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コズモギャング・ザ・ビデオ」を以下のとおり復元します。
*コズモギャング・ザ・ビデオ
【こずもぎゃんぐざびでお】
|ジャンル|シューティング|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|ナムコ|
|稼動開始日|1990年|
|プレイ人数|1~2人|
|配信|バーチャルコンソールアーケード:2009年8月4日/800Wiiポイント|
|判定|なし|
|ポイント|コミカル路線のギャラクシアン&br()目新しさは薄いが無難な作り|
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#contents(fromhere)
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**概要
-1990年にてナムコ(現:バンダイナムコゲームス)からリリースされた固定画面型縦シューティングで、エレメカ『コズモギャングズ』の派生作品の一つ。

-コズモポリスの戦闘機「ハイパービート」を操作し、盗賊団「コズモギャングズ」を撃退するのが目的のスト-リー設定。

-同社の『[[ギャラクシアン]]』の系譜を受け継いだ作品の一つである。発表当初のタイトルは『コズモギャラクシアン』であった。

-既に需要が縮小傾向にあったこの系統のゲームがナムコからリリースされたのは久々となる。

-二人同時プレイ可能。全33ステージ((ゲーム内でのステージは「ギャング」という表示だが、便宜上このページではステージ表記とする。))構成 + 4回のチャレンジングステージ。


**主なルール
-操作系統。
--本作はレバーと1ボタンを使用する。
---レバー左右でハイパービート(以下自機)の左右移動。画面端で端側のレバーを入れ続けると自機のやられ判定を微小に縮める事が可能。
---ボタンで直進型メインショットを放つ。
--二人同時プレイ時では「1P側自機が2P側自機の若干上の位置にいる」という状態での操作となる。
---その為、1P側と2P側のお互いが被さる事がない状態でのプレイができる。

-ステージクリア条件について。
--メインステージにおいては、画面内に沸いてくるコズモギャング(以下敵)どもをメインショットなどで倒し、完全に全滅させればそのステージはクリアとなる。
---各ステージは「複数の敵が順々で現れた後に大規模な編成を組み、そいつらが散り散りになって自機に襲い掛かる」という流れが主となる。
---敵の中には「倒さないと画面外へ逃げてしまい、二度と登場しない」ものや、「障害物扱いで倒さなくてもクリアに影響しない」ものもいる。
---『ギャラクシアンシリーズ』の例に漏れず、大方の敵は「画面下端に突進した後に、倒されるまでは画面上から何度でも再登場してくる」という移動法則を持っている。
---最終ステージ(ステージ33)はコズモギャングズの親玉「ドン・コズモ」との直接対決となっており、複数本のライフゲージを0にしなければならない。

-チャレンジングステージについて。
--メインの特定ステージクリア後には、派生元である『コズモギャングズ』を画面上で再現した「チャレンジングステージ」というボーナスステージが挟まれる。
---このステージにはミス要因はなく、いかなる結果であろうと必ずノーリスクで次のステージへ進める。
---5匹の「子ギャング」が下方向に迫ってくるので、そいつをメインショットで撃って上方向に弾いていかなければならない(完全に子ギャングらを倒す手段はない)。
---画面下位置には5つの「エネルギーコンテナ」が置かれており、子ギャングを弾かないでいるとエネルギーコンテナを盗んでいってしまう。最初のチャレンジングステージでは原作を踏襲して下・上にしか動かないが、先のステージではどんどん不可解な動きをするようになる。
---制限時間が0になるか、エネルギーコンテナを盗んだ子ギャングが1匹でも画面上位置のラインに持ち帰ってしまうとステージ終了となる。
---ステージ終了後はプレイ結果によって様々なスコアボーナスが獲得できる。制限時間が終了するまでエネルギーコンテナに触れられなければ最高の100万点、速攻でエネルギーコンテを持ち帰られて短時間で終了すると最低の10点となる。

-アイテムについて。
--メインステージにて特定の敵を倒すと様々なアイテムを落とす。
---「アーマー」は自動的に破壊した自機側へ回収されるので、任意で取得する必要はない。
---「アーマー」と「ポイントアップ」の効果はチャレンジンステージに進むまで有効。それ以外のアイテム効果はそのステージをクリアするまで有効。
---「アーマー」以外のアイテムは画面下に落っこちても、3回までならある程度の浮き上がりを起こし、すぐには消滅しない仕様となる。
--アイテムの種類は以下の通り。
---「アーマー」…自機のメインショットが二方向になる効果。自機がミスすると効力は失われてしまう。
---「ポイントアップ」…入手する度に敵を倒したスコアに1倍づつの倍率がかかる効果。倍率は最高で16倍まで増やせる。16倍の時に取得すると7650点加算((画面上の表示では倍率がかかっているように見えるが、実際にはこの7650点には倍率がかからない))。
---「クモの巣」…一定時間敵の動きが鈍くなる効果。
---「トルネード」…取得後にボタンを押すと、広範囲の攻撃判定を誇るトルネードを一定時間だけ放てる効果。
---「びっくり箱」…一定時間敵の動きが止まる効果。
---「バリア」…1回だけ敵のダメージを無効化できる効果。
---「機雷」…一定時間メインショットが低スピードで貫通性能を持つ機雷になる効果。
---「スペシャルフラッグ」…1UPの効果。取り逃しても次ステージで再度出現する親切仕様。
---「チェンジ」…二人同時プレイ限定アイテム。1P側と2P側の移動範囲が入れ替わる効果。
---「スーパーノヴァ」…二人同時プレイ限定アイテム。片方のプレイヤーがもう片方のプレイヤーを撃ち込むと、超強力な拡散弾が放てる効果。

-ミス条件について。
--敵や弾に触れると即ミスの残機制。ミス後は敵の動きが収まった後の途中復活となる。
---二人同時プレイは1クレジット・2クレジットどちらでも可能。残機数が共通所持で2クレジット使用時の残機数は5、1クレジット使用時の残機数は1である(ゲーム開始時の自機は含めず)。なお、一人プレイ時での残機数は2である(左と同じ)。2クレジットで開始した方が1機お得な設計である。
--コンティニューは可能。その場合はミス後の復活時と同じ状態での再スタートとなる。
---ゲーム開始時2コイン以上必要な設定では、コンティニューを半額で行える設定もある(標準はOFF)。


**評価点
-温故知新なゲーム性。
--90年代のゲームとしては非常に「分かりやすさ」に特化した内容である。
---本作は「レバー左右と1ボタン」のみの操作しか要せず、プレイスタイルも「敵の猛攻をかわしながら、やつらをショットで倒していけばいい」だけのシンプルさとなっている。
---良くいえば「余計なものを入れずに『ギャラクシアンシリーズ』の面白みを今風に凝縮したゲーム性」と解釈できる。
---だた懐かしいだけではなく、「この手のゲームとしてはやや珍しい二人同時プレイができる」「もぐら叩き感覚のチャレンジングステージが楽しめる」「ボーナス点要素が数多い」といった、本作ならではの要素も持っている。

-地味ながらもグラフィック・BGM周りの評価は高い。
--同期のナムコ作品の例に漏れず、グラフィックの書き込みは優秀である。
---ギャング達の可愛らしさが魅力的に描かれており、センスの良いコミカルな雰囲気が上手く表現できているのは見事としかいい様がない。
---各ステージ、及びチャレンジングステージの背景絵は一切の使い回しがなく、専属の絵柄が用意されている。&br()また、ステージを進める毎に「段々と敵の本拠地へ近づいている」という背景絵の変化が確認できる。
--コミカルながらも爽やかさを兼ね備えたBGMの数々。 
---決して熱々しい程のノリではないが、シューティングらしいかっこよさを持った楽曲メインとなっている。


**賛否両論点
-シンプルなゲーム性。
--良くいえば「余計なものを入れずに『ギャラクシアンシリーズ』の面白みを(当時から見て)今風に凝縮したゲーム性」と解釈できるが、悪くいえば「シンプルすぎて(当時としても)古臭いゲーム性」であり、これについてはプレイヤーによって評価が分かれる可能性がある。
//---もちろん、今(2017年現在)という時間から20年以上前のゲームを評価すれば古臭く見えるのは当たり前である。が、本作の少し後(弾幕系の登場)でSTGの進化が止まることを思えば、「とっつきやすさ(と、決して甘くはない難易度)を重視した」本作の意義も見えてくるかもしれない。弾幕系は、その難易度以上に見た目で敬遠されがちなとっつきの悪さがあるからだ。
//後年の視点からの言及はNG
--一方でゲームそのものは決して単調ではない。数ステージごとに新しい敵やギミックが投入され、パターン暗記とアドリブが程よく要求される内容は今遊んでも十分面白いと言えるだろう。

**問題点
-シンプル故の難易度の高さ。
--ステージ序盤は大人しいが、中盤以降の敵の猛攻が劇的に高くなっていく急上昇型の難易度となっている。
---本作の自機は左右にしか移動ができない故に、「敵を避ける行動範囲が大幅に限られる」という危機的状況に追い込まれやすい。
---アーマーアイテムを取得していないと、攻撃範囲の貧弱さにより危険な目に遭いやすくなる。もし、アーマー取得状態で敵ラッシュ中にミスしてしまうとしょげる事は必至となる。
---スコアによる残機アップが存在しないのも難易度上昇に一役買っている。
--またどのようなアイテムが出るかはランダムなので、難所で役に立つアイテムが出るかどうかが運しだいというのも地味に難易度上昇要因と化している。なにせ唯一の残機アップ手段であるスペシャルフラッグですら確実に出るとは限らないのだ(比較的出現しやすいステージはあるようだ)

-使用されている曲数が少ない。
--メインステージの曲はたった2曲、それも1分未満の長さなのでどうしても少ないという印象は否めない。
---ただしチャレンジグステージはバリエーションごとに曲が用意されている。
---またプレイ中は曲がループする前にクリアするか、敵のラッシュを捌くのに必死で曲をゆっくり聞く暇が無いというパターンになりがちなので、自分で遊ぶ分にはそこまで気にならないという意見もある。


**総評
正直なところ、ゲームとしての新鮮味は薄く、「ギャラクシアンのゲーム性を(当時としては)今風にしてコミカルに味付けした」というべき作品で見られがちだが、ゲームとしての完成度はなかなか高い。

**続編
-続編として『コズモギャング・ザ・パズル(海外名:PUCK ATTACK)』という落ちものパズルゲームがリリースされているが、本作のジャンルを継承した関連作はリリースされていない。
--本作を手がけた見城こうじ氏による『ギャラガ アレンジメント』が、やや本作のテイストに近い。

**余談
-面クリア時に鳴るジングルは、後にテレビ番組『どうぶつ奇想天外!』の正解時ジングルとして使われた。このゲームをやったことのない人でも、聴いた事のある人は多いだろう。
--コズモギャング・ザ・パズルとのカップリングだが、サウンドトラックも発売されている。


**家庭用移殖
-スーパーファミコン版(1992年10月29日発売、ナムコ/プリズム企画)
--家庭用唯一のパッケージ移殖。AC版と比べると横画面に引き伸ばされている(実解像度の256*224的には縦が大幅に狭くなり、横幅が少しだけ増えた)・ゲーム中の得点表示が省かれている・・など相違があるが、移殖度は高い。二人同時プレイも可能。

-Wii版(2009年8月4日配信、バンダイナムコゲームス)
--バーチャルコンソールアーケードにて配信。タイトル画面のロゴがバンダイナムコゲームスになっている、オプションで残機設定が可能((アーケード版では、ディップスイッチの設定でも残機設定ができなかった))などの違いがあるがほぼアーケードそのままでプレイできる。

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