【がんばれごえもん くるならこい あやしげいっかのくろいかげ】
ジャンル | アクション | |
対応機種 | プレイステーション | |
メディア | CD-ROM 1枚 | |
発売元 | コナミ | |
開発元 | コナミコンピュータエンタテイメント名古屋 | |
発売日 | 1998年12月23日 | |
定価 | 5,800円(税抜) | |
プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ | 1ブロック使用 | |
廉価版 |
コナミ・ザ・ベスト 2000年7月6日/オープン価格 |
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判定 | クソゲー | |
ポイント |
何度も同じ道を往復させられる手抜きシナリオ 硬すぎる雑魚敵 劣悪なカメラワークと低質なグラフィック |
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がんばれゴエモンシリーズ |
この世にはな。お金で買えない物もあるんでい!!
『がんばれゴエモン』シリーズのひとつで、『宇宙海賊アコギング』に続くPS版ゴエモンシリーズの第2作目。
同日に発売された『でろでろ道中』が横スクロールアクションであるのに対し、本作は『ネオ桃山幕府のおどり』と同様の俯瞰視点の3Dアクションアドベンチャーとなっている。
本作は『ゴエモン』シリーズの生みの親にしてシリーズ優良作を開発してきたKCE大阪ではなく、KCE名古屋が開発を担当している。
『ネオ桃山幕府』の評価が高かったため本作も期待されていたが、中身はとんでもない地雷であった。
ある日、自分を呼ぶ声で目覚めたゴエモンはあまりに煩かったため、起き上がりながら怒鳴りつける。
だが起こしに来たのはおみっちゃんであり、ゴエモンの態度に機嫌を損ねてしまう。
おみっちゃんの機嫌を取るため、エビス丸と共に「へっぽこ山」にドングリを採りに行くことになったゴエモンだが、山でキノコを拾い食いしたエビス丸が倒れてしまう。
そこに現れた「やぶ」と名乗る医者の手当てによりエビス丸は事なきを得る。
世話になったやぶに礼を言いながらドングリを手に町に戻ると、なんとおみっちゃんが「綾繁(あやしげ)一家」の使い走りを名乗る謎の3人組に連れ去られ、そこに綾繁の巨大ロボットが現れる。
こうして、おみっちゃんを救出すべくゴエモンたちの戦いが始まる。
『ネオ桃山幕府』同様の3Dアクションアドベンチャーだが、システムの細部は変更が施されており、趣が少々異なる。
本作の問題点を簡潔にまとめると、『ゲーム性の感じられない単調な作業を、酷いグラフィックと不親切なカメラワークで長時間やらされる』という点に尽きる。
シナリオやインターフェースなど、脇を固める細かい部分まで粗雑な作りとなっており、古参ファンの失望を誘う出来に仕上がってしまった。
単調過ぎるゲーム性
敵が無駄に硬い
カメラワークが悪い
グラフィックが粗い
専用インパクトの出来が悪い
当然いずれも後のシリーズに登場することなく黒歴史化。合体インパクトというコンセプトは悪くないだけにもったいない。
何かと粗の多いシナリオ
その他の問題点
システム・シナリオ・グラフィックといったゲームに必要とされる要素のどれもが低質の極み。
合体インパクトなどの光るアイデアも見受けられるものの、開発元の技術力・表現力があまりにも追いついていないばかりか、シリーズの特色やそれまでお馴染みだったシステムまでことごとく排除した結果シリーズの魅力が著しく削がれてしまい、褒められるところと言えばBGMの質くらいというクソゲーの典型パターンに陥ってしまった。
出来の差が激しい外部開発作品中、最も評価の悪い問題作と言って差し支えない、非常に残念な一品である。
*1 『3』や『ネオ桃山幕府』で存在した、通称「笑システム」。確信犯的に「さむ~いギャグにもあたたかな笑いでフォローします」とパッケージ裏に書かれていた。
*2 一応、パンチを当てると必殺技ゲージのチャージが早くなる特典がある。
*3 PS版『宇宙海賊アコギング』、N64版『もののけ双六』とGBC版『もののけ道中』は新曲とアレンジ曲の折衷、全曲が新曲で統一されているのはGBシリーズでは『さらわれたエビス丸』『天狗党の逆襲』『黒船党の謎』、据え置き機では『綾繁一家の黒い影』のみである。
*4 本作発売から2年後の『大江戸大回転』に至っては、N64で発売された作品のBGMをアレンジ無しでそのまま使い回している。