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クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! - (2018/12/31 (月) 08:12:17) の1つ前との変更点

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*クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! 【くらっしゅ・ばんでぃくー ぶっとびさんだんもり】 |ジャンル|アクション|&amazon(B071WNVY31)|&amazon(B07B9QZX6H)|&amazon(B07FW65TN4)| |対応機種|プレイステーション4&br()Xbox One&br()Windows(Steam)&br()Nintendo Switch|~|~|~| |発売元|ソニー・インタラクティブエンタテインメント((日本版のPS4版のみ))&br()アクティビジョン((海外版、日本ではXbox One版(ダウンロード版のみ)とSteam版))&br()セガゲームス((日本のSwitch版のみ))|~|~|~| |開発元|バイカリアス・ビジョンズ|~|~|~| |発売日|【PS4】2017年8月3日&br()【One】2018年6月29日&br()【Steam】2018年6月30日&br()【Switch】2018年10月18日|~|~|~| |定価|5,292円(税8%込)|~|~|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|初期3作を''海外版準拠''でリメイク&br()重く感じる操作性|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[クラッシュ・バンディクーシリーズリンク>クラッシュ・バンディクーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 初代PSの人気アクションゲーム『[[クラッシュ・バンディクー]]』『[[クラッシュ・バンディクー2 コルテックスの逆襲!!]]』『[[クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界一周]]』の3作品を一つにまとめたリメイク作。~ ただし、''ベースは海外版であり日本版独自の要素は無い''((日本のPS1版で使用されていたテーマ曲「クラッシュ万事休す」なども無し。))。だがパプパプの体力等、日本版から逆輸入された点もある。~ 当初はリマスターとして開発されていたが、開発コードの関係上リメイクとして作り直すことになった。ただあくまでリマスターであることを意識して「リマスタープラス」という名目で宣伝されている。~ 実に『フェスティバル』から11年((海外でも『Mind over Mutant』から9年。))ぶりの新作であり、人気の高い初期作のリマスターとあって発売前から注目を浴びていた。~ 開発は『[[アドバンスシリーズ>クラッシュ・バンディクー アドバンス]]』や『[[ニトロカート>クラッシュ・バンディクー 爆走!ニトロカート]]』のバイカリアス・ビジョンズ。 ---- **追加要素・評価点 -プレイアブルキャラの追加 --『2』以降に登場したヒロインのココが三作品すべてで操作可能になった。ただし一部の乗り物ステージやボスステージでは使用できない。 ---例外としては『3』の飛行機ステージのみココでもステージ24と30で操作可能。その後アップデートで逆にステージ17をクラッシュで操作できるようになった。 --ココも様々なやられモーションを持つが、クラッシュよりはマイルドでバラバラになったりはしない。 --アクションはクラッシュと同じものだが、細かいモーションに違いがある。 ---『[[4>クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー]]』でも使用可能だったが出来るアクションがほぼクラッシュの劣化であった為、評価はあまり良くなかった。 --なお『3』のタイム・ネジネジマシーンを使って『1』『2』の世界へ行ったという設定のためストーリー面での矛盾は無い。 -やりこみ要素の追加 --『1』『2』にもタイムアタックが実装された。これに合わせて『2』のアクションにスピードシューズが追加。 ---完全クリアはPS1版同様ダイヤの獲得のみでOK。 --オンラインランキングが搭載されており、やりこみのモチベーションにもつながる。 --『3』同様にスタッフ記録もある。 -『1』の仕様変更 --マップ画面で自由にセーブできるようになった。 ---インタフェース統一の為か全ての作品でL2ボタンによるセーブとなっている。 --死亡しても『2』『3』同様に箱のカウントがリセットされなくなった。ただしカラーダイヤを獲得するステージでは一度も死亡してはならない。 ---『2』『3』同様、ゴール手前にパーフェクトダイヤの入った大きな透明の箱が登場。カラーダイヤの場合、死亡するとデザインがブロックに変わって絶対に壊れなくなる。ちなみに、ゴール後のパーフェクト演出は残っている。 --『2』『3』同様、ミスし続けるとC箱(チェックポイント)が増えたりアクアクが付いてくる。 --ボーナスチャレンジの箱もカウントされるようになった。 ---セーブ方式の変更によりボーナスチャレンジの存在意義が無くなった為の変更と思われる。 ---3枚プレートを集めると3枚目の近くにある足場が実体化し、そこに乗る。失敗しても何度でも挑戦可能。 ---パーフェクトにはタウナステージだけでなく高難度のブリオ、コルテックスステージの箱も全て壊さなければならない。 --シマ箱が5回で壊れる、箱の総数の表示といった『3』に合わせた仕様にされている。これは『2』も同様。 --一直線だったマップだが、最初のステージと最後のステージの間をワープできるようになった。 -その他便利になった要素 --『2』『3』でも、ボーナスチャレンジがチェックポイントになった。 --!ブロック(緑)の仕様が『4』と同じになり、現在地から遠くにあるニトロ箱の近くにある箱も壊してくれる。 --一方通行の足場は使用後は暗くなるようになった。 --『2』の加速床には入りに印がつけられ、分かりやすくなった。 --追って来る大岩が箱を飛び越さずに壊してくれるようになった。ただし、道の端にあるものに限りはスルーしてしまう。 --『2』で、1階の下に秘密のワープルームが設置され、いつでも行けるようになった。 -リメイクとなったことでグラフィックはかなり綺麗、そしてリアルになった。 --パワーストーンがものすごい光を発していたり、パパぐまがリアルになって怖さが増している等々。 --ただし、全体的に色がやや淡く、『4』以降のPS2作品のようなデフォルメの効いたカートゥーン調になった為、PS1作品のような描き込みや色使いの緻密さに基づく写実性とは方向性が異なる。 --また、細かい動きの描写ができるようにもなっており、敵の動きもリアルになっている。 -声優が『4』から度々変更があったが、エヌ・ジンを除き全てPS1版と同じ人が担当している。 --エヌ・ジンの侍口調やエヌ・トロピーのルー語口調もそのまま。 --ただし、当時と比べてテンションが落ち着いたキャラが多い((キャストの変更があったエヌ・ジンは逆にテンション高めになっている。『がっちゃんこワールド』に近い。))。 ---一応よりリアルな質感になったキャラ達に合わせて抑揚を抑えたとも取れる上、コルテックス役の飯塚昭三氏に至っては80歳を越えた御高齢の上での再演なのでやや仕方ない部分があるが。 -DLCによるステージの追加 --どちらも没ステージからの採用で難易度も高め。当初は有料だったが、現在は無料でダウンロード可能。ボーナスエディションでは初めから付属。 --「あらしのしろ」(Stormy Ascent)~ PS1版で収録されていた「あらしのこじょう」は製品化にあたり没となったステージを易化したもので、ただでさえ難しいステージの高難度版があったとして長い間幻のステージだった((海外PS1版では没データとして残っている。))。 --「きんみらいステージ」(Future Tense)~ 初代で没となった崖を上るステージをベースに作成されたステージ。敵や仕掛けに新しいパターンが登場。 -原作が初代PSとはいえ3作品のフルリメイクで約5,000円の価格はお得だろう。 ---- **賛否両論点 -タイムアタックの規定タイムは練り込まれているのだが、やや過剰であり「ゴールドレリック((実績機能の「トロフィー」と被るからと言う理由により、「トロフィー」から「レリック」の名称に変更になった。ちなみに海外版は元から「Relic」の名称だった。))」の獲得も難しいステージが多い。これを「やり甲斐がある」ととるか、「幾ら何でも厳し過ぎる」ととるかはプレイヤーによる。 --PS1版に存在したタイムを縮めるテクニックが軒並み削除されているのも難易度を上げている要因だろう。 --一方でPSNのプレイヤーランキングにはバグ技を利用した記録が蔓延しており問題化している。(後述) --『1』のステージは待つことを要求される仕掛けが多く、早く進まなければならないタイムアタックとの相性が悪い。 -BGM --BGMは概ねPS1版を踏襲したアレンジとなっているが、それぞれギターやバイオリンのアレンジが好評な『2』『3』のネオコルテックス戦等に対して、明らかに原曲より音程が下がっている『3』のエヌ・ジン戦とアラビア隠しルート等、曲によって評価の差が激しい。 --日本版『1』のコアラコング、ピンストライプ、ニトラス・ブリオ、ネオ・コルテックスの4体のボスのBGMは国内向けを考慮して新規に作曲されていたが、今作ではいずれも海外版BGMのアレンジとなっている。 ---ボーナスチャレンジ中に海外版BGMが用いられたブリオ、コルテックスと違いコアラコング、ピンストライプの海外版BGMは日本版では聴く機会がなかった為、『2』のタイトルBGMと合わせてある意味新鮮ではある。 -一部ステージが難化 --『1』の「カメカメジャンプ」は海外版に合わせて1/3ほど延長。後述の問題点と合わせかなりの高難易度になった。 --敵や仕掛けには予備動作が無くなったり、高速化したり、反応が機敏になったものがある。 ---- **問題点 -アクション面 --''シビアな当たり判定'' ---グラフィックが綺麗になったことに合わせ、リアリティのある当たり判定になった。 ---これによって『3』のバイクステージでは、箱に対する当たり判定が小さくなった上に、パトカーの端にぶつかっても停止してしまうようになったりとかなり難易度が高くなった。 ---足場の判定も狭くされており、崖や箱の端の方に着地しようとすると滑り落ちてしまうことがある。 ---踏みつけでしか倒せない敵を倒すのもややシビアになっており、ある程度真ん中を踏まないとダメージを受けることも。 ---一方で、吹っ飛ばした敵の当たり判定はかなり大きくなっており。近くに爆弾箱やニトロ箱があるところで敵をスピン等で倒すと爆発に巻き込まれやすくなっている。 --''ジャンプ力が下がっておりPS1版よりも落下事故が多くなっている''。 ---落下速度も速くなっており、旧作に慣れた人程違和感が激しい。 ---PS1版時点でも難関であった吊り橋ステージ、特に「カメカメジャンプ」の難易度が跳ね上がっており、ギリギリでジャンプしても届かないことも多い。更に上記の当たり判定によってPS1版のように板一枚分の隙間をそのまま走り抜ける事が出来ず、ジャンプ台であるカメの腹を踏むときに位置によっては滑ってしまい上手くジャンプ出来ないこともある。デフォルト設定でオートセーブになっているのもあり、残機を溜め込んでいても当ステージでの全滅報告が続出している。 ---開発陣はこれを&bold(){「難易度の差別化」}だと明言しているが、一般に原作に対する忠実性が求められるリメイクに於いてこの開き直りは如何なものか。 --操作の慣性 ---オリジナルよりも操作に慣性がかかっており着地の制御が難しく、慣れないと箱を飛び越してそのまま落下、ということが起こりがち。 ---乗り物も全体的に操作の慣性が強くなっており、オリジナルよりも融通が利きにくくなっている。箱を取り逃してしまったり、障害物にぶつかりやすい。『2』のジェットパックや『3』のスキューバは少しの入力でも移動量が大きい。~ 特に『3』のバイクステージのウィリー走行維持は困難を極め、カーブでの左右入力のタイミングがかなりシビアになっている。また、ジャンプ時の制御もしづらい。 --ニトロ箱がたまに高く跳ねるようになった。 ---この仕様はPS1版では積み上げられたニトロのみに適応されていた仕様だが、本作では飛び越える必要があるニトロも高く跳ねるようになってしまった。要するに運ゲー化している。 ---ニトロ箱の上に透明箱がある場合、実体化した箱の上にニトロ箱が来てしまうことが相当運が悪いと起こり得る。 --アイテムに対する当たり判定 ---無敵時は当たり判定が大きくなるが、何故かリンゴやプレート等のアイテムに限っては大きくならない。 ---スーパーボディプレスでもアイテムに対しては判定が無く、リンゴを集めるのに不便。 -デザイン面 --ポーラやグリンといった愛嬌のあったキャラクターのデザインが変更されており不評。 ---特にベイビーTのデザインはもはや別物と化しており、鳴き声もリアリティのあるものになっており愛嬌が無くなった。 --クラッシュのモーションに「ステージ中で取得したパワーストーンやダイヤを口や耳から出す」といったものがあり、下品だと指摘がある。PS1版には存在しなかったモーションのため違和感もある。 ---そもそもカービィでもないのに、尖った形をしたストーンやダイヤを体内に入れること自体が不自然である。 --一応建築当時にタイムスリップしてはいるものの、万里の長城やピラミッドはテカテカしており、歴史的建造物らしさが薄れていてコレジャナイ感はある。 --リアルになったことにより、かえって視認性が悪くなったステージがある。 ---足場の色が濃い色にされたところが多く、暗めのステージだと見づらい。 ---特に『1』の暗闇ステージは足場が非常に分かりにくい。 --足場のデザインミス ---『2』『3』において、普通の移動用の足場が何故かボーナスチャレンジのデザインの箇所がある。 ---『3』のDLCステージのドクロの足場が、『2』の発電所ステージのものの使いまわしになっている。 -演出面 --『1』のゴール後のパーフェクト失敗時の演出が長い((この演出はオリジナルの海外版に合わせており、日本版だと演出が短くなっていた。))。一応早送りはできるが。 --演出の統一 ---スタッフロールのBGMが全て同じメドレーとなっている。 ---ゲームオーバー画面がウカウカが「ゲームオーバー」と言うものに統一。初登場の『3』までは封印されていて仮面に魂を宿してはいないのだが…。ただし、一応シリーズの黒幕という設定に沿っており、『1』『2』では影がかかっていて仮面が見えにくくなっているように配慮はされている。 --やられモーションの変更 ---ウツボやサーベル作業員の投げタイプの攻撃でクラッシュがパンツを見せなくなったため、面白みが減った((1ではやられモーションが増加するなど、面白みを増しており、また原作のやられモーションを全て再現していながら、なぜかここだけ手を抜かれている。))。 --大岩などの大きな障害物や、!ブロック(緑)は画面振動を起こすのだが、原作よりも振動が控えめになっており迫力が薄くなってしまった。 --スーパーボディプレスは波紋が表示されなくなったため、どの範囲まで潰せるか分かりにくい。 --エヌ・ジンのセリフが『2』『3』共に原作より足りていない。 -効果音 --リアリティのあるデザインに合わせたのか、全体的に原作より控え目になっており迫力に欠ける。 ---特に酷いのが『3』のエヌ・ジン戦。ヒット時がヒットしたのか分かりにくいレベルとなっており、爽快感が薄くなっている。 --リンゴ取得時の効果音が咀嚼音のようにアレンジされており、やや拒否感を覚える人も多い。 ---さらにリンゴバズーカは爆発を起こさず、紫色の汁を撒き散らしながら「グチャッ」という効果音にされている。 --新しく追加されたSEがどことなく安っぽい。白熊のダッシュ時や、ピカールなど。 -バグ --横スクロールステージのトラップを裏世界を経由して丸々スルー出来たり、ステージによって内容が異なるが主にタイムアタック中に移動用の足場に乗ったタイミングでポーズ画面を開き「やりなおす」を選択し再度タイムアタックを開始する事で、爆弾や炎といった特定オブジェクト、あるいは全ての敵からの無敵状態や計測期間自体が短縮される等、該当ステージの上位タイムランキングはこれらを利用した記録で席巻されており大きな問題となっている。 ---現時点で全く対策されていない。 --タイムアタックに関わらない物でも足場と隣接したトラップで死亡しながらボーナスチャレンジに入る事で、復活後のステータス表示がおかしくなる等、全体的に移動の読み込み時に起きるバグが多い。 --乗り物ステージにて、操作が全く利かなくなることが稀に起こる。 --タイムストップ箱を壊して時間停止が解除されるときのSEが稀に非常に大きくなることがある。イヤホンだと耳に悪い。 -アップデート前の問題点 --起動時のデモがスキップできない。 ---凝った演出で初見時は感動するが、何度も起動していると煩わしくなってくる。 --ロードに時間がかかる。 ---PS版が短かったので余計に長く感じてしまう。タイムアタックのやり直し時などPS1版に無かったタイミングでもロードが発生するため、かなり煩わしかった。 --↑ブロックでスピンすることで止まることができる技が使えない。 --ディンゴダイルの敗北時のセリフの不足。 ***ローカライズに関する問題点 -本作のローカライズは発売元のソニーではなく権利元のアクティビジョンが担当しており、そのためかPS1版の翻訳と違うところが非常に多い。 --フォントが『5』のような普通の角ゴシック体になっており違和感がある。英数字は世界観に合わせたものになっており、一緒に並んでいるとかなり浮いている。 ---もっともPS1版における日本語フォントは国内のデザイナーが英語版を参考に新規に書き下ろしたものであり、使えないのは仕方ない部分があるのだが。 --ロード時のヒントの訳が全体的におかしい。翻訳機に突っ込んだだけとしか思えないレベル。 ---固有名詞が意訳のものもあれば直訳のものもあるなどチグハグ。例えばドクロコースが「しのみち」、鉄ワク箱が「ロックされた箱」と訳されている。他にも『3』のスーパーボディプレス習得時の説明文ではタイトルに技名が書かれているにも拘らず「もっとつよい&bold(){ベリーフロップ}をおこなうには」と唐突に見慣れない単語が使われており、違和感が激しい((「ボディプレス」のオリジナル名が「ベリーフロップ(Belly Flop)」である。そのまま訳すなら「腹打ち飛び込み」といったところ。))。 ---TNT箱(爆弾箱)をニトロ箱と訳してしまっているため、『1』のヒントで 「ニトロ箱はスピンではなく乗って壊せ」というとんでもない誤訳がある。『1』にはニトロ箱が登場しないにも関わらずである。 --ステージ名は変更がないがボスステージは肩書きが無くなっている。 --『1』の「あらしのこじょう」と「ゆうやけのはいきょ」の名前とステージが一致していない。 ---日本PS1版では難易度の配分調整の為に両ステージの配置を入れ替えていたが、本作では海外版準拠で収録された。しかし名前だけ入れ替わっており逆になってしまっている((このミスのせいか本作のPSテーマの一つが「サンセットビスタテーマ」と読みの名前で配信されている。))。 --DLCステージの日本語名がやっつけ仕事。 ---「Stormy Ascent」は「あらしのしろ」となっている上、DLC販売タイトル名が「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! あらしのこじょう」であり非常にややこしい。 ---「Future Tense」は「きんみらいステージ」となっている。もはやただの舞台の総称。 -ボイスについて --ボイスは評価点に述べた通りだが、掛け声は海外版と同じでありかなり違和感がある。 ---『5』でもプレイ中のコルテックスやボスなどの掛け声は海外版と同じだったため今作で始まった話ではないが。 --クラッシュの山口勝平氏のボイスは一切無い。ただし『3』のタイトルコールに山口氏のクラッシュと思われる声がある。 --セーブ方式が変更になったにも拘らず『3』でアクアクが「セーブしたいならセーブスクリーンの前に立て」というミスがある。 --PS1版で好評だったアクアクのフルボイスのヒントが海外版同様一切無い。一応、ロード画面にヒントが表示されるのだが、口調が淡々としており味気ない。 ---各ステージのカラーダイヤ関連や隠しルートのヒントは、そのステージに入るときに表示される。 ---- **総評 20年前の名作を比較的忠実にリメイク。ゲームの出来は依然として高い。~ ただし、操作性や(元が破格の丁寧さだったとはいえ)粗の多いローカライズ、ロードの長さ等の劣化点は長年ノーティドッグ制作の原作をやり込みクラッシュシリーズを愛したファン程違和感を抱くだろう。一方で美麗化されたグラフィックや一部システム変更等の改善点やココのプレイアブル化やタイムアタックといった追加要素等は少なからず原作ファンにも満足出来る完成度となっている。~ 懐かしくてプレイしたい人、初めてプレイする人どちらにもおすすめ出来る一作となっている。 ---- **余談 -パッケージ絵は海外版と同じ構図だが、クラッシュのデザインのみ日本版オリジナルとなっている。 --ちなみに指の数は海外版は4本だが、日本版は親指に隠れていて分かりにくいが5本になっている。 爆弾箱のデザインが「TNT」になっていたり、巨人作業員が双頭になっている。 --箱の配置も同様で、アクアクのヒントがあった日本版では不可能だったと思われる、アクアク箱と爆弾箱が隣接している場所がある。 -ゲームを進めていくと一部のステージの背景にニセクラッシュが登場する。 -『2』のあるステージの通常ルート上空に見える赤ダイヤは、後に出現する隠しルートをクリアして入手するのだが、原作では特定の裏技を用いる事で通常ルートからでも入手出来た。本作では隠しルートを通らないと入手出来ないよう赤ダイヤが高めの位置にされ、右の台に上らないと見えない。「裏技も再現して欲しかった」と残念がる声もある。 ---- **他機種版 -PS4版の他にもSwitch版、Xbox One版、PC版(Steam)も発売。日本での発売元はSwitchがセガゲームス、Xbox One及びPC版がアクティビジョン。発売元が機種によって大きく違うのは珍しい。((海外ではどの機種でもアクティビジョンが発売元であるが、アクティビジョンの日本法人がないため日本ではこのよう事になっている。)) --上記3機種版はアップデートパッチ&DLCステージ2つが適応済み。これに合わせて2018年8月2日にPS4版がボーナスエディションとして再販された。 --PC版は販売ページ上では日本語は字幕のみとなっているが、実際の購入者のレビューではUI・ボイスも日本語が入っているとの報告が上がっている。
*クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! 【くらっしゅ・ばんでぃくー ぶっとびさんだんもり】 |ジャンル|アクション|&amazon(B071WNVY31)|&amazon(B07B9QZX6H)|&amazon(B07FW65TN4)| |対応機種|プレイステーション4&br()Xbox One&br()Windows(Steam)&br()Nintendo Switch|~|~|~| |発売元|ソニー・インタラクティブエンタテインメント((日本版のPS4版のみ))&br()アクティビジョン((海外版、日本ではXbox One版(ダウンロード版のみ)とSteam版))&br()セガゲームス((日本のSwitch版のみ))|~|~|~| |開発元|バイカリアス・ビジョンズ|~|~|~| |発売日|【PS4】2017年8月3日&br()【One】2018年6月29日&br()【Steam】2018年6月30日&br()【Switch】2018年10月18日|~|~|~| |定価|5,292円(税8%込)|~|~|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|初期3作を''海外版準拠''でリメイク&br()重く感じる操作性|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[クラッシュ・バンディクーシリーズリンク>クラッシュ・バンディクーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 初代PSの人気アクションゲーム『[[クラッシュ・バンディクー]]』『[[クラッシュ・バンディクー2 コルテックスの逆襲!!]]』『[[クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界一周]]』の3作品を一つにまとめたリメイク作。~ ただし、''ベースは海外版であり日本版独自の要素は無い''((日本のPS1版で使用されていたテーマ曲「クラッシュ万事休す」なども無し。))。だがパプパプの体力等、日本版から逆輸入された点もある。~ 当初はリマスターとして開発されていたが、開発コードの関係上リメイクとして作り直すことになった。ただあくまでリマスターであることを意識して「リマスタープラス」という名目で宣伝されている。~ 実に『フェスティバル』から11年((海外でも『Mind over Mutant』から9年。))ぶりの新作であり、人気の高い初期作のリマスターとあって発売前から注目を浴びていた。~ 開発は『[[アドバンスシリーズ>クラッシュ・バンディクー アドバンス]]』や『[[ニトロカート>クラッシュ・バンディクー 爆走!ニトロカート]]』のバイカリアス・ビジョンズ。 ---- **追加要素・評価点 -プレイアブルキャラの追加 --『2』以降に登場したヒロインのココが三作品すべてで操作可能になった。ただし一部の乗り物ステージやボスステージでは使用できない。 ---例外としては『3』の飛行機ステージのみココでもステージ24と30で操作可能。その後アップデートで逆にステージ17をクラッシュで操作できるようになった。 --ココも様々なやられモーションを持つが、クラッシュよりはマイルドでバラバラになったりはしない。 --アクションはクラッシュと同じものだが、細かいモーションに違いがある。 ---『[[4>クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー]]』でも使用可能だったが出来るアクションがほぼクラッシュの劣化であった為、評価はあまり良くなかった。 --なお『3』のタイム・ネジネジマシーンを使って『1』『2』の世界へ行ったという設定のためストーリー面での矛盾は無い。 -やりこみ要素の追加 --『1』『2』にもタイムアタックが実装された。これに合わせて『2』のアクションにスピードシューズが追加。 ---完全クリアはPS1版同様ダイヤの獲得のみでOK。 --オンラインランキングが搭載されており、やりこみのモチベーションにもつながる。 --『3』同様にスタッフ記録もある。 -『1』の仕様変更 --マップ画面で自由にセーブできるようになった。 ---インタフェース統一の為か全ての作品でL2ボタンによるセーブとなっている。 --死亡しても『2』『3』同様に箱のカウントがリセットされなくなった。ただしカラーダイヤを獲得するステージでは一度も死亡してはならない。 ---『2』『3』同様、ゴール手前にパーフェクトダイヤの入った大きな透明の箱が登場。カラーダイヤの場合、死亡するとデザインがブロックに変わって絶対に壊れなくなる。ちなみに、ゴール後のパーフェクト演出は残っている。 --『2』『3』同様、ミスし続けるとC箱(チェックポイント)が増えたりアクアクが付いてくる。 --ボーナスチャレンジの箱もカウントされるようになった。 ---セーブ方式の変更によりボーナスチャレンジの存在意義が無くなった為の変更と思われる。 ---3枚プレートを集めると3枚目の近くにある足場が実体化し、そこに乗る。失敗しても何度でも挑戦可能。 ---パーフェクトにはタウナステージだけでなく高難度のブリオ、コルテックスステージの箱も全て壊さなければならない。 --シマ箱が5回で壊れる、箱の総数の表示といった『3』に合わせた仕様にされている。これは『2』も同様。 --一直線だったマップだが、最初のステージと最後のステージの間をワープできるようになった。 -その他便利になった要素 --『2』『3』でも、ボーナスチャレンジがチェックポイントになった。 --!ブロック(緑)の仕様が『4』と同じになり、現在地から遠くにあるニトロ箱の近くにある箱も壊してくれる。 --一方通行の足場は使用後は暗くなるようになった。 --『2』の加速床には入りに印がつけられ、分かりやすくなった。 --追って来る大岩が箱を飛び越さずに壊してくれるようになった。ただし、道の端にあるものに限りはスルーしてしまう。 --『2』で、1階の下に秘密のワープルームが設置され、いつでも行けるようになった。 -リメイクとなったことでグラフィックはかなり綺麗、そしてリアルになった。 --パワーストーンがものすごい光を発していたり、パパぐまがリアルになって怖さが増している等々。 --ただし、全体的に色がやや淡く、『4』以降のPS2作品のようなデフォルメの効いたカートゥーン調になった為、PS1作品のような描き込みや色使いの緻密さに基づく写実性とは方向性が異なる。 --また、細かい動きの描写ができるようにもなっており、敵の動きもリアルになっている。 -声優が『4』から度々変更があったが、エヌ・ジンを除き全てPS1版と同じ人が担当している。 --エヌ・ジンの侍口調やエヌ・トロピーのルー語口調もそのまま。 --ただし、当時と比べてテンションが落ち着いたキャラが多い((キャストの変更があったエヌ・ジンは逆にテンション高めになっている。『がっちゃんこワールド』に近い。))。 ---一応よりリアルな質感になったキャラ達に合わせて抑揚を抑えたとも取れる上、コルテックス役の飯塚昭三氏に至っては80歳を越えた御高齢の上での再演なのでやや仕方ない部分があるが。 -DLCによるステージの追加 --どちらも没ステージからの採用で難易度も高め。当初は有料だったが、現在は無料でダウンロード可能。ボーナスエディションでは初めから付属。 --「あらしのしろ」(Stormy Ascent)~ PS1版で収録されていた「あらしのこじょう」は製品化にあたり没となったステージを易化したもので、ただでさえ難しいステージの高難度版があったとして長い間幻のステージだった((海外PS1版では没データとして残っている。))。 --「きんみらいステージ」(Future Tense)~ 初代で没となった崖を上るステージをベースに作成されたステージ。敵や仕掛けに新しいパターンが登場。 -原作が初代PSとはいえ3作品のフルリメイクで約5,000円の価格はお得だろう。 ---- **賛否両論点 -タイムアタックの規定タイムは練り込まれているのだが、やや過剰であり「ゴールドレリック((実績機能の「トロフィー」と被るからと言う理由により、「トロフィー」から「レリック」の名称に変更になった。ちなみに海外版は元から「Relic」の名称だった。))」の獲得も難しいステージが多い。これを「やり甲斐がある」ととるか、「幾ら何でも厳し過ぎる」ととるかはプレイヤーによる。 --PS1版に存在したタイムを縮めるテクニックが軒並み削除されているのも難易度を上げている要因だろう。 --一方でPSNのプレイヤーランキングにはバグ技を利用した記録が蔓延しており問題化している。(後述) --『1』のステージは待つことを要求される仕掛けが多く、早く進まなければならないタイムアタックとの相性が悪い。 -BGM --BGMは概ねPS1版を踏襲したアレンジとなっているが、それぞれギターやバイオリンのアレンジが好評な『2』『3』のネオコルテックス戦等に対して、明らかに原曲より音程が下がっている『3』のエヌ・ジン戦とアラビア隠しルート等、曲によって評価の差が激しい。 --日本版『1』のコアラコング、ピンストライプ、ニトラス・ブリオ、ネオ・コルテックスの4体のボスのBGMは国内向けを考慮して新規に作曲されていたが、今作ではいずれも海外版BGMのアレンジとなっている。 ---ボーナスチャレンジ中に海外版BGMが用いられたブリオ、コルテックスと違いコアラコング、ピンストライプの海外版BGMは日本版では聴く機会がなかった為、『2』のタイトルBGMと合わせてある意味新鮮ではある。 -一部ステージが難化 --『1』の「カメカメジャンプ」は海外版に合わせて1/3ほど延長。後述の問題点と合わせかなりの高難易度になった。 --敵や仕掛けには予備動作が無くなったり、高速化したり、反応が機敏になったものがある。 ---- **問題点 -アクション面 --''シビアな当たり判定'' ---グラフィックが綺麗になったことに合わせ、リアリティのある当たり判定になった。 ---これによって『3』のバイクステージでは、箱に対する当たり判定が小さくなった上に、パトカーの端にぶつかっても停止してしまうようになったりとかなり難易度が高くなった。 ---足元の判定の仕様が細かくされており、崖や箱の端の方に着地しようとすると滑り落ちてしまうことがある。また、踏みつけでしか倒せない敵を倒すのもややシビアになっており、ある程度真ん中を踏まないとダメージを受けることも。 ---一方で、吹っ飛ばした敵の当たり判定はかなり大きくなっており。近くに爆弾箱やニトロ箱があるところで敵をスピン等で倒すと爆発に巻き込まれやすくなっている。 --''ジャンプ力が下がっておりPS1版よりも落下事故が多くなっている''。 ---落下速度も速くなっているため、旧作に慣れた人程違和感が激しい。 ---PS1版時点でも難関であった吊り橋ステージ、特に「カメカメジャンプ」の難易度が跳ね上がっており、ギリギリでジャンプしても届かないことも多い。更に上記の当たり判定によってPS1版のように板一枚分の隙間をそのまま走り抜ける事が出来ず、ジャンプ台であるカメの腹を踏むときに位置によっては滑ってしまい上手くジャンプ出来ないこともある。デフォルト設定でオートセーブになっているのもあり、残機を溜め込んでいても当ステージでの全滅報告が続出している。 ---開発陣はこれを&bold(){「難易度の差別化」}だと明言しているが、一般に原作に対する忠実性が求められるリメイクに於いてこの開き直りは如何なものか。 --操作の慣性 ---オリジナルよりも操作に慣性がかかっており着地の制御が難しく、慣れないと箱を飛び越してそのまま落下、ということが起こりがち。 ---乗り物も全体的に操作の慣性が強くなっており、オリジナルよりも融通が利きにくくなっている。そのため箱を取り逃してしまったり、障害物にぶつかりやすくなっている。元々慣性が強めだった『2』のジェットパックや『3』のスキューバはさらに強くなり、少しの入力でも移動する量が大きく、イライラしやすい。~ 特に『3』のバイクステージのウィリー走行維持は困難を極め、カーブでの左右入力のタイミングがかなりシビアになっている。また、ジャンプ時の左右制御もしづらい。 --ニトロ箱がたまに高く跳ねるようになった。 ---この仕様はPS1版では積み上げられたニトロのみに適応されていた仕様だが、本作では飛び越える必要があるニトロも高く跳ねるようになってしまった。要するに運ゲー化している。 ---ニトロ箱の上に透明箱がある場合、実体化した箱の上にニトロ箱が来てしまうことが相当運が悪いと起こり得る。 --アイテムに対する当たり判定 ---無敵時は当たり判定が大きくなるが、何故かリンゴやプレート等のアイテムに限っては大きくならない。 ---スーパーボディプレスでもアイテムに対しては判定が無く、リンゴを集めるのに不便。 -デザイン面 --暗いステージの視認性が悪い。 ---足場の色が濃い色にされたところがそもそも多いため、暗めのステージだと見づらい。特に『1』の暗闇ステージは足場が非常に分かりにくい。 ---また、箱が光の当たり方によって影となる部分は黒く見えるようになっており、背景が黒いと見えにくくなる。 --ポーラやグリンといった愛嬌のあったキャラクターのデザインが変更されており不評。 ---特にベイビーTのデザインはもはや別物と化しており、鳴き声もリアリティのあるものになっており愛嬌が無くなった。 --クラッシュのモーションに「ステージ中で取得したパワーストーンやダイヤを口や耳から出す」といったものがあり、下品だと指摘がある。PS1版には存在しなかったモーションのため違和感もある。 ---そもそもカービィでもないのに、尖った形をしたストーンやダイヤを体内に入れること自体が不自然である。 --一応建築当時にタイムスリップしてはいるものの、万里の長城やピラミッドはテカテカしており、歴史的建造物らしさが薄れていてコレジャナイ感はある。 --足場のデザインミス ---『2』『3』で普通の移動用の足場が何故かボーナスチャレンジのデザインの箇所になっていたり、『3』のDLCステージのドクロの足場が、『2』の発電所ステージのものの使いまわしになっている。 ---一応、ゲームの進行には関係ないミスではある。 -演出面 --『1』のゴール後のパーフェクト失敗時の演出が長い((この演出はオリジナルの海外版に合わせており、日本版だと演出が短くなっていた。))。一応早送りはできるが。 --演出の統一 ---スタッフロールのBGMが全て同じメドレーとなっている。 ---ゲームオーバー画面がウカウカが「ゲームオーバー」と言うものに統一。初登場の『3』までは封印されていて仮面に魂を宿してはいないのだが…。ただし、一応シリーズの黒幕という設定に沿っており、『1』『2』では影がかかっていて仮面が見えにくくなっているように配慮はされている。 --やられモーションの変更 ---ウツボやサーベル作業員の投げタイプの攻撃でクラッシュがパンツを見せなくなったため、面白みが減った((1ではやられモーションが増加するなど、面白みを増しており、また原作のやられモーションを全て再現していながら、なぜかここだけ手を抜かれている。))。 --大岩などの大きな障害物や、!ブロック(緑)は画面振動を起こすのだが、原作よりも振動が控えめになっており迫力が薄くなってしまった。 --スーパーボディプレスは波紋が表示されなくなったため、どの範囲まで潰せるか分かりにくい。 --『2』『3』共にエヌ・ジンのセリフが原作と比べると削られている。 -効果音 --リアリティのあるデザインに合わせたのか、全体的に原作より控え目になっており迫力に欠ける。 ---特に酷いのが『3』のエヌ・ジン戦。ヒット時がヒットしたのか分かりにくいレベルとなっており、爽快感が薄くなっている。 --リンゴ取得時の効果音が咀嚼音のようにアレンジされており、やや拒否感を覚える人も多い。 ---さらにリンゴバズーカは爆発を起こさず、紫色の汁を撒き散らしながら「グチャッ」という効果音にされている。 --新しく追加されたSEがどことなく安っぽい。白熊のダッシュ時や、ピカールなど。 -バグ --横スクロールステージのトラップを裏世界を経由して丸々スルー出来たり、ステージによって内容が異なるが主にタイムアタック中に移動用の足場に乗ったタイミングでポーズ画面を開き「やりなおす」を選択し再度タイムアタックを開始する事で、爆弾や炎といった特定オブジェクト、あるいは全ての敵からの無敵状態や計測期間自体が短縮される等、該当ステージの上位タイムランキングはこれらを利用した記録で席巻されており大きな問題となっている。 ---現時点で全く対策されていない。 --タイムアタックに関わらない物でも足場と隣接したトラップで死亡しながらボーナスチャレンジに入る事で、復活後のステータス表示がおかしくなる等、全体的に移動の読み込み時に起きるバグが多い。 --乗り物ステージにて、操作が全く利かなくなることが稀に起こる。 --タイムストップ箱を壊して時間停止が解除されるときのSEが稀に非常に大きくなることがある。イヤホンだと耳に悪い。 -アップデート前の問題点 --起動時のデモがスキップできない。 ---凝った演出で初見時は感動するが、何度も起動していると煩わしくなってくる。 --ロードに時間がかかる。 ---PS版が短かったので余計に長く感じてしまう。タイムアタックのやり直し時などPS1版に無かったタイミングでもロードが発生するため、かなり煩わしかった。 --↑ブロックでスピンすることで止まることができる技が使えない。 --ディンゴダイルの敗北時のセリフの不足。 ***ローカライズに関する問題点 -本作のローカライズは発売元のソニーではなく権利元のアクティビジョンが担当しており、そのためかPS1版の翻訳と違うところが非常に多い。 --フォントが『5』のような普通の角ゴシック体になっており違和感がある。英数字は世界観に合わせたものになっており、一緒に並んでいるとかなり浮いている。 ---もっともPS1版における日本語フォントは国内のデザイナーが英語版を参考に新規に書き下ろしたものであり、使えないのは仕方ない部分があるのだが。 --ロード時のヒントの訳が全体的におかしい。翻訳機に突っ込んだだけとしか思えないレベル。 ---固有名詞が意訳のものもあれば直訳のものもあるなどチグハグ。例えばドクロコースが「しのみち」、鉄ワク箱が「ロックされた箱」と訳されている。他にも『3』のスーパーボディプレス習得時の説明文ではタイトルに技名が書かれているにも拘らず「もっとつよい&bold(){ベリーフロップ}をおこなうには」と唐突に見慣れない単語が使われており、違和感が激しい((「ボディプレス」のオリジナル名が「ベリーフロップ(Belly Flop)」である。そのまま訳すなら「腹打ち飛び込み」といったところ。))。 ---TNT箱(爆弾箱)をニトロ箱と訳してしまっているため、『1』のヒントで 「ニトロ箱はスピンではなく乗って壊せ」というとんでもない誤訳がある。『1』にはニトロ箱が登場しないにも関わらずである。 --ステージ名は変更がないがボスステージは肩書きが無くなっている。 --『1』の「あらしのこじょう」と「ゆうやけのはいきょ」の名前とステージが一致していない。 ---日本PS1版では難易度の配分調整の為に両ステージの配置を入れ替えていたが、本作では海外版準拠で収録された。しかし名前だけ入れ替わっており逆になってしまっている((このミスのせいか本作のPSテーマの一つが「サンセットビスタテーマ」と読みの名前で配信されている。))。 --DLCステージの日本語名がやっつけ仕事。 ---「Stormy Ascent」は「あらしのしろ」となっている上、DLC販売タイトル名が「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! あらしのこじょう」であり非常にややこしい。 ---「Future Tense」は「きんみらいステージ」となっている。もはやただの舞台の総称。 -ボイスについて --ボイスは評価点に述べた通りだが、掛け声は海外版と同じでありかなり違和感がある。 ---『5』でもプレイ中のコルテックスやボスなどの掛け声は海外版と同じだったため今作で始まった話ではないが。 --クラッシュの山口勝平氏のボイスは一切無い。ただし『3』のタイトルコールに山口氏のクラッシュと思われる声がある。 --セーブ方式が変更になったにも拘らず『3』でアクアクが「セーブしたいならセーブスクリーンの前に立て」というミスがある。 --PS1版で好評だったアクアクのフルボイスのヒントが海外版同様一切無い。一応、ロード画面にヒントが表示されるのだが、口調が淡々としており味気ない。 ---各ステージのカラーダイヤ関連や隠しルートのヒントは、そのステージに入るときに表示される。ただし、『3』の隠しステージに関するヒントはPS1版同様無し。 ---- **総評 20年前の名作を比較的忠実にリメイク。ゲームの出来は依然として高い。~ ただし、操作性や(元が破格の丁寧さだったとはいえ)粗の多いローカライズ、ロードの長さ等の劣化点は長年ノーティドッグ制作の原作をやり込みクラッシュシリーズを愛したファン程違和感を抱くだろう。一方で美麗化されたグラフィックや一部システム変更等の改善点やココのプレイアブル化やタイムアタックといった追加要素等は少なからず原作ファンにも満足出来る完成度となっている。~ 懐かしくてプレイしたい人、初めてプレイする人どちらにもおすすめ出来る一作となっている。 ---- **余談 -パッケージ絵は海外版と同じ構図だが、クラッシュのデザインのみ日本版オリジナルとなっている。 --ちなみに指の数は海外版は4本だが、日本版は親指に隠れていて分かりにくいが5本になっている。 爆弾箱のデザインが「TNT」になっていたり、巨人作業員が双頭になっている。 --箱の配置も同様で、アクアクのヒントがあった日本版では不可能だったと思われる、アクアク箱と爆弾箱が隣接している場所がある。 -ゲームを進めていくと一部のステージの背景にニセクラッシュが登場する。 -『2』のあるステージの通常ルート上空に見える赤ダイヤは、後に出現する隠しルートをクリアして入手するのだが、原作では特定の裏技を用いる事で通常ルートからでも入手出来た。本作では隠しルートを通らないと入手出来ないよう赤ダイヤが高めの位置にされ、右の台に上らないと見えない。「裏技も再現して欲しかった」と残念がる声もある。 ---- **他機種版 -PS4版の他にもSwitch版、Xbox One版、PC版(Steam)も発売。日本での発売元はSwitchがセガゲームス、Xbox One及びPC版がアクティビジョン。発売元が機種によって大きく違うのは珍しい。((海外ではどの機種でもアクティビジョンが発売元であるが、アクティビジョンの日本法人がないため日本ではこのよう事になっている。)) --上記3機種版はアップデートパッチ&DLCステージ2つが適応済み。これに合わせて2018年8月2日にPS4版がボーナスエディションとして再販された。 --PC版は販売ページ上では日本語は字幕のみとなっているが、実際の購入者のレビューではUI・ボイスも日本語が入っているとの報告が上がっている。

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