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*デビルメイクライ2 【でびるめいくらいつー】 |ジャンル|スタイリッシュハイアクション|CENTER:&amazon(B00006D2DK)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2003年1月30日|~| |定価|7,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |ポイント|爽快感激減の''モッサリアクション''&br;''主人公の性格改変''&br;薄い上地味なストーリー&br;''悪魔と踊れない''&br;一応新要素と改善点も多数|~| |>|>|CENTER:''[[デビルメイクライシリーズ・関連作品リンク>デビルメイクライシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 「スタイリッシュアクション」という、アクションゲームの新境地を開拓した『[[デビルメイクライ]]』の続編。~ ジャンルは前作の「スタイリッシュハードアクション」から「スタイリッシュハイアクション」へ。~ キャッチコピーは「悪魔と踊ろう」。~ ---- **前作からの変更点 -魔人化してパワーアップする“DT(デビルトリガー)”の仕様が変更。 --前作では2種類の近接武器に対応した「雷の魔人」または「炎の魔人」に変身する仕様だったが、本作では9種類の“デビルハーツ”から3つを組み合わせて装備することで、その能力が魔人に反映されるカスタマイズ型(攻撃が炎属性で、HP回復が早く、飛行できる魔人など)の仕様に変わった。 --また、魔人化時の遠距離攻撃も前作とは異なり、装備武器に関係なく魔人専用の攻撃になった。 -前作に比べ難易度はグンと下がった。回復アイテムも複数所持できるようになったのでゴリ押しも可能。最高難易度も前作と比べればかなり簡単にクリアできるようになっている。 -一定時間完全無敵になれるアイテム“アンタッチャブル”が今作以降不採用となった。 ---- **評価点 -本作からCGムービーが起用された。制作は『[[BIOHAZARD]]』のムービーパートも手掛けたリンクスデジワークス。質は文句なしの美しさである。 --本編のグラフィックも前作に比べきれいになっている。 -キャラクターデザインやBGMは概ね好評。 --今作のダンテの服装や魔人時のデザイン、ルシアの魔人デザインに悪い評価はあまり見られない。 ---ダンテの外見は『2』が一番カッコイイという意見も多い。ファンからは「2様」との愛称で呼ばれている。ルシアの魔人化はセクレタリーのコスチューム時には魔人のデザインも大きく変化するなど芸が細かい。 --BGMは激しいロック調のもので、戦闘の気分が高まるスタイリッシュな音楽である。 ---ボス固有のBGMが少なく、2つのボスで一つのBGMを掛け持ちしている例も多いが、曲の数自体は豊富。 -アクションの改良 --ワンボタンで、遠距離武器の装備を一瞬で切り替えられるようになった。 --回避移動の追加。前作の横転を高性能にしたようなもの。 ---全体的にジャンプによる回避が多用されやすいシリーズだけに、本作の「敵の攻撃を地上で回避し続けながら戦う」というスタイルは特徴的。 ---以降のシリーズにも弱体化しつつ受け継がれている。 --その他、新技も追加。カッコいいと評価されている技も多く、続編にも幾つか続投している。 --前作では基本的に近距離武器による攻撃でしかスタイリッシュランクを上げる事ができなかったが、本作から遠距離武器による攻撃や、敵の攻撃が当たるぎりぎりでの回避行動でもランクが上がるようになった。 --細かい部分では、プレイキャラの走るモーションなどが良くなっている。 -世界観も概ね好評。スタッフ曰く「''世界中の神話などを参考にした''(要約)」らしい。 --舞台となるデュマーリ島はヨーロッパの様な古い街並みのロアータウンや古代遺跡などがあり、ステージのバリエーションが豊か。 ---高層ビル街のアッパータウンや謎の工場など珍しく近代的な場所も。他の『デビクラ』をやっていると新鮮に感じるかも。 --敵の種類が多い。中には「''悪魔に寄生された戦車や戦闘ヘリ''」と言った個性的なキャラも。 ---戦闘ヘリとの戦いは何故だか妙に気合が入っており''専用''BGMも評価が高い。''元々は戦闘機だった''が没になった為戦闘ヘリにされたらしいが、公式のお気に入りキャラだったのだろうか? ---''『4SE』の時点で続編には登場していない''が中々魅力的ではあった。 ---因みに雑魚キャラ''“ムシラ”は日本猿がモデル''であり、この系統のキャラの名前は''全て古い日本語をもじったもの''である。 -''隠しキャラとして''『1』のヒロイン“トリッシュ”を使用できる。 --このトリッシュは前作のダンテ準拠の操作感で使いやすく、比較的爽快感が大きい(後述するが、今作のダンテは全く別の操作感になっている)。 ---前作のダンテの動きをほぼ流用している為、今作のダンテに比べるとスピード感のある戦闘が可能。今作に不安を覚える人は、後述の裏技コマンドでトリッシュを出してからプレイされてはいかがだろうか。 ---使い勝手も前作のダンテより向上しており、技の改良や新技に関してはおおむね好評である。 -クリアに必須な謎解き要素、探索は簡略化されていて、マップも開放的で迷いにくい。 --『1』『DMC3』ではイベントアイテムを探したり、取りに行くため何度も道を往復したりすることが多くて面倒だという声があり、マップも変わり映えが無く見づらい面があった。『2』ではダンテ編のmission14での探索が面倒な程度で、これらの点でストレスを感じることは少ない。 --強制戦闘は割と少なめ。雑魚敵は無視して進むことができる場面が多い。 --『1』にあったシークレットミッションはシークレットルームに変更された。「○○で倒せ」のような条件は無くなり、出現する敵を全滅させるだけでクリアとなる。 -パッケージには赤い三角形の注意書きがあるが、ホラー系の要素やグロい敵、シーンはそれほど多くない。他のシリーズ作品ではグロテスクな敵や大量の血が出るといった痛々しい表現も多いが、『2』ではそういった要素がかなりマイルドになっている。 --ただし、虫が苦手な人については他と同様それなりの覚悟が必要である。 -難易度別に分けられたMISSION選択画面が登場。クリア済のMISSIONを再プレイできるようになった。 --前作では一度選んだコスチュームは途中で変えることは出できなかったが、本作ではデータロード画面で選べるようになった。 -延々と出現する敵をひたすら倒し続ける“ブラッディパレスモード”の追加。 --本作で好評だった為『3SE(スペシャルエディション)』にて復活、以降のシリーズ作品に引き継がれた。 -インターフェースの変更 --今作以降敵をロックオンすると雑魚敵でも体力ゲージが表示され、今作のみボスと同じような表示方式になっており、ゲージの上には英語で敵の名前が(ボス戦時も)表示される。 ---本作のみの仕様として、DTゲージがライフと同じゲージ表記に変わった。上記も含め、これらは「見易い」「解り易い」と言う意見が多い。 -前作では敵の攻撃を一々受けたりしないとエネミーファイルが完成しなかったが、今作では簡略化され、遭遇しただけで記述される。 --前作ほど詳しくは記述されなくなったが、前作の仕様が不評だった事もあり、今作以降はこの仕様に統一された。 -各モードをクリア済と認識させ、コスチュームを開放させる隠しコマンドが存在する。ただしMISSIONは1からクリアしなければならない。 --これに関しては、アクションゲームが苦手な人でも追加要素を楽しめると好意的な意見が多い((“Must Die”と呼ばれる難易度は、「死すべし!」の訳通りダンテら主人公が圧倒的不利な状態で始まる難易度であり、かなりアクションの腕がなければ厳しい事も影響している。ただし前述の通り今作の“Must Die”モードはシリーズ中最も簡単である。))。 --トリッシュも最初から使用できるようになるため、本作のダンテのアクションが受け付けられないといった人は早々にトリッシュに乗り換える手もある。 --この裏技は『3』に受け継がれている。本作と違い、コマンド1つで全難易度を開放させるようになっている。 -ロードが少なくて早い。ムービーの前後でもほとんど入らないためボス戦勝利後に継ぎ目なくムービーが入るのは演出として良い。 -固有のストーリーが用意されていない『3SE』のバージル、途中で操作キャラが変わる『DMC4』のネロ・ダンテと違いダンテとルシアにそれぞれストーリーが用意されている。 --またバージルやネロと違いルシアの最高難度の名前は“ダンテマストダイ”ではなく“ルシアマストダイ(通称LMD)”となっており優遇されている。ルールは同じ。 --ムービーなどほとんど使いまわしなのが残念ではあるが・・。 ---- **問題点 ***システム -ダンテを操作できる「ダンテディスク」とヒロインルシアを操作できる「ルシアディスク」の2枚組。 --だがミッションステージも序盤以外は殆ど同じでボスも出てくる場所が違うだけで同じだったりと変化に乏しい。 --また両方を交互にクリアして行かないと隠し要素がオープンにならず、片方をクリアする度にディスクを入れ替えなければならない為面倒。 --どちらかを読み込んだ状態でもう片方のディスクに入れ換えても、「ディスクが違います」のような警告文は表示されずにそのままプレイを続けることができる。つまり同じデータが両ディスクに入っており、ディスク分けする必要がないようにも思える仕様。 ***アクション -下記の超ヒットストップによるモッサリがネタにされているが、そんなものをはるかに上回る問題点として、技の硬直をほとんどキャンセルできない。そのため理不尽な被弾が非常に多い。 --もちろん前作ではジャンプや回避で軽快にキャンセルでき、それが高評価の一因となっている。 -スタイリッシュハイアクションと銘打たれているが実際は''モッサリ''アクションである。アクロバティックではあるかもしれないが、前作がハイスピードな戦闘が売りだったため''本作最大の不満点''として挙げられている。 --ダンテの攻撃モーションが前作よりやや遅い事に加え、ヒットエフェクト等の効果が全体的に地味になり、爽快感が減少した。 ---剣を素振りしているときはそれほど遅くないのだが、今作はヒットストップが他作品以上に大きく、敵に攻撃を当てるととたんにモッサリとなる。とくに敵を2~3体と複数巻き込んだ時はさらにモッサリとする。 //---おまけに空中で銃を撃つと重力を無視するかの如く''ふわふわする''。 //1からそうだしその後のシリーズでも引き継がれているので今更 ---本作のダンテのモーションの遅さの理由は、ダンテをパワータイプ、ヒロイン兼もう1人の主人公であるルシアをスピードタイプといった位置付けにしてしまった為である。 -ダンテ、ルシアは共に3種類の近接武器が存在するが、''モーションが全て同じ''。違いは攻撃力と僅かなリーチのみである((後述するがダンテの場合はバグによってこの性能差すら無い。))。 --魔人化、及び真魔人化によって特別な技が使用可能になるが、それを考慮しても他のシリーズ作品と比べて圧倒的に攻撃手段のバリエーションが少ない。 -ダンテの代表技であるスティンガーは他の作品と比べて信じられないほど劣化している。 --速度低下、移動距離の短縮、低威力と悲惨な性能になっている --また画面の微振動もなしで掛け声が地味。「リバーブスティンガー」と呼ばれる移動手段としてスティンガーを使うテクニックがあるのだがそれが走る速度より遅い。更にスティンガージャンプ((前作でできた、スティンガーを利用した高い所からの幅跳び。))不可と純粋な性能以外にも劣化している ---ちなみに最も効率的な移動方法は回避のローリング連発なので''赤いコートを来た銀髪の男があらゆる場所で転げ回って移動する''事態となった。その光景はさながら『[[地球防衛軍>SIMPLE2000シリーズ Vol.31 THE 地球防衛軍]]』の陸戦兵である。 -追加キャラのルシアも大きく雰囲気を変えるには至らなかった。 --主な攻撃は短剣を使った格闘術と投げナイフ。モーション自体は悪くはなくスピード感もあるが、ナイフを投げ付けるモーションやSE、蹴りのSEなどが軽く、迫力に欠ける為やはり地味な感覚を与えてしまう。 --さらにスピードタイプという位置づけのためダンテと比較して攻撃力が低めかつ攻撃範囲が狭いため高難易度では戦闘が長引きがち。 -隠しキャラのトリッシュの性能にも問題点はいくつかある。 --ラウンドトリップ→銃連射→ラウンドトリップ→銃連射…(この間緊急回避で攻撃を回避)で''大抵片付いてしまう''。 --ダンテとの差別化のためなのか、レインストームは使えない。使えなくても大して困らないが。 --近接武器はスパーダで固定なので攻撃力が安定していることはしているのだが、マストダイモードになると火力不足になり気味。 ---武器設定が剣、銃共に1種類しかなく((ルシア編の水中のみ、銃がナイトメアγに変化する。))、ショットガン、ミサイルランチャーの様なザコ敵を吹き飛ばす物が一切ない為少々物足りない。またそのせいで今作の新要素である遠距離武器切り替えも不可能。 --とはいえ全体的には非常に出来が良く、トリッシュにみられる前作からの改良点をダンテに施せばまだマシになったであろうに、という声が多い。 -難易度の低下も相まって、''遠距離攻撃だけで大抵の敵は倒せてしまう''。 --前作ではボタンを押し続けて溜めることでチャージショットを撃てたが、本作ではチャージショットは廃止され、ボタンを押し続けると銃をオートで連射するようになった(エボニー&アイボリーは連打でより早く連射)。 --雑魚にエボアイやサブマシンガンなどを当て続けていると何故か''どんどん高く浮いて行く''。一応「浮かしてコンボ」と言う使い方もあるが…。 --戦闘に入ったら射撃ボタンを押しっ放しにするだけでほぼ片付いてしまう事も。 --これだけではランクを上げにくい為、近距離攻撃を行う意義は一応ある。ただ、雑魚はともかく、「怯みにくい」「予備動作がない」「そもそも遠距離攻撃しか当たらない」のような特徴を持っているボスが多く、接近戦のリスクとリターンがつり合わないケースも多い。 ---接近戦でも雑魚敵ならば攻撃範囲が広いミサイルランチャーが有効な場面も多い。硬直が長いなどの弱点もある為、『1』のグレネードランチャーよりはバランスが取れてはいるが。 -難易度が低下しているため「クリアするだけ」なら簡単だが「高ランクを出す」のは実はシリーズ屈指の難しさである。 --ローリング移動中に近くの敵が攻撃モーションに移行すると回避した扱いになり、気づかないうちにスタイリッシュアベレージ((ミッション中で叩き出したスタイリッシュランクの平均。))が下がっていくという説が有力。 ---もちろん大量の追尾弾や画面外からの攻撃による理不尽なダメージのせいもあるが。 --最高難易度もクリアだけならさほど難しくはないが、Sランクを狙うなら話は別。判定の厳しさはシリーズ最高であり、ミッションオールSは困難。 ---なお、「全ミッションのオールS」は兎も角、「クリアリザルトの各評価オールSx全ミッションオールS」は絶対に不可能。一部の評価で絶対にSを取れないミッションが存在しており、それを抜きにしても、やはり調整不足からか、どうしてもアイテムに頼らざるを得ない箇所があるのである。 -通常コンボ(△連打)の派生パターンの複雑化 --前作では「ボタンを押すタイミング」で派生技が変化したが、今作ではタイミングではなく「左スティック入力との同時押しかどうか」によって技が派生する。 --本作はこの派生技がかなり多い。更に魔人化時は派生技のパターンが変化し、魔人化時専用の派生技も存在する。 ---その割には前作の派生技として存在したミリオンスタブ(連続突き)がない。一応魔人化時は連続斬りのような技が出せるが…。 --この左スティック入力の仕様ためか、本作では敵のロックオンはオートになっている。つまりR1ボタンを押しながら派生技を出す事ができない。 --ロックオフボタンでロック解除をすれば任意の向きに攻撃できるため、戦闘中に謎解きオブジェだけを狙うことは可能。 ---不評だったのか『3』以降では『1』同様の仕様に戻された。 -前作ではできた“挑発”ができない。これも不評だった様で『3』から復活した。 --『DMC』における挑発とは決してただのお遊び要素ではなく、ある意味でシリーズを象徴する重要なアクションであり、またきちんと戦法に組み込めるれっきとしたテクニックである。 -使い辛い新アクション。 --レインストームは「空中で反転しエボアイを真下に撃つ」というアクションだが、見た目どおり攻撃範囲が通常の銃撃より狭い。故にあまり利用価値はないが「二段ジャンプやウォールハイク直後に銃撃」というコマンドの関係で暴発しやすい。 ---これに反省してか『3』以降は仕様が変更され使い易くなった。 --「ウォールハイク」が暴発しやすい。 ---回避以外でも移動手段や調査などで○ボタンを押す機会が多いのにも関わらず、このアクションのコマンドも「壁際で左スティックを倒しつつ○ボタン」な為。 ---特にスタイリッシュランクを維持するには回避行動で移動することが重要なので、この技の暴発には苦しめられる。 -その他アクションの性能。 --浮かしジャンプからの振り下ろし。 ---その名の通り敵を浮かすと同時に自身もジャンプし更に振り下ろし攻撃を行えるが、''振り下ろしが速すぎるとなんと浮かした敵より先に着地する''。ここまでくるとちゃんとテストプレイしたかどうかも怪しい。 --回避移動。 ---回避移動中はスタイリッシュランクが持続し続ける。これにより、「ひたすら回避連発&銃連射」という戦法が余計に助長されている。 -遠距離武器切り替えの問題 --本作のダンテの銃は「エボアイ」「ショットガン」「マシンガン」「ミサイルランチャー」の4種類。これらの装備を順番に切り替えていく仕様だが、4種類もあるとさすがに多く、切り替えにやや手間が掛かる。 --一度入手した銃は装備から外せない。「マシンガンなどはあえて最後まで入手しない」という選択肢もあり得る。ショットガンは強制入手だが。 -魔人化も、能力の組み合わせによって使える技が変化する事はなく、様々なプレイスタイルを楽しめる程の差がある訳ではない。魔人化時の能力に明確な差が設けられていた前作に比べて、この点を不満とする声も上がった。 --ダメージを受けても怯まなくなるスーパーアーマーが付与されるのだが、連続してダメージを受けることが多い本作では怯まないことによりガリガリと体力を削られてしまうケースまである。 -デビルトリガーゲージ(以下DT)はミッションクリア時の状態を受け継がず、ミッション開始時はDTゲージが''0の状態で始まる''。 --満タンの状態でミッションを開始する場合は開始前にパープルオーブ((DTゲージの最大値を上昇させるアイテム))を購入すればよいのだが、パープルオーブの購入数が限界に達すると当然満タンの状態からミッションを開始することはできなくなってしまう。 --それに加え、本作はゲージの溜まりやすさがシリーズ中最低で、気軽に使う事ができない。これも「爽快感が損なわれる調整」と言える。 -説明書やサブ画面のアクション説明に載っていない技がある。 --例えばショットガン装備時の剣攻撃からの派生技(モーション自体は中々かっこいい)など。全く説明が無い為存在に気付かなかったユーザーも多かった。 ---実はケースのジャケットの裏側に書かれていたりする。あまり気付かれなかったのか公式サイトのコラムでその事を明かしている。 -コスチュームチェンジはあれど、前作のようなDT使い放題のスーパーキャラクターはおらず、デビルトリガーを使いまくるプレイができない。 --コスチュームに関してもディーゼルとのコラボ衣装がルシアは2着あるのにダンテは1着しかない。 ---ダンテのコスチュームはノーマルコスチュームとディーゼルコスチューム、前作1のコスチュームの3種類だが、ルシアはノーマルとディーゼル2種類に、敵である「セクレタリー」の姿になるコスチュームと4つある。 -ダンテの「真魔人」の仕様 --瀕死の状態でDTを発動すると強力な「真魔人」になるのだが、あと一撃で死ぬようなギリギリの体力でなければ発動条件を満たせない。発動条件ラインを通り越して一気に死に追いやられることもザラである。 --真魔人状態では完全無敵だが、解除時に硬直を晒す為、そこを突かれて死ぬパターンもある。 --初心者救済要素とも受け取れるが、使いたければわざとダメージを受けなければならないという点も、スタイリッシュアクションというゲーム性に合っているとは言えない。 -カメラワークが悪い箇所がある。 --構造的にはそれほど複雑ではない場所でも、カメラが細かく切り替わりすぎるせいで今どこを移動しているのかが分かりにくく、迷いやすくなる場面がある。 --マップが%%無駄に広大%%開放的なのに伴ってかカメラも異常なほど引いており、そのせいでキャラやアイテムなどが小さく状況が把握しにくい場所がある。 ---とは言えカメラワークの悪さは『DMC』シリーズ共通の問題点であり、『2』ではかなり改善されている方(特にボス戦時)である。 ***アイテム -新アイテムの価値が低く、前作からの続投アイテムに価値の下がった物がある。 --「ホーリースター」は毒を消してくれるが、前述の通り毒ダメージ自体が大したものではなく、持続時間も短い。アイテム使用数はクリア評価にも影響するため、これを使う意義が薄い。唯一、値段が安く購入の度に値段が上がらないというのが利点ではあるが。 --「スメルオブフィアー」は敵の攻撃を3回防いでくれるが、連続してダメージを受ける事が多いためあまり役に立たず、空気化している。 --前作にも登場した「ホーリーウォーター」(画面内の敵にダメージ効果)は、本作では敵を倒すと極低確率(数百分の一)で出現し、取るとその場で効果を発揮する仕様に。任意に使用できる所持型のアイテムだった前作に比べ、存在意義が薄くなった。 --デビルハーツは入手すると他のものに付け替えることはできても外すことができない。これも少し不便に感じる。 --前作の“時の腕輪”の代わりに採用されたデビルハーツ「クロノハート」は敵に近距離攻撃を当てると敵の動きを緩やかにする効果が発動するが、与え続けないと効果が途中で切れる。遠距離攻撃では発動しない為少し使い辛い。 ---発動中も「''近距離攻撃を当てた瞬間は通常時の速度で動く''」という不自然な仕様((『1』の時の腕輪による敵の完全停止は強すぎると判断したのかもしれない。『3』のクイックシルバースタイルもほとんど無敵に近いため、今作の仕様はバランスが取れていると評価できなくもない。))になっている。また、一部の敵キャラにはクロノハートの影響を受けない動作や完全耐性がある。 --デビルハーツ「アクアハート」がダンテ編には登場せずスペースが1個空いている。気にしなければいいのだが、コラボ衣装といいダンテが不遇と見る人もいる。 ---このせいでダンテ編では行動速度と攻撃力が上がる代わりにDTゲージ消費が大幅に早くなる「クイックハート」とエアレイドが使える代わりに魔人化中の2段ジャンプが不可能になる「エリアルハート」しか使えない。 ---と言うか''なんでアミュレットを最初から持っていたかの説明が無い''。 ***敵 -敵の種類が多いのは評価できるのだが、雑魚敵の殆どが同じ系統のいわゆる“''亜種ばかり''”((公式コラムでも「この敵はこの敵の上位種」「この敵とこの敵は名前と見た目は違うけど同じ敵」といった感じで語られている。))。動作が全く同じ場合が多くボスに至っては名前と色が違うだけの悪魔も。 --ダンテ編とルシア編では会える敵が異なっている。その為''ファイルが完成しない''。ブラッディパレスやシークレットミッションで会える敵も居るがそれでも会えない敵は居る。ファイルを共有させれば快適だっただけに批判されている。 ---今作ではルシアのみ水中ステージがあり、水中でのみ戦える敵もいる。その敵はブラッディパレスでは会えない。つまりダンテでは水中の敵のファイルはどうやっても手に入らない。 ---後述になるが水中にのみ登場する敵にはダンテと因縁のある敵がいるため批判されている。 --ノクトプテランはファイルの説明に「''ナウマン象も即死する程の強力な毒鱗粉を持つ''」とあるが、実際はラーヴァを産むばかりで全く攻撃して来ない。鱗粉らしき黄色い粉を撒いてはいるがまったく無意味。''説明してるくせにそれを使わせないのはどうなのか。'' ---但し、仮にこの鱗粉にダメージ判定があったとすると接近出来なくなるかもしれなかった為、近距離攻撃の出番が更に減っていただろう。尤もそれをなんとかするのがプロのゲームクリエイターなのだが・・。 -前作ではほぼ全ての敵の攻撃に前動作があり“攻撃を見切る快感”があったのだが、今作ではボスの放つ攻撃の前動作が分かり辛く、「攻撃範囲が非常に広いもの」「異常に追尾性能の高いもの」があるため、上記の快感が薄れてしまうボスが存在する。 --ネファステュリスの広範囲攻撃、トリスマギアの追尾弾や超極太レーザー、ポゼストアリウスの極太レーザーやエネルギー弾などが該当し対処に苦労する。 --フレキ&ゲリ((フレキ&下痢といった蔑称がつけられている。))に至っては「''常に移動しながら攻撃し体力がありしかも怯み難い''」と言う仕様。しかも''必ず2匹かボルヴェルク''((このボルヴェルクもかなりの強敵。何故かダンテの剣術に似た動きをするのだが、スティンガー、ハイタイム、ミリオンスイタブなどこちらより遥かに性能が高い技を放ってくるため初見では腹が立つ。))''を加えた3体で出現''する。取り巻き2体さえいなければ、ボルヴェルクも慣れればそれなりに戦いがいのあるボスなのだが。 --インフェステッド系(寄生された戦車とヘリ)は機械である性質上''攻撃前の予備動作が全く無い''。 ---戦車に至っては''何故か攻撃が自身や同族をすり抜ける''為敵を死角として利用して理不尽なダメージを喰らったプレイヤーも多かった。 --また、前述の通りダンテの動きがモッサリな為、次に来る攻撃を見切ったとしても回避が間に合わず、ダメージを受けてしまうことが多い。かといって回避に専念すると攻撃の手数がうんと少なくなる。 -最高難度になるとプレイヤーにストレスを与えるのを目的としたような調整になる。 --大抵の敵は異常に固くなり、攻撃的になるだけでなく行動間隔が短くなる。((本来ならコンボが継続しやすくなる、スピード感が増す等と前向きにとらえることもできるのだがこの作品においては否である)) ---ダンテ編ミッション15とルシア編ミッション11は3分以内に敵を全滅させなければならないが、常時魔人状態で銃撃を続けても間に合わない事が多い。 --タテオベス((ルシア編限定のボス。))は攻撃時以外はステルス状態でロックできないという問題があるが、最高難度になると''常時ステルス状態''になる。本作屈指のつまらないかつ面倒な戦闘と化す。 --アリウスは雑魚召喚とワープの使用頻度が上昇し、銃撃の予備動作が無くなる。 ---ワープは動作中無敵な上、ロックが解除されるのでこの技を多用されるとほとんどダメージを与えられなくなる。 -今作の敵は視界の外からであっても普通に攻撃してくる。 --前作と違って予備動作やそれによって生じる音も無いので回避は困難である。 -連続攻撃でダメージを稼ぐ敵が多い事や主人公が吹っ飛びやすい等の理由で行動不能時間が長くなりがち。 -敵が無限に出現する場所がある。 --恐らくオーブ稼ぎ用なのだろうが大抵の場所は出現間隔が十数秒と長い為、スタイリッシュランクの維持が出来ず時間の割に稼げない。 ***プログラムミス・バグ -プログラムミスにより、一部の武器・デビルハーツの効果がなかったり、他の物の効果が重なっていたりする。効果の重複に関してはプレイヤーのメリットになる面もあるが、作り込みの甘さが目に付く結果になっている。 --ダンテは初期装備の剣『リベリオン』の他に、与えるダメージは少ないが攻撃範囲が広い『マーシレス』、与えるダメージは大きいが攻撃範囲が狭い『ヴェンデッタ』という剣を使うことができる。しかしプログラムミスにより''どの剣も威力が同じ''になっており、結果的にマーシレスが一番使いやすく、ヴェンデッタの存在意義が皆無になってしまった。しかも武器選択時の見た目ではヴェンデッタはリーチが長い。 --移動速度を上げる設定の「クイックハート」を装備すると、移動速度に加えてなぜか攻撃力まで上がる。が、攻撃力を上げる設定の「オフェンスハート」には''何の効果もない''。つまり「オフェンスハート」の効果が「クイックハート」に付与されてしまっている。 ---ただ、オフェンスハートの場合、「効果がない=DTゲージの消費が少なくなる」という効果もあり、魔人化の時間が長くなると考えれば攻撃力が上昇しているといえなくもないが…利用価値があるのがまだ救い。 --これらのプログラムミスは『デビルメイクライHDコレクション』では改善されている。 -トリッシュ使用時、空中であるコマンドを押しっぱなしにしていると[[徐々に空へ上昇していく>http://www.youtube.com/watch?v=RxqA1cqI3wQ]]。外のステージであれば強制戦闘の赤い壁はおろかマップの壁を超える事も可能。 -プログラムミスか単純な誤表記かは不明だが、説明に「誘導ミサイルを発射する」とあるダンテの武器「ミサイルランチャー」は、''誘導能力を持たず真っ直ぐにしか飛ばないミサイル''を発射する。やれやれこれもか・・。 --ただ、本当に誘導するなら銃ゲーならぬミサイルゲーになっていた可能性もある((因みに敵の戦闘ヘリが発射するミサイルはびっくりする程誘導性能が高い。「悪魔に取り憑かれたヘリは一味違う」という事か…?))。尤もそれをなんとかs(以下略)。 -インフェスタント((虫のような雑魚キャラ。こいつ等が戦闘ヘリや戦車に寄生しているらしいが、寄生する描写は無く機械以外に寄生した者は登場しない。))の攻撃でダウンすると即死級のダメージを受ける。 --このダメージで死亡すると死体が何処かへ滑って行く他、ゴールドオーブの発動が明らかに遅くなる。 -トリスマギアが稀に合体しなくなり進行不能になる。 --出番が面倒くさいミッションの終盤なため運悪く発生してしまうと辛い。 **ストーリー、演出 -ストーリーの描写が薄く、何をしているのか解り辛い。 --内容は、ダンテ編は「かつての父の偉業を超える」、ルシア編は「自身の出生の秘密に立ち向かう」といったものであるが、初見ではいまいち分りづらい。 --ミッションの内容についても説明がほとんどないせいで自分が今どこで何をしているか、何をすればいいのかがわかりにくい。 --mission14と15では敵キャラクター''“アリウス”の潜むウロボロス本社ビルに潜入する為に''何故か魔界への門を開くのが目的となる。なぜ魔界への門を開くのかは不明瞭である。「ビルの内部が魔界と化しているので魔界への門を開くことをビル潜入の方法と表現している」「正規の方法ではビルに入れない為一旦魔界を経由してビルに入った」などの推測が可能ではあるが。 ---『1』『3』『4』いずれも魔界への門を開くためにはいくつものアイテムが必要だったりと大掛かりな仕掛けがあるのに、特に説明も無く門を開く今作品の設定は浮いている。 -主人公である''ダンテが前作とは打って変わって無口になった''。敵を挑発するような言動が少なくなり、前作のような勢いに欠ける。 --『3』のコラムによると開発メンバーが“クールなタフガイ”をイメージした為らしいが、プレイヤー間では前作で「強気で挑発的」のイメージが浸透しており、本作を体現するような無口な男への変貌に対しては、少なからず不満の声が上がった。 --一応、とあるボスとは「説教なら-あの世でするんだな!」と反論する掛け合いがあり、今作ではかなり珍しいボスとの会話だったりする。 ---この際にダンテが言った「Don't speak, just die.(黙れ、死ね)」は時々ネタにされる。 --ただ、『2』のダンテは中年男性よりもやや上くらいの年齢である為、「無口であっても仕方ない」「渋い感じで悪くない」とする意見も存在する。 ---本作は具体的な年代は不明なものの、シリーズの時系列では最も未来にあるエピソードであり、ダンテは経験を積んだことで落ち着きを持つ性格になったとも取れる((後の作品では今作の意見もあってか、従来のやんちゃなダンテに戻された。その為未来で今作のような性格になるというのには非常に違和感が残る。))。 --本作のボスは喋らない敵が多く「あまり喋りようがなかったのではないか?」と擁護する意見もある。「なら敵に喋らせろ」と言えなくもないが。 ---しかしボスが喋らないのはそこらのアクションゲームでは当たり前の事であり、このシリーズだからこその問題点となっている。シリーズの特徴を自ら潰すのもどうかと思うが、シリーズ中『2』から始めるのであればなんら違和感は無いと思われる。 --一方で敵の親玉であるアリウスに対しては、ダンテらしく挑発するようなセリフを言う。クールな性格のためセリフ回しはだいぶ落ち着いた感じに。 ---また、ルシアやマティエとも会話をしている。特に中盤以降はネガティブになったルシアを諭すなどここでもダンテらしさが垣間見える。 -『1』の特徴的な演出であり後のシリーズでは一種のお約束になった演出が本作にのみ存在せず(『2』の時点ではまだそういったお約束は確立されていない)、後のシリーズと比較しての批判の声がある。 --ダンテが串刺しになる演出((一応、串刺しにする攻撃を行うボスは存在する))やラスボスを倒すときの合言葉「jackpot!」がない。 --武器に関しては串刺しどころかちょっとした演舞すらない。他のシリーズ作品ではダンテは手に入れた武器をすぐその場で試すのが通例となっている。((通称「スパーダ家の家訓」。)) --その代りなのかデビルハーツを手に入れるときには専用のムービーが挿入される。しかし、そのムービーは''毎回同じ内容''である。 ---ちなみにそのムービーのダンテのモーションが、手に入れたばかりのデビルハーツを地面に投げ捨てているように見える。 -仕掛けを作動させる等した時に行き先を示すイベントが毎回発生するが、少し長い上にスキップできない。 -前作の人物や敵キャラの一部が登場するものの、本筋にうまく絡められていない。 --トリッシュがストーリーに関わって来ない。 ---その理由は今作の前日談が描かれた小説で少し触れられている。ストーリーに絡むほど大きな理由でもないが、''それは本編でやるべきだろう''。 ---『1』の後の話であるアニメでは居ない理由をはっきりと消化している。 --前作で倒した筈のボスキャラ・ファントムが襲い掛かってくるが、ストーリー上で何の説明もされない。ファンサービスなのかもしれないが、ダンテも無反応のため面白味に欠ける。しかもサイズが妙に小さく弱体化されているせいで迫力がなくなっている。戦闘中は画面に残像が残る演出になるため目に優しくない。 ---ファントムは前作でも複数固体があることが示唆されており((ファントムベビーなる悪魔が前作に登場しており、設定ではこのファントムベビーが長い時間をかけ成長しボスとしてでてくるあの巨体になる。))「『1』のとは別固体ではないか?」という意見もある。『4』のダンテも『1』から再登場した敵キャラクターにノーコメントなので一々覚えていないと考察する事はできるが、それでも「同族の仇!」くらいはしゃべってくれた方が盛り上がったと言われている。 ---ちなみに『1』でもM7終了後にファントムが無限湧きする場所があるのだが、そのファントムも台詞や何故そこにいるのかといった説明はない。結局別個体なのか? --前作に登場したボス・グリフォンもファントムと共にダンテ編で''ラスボスの体の一部として登場''する。設定的にはラスボスはムンドゥス(前作のラスボスでグリフォンは彼の部下)のライバルなのだが、ライバルの部下を体の一部に使うのはよほど気に入っているのだろうか?一応、悪魔たちのダンテに対する復讐というコンセプトらしいが…。 --前作に登場した敵キャラ・ブレイドが登場するが水中でしか出ない。つまりダンテでブレイドと戦うことができない。 ---このブレイドという敵は『1』や『2』以外にも『4』で上位種であるアサルトが登場するなどシリーズファンにとってはおなじみの存在である。それなのにダンテと戦えないのは歯がゆい。 --ちなみに前作に登場したサルガッソーという悪魔は普通に地上に登場しダンテで戦える。何故か異様に強化されてるが。 -ルシア編の方は一部除けばキャラやストーリーに特別問題があるわけではない。 --今作のストーリーはルシアとアリウスの因縁にダンテが関わってきているといったものであるため実質『2』はルシアの物語である。 --敵との掛け合いが少ないのはダンテと共通だがそれはダンテだからこその問題であってルシアではそこまで気にはならない。 -しかし、大部分のマップをダンテ編のものを使いまわしているが故に、ストーリーとステージの整合性が薄い。M1ではダンテ編のルートを逆走して、M2ではダンテが飛び降りた時計塔を登る。ビル街に唐突に移動((ダンテ編では舞台が変わるたびにバイクで移動するムービーが入る。))し、アリウスと接触した後、地下遺跡に何故か飛ばされる…等々。 --M12終盤からラストにかけてはかなり残念な事になっている。 ---ルシアが社長室に辿り着くとアリウスが儀式を始めてM12が終わるが、その直後のイベントがダンテ編M18開始前と同じ。つまりルシアはビルから脱出済みでアリウスもダンテに倒された事になっている。あの直後何があったというのか。 ---ポゼストアリウス関連のイベントは会話もあってまともな出来だが、ラスボスの方は撃破時の演出が「体力を0にした途端に砕け散る」だけと何とも締まらない終わり方。 -ミッション開始時に詩が表示されるのだが、今一意味が解り辛かったりする。 --実際はミッションの目標を示しており、ミッションをやれば「あの文はそういう意味だったのか」と解る。しかし妙に抽象的でぼかした表現がされているので、普通に書いてくれた方が解りやすい。 -コスチュームチェンジでダンテは前作の服があり戦闘BGM、ボイスが『1』のものになりリベリオンのグラフィックがフォースエッジに変わる。これ自体は「『1』の雰囲気が出てテンションが上がる」と好評なのだが… --アクションはもっさりのままのためあくまで雰囲気だけなのでなんともいえない気分になる。 --ボイスの割り当ても同じなためスティンガーの掛け声も地味な掛け声のままになっている。 -ゴールドオーブの効果が、「コンティニュー可能(残機扱い)」から「その場で復活する」ようになったのは評価点だが。所持していると死亡した際強制的に発動してしまう。 **その他 -今作ではスタートボタンでムービーをカット、及びプレイ中にポーズ画面を開き、セレクトボタンでメニューを開く仕様となっている。 --…が、この仕様は前作と''真逆''のものになっており、1のあとにプレイすると戸惑いやすい。なぜボタンの役割を反対にしたのか。 **擁護点 -かなり問題点が多いように思えるかもしれないが、擁護できる点も少なくない。 -演出面での問題で「ダンテが喋らず勢いがない」「''ダンテである必要はない''」という意見は確かだが開発スタッフが目指した「クールなダンテ」は一応しっかり表現されている。 --会話が無いとはいえ、ボス戦前後にはムービーがあり、寡黙で渋いダンテの良さがでている。ノクトプテラン戦での無言で銃を構えるシーンや、フュリアタウルスを倒した後の無言で立ち去るシーンなど。「jackpot!」も言わないとはいえムービーは非常にカッコよく出来ており、喋らないからこそカッコいいという声もある。ちなみに「jackpot!」はそのシーンのBGMのタイトルになっている。 -ボス敵についても不満点だらけではなく、動きが見切ることができ普通に戦うことができるボスもいる。演出に力が入っているボスもいるし、手ごたえのあるボス、スピードを感じる戦闘ができるボスもいるにはいる。ジョカトグゥルム、タテオベス等の残念なボス((つまらなくて面倒な戦いを強いられる。倒すことを最優先するのならば安全地帯とハメ技があるのが救いか。))も多いが、タルタルシアン等は戦って中々楽しい。ボルヴェルクもこいつだけが相手なら対処は難しいが手ごたえはある。数が多いだけあって、ボスに関しては好意的な意見も多い。 --ダンテ編でのラスボス“ザ・ディスペア・エンボディード”は最高難度では攻撃ルーチンが大幅に高速化され、非常にスピード感のある『3』並のスタイリッシュな戦闘が楽しめる(敵が素早く動くためこちらも動かざるを得ない)((ちなみに最後のシークレットルームでは初期配置に他の敵と共に1体、倒すと増援として2体出現する。高速化ルーチンで1体だけでも厄介なラスボスを2体同時に相手をする、名の通り絶望を体感できる。))。 ---デザインやBGM、戦闘前後のムービーもカッコいいと好評で「『2』最大の評価点はラスボス」「このボスが(モッサリッシュな)『2』に出てるのがもったいない」とまでいわれている。 ---スタイリッシュでかっこいいデザインやBGM、ムンドゥスと同格という設定などから「ほかのシリーズのダンテで戦いたかった」「きちんと描いてほしかった」など意外な人気の持ち主である。ラスボスだけなら『2』が最高という声もあるほど。 -ルシア編のラスボスもBGMやムービーによる演出がいい出来でシリーズの名言「悪魔は泣かない」をしっかりと決めてくれて燃える展開になる。戦闘も斬新なカメラワークで結構楽しい。撃破時の演出は前述の通りだが。 --ただそこまでたどり着く前にダレる可能性は否定できない。 -プレイしていると『1』からの改善点や『3』にも受け継がれた要素等、評価できる部分があることに気付くのだが、戦闘のモッサリ感が全て台無ししてしまっている。 ---- **総評 -動き自体がモッサリアクションだった事もあり「''モッサリッシュローアクション''」と揶揄され結果的に多くのファンから黒歴史判定を下されてしまった。 --しかし一つのアクションゲームとして見ると決してクソゲーではない。あくまで他と比べると劣る、というだけである。調整不足やミスが目立ち、クリア自体は比較的楽、Sランク取得が理不尽染みた難易度からしてバランスが不安定なのは否定できないが。 --''初代とは異なる開発メンバー''にしてしまった事が低評価を受ける原因であるとする見方もある。 --武器の強化やワンタッチ切り替えなど『3』以降に引き継がれる要素が数多く『1』からの改善点も多数ある。黒歴史ゲー判定ではあるが「なかったことにしたい」作品ではないという意見もある。 --BGMやビジュアルの面でいえば他のシリーズに勝るとも劣らない出来であり「もったいない」という意見すらある。 --「途中経過で捨てられるべき物を世に出してしまった」という評価もある。つまり『1』から『3』に直行した後に没ネタとして『2』を出したら「面白そう」と評価されたのではないだろうか。 --何度も言うがシリーズ中最も簡単((詰まったとしてもダンテならば真魔人、ルシアならばディバインアンガーの連射バグを使えばどうにかなる。))なので、''スピード感などの問題点を無視できるなら''本作から始めてみるのも良いかもしれない。 ---- **ファンからの扱い -本作のこのような出来のためファンの間でも賛否が分かれている。 --そのためシリーズ内でも『2』の話題は他の作品に比べ扱いがデリケートであり、『2』を不必要に擁護したりけなしたりするのは厳禁である。 --本作にも少なからずファンがおり「『2』も含めてシリーズが好き」「『2』での失敗を生かして続編が面白くなった(''失敗しないにこした事は無いが'')」「''『名倉』よりまし''」という意見もある。 ---反面本作を非常に嫌うファンからはクソゲー扱いされることもある。前述のとおり本作は決してクソゲーではない。普通に遊べるレベルは一応満たしてはいる。 -今作は悪評が広まっているためファンの中でも「『1』やって次『3』をやった」「『2』だけしてない」というユーザーもおり『DMC』初挑戦のプレイヤーの中に「(『2』がこんなだったから)もういいや」「案外『DMC』って面白くない」という考えを持ちシリーズに手を出さない人も少々いる模様。 --一方「悪評の割には面白い」「そんなに悪くない」という意見の他、モッサリッシュ故に「他のシリーズと勝手が違って逆に新鮮」「他は難しくて投げたがこちらは最後まで進められた」という意見も見られるなど、人によってかなりバラつきがある。 ---- **余談 -今作でプロデューサーを勤めた田中剛氏は『3』でも続投し、今作の失敗点をきちんと解消して好評を得た。が、その後手がけた『[[モンスターハンター2]]』ではあまり良い評価は得られず、それを最後にカプコンを退社した。本作と『MH2』の失敗をもって、氏を「続編潰し」と評する声もある。 -隠しコスチュームとして、ディーゼル社とのコラボコスチュームが存在する。ファッションブランドとのタイアップは、今の所シリーズ中で本作のみ。 -売り上げ本数はシリーズ中で最少であり、Best版などの廉価版は発売されていない。また、シリーズの他作品と比べるとインタビューなどで話題に上がる機会は「全く」と言っていい程無く、カプコンも本作の扱いに困っているのではないかと想像できる。 -2009年11月号で組まれたゲーマガ特集「''期待外れだったゲーム''」アンケートにおいては8位を獲得している。 --海外では「''最も商品価値を落としたゲーム''」「''最も失望させられたゲーム''」賞を獲得している。 --それ以前に日本では第6回CESA GAME AWARDS(日本ゲーム大賞)にて「''CESA GAME AWARDS FUTURE優秀賞''」を受賞しており、今作の期待の高さが窺える。それ故評価も辛辣なものとなってしまった。 -シリーズの他作品と同様に、公式サイトには開発者のコラムがある。前述のショットガン派生技や、敵の名前の由来などが載っている。 -今作の開発メンバーは「ダンテといえば両手の2丁拳銃」というイメージを強くもっているようで、ほとんどのムービーの他、ショットガンやミサイルランチャーを装備している時でも左手に拳銃(エボニー)を持っている。 -今となっては御馴染みのダンテ愛用の剣リベリオンは本作が初登場である。 -本作で登場したホワイトオーブ(DTゲージを回復するアイテム)だが、「悪魔の涙が固まったもの」と解説されており「悪魔は涙を流さない」というセリフと矛盾している。そのためか『3』以降は「悪魔の魂が固まったもの」に変更されている。 -「ブラッディパレスモード」を攻略した先には''何も無い。''9999階に辿り着いて敵を倒しても何も起こらず、延々と9999階の敵と戦い続けるのみ。 --『3SE』では9999階の敵を倒すとクリアとなり終了し、スコア画面が表示されるようになった。ちなみに『2』のブラッディパレスはアイテムが使用可能。 -本作のダンテはコイントスをする場面が多いが、以降の作品では特に語られていない本作独自の演出となっている。 --「もし表が出たら協力してやる」と言いコイントスするが、実は両方表のコインである。なんというツンデレ。 --コインの柄は『1』のタイトルロゴのトリッシュ。これもファンサービスだろうか。 --ダンテはギャンブルに弱いという設定があるため、いい年なので懲りたのかもしれない。 -ダンテ編後半、アリウスがまるでオネエのような変な奇声を上げるデモシーンがある。 --取り乱していると言う暗示なのかもしれないが、それまでとは打って変わったような変貌振りなので人によっては変に感じるかも?面白いので一見の価値あり。 --ザ・ディスペア・エンボディードは両性具有であり、終盤アリウスの身に宿った「アルゴサクス」はその両性具有と同一人物である。つまり…。 -ラスボスはその名の通り絶望の化身という設定なのだが、皮肉なことにこのゲームにおいて数少ない(最後の)希望となってしまった。もしも出来が悪かったのならそれこそ本当の意味での絶望という洒落にならない敵になっていただろう。 -“ゴートリング”はコラムを担当したスタッフ曰く「敵の中でも高い人気を誇っている」らしいが、地上ではしつこく付き纏って休む間もなく殴りかかり、空中では追尾レーザーを連発するようなヤツを好むプレイヤーがいるのだろうか? --山羊の頭部を持つバフォメットのようなデザインで、見た目だけなら確かに格好いい悪魔ではあるのだが、その戦法ゆえ多くのプレイヤーから嫌われているのが正直なところである。 -フレキ&下痢の外見は鎖が巻かれた白いオオカミ。『DMC』シリーズの中で可愛いと思える悪魔はこいつが唯一だろう。 -本作の小説版ではダンテの性格は『1』と同じで今作と比べると違和感があるが「『1』のハイテンションダンテが本来の姿な為こちらの方が合っている」と声を上げるファンが多い。 --エピローグが本作のオープニングへと繋がる(事務所に美術館への地図が付いたナイフが飛んでくる)のだが、その時のダンテもハイテンションで依頼にのっている。その直後から何故こんなに無口に…。 -今作におけるモッサリとした遅いアクションは一部で「''歳のせい''」などと揶揄されているが、時系列的には最も後なので「決して間違っていない」ともいえる。 -''限定発売''された『[[真・女神転生III NOCTURNE マニアクス>真・女神転生III NOCTURNE]]』にもアトラスとのコラボ企画としてダンテが登場している。こちらのダンテは『2』仕様なのだが内面は『1』と同じくキザでよく喋る。その為「こちらが本当の『2』ダンテ」との評判も多く評判がよい。''現在では入手困難。'' -前々からファンの間で噂にはなっていたが、PS3/XBox360にて『1』『2』『3SE』のHDリマスター版を1つに纏めた『[[デビルメイクライ HDコレクション]]』が発売している。画質が良くなっている他、プログラムミスの修正やトロフィーの追加がされている。 ----
*デビルメイクライ2 【でびるめいくらいつー】 |ジャンル|スタイリッシュハイアクション|&amazon(B00006D2DK,image=https://eccdn.geo-online.co.jp/ec_media_images/0011957-01.jpg,width=115,height=160)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2003年1月30日|~| |定価|7,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''シリーズファンから不評''|~| |ポイント|爽快感激減の''モッサリアクション''&br;''主人公の性格改変''&br;薄い上地味なストーリー&br;後付設定のせいで違和感増加&br;''悪魔と踊れない''&br;一応新要素と改善点も多数|~| |>|>|CENTER:''[[デビルメイクライシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''悪魔と踊ろう。''} }} ~ ---- **概要 「スタイリッシュアクション」という、アクションゲームの新境地を開拓した『[[デビルメイクライ]]』の続編。~ ジャンル名は前作の「スタイリッシュハードアクション」から、「スタイリッシュハイアクション」となった。 ---- **前作からの変更点 -魔人化してパワーアップする“DT(デビルトリガー)”の仕様が変更。 --前作では2種類の近接武器に対応した「雷の魔人」または「炎の魔人」に変身する仕様だったが、本作では9種類の“デビルハーツ”から3つを組み合わせて装備することで、その能力が魔人に反映されるカスタマイズ型(攻撃が炎属性で、HP回復が早く、飛行できる魔人など)の仕様に変わった。 --また、魔人化時の遠距離攻撃も前作とは異なり、装備武器に関係なく魔人専用の攻撃になった。 -前作に比べ難易度はグンと下がった。回復アイテムも複数所持できるようになったのでゴリ押しも可能。最高難易度も前作と比べればかなり簡単にクリアできるようになっている。 -一定時間完全無敵になれるアイテム「アンタッチャブル」が今作以降不採用となった。 ---- **評価点 -本作からCGムービーが起用された。制作は『[[バイオハザード]]』のムービーパートも手掛けたリンクスデジワークス。質は文句なしの美しさである。 --本編のグラフィックも前作に比べきれいになっている。 -キャラクターデザインやBGMは概ね好評。 --今作のダンテの服装や魔人時のデザイン、ルシアの魔人デザインに悪い評価はあまり見られない。 ---ダンテの外見は『2』が一番カッコイイという意見も多い。ファンからは「2様(にいさま)」との愛称で呼ばれている。 ---ルシアの魔人化は、セクレタリーのコスチューム時には魔人のデザインも大きく変化するなど芸が細かい。 --BGMは激しいロック調のもので、戦闘の気分が高まるスタイリッシュな音楽である。 ---ボス固有のBGMが少なく、2つのボスで一つのBGMを掛け持ちしている例も多いが、曲の数自体は豊富。 -アクションの改良 --ワンボタンで、遠距離武器の装備を一瞬で切り替えられるようになった。 --回避移動の追加。前作のサイドロールを高性能にしたようなもの。前作ではプレイヤーは左右か後方にしか緊急回避動作を取ることができなかったが、これにより360°全方向への回避行動が可能になり、立ち回りの幅が広がっている。 ---見通しの悪いカメラワークと相まって暴発が多かった前作のサイドロール&バックジャンプと違い、ワンボタン操作なので確実に発動可能、ミスからのリカバリーのし易さは雲泥の差である。 ---全体的にジャンプによる回避が多用されやすいシリーズだけに、本作の「敵の攻撃を地上で回避し続けながら戦う」というスタイルは特徴的。 ---以降のシリーズにもスタイル限定・連発が制限されるなど弱体化しつつ、受け継がれている。 --その他、新技も追加。カッコいいと評価されている技も多く、続編にも幾つか続投している。 --前作では基本的に近距離武器による攻撃でしかスタイリッシュランクを上げる事ができなかったが、本作から遠距離武器による攻撃や、敵の攻撃が当たるぎりぎりでの回避行動でもランクが上がるようになった。 --細かい部分では、プレイキャラの走るモーションなどが改善されている。 -世界観も概ね好評。スタッフ曰く「''世界中の神話などを参考にした''(要約)」らしい。 --舞台となるデュマーリ島はヨーロッパの様な古い街並みのロアータウンや古代遺跡などがあり、ステージのバリエーションが豊か。 ---高層ビル街のアッパータウンや謎の工場など珍しく近代的な場所も。他の『DMC』をやっていると新鮮に感じるかも。 --敵の種類が多い。とりわけ「''悪魔に寄生された戦車や戦闘ヘリ''」と言った現代技術と融合したようなモチーフの敵ボスは特に個性的。 ---戦闘ヘリとの戦いは何故だか妙に気合が入っており''専用''BGMも評価が高い。''元々は戦闘機だった''が没になった為戦闘ヘリにされたらしいが、公式のお気に入りキャラだったのだろうか? ---''『4SE』の時点で続編には登場していない''が中々魅力的ではあった。 ---ちなみに、雑魚キャラ''“ムシラ”は日本猿がモデル''((名前の由来も「猿」を意味する「ましら」から。))であり、この系統のキャラの名前は''全て古い日本語をもじったもの''となっている。 ---他にもルシア編に登場するボス「タテオベス」も''日本の妖怪''がモチーフになっている節がみられ、先述のムシラと合わせてかなり渋いチョイスと言える。 -''隠しキャラとして''『1』のヒロイン“トリッシュ”を使用できる。 --このトリッシュは前作のダンテ準拠の操作感で使いやすく、比較的爽快感が大きい((後述するが、今作のダンテは全く別の操作感になっている。))。 ---前作のダンテの動きをほぼ流用しているため、今作のダンテに比べるとスピード感のある戦闘が可能。 ---今作に不安を覚える人は、後述の裏技コマンドでトリッシュを出してからプレイされてはいかがだろうか。 ---使い勝手も前作のダンテより向上しており、技の改良や新技に関してはおおむね好評である。 -クリアに必須な謎解き要素、探索は簡略化されていて、マップも開放的で迷いにくい。 --『1』『3』ではイベントアイテムを探したり、取りに行くため何度も道を往復したりすることが多くて面倒だという声があり、マップも変わり映えが無く見づらい面があった。 --『2』ではダンテ編のmission14での探索が面倒な程度で、これらの点でストレスを感じることは少ない。 --強制戦闘も割と少なめで、雑魚敵を無視して進むことができる場面が前後作と比べてかなり多い。 --『1』にあったシークレットミッションは「シークレットルーム」に変更され、出現する敵を全滅させるだけでクリアになるよう統一されている。 -パッケージには赤い三角形の注意書きがあるが、ホラー系の要素やグロい敵・シーンはそれほど多くない。 --他のシリーズ作品ではグロテスクな敵や大量の血が出るといった痛々しい表現も多いが、『2』ではそういった要素がかなりマイルドになっている。 ---ただし、虫が苦手な人については他と同様それなりの覚悟が必要である。 -難易度別に分けられたMISSION選択画面が初登場。クリア済のMISSIONを自由に再プレイできるようになった。 --前作では一度選んだコスチュームや難易度を途中で変えることはできなかったが、本作ではデータロード画面で選べるようになった。 -延々と出現する敵をひたすら倒し続ける“ブラッディパレスモード”の追加。 --本作で好評だったため『3SE(スペシャルエディション)』にて復活、以降のシリーズ作品に引き継がれた。 -インターフェースの変更 --今作以降敵をロックオンすると雑魚敵でも体力ゲージが表示さる。また、今作のみボスと同じような表示方式になっており、ゲージの上には英語で敵の名前が(ボス戦時も)表示される。 ---本作のみの仕様として、DTゲージがライフと同じゲージ表記になっている。上記も含め、これらは「見易い」「解り易い」と言う意見が多い。 -前作では敵の攻撃を一々受けたりしないとエネミーファイルが完成しなかったが、今作では簡略化され、遭遇しただけで記述される。 --前作ほど詳しくは記述されなくなったが、前作の仕様が不評だった事もあり、今作以降はこの仕様に統一された。 -各モードをクリア済と認識させ、コスチュームを開放させる隠しコマンドが存在する。ただしMISSIONは1からクリアしなければならない。 --これに関しては、アクションゲームが苦手な人でも追加要素を楽しめると好意的な意見が多い((「Must Die」と呼ばれる難易度は、「死すべし!」の訳通りダンテら主人公が圧倒的不利な状態で始まる難易度であり、かなりアクションの腕がなければ厳しいことも影響している。ただし、前述の通り今作の「Must Die」モードはシリーズ中最も簡単である。))。 --トリッシュも最初から使用できるようになるため、本作のダンテのアクションが受け付けられないといった人は早々にトリッシュに乗り換える手もある。 --この裏技は『3』に受け継がれている。本作と違い、コマンド1つで全難易度を開放させるようになっている。 -ロードが少なくて早い。ムービーの前後でもほとんど入らないためボス戦勝利後に継ぎ目なくムービーが入るのは演出として良い。 -固有のストーリーが用意されていない『3SE』のバージル、途中で操作キャラが変わる『4』のネロ・ダンテと違いダンテとルシアにそれぞれストーリーが用意されている。 --また、バージルやネロと違いルシアの最高難度の名前は「ダンテマストダイ」ではなく「ルシアマストダイ(通称LMD)」となっている。 ---ムービーなどほとんど使いまわしなのが残念ではあるが…。 -『1』ではコンティニューをするにはイエローオーブを入手しておく必要があったが、今作以降では無制限にコンティニューができるようになった。 --それに伴いイエローオーブは削除され、代わりとして「ライフが尽きた際にその場で復活できる」効果((説明文もイエローオーブの「時を巻き戻す」というものから、「死んだ者を蘇らせる」というものに変更。))を持つ、「''ゴールドオーブ''」がラインナップに加わった。 ---だが、今作に限って仕様に不備があるのが残念。詳しくは問題点の欄で記述する。 ---- **問題点 ***タイトル -まず''前作のラストで主人公の店の名前が“デビルCOLOR(red){ネバー}クライ”になった''筈である。それなのに本作のタイトルは上記の通り。疑問を抱いていたファンも決して少なくなかった。 --トリッシュ含め作中でその辺に触れられなかったことも拍車をかけている。 --そもそも前作ディレクターの神谷氏に『DMC』をシリーズ化するつもりがなく、大団円の一環で店の名前を変更したわけだが、カプコンも本作開発陣もその意を酌んではくれなかったようだ。また、単純に「デビルネバークライ」ではゲームタイトルとして語呂が悪いのもあったのだろう。 --一応、本作の後に発売された『[[1>デビルメイクライ]]』と本作の間の話であるアニメ版のドラマCDで後付けではあるが理由が分かる。 ***システム -ダンテを操作できる「ダンテディスク」とヒロインルシアを操作できる「ルシアディスク」の2枚組。 --だがミッションステージも序盤以外は殆ど同じでボスも出てくる場所が違うだけで同じだったりと変化に乏しい。 --また''両方を交互にクリアして行かないと隠し要素がオープンにならず、片方をクリアする度にディスクを入れ替えなければならない''ため面倒。 --どちらかを読み込んだ状態でもう片方のディスクに入れ換えても、「ディスクが違います」のような警告文は表示されずにそのままプレイを続けることができる。 ---つまり同じデータが両ディスクに入っており、ディスク分けする必要がないようにも思える仕様。 ***アクション -下記の超ヒットストップによるモッサリがネタにされているが、そんなものをはるかに上回る問題点として、技の硬直をほとんどキャンセルできないため、理不尽な被弾が非常に多い。 --もちろん前作ではジャンプや回避で軽快にキャンセルでき、それが高評価の一因となっていた。 -“スタイリッシュハイアクション”と銘打たれているが実際は''モッサリ''アクションである。 --ダンテの攻撃モーションが前作よりやや遅い事に加え、ヒットエフェクトなどの効果が全体的に地味になり、爽快感が減少した。 ---剣を素振りしているときはそれほど遅くないのだが、今作はヒットストップが他作品以上に大きく、敵に攻撃を当てるととたんにモッサリとなる。とくに敵を2~3体と複数巻き込んだ時はさらにモッサリとする。 ---おまけに空中で銃を撃つと''前作以上に''重力を無視するかの如く''ふわふわする。'' ---本作のダンテのモーションの遅さの理由は、ダンテをパワータイプ、ヒロイン兼もう1人の主人公であるルシアをスピードタイプといった位置付けにしてしまったためである。 --ジャンルが“''アクロバティック''ハイアクション”であったならば評価もできようが、前作がハイスピードな戦闘が売りだった事も在り''本作最大の不満点''として挙げられている。 -ダンテ、ルシアは共に3種類の近接武器が存在するが、''モーションが全て同じ''。違いは攻撃力と僅かなリーチのみである((後述するがダンテの場合はバグによってこの性能差すら無い。))。 --魔人化及び真魔人化によって特別な技が使用可能になるが、それを考慮しても他のシリーズ作品と比べて圧倒的に攻撃手段のバリエーションが少ない。 -ダンテの代表技であるスティンガーが他の作品と比べて信じられないほど劣化し、速度低下、移動距離の短縮、低威力と悲惨な性能になっている。 --また画面の微振動もなしで掛け声が地味。「リバーブスティンガー」と呼ばれる移動手段としてスティンガーを使うテクニックがあるのだがそれが走る速度より遅い。さらにスティンガージャンプ((前作でできた、スティンガーを利用した高い所からの幅跳び。))不可と純粋な性能以外にも劣化している ---ちなみに、最も効率的な移動方法は回避のローリング連発なので''赤いコートを来た銀髪の男があらゆる場所で転げ回って移動する''事態となった。その光景はさながら『[[地球防衛軍>SIMPLE2000シリーズ Vol.31 THE 地球防衛軍]]』の陸戦兵である。 -追加キャラのルシアも大きく雰囲気を変えるには至らなかった。 --主な攻撃は短剣を使った格闘術と投げナイフ。モーション自体は悪くはなくスピード感もあるが、ナイフを投げ付けるモーションやSE、蹴りのSEなどが軽く、迫力に欠けるためやはり地味な感覚を与えてしまう。 --さらにスピードタイプという位置づけのためダンテと比較して攻撃力が低めかつ攻撃範囲が狭いため高難易度では戦闘が長引きがち。 -隠しキャラのトリッシュの性能にも問題点はいくつかある。 --ラウンドトリップ → 銃連射 → ラウンドトリップ → 銃連射…(この間緊急回避で攻撃を回避)で''大抵片付いてしまう。'' --ダンテとの差別化のためなのか、レインストームは使えない。使えなくても大して困らないが。 --近接武器はスパーダで固定なので攻撃力が安定していることはしているのだが、マストダイモードになると火力不足になり気味。 ---武器設定が剣、銃共に1種類しかなく((ルシア編の水中のみ、銃がナイトメアγに変化する。))、ショットガン、ミサイルランチャーの様なザコ敵を吹き飛ばす物が一切ないため少々物足りない。またそのせいで今作の新要素である遠距離武器切り替えも不可能。 --とはいえ全体的には非常に出来が良く、トリッシュにみられる前作からの改良点をダンテに施せばまだマシになったであろうに、という声が多い。 -難易度の低下も相まって、''遠距離攻撃だけで大抵の敵は倒せてしまう''。 --前作ではボタンを押し続けて溜めることでチャージショットを撃てたが、本作ではチャージショットは廃止され、ボタンを押し続けると銃をオートで連射するようになった(エボニー&アイボリーは連打でより早く連射)。 --雑魚にエボアイやサブマシンガンなどを当て続けていると何故か''どんどん高く浮いて行く。''一応「浮かしてコンボ」と言う使い方もあるが…。 --戦闘に入ったら射撃ボタンを押しっ放しにするだけでほぼ片付いてしまうことも。これだけではランクを上げにくいため、近距離攻撃を行う意義は一応ある。 --ただ雑魚はともかく、「怯みにくい」「予備動作がない」「そもそも遠距離攻撃しか当たらない」のような特徴を持っているボスが多く、接近戦のリスクとリターンがつり合わないケースも多い。 ---接近戦でも雑魚敵ならば攻撃範囲が広いミサイルランチャーが有効な場面も多い。硬直が長いなどの弱点もある為、『1』のグレネードランチャーよりはバランスが取れてはいるが。 -難易度が低下しているため「クリアするだけ」なら簡単だが、「高ランクを出す」のは実はシリーズ屈指の難しさである。 --ローリング移動中に近くの敵が攻撃モーションに移行すると回避した扱いになり、気づかないうちにスタイリッシュアベレージ((ミッション中で叩き出したスタイリッシュランクの平均。))が下がっていくという説が有力。 ---もちろん大量の追尾弾や画面外からの攻撃による理不尽なダメージのせいもあるが。 --最高難易度もクリアだけならさほど難しくはないが、Sランクを狙うなら話は別。判定の厳しさはシリーズ最高であり、ミッションオールSは困難。 ---なお、「全ミッションのオールS」は兎も角、「クリアリザルトの各評価オールSx全ミッションオールS」は絶対に不可能。 ---一部の評価で絶対にSを取れないミッションが存在しており、それを抜きにしても、やはり調整不足からか、どうしてもアイテムに頼らざるを得ない箇所があるのである。 -通常コンボ(△連打)の派生パターンの複雑化 --前作では「ボタンを押すタイミング」で派生技が変化したが、今作ではタイミングではなく「左スティック入力との同時押しかどうか」によって技が派生する。 --本作はこの派生技がかなり多い。さらに魔人化時は派生技のパターンが変化し、魔人化時専用の派生技も存在する。 ---その割には前作の派生技として存在したミリオンスタブ(連続突き)がない。一応魔人化時は連続斬りのような技が出せるが…。 --この左スティック入力の仕様ためか、本作では敵のロックオンはオートになっている。つまりR1ボタンを押しながら派生技を出すことができない。 --ロックオフボタンでロック解除をすれば任意の向きに攻撃できるため、戦闘中に謎解きオブジェだけを狙うことは可能。 ---不評だったのか『3』以降では『1』同様の仕様に戻された。 -前作ではできた“挑発”ができない。これも不評だった様で『3』から復活した。 --『DMC』における挑発とは決してただのお遊び要素ではなく、ある意味でシリーズを象徴する重要なアクションであり、同時にきちんと戦法に組み込めるれっきとしたテクニックなのだ。 -使い辛い新アクション。 --レインストームは「空中で反転しエボアイを真下に撃つ」というアクションだが、見た目どおり攻撃範囲が通常の銃撃より狭い。故にあまり利用価値はないが「二段ジャンプやウォールハイク直後に銃撃」というコマンドの関係で暴発しやすい。 ---これに反省してか『3』以降は仕様が変更され使い易くなった。 --「ウォールハイク」が暴発しやすい。 ---回避以外でも移動手段や調査などで○ボタンを押す機会が多いのにもかかわらず、このアクションのコマンドも「壁際で左スティックを倒しつつ○ボタン」なため。 ---特にスタイリッシュランクを維持するには回避行動で移動することが重要なので、この技の暴発には苦しめられる。 -その他アクションの性能。 --浮かしジャンプからの振り下ろし。 ---その名の通り敵を浮かすと同時に自身もジャンプしさらに振り下ろし攻撃を行えるが、''振り下ろしが速すぎるとなんと浮かした敵より先に着地する。''ここまでくるとちゃんとテストプレイしたかどうかも怪しい。 --回避移動。 ---回避移動中はスタイリッシュランクが持続し続ける。これにより、「ひたすら回避連発&銃連射」という戦法が余計に助長されている。 -遠距離武器切り替えの問題 --本作のダンテの銃は「エボアイ」「ショットガン」「マシンガン」「ミサイルランチャー」の4種類。これらの装備を順番に切り替えていく仕様だが、4種類もあるとさすがに多く、切り替えにやや手間が掛かる。 --一度入手した銃は装備から外せない。「マシンガンなどはあえて最後まで入手しない」という選択肢もあり得る。ショットガンは強制入手だが。 -魔人化も、能力の組み合わせによって使える技が変化する事はなく、様々なプレイスタイルを楽しめる程の差がある訳ではない。魔人化時の能力に明確な差が設けられていた前作に比べて、この点を不満とする声も上がった。 --ダメージを受けても怯まなくなるスーパーアーマーが付与されるのだが、連続してダメージを受けることが多い本作では怯まないことによりガリガリと体力を削られてしまうケースまである。 -デビルトリガーゲージ(以下DT)はミッションクリア時の状態を受け継がず、ミッション開始時はDTゲージが''0の状態で始まる''。 --満タンの状態でミッションを開始する場合は開始前にパープルオーブ((DTゲージの最大値を上昇させるアイテム。))を購入すればよいのだが、パープルオーブの購入数が限界に達すると当然満タンの状態からミッションを開始することはできなくなってしまう。 --それだけならまだしも、本作はゲージの溜まりやすさがシリーズ中最低で、気軽に使うことができない。これも「爽快感が損なわれる調整」と言える。 -説明書やサブ画面のアクション説明に載っていない技がある。 --例えばショットガン装備時の剣攻撃からの派生技(モーション自体は中々かっこいい)など。全く説明が無いため存在に気付かなかったユーザーも多かった。 ---実はケースのジャケットの裏側に書かれていたりする。あまり気付かれなかったのか公式サイトのコラムでそのことを明かしている。 -コスチュームチェンジはあれど、前作のようなDT使い放題のスーパーキャラクターはおらず、デビルトリガーを使いまくるプレイができない。 --コスチュームに関してもディーゼルとのコラボ衣装がルシアは2着あるのにダンテは1着しかない。 ---ダンテのコスチュームはノーマルコスチュームとディーゼルコスチューム、前作1のコスチュームの3種類だが、ルシアはノーマルとディーゼル2種類に、敵である「セクレタリー」の姿になるコスチュームと4つある。 -ダンテの「真魔人」の仕様 --瀕死の状態でDTを発動すると強力な「真魔人」になるのだが、あと一撃で死ぬようなかなりギリギリの体力でなければ発動条件を満たすことができない。 --これにより発動条件ラインを通り越して死んでしまうことも多い。加えて、真魔人状態では完全無敵だが解除時に硬直を晒すため、そこを突かれて死ぬパターンもある。 --初心者救済要素とも受け取れるが、使いたければわざとダメージを受けなければならないという点も、スタイリッシュアクションというゲーム性に合っているとは言えない。 -カメラワークが悪い箇所がある。 --構造的にはそれほど複雑ではない場所でも、カメラが細かく切り替わりすぎるせいで今どこを移動しているのかが分かりにくく、迷いやすくなる場面がある。 --マップが%%無駄に広大%%開放的なのに伴ってかカメラも異常なほど引いており、そのせいでキャラやアイテムなどが小さく状況が把握しにくい場所がある。 ---とは言えカメラワークの悪さは『DMC』シリーズ共通の問題点であり、『2』ではかなり改善されている方(特にボス戦時)である。 ***アイテム -新アイテムの価値が低く、前作からの続投アイテムに価値の下がった物がある。 --「ホーリースター」は毒を消してくれるが、前述の通り毒ダメージ自体が大したものではなく、持続時間も短い。アイテム使用数はクリア評価にも影響するため、これを使う意義が薄い。唯一、値段が安く購入の度に値段が上がらないというのが利点ではあるが。 --「スメルオブフィアー」は敵の攻撃を3回防いでくれるが、連続してダメージを受ける事が多いためあまり役に立たず、空気化している。 --前作にも登場した「ホーリーウォーター」(画面内の敵にダメージ効果)は、本作では敵を倒すと極低確率(数百分の一)で出現し、取るとその場で効果を発揮する仕様に。任意に使用できる所持型のアイテムだった前作に比べ、存在意義が薄くなった。 --「ゴールドオーブ」は、その場復活の効果自体はありがたいものなのだが、問題は所持した状態で死ぬと''強制的に使用されてしまう''点。 --使わなくてもいい場所で発動してしまったせいで、本当に使いたい場所で使用できなかったりする事もあり、歯がゆい思いをすることに。 ---この仕様の反省からか、次回作以降では死亡時にゴールドオーブを使用するかどうかを確認されるようになった。 --デビルハーツは入手すると他のものに付け替えることはできても外すことができない。これも少し不便に感じる。 --前作の“時の腕輪”の代わりに採用されたデビルハーツ「クロノハート」は敵に近距離攻撃を当てると敵の動きを緩やかにする効果が発動するが、与え続けないと効果が途中で切れる。遠距離攻撃では発動しないため少し使い辛い。 ---発動中も「''近距離攻撃を当てた瞬間は通常時の速度で動く''」という不自然な仕様((『1』の時の腕輪による敵の完全停止は強すぎると判断したのかもしれない。『3』のクイックシルバースタイルもほとんど無敵に近いため、今作の仕様はバランスが取れていると評価できなくもない。))になっている。また、一部の敵キャラにはクロノハートの影響を受けない動作や完全耐性がある。 --デビルハーツ「アクアハート」がダンテ編には登場せずスペースが1個空いている。気にしなければいいのだが、コラボ衣装といいダンテが不遇と見る人もいる。 ---このせいでダンテ編では行動速度と攻撃力が上がる代わりにDTゲージ消費が大幅に早くなる「クイックハート」とエアレイドが使える代わりに魔人化中の2段ジャンプが不可能になる「エリアルハート」しか使えない。 ---というか''なんでアミュレットを最初から持っていたかの説明が無い。'' ***敵 -敵の種類が多いのは評価できるのだが、雑魚敵のほとんどが同じ系統の所謂''コンパーチブルキャラばかり((公式コラムでも「この敵はこの敵の上位種」「この敵とこの敵は名前と見た目は違うけど同じ敵」といった感じで語られている。))。''動作が全く同じ場合が多くボスに至っては名前と色が違うだけの悪魔も。 --ダンテ編とルシア編では会える敵が異なっているため、''ファイルが完成しない''。ブラッディパレスやシークレットミッションで会える敵も居るがそれでも会えない敵は居る。ファイルを共有させれば快適だっただけに批判されている。 ---今作ではルシアのみ水中ステージがあり、水中でのみ戦える敵もいる。その敵はブラッディパレスでは会えない。つまりダンテでは水中の敵のファイルはどうやっても手に入らない。 ---後述になるが水中にのみ登場する敵にはダンテと因縁のある敵がいるため批判されている。 --ノクトプテランはファイルの説明に「''ナウマン象も即死する程の強力な毒鱗粉を持つ''」とあるが、実際はラーヴァを産むばかりで全く攻撃して来ない。鱗粉らしき黄色い粉を撒いてはいるがまったく無意味。''説明してるくせにそれを使わせないのはどうなのか。'' ---ただし、仮にこの鱗粉にダメージ判定があったとすると接近出来なくなるかもしれなかったため、近距離攻撃の出番が更に減っていただろう。もっとも、それをなんとかするのがプロのゲームクリエイターなのだが…。 -前作ではほぼ全ての敵の攻撃に前動作があり "攻撃を見切る快感" があったのだが、今作ではボスの放つ攻撃の前動作が分かり辛く、「攻撃範囲が非常に広いもの」「異常に追尾性能の高いもの」があるため、上記の快感が薄れてしまうボスが存在する。 --ネファステュリスの広範囲攻撃、トリスマギアの追尾弾や超極太レーザー、ポゼストアリウスの極太レーザーやエネルギー弾などが該当し対処に苦労する。 --フレキ&ゲリ((フレキ&下痢といった蔑称がつけられている。))に至っては「''常に移動しながら攻撃し体力がありしかも怯み難い''」と言う仕様。しかも''必ず2匹かボルヴェルク''((このボルヴェルクもかなりの強敵。何故かダンテの剣術に似た動きをするのだが、スティンガー、ハイタイム、ミリオンスイタブなどこちらより遥かに性能が高い技を放ってくるため初見では腹が立つ。))''を加えた3体で出現''する。この取り巻き2体さえいなければ、ボルヴェルクも慣れればそれなりに戦いがいのあるボスなのだが…。 --インフェステッド系(寄生された戦車とヘリ)は機械である性質上''攻撃前の予備動作が全く無い。'' ---戦車に至っては''何故か攻撃が自身や同族をすり抜ける''ため、敵を死角として利用して理不尽なダメージを喰らったプレイヤーも多かった。 --また、前述の通りダンテの動きがモッサリなため、次に来る攻撃を見切ったとしても回避が間に合わず、ダメージを受けてしまうことが多い。かといって回避に専念すると攻撃の手数がうんと少なくなる。 -最高難度になるとプレイヤーにストレスを与えるのを目的としたような調整になる。 --大抵の敵は異常に固くなり、攻撃的になるだけでなく行動間隔が短くなる((本来ならコンボが継続しやすくなる、スピード感が増すなどと前向きにとらえることもできるのだが今作や『3』においては否とする意見が多い。))。 ---ダンテ編ミッション15とルシア編ミッション11は3分以内に敵を全滅させなければならないが、常時魔人状態で銃撃を続けても間に合わないことが多い。 --タテオベス((ルシア編限定のボス。))は攻撃時以外はステルス状態でロックできないという問題があるが、最高難度になると''常時ステルス状態''になる。本作屈指のつまらないかつ面倒な戦闘と化す。 --アリウスは雑魚召喚とワープの使用頻度が上昇し、銃撃の予備動作が無くなる。 ---ワープは動作中無敵な上、ロックが解除されるのでこの技を多用されるとほとんどダメージを与えられなくなる。 -今作の敵は視界の外からであっても普通に攻撃してくる。 --前作と違って予備動作やそれによって生じる音も無いので回避は困難である。 -連続攻撃でダメージを稼ぐ敵が多いことや主人公が吹っ飛びやすい等の理由で行動不能時間が長くなりがち。 -敵が無限に出現する場所がある。 --恐らくオーブ稼ぎ用なのだろうが大抵の場所は出現間隔が十数秒と長いため、スタイリッシュランクの維持ができず時間の割に稼げない。 ***プログラムミス・バグ -プログラムミスにより、一部の武器・デビルハーツの効果がなかったり、他の物の効果が重なっていたりする。効果の重複に関してはプレイヤーのメリットになる面もあるが、作り込みの甘さが目に付く結果になっている。 --ダンテは初期装備の剣「リベリオン」の他に、与えるダメージは少ないが攻撃範囲が広い「マーシレス」や、与えるダメージは大きいが攻撃範囲が狭い「ヴェンデッタ」という剣を使うことができる。 --しかし、プログラムミスにより''どの剣も威力が同じ''になっており、結果的にマーシレスが一番使いやすく、ヴェンデッタの存在意義が皆無になってしまった。しかも武器選択時の見た目ではヴェンデッタはリーチが長い。 --移動速度を上げる設定の「クイックハート」を装備すると移動速度に加えてなぜか攻撃力まで上がるが、攻撃力を上げる設定の「オフェンスハート」には''何の効果もない。''つまり、「オフェンスハート」の効果が「クイックハート」に付与されてしまっている。 ---ただ、オフェンスハートの場合、「効果がない=DTゲージの消費が少なくなる」という効果もあり、魔人化の時間が長くなると考えれば攻撃力が上昇しているといえなくもないが…利用価値があるのがまだ救い。 --これらのプログラムミスは『デビルメイクライ HD コレクション』では改善されている。 -トリッシュ使用時、空中であるコマンドを押しっぱなしにしていると徐々に空へ上昇していく。外のステージであれば強制戦闘の赤い壁はおろかマップの壁を超えることも可能([[参考動画>http://www.youtube.com/watch?v=RxqA1cqI3wQ]])。 -プログラムミスか単純な誤表記かは不明だが、説明に「誘導ミサイルを発射する」とあるダンテの武器「ミサイルランチャー」は、''誘導能力を持たず真っ直ぐにしか飛ばないミサイル''を発射する。 --ただ、本当に誘導するなら銃ゲーならぬミサイルゲーになっていた可能性もある((ちなみに、敵の戦闘ヘリが発射するミサイルはびっくりする程誘導性能が高い。「悪魔に取り憑かれたヘリは一味違う」ということか…?))。 -インフェスタント((虫のような雑魚キャラ。こいつ等が戦闘ヘリや戦車に寄生しているらしいが、寄生する描写は無く機械以外に寄生した者は登場しない。))の攻撃でダウンすると即死級のダメージを受ける。 --このダメージで死亡すると死体が何処かへ滑って行く他、ゴールドオーブの発動が明らかに遅くなる。 -トリスマギアが稀に合体しなくなり進行不能になる。 --出番が面倒くさいミッションの終盤なため運悪く発生してしまうと辛い。 **ストーリー、演出 -ストーリーの描写が薄く、何をしているのか解り辛い。 --ダンテ編は「かつての父の偉業を超える」ため、ルシア編は「自身の出生の秘密に立ち向かう」ため、といったものであるが初見ではいまいち分りづらい。 --ミッションの内容についても説明がほとんどないせいで自分が今どこで何をしているか、何をすればいいのかがわかりにくい。 --mission14と15では敵キャラクター''「アリウス」の潜むウロボロス本社ビルに潜入するために''何故か魔界への門を開くのが目的となる。なぜ魔界への門を開くのかは不明瞭である。 --「ビルの内部が魔界と化しているので魔界への門を開くことをビル潜入の方法と表現している」「正規の方法ではビルに入れない為一旦魔界を経由してビルに入った」などの推測が可能ではあるが。 ---『1』『3』『4』いずれも魔界への門を開くためにはいくつものアイテムが必要だったりと大掛かりな仕掛けがあるのに、特に説明も無く門を開く今作品の設定は浮いている。 -主人公である''ダンテが前作とは打って変わって無口になった。''敵を挑発するような言動が少なくなり、前作のような勢いに欠ける。 --『3』のコラムによると開発メンバーが「クールなタフガイ」をイメージしたためらしいが、プレイヤー間では前作で「強気で挑発的」のイメージが浸透しており、本作を体現するような無口な男への変貌に対しては、少なからず不満の声が上がった。 --一応、とあるボスとは「説教なら-あの世でするんだな!」と反論する掛け合いがあり、今作ではかなり珍しいボスとの会話だったりする。 ---この際にダンテが言った「Don't speak, just die.(黙れ、死ね)」は時々ネタにされる。 --ただし、『2』のダンテは中年男性よりもやや上くらいの年齢であるため、「無口であっても仕方ない」「渋い感じで悪くない」とする意見も存在する。 --本作のボスは喋らない敵が多く「あまり喋りようがなかったのではないか?」と擁護する意見もある。「なら敵に喋らせろ」と言えなくもないが。 ---しかし、ボスが喋らないのはそこらのアクションゲームでは当たり前のことであり、このシリーズだからこその問題点となっている。シリーズの特徴を自ら潰すのもどうかと思うが、シリーズ中『2』から始めるのであればなんら違和感は無いと思われる。 --一方で敵の親玉であるアリウスに対しては、ダンテらしく挑発するようなセリフを言う。クールな性格のためセリフ回しはだいぶ落ち着いた感じに。 ---また、ルシアやマティエとも会話をしている。特に中盤以降はネガティブになったルシアを諭すなどここでもダンテらしさが垣間見える。 --本作の具体的な年代は不明だが、『5』発表前はシリーズの時系列で最も未来に位置しており、ダンテは経験を積んだことで落ち着きを持つ性格になったとの解釈もできた。 ---しかし、『5』発表後に時系列が『3』→『1』→『アニメ』→『2』→『4』→『5』と改められたことで違和感が増した。 //最新の時系列はCapcomChannelの Devil May Cry 5 - 5分でわかる「デビル メイ クライ」ストーリー を参考にしました -『1』の特徴的な演出であり後のシリーズでは一種のお約束になった演出が本作にのみ存在せず((『2』の時点ではまだそういったお約束は確立されていない。))、後のシリーズと比較しての批判の声がある。 --ダンテが串刺しになる演出((一応、串刺しにする攻撃を行うボスは存在する。))やラスボスを倒すときの合言葉「jackpot!」がない。 --武器に関しては串刺しどころかちょっとした演舞すらない。他のシリーズ作品ではダンテは手に入れた武器をすぐその場で試すのが通例となっている(通称:スパーダ家の家訓)。 --その代りなのかデビルハーツを手に入れるときには専用のムービーが挿入される。しかし、そのムービーは''毎回同じ内容''である。 //---ちなみにそのムービーのダンテのモーションが、手に入れたばかりのデビルハーツを地面に投げ捨てているように見える。 //そう見えるだけで問題点と取るかは主観的なのでco -仕掛けを作動させる等した時に行き先を示すイベントが毎回発生するが、少し長い上にスキップできない。 -前作の人物や敵キャラの一部が登場するものの、本筋にうまく絡められていない。 --トリッシュがストーリーに関わって来ない。 ---その理由は今作の前日談が描かれた小説で少し触れられている。ストーリーに絡むほど大きな理由でもないが、''それは本編でやるべきだろう。'' ---『1』の後の話であるアニメでは居ない理由をはっきりと消化している。 --前作で倒した筈のボスキャラ・ファントムが襲い掛かってくるが、ストーリー上で何の説明もされない。ファンサービスなのかもしれないが、ダンテも無反応のため面白味に欠ける。 --しかもサイズが妙に小さく弱体化されているせいで迫力がなくなっている。戦闘中は画面に残像が残る演出になるため目に優しくない。 ---ファントムは前作でも複数固体があることが示唆されており((ファントムベビーなる悪魔が前作に登場しており、設定ではこのファントムベビーが長い時間をかけ成長しボスとして登場するあの巨体になる。))「『1』のとは別固体ではないか?」という意見もある。『4』のダンテも『1』から再登場した敵キャラクターにノーコメントなので一々覚えていないと考察することはできるが、それでも「同族の仇!」くらいはしゃべってくれた方が盛り上がったと言われている。 //---ちなみに『1』でもM7終了後にファントムが無限湧きする場所があるのだが、そのファントムも台詞や何故そこにいるのかといった説明はない。結局別個体なのか? //『1』については同じファントムがMission 3以降しつこく追いかけてきていただけかと --前作に登場したボス・グリフォンもファントムと共にダンテ編で''ラスボスの体の一部として登場''する。設定的にはラスボスはムンドゥス(前作のラスボスでグリフォンは彼の部下)のライバルなのだが、ライバルの部下を体の一部に使うのはよほど気に入っているのだろうか?一応、悪魔たちのダンテに対する復讐というコンセプトらしいが…。 --前作に登場した敵キャラ・ブレイドが登場するが水中でしか出ない。つまりダンテでブレイドと戦うことができない。 ---このブレイドという敵は『1』や『2』以外にも『4』で上位種であるアサルトが登場するなどシリーズファンにとってはおなじみの存在である。それなのにダンテと戦えないのは歯がゆい。 --ちなみに、前作で主に水中で登場したサルガッソー((海に由来する悪魔。))という悪魔は普通に地上に登場しダンテで戦える。何故か電撃を放つ能力を会得しており前作より段違いに強くなっている。 -ルシア編の方は一部除けばキャラやストーリーに特別問題があるわけではない。 --今作のストーリーはルシアとアリウスの因縁にダンテが関わってきているといったものであるため実質『2』はルシアの物語である。 --敵との掛け合いが少ないのはダンテと共通だがそれはダンテだからこその問題であってルシアではそこまで気にはならない。 -しかし、大部分のマップをダンテ編のものを使いまわしているが故に、ストーリーとステージの整合性が薄い。M1ではダンテ編のルートを逆走して、M2ではダンテが飛び降りた時計塔を登る。ビル街に唐突に移動((ダンテ編では舞台が変わるたびにバイクで移動するムービーが入る。))し、アリウスと接触した後、地下遺跡に何故か飛ばされる…など。 --M12終盤からラストにかけては展開がおかしなことになっている。 ---ルシアが社長室に辿り着くとアリウスが儀式を始めてM12が終わるが、その直後のイベントがダンテ編M18開始前と同じ。つまりルシアはビルから脱出済みでアリウスもダンテに倒されたことになっている。あの直後何があったというのか。 ---ポゼストアリウス関連のイベントは会話もあってまともな出来だが、ラスボスの方は撃破時の演出が「体力を0にした途端に砕け散る」だけと何とも締まらない終わり方。 -ミッション開始時に詩が表示されるのだが、今一意味が解り辛かったりする。 --実際はミッションの目標を示しており、ミッションをやれば「あの文はそういう意味だったのか」と解る。しかし妙に抽象的でぼかした表現がされているので、普通に書いてくれた方が解りやすい。 -コスチュームチェンジでダンテは前作の服があり戦闘BGM、ボイスが『1』のものになりリベリオンのグラフィックがフォースエッジに変わる。これ自体は「『1』の雰囲気が出てテンションが上がる」と好評なのだが… --アクションはもっさりのままのためあくまで雰囲気だけなのでなんともいえない気分になる。 --ボイスの割り当ても同じなためスティンガーの掛け声も地味な掛け声のままになっている。 **その他 -今作ではスタートボタンでムービーをカット、及びプレイ中にポーズ画面を開き、セレクトボタンでメニューを開く仕様となっている。 --…が、この仕様は前作と''真逆''のものになっており、1のあとにプレイすると戸惑いやすい。なぜボタンの役割を反対にしたのか。 **擁護点 -かなり問題点が多いように思えるかもしれないが、擁護できる点も少なくない。 -演出面での問題で「ダンテが喋らず勢いがない」「''ダンテである必要はない''」という意見は確かだが開発スタッフが目指した「クールなダンテ」は一応しっかり表現されている。 --会話が無いとはいえ、ボス戦前後にはムービーがあり、寡黙で渋いダンテの良さがでている。ノクトプテラン戦での無言で銃を構えるシーンや、フュリアタウルスを倒した後の無言で立ち去るシーンなど。 --「jackpot!」も言わないとはいえムービーは非常にカッコよくできており、喋らないからこそカッコいいという声もある。ちなみに「jackpot!」はそのシーンのBGMのタイトルになっている。 -ボス敵についても不満点だらけではなく、動きが見切ることができ普通に戦うことができるボスもいる。演出に力が入っているボスもいるし、手ごたえのあるボス、スピードを感じる戦闘ができるボスもいるにはいる。 --ジョカトグゥルム、タテオベスなどの残念なボス((つまらなくて面倒な戦いを強いられる。倒すことを最優先するのならば安全地帯とハメ技があるのが救いか。))も多いが、タルタルシアンなどは戦って中々楽しい。ボルヴェルクもこいつだけが相手なら対処は難しいが手ごたえはある。数が多いだけあって、ボスに関しては好意的な意見も多い。 --ダンテ編でのラスボス“ザ・ディスペア・エンボディード”は最高難度では攻撃ルーチンが大幅に高速化され、非常にスピード感のある『3』並のスタイリッシュな戦闘が楽しめる(敵が素早く動くためこちらも動かざるを得ない)((ちなみに最後のシークレットルームでは初期配置に他の敵と共に1体、倒すと増援として2体出現する。高速化ルーチンで1体だけでも厄介なラスボスを2体同時に相手をする、名の通り絶望を体感できる。))。 ---デザインやBGM、戦闘前後のムービーもカッコいいと好評で「『2』最大の評価点はラスボス」「このボスが(モッサリッシュな)『2』に出てるのがもったいない」とまでいわれている。 ---スタイリッシュでかっこいいデザインやBGM、ムンドゥスと同格という設定などから「ほかのシリーズのダンテで戦いたかった」「きちんと描いてほしかった」など意外な人気の持ち主である。ラスボスだけなら『2』が最高という声もあるほど。 -ルシア編のラスボスもBGMやムービーによる演出がいい出来でシリーズの名言「悪魔は泣かない」をしっかりと決めてくれて燃える展開になる。戦闘も斬新なカメラワークで結構楽しい。撃破時の演出は前述の通りだが。 --ただそこまでたどり着く前にダレる可能性は否定できない。 -プレイしていると『1』からの改善点や『3』にも受け継がれた要素等、評価できる部分があることに気付くのだが、戦闘のモッサリ感が全て台無しにしてしまっている。 ---- **総評 動き自体がモッサリアクションだった事もあり「''モッサリッシュローアクション''」と揶揄され結果的に多くのファンから黒歴史判定を下されてしまった。~ しかし1つのアクションゲームとして見ると決してクソゲーではない。あくまで他と比べると劣る、というだけである。調整不足やミスが目立ち、クリア自体は比較的楽、Sランク取得が理不尽染みた難易度からしてバランスが不安定なのは否定できないが。~ ''初代とは異なる開発メンバー''にしてしまった事が低評価を受ける原因であるとする見方もある。上記の店の名前の件からもそれが窺い知れる。~ 武器の強化やワンタッチ切り替えなど『3』以降に引き継がれる要素が数多く『1』からの改善点も多数ある。シリーズファンから不評判定ではあるが「なかったことにしたい」作品ではないという意見もあり、すなわち''リメイクで化ける可能性を残した''題材でもある。~ BGMやビジュアルの面でいえば他のシリーズに勝るとも劣らない出来であり「もったいない」という意見すらある。~ 「途中経過で捨てられるべき物を世に出してしまった」という評価もある。つまり『1』から『3』に直行した後に没ネタとして『2』を出したら「面白そう」と評価されたのではないだろうか。~ 何度も言うがシリーズ中最も簡単((詰まったとしてもダンテならば真魔人、ルシアならばディバインアンガーの連射バグを使えばどうにかなる。))なので、''スピード感などの問題点を無視できるなら''本作から始めてみるのも良いかもしれない。~ ---- **ファンからの扱い -本作のこのような出来のためファンの間でも賛否が分かれている。 --そのためシリーズ内でも『2』の話題は他の作品に比べ扱いがデリケートであり、『2』を不必要に擁護したりけなしたりするのは厳禁である。 --本作にも少なからずファンがおり「『2』も含めてシリーズが好き」「『2』での失敗を生かして続編が面白くなった(''失敗しないにこしたことは無いが'')」という意見もある。 ---反面本作を非常に嫌うファンからはクソゲー扱いされることもある。前述のとおり本作は決してクソゲーではない。普通に遊べるレベルは一応満たしてはいる。 -今作は悪評が広まっているためファンの中でも「『1』やって次『3』をやった」「『2』だけしてない」というユーザーもおり『DMC』初挑戦のプレイヤーの中に「(『2』がこんなだったから)もういいや」「案外『DMC』って面白くない」という考えを持ちシリーズに手を出さない人も少々いる模様。 --一方「悪評の割には面白い」「そんなに悪くない」という意見の他、モッサリッシュ故に「他のシリーズと勝手が違って逆に新鮮」「他は難しくて投げたがこちらは最後まで進められた」という意見も見られるなど、人によってかなりバラつきがある。 ---- **余談 -今作でディレクターを勤めた伊津野英昭氏((実際は最初から本作に参加していた訳では無く、開発が難航していたために後半から助っ人として呼ばれた立場だったと後のインタビューで語っている。))とプロデューサーを勤めた田中剛氏は『[[3>デビルメイクライ3]]』でも続投し、今作の失敗点をきちんと解消して好評を得た。 --が、田中氏の方はその後手がけた『[[モンスターハンター2]]』ではあまり良い評価は得られず、それを最後にカプコンを退社した。本作と『MH2』の失敗をもって、氏を「続編潰し」と評する声もある。 --一方で伊津野氏の方は『[[4>デビルメイクライ4]]』以降もディレクターを勤め、『[[DmC>DmC Devil May Cry]]』の監修もしている。 -実は''体験版ではルシア編mission2をダンテでプレイする事ができた。'' --多少内容は異なるが、まあ貴重ではあるか? -隠しコスチュームとして、ディーゼル社とのコラボコスチュームが存在する。ファッションブランドとのタイアップは、今の所シリーズ中で本作のみ。 -売り上げ本数はシリーズ中で最少であり、廉価版などの廉価版は発売されていない。 --また、シリーズの他作品と比べるとインタビューなどで話題に上がる機会は「全く」と言っていい程無く、カプコンも本作の扱いに困っているのではと想像できる。 -2009年11月号で組まれたゲーマガ特集「''期待外れだったゲーム''」アンケートにおいては8位を獲得している。 --海外では「''最も商品価値を落としたゲーム''」「''最も失望させられたゲーム''」賞を獲得している。 --それ以前に日本では第6回CESA GAME AWARDS(日本ゲーム大賞)にて「''CESA GAME AWARDS FUTURE優秀賞''」を受賞しており、今作の期待の高さが窺える。それ故評価も辛辣なものとなってしまった。 -シリーズの他作品と同様に、公式サイトには開発者のコラムがある。前述のショットガン派生技や、敵の名前の由来などが載っている。 -今作の開発メンバーは「ダンテといえば両手の2丁拳銃」というイメージを強くもっているようで、ほとんどのムービーの他、ショットガンやミサイルランチャーを装備している時でも左手に拳銃(エボニー)を持っている。 -今となっては御馴染みのダンテ愛用の剣リベリオンは本作が初登場である。 -本作で登場したホワイトオーブ(DTゲージを回復するアイテム)だが、「悪魔の涙が固まったもの」と解説されており「悪魔は涙を流さない」というセリフと矛盾している。そのためか『3』以降は「悪魔の魂が固まったもの」に変更されている。 -「ブラッディパレスモード」を攻略した先には''何も無い。''9999階に辿り着いて敵を倒しても何も起こらず、延々と9999階の敵と戦い続けるのみ。 --『3SE』では9999階の敵を倒すとクリアとなり終了し、スコア画面が表示されるようになった。ちなみに『2』のブラッディパレスはアイテムが使用可能。 -本作のダンテはコイントスをする場面が多いが、以降の作品では特に語られていない本作独自の演出となっている。 --「もし表が出たら協力してやる」と言いコイントスするが、実は両方表のコインである。なんというツンデレ。 --コインの柄は『1』のタイトルロゴのトリッシュ。これもファンサービスだろうか。 --後付に近いが「ダンテはギャンブルに弱い」という設定があるため、いい年なので懲りたのかもしれない。 -ダンテ編後半、アリウスがまるで''オネエのような変な奇声を上げる''デモシーンがある。 --取り乱していると言う暗示なのかもしれないが、それまでとは打って変わったような変貌振りなので人によっては変に感じるかも?面白いので一見の価値あり。 --ちなみに、ラスボスのザ・ディスペア・エンボディードは''男女両性の完璧な肉体を持つ悪魔''であり、終盤アリウスの身に宿った「アルゴサクス」の真の姿である。つまり…。 -ラスボスはその名の通り絶望の化身という設定なのだが、皮肉なことにこのゲームにおいて数少ない(最後の)希望となってしまった。 --もしも出来が悪かったのなら、それこそ本当の意味での絶望という洒落にならない敵になっていただろう。 -ゴートリングはコラムを担当したスタッフ曰く「敵の中でも高い人気を誇っている」らしいが、地上ではしつこく付き纏って休む間もなく殴りかかり、空中では追尾レーザーを連発するようなヤツを好むプレイヤーがいるのだろうか? --山羊の頭部を持つ悪魔「バフォメット」のようなデザインで、見た目だけなら確かにいい悪魔ではあるのだが、その戦法ゆえ多くのプレイヤーから嫌われているのが実際の所である。 ---なお、のちの『[[5>デビルメイクライ5]]』では''そのバフォメットが登場''した。 -フレキ&ゲリの外見は鎖が巻かれた白いオオカミ。『DMC』シリーズの中で可愛いと思える悪魔はこいつが唯一だろう。 -本作の小説版ではダンテの性格は『1』と同じで今作と比べると違和感があるが、「『1』のハイテンションダンテが本来の姿なためこちらの方が合っている」と声を上げるファンが多い。 --エピローグが本作のオープニングへと繋がる((事務所に美術館への地図が付いたナイフが飛んでくる。))のだが、その時のダンテもハイテンションで依頼にのっている。その直後から何故こんなに無口に…。%%マティエに対面すると気づいたからだろうか?%% -今作におけるモッサリとした遅いアクションは一部で「''歳のせい''」などと揶揄されていたが、開発スタッフより「『2』からさらに後のストーリーである」と明かされた『5』では『初代』同様かそれ以上のスピーディーなアクションを披露している。 --ダンテの見た目も作品毎に転々と変わっている。もっともこれは「後付け設定の弊害」と言われればそれまでだが…。 ---また『5』以降、『2』の時系列が『4』以前に変更されている。さらに、後にリリースされた小説版で『5』に登場した魔具「バルログ」の元となる悪魔は、本作の舞台であるデュマ―リ島に生息しており、「アルゴサクス」にライバル心を抱いていた設定も加えられている。 -''限定発売された''『[[真・女神転生III NOCTURNE マニアクス>真・女神転生III NOCTURNE]]』にアトラスとのコラボ企画として本作のダンテが登場している。 --ただし、こちらも『1』と同じくキザでよく喋るため「こちらが本当の『2』ダンテ」との意見も多く評判がよい。現在ではとてつもなく入手困難だが、HDリマスター版のDLCでダンテverへの変更ができるようになりハードルは下がった。 --再販版である『クロニクルエディション』では『女神転生』シリーズのとある主人公がダンテの代わりに登場する。 ---- **その後の展開 -PS4/One/PS3/360/Winにて『1』『2』『3SE』のHDリマスター版を1つに纏めた『[[デビルメイクライ HDコレクション]]』が発売された。 --画質が良くなっている他、プログラムミスの修正やトロフィーの追加がされている。少し特殊な手順を踏むが、DT無限のスーパーモードで遊ぶことも可能になっている。

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