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Z編 -★機動警察パトレイバー (TVシリーズ) -★機動警察パトレイバー the Movie -マクロスF -戦国魔神ゴーショーグン -超獣機神ダンクーガ -NG騎士ラムネ&40 -配信開始以降に参戦発表 --New Story of Aura Battler DUNBINE --★ZOIDS新世紀/ZERO --機動戦士ガンダム 逆襲のシャア --コードギアス 反逆のルルーシュR2 --装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー このほか、DLCにより「スーパーロボット大戦オリジナル」のマサキ・アンドーとサイバスターが登場する。 #endregion ---- **特徴 -一度クリアしたステージは任意選択で何度でも繰り返しプレイが可能。 --繰り返しプレイでの強制出撃の関係から、シールドライガーとブレードライガーなど設定上同一の機体でも別機体扱いになり、新機体登場後も使用可能となっている。 -機体改造にはこれまでのように資金だけではなく、「EC」も使用する。 -機体の強化を行う「強化パーツ」は、本作では敵ユニットが落とす「素材パーツ」を資金・ECとの交換で入手可能。 -更に細分化された特殊効果やスキルにより、ゲームシステム自体は『NEO』の正統進化系といえるものに仕上がっている。 -補助効果をもたらす「精神コマンド」の仕様も『NEO』を引き継いでいるが、攻撃を必ず命中させる「必中」、攻撃を必ず避ける「閃き」が弱体化。それぞれ命中補正・回避補正を数十パーセント上げるという効果になっている。 -『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』などに搭載の「小隊システム」のような、「グループ出撃」を採用。「GRユニット」として設定されている複数メンバーが1ユニットとして出撃できるというもので、状況に応じて「交替」で移動力が高いユニットが移動し次フェイズでMAP兵器持ちのユニットが一斉に攻撃したりといった幅広い運用が可能な他、「連携攻撃」が行えたり、回復系強化パーツや精神コマンドを使用すれば全員に適用されるといったメリットがある。 -敵の方が味方よりレベルが高い場合、敵の能力にプラス補正がかかる。 -BGMが機体毎ではなく武装毎に設定できるようになった。 -有料DLCの「部隊パーツ」により、改造の上限開放・経験値増加といった効果を得られる。ゲーム中でもいくつか手に入る。 -エネミーフェイズ時に敵増援が発生した場合、増援ユニットは行動済み状態で出現する仕様に。これにより突然の増援による自軍側のリスクが減った。 -『NEO』では合体などでサイズがステージ攻略中に大型化するユニットは予めスペースを確保しておかなければならなかったが、本作ではある程度移動して合体してくれるようになったため前作ほど気を使う必要がなくなった。 ---- **評価点 ''改善された『NEO』の問題点'' -『NEO』において「空の敵にダメージ・命中率増加、''反撃を受けない''」という強力な効果を持っていた対空攻撃だが、本作ではダメージ倍率の引き下げ・反撃無効削除により下方修正された。 -『NEO』では戦闘時のカットインがややぼやけていたが、本作ではくっきりと表示されるようになった。 -『NEO』で非実装だった、クイックロードや敵ステータス閲覧も可能となった。 ''高クオリティなBGM'' -『[[スーパーロボット大戦GC/XO>スーパーロボット大戦GC]]』『NEO』で好評だったBGMは今作も高クオリティ。 --『真ゲッターロボ』の「気勢」や『機動戦士ガンダム00』の「00 GUNDAM」、『天元突破グレンラガン』の「Nikopol」など、主題歌以外からの意外な採用が好評で、曲数も非常に多くなっている。 --また、『NEO』でリュウ・ドルク専用曲と思われることが非常に多かった「宿命のライバル」はなんと彼の戦闘曲に抜擢され、他にもシャアのテーマを模したオリジナル曲である「砂煙の彼方に」など、キャラ専用のオリジナルBGMが増加している。 ---残念ながら『第2次Z再世篇』で好評を博した「戦騎達の行進」は収録されていない。 --ミッション開始前にはオリジナルのBGMが流れるが、『装甲騎兵ボトムズ』関係のミッションでは開始前のサブタイトルの時のBGMが原作と同じようなものになっており、ミッションによっては「SCRAMBLE M17」が流れるという小ネタも。 --反面、一部版権曲のアレンジにおいて過去作品からの劣化が指摘されている。 ---また、『レイズナー』の「迫り来るものへ」、『ガンダムW』の「思春期を殺した少年の翼」は後半部分がバッサリカットされた中途半端な構成となっている。 ---エルドランシリーズの必殺技BGMは、『NEO』ではトドメ演出で原作同様ループしないバージョンがあったが、本作では削除されてしまった。 ''3D演出の上手さ'' -3D表現のため作りやすいということもあってか、ユニットを並べたイベント用一枚絵が非常に多い。 --エルドランロボと並び立つグレンラガンなども一枚絵で表示される。%%元のサイズ差は気にしてはいけない。%% -3Dユニットのモデリングも洗練されている。 --特に『ボトムズ』のAT系は「3Dの方が映える」といった声もある。 -「3Dと2Dが融合した迫力の戦闘シーン」と公式側が謳っている通り、3Dでは表現が難しい一部の戦闘エフェクトが2Dで描かれており、さほど違和感が無く混ぜ込ませているため、評価は高い。 --中でもキングゴウザウラーの「ザウラー・キング・フィニッシュ」、リューパラディン・ロードゼファーの「メテオザッパー」、ケロロロボMk-II/ゴッドケロンの「パワード夏美」は群を抜く原作再現度となっており、多くのプレイヤーの度肝を抜いた。 -とあるイベント戦闘では敵の攻撃と味方の攻撃が同時に行われるという非常に珍しい戦闘シーンが描かれている。 ''その他'' -ストーリーやキャラクターについては、上記エルドランロボと並び立つグレンラガンや、初代シャア/クワトロの2重スパイ、アクシズの落下阻止方法など、簡素ながらも要所でクロスオーバーや、これまでのシリーズにはない展開が用意されている。 -LV上げとユニットの強化をそれほど意識しなくていい''2章まで''なら、バランスは良好。 ---- **賛否両論点 ''広く浅くというコンセプト'' -可能な限り参戦作品を増やすという作品コンセプトの関係で、多くの参戦作品において登場するのはメインキャラだけであり、またシナリオも意図的に簡素なものとなっている。 --話のおおまかな流れは各話巻頭巻末のテキストナレーションでざっくり済ませる方式。 ---会話デモの登場キャラも偏りが大きく、キャラによっては参入・強制出撃・戦闘前会話以外では碌に会話に参加しない事もざら。 --新規参戦の『パトレイバー』も例外ではなく、3章にもなるとあらかた原作のシナリオを終え、後は途端に空気になる。 --『ガンダムOO』は乗機の代替わりはするが主人公は最初から2ndSeason状態という端折った扱いの功罪により、性能上はともかく最後まで初期エクシアに乗り続けている成長後の刹那という稀有なプレイングが可能ではある。 --また、作品によっては後継機すら出ずに終わってしまう機体もある。機体サイズが重要な今作では真ドラゴンや超銀河グレンラガンが厳しいのはまだ納得できるが、レイズナーMk2や、ランスロット・エアキャヴァルリー、クメン編以降のATなども登場せず。 ---原作では設定されていたものの未登場で終わったとはいえ、[[新スーパーロボット大戦]]では後継機扱いだったレイズナーMk2が出せない理由もないはずだが…。 //とはいえレイズナーMk2はもともと設定資料集のみの存在で、 //GCXOで3Dモデルが作成済み(=流用可能)な以上、設定のみ云々で出せないというのは言い訳にならない。 //---加えてコードギアス等は''DLCを買わないと後継機すら使えない''といった有様。 //R2はそもそも別作品扱いなので ---一応これらの作品の扱い自体は悪くないのが救いではある。カミナが最後まで無条件で生存する他、ヴィラルがオリジナル敵の存在とそれなりに深くかかわる『グレンラガン』、敵が連合組織で重要なポジションにおりシナリオもそれなりにある『レイズナー』、主人公が指揮官としてシナリオ上で出番の多い『コードギアス』等。 --様々な作品の設定が入り乱れ、世界設定やストーリー展開が適当((例を挙げると、ジオン軍のバーニィがジオンと戦うのを嫌がるためジオン戦では出撃できないが、なんの補足もなく6章でジオン戦で出撃可能になる、仮面状態のゼクスやグラハムが自軍入りするなど。))とも言えるほど非常に混沌としている。これについてはウィンキーソフト開発の初期シリーズを思い起こすプレイヤーもおり、そういった層からは好評。 -そんな中、版権系では『敵がジオン・初代ネオジオンのガンダム』『ボトムズ』『ゾイド』の3つにシナリオの比重が偏っている。 --その為、これらの作品群に思い入れの薄いプレイヤーにはきつい構成。 --ボトムズシリーズはOVAの再現に力が入れられており、『第2次Z破界篇』ではスポット参戦だったバーコフ分隊が全員生存し自軍に同行する。~ その反面、TV版の再現は少なく、ヒロインのフィアナの出番はごく僅かとなっている。ただこちらも、『破界篇』ではNPCだったバニラがATフライに搭乗して自軍入りしてくれるほか、原作ではもっと後で仲間になるシャッコも加入する。 --『Ζガンダム』のカミーユ((例によってシャアはクワトロとなり、ハマーンも大いに活躍するだけに、カミーユの「いるだけ」感が浮き彫りになっている。))や『ゾイドジェネシス』はほぼいるだけ参戦に近い。特に後者は初の声付き参戦にもかかわらず主人公のルージしか登場しないため、落胆するファンもいた。 ''その他'' -オリジナルキャラについては、主人公とヒロインのコンビを中心にプレイヤー側はそれなりに好評。 --一方、敵側勢力「ミューカス」はラスボスに至るまでボイスどころか一言も台詞を発さない、増援の多さやタフさ、特殊能力の嫌らしさなどもあって、歴代屈指のウザ系敵勢力となっている。 -アニメーションは必殺技に関しては好評だが、通常攻撃に関しては過去の3D作品よりも簡略化された。 --特に斬る攻撃の動作は、殆どのユニットが同じようなアクションである。 --「簡素化され残念」という言われる一方で、カメラワークが凝っていたり動きに関しても「無駄な動きが無くて格好良い」といった意見もある。 -『NEO』と同様だが、戦闘開始時の台詞中は機体を映したカメラが動く→別のカメラ視点が切り替わって動く、の繰り返しでありカメラが切り替わりがわずらわしい。 --特にケロロなど台詞が非常に長いキャラは切り替わり回数も多くなるため不評。 -アップデート対応 --本作はDLCオンリー&追加配信という仕様もあってか、不具合解消やユーザビリティ向上の為のアップデートが行われた。 ---使いにくい性能の機体がアッパー調整される等、今までのスパロボにはなかったアップデート対応も。 --反面、修正しようとして新たなバグが発生するという事態も起こってしまっている。 ---- **問題点 ''ECシステムの存在'' -はっきり言って後半の入手量が少なすぎる。 --改造もパーツ強化も全て資金とEC両方を消費して行う((素材パーツの作成等一部例外あり。))が、中盤を過ぎると''資金だけがあり余るほどにECが不足する''。 ---終盤は何百万もの資金が有り余る中、EC不足でろくに改造もパーツ作成も行えなくなる事が多い。 --アップデートによって余剰パーツが自動売却される際にECも獲得できるようにはなり、マップによっては余剰分だけでもそこそこのプラスにはなるものの、それでも根本的な問題が解決されたとは言い難い。 --部隊パーツを使うことで格段に手間が省けるため、「DLCを買わせる前提の調整」とまで言われている((課金しないでクリアしようと思えばプレイ時間は優に100時間は超える。))。 ---一応、部隊パーツはゲーム中にも手に入るがそれも2章までの上各マップ1度きりの限定品であり、実質「買わせる為のお試し品」状態。 -そんな具合だが、本作では改造の引き継ぎは一切ない。原作同様にシールドライガーが進化するブレードライガーすら別の機体扱いである。 ''凶悪なレベル差補正'' -レベル差補正が敵側にだけ有利かつ修正値が凶悪。 --レベル差5以上の時点でかなり強めのレベル差補正が入り、レベル差が10以上になるとまともな戦闘は不可能で一方的にやられるのみになってしまう。((被ダメージ2倍、敵へのダメージ100%カット(当たってもダメージ1)、敵の命中率+150%、敵の回避率+200%。)) ---仮に調整して援護攻撃などを用いて倒せたとしてもLV差による経験値補正がそこまで高くないためほとんど労力に見合わない。 --追い討ちをかけるのが前述の精神コマンドの仕様。 ---援護攻撃で倒させる為に「閃き」を最大レベルで使っても効果は回避率-90%である為、10レベル差補正の「敵の命中率+150%」の方が強い。~ その為、レベル差の大きくついたリアル系は雑魚に一回攻撃するだけで死亡確定状態。 スーパー系は装甲の堅さと鉄壁等で援護機に倒させるだけならまだ可能。 -「だったらLVを上げればいいだけだろ」と思われるであろうが、本作ではLVUPに必要なEXPが非常に多く((一般的なRPGと同様にレベル上昇に添って必要EXPが増えていく方式。))、加えて複数機がまとまっていることを考慮してか、一機ごとのレベル差補正による経験値の底上げもそこまででは無い為、従来作のような高レベルの敵を一機倒せば数レベルアップという事は不可能。 ''変わり映えのしない敵'' -全体を通して出現する敵に偏りがある所為で強化パーツの素材も非常に偏りやすい。 --(設定を反映しているとも言えるが)シナリオ全編にわたってミューカス系が多く、強化パーツの素材も中盤以降はミューカス系ばかり余る。 --一方インベーダー系は出現シナリオが少なく、出てくるシナリオも前哨戦があるといった手間と時間のかかるステージが殆どで、挙句に5章半ばを区切りに7章の最後まで姿を表さなくなる。 ''リピートプレイを強いる飽きやすいゲーム性'' -上記の問題点により、「EC稼ぎ」「入手数の少ない素材集め」「レベル差の少ないマップでレベル上げ」といった理由でひたすらクリア済みのマップを繰り返させるゲーム性になっている。 --スパロボシリーズは基本的に同じマップを繰り返すことは少ない(全滅プレイを行う場合を除く)。例外として『GC』『XO』のサブシナリオがあるが、そちらもやれば楽になる程度のもの。そのため繰り返し必須のゲーム性自体が合わないスパロボプレイヤーも多い。 --さらにステージごとの長さや敵キャラの種類が少ない点も『NEO』から改善されていない。 ---ゲーム終盤は否応なしに上がるスタック数と改造段階により雑魚クラスでもHPが万超えとなるため、プレイヤーは同じ顔ぶれの敵をひたすら削り続ける作業に明け暮れることとなる。 ''新章配信タイミングの問題'' -販売形式も飽きやすさを助長してしまっている。 --本作は各章ごとに日を置いての配信形式を取ったが、7月18日に1章配信開始後、2章が配信されたのは2週間後の8月1日。3章はさらに3週間後の8月22日((恐らくはちょうど2週間後の8月15日が盆休みだったため。「『魔装機神III』の発売に合わせたのでは?」という意見もある。))と、少々間が伸びている。 ---レベル上げをするのにちょうどいい間でもあり、この期間に成長が遅れているキャラを育てたプレイヤーは下記の強制出撃問題を回避出来たりもした。しかしリピートプレイに飽きが来てそのまま放置してしまったプレイヤーも少なくない。 --物語の〆に入り始める後半の5章からは毎週配信になったが、今度は新規参戦等の目新しさがほとんどなくなった。 ---加えて上記ECやレベル差補正の問題等は前半ほど影響が少なく後半に進むほどきつくなっていく為に、''サクサク進む序盤は続きが中々配信されず、配信ペースが速くなったと思ったらひたすら足止めを食らう''という事態に陥りやすかった。 ''長めのローディング'' -近年のスパロボ作品としてはローディングがかなり遅く、戦闘時のロードは数秒のロード時間が発生する。2章以降に追加されるユニットに顕著。 --使用本体やメモリーカード依存の現象ではあるが、ユニットによって10秒近いローディングが発生することもある。 ''一部ユニットの冷遇'' -陸戦ユニットの出撃マップに関してはパーツで補う事も不可能。 --その為、空戦・宇宙空間ステージでは出撃できず、ECのこともあって強化も後に回されがちになる。 --一部の宇宙マップでは味方戦艦上に展開したり、宇宙空間のなかに地面があったりする等、一応の補助はあるが…。 ---前者は奥の宇宙空間にいる敵本陣には攻撃できず、後者は地面のあるところに敵主力が展開しているため、''まず戦艦の横付けに苦労する''。 ---加えて地面の面積が小さかったりする為に、まともに行動は疎か配置ができないといったことも珍しくなく根本的な解決になっていない。 --地上での出撃でも一部のステージは海が殆どといった事実上空戦ステージもある為、さらに出番は減る。 --逆に地上ステージで出撃できないユニットも一部に存在するが『マクロスF』のメサイアSP及びAPのみであり、これらは装備を変える事で出撃可能。地上に出撃できないパイロットという区分で言えば、いないということである。 --新規作品の『パトレイバー』、『ZOIDS』のユニットは陸戦ユニットであり、地上戦専用ユニットの出撃しづらさからこれらの作品ファンの不評を買った。 --本作のマクロスクォーターの特殊コマンド『歌』はSPと気力が同時に上げられるという強力なものなのだが、マクロスが出撃するステージが殆どが空戦、宇宙であるため陸戦ユニットはこの恩恵を受けられないことがこの問題に更に拍車をかけている。 -グループユニットも冷遇気味。 --メリットに関しては前述のとおりだが、NEOのアイアンリーガー系が持っていた交代と違って「連携攻撃」以外の通常戦闘を行った際の気力及びSPの上昇は行った者だけが対象であり他のメンバーは上昇しない。 ---そのため、メイン機以外は気力が上がらずいざという時に何も出来ない、SPがすぐに枯渇するといった事態になる。 --また1機の戦闘力は低いユニットがほとんどでありボス戦などには使いづらく感じてしまうことが多い。 ---かといって雑魚戦で状況に応じて使い分けようと考えグループ全体を改造しようとすると、ここでもECの問題が足を引っ張る。 ---さらに戦闘力が低いユニットは改造費が安いといったメリットもほとんどない(武器改造費は多少安い)。 --これらの仕様により、「強化パーツによる回復要員((本作で強化パーツは重複装備はできないが、グループユニットなら同じ強化パーツを構成された機体数だけ装備できる。))や、(SPが溜まりづらい)精神コマンド要員としてしか使わなかった」というプレイヤーも多い。 -レベル上げの観点では、MAP兵器及び突破武器を持たない機体はかなり手間がかかる為、放置されがち。 --上記の通り本作はレベル上げを行う事が多くなるが、その際MAP兵器や突破武器による「反撃を受けずに複数の敵をまとめて攻撃する」手段を持つかどうかで手間がかなり変わってくる。 ---レベル上げの際には少々とはいえレベル差補正のかかる敵を相手にする事が多く、その際「反撃を受けない」と言う利点は非常に大きい。 ---また、高レベルの敵を倒した際の経験値への補正も少ない為、とにかく数を稼ぐ必要があるのも理由の一つ。 ---本作は大半の機体にどちらかの武装が搭載されており、そうでなくてもグループ内で誰かが持っている事も多いが、中には単独機体でかつどちらも持たない機体も存在する。 --修理・補給ユニットであれば後方で安全にレベル上げも行える為、これらの武装がなくてもある程度のレベル上げは行える。 ---とはいえ、不意に攻撃された際に耐えられるよう、これらの機体もある程度レベルを上げた方が良いのは確か。 --レベル上げの際にもマクロスクォーターの特殊コマンド『歌』が使えるかどうかでかなり手間が変わる。 ---『歌』が使えるだけで精神コマンド『応援』が使いたい放題になる。 ---出撃可能マップの関係もあって、ここでもやはり地上限定ユニットは冷遇気味。 ''DLCコンテンツの内容'' -補助系のアイテム以外に最初から入れるか、無料配信にしてほしい物が多い。 --ファンサービス的コンセプトのサイバスターや実質別作品機のサーバイン等はまだしも、コードギアス勢は後継機が丸々全員分DLCになっている。 ---またサーバインも''敵には普通にズワウスが出ている''為に、「敵機を出すなら味方機も普通に出せ」と非難されている。 ---他にもνガンダムもDLC限定。シナリオ上なくてもおかしくないのだが、いつもなら機体だけ参戦で普通に使えていた為、同じ扱いを望む声は多かった。 ---ただし、『コードギアスR2』や『逆襲のシャア』、OVA版『ダンバイン』は''初期参戦作品に入っていない。''後述の『ZOIDS新世紀/ZERO』同様、参戦自体がDLCという扱いである。 --機体以外でも一部の合体攻撃等はDLC限定。 --DLCシナリオには一部作品のプロローグが存在する。 ---続きの章の機体の先行配信なのだが、これらがDLCであるために買わなかったユーザーからすると「気がついたら合流してた」といった状況に。 --『ZOIDS新世紀/ZERO』は電撃的に参戦が発表されたが、飛び入りだっただけに''主人公不在、BGMが『ゾイド -ZOIDS-』と共用''など、色々と中途半端。 ---ストーリー上では、原作における主人公がいない時期(第1話以前)であることが示唆されている。 --一応、購入がクリア難易度に影響する程ではない点だけはDLCの域を出ていない。 -また機体だけを購入しても''ECの問題があり''、参入イベントだけでろくに使わないで終わったプレイヤーも居る。 ''出撃時情報の少なさ'' -本作では出撃ユニットをインターミッションで選択するため、マップに合わせた出撃ユニットの選択がしづらい。 --地上か宇宙かといった空間情報は分かるが、マップ自体は始めるまで不明な為にどの程度地上ユニットが運用できるかといった情報がない。 ---アップデートで地上ユニットが展開しづらいマップの情報は出るようになったが、あくまで軽い補助程度。 --ユニット移動面以外でも、攻撃しづらい地形の多いMAPであれば曲射持ちを多めに出したい所だが、これも始めるまでは確認不可能。 --地形以外に初期配置敵の確認の点でも不便。 ---敵に陸戦ユニットが多い時には対地を持ったユニットを多めに出す、といった対応が出来ない。 --この仕様の為、即リタイアを使った偵察も有効だが、連続ミッションではデメリットの為にそれがしづらい。 ---連なるミッションを続けてクリアすればボーナスでECが多めにもらえるが、リタイアするとそれがもらえなくなる。 --連続ミッションでは選択したユニットは次のミッションに出撃できない為にどこにどの機体を配置するかが重要だが、それも上記情報の少なさから分けづらい。 ---結局はどこででも活躍しやすい機体を頼る事になりがちで、そういった機体だけがどんどんレベルが上がっていき、扱いづらい機体が放置される原因の一つにもなっている。 ---後半のミッションで戦力不足となったら、リタイアをすれば連続ミッションのフラグが解除されるため出撃済みユニットも出撃できるようになるのでどうしても無理だと思ったらリタイアも一つの手。当然連続ミッションボーナスが欲しければ最初からやり直す事になるが。 ''強制出撃オンリーのマップが非常に多い'' -従来のスーパーロボット大戦シリーズはほぼ、中盤以降は育てたユニットを多く使えるように強制出撃以外に最低5~6機(隊)は出撃できるようになっている。 --しかし今作では、遡ってのレベル上げが出来るから大丈夫だと思ったのか、''強制出撃ユニットのみ''でのプレイを強いられるマップが非常に多くなっている。 ---このため、特定のユニットのみレベルを上げて乗り切るという、スパロボの定番プレイが不可能になっている。 --従来と違って過去のマップをいつでもプレイできるため、その時点でゲーム自体が詰むことはないのだが、前述の凶悪なレベル差補正がある為、強制出撃のみのマップで詰まってしばらくレベル上げをさせられたプレイヤーも多い。 ---その対象も大半は前述した『ボトムズ』『ゾイド』『敵がジオンのガンダム』であり、中でも『ゾイド』は「グループ」&「地上限定」という冷遇要素の兼ね合いもあって被害者多数。 ''その他'' -全体的にフリーズが起こりやすい。 --ある程度はアップデートで改善されたが、それでも最新パッチ(Ver.1.08)においても解消し切れてはいない。 -『NEO』では(『第2次Z』と同じ仕様の)戦闘シーンのスキップが出来たのだが、本作ではできなくなっている。 --セリフを発しない敵が多いため、味方の攻撃だけ見たらスキップしたくなることも多い。 ---- **総評 3Dスパロボの新境地として評価されていた『NEO』から、システム・演出共に更なる進化を遂げている。~ しかしECやレベル差補正の存在によりリピートプレイが強制されるなど、新システムには多くの問題も存在しており、全体で見ると習作的印象が強い一作となった。 ---- **余談 -2015年12月24日をもって、全てのシナリオとDLC、部隊パーツの配信が終了し、新規に購入できなくなった。購入済みのシナリオとDLCの再ダウンロードは可能。
*スーパーロボット大戦Operation Extend 【すーぱーろぼっとたいせん おぺれーしょんえくすてんど】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&image(https://blog-media.spalog.jp/wp-content/uploads/2017/03/20130712_698601.png,width=330)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|さざなみ|~| |発売日|2013年7月18日(第1章)|~| |定価|第1 - 8章単品:各1,000円&br()8章パック・DLカード:5,980円(全て税込)|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''シリーズファンから不評''|~| |ポイント|システムは『NEO』の正統進化&br()ストーリーは薄味、いるだけ参戦多すぎ&br()珍しくガンダムは一年戦争メイン&br()レベル差補正など理不尽な仕様多し|~| |備考|[[2015年12月24日配信終了>https://web.archive.org/web/20190518093519/http://srw-oe.suparobo.jp/top_info_window.html]]|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| //判定変更履歴:2021/1/ 不安定→シリ不 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 スパロボシリーズ初となるダウンロード専売タイトル。2013年7月から10月にかけて全8章が配信された。~ 追加シナリオや、ゲームを有利に進められる「部隊パーツ」も有料DLCとして配信。~ グラフィックは『[[スーパーロボット大戦NEO]]』以来となる3Dで、ゲームシステムも『NEO』を踏襲している。~ シナリオ面でも直接的な続編ではないものの、『NEO』から続投している作品の多くは、原作終了後となっている(他のシリーズ作品で言えば『[[スーパーロボット大戦IMPACT]]』と『[[スーパーロボット大戦MX]]』の関係に近い)。 可能な限り参戦作品を増やすというコンセプトにより、参戦作品は非常に多いが、この関係でストーリーは意図的に簡素なものにされている。~ 新規参戦作品は版権的に難しいとされていた『[[ゾイド -ZOIDS->ゾイドシリーズ]]』、プロデューサーが「出したいけど色々な事情がある」と発言していた『機動警察パトレイバー』(テレビアニメ版および劇場版第1作)、そして日常コメディアニメ『[[ケロロ軍曹>ケロロ軍曹シリーズ]]』((『OE』公式サイトによると、ケロロの生誕15周年記念とのこと。))と、いずれも多くのファンを驚かせるものだった。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦。 -天元突破グレンラガン -装甲騎兵ボトムズ -装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ -装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ -蒼き流星SPTレイズナー -絶対無敵ライジンオー -元気爆発ガンバルガー -熱血最強ゴウザウラー -完全勝利ダイテイオー -覇王大系リューナイト -★ケロロ軍曹 -コードギアス 反逆のルルーシュ -★ゾイド -ZOIDS- -ゾイドジェネシス -機動戦士ガンダム -機動戦士ガンダム 第08MS小隊 -機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -機動戦士Ζガンダム -機動戦士ガンダムΖΖ -機動武闘伝Gガンダム -新機動戦記ガンダムW -機動戦士ガンダムSEED DESTINY -機動戦士ガンダム00 -聖戦士ダンバイン -重戦機エルガイム -獣神ライガー -真ゲッターロボ 世界最後の日 -真マジンガー 衝撃! Z編 -★機動警察パトレイバー (TVシリーズ) -★機動警察パトレイバー the Movie -マクロスF -戦国魔神ゴーショーグン -超獣機神ダンクーガ -NG騎士ラムネ&40 -配信開始以降に参戦発表 --New Story of Aura Battler DUNBINE --★ZOIDS新世紀/ZERO --機動戦士ガンダム 逆襲のシャア --コードギアス 反逆のルルーシュR2 --装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー このほか、DLCにより「スーパーロボット大戦オリジナル」のマサキ・アンドーとサイバスターが登場する。 #endregion ---- **特徴 -一度クリアしたステージは任意選択で何度でも繰り返しプレイが可能。 --繰り返しプレイでの強制出撃の関係から、シールドライガーとブレードライガーなど設定上同一の機体でも別機体扱いになり、新機体登場後も使用可能となっている。 -機体改造にはこれまでのように資金だけではなく、「EC(Extend Coin)」も使用する。 --ECはシナリオクリアや、戦闘前の会話イベントを発生させること等で入手。 -機体の強化を行う「強化パーツ」は、本作では敵ユニットが落とす「素材パーツ」を集めて、資金・ECと共に交換することで入手可能。 --また、追加の素材パーツや強化パーツ等を揃えることにより、入手した強化パーツを更にランクアップさせることも出来る。 --ちなみに素材パーツも直接装備できるが、効果は強化パーツより低い。 -更に細分化された特殊効果やスキルにより、ゲームシステム自体は『NEO』の正統進化系といえるものに仕上がっている。 -補助効果をもたらす「精神コマンド」の仕様も『NEO』を引き継いでいるが、攻撃を必ず命中させる「必中」、攻撃を必ず避ける「閃き」が弱体化。それぞれ命中補正・回避補正を数十パーセント上げるという効果になっている。 -『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』などに搭載の「小隊システム」のような、「グループ出撃」を採用。「GRユニット」として設定されている複数メンバーが1ユニットとして出撃できるというもので、状況に応じて「交替」で移動力が高いユニットが移動し次フェイズでMAP兵器持ちのユニットが一斉に攻撃したりといった幅広い運用が可能な他、「連携攻撃」が行えたり、回復系強化パーツや精神コマンドを使用すれば全員に適用されるといったメリットがある。 -敵の方が味方よりレベルが高い場合、敵の能力にプラス補正がかかる。 -BGMが機体毎ではなく武装毎に設定できるようになった。 -有料DLCの「部隊パーツ」により、改造の上限開放・経験値増加といった効果を得られる。ゲーム中でもいくつか手に入る。 -エネミーフェイズ時に敵増援が発生した場合、増援ユニットは行動済み状態で出現する仕様に。これにより突然の増援による自軍側のリスクが減った。 -『NEO』では合体などでサイズがステージ攻略中に大型化するユニットは予めスペースを確保しておかなければならなかったが、本作ではある程度移動して合体してくれるようになったため前作ほど気を使う必要がなくなった。 -レベル上げに必要な経験値がいつものような固定値ではなく、RPGのようにレベルが上がる毎に必要経験値が増えていく形式。(後半はレベル上げに10万必要等) --それに合わせて敵側を撃破した際に得られる経験値も敵のレベルで同様に上がっていく。その為、いつものレベル差補正による経験値の底上げはない。(高レベルの敵を倒せばその分得られる経験値は高いが、何LVの時に倒しても同じ。) --修理や補給は固定値にマップに設定されたレベル分の補正がかけられる形式。 ---- **評価点 ''改善された『NEO』の問題点'' -『NEO』において「空の敵にダメージ・命中率増加、''反撃を受けない''」という強力な効果を持っていた対空攻撃だが、本作ではダメージ倍率の引き下げ・反撃無効削除により下方修正された。 -『NEO』では戦闘時のカットインがややぼやけていたが、本作ではくっきりと表示されるようになった。 -『NEO』で非実装だった、クイックロードや敵ステータス閲覧も可能となった。 ''高クオリティなBGM'' -『[[スーパーロボット大戦GC/XO>スーパーロボット大戦GC]]』『NEO』で好評だったBGMは今作も高クオリティ。 --『真ゲッターロボ』の「気勢」や『機動戦士ガンダム00』の「00 GUNDAM」、『天元突破グレンラガン』の「Nikopol」など、主題歌以外からの意外な採用が好評で、曲数も非常に多くなっている。 --また、『NEO』でリュウ・ドルク専用曲と思われることが非常に多かった「宿命のライバル」はなんと彼の戦闘曲に抜擢され、他にもシャアのテーマを模したオリジナル曲である「砂煙の彼方に」など、キャラ専用のオリジナルBGMが増加している。 ---残念ながら『第2次Z再世篇』で好評を博した「戦騎達の行進」は収録されていない。 --ミッション開始前にはオリジナルのBGMが流れるが、『装甲騎兵ボトムズ』関係のミッションでは開始前のサブタイトルの時のBGMが原作と同じようなものになっており、ミッションによっては「SCRAMBLE M17」が流れるという小ネタも。 ''3D演出の上手さ'' -3D表現のため作りやすいということもあってか、ユニットを並べたイベント用一枚絵が非常に多い。 --エルドランロボと並び立つグレンラガンなども一枚絵で表示される。%%元のサイズ差は気にしてはいけない。%% -3Dユニットのモデリングも洗練されている。 --特に『ボトムズ』のAT系は「3Dの方が映える」といった声もある。 -「3Dと2Dが融合した迫力の戦闘シーン」と公式側が謳っている通り、3Dでは表現が難しい一部の戦闘エフェクトが2Dで描かれており、さほど違和感が無く混ぜ込ませているため、評価は高い。 --中でもキングゴウザウラーの「ザウラー・キング・フィニッシュ」、リューパラディン・ロードゼファーの「メテオザッパー」、ケロロロボMk-II/ゴッドケロンの「パワード夏美」は群を抜く原作再現度となっており、多くのプレイヤーの度肝を抜いた。 -とあるイベント戦闘では敵の攻撃と味方の攻撃が同時に行われるという非常に珍しい戦闘シーンが描かれている。 ''その他'' -ストーリーや版権作品の扱いについては、上記エルドランロボと並び立つグレンラガンや、初代シャア/クワトロの2重スパイ、アクシズの落下阻止方法など、簡素ながらも要所でクロスオーバーや、これまでのシリーズにはない展開が用意されている。 -LV上げとユニットの強化をそれほど意識しなくていい''2章くらいまで''なら、バランスは良好。 -オリジナルキャラについては、主人公とヒロインのコンビを中心にプレイヤー側はそれなりに好評。 --真面目な努力型主人公と天然ボケ気味の明るいヒロインというあまり癖のないコンビではあるが、おかげで作品の繋ぎ役、シナリオ進行役としては無難に好評である。 --敵勢力については問題点を参照。 ---- **賛否両論点 ''広く浅くというコンセプト'' -可能な限り参戦作品を増やすという作品コンセプトの関係で、多くの参戦作品において登場するのはメインキャラだけであり、またシナリオも意図的に簡素なものとなっている。 --話のおおまかな流れは各話巻頭巻末のテキストナレーションでざっくり済ませる方式。 ---会話デモの登場キャラも偏りが大きく、キャラによっては参入・強制出撃・戦闘前会話以外では碌に会話に参加しない事もざら。 --新規参戦の『パトレイバー』も3章にもなるとあらかた原作のシナリオを終えてしまう為、以降は既存作品同様の出番しかなくなってしまう。 //一応、一地方の警察官が宇宙進出する事に驚いたり、レイバーの小ささを活かしてコロニー内の暴徒鎮圧頑張ったりと、メインシナリオに絡む作品ほどではないけど以降もちょいちょい出番はある。 --『ガンダムOO』は乗機の代替わりはするが主人公は最初から2ndSeason状態という端折った扱いの功罪により、性能上はともかく最後まで初期エクシアに乗り続けている成長後の刹那という稀有なプレイングが可能ではある。 --また、作品によっては後継機すら出ずに終わってしまう機体もある。機体サイズが重要な今作では真ドラゴンや超銀河グレンラガンが厳しいのはまだ納得できるが、レイズナーMk2や、ランスロット・エアキャヴァルリー、クメン編以降のATなども登場せず。 ---原作では設定されていたものの未登場で終わったとはいえ、[[新スーパーロボット大戦]]では後継機扱いだったレイズナーMk2が出せない理由もないはずだが…。 //とはいえレイズナーMk2はもともと設定資料集のみの存在で、 //GCXOで3Dモデルが作成済み(=流用可能)な以上、設定のみ云々で出せないというのは言い訳にならない。 //---加えてコードギアス等は''DLCを買わないと後継機すら使えない''といった有様。 //R2はそもそも別作品扱いなので ---一応これらの作品の扱い自体は悪くないのが救いではある。カミナが最後まで無条件で生存して戦力・会話両面で存在を示す((完全オリジナルのイベント一枚絵の立役者にもなっている))他、ヴィラルがオリジナル敵の存在とそれなりに深く関わる『グレンラガン』、敵が連合組織で重要なポジションにおりシナリオもそれなりにある『レイズナー』、主人公が指揮官としてシナリオ上で出番の多い『コードギアス』等。 --様々な作品の設定が入り乱れ、世界設定やストーリー展開が適当とも言えるほど非常に混沌としている。 ---Wや00は原作再現がほぼない事もあり、「仮面状態のゼクスやグラハムが自軍入りする」等、ウィンキーソフト開発の初期シリーズを思い起こさせるような展開もある。最近は原作再現をしっかりやる方の需要が強かった為、そういったカオスな展開を楽しんでいた層からは好評。 -そんな中、版権系では『敵がジオン・初代ネオジオンのガンダム』『ボトムズ』『ゾイド』の3つにシナリオの比重が偏っている。 --その為、これらの作品群に思い入れの薄いプレイヤーにはきつい構成。 ---該当のガンダムシリーズとて、パオロ艦長の登場やオスカやマーカーがブリッジ要員として出番がある等いつもより目立っている点もあるが、ララァ、リュウ、スレッガー等、ホワイトベース隊と関連深い主要キャラが多数割愛。『第08MS小隊』ヒロインのアイナに至っては序盤とEDでぽろっと存在に触れるだけで、相対的な比重ほど扱いが良いとも言い難い。 --ボトムズシリーズはOVAの再現に力が入れられており、『第2次Z破界篇』ではスポット参戦だったバーコフ分隊が全員生存し自軍に同行する。 ---更にはレッドショルダー部隊がバーコフ分隊救出に向かって共闘する等、原作ファンには嬉しい作品内クロスオーバー展開も存在する。 ---その反面、TV版の再現は少なく、ヒロインのフィアナの出番はごく僅かとなっている。ただこちらも、『破界篇』ではNPCだったバニラがATフライに搭乗して自軍入りしてくれるほか、原作ではもっと後で仲間になるシャッコも加入する。 --『Ζガンダム』のカミーユ、『ガンダムΖΖ』のジュドー、『ゾイドジェネシス』はほぼいるだけ参戦に近い。 ---特に『ジェネシス』は初の声付き参戦にもかかわらず主人公のルージしか登場しないため、落胆するファンも見られた。 ---カミーユについては、DLCを除くと『Ζ』の登場キャラがクワトロ(シャアとの二重スパイ)、ハマーン(ギレンの下に付くネオジオンのトップ)、カミーユ(二重スパイのシャアがクワトロ側として連れてきた期待の新人兵士)しかいない事もあり、全く目立たない。初代中心のシナリオだけにティターンズも存在せず((DLCシナリオにて結成前に潰される。))、ハマーンのネオジオンも組織背景上はほぼオリジナル勢力に等しいのが原因と思われるが。 ---『ΖΖ』はジュドーとプルが自動で自軍入りするだけで、敵側に現れるプルツーは自軍プレイアブルにならない((一応、原作ほど不幸な結末ではない。))。ネオジオンにいる敵キャラ数や、周囲の女子陣が1人もいなかったカミーユを思えば…という低い水準争いと言わざるを得ない。 ''その他'' -アニメーションは必殺技に関しては好評だが、通常攻撃に関しては過去の3D作品よりも簡略化された。 --特に斬る攻撃の動作は、殆どのユニットが同じようなアクションである。 --「簡素化され残念」と言われる一方で、カメラワークが凝っていたり動きに関しても「無駄な動きが無くて格好良い」といった意見もある。 -アップデート対応 --本作はDLCオンリー&追加配信という仕様もあってか、不具合解消やユーザビリティ向上の為のアップデートが行われた。 ---使いにくい性能の機体がアッパー調整される等、今までのスパロボにはなかったアップデート対応も。 --反面、修正しようとして新たなバグが発生するという事態も起こってしまっている。 -敵が無限に出てくるマップが多い --本作はボスを倒す等、条件を満たすまでは雑魚が無限に湧き続けるマップが多い。 ---これが1マップのクリアに時間がかかる一因になっている。また、クリア目線で言えば雑魚を一掃してボスに集中もしづらい。 ---ただ、このおかげでクリア優先でも自然とレベルが上がりやすく、レベル上げの際にも無限に湧き続ける敵をMAP兵器で一掃する等役立っている。 ---- **問題点 ''ECシステムの存在'' -はっきり言って後半の入手量が少なすぎる。 --改造もパーツ強化も全て資金とEC両方を消費して行う(素材パーツの作成等一部例外あり)が、中盤を過ぎると''資金だけがあり余るほどにECが不足する''。 ---終盤は何百万もの資金が有り余る中、EC不足でろくに改造もパーツ作成も行えなくなる事が多い。 --アップデートによって余剰パーツが自動売却される際にECも獲得できるようにはなり、多少はマシになった。 ---根本的な問題が解決されたとは言い難いが、大量の雑魚を倒す必要があるマップ等ではそれなりに追加ECが美味しくはなった。また、レベル上げの際に大量の雑魚を狩り続けた後等は自動売却分でも結構なECが手に入る。 --「獲得EC○倍」の部隊パーツを使うことで格段に手間が省けるため、「DLCを買わせる前提の調整」とまで言われている。 ---課金しないでクリアしようと思えばプレイ時間は優に100時間は超える。 ---一応、部隊パーツはゲーム中にも手に入るがそれも2章までの上、各マップ1度きりの限定品であり、実質「買わせる為のお試し品」状態。 ''改造引継の撤廃'' -本作ではユニット・武器改造の後継機への引き継ぎは一切行われない。改造に手間取る本作で廃止されたのは非常に痛い。 ''凶悪なレベル差補正'' -レベル差補正が敵側にだけ有利、かつ修正値が凶悪。 --レベル差5以上の時点でかなり強めの補正が入り、差が10以上あるとまともな戦闘は不可能で一方的にやられるのみになってしまう(被ダメージ2倍、敵へのダメージ100%カット(当たってもダメージ1)、敵の命中率+150%、敵の回避率+200%)。 ---仮に調整して援護攻撃などを用いて倒せたとしても、LV差による経験値補正がそこまで高くないためほとんど労力に見合わない。 --追い討ちをかけるのが前述の精神コマンドの仕様。 ---援護攻撃で倒させる為に「閃き」を最大レベルで使っても効果は回避率-90%である為、10レベル差補正の「敵の命中率+150%」の方が強い。~ その為、レベル差の大きくついたリアル系は雑魚に一回攻撃するだけで死亡確定状態。スーパー系は装甲の堅さと鉄壁等で、援護機に倒させるだけならまだ可能。 --そういった事情から意識してレベル上げが必要になるのだが、後述のようにレベル上げ性能の格差で一部ユニットは育てづらい。 ''変わり映えのしない敵'' -全体を通して出現する敵に偏りがある所為で、強化パーツの素材も非常に偏りやすい。 --(設定を反映しているとも言えるが)シナリオ全編にわたってミューカス系が多く、強化パーツの素材も中盤以降はミューカス系ばかり余る。 ---一方インベーダー系は出現シナリオが少なく、出てくるシナリオも前哨戦があるといった手間と時間のかかるステージが殆どで、挙句に5章半ばを区切りに7章の最後まで姿を現わさなくなる。 --他の作品でもライガーの敵はラスボス戦以外は雑魚が湧いてくるのみ、Gガンダムもデビルガンダムと雑魚のみしか敵が出ない為、こういった作品も敵の代わり映えのしなさを助長している。 ''リピートプレイを強いる飽きやすいゲーム性'' -上記の問題点により、「EC稼ぎ」「入手数の少ない素材集め」「レベル差の少ないマップでレベル上げ」といった理由でひたすらクリア済みのマップを繰り返させるゲーム性になっている。 --スパロボシリーズは基本的に同じマップを繰り返すことは少ない(全滅プレイを行う場合を除く)。例外として『GC』『XO』のサブシナリオがあるが、そちらもやれば楽になる程度のもの。そのため繰り返し必須のゲーム性自体が合わないスパロボプレイヤーも多い。 --さらにステージごとの長さや敵キャラの種類が少ない点も『NEO』から改善されていない。 ---ゲーム終盤は否応なしに上がるスタック数と改造段階により雑魚クラスでもHPが万超えとなるため、プレイヤーは同じ顔ぶれの敵をひたすら削り続ける作業に明け暮れることとなる。 ''新章配信タイミングの問題'' -販売形式も飽きやすさを助長してしまっている。 --本作は章ごとに日を置いての配信形式を取ったが、7月18日に1章配信開始後、2章が配信されたのは2週間後の8月1日。3章はさらに3週間後の8月22日((恐らくはちょうど2週間後の8月15日が盆休みだったため。「『魔装機神III』の発売に合わせたのでは?」という意見もある。))と、少々間が伸びている。 ---レベル上げをするのにちょうどいい間でもあり、この期間に成長が遅れているキャラを育てたプレイヤーは下記の強制出撃問題を回避出来たりもした。しかしリピートプレイに飽きが来てそのまま放置してしまったプレイヤーも少なくない。 --物語の〆に入り始める後半の5章からは毎週配信になったが、今度は新規参戦等の目新しさがほとんどなくなった。 ---加えて上記ECやレベル差補正の問題等は前半ほど影響が少なく後半に進むほどきつくなっていく為に、''サクサク進む序盤は続きが中々配信されず、配信ペースが速くなったと思ったらひたすら足止めを食らう''という事態に陥りやすかった。 ''長めのローディング'' -近年のスパロボ作品としてはローディングがかなり遅く、戦闘時のロードは数秒のロード時間が発生する。2章以降に追加されるユニットに顕著。 --使用本体やメモリーカード依存の現象ではあるが、ユニットによって10秒近いローディングが発生することもある。 ''一部ユニットの冷遇'' -陸戦ユニットの出撃マップに関してはパーツで補う事も不可能。 --その為、空戦・宇宙空間ステージでは出撃できず、ECのこともあって強化も後に回されがちになる。 --一部の宇宙マップでは味方戦艦上に展開したり、宇宙空間のなかに地面があったりする等、一応の補助はあるが…。 ---前者は奥の宇宙空間にいる敵本陣には攻撃できず、後者は地面のあるところに敵主力が展開しているため、''まず戦艦の横付けに苦労する''。 ---加えて地面の面積が小さかったりする為に、まともな行動はおろか配置さえままならないことも珍しくなく、根本的な解決になっていない。 --地上ステージでも、一部のステージは海が殆どを占めている為、さらに出番は減る。 --逆に地上ステージで出撃できないユニットも一部に存在するが『マクロスF』のメサイアSP及びAPのみであり、これらは装備を変える事で出撃可能。地上に出撃できないパイロットという区分で言えば、いないということである。 --新規作品の『パトレイバー』、『ZOIDS』のユニットは陸戦ユニットであり、地上戦専用ユニットの出撃しづらさからこれらの作品ファンの不評を買った。 --本作のマクロスクォーターの特殊コマンド『歌』はSPと気力が同時に上げられるという強力なものだが、マクロスが出撃するステージが殆どが空戦・宇宙であるため陸戦ユニットはこの恩恵を受けづらいことがこの問題に更に拍車をかけている。 --上記に加え、シナリオの都合で出撃がしづらい状況が続く箇所もある。 ---どうしても地球の問題が解決して宇宙に出た後は宇宙中心の出撃エリアとなる為、前半と比較すると地上ユニットの出撃機会が減る。 ---特に5章後半~6章前半辺りが顕著で、地上限定ユニットが出撃しづらいかレベル上げしづらいマップばかりでレベル差が開いてしまいがち。次に地上ユニットがレベリングしやすいマップではレベル差が開きすぎてしまうので、レベル上げに向いているとは言いづらいマップでワンクッション置く必要がある。 -グループユニットも冷遇気味。 --メリットに関しては前述のとおりだが、NEOのアイアンリーガー系が持っていた交代と違って「連携攻撃」以外の通常戦闘を行った際の気力及びSPの上昇は行った者だけが対象であり他のメンバーは上昇しない。 ---そのため、メイン機以外は気力が上がらずいざという時に何も出来ない、SPがすぐに枯渇するといった事態になる。 --また1機の戦闘力は低いユニットがほとんどでありボス戦などには使いづらく感じてしまうことが多い。 ---かといって雑魚戦で状況に応じて使い分けようと考えグループ全体を改造しようとすると、ここでもECの問題が足を引っ張る。 ---さらに戦闘力が低いユニットは改造費が安いといったメリットもほとんどない(武器改造費は多少安い)。 --これらの仕様により、「強化パーツによる回復要員((本作で強化パーツは重複装備はできないが、グループユニットなら同じ強化パーツを構成された機体数だけ装備できる。))や、(SPが溜まりづらい)精神コマンド要員としてしか使わなかった」というプレイヤーも多い。 -レベル上げの観点では、MAP兵器及び突破武器を持たない機体、『熱血』のないパイロットはかなり手間がかかる為、放置されがち。 --上記の通り本作はレベル上げを行う事が多くなるが、その際MAP兵器や突破武器による「反撃を受けずに複数の敵をまとめて攻撃する」手段を持つかどうかで手間がかなり変わってくる。 ---レベル上げの際には少々とはいえレベル差補正のかかる敵を相手にする事が多く、その際「反撃を受けない」と言う利点は非常に大きい。 ---また、経験値にいつものようなレベル差補正がなく、多少レベルが上程度の敵の経験値ではレベル上げに必要な経験値に対しては少ない((きちんと前線で使って倒していれば妥当な経験値ではある。))のもとにかく数を稼ぐ必要があるのも理由の一つ。 ---本作は大半の機体にどちらかの武装が搭載されており、そうでなくてもグループ内で誰かが持っている事も多いが、中には単独機体でかつどちらも持たない機体も存在する。 --『熱血』についてはレベル差補正でダメージが軽減される為、使えないとせっかく範囲攻撃が出来ても全然落とせず経験値も稼げない事が起きる。 ---かなりのパイロットが所持しており、後に追加されるグループユニットやサブパイロットも含めればほぼ全ての機体で使用は可能だが、一部には『熱血』を使えない機体も存在する。 ---マジドーラはサブパイロットを含め『熱血』を習得せず、MAP兵器はあるが移動後使用不可で範囲も全周だが広くはない。おかげでMAP兵器を持ちながらいざレベルを上げようと思うと火力不足に陥ってなかなかレベルを上げられない。キュベレイMk-Ⅱも加入が遅めなので初期からレベルが高めではあるが、同様に『熱血』は習得せず、MAP兵器も移動後に使えない。 ---機体の攻撃力を改造することで改善される点ではあるが、前述のとおりECの問題で主力以外の改造は遅れがち。 --修理・補給ユニットであれば後方で安全にレベル上げも行える為、これらの武装がなくてもある程度のレベル上げは行える。 ---とはいえ、不意に攻撃された際に耐えられるよう、これらの機体もある程度レベルを上げた方が良いのは確か。 --レベル上げの際にもマクロスクォーターの特殊コマンド『歌』が使えるかどうかでかなり手間が変わる。 ---『歌』で気力を上げて強力な武器を早々に解禁出来るのに加え、精神ポイントが範囲回復出来るおかげで『熱血』で火力を上げたり、『集中』『必中』『感応』で命中率を補助したり、『応援』でレベル上げを早めたりといった事がし放題になる。 ---出撃可能マップの関係もあって、ここでもやはり地上限定ユニットは冷遇気味。 -上記の不遇要素が詰まった一部の機体。 --上記の問題が複数引っ掛かっている機体は特に出番が少なくなってしまい、育成も遅れがちになってしまう。 --『コードギアス』の紅蓮弐式は地上限定ユニットでMAP兵器も突破武器もなし、単独ユニットで精神コマンドも少ないという、本作の使いづらい要素の詰め合わせになっている。同作のランスロットも突破武器があるだけマシだが、他の欠点は同様。 ---これがDLCの紅蓮聖天八極式に乗り換えれば移動範囲に空と宇宙を追加、MAP兵器に連続突破まで得て一気にトップクラスの使い勝手になる。同じDLCに入っているランスロット・アルビオンも突破武器を失うがMAP兵器が使え宇宙にも出られるようになる為、このDLCについては集金が露骨すぎるとまで言われた。 ---流石に使いづらすぎると判断されたのか、紅蓮弐式はアップデートで攻撃力を大きく底上げされたが、使いづらい点は変わっていない。一応攻撃力が上がったおかげでスタックユニットをひとまとめに倒しやすくはなったが。 --他にも下記の強制出撃ステージで問題が起きやすい地上専用の「ZOID」((初期グループのみだが、強制出撃の問題が起きやすいのも初期グループ。))「パトレイバー」等のグループユニットは修理・補給ユニットがいたり、多少性能に盛られている部分はあれど範囲攻撃がなく、出撃しづらくレベル差が開き、レベル差補正のせいで出撃ステージで活躍しづらく、後に該当ユニットのみで強制出撃で詰んでレベル上げといった被害に遭いやすい。 //勘違いで載せてしまいましたが、ボトムズは初期グループにもMAP兵器ありました。 //「08MS小隊」もMAPあり ''DLCの内容'' -補助系のアイテム以外に最初から入れるか、無料配信にしてほしい物が多い。 --ファンサービス的コンセプトのサイバスターや実質別作品機のサーバイン等はまだしも、コードギアス勢は後継機が丸々全員分DLCになっている。 ---またサーバインも''敵には普通にズワウスが出ている''為に、「敵機を出すなら味方機も普通に出せ」と非難されている。 ---他にもνガンダムもDLC限定。シナリオ上なくてもおかしくないのだが、いつもなら機体だけ参戦で普通に使えていた為、同じ扱いを望む声は多かった。 ---ただし、『コードギアスR2』や『逆襲のシャア』、OVA版『ダンバイン』は''初期参戦作品に入っていない。''後述の『ZOIDS新世紀/ZERO』同様、参戦自体がDLCという扱いである。 --機体以外でも一部の合体攻撃等はDLC限定。 --DLCシナリオには一部作品のプロローグが存在する。 ---続きの章の機体の先行配信なのだが、これらがDLCであるために買わなかったユーザーからすると「気がついたら合流してた」といった状況に。 --『ZOIDS新世紀/ZERO』は電撃的に参戦が発表されたが、飛び入りだっただけに''主人公不在、BGMが『ゾイド -ZOIDS-』と共用''など、色々と中途半端。 ---ストーリー上では、原作における主人公がいない時期(第1話以前)であることが示唆されている。 --一応、購入がクリア難易度に影響する程ではない点だけはDLCの域を出ていない。 -また機体だけを購入しても''ECの問題があり''、参入イベントだけでろくに使わないで終わったプレイヤーも居る。 ''劣化されたBGMの存在'' --一部版権曲のアレンジにおいて過去作品からの劣化が指摘されている。 ---また、『レイズナー』の「迫り来るものへ」、『ガンダムW』の「思春期を殺した少年の翼」は後半部分がバッサリカットされた中途半端な構成となっている。 ---エルドランシリーズの必殺技BGMは、『NEO』ではトドメ演出で原作同様ループしないバージョンがあったが、本作では削除されてしまった。 ''出撃時情報の少なさ'' -本作では出撃ユニットをインターミッションで選択するため、マップに合わせた出撃ユニットの選択がしづらい。 --地上か宇宙かといった空間情報は分かるが、マップ自体は始めるまで不明な為にどの程度地上ユニットが運用できるかといった情報がない。 ---アップデートで地上ユニットが展開しづらいマップの情報は出るようになったが、あくまで軽い補助程度。 --ユニット移動面以外でも、攻撃しづらい地形の多いMAPであれば曲射持ちを多めに出したい所だが、これも始めるまでは確認不可能。 --地形以外に初期配置敵の確認の点でも不便。 ---敵に陸戦ユニットが多い時には対地を持ったユニットを多めに出す、といった対応が出来ない。 --この仕様の為、即リタイアを使った偵察も有効だが、連続ミッションではデメリットの為にそれがしづらい。 ---連なるミッションを続けてクリアすればボーナスでECが多めにもらえるが、リタイアするとそれがもらえなくなる。 --連続ミッションでは選択したユニットは次のミッションに出撃できない為にどこにどの機体を配置するかが重要だが、それも上記情報の少なさから分けづらい。 ---結局はどこででも活躍しやすい機体を頼る事になりがちで、そういった機体だけがどんどんレベルが上がっていき、扱いづらい機体が放置される原因の一つにもなっている。 ---後半のミッションで戦力不足となったら、リタイアをすれば連続ミッションのフラグが解除されるため出撃済みユニットも出撃できるようになるのでどうしても無理だと思ったらリタイアも一つの手。当然連続ミッションボーナスが欲しければ最初からやり直す事になるが。 ''強制出撃オンリーのマップが非常に多い'' -従来のスーパーロボット大戦シリーズはほぼ、中盤以降は育てたユニットを多く使えるように強制出撃以外に最低5~6機(隊)は出撃できるようになっている。 --しかし今作では、遡ってのレベル上げが出来るから大丈夫だと思ったのか、''強制出撃ユニットのみ''でのプレイを強いられるマップが非常に多くなっている。 ---このため、特定のユニットのみレベルを上げて乗り切るという、スパロボの定番プレイが不可能になっている。 ---中には、主人公達の新ユニットのお披露目ミッションなので、その新ユニットにインターミッションでの改造や強化パーツの手当てすらできず、敵側も十分な強さを持つため、パイロットのLv稼ぎしか難度緩和の手が無いケースもある。 --従来と違って過去のマップをいつでもプレイできるため、その時点でゲーム自体が詰むことはないのだが、前述の凶悪なレベル差補正がある為、強制出撃のみのマップで詰まってしばらくレベル上げをさせられたプレイヤーも多い。 ---その対象も大半は前述した『ボトムズ』『ゾイド』『敵がジオンのガンダム』であり、中でも『ゾイド』は自然育成では育成が遅れ気味になる時期に作品単独の強制出撃マップがあり、「グループ」&「地上限定」という冷遇要素の兼ね合いもあって被害者多数。 -「出撃枠が少ない」という点は、本シリーズで慢性的に抱えがちな問題点ではあるが、「後半以降で一機も出撃できない」というのは本作ならではと言える。 ''その他'' -オリジナル敵側勢力「ミューカス」は、一言で言えば「宇宙に勢力を広げる虫」であり、ラスボスに至るまでボイスどころか一言も台詞を発さない。増援の多さやタフさ、特殊能力の嫌らしさなどもあって、歴代屈指のウザ系敵勢力となっている。 --当然ながらシナリオが進むにつれて版権敵勢力は減っていくので、最終第8章ではそのミューカスしか現れないミッションが半数に及ぶ。他のスパロボに比べても物語終盤を盛り上げられる役者とは言えず、作業感を高めがちな構造は否めない。 -全体的にフリーズが起こりやすい。 --ある程度はアップデートで改善されたが、それでも最新パッチ(Ver.1.08)においても解消し切れてはいない。 -『NEO』では(『第2次Z』と同じ仕様の)戦闘シーンのスキップが出来たのだが、本作ではできなくなっている。 --セリフを発しない敵が多いため、味方の攻撃だけ見たらスキップしたくなることも多い。 ---これについてはアップデートでスキップが追加された。戦闘シーン中にスキップした場合、戦闘結果はキャンセル中の部分からマップ上で表示される。 -戦闘開始時に台詞が長い機体の演出問題 --『NEO』と同様だが、戦闘開始時は機体を映したカメラが動く→別のカメラ視点が切り替わって動く、の繰り返しになっており、これが台詞中はずっと続く。 ---ケロロなど台詞が非常に長いキャラは無駄に何回も切り替わるため、いっそ途中で止まってくれたほうがマシなレベルである。 -バーニィの出撃に関する説明漏れ? --『0080』のバーニィはコネクト・フォース加入後もあくまでジオン兵という立場や意識もある為、ジオンとの戦いでは出撃できない。これ自体はシナリオ上の制限として分からなくはないが、6章のジオンとの最終決戦となるアクシズ落としを巡る戦いでは説明なく出撃可能になっている。 ---一応、その出撃可能になる最初のマップではバーニィにガイアとの戦闘前会話があり、「これも自分で選んだ道」というセリフがあるので出撃を拒否してる場合ではないという事なのだろうとは思うが、それならシナリオ前の会話で一言でも出撃可能になった事の説明が欲しいものである。しかも固定出撃メンバー(システム側でのデフォの出撃メンバー)にバーニィは入っておらず、グループユニットでボス相手をすることの多いクリスの方ではこの会話は発生しない。気づけという方が無理がある。 //ジオンとの最終戦だけ説明なしなのでよくわからん事になってるのは確か ---- **総評 3Dスパロボの新境地として評価されていた『NEO』から、システム・演出共に更なる進化を遂げている。~ しかしECやレベル差補正の存在によりリピートプレイが強制されるなど、新システムには多くの問題も存在している。~ シナリオそのものは画期的な部分も光るものの、参戦作品のゲーム内での扱いなど、キャラゲーとしての評価も優れているとはいえず、特に既存のスパロボに慣れたプレイヤーからは反発されてしまう事となった。 ---- **余談 -2015年12月24日をもって、全てのシナリオとDLC、部隊パーツの配信が終了し、新規に購入できなくなった。 --購入済みのシナリオとDLCの再ダウンロードは可能だが、部隊パーツは購入できないので稼ぎを早める事は出来なくなった。 -リピート前提のバランスや参戦作品と課金要素の多さ、意外な作品の参戦など、『スーパーロボット大戦X-Ω』『DD』といった基本プレイ無料タイトルとの共通点が見られており、それらの先駆け的な作品だったともいえる。

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