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*長靴をはいた猫 世界一周80日大冒険 【ながぐつをはいたねこ せかいいっしゅうはちじゅうにちだいぼうけん】 |ジャンル|アクション|&image(2006025902.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HCK)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|512KbitROMカートリッジ|~| |発売元|東映動画|~| |開発元|ショウエイシステム|~| |発売日|1986年11月21日|~| |定価|4,900円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|''とんでもなく低レベルなグラフィック''&br()覚えられないアイテム&br()深刻な表現力不足&br()BGM仕事しろ&br()ペロの冒険はまだまだ始まったばかりなのだから!!|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 アニメ映画「長靴をはいた猫 80日間世界一周」を題材にした横スクロールのアクションゲーム。主人公の猫ペロは、80日で世界を一周できるかどうかで金持ちの豚グルーモンと賭けをする。様々な乗り物を操り、グルーモンが差し向けたガリガリ博士やその部下、猫族の殺し屋といった攻撃をかいくぐりながら、80日以内での世界一周を目指す。 ---- **ゲーム内容 -十字ボタン+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。全8面。 -乗り物(潜水艦、気球)に乗っている面ではジャンプボタンで水中のマリオのように浮上できる。 -ライフ制+残機制を併用しており、敵や敵の弾に当たるとライフが1減少し(初期値5)、ライフが全て無くなるかステージ内の穴に落ちると1ミス。一部を除き、ステージの最初から再スタートとなる。 --残機が全て無くなるとゲームオーバー。コンティニューは存在しない。 プレイヤーであるペロは徒歩でステージ内を進む面もあれば、蒸気船、クラシックカー、雪上船に乗ったり、潜水艦、気球に乗って進む面もある。最終ステージは上方スクロールで消える床と敵だらけの塔を登っていく。 原作の通り、80日(実時間で1時間)が制限時間となっている。ゲーム中は画面右上に表示されている時間が減少していき、80日経過してしまうと当然残機に関わらずゲームオーバーとなる。ミスしてステージの最初に戻されようが時間は減少したまま。 ---- **問題点 このゲームの何よりの問題点は凄まじいまでの稚拙なグラフィックである。あまりに酷すぎてプレイ意欲が失せてくる。 -背景はどのステージもベタ塗り。 -ステージのグラフィックも稚拙で奥行き感が感じられないし、デザイン上どこが足場なのか視認しづらいところもありゲーム性にとってもよろしくない。 -「猫族の殺し屋」「猫族の船」「殺し屋バギー」などなど、いろいろな敵が出てくるが、そのどれもが''小学校低学年のMSペイントの落書きレベル''のグラフィックと言っても過言ではない。そして何より''画面の方(つまりプレイヤーの方)を向きながら真横にナイフを突き出してピョコピョコ振って高速ダッシュしてくる''。 --ペロに関してもプレイヤーの方を向いたまま潜水艦や気球を操縦したり、ニュートラル時にこちらを向いている。 --敵を倒してもなんのリアクションもなく、ただ一瞬で消えて得点が表示されるだけ。 -1~3面の最後にはボスの「グレート」((ドラゴンズレアの入口のドラゴンのような敵))が待っているが、1~2面で水面から顔を出しているのに対し3面では''地中から顔を出す。'' -2面(蒸気船)、7面(気球)では、途中嵐に襲われ、その時雷が落ちてくるのだが、''茶色のゾウリムシにしか見えない。「いん石」はヒトデにしか見えないし、「トグロムシ」なる敵はウ○コにしか見えない。''ちなみに雷は撃ち落とせる。 -アイテムがわかりづらい。ステージ各所に配置されているアイテムは種類が豊富なくせに''全て同じ形の長靴であり、その上下左右の向きと赤色・灰色・あるいはその二色の点滅、の組み合わせで区別''されている。((潜水艦で進む5面のみ、赤い長靴が緑色の長靴に、灰色の長靴が黄色のふちどりの長靴に変わる。))そんなの''覚えられるわけがない''し覚えたところでグラフィックが非常に小さいのでパッと見でわかりづらい。しかも点滅もやたら早くて識別できない。 --テキトーに拾えばいいかと思えば、マイナス効果の長靴も何種類もあるのでそうもいかない。((「10日制限時間が減る」というシャレにならないものもある。一応マイナス効果のあるものは高得点なのだが・・・))なぜもっとたくさんの色を使ったり長靴以外の形を使わなかったのか甚だ疑問である。 -2面の蒸気船では海上を進むという設定なのだが、Aボタンで蒸気船なのに大きくジャンプできたり、海上のはずなのに凹凸がある地形を進む場面がある(荒波を乗り越える、という場面を描写したかったのだろうが)。また、2面及び7面において一定エリアに差しかかると発生する雷雲と稲光の演出が、激しいフラッシュによる点滅表現でかなり目によろしくない。 --3面のクラシックカーもなぜかジャンプできる。 -ペロのやられ方が微妙、敵の動き方もスライド移動である。しかもジャンプ中や降下中に画面がスクロールすると引きずられて動く。 -''BGMは単音しかない''。数が少なく、1ループ10秒もなく非常に短いので単調。また、複数敵が出るとすぐに処理落ちする。 -最終ステージをクリアしても''エンディングなど存在せず、すぐに次の周に突入''。苦労してクリアした達成感等まるで無い。 ---- **評価点 -3面で舗装されていない道を進む際にクラシックカーが揺れる点は凝っている。 ---- **総評 とにかくスタッフの表現力・発想力不足が随所でうかがえる。バグは特に無いが、あまりに単調過ぎてプレイすると眠気を誘われるほどである。~ クソゲーメーカーとして有名な東映動画の中では比較的マイナーな作品ではある。