノリスは『ジオラマフロント』での代役の評価が高いとは言えず、難しい問題となりつつある。 ---同じようにガイアも『NEXT』から流用してほしかったという声も多いが、これは『EXVS』の時点でコンバート処理をされなかったことから、現在は難しくなっている可能性もある。 -本作の初週売上は家庭用版『FB』の半分以下となっており、以降伸び悩んでいる。 --この売上自体は『FORCE』の初週よりは好調だった。しかし、あまり間をおかず中古が値崩れを起こしたという点は同じく話題にされた。伸び悩みはこの悪循環が関連しているとも。 ---通販サイトによっては『FB』の方が中古価格が高いという場合もある。

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