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プリズムコート - (2017/06/29 (木) 18:41:12) の最新版との変更点

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*プリズムコート 【ぷりずむこーと】 |ジャンル|バレーボーラー育成SLG|&amazon(B000069SN1)| |対応機種|プレイステーション|~| |開発|ヒューマン|~| |発売|富士通パソコンシステムズ|~| |発売日|1998年2月26日|~| |定価|5,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -プレイヤーは高校の弱小女子バレー部の監督となり、6人の選手を育成し、全国制覇を目指す。ぶっちゃけバレーボール版『ドキドキプリティリーグ』(1997年3月((なおプリティリーグはそれ以前にもPC用アドベンチャーゲームとして展開していた。)))である。 --リベロや25点制になる現在のバレーボールのルール適用以前の作品であるため、原則6人で試合を行う。なお部員は6人しかいないため交代などのシステムは無い。 ---得点方式はラリーポイント制(サーブ権に関係なく点を得られる)とノーマル(サーブ権があるときのみ点を得られる。所謂サイドアウト制)を選べる。後者にすると当然ながら試合時間が長くなる。 -基本的に各キャラは自主トレを行うが、毎回ひとりだけ、特訓することが出来る。これにより、成果と好感度があがる。 -上記特訓のほか、登下校中や街中でであったときの対応などでも好感度が変化する。 -チームスポーツだけあって、チームワークが非常に重要になる。ひとりのキャラだけやたら連続特訓していると、監督への信頼やチームワークががたがたになる。 --企画者いわく、女の子同士の横の関係を描いたゲームが作りたいという思いがあって、バスケットとどちらにするか迷ったが、''魔球が出せるから''バレーにしたのだとか。 -こちらだけでなく、敵も魔球を繰り出してくる。タイムアウト中に的確な指示をだすことで、これを攻略することがポイントとなる。 --なおひとつ変な指示があるが、これを選択するとほぼ強制的に負けさせることができる。一見不要と思えるが後述の理由によりある意味重要な選択肢となる。 #region(主な登場人物) -京極 ナツキ(CV:長沢 美樹) --バレーとカレーをこよなく愛するスポ根少女。適正はアタッカー。 -辻 真琴(CV:冬馬 由美) --チームで最も背が高く、外見もボーイッシュだが、その内面は実に乙女チックで、外見に強いコンプレックスがある。適性はブロッカー。 -高村 香純(CV:水沢 潤) --メガネっ娘。本来はバイオリニストで、理央とは別方向に協調性のないキツイ性格から、トラブルメーカーとなっている。適正はレシーバー。 -岡嶋 あかり(CV:荒木 香恵) --ロリ担当。元陸上選手で、低身長だが、驚異的なジャンプ力を持つ。ナツキとは前々から付き合いがある。明るい性格のムードメーカー。適性はブロッカー。 -笹沢 早苗(CV:丹下 桜) --ナツキとは中学時代からの知り合いで、対照的に大人しい性格。ネタバレゆえ詳しくは書かないが、実はある秘密を持っており、下手をするととんでもない鬱エンドが待っている。適正はセッター。 -宗田 理央(CV:久川 綾) --いわゆる綾波系。かなりの実力者なのだが、その過去は謎に包まれている。ある出来事が理由で人間不信に陥っており、チームで最も協調性がない。%%言っておくが、部費泥棒呼ばわりされてダブったわけではない。%%適正はオールラウンド。 #endregion ---- **評価点 -バレーボールSLGとしての完成度が高い。ギャルゲー抜きに、バレーSLG単体として売っても良いレベル。 --開発初期は適当に作っていたが、途中で参加したバレー経験者のプログラマーが「こんなのバレーじゃない!」と発奮して全面改訂したことで、この出来になった。 -この時代の女子バレーという題材上、''ブルマ乱舞''状態である((現在の女子バレーはショートパンツが普通。外国チームだと未だブルマのチームもあるが…。))。 ---- **賛否両論点 -1998年のゲームとしては少々古臭い、魔球の飛び交う60年代スポ根ノリ全開シナリオ。 --尤も、後年では「[[テニヌ>テニスの王子様シリーズ]]」や「[[超次元サッカー>イナズマイレブンシリーズ]]」などと時代が繰り返しているので、現代では逆に気にならないかもしれない。 -とにかくパロディが多い。ヒロインたちの名前からして有名なミステリー作家(例として京極ナツキ→京極夏彦、辻真琴→辻真先など)を捩ったもので、ガンダム、エヴァ、マジンガーZといったメジャーどころから、マジック・ザ・ギャザリングの「セゴビアの大怪魚」ネタなどという非常に濃いものまである。 -ナツキルートで、ライバルである「鮎川こずえ」がシナリオジャックレベルで目立ってしまう。こずえのほうが好きだ、という向きには良いといえるが…。 -どうみてもバレーに向かない低身長のキャラ(あかり)がいる。陸上の高跳びをやっているのでジャンプ力が高いという苦しい理由付けがされているが、高跳び(斜め前方への背面跳び)とバレーボールの(垂直)ジャンプは次元の異なる技術だと思うのだが…。 --尤も漫画やゲームだと低身長ながらも凄まじいジャンプ力でバレーやバスケで活躍するキャラがいるので((有名なのはアニメにもなった『ダッシュ勝平』(バスケ。小学生並みの身長ながらもゴールより高く跳べる)。))、気にならない人は気にならないかもしれない。必殺技が存在する世界だし。 --余談だが「バレーボールは低身長な時点で、どんなに鍛えても選手には成れない(≒競技人口が減る)」を解消するために作られたのが「後衛専門((それまでは守備ローテーションにより、身長差の影響が大きい前衛に必ず参加する必要があった。))」な「リベロ」と言うポジションである。 ---- **問題点 -ある程度プレイが進むと、敵もこちらの必殺技を見切ってくるようになり、見切られた技は必ずレシーブされるようになる。しかも、他校にも通用しなくなっていく。 --これだけならいいのだが、ヒロインたちはそんなことおかまいなしに、「イナズマスパイク」(最初期必殺技)を連発してはレシーブされるため、大変いらいらする。 ---ヒロインが見切られたことを学習するか、必殺技を個々に封印できたらよかったのだが…。 ---(細かい理由は違うが)必殺技がゲームバランスの足枷になっているのもプリティーリーグ的である。 -一部ヒロインの恋愛ルートに突入するには、最初の都大会の決勝で敗北する必要がある。プレイに慣れてくると負けるほうが難しいため、条件が分からず、袋小路に陥ってしまう。そもそも、負けたほうがいい結果になるとは、普通思いつかない。 --ほかにも、3年目春の全国大会で優勝しても、全キャラの恋愛ルートが消滅する。こちらはきわめて困難であるが…。 -試合中出せる指示に「リラックスしろ」というものがあるが、効果はジャンプ力の上昇。大変分かりにくい。 -攻略本がないと、とてもじゃないが分からないシステムやシナリオ条件がある。 --攻略本はNTT出版から一冊、新声社から一冊((『プリズムコート スコアブック 攻略&設定資料集』の誌名通り半分は設定資料集である。))出ているが、一部イベントの発生条件は伏せられている。両方で伏せられているためメーカーの意向なのかもしれない。 ---- **総評 ギャルゲーとしてよし、SLGとしてよしという、稀有な作品。一部の細かな問題点を抜きにすれば、紛れもない名作。 ---- ---- //**余談 //-本作発売の一ヶ月前に、ギャルゲーブームに止めを刺したとして悪名高い『[[センチメンタルグラフティ]]』がリリースされている。 //--もし、本作の発売があと2~3ヶ月早ければ…。 //センチメンタルグラフティの記事で単品に責を押し付けるのはおかしいと論じられている。それにSSとPSな上に複数キャラ育成要素もある
「[[判定不一致修正依頼]]」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。~ ---- *プリズムコート 【ぷりずむこーと】 |ジャンル|バレーボーラー育成SLG|&amazon(B000069SN1)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元・開発元|富士通パソコンシステムズ|~| |発売日|1998年2月26日|~| |定価|5,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -プレイヤーは高校の弱小女子バレー部の監督となり、6人の選手を育成し、全国制覇を目指す。ぶっちゃけバレーボール版『ドキドキプリティリーグ』(1997年3月((なおプリティリーグはそれ以前にもPC用アドベンチャーゲームとして展開していた。)))である。 --リベロや25点制になる現在のバレーボールのルール適用以前の作品であるため、原則6人で試合を行う。なお部員は6人しかいないため交代などのシステムは無い。 ---得点方式はラリーポイント制(サーブ権に関係なく点を得られる)とノーマル(サーブ権があるときのみ点を得られる。所謂サイドアウト制)を選べる。後者にすると当然ながら試合時間が長くなる。 -基本的に各キャラは自主トレを行うが、毎回ひとりだけ、特訓することが出来る。これにより、成果と好感度があがる。 -上記特訓のほか、登下校中や街中で出会ったときの対応などでも好感度が変化する。 -チームスポーツだけあって、チームワークが非常に重要になる。ひとりのキャラだけやたら連続特訓していると、監督への信頼やチームワークががたがたになる。 --企画者いわく、女の子同士の横の関係を描いたゲームが作りたいという思いがあって、バスケットとどちらにするか迷ったが、''魔球が出せるから''バレーにしたのだとか。 -こちらだけでなく、敵も魔球を繰り出してくる。タイムアウト中に的確な指示をだすことで、これを攻略することがポイントとなる。 --なおひとつ変な指示があるが、これを選択するとほぼ強制的に負けさせることができる。一見不要と思えるが後述の理由によりある意味重要な選択肢となる。 #region(主な登場人物) -京極 ナツキ(CV:長沢 美樹) --バレーとカレーをこよなく愛するスポ根少女。適性はアタッカー。 -辻 真琴(CV:冬馬 由美) --チームで最も背が高く、外見もボーイッシュだが、その内面は実に乙女チックで、外見に強いコンプレックスがある。適性はブロッカー。 -高村 香純(CV:水沢 潤) --メガネっ娘。本来はバイオリニストで、理央とは別方向に協調性のないキツイ性格から、トラブルメーカーとなっている。適性はレシーバー。 -岡嶋 あかり(CV:荒木 香恵) --ロリ担当。元陸上選手で、低身長だが、驚異的なジャンプ力を持つ。ナツキとは前々から付き合いがある。明るい性格のムードメーカー。適性はブロッカー。 -笹沢 早苗(CV:丹下 桜) --ナツキとは中学時代からの知り合いで、対照的に大人しい性格。ネタバレゆえ詳しくは書かないが、実はある秘密を持っており、下手をするととんでもない鬱エンドが待っている。適性はセッター。 -宗田 理央(CV:久川 綾) --いわゆる綾波系。かなりの実力者なのだが、その過去は謎に包まれている。ある出来事が理由で人間不信に陥っており、チームで最も協調性がない。%%言っておくが、部費泥棒呼ばわりされてダブったわけではない。%%適性はオールラウンド。 #endregion ---- **評価点 -バレーボールSLGとしての完成度が高い。ギャルゲー抜きに、バレーSLG単体として売っても良いレベル。 --開発初期は適当に作っていたが、途中で参加したバレー経験者のプログラマーが「こんなのバレーじゃない!」と発奮して全面改訂したことで、この出来になった。 -この時代の女子バレーという題材上、''ブルマ乱舞''状態である((現在の女子バレーはショートパンツが普通。外国チームだと未だブルマのチームもあるが…。))。 ---- **賛否両論点 -1998年のゲームとしては少々古臭い、魔球の飛び交う60年代スポ根ノリ全開シナリオ。 --尤も、後年では「[[テニヌ>テニスの王子様シリーズ]]」や「[[超次元サッカー>イナズマイレブンシリーズ]]」などと時代が繰り返しているので、現代では逆に気にならないかもしれない。 -とにかくパロディが多い。ヒロインたちの名前からして有名なミステリー作家(例として京極ナツキ→京極夏彦、辻真琴→辻真先など)を捩ったもので、ガンダム、エヴァ、マジンガーZといったメジャーどころから、マジック・ザ・ギャザリングの「セゴビアの大怪魚」ネタなどという非常に濃いものまである。 -ナツキルートで、ライバルである「鮎川こずえ」がシナリオジャックレベルで目立ってしまう。こずえのほうが好きだ、という向きには良いといえるが…。 -どうみてもバレーに向かない低身長のキャラ(あかり)がいる。陸上の高跳びをやっているのでジャンプ力が高いという苦しい理由付けがされているが、高跳び(斜め前方への背面跳び)とバレーボールの(垂直)ジャンプは次元の異なる技術だと思うのだが…。 --尤も漫画やゲームだと低身長ながらも凄まじいジャンプ力でバレーやバスケで活躍するキャラがいるので((有名なのはアニメにもなった『ダッシュ勝平』(バスケ。小学生並みの身長ながらもゴールより高く跳べる)。))、気にならない人は気にならないかもしれない。必殺技が存在する世界だし。 --余談だが「バレーボールは低身長な時点で、どんなに鍛えても選手には成れない(≒競技人口が減る)」を解消するために作られたのが「後衛専門((それまでは守備ローテーションにより、身長差の影響が大きい前衛に必ず参加する必要があった。))」な「リベロ」と言うポジションである。 ---- **問題点 -ある程度プレイが進むと、敵もこちらの必殺技を見切ってくるようになり、見切られた技は必ずレシーブされるようになる。しかも、他校にも通用しなくなっていく。 --これだけならいいのだが、ヒロインたちはそんなことおかまいなしに、「イナズマスパイク」(最初期必殺技)を連発してはレシーブされるため、大変いらいらする。 ---ヒロインが見切られたことを学習するか、必殺技を個々に封印できたらよかったのだが…。 ---(細かい理由は違うが)必殺技がゲームバランスの足枷になっているのもプリティーリーグ的である。 -一部ヒロインの恋愛ルートに突入するには、最初の都大会の決勝で敗北する必要がある。プレイに慣れてくると負けるほうが難しいため、条件が分からず、袋小路に陥ってしまう。そもそも、負けたほうがいい結果になるとは、普通思いつかない。 --ほかにも、3年目春の全国大会で優勝しても、全キャラの恋愛ルートが消滅する。こちらはきわめて困難であるが…。 -試合中出せる指示に「リラックスしろ」というものがあるが、効果はジャンプ力の上昇。大変分かりにくい。 -攻略本がないと、とてもじゃないが分からないシステムやシナリオ条件がある。 --攻略本はNTT出版から一冊、新声社から一冊((『プリズムコート スコアブック 攻略&設定資料集』の誌名通り半分は設定資料集である。))出ているが、一部イベントの発生条件は伏せられている。両方で伏せられているためメーカーの意向なのかもしれない。 ---- **総評 ギャルゲーとしてよし、SLGとしてよしという、稀有な作品。一部の細かな問題点を抜きにすれば、紛れもない名作。 ---- ---- //**余談 //-本作発売の一ヶ月前に、ギャルゲーブームに止めを刺したとして悪名高い『[[センチメンタルグラフティ]]』がリリースされている。 //--もし、本作の発売があと2~3ヶ月早ければ…。 //センチメンタルグラフティの記事で単品に責を押し付けるのはおかしいと論じられている。それにSSとPSな上に複数キャラ育成要素もある

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