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ファントムブレイカー:エクストラ - (2014/05/14 (水) 09:52:15) の最新版との変更点
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*ファントムブレイカー:エクストラ
【ふぁんとむぶれいかー:えくすとら】
|ジャンル|美少女対戦格闘アクション|&image(http://5pb.jp/games/pbex/images/spec/cover360.jpg)|&image(http://5pb.jp/games/pbex/images/spec/coverPS3.jpg)|
|対応機種|Xbox360&br()プレイステーション3|~|~|
|発売元|5pb.|~|~|
|開発元|RUN|~|~|
|発売日|2013年9月19日|~|~|
|定価|通常版:7,140円(税込)&br()限定版:9,240円(税込)|~|~|
|備考|初回限定版にはサウンドトラックとゲームガイドブック同梱&br()[[公式サイト>http://5pb.jp/games/pbex/]]|~|~|
|>|>|>|CENTER:''ファントムブレイカーシリーズ''&br()[[ファントムブレイカー]] (アナザーコード) / バトルグラウンド / ''エクストラ''|
#contents(fromhere)
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*概要
-5pb.(MAGES.)が送り出したXbox360の完全オリジナルの対戦格闘ゲーム『[[ファントムブレイカー]]』の続編で、今回からPS3とXb360両方同時発売である。
-前作同様プログラムは『あすか120%』シリーズを手がけたRUNが、キャラクターデザインは鈴平ひろ氏が担当している。
-ストーリーは前作から半年後、新キャラクターを中心に行方を眩ましたファントムを追う形で展開する。
-使用するボタンは前作と変わらず弱攻撃(L)、中攻撃(M)、強攻撃(H)、必殺技(SP)の4つのみ。大量のボタンを使用する格闘ゲームが多い中で、かなり少ない方だと言える。
-今作では新キャラが4人追加と新スタイル「エクストラ」が追加。その際各スタイルの設計も見直された。
-前作の隠しキャラであったフィンとインフィニティがディフォルトで使用可能。
-ゲストキャラクターとして、前作では使用できなかった登場人物の「白美琴」と派生作品の『ファントムブレイカーバトルグラウンド』のキャラ「影琉」、引き続き『[[CHAOS;HEAD]]』と『[[Steins;Gate]]』のメインヒロインである「咲畑梨深」と「牧瀬紅莉栖」が隠しキャラとして登場する。
-本作の解説や独自のシステムの詳細は、ここで詳しく書くと相当長くなってしまうので割愛させて頂く。前作の記載と[[攻略WIKI>http://www55.atwiki.jp/pbex/]]に詳しく書かれているので、そちらを参照して頂きたい。
*評価点
-相変わらず声優陣がやたらと豪華
--前作のキャストはそのままで、新キャラも「上坂すみれ」、「諏訪彩菜」、「小林ゆう」、「伊藤健太郎」「大坪由佳」と有名声優が起用されている。
---一応フルボイスである
---シチュエーションバトルモードのAVGパートは勿論、今作ではインフィニティも含めた対戦相手ごと、スタイルごとに試合後の勝利メッセージが全て異なるのだが、それさえも全てフルボイスというこだわりっぷりである。
-簡易操作はそのまま
--詳細は前作の記事を参照にしていただきたいので割愛するが前作同様難しいコマンド操作を行わなくても必殺技が出せる。
-前作のゲーム設計をブラッシュアップ
--システムなどどういったゲームなのかはやはりこちらも前作の記述を参照していただきたいので具体的には割愛するが前作では全スタイル共通で行えた行動も今作では割り振りがされきちんとスタイル別に個性を持つ作りとなった。
---そして一部不満の声が上がっていた爽快感の薄さやもっさり感などをゲームスピードを早くし、エフェクトも派手になったことで解消されキャラグラフィックや背景など各方面のデザインも見直され『格闘ゲーム』らしさが増した。
---それでいて前作からのバージョンアップの下地もあり、やり応えのあるゲームではある。
*賛否両論点
-続編というより対戦重視になっただけのバージョンアップ
--対戦部分は爽快感などが向上はしたものの問題はそれ以外の部分で前作の説明や前置きがなく、まずストーリーモードが新キャラの4人しかない。正確に言うと4人から一人選び、その新キャラを中心にストーリーパートが進行していくというもの。
---物語全体としては一応の進行もし、重大な部分も明かされたりはするものの相変わらず中途半端に締めくくる。
---しかも前作のようにED分岐などはなく基本一本道な上にかつお題をこなす(~ヒットの連続技を決めろなど)設計までほどこしてあり、基本お題をこなさないで撃破しても進めるものの、一部パート解禁にお題クリアが必要なものがあり作業がめんどくさい。
-エクストラスタイルの意味
--今作から追加されたシステムのエクストラスタイルだがクイックスタイルとハードスタイルの両方の性能を切り替え、併せ持つ性能だがどちらからも中途半端に継承しそのおかげで全体ステータスが低いスタイル。
---しかも超必殺技が使えず、両スタイルに切り替えられると言っても独自防御システムは「リフレクション」しかできない。
---一応ゲージを多くためることができ簡単にゲージが溜まりやすいというゲージを使いまくるコンセプトのスタイルではあるものの上記にあるようにステータスが低すぎるため使いこなすのが至難。
---そしてジャンプ攻撃対処に使用された「リフレクション」がスタイル専用になってしまったため全体的にジャンプ攻撃ラッシュが強め((相手の攻撃が当たる直前にSPボタンを押すことで相手の攻撃を弾く、いわゆる月華の剣士の弾きのようなボタン式ブロッキングのようなもので、扱いは簡単ではないが前作ではスタイル共通システムであった))。
--はっきり言ってガチ対戦ではエクストラスタイルは全く使い物にならない。クイックかハードを使った方がマシである。
-良くも悪くも劇的な変化が無い。
--さほどそうは見えないもののゲームデザインとしてはシャープになりエフェクトも派手になって爽快感も増したがその分「普通」になったとも言える。
---前作からのプレイヤーから見れば別ゲーにならずほっとした反面肩透かしを若干感じたかもしれない。
---加えてスピードが速くなったため初心者向けのコンセプトは多少犠牲になったともいえなくは無い。
--前作同様基本システムが多岐に渡る上に複雑で、客観的に見ても初心者向けではない。ユーザー層のレベルを考えるとやはり操作の簡略化など必要ない、もっとキャラクターの出来る事を増やして欲しいという意見は多い。
---とはいえ全ての技を簡単なコマンドで出せるので、初心者が適当にガチャプレイをする分には充分に楽しめる代物になっているが&br()見た目だと何をしているゲームなのか伝わりにくく、システムが全体的に掘り下げる要素が実はかなり多いため((一つのシステムから他のシステム(ゲージ増加など)が連動する作りでありこれ自体は他のゲームでも取り入れられてはいるが、このゲームの場合とにかく連動が多く隠し要素もその分多くなり内面的な部分なのでこのゲームを知らない人に対して直感的、表面的に何が起こってるのか伝りにくい))続編である今作でチュートリアルモードなどが追加されているべきではあった。
*問題点
-戦闘中の新キャラのグラフィックだけ違う
--新キャラだけなぜかMMDから起こしたような3Dで描かれている。他のキャラが2Dドットなためやはりその違いが目立つ。
---一応対戦を行う分には見れないというほど酷くは無いがやはりポーズによってはあまりにマネキンのように見える部分もある。
-新キャラにしかストーリーモードが無い。
--賛否両論部分にもあるがストーリーが投げっぱなしである。
---しかも全ての黒幕であるファントムは、前作において美琴に半殺しにされて消息不明になった為、今回は一切登場しない。
---加えて今作のストーリーモードにあたるシチュエーションバトルモードの作業が面倒であるの一言。
---せっかくPS3版が初参戦シリーズだというのに突き放し感と投げっぱなし感がすごく対戦面ぐらいしか褒める部分がないうえにそう考えると(前作ほどではないにしろ)ソフトの値段が高め。
-限定版についてくるゲームガイドブックに記載されている「冴島閑」の職業記載ミス
--記載部分のみを解説すると「冴島閑」は本来平行世界では職業は軍人で『中佐階級』である。
---しかし公式ゲームガイドブックの記載では&bold(){『アイドル』}と表記されている。
---おそらく同じ登場キャラの「折坂芽衣」の記載と間違えたと思われる。
---ただゲームガイドブックのみの情報で、気にしなければ問題ない部分ではあるが。
-対戦部分以外が作りこみ、ボリューム不足
--現在はVer1.02ではあるがそれ以前がバランスが悪かった。主にキャラバランス((新キャラが強く、とくにソフィアの全体的な性能と閑の颯という技が壊れすぎていた))とシステム((スタイルのパワーバランスと受け身の調整不足、クロックアップ時に連打キャンセル可能技が多く存在し補正をあまり受けない凶悪コンボがあった、連打キャンセルは前作でも問題になって修正された部分であったはずだが・・・))部分に関してである。
---現在はバージョンアップにより対戦バランス全体は良好なレベルでやりこめるほどになった・・・がVer1.02になっても新たなバグ((牧瀬紅莉栖の「未来ガジェット4号」と言う技で発生するものでヒット後クロックアップし引きずり下ろすような空中コンボなどを決めた後再度弱未来ガジェット4号をヒットさせると相手が固まりフリーズが起こる場合がある、そのうえ弱未来ガジェット4号自体がヒットさせただけで再度ダッシュ弱未来ガジェット4号で画面端まで追撃拾いを繰り返すことができる(なおこの拾い方はフリーズは起こらない)、暗黙の了解でこの技で再度空中拾い禁止または何回までと決めながら内々で対戦を行われることが多い。))が出てきた。その他としてXb360版のみ1.01のデータのある状態で1.02にバージョンアップしたさいにレコードメニューに入ろうとするとフリーズして入れないバグがある。フリーズ全般は修正の予定らしいがXb360版のレコードバグに関してはバージョンアップ後にデータ削除後再度アップデート、またはデータを削除してからバージョンアップを行えば解決する。
---そしてオフラインモード(一人用モード)がボリューム不足であるためすでに記述されているが価格が割高ではある。
-オンライン部分の問題
--前作のように不正問題は完全に解消されたがそれよりも一番の問題なのがラグと待ちうけ仕様である。
---Xb360ではラグは比較的問題はなく対戦はできるレベルだが問題はPS3版である。
---Ver1.02になり当初に比べたらマシにはなったものそれでもどっこいどっこいで正直まともに対戦できるレベルではないラグがある。
---回線相性がよほど良いプレイヤー同士では無い限りは(であっても)良好な状態での対戦は現在のところ厳しい。
--加えて前作同様に待ち受けトレモ無し、プレイヤーマッチで途中入出不可、任意パス(順番回し)機能無しなど(一応プレイヤーマッチング待機画面時の待機制限時間切れを利用すれば順番回し自体は可能)
---配信専用低価格ゲームでならまだしも高額なパッケージゲームでこの仕様は全てにおいてプレイヤーをガッカリさせたに違いない。
*総評
-続編が出ただけでも奇跡ではあるがバランスやゲームデザインなど真っ当なブラッシュアップが施されたのは意外ではあった。
-前作よりも宣伝があまりされず注目度を集めるアピールが薄かったのが残念ではある。(前作は逆にやりすぎなくらいではあったが)
-ただし前述の通りオフラインモードのボリューム不足、初期のバージョンでのバランスの悪さやオンラインモードのラグや作りこみの甘さなどが早々に目立ち、それがなければメーカーの信頼もシリーズの知名度や売り上げ自体ももっと伸ばせたのではないかという意見も多い。
-実際にPS3版の同作が発売されて以降、それまで期待されていたオンライン対戦の人数がこの作りこみの甘さにより急激に減ってしまった(しかも発売前後には大作ゲームが控えていた((発売前はジョジョASBが存在し、しばらく格ゲー不信の影響も懸念されていた、そのうえ近い時期にモンハン4も存在していたという。そして発売後に控えてたのは同じ格ゲージャンルのブレイブルーCPである。))のでなおさら)。
-前作同様、同じ出だし方を繰り返してしまってる。
-ラグに関しては技術的に遅れをとるのはわかるとして(それでも大分酷いレベルのラグだが)せめてプレイヤーマッチが多人数方式なのだから途中入出とパス機能さえあれば根強くプレイしているプレイヤー同士でオンライン大会などを開けお互いモチベーションを維持でき、その対戦風景に興味を持つ人も出たかもしれない。
-発売後のメーカーの動向もあまり積極的ではなくプレイヤーとの相違が感じられ、かつ前作ではあった設定資料集なども今作では発売予定がないなど(そのかわりに上記に記載されているように限定版に解説指南書であるゲームガイドブックが付属されてはいる)フォローやアクションがないため、特に前作で色々あった事情などを(前作の記述参照)知るプレイヤーからするとメーカーの不信感などがますます高まり加えてプレイヤー側からは売り込みや宣伝がかけづらくプレイヤー同士のコミュニティ閉塞感も増すばかりではある。
-対戦部分に関しては強さの優劣は発生するもの((バージョン1.02では受け身とダメージ補正が調整され、ハードスタイルが強め傾向になった。そして牧瀬紅莉栖の未来ガジェット4号ハメとフリーズだがそれを除けば使用禁止性能ほどではない))の現在のVer1.02で十分にやりこめ堪能し続けられるまでの対戦バランスになり高く評価されているので惜しむのはその部分を活かしきれないオンライン部分とメーカーの後押しであろうか、続編としては真っ当に進歩はし、癖はあるものの対戦ツールとしても末永く遊べるデキではあるのでメーカーとしても難しいのかもしれないが今のところ長い目でバージョンアップを待つしかないとしか言えない。
*ファントムブレイカー:エクストラ
【ふぁんとむぶれいかー えくすとら】
|ジャンル|美少女対戦格闘アクション|&amazon(B00DS5WGY2)|
|対応機種|プレイステーション3&br()Xbox 360|~|
|発売元|5pb.|~|
|開発元|RUN|~|
|発売日|2013年9月19日|~|
|定価|通常版:7,140円(税込)&br()限定版:9,240円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''ファントムブレイカーシリーズ''&br()[[ファントムブレイカー]](アナザーコード)&br()[[バトルグラウンド(オーバードライブ)>ファントムブレイカー:バトルグラウンド]] / ''エクストラ''(オムニア)|
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#contents(fromhere)
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**概要
“5pb.(MAGES.)”が送り出した完全オリジナルのゲーム『ファンブレ』の3作目。前作『バトルグラウンド』はベルトスクロールアクションだったが今作は再び2D格闘となり、PS3/360両方同時発売である。~
これまで同様プログラムは『あすか120%』シリーズを手がけたRUNが、キャラクターデザインは鈴平ひろ氏が担当している。~
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**特徴
-プレイアブルキャラは前々作の面子。最後のボスだったインフィニティと''前作で打ち切りに合った''[[フィン>https://www.4gamer.net/games/534/G053474/20201016012/SS/022.jpg]]は隠しキャラではなく最初から使用可能。
--それぞれ『[[CHAOS;HEAD]]』と『[[STEINS;GATE]]』のメインヒロインである咲畑梨深と牧瀬紅莉栖は再び隠しキャラとして登場する。
--ここに新キャラが4人追加。更に前々作では使用できなかった白美琴と前作のキャラ影琉も隠しキャラとして登場。
-ストーリーは前作から半年後の世界。新キャラを中心に行方を眩ました諸悪の根源ファントムを追う形で展開する。
-使用するボタンは弱攻撃(L)、中攻撃(M)、強攻撃(H)、必殺技(SP)の4つのみと前作から変更なし。大量のボタンを使用する格闘ゲームが多い中で「かなり少ない方」だと言える。
-新スタイル「エクストラ」も追加。各スタイルの設計も見直された。
-本作の解説や独自のシステムの詳細は、ここで詳しく書くと相当長くなってしまうので割愛させて頂く。前々作の記載と[[攻略WIKI>http://www55.atwiki.jp/pbex/]]に詳しく書かれているので、そちらを参照して頂きたい。
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**評価点
-相変わらず声優陣がやたらと豪華
--前作の時点で相当豪華だったのだが、今作の新キャストにも上坂すみれ氏や諏訪彩花氏、大坪由佳氏に小林ゆう氏と錚々たる顔ぶれが並ぶ。新男性キャストも実力派声優の伊藤健太郎氏が出演しており、%%男キャラを出す賛否こそあれど%%演技力も申し分ない。
---シチュエーションバトルモードのAVGパートは勿論、今作ではインフィニティも含めた対戦相手ごと、スタイルごとに試合後の勝利メッセージが全て異なるのだが、それさえも全てフルボイスというこだわりっぷりである。
-簡易操作はそのまま。難しいコマンド操作を行わなくても必殺技が出せる。
-面白みのあるブラッシュアップ
--前々作では全スタイル共通で行えた行動が多かったのだが、今作では各スタイルにしか行えない行動として割り振りがされ、きちんとスタイル別に個性を持つようになった。
---一部不満の声が上がっていた爽快感の薄さやもっさり感などについては、ゲームスピードを早くし、エフェクトを派手にすることで解消。キャラグラフィックや背景など各方面のデザインも改めて見直され格闘ゲームらしさが増した。
---それでいて前々作から引き継いだ雰囲気は変わらず。バージョンアップの下地もあり、やり応えのあるゲームではある。
----
**賛否両論点
-対戦部分は爽快感などが向上はしたものの、問題はそれ以外の部分。
--まずストーリーモードが新キャラの4人しかない。それなのに説明や前置きがなく、完全に「前作プレイありき」のシナリオになっている。
---正確に言うと4人から1人選び、その新キャラを中心にストーリーパートが進行していくというもの。物語全体としては一応の進行もし、重大な部分も明かされたりはするものの相変わらず中途半端に締めくくる。
---前々作にあったED分岐などはなく基本一本道。その上対戦中にテーマをこなす(~ヒットの連続技を決めろなど)必要がある。普通に撃破しても進めるものの、一部パートを解禁するためにはテーマクリアが必要なものがあり、地味に面倒。
-ジャンプ攻撃対処に使用された「リフレクション((相手の攻撃が当たる直前にSPボタンを押すことで相手の攻撃を弾く。いわゆる『月華の剣士』の弾きのようなもの。))」がエクストラスタイル専用になってしまったため、全体的にジャンプ攻撃ラッシュが強め。
--切り反しには反応と一工夫が必要になってくるが、コマンドの都合上SP攻撃に化けやすいという問題もある。
-良くも悪くも劇的な変化が無い。
--前作からのプレイヤーから見れば「変てこな別ゲーにならずほっとした」反面、肩透かしを感じたかもしれない。
--基本システムが多岐に渡る上に複雑で、客観的に見ても初心者向けではない点は相変わらず。ユーザー層のレベルを考えると「操作の簡略化など必要ない」「もっとキャラクターの出来る事を増やして欲しい」という意見は多い。加えてスピードが速くなったため、初心者が入り込むにはますます厳しくなっている面も。
---全ての技を簡単なコマンドで出せるので、初心者が適当にガチャプレイをする分には充分に楽しめる代物になっているが、見た目から何をしなければならないのか、どういうゲームなのかが伝わりにくく、1つ1つのシステムが他と絡み合う要素がかなり多い((一つのシステムから他のシステム(ゲージ増加など)が連動する作りであり、他のゲームでも取り入れられてはいる。が、このゲームの場合とにかく連動が多く、隠し要素もその分多い。内面的な部分なので一見しただけではとても分かりにくい。))。
---基本部分は「ゲームリファレンスモード」などを設けて画像付き解説が存在するものの、先述にある様なマニアックな部分などはチュートリアルモードなどで何かしらの対策が欲しかったところ。
--そしてやはり殆どの女キャラがミニスカートだが''パンチラ描写はなし''。三度目の正直とはいかなかった。
---ゲーム外では下着姿を披露している者もおり、のちの『オムニア』ではこれらがギャラリーモードに収録されている。''ますますパンチラを封じている意味が分からない。''
---今一度言うが、[[キャラデザは鈴平ひろ>SHUFFLE!]]氏である。
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**問題点
-(前々作ほどではないにしろ)ソフトの値段が高め。様々な内容から考えると費用対効果は低い。
--限定版にはゲームガイドブックがついてくるのだが、記載ミスがあったりと内容もお粗末。
---例えば冴島閑の職業は軍人で中佐階級なのだが、ゲームガイドブックの記載では“''アイドル''”と表記されている。おそらく同じ登場キャラの折坂芽衣と間違えたと思われる。
---ただ対戦解説などの記述はしっかりしており、間違っているのはゲームガイドブックのその部分のみなので、気にしなければ問題ない部分ではある。
-プレイアブルキャラに関して。
--''戦闘中の新キャラのグラフィックだけ何故か3D''で描画されており、ポーズによってはマネキンの様に見える。旧キャラは2Dドットな為その違いも目立ち統一感にも欠けている。『闘姫伝承 ANGEL EYES』''の真似でもしたのか''?
--前々作の男性キャラ2人も合流。
---新キャラのエンデは美少女に見えるが実は''男''。同じく新キャラのガイトも含めれば''これで男性が5人''となった。''美少女''対戦格闘アクションなのに男が増えるとはこれ如何に。
--''またまた最後のボスがインフィニティになっている。''3作目になってもこれである。
---肝心のファントムは仁科美琴に半殺しにされて消息不明になった事になっている為今回は一切登場しない。''いつになったらファントムと戦えるのか?''
-作り込み、ボリューム不足。
--初期Verはやはりバランスが悪かった。前作でも美琴と柚葉の2強と呼ばれていたものの、それでもまだプレイヤーの実力次第で他キャラでも対抗できるレベルだった。しかし本作では改善されるどころか、最早対戦ツールとして機能しない程までに対戦バランスが悪化してしまったのである。
#region(現在は改善されたが、当時は完全にぶっ壊れていた2人。)
-''ソフィア・ガルガノア''
--本作における新主人公で、飛び道具、突進技、対空技と分かりやすい技を備えた、主人公らしいスタンダードなキャラ。…しかし本当にバランス調整を行ったのかどうか疑わざるを得ないレベルだったのである。
--まず飛び道具のヴァルナー・グローマーが''出が早い・弾速が異常なまでに速い・攻撃判定が馬鹿でかくて避けるのが非常に困難・正面と斜め上方へと撃ち分ける事も可能・隙も殆ど無い''と、前作の美琴のシュナイデント以上の性能だった。
---『KOF』シリーズに例えるなら「''超必殺技版の覇王翔吼拳を、ただの必殺技として乱発できる!''」と言えば分かりやすいだろうか。
--突進技のボーチヴァ・ザルミザーニィも隙が殆ど無く、ただ連発されるだけでも非常に厄介な技だった。
--他にも通常技もいちいち判定が強く、特に強攻撃などは攻撃判定がやたらと大きく広く、「''ただ適当に振っているだけで非常に凶悪!''」という有様だった。
---前前作当初の美琴も似たような有様だったのだが、本作のソフィアの場合、美琴以上に壊れているとまで言われた程。
--超必殺技も当時は分からん殺しの筆頭とも言える程で、他のキャラの超必殺技と比較してあまりにも恵まれ過ぎた性能だった。クイック版はガード方向が非常に分かりにくく、ハード版は相手が何をしてこようが問答無用で潰してしまえる。
-''冴島閑(さえじま・しずか)''
--上記のソフィアの親友で、居合い斬りを得意とするキャラクター。飛び道具は持たないが通常技のリーチが長い、接近戦でのラッシュと単純な中下段の2択からの連携が非常に強力な上級者向けのキャラとして調整したと思われる。
--しかし突進技の颯(はやて)の性能だけがあまりにもぶっ壊れており、「''出が早い、威力が高い、判定激強、ガードされても閑側が攻めを継続出来る、条件次第では颯がさらに連続ヒットしてしまう、さらに出がかりが完全無敵''」と、ただの必殺技とは到底思えない程の酷さだった。
--まだ研究が進んでいなかった発売当初の話ではあるが、''「初心者が何も考えずにこの技をひたすら連発していただけで、前作の上位ランカーが何も出来ずに分からん殺しをされてしまった」''という逸話さえある程。それ程までに強すぎた技だったのである。
--とはいえ閑に関してはソフィアと違い、上記の颯以外の技に関してはバランスが取れていたので、まだマシなレベルであった。対空技の桜花連斬が若干使いにくかったものの、それでも颯を封印すればラッシュ型のキャラとして充分にまともな対戦にはなっていたのである。
--実際にニコニコ動画において「颯を意図的に封印して対戦する動画」をアップした人までいた程。
-上記のあまりの壊れっぷりがさすがに問題視されたのか、この2人はアップデートで大幅な下方修正をされ、ようやくまともな性能のキャラに調整されている。
#endregion
#region(スタイル毎の格差。)
-本作から新たに新スタイルの「エクストラ」が追加されたものの、こちらもバランス調整が上手くいったとは言いがたい。現在では上級プレイヤーたちの研究とやり込みの結果、「クイックに比べてハードがやや有利、エクストラは弱過ぎる」という評価が一般的となっている。
--前作でもそうだったがハードの「圧倒的な火力」「独自の防御システムのプロテクションの強固さ」は、「クイックに比べて動きが鈍重になってしまうという」ハードの欠点を覆してしまう程の強力な代物であり、ガチ対戦ではほぼハード一択だとされている。
--ただしクイックも全く使い道が無いという訳ではなく、「クイック独自の俊敏さ」「豊富なルートのチェーンコンボによる揺さぶり」という独自の強みは持っており、中には美琴や閑のように、クイックの方が性能と相性が良く強いとされているキャラもいる。
--その一方で新スタイルのエクストラは、「クイックとハードの両方の性能を切り替え、併せ持つ」という触れ込みで、一見使いやすそうに見える。しかしその実は中途半端過ぎて全体ステータスが低くなってしまっており、クイックやハードとの対戦ではダメージレースで不利になりやすい。
--一応利点としてクイックやハードと比較してゲージの溜まりが良く、倍の量をストック出来るので、豊富なゲージを潤沢に使うことで戦うコンセプトは満たせる。
--しかし超必殺技が使えず、両スタイルに切り替えられると言っても切り替えにはオーバードライブの発動が必要で、この時点でゲージがゼロになってしまうという問題もある。
--そしてこれは''オーバードライブを発動すると強制的にスタイルが切り替わってしまう''という事も意味するので、はっきり言って物凄く扱いにくい。せめてボタン1つでいつでも切り替えられる仕様なら良かった物を…。
--さらに独自防御システムは「リフレクション」しか出来ない。ただでさえ防御力が低いのに、防御において非常に重要な役目を果たすスリップシフトやプロテクションが使えないのは、あまりにも痛過ぎると言わざるを得ない。
--はっきり言ってガチ対戦では、エクストラスタイルは相当やりこまないと全く使い物にならない。そこまでの手間をかけられるなら、クイックかハードを練習したほうが簡単に強くなれる。
#endregion
-システム((スタイルのパワーバランスと受け身の調整不足、クロックアップ時に連打キャンセル可能技が多く存在し補正をあまり受けない凶悪コンボがあった。))部分に関しても前作と似た轍を踏んでおり、特に連打キャンセルは修正されていた部分であったはずだが…。
-他にも閑で永久コンボも発覚したのだが、こちらは難易度が高過ぎて実戦で決めるのは不可能に近かった為、あまり問題にはならなかった。理論上は可能というだけで、はっきり言って常人が完璧に決めるのは無理なレベル。
-その後Ver1.02へとバージョンアップされ、良好なレベルでやりこめるほどになった。
--しかし新たなバグ((牧瀬紅莉栖の「未来ガジェット4号」と言う技で発生するもの。「ヒット後クロックアップし引きずり下ろすような空中コンボなどを決めた後、再度『弱未来ガジェット4号』をヒットさせる」と相手が固まりフリーズが起こる場合がある。))((そのうえ技性能自体も高く、弱で出した場合やたらと相手の行動不能時間が長い。おかげで「ダッシュ後、再度弱未来ガジェット4号」で画面端まで拾いながら追撃を繰り返すことができる。この場合にはフリーズは起こらない。))が出てきてしまっている。
--その他、360版のみ1.01のデータのある状態で1.02にバージョンアップした際、レコードメニューに入ろうとするとフリーズして入れないバグがある。こちらに関してはバージョンアップ後にデータ削除後再度アップデート、またはデータを削除してからバージョンアップを行えば解決する。
-これらの不具合はver1.03パッチで修正はされた…が、1.03パッチでも新たな問題点が発生した。
-''ハードスタイルの冴島閑の強化「桜花連斬」を直接ヒット、または通常攻撃からのキャンセルヒットで空中でフリーズし、動けなくなる。''
--高確率で発生してしまうので、バグを起こしたくなければハードスタイル時にこの必殺技が事実上封印されてしまうことになる。ガードキャンセルやカウンターヒットでの使用であれば一応発生しないらしい。解除方法としては固まった閑に攻撃を当てればよい。
---ちなみに通常版「桜花連斬」でも、極稀ではあるが発生する。
-PS3のダウンロード購入版のみパッチが当てられない不具合があったが、後にパッチが配信され解決された。
-不具合の修正だけではなく、実は公式アナウンスされていない調整が施されている((ver1.02の時は公式ブログ直々に修正・調整部分が細かく記述がされていたが、ver1.03パッチの場合では問題部分修正と「大きなサポート」という言い回しだけになり、具体的な調整内容は提示していない。))。
--現在判明している調整点は、浮き方、やられ方の若干の変更。これにより全キャラ空中コンボが繋がりやすくなった。一部の攻撃にも調整が入っている。
---問題であった「未来ガジェット4号ループ運び」はやり方が変わっただけでまだ行える。かつ、一部のキャラも同じような運びコンボを持つように。
---とはいえキャラランクに影響する程の物は殆ど無い。1.02で強かったキャラは据え置き、または若干上昇したと感じる位。
-オンライン部分の問題
--ラグが酷い。360版ではそれほど問題はなく、対戦はできるレベル。だが問題はPS3版。Ver1.02になり当初に比べたらマシにはなったものの、それでも正直まともに対戦できないレベルである。
---回線相性がよほど良いプレイヤー同士では無い限りは(であっても)、良好な状態での対戦は現在のところ厳しい。
--加えて前作同様に「待ち受け中のトレーニングモード無し」「プレイヤーマッチで途中入出場不可」「任意パス(順番回し)機能無し」など、細かいところに気が利いておらず、不便(一応、プレイヤーマッチング待機画面時の待機制限時間切れを利用することで順番回し自体は可能)。
---配信専用低価格ゲームでならまだしも、高額なパッケージゲームでこの仕様は配慮不足と言われても仕方がない。
----
**総評
続編が出ただけでも奇跡ではあるが、真っ当なブラッシュアップが施されたのは意外ではあった。~
前々作同様、発売前に全国各地で体験イベントが開催されたものの、前作で配信されていた体験版が本作では配信されず、宣伝的にも前作ほどのアピールが薄かったのが残念ではある。~
前述の通りオフラインモードのボリューム不足、初期のバージョンでのバランスの悪さやオンラインモードのラグや作り込みの甘さなどが早々に目立ってしまい、残念な出来であった。~
もっと作り込んでいたならば、シリーズの知名度や売り上げも伸ばせたのではないかという意見も多い。~
実際にPS3版の同作が発売されて以降、オンライン対戦の人数が急激に減ってしまい、発売前後には多くの大作ゲームが控えていた((発売前は『ジョジョASB』が存在し、こちらも問題点が多い作りであったため、「家庭用格ゲーに対する不信」がユーザーに募った時期であり、本作に対する影響が懸念されていた。そのうえ『モンハン4』もあり、同じ格ゲージャンルの『ブレイブルーCP』まで控えていた。))。~
対戦部分に関しては強さの優劣は発生する((バージョン1.02から受け身とダメージ補正が調整され、一部の攻撃とハードスタイルが強め傾向になっている。1.03からは全キャラコンボ能力が上昇した感じがあり、前バージョンに比べ大味気味にはなったものの、先述の『未来ガジェット4号』周りを除けば概ね良好バランスである。))ものの、現在は充分にやりこみ、堪能し続けられるまでになっている。高く評価しているユーザーもおり、惜しいことである。~
メーカーとしても扱いは難しいだろう。今のところプレイの灯を絶やさないようにしながら、長い目でゲームの動向を見守るしかないのかも知れない。~
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**余談
-発売後のメーカーの動向もアップデートは行われているもののあまり積極的ではなく、かつ今作では設定資料集の発売予定がない((限定版に解説指南書であるゲームガイドブックが付属されてはいるが、あくまで説明書の延長でキャラ設定の掘り下げなどはされていない。))など、ユーザーに対するフォローやアクションが少かった。
--加えて毎回なにかしらの不具合が生じるパッチ修正、プレイヤーが求めている調整とメーカーの思い描く調整との行き違いもあり、振り回されていると感じてしまったユーザーも多かった。
--なお前述の体験イベントにおいて、前作で実施された公式大会を、本作では定期的に実施する事を計画しているとスタッフが公言していたのだが、残念ながら実現しなかった。
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**その後の展開
-2020年10月16日にアメリカの“ROCKET PANDA GAMES”より久々のシリーズ最新作である『ファントムブレイカー:オムニア』が発表された。
--プラットフォームはPS4/One/Switch/Win(Steam)。本作にグレードアップを施したもので、新プレイキャラであるアーティファクターとマエストラが追加された。
--「2021年に全世界同時配信する!」と報じられたが2022年3月15日に延期された。''「やはり」と言うか何と言うか。''
--皆勤賞の''巨乳''巫女こと九紋稚の声を担当した松来未祐((「まつき・みゆ」と読む。本名及び旧芸名は松木美愛子(まつき・みえこ)。))氏はこの世を去って久しい(PS4版『オーバードライブ』発売から約3ヶ月後「[[慢性活動性EBウイルス感染症>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%A2%E6%80%A7%E6%B4%BB%E5%8B%95%E6%80%A7EB%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87]]」と言う難病により''38歳の若さで''帰らぬ人となった)((彼女の死はテレビ番組『ザ!世界仰天ニュース』でも採り上げられた。))が、彼女の後任を決めていないのかボイスが流用されている。
--Win(Steam)版には初期設定だとゲームパッドによっては正常に認識できない不具合がある。
---この場合、ライブラリからタイトルを右クリックしてプロパティを開き、コントローラ設定のオーバーライドの項目を「Steam入力を有効にする」か「Steam入力を無効にする」かのどちらかに変更する必要がある。
---これでも認識しない場合、ライブラリからタイトル右クリックして「管理」→「コントローラレイアウト」を開いて設定する必要がある。
--また、''パンチラ描写なし''、『エクストラ』勢が''3Dのまま''、やはり''最後のボスがインフィニティ''など他にも問題が在る。
---因みに''追加新キャラは2Dドット''である。何とも中途半端。尤も[[インタビュー>https://automaton-media.com/articles/interviewsjp/20171207-58582/]]を見る限り元々発売する予定が無かった様だが。
-2022年6月28日、MAGES.は本シリーズのIPをROCKET PANDA GAMESに委譲。
--大会でのトラブルやDLC打ち切りなど元からMAGES.にやる気が感じられなかったが、結局は権利を半ば手放す事で有耶無耶にされた感がある。