「がんばれゴエモン ~来るなら恋!綾繁一家の黒い影~」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
がんばれゴエモン ~来るなら恋!綾繁一家の黒い影~」を以下のとおり復元します。
//追記・修正する際は、過剰なスタッフ叩きにならないよう留意してください
*がんばれゴエモン ~来るなら恋!綾繁一家の黒い影~
【がんばれごえもん くるならこい あやしげいっかのくろいかげ】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000069TYW,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/2791/946/img55857116.jpg,width=160)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|コナミ|~|
|開発元|コナミコンピュータエンタテイメント名古屋|~|
|発売日|1998年12月23日|~|
|定価|5,800円(税抜)|~|
|廉価版|コナミ・ザ・ベスト:2000年7月6日/オープン価格|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|何度も同じ道を往復させられる&br()雑なグラフィック|~|
|>|>|CENTER:''[[がんばれゴエモンシリーズリンク>がんばれゴエモンシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『がんばれゴエモン』シリーズのひとつで、『[[宇宙海賊アコギング>がんばれゴエモン ~宇宙海賊アコギング~]]』に続くPS版ゴエモンシリーズの第2作目。~
同日に発売された『[[でろでろ道中>がんばれゴエモン ~でろでろ道中 オバケてんこ盛り~]]』が横スクロールアクションであるのに対し、本作は『[[ネオ桃山幕府のおどり>がんばれゴエモン ~ネオ桃山幕府のおどり~]]』と同様の俯瞰視点の3Dアクションアドベンチャーとなっている。

『ネオ桃山幕府』の評価が高かったため本作も期待されていたが、中身はとんでもない地雷であった。
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**あらすじ
ある日、自分を呼ぶ声で目覚めたゴエモンはあまりに煩かったため、起き上がりながら怒鳴りつける。~
だが起こしに来たのはおみっちゃんであり、そのゴエモンの態度に機嫌を損ねてしまう。~
おみっちゃんの機嫌を取るため、エビス丸と共に山へドングリを拾いに行くが、山でキノコを拾い食いしたエビス丸が倒れてしまう~
そこに現れたヤブと名乗る医者の手当てによりエビス丸は事なきを得る。~
世話の上、更にヤブからドングリをもらい、礼を言いながら町にもどると、なんとおみっちゃんが謎のあやしげなヤツらに連れ去られていた~
おみっちゃんを救うべくゴエモンとエビス丸の旅が始まるのだった。
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**問題点
//問題点が列挙され過ぎて要点が行方不明になっていた為、大幅に整理しました。
本作の問題点を簡潔にまとめると、『ゲーム性の感じられない単調な作業を、酷いグラフィックと不親切なカメラワークの元で長時間やらされる』という点に尽きる。~
シナリオやインターフェースなど、脇を固める細かい部分まで粗雑な作りとなっており、従来ファンの失望及び絶望?を誘う出来に仕上がってしまった。

''ゲームシステム''~
-''単調過ぎるゲーム性''。
-本作最大の問題点。このゲームの殆どは、敵がまばらに配置された3D空間を淡々と進む''作業''に費やされる。
--ステージ構成があまりにも雑。やる事といえば敵がいる平野を通り抜けて行くか、水平移動する足場を渡っていくかするだけ。地形はワンパターンで、地面の起伏が全くと言って良いほど存在しない。その上、''ステージギミックが動く足場くらいしか存在しない。''凝ったアクションは殆ど必要とされず、始めてから1時間と経たずに飽きを感じる事になる。
---せっかく「地のエビス丸」「空のサスケ」「海のヤエ」という、各キャラ毎の特性を意識したステージを用意されているのだから、サスケは高所にある足場を飛行の術で進むアクロバティックなステージ、ヤエは水中ダンジョンを人魚変化で渡っていくステージなどのように相応の個性付けをすれば変化がついたはずである。

-そんなシステムを更に悪化させているのがゲームバランス
--道中のザコ敵は初期状態だと''1分近く殴り続けないと倒せないくらい硬い''。「中ボスクラスの敵が」ではなく「''ザコ敵全てが''」である。
---ザコ敵なので、それほど強くは無い。慣れてくれば無傷で倒せる。だが逆に言えば、まともに敵を倒そうとすると退屈な作業を強いられる事も意味している。
--今作では弱攻撃と強攻撃、それらを駆使したコンボや必殺技があるのだが、弱攻撃はまだしも強攻撃でもザコ敵一匹倒すのに数回コンボを叩き込まねばならない。
---そもそもゴエモンはコンボを重視するような作風のゲームではない。
--そのくせ落とす小判は1枚だけ。その上、最終ステージではアイテムを購入できずザコ敵を倒す必要は無いため、今作の敵は基本的に無視することが推奨される。「ネオ桃山」がそうだったように、広い3D空間に配置された敵を避けるのはさほど難しくは無い。
--その為、''このゲームでやることはいよいよ足場を渡る事くらいしか無くなる。''


''グラフィック''~
ゲーム性に次いで、本作で槍玉に挙げられている点の一つ。~
キャラやマップの造形、3D空間の処理なども含め、この時代のPS作品として見ても明らかに質が低すぎる。~
誰であっても一目で分かる程のレベルであり、はっきり言ってゲーム以前の問題点と化している。

-全般の問題点。
--全体的にポリゴンが粗くて汚く、アクションシーン、デモシーン全般におけるポリゴンモデルの動きも全体的にぎこちない。

-マップ造形の適当さ。
--地面や足場の無い背景部分には一切何も描画されておらず、足場を飛び移るアクションを多用させられるせいもあって''異次元空間に浮かんでいるようにしか見えない''。
--全編通して、マップのテクスチャに線の後がくっきりと見えてしまっている。
--ステージは似たような構成でテクスチャが違うだけなので、冒険している場所の雰囲気が殆ど伝わって来ない。

-最悪なカメラワーク。3Dゲーム初期のゲーム(クソゲー)にありがちな問題点だが、本作も例外ではない。
--視点は妙に斜め上で固定されていて、進行方向が見えず、遊び辛い。
--敵に近づくとカメラがその敵を追尾するようになるため距離感が掴みづらく、無視して先へ進もうとして落下する…といった問題も。
--マップに入ると、キャラを映さずに進行方向の側からプレイヤーへカメラが移動する演出が入る。この間もキャラ操作が可能となっているため誤操作の原因になる。

-キャラ造形の酷さ。
--古参女性キャラであるヤエの作画崩壊が特に酷い。他のプレイヤーキャラ3人と比べても極端な差で、ファンから「''ヤエに見えない''」と言われるレベル。
//---デフォルメが利いたデザインとなっている他のキャラよりも頭身が若干高めとなっているヤエでは、その辺りの誤魔化しが出来なかったのだろう。
--表情変化や瞬き・口パクの表現もできていない。
---N64版ではポリゴンのテクスチャをリアルタイムで切り替えるという手法でキャラクターの表情を表現していた。~
ハードが違うとはいえ、プレイステーションの性能ならばこれくらいのことは十分再現できたはず。

-専用インパクトの出来も酷い。
--特にヤエインパクトが酷い。目や口などのパーツ一つ一つはそれほど変でもないが、顔が濃く非常に怖い。
//バケモノじみてるかどうかは主観によるところが大きいので修正。
---人魚変化中のヤエをモチーフとしたデザイン自体は悪くないものの、肝心の表現がいまひとつなせいでせっかくのデザインが活かしきれてない。
//---造った物知りじいさん曰く「華麗なプロポーションが魅力」とのことだが、この顔でプロポーションがどうのと言われても反応に困る。~
//いかんせん表現力が壊滅的過ぎて、魅力が半減なんて生易しいレベルではない。
//誇張し過ぎの感があるのでCO。
--サスケインパクトも同様に顔が怖い。一応、凶暴なノーズアートを特徴としているとのことだが、勿論サスケはこんなイメージのキャラではない。
--エビス丸インパクトも微妙な出来ではあるが、エビス丸自身がコミカルなギャグキャラである分だけ、他の2体に比べてまだマシな方。
---もとよりゴエモンインパクト自体が「ゴエモンとは似ても似つかない不細工なデザイン」という設定なので、各インパクトのデザインもその設定を踏襲したものだと考えればそこまでおかしくはない((また、エビス丸とサスケのインパクトについてはそれぞれものしりじいさんが「いやいや作った」「仕方なく作った」という設定になっているので、そのせいで適当なデザインだという見方もできなくはないが。))が、それにしてももう少しまともに見栄えするデザインにはならなかったのかと思わざるを得ないところ。
--肝心の合体シーンも非常にお粗末。~
「''各専用インパクトが変形してゴエモンインパクトの強化パーツになり本体と合体''」という流れなのだが、変形プロセスの描写が極めて適当で、~
「''合体に必要のないパーツ部分がスポーンと外れて画面外にすっとんでいく''」という、非常に手抜き感が漂う代物。~
凶悪な外観のサスケインパクトやヤエインパクトの頭や腕がぶっとんでいく様はもはや完全にホラーの域である。
---ロボットアニメ「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」の合体シーンでは本作同様の描写があるが、そちらでは余りパーツが出る理由がきちんと存在しているのに対し、そもそもインパクト自体にそのような設定や演出があるわけではないので、パロディのつもりだったとしても手抜きに映るのも仕方ないだろう。
--当然いずれも後のシリーズに登場することなく黒歴史化。合体インパクトというコンセプトは悪くないだけにもったいない。
//--対する敵の巨大メカの方はというと、ラスボスの巨大メカはヒーローロボットのような風貌になっている。
//---対してそれ以外の敵ロボは顔の部分が統一されているがその顔が異常に気持ち悪いデザイン。恐らく敵集団が「怪しげなやつら」という設定を表現してのことだろうが、そのせいでラスボスだけが世界観から浮いてしまっている。
//インパクトの出来についての記述なのでCO。
-ポーズ画面やインパクト戦の戦闘画面などのUIのデザインも全体的にショボく、PS極初期の時代を思わせるチープさである。

''シナリオ・演出''~
-シナリオの内容も何かと粗が多い。
--ギャグは寒くて滑っている感があり、会話のテンポの悪さがそれに拍車をかけてしまっている。ギャグに合わせて笑い声を流すお馴染みの演出((『3』や『ネオ桃山幕府』で存在した通称:笑システム。確信犯的に「さむ~いギャグにもあたたかな笑いでフォローします」とパッケージ裏で書かれていた。))でのフォローもない分、余計に寒々しさを助長している。
--メタ発言やギャグシーンでもないのに、ゴエモンがゲーム内部の用語を不自然にゲーム中で使いだす。
--医者がそこまで悪い事をしたわけでもないのに、唐突にゴエモンに説教される。自分の作った薬がバカ売れしたのがきっかけで本作のボス(妻と子)を守銭奴にしてしまったという程度で、寧ろ気の毒な立場。開発段階では医者も悪役だったのでその名残だろうか。
--ラスボスの1人が改心するシーンがギャグシーンのように流される。しかもそのキャラは以下完全に放置されたままゲームは終了する。
//---更にもう1人のラスボスは改心したのかしていないのかよく分からない行動をする。
//妖繁の息子のことならあの時点では改心してない。母親の改心後も悪あがきしてゴエモンに勝負を挑んでくるっていう流れ。

-シナリオ構成の悪さ
--旧作と比べてシナリオが極端に短く「シナリオ冒頭の戦闘で傷ついたゴエモンの治療のために3人で薬を探す」→「インパクトの修理のための部品集め」の流れをこなした後はそのまま「ラスボスのダンジョンへ突入」……と非常にあっけない。

-ムービーシーンの手抜きや演出のテンポの悪さ。
--主に巨大ロボが出てくる場面は背景が無くまっさらなグラデーションのみ。
--エビス丸を棒立ちのまま不自然に斜めに傾けたりと、それ以外のムービーシーンも何かと雑。
--ザコキャラ3人組が出てくるシーンはなぜか総じてテンポが悪い。搭乗したロボットが爆発してふっ飛ばされる際にわざわざ一人ずつ飛んでいくなど。

''その他の問題点''~
-無個性化したキャラ性能。
--プレイヤーキャラ4人とも性能はほぼ一緒。違うといえば一部の必殺技の性能や、物知りじいさんとの会話内容くらいである。
--従来のゴエモンシリーズは各キャラの個性的な能力を場面に応じて使い分けて攻略するのがウリだったのだが、シリーズの特色が完全に殺されてしまっている。
---ゴエモンシリーズに限らず、プレイヤーキャラを選べるゲームでキャラに個性付けがないのは問題である。
--又、ダンジョンによって使用キャラが固定されてしまうため、キャラチェンジが余計に無意味になっている。
--各キャラ専用インパクトや合体インパクトについても体力・防御力面の微妙な差しか設けられておらず、これまた無個性である。

-小判や手裏剣といった、お馴染みのサブウェポンの削除。
--一応、道端に落ちているかんしゃく玉を拾って投げることができるが、設置場所が非常に少ないのが災いして空気と化している。

-まねき猫システムの改悪。
--アイテムの招き猫を取得すると体力の最大値が上がる(銀は4個で金は1個)お馴染みのシステムだが、本作では3段階ほど上がると''それ以上増えなくなる''。
---ただし、銀を10個、金を5個を集めると各キャラの隠し秘技が使えるようになるという特典はある。

-イベントアイテムを入手できる枠が4つしかない。
--その内ゲーム序盤で入手するドングリで1枠埋まっているので実質3枠。
--このせいで後述のインパクトの部品集めのために何度も行き来せねばならず、作業感の助長に繋がっている。一度に3つまでしか持って帰れないのに部品は無駄に多く、なんと12個もある。
---そもそも専用のイベントアイテム欄というのは、アイテム欄を通常アイテムと共有することで発生する「イベントアイテムの存在による通常アイテムの所持数の圧迫」という不都合を解消するための措置であり、「イベントアイテムの最大所持数が少ないせいでまともな数を所持できない」というのでは本末転倒である。

-アイテムの仕様が面倒。
--回復アイテムのだんごは過去作のように取得時点で回復するのではなく、いちいちスタートボタンでポーズメニューを開いて使用しなければならない。
--任意のタイミングで回復できるものの、タイミングを選ぶメリットは全くと言っていいほどない。
--体力最大の時でも蓄積できるのが長所だが、そうでないときはひたすら煩わしくなってしまう。

-モーションは基本もっさりしておりコンボによる爽快感はあまりない。
--また、本作ではなぜかどのキャラも共通して蹴りが出せる。そこまでして攻撃方法を増やす必要性も感じられない上、頭身が高めなヤエはともかくエビス丸やサスケのデフォルメ体型では無理がありすぎる。

-ラスボス前のボスがおにぎり所有前提の難しさ。
--その前のラストダンジョンはやたら力が入った迷路であり、敵の追尾も嫌らしい。
--その上、「難しい」というより「理不尽」というべき調整になっている。相手は高い攻撃力と長いリーチを誇り、さらには時間制限まであるという始末。
--しかも攻撃を食らうとこちらが行動不能になることがあるためハメられやすい。
--尚、コンティニュー前におにぎり・団子・お守りを使用していた場合、コンティニュー後ではこれらのアイテムがない状態で始まるため、技量次第では無理ゲーと化す。

-インパクト戦が非常にしょぼい。
--本作では主観視点はそのままながら戦闘フィールド内を自在に動き回れるようになっている。~
しかしながら、小判の連射ができないし、パンチは弱すぎ((一応、パンチを当てると必殺技ゲージのチャージが早くなる特典がある。))、エフェクトはしょぼい…等と散々な出来栄え。
--肝心の戦闘バランスの方はというと、時間経過でチャージされる必殺技を的確に当てていくだけで勝ててしまう。極端に大味なもの。

-世界観に合わないBGM
--和楽を基調に様々な音楽ジャンルの成分を取り込むのがこれまでのBGMの特徴であったが、本作では全編バリバリのロック調で統一されていて和風の成分が極めて少ないため、これまでに音楽面で築かれてきたゴエモンらしさが希薄になっている。

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**評価点
-OPムービーは綺麗でかっこよく仕上がっている。%%…まさにOP詐欺。%%

-イベントシーンがフルボイス化された。
--N64版2作ではフルボイス付きのシーンはOPとEDだけであるため一歩抜きんでていると言える点である。

-音楽の質は高い。
--世界観から乖離している面が目立つだけでBGMの質そのものは高く、クソ要素ばかりの本作における数少ない評価点として認める声も少なくない。
--特に、ヤエ専用ステージのしおから海岸やヤエインパクト戦のBGMは評価が高い曲である。
--また、過去作からのBGMのアレンジ流用はなく全て新曲。
---この時期の外部開発作品では、据え置き機・携帯機双方において過去作(特にSFC版作品)からのBGMの流用が多く、((本作発売から2年後の『大江戸大回転』に至っては、N64版シリーズの曲をアレンジ無しでそのまま使い回している。))この点について「さすがに手抜き感が否めない」「折角の新作なのだから新曲で統一してほしい」というユーザーの意見も少なからずあった為、世界観との融和性はともかく新曲で統一したこと自体は評価できる。

-4人それぞれの専用インパクトの登場と、最終決戦で全インパクトが合体する、ありそうでなかった展開。それだけに出来の酷さが惜しいところ。

-これまでとは一風趣の異なるシナリオ。
--「ゴエモンとインパクトが戦闘不能に追い込まれ、残りの3人がメインを張って活躍し、終盤で合流して力を合わせて最終決戦に挑む」というシナリオ展開そのものもこれまでになかったパターンであり、うまく描ければ一味違う熱い展開となったであろうだけに、シナリオ構成力やギャグの拙さが惜し過ぎる。
--お金を武器に日本全土を買い占めようとする敵の首領など敵キャラの個性にもゴエモンシリーズらしさがある。

-インパクト戦は前述の通り出来は悪いが従来とは違ったシステムのため、極僅かだが評価するプレイヤーもいる。
--逃げ回って必殺技を打つ戦法を封印すれば新しい発見がある…かもしれない。

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**総評
システム・シナリオ・グラフィックといったゲームを構成する要素のどれもが低質の極み。~
合体インパクトなどの光るアイデアも見受けられるものの、開発元の技術力・表現力があまりにも追いついていないばかりか、シリーズの特色やそれまでお馴染みだったシステムまでことごとく排除した結果シリーズの魅力が著しく削がれてしまい、褒められるところと言えばBGMの質くらいというクソゲーの典型的なパターンに陥ってしまった。~

出来の差が激しい外部開発作品中、最も評価の悪い問題作と言って差し支えない、非常に残念な一品である。

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**その後の展開
-結局ゴエモンシリーズはプレイステーション系列のハードにおいてヒット作を出すことが出来ず、本家シリーズは長らく頭打ちの状態となる。
『[[ゴエモン 新世代襲名!]]』『[[冒険時代活劇ゴエモン]]』ではキャラなどの設定を一新して再起を図るものの、評判は芳しいものではなかった。
---長い休眠期間を経て、2005年に正統な続編として出された『[[がんばれゴエモン ~東海道中 大江戸天狗り返しの巻~]]』が現在の事実上シリーズ最終作となっている。

-本作は発売時期が時期だけにクリスマスプレゼントとして被害に遭った人も多かった模様。
--N64の『でろでろ道中』は本作とハードは違うものの、同時発売だったため、結果的にシリーズファンの購入層がバラけてしまったのは否めないだろう。
---でろでろ道中は特に名作として高い評価を得ていただけに「本作の存在が売り上げに悪影響を与えた」とうがった見方をするファンも多い。
//ただし、ゴエモンシリーズの売上が大幅に落ちたのは3(170万)→きらきら道中(21万)の時ぐらいで以降は横這いで徐々に低下しており、恐らく実際には今作が直接的な原因では無いと思われる。~
//数字だけ見ると3が受け入れられなかったか、きらきら道中が外伝作品と勘違いされてそのままユーザーが自然消滅したかのどちらかではないかだろう。~
//また今作の売上は約8万本と止めを刺した原因とするには販売数が少なすぎるので、この時期に原因があると考えるならアニメ版の不出来による打ち切りとシリーズ乱発によるユーザー分散の2点が作用した結果のように思われる。
//内容的ににここが適切だと思うので移動。
//また、ゆき姫の売り上げについての記述がソース不足を理由にCOされてるので、こちらも原因の推察と合わせて売り上げに関する記述をCOさせていただきます。ソースを掲示の上で復帰させて下さい。
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//凋落の原因とする具体的根拠を上げろとの意見が出てるので余談節でなく独立項目化
**本作の風評について
-本作はシリーズファンから「ゴエモンシリーズ凋落の元凶」として叩かれることが非常に多いが、その理由については本作が2つの「当時の主流」との絡みで悪評判を拡散されやすい状況に置かれていた事が起因している。
--対応機種が発売当時シェア1位の家庭用ゲーム機プレイステーション用ソフトだった。
--発売当時NHK教育で放送されていたアニメ『カードキャプターさくら』で共演した丹下桜氏とくまいもとこ氏が本作でも共演した事が話題に挙がり、そちらのファンを多く惹きつける要因となったものの、肝心の出来栄えが上述の通りだったため、結果的にゴエモンシリーズに対する悪評ばかりが広まることとなった。
---もちろん、演じられた両氏にはなんら責任はないので、その点は誤解なきよう。
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**余談
-『でろでろ道中』の開発者が名古屋を訪れた際、本作に登場する[[新型インパクトのイメージイラスト>https://web.archive.org/web/20170911180025/http://www.konami.jp/gs/game/goegoe/library/0610_i_06.html]](公式サイトより)を見て悔しかったため、対抗すべくおみっちゃんをモデルとしたミスインパクトを登場させたらしい。声優は本作でおみっちゃんの声を担当した丹下桜氏。
--ちなみにゲーム中に登場する各インパクトは、このイラストとは似ても似つかないデザインになっている。

-ゴエモンシリーズの生みの親にしてシリーズ優良作を開発してきたKCE大阪に対して、こちらは過去にも『[[悪魔城ドラキュラ 漆黒たる前奏曲]]』や『[[パワプロGB]]』でやらかしたKCE名古屋の開発である。
--ゴエモンシリーズにおいても、本作の前に発売された『[[がんばれゴエモン ~黒船党の謎~]]』でやらかしていたためユーザーからの批判は大きく、『パワプロ』や『悪魔城』と本作を合わせて「''シリーズを潰すために作られた''」「''KCE名古屋の悪意の象徴''」とまで言われている。
---実際には「G1ステイブルシリーズ」やSS版『[[悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲]]』といったいったまともな作品も開発しており決して問題作しか作れないというわけではないのだが、それだけ不出来な作品の悪評が際立ってしまっているゆえというのが実情だろう。
//そちらまで叩くのは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の範疇でしかないので、要注意。
//ちょっと表現を修正。あと実際にまともな作品も作れてるのなら具体名も挙げてほしい。でないと中途半端な擁護に見えてしまうので。
--また『黒船党』ではヤエの扱いが非常に悪かったため、「''KCE名古屋はヤエが嫌いなのでは?''」とファンの間でささやかれた。
---いずれにせよ、KCE名古屋の過去の実績を踏まえると、有名シリーズの続編作を任せるにはあまりにも荷が重すぎたと言わざるを得ないだろう。

-公式のゴエモン総合サイト(閉鎖済み)に掲載されていた本家シリーズ制作者の蛭子悦延・山内円両氏の対談では、''敢えてタイトルを挙げてこれから語るかのように思わせて『きらきら道中』の話に切り替え、結局語らず仕舞い''と言う扱いをされている。(一応、開発資料は公開しているが)
--メインタイトルで数々の良作を生み出してきた両氏にとって、本作の立場がどのようなものであったかが伺える同時に、両氏の胸の内が暗に察せられる一幕といえよう。

-実は[[『BEMANI』シリーズ>BEMANIシリーズ]]のコンポーザーの一人、junこと辛島純子氏が本作BGMの作曲者の一人として参加している。
--彼女が「DDR MAX2」でシリーズに参入するのは、この4年後の事である。

-実はエビス丸インパクトは、本作に先駆け帯ひろ志氏の漫画版『2』のストーリーにて、オリジナル設定のメカとして登場していた。

-当時ゴエモンシリーズとタイアップしていた講談社の児童誌『コミックボンボン』にコミカライズが連載されたが、作者はこれまで担当していた帯ひろ志氏ではなく、同誌初登場となる山藤ひろみ氏である。一応、ラスボスは倒してはいるが短期間の打ち切りであり、単行本も発売していない。
--厳密には本作単独のコミカライズではなく、本作と『でろでろ道中』と同じく同時発売であったGBの『[[天狗党の逆襲>がんばれゴエモン ~天狗党の逆襲~]]』を混ぜたものである。その所為で内容もチグハグだが、本作だけを題材にしていたら数ヶ月すら持たなかった事だろう。
---当時はいわゆる「98年の誌面刷新」による、同誌の迷走が始まっていた時期でもある。

復元してよろしいですか?