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スーパー特撮大戦2001」を以下のとおり復元します。
//全体的に長々書きすぎ(ちなみに、で横へ逸れてる文章が多すぎる)なので記述の省略、大量の脚注は不要な物は削除、脚注から外せるものは外す、''''による強調も多すぎてどこを強調したいのか不明なので削減、など全体的に記事修正
*スーパー特撮大戦2001
【すーぱーとくさつたいせん にせんいち】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005QBBN,image);|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|日本アートメディア|~|
|発売日|2001年9月6日|~|
|定価|6,800円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|致命的なバグ&br;''運ゲー同然の不条理すぎる難易度''&br;そのくせ負けバトルなのに負けられないという不可解さ&br;改造型差別&br;あんまり協力してないヒーロー達&br;出撃制限シビアすぎ&br;貧乏な敵組織&br;なげやりなシナリオ&br;悲しすぎるキカイダーの扱い&br;''巨大ユニットのことなんかいいよ''|~|
|>|>|CENTER:''[[バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ]]''&br;''[[ウルトラシリーズ>ウルトラマンシリーズ]]''&br;''[[仮面ライダーシリーズ]]''&br;''[[スーパー戦隊シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
成長システムなどに若干の違いがあるが、『[[スーパーロボット大戦>スーパーロボット大戦シリーズ]]』をベースに特撮を取り扱ったゲーム。~
スパロボにおける「スーパー系」「リアル系」に対応するのは生体改造兵器に変身する「バイオ系」と強化スーツを装着する「メタル系」。

#region(参戦作品一覧)
|ウルトラシリーズ|ウルトラマン|
|~|ウルトラセブン|
|~|帰ってきたウルトラマン|
|仮面ライダーシリーズ|仮面ライダー|
|~|仮面ライダーV3|
|~|仮面ライダーBLACK|
|~|仮面ライダーBLACK RX|
|スーパー戦隊シリーズ|秘密戦隊ゴレンジャー|
|宇宙刑事シリーズ|宇宙刑事ギャバン|
|~|宇宙刑事シャリバン|
|~|宇宙刑事シャイダー|
|等身大ヒーロー|人造人間キカイダー|
|~|キカイダー01(ゼロワン)|
|~|イナズマン|
|~|イナズマンF(フラッシュ)|
|巨大ロボット|ジャイアントロボ|
|~|スーパーロボット レッドバロン|
|~|大鉄人17(ワンセブン)|
|その他|バンプレストオリジナル|
#endregion

特撮のクロスオーバーゲームはウルトラマンや仮面ライダー同士がそれぞれ共演するものや、[[ガンダム>SDガンダムシリーズ]]を交えたSDキャラ達が活躍する『[[コンパチヒーローシリーズ>コンパチヒーローシリーズ]]』などがあるが、スパロボシリーズのように、版権の壁を越えての、原作をベースにしたクロスオーバー作品は2017年現在でも本作のみである。

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**特徴・システム
-武装、本体は改造か成長による育成が可能。
--改造に該当するのは科学で作られた仮面ライダーやキカイダーなどのキャラ。
--レベルアップによる成長に該当するのは生身の肉体に基づく力を持つイナズマンや宇宙刑事などのキャラ。
---それぞれのキャラ毎に本体は成長、武装は改造、のどちらかが割り当てられており、一例をあげるとゴレンジャーは本体-成長、武装-改造パターン。基本的にメカ要素のあるものが改造になる。

-Sサイズユニット(等身大ヒーロー)とLサイズユニット(巨大ヒーロー)
--サイズ相応にステータスは桁違いに設定されており、Sサイズユニットのステータスは攻防ともに2ケタ程度、Lサイズユニットのステータスは4ケタとなっている。
--サイズ違いに対しては専用の武器が必要であり、それを持たない場合同サイズの敵に対してしか攻撃を行う事は出来ない。

-拠点の占領と生産
--マップ上にある工場などの拠点を占領し、アイテムを生産することが出来る。
--拠点を占領できるのはオリジナル勢力である防衛隊員のユニットのみ。

-コンティニューするたびに敵のレベルが1つ下がる(最大で10)

-全体の軸となるオリジナルシナリオはウルトラシリーズの「超兵器R1号」を元にしたもの
--防衛組織の暗部が描かれるやや暗めのシナリオとなっている。


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**問題点
ユニットの分け方の問題、単純なユニット性能格差、戦闘マップのバランス取り等、全体的にゲームバランスに難がある。

***基本システム部分及び敵能力値の問題
-基本的に敵との能力差が激しく、ほとんどのキャラクターが手も足も出せずになぶり殺しにされるか即死する。
--命中率・回避率がシビアなうえに、それを補完する手段にも乏しく、ある程度のセーブ&ロードは必須。
---まともに調整されているのは序盤の数話のみである。
--後述の''一部のバランスブレイカーの味方をフル活用させてようやく勝てる難易度''である。

-味方のLサイズユニットが不遇(後述)な一方、敵Lサイズユニットは強力
--味方LサイズユニットはSサイズユニットへの攻撃手段に乏しいが、敵の怪獣やロボット兵器はバンバン等身大ユニットを攻撃してくる。
---命中率が低いのが救いだが、当たった場合には良くて瀕死、まず即死。ステータス差以前にダメージ計算にも問題があり、Lサイズユニットはやたらデカいダメージが出やすい。

-ラスボスも極端な強さ
--いくらレベルを上げても即瀕死になる程の異様な火力を持っているが、射程外から攻撃可能なので、下手すればラスボスは1ターンで倒せる。

-強制出撃ユニットが中心で、任意で出撃できるユニット数の制限がシビア。
--結果としてキャラの成長具合が偏りやすいのにサブキャラや巨大ロボが強制出撃させられるマップが幾つもあり、彼らを育てていなかったら''詰み''である。
--特にLサイズユニットは選択出撃枠は''常に1体''かつ、選択出撃の機会自体が滅多にないという酷い有様。
---強制出撃すら少ないのでそもそも出撃させられないという酷すぎる状態である。
---該当するのはジャイアントロボ、レッドバロン、ワンセブン、ゾフィー、ワンエイトの5体。後者2体はほぼいないものと考えて良い。
--成長面以外でも、自由な枠が少ない事でゴレンジャーを5人全員出撃させることさえままならない。
---最終決戦という事もあり、スパロボシリーズでは一番自由度の高い最終ステージも、本作の選択出撃ユニットは''4体まで''である
--最終決戦は等身大系のみで行われ、''巨大系は最終決戦に参加することは出来ない''。

-スパロボシリーズおなじみの「精神コマンド」は存在しない
--レベル不足のユニットの救済措置やピンチの時の回復等、何度も使えない代わりに強力な能力としてゲームクリアに貢献していたのだが、それがない為、戦う前から結果がかなり予測できてしまい、戦術・戦略的にも底が浅くなってしまっている。
---特に命中率や回避率をフォローする手段に非常に乏しく、レベルの低いキャラを後から育てるのは難しい。
---その為当時のスパロボで主流だった「高機動ユニットを突っ込ませて反撃で削りつつ、後衛が敵の射程外から一機ずつ潰す」、という戦術を取ろうとすると非常に苦しくなる。命中率を0%に出来ない以上囮には即死リスクが付きまとい、また敵ユニットの気力がゴリゴリ上がっていくので残ったユニットも危険。
--演出面でも役立ちそうなシステムでもあり、そちらの面でも採用されなかったことは残念。
---開発元が違うため(スパロボはウインキーソフト、本作は日本アートメディア)、安易に真似をしたくなかったのだろうが、こういう作品だからこそ、苦境に陥ったヒーロー達の一発逆転の手として入れるべきではなかっただろうか。

-金も稼ぎづらい
--スパロボシリーズで可能な全滅プレイによる稼ぎはができない。

-強化パーツもスパロボよりも効果が低いものが多い
--さらにパーツスロットも一律2であり、弱いユニットをフォローするのはかなり難しい。

-敵味方共に攻撃手段が少ない
--例えば味方のカプセル怪獣では、ミクラスは原作25話で使用された熱線攻撃が使えず、ウインダムは''格闘ができない''。
--敵側も同じで、Sサイズ用Lサイズ用武器を別とすれば武器が2つ用意されているユニットがほとんどいない。
---ボスでさえカニレーザーや白骨ムササビなど攻撃を撃ちつくしてサンドバッグになる悲しいユニットは多い。そもそも白骨ムササビやカメバズーカは弾切れしないという原作設定があるのに、弾数性なので明らかな原作無視。
---最低限無消費の格闘攻撃と消費式の特殊攻撃の2種類くらいは用意すべきだろう。
---なぜか攻略本では射程も1で威力も低いがENや弾数消費無でいくらでも使える「格闘」がほとんどの敵の標準装備であるように書いてあるが、実際は使ってこないものが多い。

-弾数制の武器はステージをクリアしても補充されない。
--弾数は回復アイテムなどを使い、マップ上で回復させる必要がある。''弾数消費制の武器しか持っていないキャラが大勢いる''ため、弾数回復アイテムは何よりも重要。
---ちなみに、このことは取扱説明書で言及されていない。
--基本的にメタル系には弾数制武器、バイオ系にはEN制武器が多い傾向があり、ただでさえパワーアップ方式の違いによりバイオ系に劣るメタル系が更に使いづらい存在となっている。
---一応、マップ中にある補給基地で弾数を回復できるステージも多いため、武器が弾数制のユニットもまったく役に立たないというわけではない。ただし、逐一回復に向かう手間を考えると使い勝手の点ではかなり劣ることになる。
--コンティニューした場合は全回復する。

-ENの自然回復はない。
--ENが0になるとなんらかの方法で回復しないとステージ中はずーっと0のままである。
--これにより、''敵ユニットのEN切れにより負けイベントで負けられなくなり詰む''というどうしようもない状況に陥る事がある。
---特に敗北戦闘の相手・ブラックキングが弱い。原作通りウルトラマンジャックが離脱するシナリオで、ブラックキングに倒される必要があるのだが、強制敗北ボスの割には異様に能力が低く、EN消費式の武器しかない上に燃費も悪い。さらに必中即死判定になっていないため、攻撃を外してガス欠を起こす可能性が敗北戦闘用のユニットの中で最も高い。~
変身前の郷がそこそこ強く便利なキャラクターなのでいつの間にか高レベルになっているのも詰みやすさに拍車をかけている。

-出撃画面での表記がヒーローの名称ではなく変身前の名前。
--原作に詳しくないプレイヤーには分かりづらい。

-勝利条件は正しく表示されない
--「全滅させろ」か、「特定のユニットを倒せ」という表示が多いが、実際の勝利条件ではない。
---その為、本当の勝利条件は会話などから読み取らなくてはいけない。
--原作で敗北する戦闘では、何のヒントもなしに自発的に敗北しなければならない。
---原作の知識が無いとどうしようもない。また、該当キャラを育てすぎていると詰む。

-セーブの仕様
--インターミッション画面でのセーブとマップ上でのセーブが同一枠として扱われている。やり直しの余地が残すにはセーブのタイミングにも気を使う必要がある。
--ソフトリセットやクイックロードのやり方が説明書に書かれていない。


***一部の高難易度マップ
-''とんでもない高難易度''のステージが幾つか存在する。
--''味方のHP強制半減や変身の強制解除''が立て続けに起こる『世紀王ブラックサン』、ベル・ヘレン(『宇宙刑事シャリバン』のヒロイン)で戦闘員6体を倒した後、''回復なしで''また怪人+戦闘員4体と闘わされる「慟哭」、超強力なボスキャラを2度も倒さなければならない「赤射・蒸着・焼結」などは、多くのプレイヤーが辛酸を舐めた。
--「超合金バロニウム」という''6体の敵をレッドバロン1体だけで1ターンで倒さないとゲームオーバーというすさまじい難易度のマップ''がある。
---選択肢によって回避できるが、このマップを通らないとレッドバロンが強化されない。
--前後半に分かれているステージの後半開始時は、「HPやエネルギーが全回復し、気力も初期値に戻る」、「HPやエネルギーが全回復するが、気力は上がったまま」、「''HPやエネルギーは減ったまま、気力も初期値に戻る''」など、ステージによって状況が異なるが、その選考基準は謎。
---序盤ステージでは連戦なのに回復していたりするが、中盤以降のステージでは''たとえ前半と後半の間で数日が経過している状況でも3つ目の状況''になっており、苦戦を強いられる事が多い。
--『宇宙刑事シャリバン』のベル・ヘレンが孤立奮戦の末に息絶えるマップでは本当にベル・ヘレン独りで戦わなければいけない。
---原作再現として敵を全滅させる必要があるが、加入してからこのシナリオまで約20話、全く育てていなかったプレイヤーも多い。
--これらの極悪ステージも「しっかりと強化してさえいれば」クリア不可能ということはないようで、ケイブンシャの攻略本には必勝法が書かれている。
-また、ヒロイン一人に対して''戦闘員5、6人がかりで弱い者いじめをしてくる''という陰湿極まりないステージも存在する。

***味方ユニットの性能格差
-パワーアップ方式による格差が激しい
--能力の上昇比率はレベルアップ成長するキャラのほうが圧倒的に有利であり、改造パワーアップ方式のキャラはゲームが進むたびに差が開く一方で、能力値に倍近くの差がつくことさえある。
--改造方式は本体の限界値がシビアすぎで、途中まではしっかり改造していれば大丈夫だが、後半になってくるとフル改造でも明らかにステータスが足りていない。
---「資金」だけでユニットを改造するのではなく「資金」と「資材」の両方が必要となるのだが、片方が余りやすく改造自体しづらい。
---「資金さえ稼いでいれば最初から強いキャラクターで戦う事が可能」という触れ込みだが、基本的にゲームバランスが悪く資金の集めづらい本作ではそんな資金をつぎ込む余裕など全く無い。一応、カイメングリーンやガッツ星人など無限に資金稼ぎできるマップが幾つかあるにはあるが。
---成長タイプのユニットは必要資金も資材も無いに等しいので、この資金と資材が必要なことも改良ユニットと成長ユニットの格差を招いている。
--武装と本体が異なる成長設定となっているキャラクターは武器と本体の成長度に差が開き、''変身しないで格闘する方が強い''場合が出てくる。
--そして一番面倒な点として、&b(){改造型ユニットでもレベルアップ自体は必要だという事}。例えフル改造しても、レベルが低い状態では戦力としての総合値が劣ったままなので単に金を無駄にするだけになる。スパロボで言うと機体と武器をフル改造しても、パイロットが低レベルなら活躍できないのと同じである。

#region(攻略に欠かせない主なバランスブレイカー)
-ヴォルテックス
--バイオ系の主人公。非常に攻撃力が高く、接近戦も遠距離攻撃もこなせる万能キャラ。運動性などの基礎能力も優秀で、レベルの上がってきた後半戦では''並の怪人程度なら変身しなくても倒せる''ほど。

-イナズマン
--味方ユニットでイナズマン''だけ''が専用の特殊能力「逆転チェスト」を持っており、''気力が一定以上の時、一定確率で相手の攻撃をそのまま相手に跳ね返す''という強力な物。
---受けるはずのダメージをそっくり返すので、敵が強いほど発動したときのダメージも大きくなり、跳ね返すので当然ながらイナズマン自身はダメージを受けない…という、チート級の強さ。
---更に逆転チェストとは別に''分身で敵の攻撃を回避することも出来る''ため、極めて被弾が少ない。運動性がやや低いという欠点があるが、ある程度レベルが上がれば全く気にならないほど強くなる。
--攻撃面でも単純に自身の攻撃+逆転チェストで2回攻撃可能な事に加え、イベント経由で桁外れの圧倒的な攻撃力と射程を誇る新必殺技「ゼーバーイナズマンフラッシュ」を習得する。

-ウルトラ警備隊のメンバーの1人・フルハシ隊員
--超強力な対巨大ユニット用兵器であるライトンR30爆弾を中盤に入手できる。
---原作ではウルトラセブンが傷一つ負わせる事の出来なかったスーパーロボット(転ばせて撤退はさせた)を一発で破壊した所為か、本作ではウルトラマンの必殺光線より強い
--一方で、科特隊のアラシ隊員が終盤に入手するペンシル爆弾はあまり強くない。
---こちらもウルトラマンの攻撃で一切ダメージを受けなかった敵を一発で倒した、原作のラストを飾った最強兵器なのだが…。

#endregion

#region(不遇なユニット)
-メタル系主人公のルシファード
--ヴォルテックスほど強くはないのに加え、ヴォルテックスと違い序盤はマップ兵器が使えない。
---加えてバイオ系ヒロインにはマップ兵器があるのにメタル系ヒロインのファディータにはマップ兵器が無い。
--一応宇宙刑事系の異次元空間でも活動できるというアドバンテージがあるが、活かす機会はかなり少ない。

-キカイダー
--全ての能力を改造でパワーアップさせる必要がある為、いつしか''あらゆる能力値が他のヒーローに劣る弱キャラ''に成り果ててしまう。射程も移動力も悪いので放置されてレベルも上がらず、ますます差が開く。
--武装面でも追加武装のキカイダースパークを除き、全て隣接するユニットにしか効かない。
---唯一有射程なのが中盤で追加されるキカイダースパークなのだが、''メタル系でしか入手することが出来ない''。
--ハカイダーが出現すると敗北条件にキカイダーの撃破が加わる。
---シナリオでは助けにきたはずなのに、むしろプレイヤーにとっては不利になっている。
--一応防御力は伸びるので、増援稼ぎを駆使して改造しまくればダメージを受けないユニットに育てる事は可能。意識してレベルを上げればなんとか戦っていける。

#endregion

''性能面でもLサイズユニット全般が不遇''
-まず非常に育てにくい
--出撃枠が少ないのに、Lサイズの敵も少なく育てにくいという悪循環。~
一応出撃ステージは単騎で大軍(主に下記のケルバーン達)を相手にさせられることが多いので、この時嫌でもレベルは上がるがその猛攻に耐えれない場合は詰みと、SRPGとして問題があるペース配分。
---弱いSユニットを狩って育成しようにも、味方の巨大ユニットは対Sユニット武器のないものが大半であり、Lサイズの敵が出てくれないと育てられない。
---敵の巨大ユニットは怪獣などボスクラスのユニットが単体でちらほらと出てくるだけであることが殆ど。「怪獣や巨大宇宙人+円盤部隊」という原作にあったような構成は一切ない。ザコキャラがワラワラと出てくるマップもあるにはあるが、そういうマップに限って味方ユニットの引退試合。
---登場する巨大ユニットで、比較的多数出てくるのがオリジナル敵の「ケルバーン」と後継機の「ケルバーンII」だが、両方妙に強く''並み居るヒーローを一瞬で蜂の巣にしてしまう''。
---ちなみに分身でいくらでも増えるバルタン星人が出てくるマップもあるのだが、回避率が高く決して経験値稼ぎに使えるような雑魚敵ではなく、''Lサイズユニットの出撃が無限増援が終了後''なので、一切稼ぎにならない。
--改造組も軽い改造では焼け石に水。フル改造すればまだ当てられるし耐えられるが、出撃機会の少ない彼らに資金や資材を注ぎ込むのはためらいがちになってしまう。
---それなのに、無改造ではまずクリアできないようなステージもある始末。しかも運動性の限界値が低い為、そのステージ時点ではフル改造してもまず当てられないし避けられず、最後の手段としてはソフトリセットを繰り返すこととなるというあんまりな状況。

-乗り物系の巨大ユニットは種類こそ多いものの、非常に能力値が低くザコキャラにすら太刀打ちできない。
--乗り物系巨大ユニットに逃げ込めば等身大ユニットはMAP兵器の巻き添えを食らっても無傷で耐えられるのは一応利点と言えば利点。
---また帰ってきたウルトラマンの郷秀樹の変身条件が「HPが0になる」「郷が乗った乗り物が破壊される」なので、郷の回避が高すぎる場合は後者目的で乗り物系巨大ユニットを生贄に使わないとほぼ変身不能になる。

#region(Lサイズユニットの個別性能)
-レッドバロン、大鉄人ワンセブン、ジャイアントロボはそれぞれの初登場マップと最終決戦を除けば、''自由選択出撃の機会がなんと2回だけ''。
--レベルの底上げ等の救済も無く、プレイヤーによっては加入時のレベルのまま''50台の敵''の相手をさせられる。しかも出現位置が悪く、戦闘に満足に参加できないこともある。
--一応その分の救済なのか、機体性能自体はそれぞれかなり高めに設定されており「ダメージ覚悟で敵Lユニットに突っ込ませて反撃でガンガン蹴散らしていく」という戦法を取れば1マップだけでかなりレベルは上がってくれる。勿論撃墜される可能性もかなり高いが。

-ウルトラマン系は必殺技が強いが、中盤までは避けられない、当てられない、脆いの三重苦。初登場イベントの初戦で即瀕死なんてザラ。さらにターン制限もある。
--1ターン=1分という設定のため、初代マンやジャック、ゾフィーは3ターン。ウルトラセブンは資料によって制限時間の設定にバラつきがあるせいか6ターン。
--原作では「巨大化だけでなく人間サイズでも戦闘できる」のだが、そちらは再現されていない。また、ウルトラマンたちだけ''任意での変身解除ができない''。
--ただ、レベルアップ成長型のため後半はパラメータが凄まじい勢いで伸びるので、育てれば強力。
---加えてウルトラ勢は隊員として出撃するので、巨大ユニットの出撃枠ではなく、等身大ユニットの出撃枠で出撃できるので育てやすいというのも利点。
---マン、セブン、ジャックはそれぞれハヤタ、ダン、郷の姿で怪人や戦闘員がワラワラ登場するステージで戦闘に参加することも出来るので、育てるのは比較的簡単である。
---ただしウルトラマンジャックだけはレベルを上げすぎると変身できなくなるという、別の問題点がある。

-''ゾフィーに関する全てがおかしい''。
--武器を含む''ユニット能力が一切成長しない''。加入レベルは64もあるのに初期値なのはこのためで、レベルを上げても一切成長しない。おまけに''倒されるか3ターン経つとユニットが消滅して2度と使えなくなる''。しかもゾフィーだけ''空を飛べない''。
---攻略本によるとゾフィーが飛行不能なのは「原作で飛んでいなかったから」とあるが、''原作では飛行シーンが何度もある''。というか、彼らがどうやって地球まで来たか考えれば、少なくとも「飛べない」という結論にはならないと思うのだが。
--特定ルートを通らなかった時、終盤に初代マンの離脱するタイミングで加入するのだが、攻略本の情報では仲間にならないルートで中盤に加入すると記載されており、実際会話シーンなどシナリオの内容からも、''本来加入するタイミングで正常に加入されない不具合''が発生しているとしか思えない。
--M87光線を使うと、''戦闘シーンではダメージが表示されない、敵のHPも減らない''というバグ持ち。
---内部処理はされているので、敵はダメージを受けているのだが何故か戦闘シーンでのみ反映されていない。

-ゴレンジャーの専用メカであるバリドリーン
--例によって能力値が低いが、他の巨大ユニットが全くいない状況で黒十字城(ゴレンジャーのラスボス)とタイマンを張らされるシナリオがある。当然強化していないと詰み。
--ゴレンジャー自体上記の出撃枠の仕様のせいで満足に育てられないというのに、である。

-宇宙刑事トリオの巨大戦艦
--マップ上で召喚できるうえに原作ムービー付きで変形までするが(ドルギランはイベントのみ。)、やはりフル改造しても移動手段や時間稼ぎにしかならない。
---シャリバンとシャイダーの巨大戦艦は各種形態がきっちり再現されているのに、何故かギャバンのドルギランは電子星獣ドルを分離・変形できない((ギャバンは母艦のギラン円盤自体には変形機構がなく、下部に電子星獣ドルを折りたたんだ状態でぶら下げていてこの形態を「ドルギラン」と呼ぶ。ユニット分離を再現できなかったのかもしれないが、戦闘時には(一応ギラン円盤も戦えるが)基本ドルが展開して戦うので、原作再現したいなら他2名の母艦の変形のように「ドルギラン→電子星獣ドル(展開後)」とすれば済むことである。))。

#endregion

-結果、中盤辺りまでの対巨大ユニット戦は、ウルトラマンなどをベンチにしてウルトラ戦士の人間形態含む防衛隊員の火器やシャイダーのビッグマグナムなど''人間ユニットの対巨大ユニット武器でちまちま削った方が確実''。
--しかし、エネルギー消費量の関係上連発は出来ないため、それはそれで楽な道とは言い難い。また抜け道を見つけたつもりになって巨大ユニットを最後まで無改造・初期レベルのまま放置するとゲーム後半になってから完全に詰んでしまう。

***バグ
-一部のLサイズユニットの技構成がおかしい
--公式ガイドブックでは怪獣たちは基本的に対Lサイズ近接用「格闘」と対Sサイズ近接用「踏み潰し」という技がユニットデータに書かれているのだが、実際はないものが異様に多い。
---前述の「負けイベントの敵がEN切れを起こしてこちらが詰む」という不具合の発生から、攻略本の誤記ではなく「最初はEN切れ用に無消費の近接技を設定していたが、実際は装備させられないままになった」というバグの可能性が大きい。
--他にブラックキングなどは同名技のL用の方がS用より弱く(他のキャラは基本S用の方が弱い)、命中率がS側のみ異常に高いことから逆に設定されている可能性あり。

-イベント関連のフラグ管理がおかしい。
--特定のイベントではなく、普通に敵を全滅させればクリアになる条件のマップで、敵を全滅させてもクリアできないことがある。
---何故かマップ兵器で何人か自殺するとクリアになることがある。
--キカイダー01の初登場ステージなどもこの例の一つ。
---味方キャラクターの1人であるキカイダー01が駆けつけに来るとあるシナリオで、01が''マップ上に2人登場する''など、ひとめ見ただけで異常と分かる不具合も存在する。
--マップ上にある天才塾に入るステージでは入らなくてもクリアに何の影響もない。

-キャラクター辞典の不具合
--本編に登場しているのに辞典に存在しないキャラが多い。
---一方でデータ上には本編に登場しないキャラクターの辞典も用意されている。
--フルハシ隊員とソガ隊員のグラフィックを取り違えてしまっている。
--キカイダー01に登場する敵怪人「赤面ガメ」の名前を読み間違えている。「せ」の項目に掲載されているが、「せきめんガメ」ではなく、正しくは「あかめんガメ」。
--キカイダー01に登場する「ジャイアントデビル」の項目では「量産されてしまう」とあるが、実際には1体しか登場しない。没設定とも取れるが、原作でも映像版でもそんな設定は出てきていないし語られてもいない。
---ちなみにコイツは、LサイズのくせにLサイズに攻撃できる武器がないという珍しい設定ミスをされている。

-一部のキャラクターに、装備した強化パーツが強制的に解除されてしまうバグが存在する。
--主にパワーアップ後のデータがあるユニットなど。

-ムービーの設定ミス
--バイオ系シナリオの後半、ヒロインが暴走し異形の姿となって襲い掛かってくるというシリアスなシーンにおいて、何故か''まるで関係のないキャラの変身ムービーが流れる''。オプション内では正しいムービーを観ることができるので、プログラムミス。

-終盤のシナリオで、『V3』の敵幹部であるヨロイ元帥の顔グラフィックがヒラ怪人のテレビバエになっている。

-誰も乗っていないはずのユニットが戦闘画面で敵を攻撃する
--原因は変身した状態でないと使用することが出来ない宇宙刑事系の乗り物ユニット(サイバリアンなど)が、パイロットが乗っている間に変身が解除されてしまうといった事態を想定に入れていなかった為。

-一部のシナリオでウルトラホーク1号をα号、β号、γ号へと分離させると、搭乗者のいない無人機が発生することがある。
--この状態のウルトラホークを地上に降ろすと、巨大ユニット以外なら適正の有無に関わらず誰でも搭乗させることができてしまう。
---戦闘機に乗って怪人を射殺する仮面ライダーといった極めてシュールな光景が展開されることとなるが、ゲームの進行不能を誘発するので注意。

-大鉄人ワンセブンの敵ロボットである「ハーケンキラー」のステータス設定があからさまにおかしい。
--原作でも素早いという設定ではあるものの、それではすまないレベルの数値設定(運動性が平均50前後のところにこの敵だけ140)になっており、ウルトラマンたちで辛うじて命中させられるかどうかという有様。
---本作には必中にする手段はないため、とても正常な数値設定とは考えられない。しかも後述のシナリオの演出から考えても、ワンセブンでこいつを倒すのは不可能なのも問題となっている。

-「ハイパータブ」バグ
--アイテム「ハイパータブ」は、本来『使用すると気力を+40・ENを100回復した上で攻撃できる』もので、使用後は消耗してしまうはずなのだが、『使用後に武器選択画面へ以降した時に×ボタンでキャンセル』すると、&bold(){気力とENは上がったままでアイテムは消耗せずに残ってしまう。}
---事実上「気力は上げ放題、ENも回復し放題」となってしまう。「ハイパータブ」が開発・生産できるようになるのはかなり後半になる点と、「攻撃」コマンドが出ていない時(≒手持ちの武器射程内に敵がいない場合)には使用できないという欠点もあるが、それを差し引いてもバランスブレイカーなバグである。

***シナリオ
-版権を超えたクロスオーバーシナリオが殆ど見られない。
--基本的にライダー達はライダー同士、宇宙刑事達は宇宙刑事同士、という風に同じシリーズ同士でしかつるまない。
---その為、各原作からチョイスしたエピソードを再現しているだけになってしまっている。
---版権の枠を超えたクロスオーバーといえるのは等身大ヒーロー達が仮面ライダーに登場した喫茶店「スナック アミーゴ」に集うシーンと、終盤アミーゴの常連たちがオリジナル系シナリオで協力体制を組むぐらいで、他は細かな点くらい。
---他にはメフィラス星人のマップで『ウルトラマン』のフジアキコ隊員ではなく『ウルトラセブン』のアンヌ隊員と『シャイダー』のアニーが巨大化するというクロスオーバーもあるが、謎の人選で微妙としか言えない。
--複数のシナリオが進行する場合でも、マップの左でウルトラマンシナリオ、右でイナズマンシナリオ、といった具合に、並行して展開される。
---戦闘に入った際に「近くでたまたまイナズマンが別の事件追ってるから協力しあえ」と取って付けた台詞があるが、それに対する掛け合い等もなく、物語上は一切無干渉である。
---一応序盤でウルトラ警備隊から、「権限の都合上、表立って別の組織と協力するのは難しい」と言う意味合いの台詞は出るのだが…。
--スパロボシリーズ恒例の死亡の回避もほぼない
---結城丈二(ライダーマン)とワルダーが条件で生き残るのみ。

-原作再現エピソードでは不自然なくらい他作品のキャラが登場しない。
--出撃できず、会話にも混ざらず、そもそもどこで何をしているのかすら全く触れられない。

-敵の組織達も基本的にバラバラに活動している。
--一応互いの存在を認知しており、中盤から協力し合う組織も出てくるのだが、ヒーロー達と結託先以外の組織については特に言及しない。
--複数の組織の怪人が同時に現れるマップもあるが、偶然同じ場所に居合わせただけで、怪人同士のやりとりも何もない。

-単純にシナリオ自体もおかしい
--あるキャラが他のキャラに呼びかけているのに相手は返事もせず1人で決意表明をしていたり、セリフが噛み合っていなかったり、やたらオウム返しを連発したりと、会話は常にグダグダ。
--シナリオライターが「アイデンティティ」という言葉の意味を理解せず使っている。
--コメディシーンもまぬけすぎる。
---敵組織を騙すために本郷と一文字が一芝居打つというシーンがあるのだが、「うわー大変だー」といった感じの棒読みの演技で主人公達にドン引きされているのに、敵組織は全く疑う事無く信じている。

#region(以下、シナリオ問題点の詳細)
-日本支部を仮面ライダーに叩き潰されただけで、ショッカー首領がゲルダム団との合併を打ち出す
--原作では世界各地に支部があり、本郷や一文字は海外支部を叩き潰すため日本を去ったこともある。

-敵ユニットが少なく、量産型でもないのに同じような怪人ばかり何度も出てくる。
--ショッカーは戦闘員と幹部を除けば、蜘蛛男・蝙蝠男・蜂女・さそり男・ゲバコンドルの5ユニットのみ((何が不自然かというと「全員旧1号時代(1~13話)の怪人」ということ、2号ライダーも新1号もいるゲームでここまで偏るのは珍しい。))。
--他も一組織に大体2~3人しか怪人が出てこず、原作で一度しか出てこない敵でも関係なく何度も繰り返し出てきてはやられる。
---ゲルショッカーは雑魚ユニットがガニコウモルと戦闘員のみ、鉄面党も雑魚ユニットはわずか2体。黒十字軍は種類自体はもう少しましだが登場時期の偏りがさらにひどい((登場するユニットは首領&幹部3名・通常怪人3名・戦闘員2種・巨大ユニット2だが、このうち戦闘員の黒十字忍団と巨大ユニットの黒十字城(共に64話以後)以外はマグマン将軍の登場時期(42~54話)の奴しか出てこない。))
--とりわけゴルゴムは、雑魚怪人がサイ怪人ただ1体という冷遇ぶり。

-一部の敵は出番が少なすぎる
--ゲルショッカーやゴルゴム、鉄面党などはほとんど何もしていないのに壊滅する。
---ゲルショッカーにいたっては、結成から壊滅までわずか3シナリオという短さ。
--首領やライダーたちの会話は原作抜粋なので全く理解出来ない流れになっている。

-原作未視聴者への説明不足
--テキストが原作そのままの『RX』や『ゴレンジャー』のマグマン将軍のエピソードなどが顕著。

-全体的に鬱展開が多い
--「サブキャラが殺されるなどして、話が大きく動く」回が多く取り上げられており、特に中盤のシナリオはただひたすらに敵も味方も死にまくる。
---敵に拉致されて拷問されて死亡・がれきの下敷きでメインキャラだった子供が死亡・生きたまま爆弾を体内に埋め込まれて主人公の前で爆発して死亡。と悲惨な殺害方法の連続でプレイしていて本当に気分が悪くなる。
--中盤の不幸展開の連続を抜きに見ても全体的にお涙頂戴系エピソードが多く、娯楽エピソードはまるで見あたらない。

-『大鉄人17』の18の裏切りシーンが意味不明な展開になっている。
--元々の原作では、グラビトンすら回避してしまう強敵ハーケンキラーを倒すため17を裏切った振りをし、17がグラビトンを放った瞬間ハーケンキラーを羽交い絞めにして敵を道連れにする形で大破したというシーン。
--本作では羽交い絞めにしているグラフィックや状況を説明するような台詞はなく、作中の台詞のみで再現されているため「17がグラビトンを発射した瞬間裏切った18が「コノトキヲマッテイタ」と言いながらMAP上でハーケンキラーとの間に入って爆発する」という展開になっており、原作を知らないとハーケンキラーをグラビトンから庇って大破したようにしか見えない。
---18が「ヤッタナ(17)ニイサン…」と言いながら大破するが、原作と異なりハーケンキラーは大破しておらず、戦闘続行してそのまま撃破。そしてクリア後には「18はグラビトンを決めるために裏切ったふりをしていたのか…」という会話が挟まれる。
---原作再現的な意味でも問題だが、原作を知らない人には訳の分からない展開になってしまっている。
---前述のようにハーケンキラーはワンセブンにまともに勝たせる気のないようなステータスをしているので、イベント撃破の名残ではないかと推測されている。

-『仮面ライダーBLACK RX』
--登場したかと思ったらいつの間にかクライシス帝国と決戦間近で、四幹部の殆どとはロクな戦闘描写も無い。
---一応、クライシス皇帝が地球侵略を諦めて怪魔界に撤退したため、原作最終回の救いようのないラストだけは避けられた。
--覚醒もまとめられており、最強怪人グランザイラスとの戦闘中にロボライダーとバイオライダーに一度に覚醒する。

-『キカイダー』関係
--ライバルキャラであるハカイダーとはまともに戦闘する機会がない。
---倒すとゲームオーバーになってしまう((ハカイダーは光明寺博士の脳を頭部に入れているのでハカイダー撃破=光明寺博士の死亡。))為、逃げ回るしかない。確かに原作ではキカイダーが倒していないが、葛藤しつつも普通に戦っていたので、倒すと撤退という形等で戦闘機会が欲しかったところ。
---救済措置なのか原作にもあった「血液交換のため基地に帰還」という要素があり、一定ターンで撤退するが気力が必要な武器が2つあるのにこの仕様なので、この2つを見る事がまず出来ない。
---他にもBGMの優先順位がおかしく、ハカイダーのBGM→戦闘BGM→戦闘終了後ハカイダーのBGM、という流れになっており、専用BGMはラッパの低音から始まるので、プアープアーうるさい。
--続編である01に登場する通称ギルハカイダー(ならびにハカイダー四人衆)は登場しない。
---ハカイダー関係が上記の通りなので、いっそこちらのみを登場させた方がまともに戦闘できたのではないだろうか。
--激痛回路で苦しめられるマリの解決が雑
---胸を抑えて苦しむのだが、実はそのボタンを外すと体内の核爆弾が爆発してしまうという設定で、イチローが助けようとして「次回に続く」となるが次の話では何事もなかったかのようにイチローが出てくる。
---後のシナリオでマリ自身が逃げてイチローが助かったことが判明するが、敵キャラの会話の中のさりげない一言であり、しかもメタル系主人公限定。
--01の良心回路辺りのシナリオが矛盾している
---レッドバロンが参加する際に「鉄面党の悪のエネルギーを感じ取り封印が解けた」と言う理由でキカイダー01もアミーゴ組(仮)に参加するのだが、この時点で完全な良心回路を持っており、ギルの笛の音にもびくともしない。
---にもかかわらず、その後かなりシナリオが進んでもギル教授は「キカイダーが完全な良心回路を手に入れ、"完全無欠の人造人間"が完成すること」を恐れているという謎展開。これなら漫画版と同じく「01には良心回路が無い」としてしまった方が矛盾がなかった。
--原作で恋仲であったビジンダーとワルダーが二者択一の扱いで、片方しか仲間に出来ない。
---性能的には、ビジンダーには合体技のマップ兵器があるが、中立ユニットとして使いづらい事も多い。

-『シャイダー』の敵組織であるフーマと決着をつけるシナリオがない
--原作では全宇宙規模の勢力を誇り、大規模な侵攻作戦によって宇宙征服目前まで迫るほどの特撮史上有数の超巨大組織であるにも関わらず、いつのまにか壊滅したことがテキストによってわずかに触れられるだけ。
---あっさり潰されるような弱小組織設定になっている事もなく、ルート選択次第では戦えるという事もない。

-『宇宙刑事シャイダー』の"恋のミュータント"再現シナリオ
--特にファンからの評価が高いといわれているシナリオだが、キー・パーソンであるジミー北原はいつの間にか姿をくらまして音沙汰がなくなる。

-巨大ロボ勢は登場人物も少ない。
--『ジャイアントロボ』のユニコーンの隊員の中で戦闘可能なのは主人公の草間大作のみ。
---敵側もほとんどロボットばかりで怪獣はスパーキィしか登場していない。一方で、原作では動いてすらいないカラミティが、普通に動いて敵ユニットとして登場する点もいまいち理由がよくわからない。
--『大鉄人17』は原作前半に偏っている
---登場ユニットはほとんど原作前半のシナリオとキャラクターしか使用されておらず、原作後半のユニットはブレインを除けば、ワンエイトとハーケンキラーだけで、終盤に大活躍をみせ人気もあり最終回で復活して大暴れしたネッシーロボすらいない。~
またレギュラーキャラでも防衛チームのレッドマフラー隊が出てこない。これだけなら「ヒーローならともかく、すべての防衛チームを入れる必要は容量的に無理。」で済むのだが、防衛隊のUCMAを見るとそうも言えない(後述)。
---原作後半のエピソードはワンエイト関連とブレインとの決着部分しかなく、ユニットや登場人物のチョイスもそれにしたがっているのでかなりガタガタである。あまつさえハスラー教授はハスラー要塞に乗って戦闘することもなく、別の人物の出番の再現で死亡する。

-バイオ系ヒロインのモンスター化イベントの解決が雑
--倒すわけにはいかないので逃げ回る事になるのだが、突然謎のポエムを呟き始め、勝手に自己解決して正気に戻る。

-隠しユニットの敵が普通に出てくる
-イナズマンFやRXは隠しユニット扱いで加入しない事もあるのだが、敵の組織であるデスパーやクライシス帝国は関係なく出てくる。

-結末は尻切れトンボ同然
--続編を匂わす終わり方にはなっているものの、以降全く音沙汰はない。


#endregion


***シナリオ分岐条件の設定がおかしい
-全く関係のない行動が分岐に関わる
--「ウルトラマンが宇宙怪獣ベムラーに対し、スペシウム光線を使用したか否か」で、『宇宙刑事シャリバン』のベル・ヘレンと『仮面ライダーV3』のライダーマンのどちらが仲間になるかが決まる。

-何気ない会話の選択でシナリオが分岐する
--「キレンジャーが食べたカレーの料金を、主人公が肩代わりするか否か」でゴレンジャールートと帰ってきたウルトラマンルートに分岐する。
--ヒロインと話をしているときに、「レッドバロンとジャイアントロボのどちらが好きか」という話題が出てくる場面がある。これは答えたほうのロボットにパワーアップイベントが起こるという伏線になっているのだが、もしどちらも選ばずにヒロインの機嫌をとるような選択肢を選んだ場合、何のイベントも起こらない。

-原作と反する選択
--「ヘリのパイロットにならない」という、原作とあべこべの行動を取らないと光太郎がRXにならない。
--原作を知っていると余計に間違える。しかもパワーアップしない選択を選んだ場合の利点は一切なく、シナリオがいくつかスキップされるだけである。

//***シナリオ分岐による難易度の差が激しい
//-先述の「ウルトラマンが宇宙怪獣ベムラーに対し、スペシウム光線を使用したか否か」の分岐については、スペシウム光線を使わないルートのほうが圧倒的に楽。使ってしまったルートは非常に難しい。
//-「ジャイアントロボとレッドバロンのどっちが好きか」という選択によるルート分岐でも、ジャイアントロボルートのほうが簡単で資金も稼ぎやすいのに対し、レッドバロンルートのほうは敵も強く、資金も稼ぎ難い。
//-損得で選ぶと実質一択になる分岐がかなり多く、シナリオに対する知識のないプレイヤーにとっては常に罠が張られていると思ってもいいぐらい。
//「ルートによって難易度に差がある」「損得で考えれば実質一択」というのはスパロボでもごく当たり前にあることなので、わざわざ問題点とするようなことでもない

***登場人物の改悪
-「おやっさん」こと立花藤兵衛が必要以上に粗野な性格になっている。
--原作では理解して納得していた「ダイラカツヨシ(逆から読むと「シヨツカライダ」つまりショッカーライダーを使った作戦。)」という暗号の意味を、主人公に解説されても理解できない。説明されて逆さから読んでも「シヨツカライダ」じゃないかと理解せず、主人公たちが匙を投げた後で一人で頓珍漢な解釈をする。
--''「お前の替わりはいくらでもいる」''の使い方が悪く、意味が変わってしまっている。
---原作においては「ライダーが負ければ他に戦える者がいない状況」において、あえて「ライダーがやられたら俺達(ヒーローでもない一般人)だって戦う」と宣言し、一文字に悪と戦う覚悟を改めて決意させるというシーンに使われた台詞なのだが、ライダー以外にもヒーローがいる本作においては、そのまま「お前の替わりはいくらでもいる」と非難してしまっている。その後で、他のヒーローに一文字のフォローを頼んではいるのだが。

-岸田長官の役回りも兼任してしまったヤマオカ極東支部長官
--同じ藤田進が演じたキャラではあるがかなり人物像の違う二人であり、ウルトラ警備隊を厚遇する一方、MATに対しての態度は厳しく「MAT不要論が市民から出ているのでしっかりしてくれ」などと手厳しい叱咤激励をしたりする等、部下の選り好みが激しいタチの悪い上司にしか見えなくなっている。

-TDFの参謀たち(日本人)がこれまでの体制を見直す中、明らかに1人だけ何も考えていないアメリカ白人のボガード参謀。


***原作設定との齟齬
-ウルトラ勢は、空を飛んでいる間は大技が殆ど使えず、頭突きや体当たりなどで戦う。
--ただ宙に浮くのではなく、スパロボでいえば飛行形態への変形にあたり、飛行ポーズをとった別のユニットに変化する。草間大作やゴレンジャーなど空を飛ぶユニットは全て同仕様((この両者は攻撃技自体が設定されてないのでむしろウルトラ戦士は優遇されている方である。))。
--原作では、飛行中でもスペシウム光線などの必殺技を普通に使っていたのだが…。

-パワーアップ方式の設定がおかしい
--「一見ロボットのように見えるがれっきとした生命体である」という設定のカプセル怪獣ウインダムに改造パワーアップを採用。
--サイボーグ人間であるはずの『イナズマンF』の荒井誠にレベルアップ成長を採用。

-レッドバロンを主役とした「超合金バロニウム」というタイトルのシナリオがあるが、『レッドバロン』の番組に出てくる金属は「バロニウム」ではなく「バロンニウム」である。
--「バロニウム」は、同シリーズの『スーパーロボット マッハバロン』に登場する金属。

-鳴き声等のメッセージが公式設定と違うものが多い
--ジャイアントロボが攻撃を仕掛ける際の「ま゛っ!」という台詞は視聴者の間で広まったネタを拾ってしまっている。
--怪獣や怪人の鳴き声なども公式設定と異なっているものも多く、耳で聞いて判断したような台詞になっている。
---たとえばサイコラーの声は「カオーッ!」が公式だが、「キシャアアッ!!」と表示されている。

-RXが「リボルクラッシュ!」と言う。
--RXは「リボルケイン」や「RXキック」等技名を叫ぶ事はあるが、「リボルクラッシュ」と言った事はない。
--会話ウィンドウのみで、実写ムービーなので声はない。

-地形適応の設定ミス
--後述のように宇宙ステージ自体が非常に少ないので実害は薄いが、本来宇宙での活動を念頭に置いて造られたウルトラホーク1号・2号や宇宙刑事達の宇宙適応が最低のE。

-ジャイアントロボの初戦の相手スパーキィが「バリヤーでメガトンパンチ以外受け付けない」という仕様。
--原作でメガトンパンチ以外無効描写はないどころか、2回登場して両方とも他の攻撃でとどめを刺されているので、どうしてこうなったのか不明。

//***参戦作品
//-タイトルにもある通り、2001年に発売されたゲームなのに''一番新しい参戦作品は1988年の『仮面ライダーBLACK RX』''。参戦しているのは''昭和作品のみ''((RX放送中に元号が変わったので一応後半は平成元年に放送されていたが、世間的にはRXまで「昭和ライダー」である。その後ビデオやVシネマの三作、いわゆる「ネオライダー」を経て、『クウガ』以降を平成ライダーと括る事が多い。後の映画ライダー大戦でも、ネオライダーの三人は昭和ライダーとして登場していた。))で、90年代以降のヒーローは完全にスルーされている。
//--ウルトラマンの放送は1966年なので、参戦作で最も古い作品の放送開始からは35年経っている。例えるなら、2007年に出た『[[スーパーロボット大戦W]]』に参戦している作品が、マジンガーZ、ゲッターロボ、コン・バトラーV、1stガンダム…と続いていき、1994年公開の『機動武闘伝Gガンダム』が最新参戦作、といった感じになる。当然、今こんなソフトを出しても一部のマニアしか買うまい。子供は完全に置いてけぼりである。
//--このゲームの時代設定は現代にされているが、作中の登場人物の台詞が原作と殆ど変わっていないため、''今が現代なのか昭和なのかさえ把握することが困難''。現代的な箇所を強いて挙げれば、作中に携帯電話やパソコン、携帯ゲーム機が出てくるくらい。『帰マン』のシナリオでは原作どおり「先の戦争で…」というセリフがあるため、尚更時代設定が解りづらい。
//---同様のミスが『[[スーパーヒーロー作戦]]』にもあったが。
//--こればっかりは仕方のない事なのかも知れないが、夏服と冬服の統一も出来ていない。
//--参戦作品が昭和ばかりなうえにラインナップにも乏しく、一部の例外を除けば''ほぼ全てが東映or円谷プロダクションの作品のみ''。それだけこの2社の守備範囲が広いことを物語っているともいえるが、ピープロや国際放映、萬年社の作品はない。また、円谷プロからの参戦はウルトラシリーズ3作だけであり、''それ以外の作品は1つもない''。巨大ユニットはM78星雲人とロボットしかおらず、ミラーマンもゾーンファイターもスペクトルマンもシルバー仮面ジャイアントもいない((特に後二人は人間サイズにだって成れるのに、だ。))。実質本作の参戦作品は、東映作品のみであると言っても良いだろう((巨大ユニットが前述の有様なことを考えると尚更。))。
//---『ゴジラ』の東宝もなければ『ガメラ』の大映もない。これらの圧倒的な知名度を誇る作品までも出演させないとは、冷静に考えるとおかしな話ではある((他の特撮系ゲームとは違い『ヒーロー』ではなく『特撮』大戦のため怪獣映画が出てもおかしくはない。さらに昭和ゴジラや昭和ガメラならヒーロー要素もある。))。本作の巨大キャラクターへの配慮の無さを如実に物語っている一例と言えるだろう。
//--90年代は仮面ライダーのTV番組がなかったとはいえ、メタルヒーローシリーズやスーパー戦隊シリーズ、平成ウルトラ3部作といった有名どころはそれなりに多く、決して参戦作品の種類が足りないということはないはずである。もっともこの完成度では、たとえ参戦させたとしても原作の魅力をどこまで引き出せたか疑問が残るが。

//-現状の参戦作品自体に特に問題があるという訳ではないが、若年層の特撮ファンにとっても、昭和作品に精通したマニアック志向のファンにとっても、巨大ヒーローのファンにとっても不満の残るラインナップで、このゲームの地味な印象を強めてしまうことになってしまった。
//--むしろ''タイトルに2001などとつけてしまったせいで、古い作品ばかりであることとタイトルがかみ合っていない''のが問題だと思われる。
//参戦作品についてはスレで話し合い中なので不ルールに従いCO。復帰させる場合まずスレで話し合ってください。


***その他
-ウルトラシリーズの原作映像がウルトラホーク発進シーンくらいしか使われていない。

-一部には誤字もある。

-ゲーム内で敵キャラクターの能力値を把握する手段が無い。

-適応地形の「宇宙」の意味がほぼない。
--宇宙で戦うマップがたった1つしかなく((宇宙に行くのではなく「宇宙の彼方と時限的に接続した」というような感じで、地上マップのど真ん中に宇宙空間があるという状況のステージ、ここを敵の宇宙艦隊が横切っていく。))、ルート次第では通らないステージである為、ゲームの進み方によっては一切宇宙マップに行かない。
--他にも「魔空空間」「幻夢界」「不思議時空」という地形が存在するが、それらの地形に適応できるのは宇宙刑事系のキャラクターとメタル系主人公・ヒロインのみで、それ以外のキャラは適応「E」で戦闘はおろか操作自体不可能になる。
---そもそも宇宙刑事以外のヒーローもたくさんいるのに、わざわざ3つとも区別して再現している意味がなく「異次元」などでまとめれば済むこと。宇宙刑事3作のキャラたちだけ微妙に適応が違うが、宇宙刑事以外の作品のキャラにはなんの違いもないのでほぼ無意味な再現になっている。

//-特殊能力のひとつ「太陽電池」が弱すぎてほぼ機能していない。
//--効果は「昼間のマップでは毎ターンENが5回復、夜間のマップでは毎ターンENが2減る」というもの。
//全キャラ共通で「ヒーローに変身すると毎ターンENが2減る」という仕様があるので、その代替能力として設定されていると思われる。確かに微妙な能力だがあること自体におかしい点はない。

-OPムービーの出来が微妙
--ジャックやシャリバンではなく初代マンが夕日をバックにゆっくり歩いてきたり、ギャバンがサイバリアンに乗らずに自分の足で延々走っていたりと、原作的に違和感のある描写も多い。
--また、このムービーに登場するのは主人公2名、ギャバン、イナズマン、ウルトラマン、仮面ライダー5人のみ。
---キカイダーや巨大ロボ勢、ゴレンジャーは何故か一切登場しない。
---別シリーズの版権ヒーローが同時に映っている場面は、ギャバンとイナズマンが並んで走っているごく短いパートしかない。

-変身時のデモムービーが同じシリーズ内でも仕様がバラバラ
--原作の映像をそのまま使ったものと写真と映像効果を組み合わせてFLASH動画のように作ったものとの2種類があるため後者の違和感が際立っている(例えばキカイダーは前者、キカイダー01は後者。)。
---後者も出来そのものは悪くないのだが、音声のせいで非常に出来が悪く見えてしまう。とりわけキカイダー01の音声はあまりに酷すぎる。

-オリジナルの自衛隊隊員及び兵器
--正確にはウルトラ警備隊を包括する組織・TDFの下部構成員UCMAだが、自衛隊絡みの作品が参戦していない本作では違和感が強い。
--リーダー格にして紅一点のキタクラ班長はそれなりにシナリオ上でも目立ち、能力も頭ひとつ抜けているが、それ以外の隊員たちは数が多いばかりでサワ隊長も含め戦力としてはまるで役に立たない。
---自衛隊の兵器は、戦車、自走砲、高射砲…などかなり細かく分類され、それぞれの性能も丁寧に差別化されているが、シナリオ面での問題が多い本作では力の入れどころを間違っているとしか思えない。
--本作未登場の『大鉄人17』のレッドマフラー隊(制服・装備品共に自衛隊とほぼ同一、名前と顔グラを合わせれば成り立つ)で良かったのではないだろうか。

----
**賛否両論点
***謎の原作再現のこだわり
//他にもっと凝る所が、ってのは分かるけど、原作再現に力を入れてるのは良い事でしょ。
-昭和特撮特有のナレーションの多さ。
--ストーリーの説明にナレーションを使うのは昭和特撮の常だが、本作でもそれを再現。登場人物の台詞以外のメッセージは全てナレーションとしてフルボイスで読みあげられる。
---ナレーションを担当しているのは仮面ライダーシリーズでお馴染みの中江真司氏。ファンなら嬉しい要素である。
---ただ、本編映像のデモムービーでは、政宗一成氏や大平透氏といった各原作のナレーションがノーカットで流れるので違和感も強い。
--それ自体は良い演出なのだが、問題は本当に昭和特撮の如く話の細部(事件の捜査など)をナレーションで片付けてしまうことである。
---このことが登場人物の絡みの少なさを助長している一面がある。

-ヒーロー達の拠点が喫茶店アミーゴ
--メタル系の主人公は敵組織の元幹部でギャバンからも追われている犯罪者(指名手配犯)であるから、どこかの組織に所属するのは難しいとも言えるが違和感は残る。
--また、この設定のせいか、本作のシナリオの舞台は(具体的には地名は出てこないが)関東周辺に集中しており、宇宙を舞台に戦うヒーローもいるゲームの割には行動範囲が狭まっている。

-巨大ロボ勢であるジャイアントロボ、ワンセブンは原作通りに途中離脱する。

-役者ネタの拾い方
--有名どころで役者が被っているムラマツキャップと立花藤兵衛や、アオレンジャーと仮面ライダーV3をあまり取りあげない。
---ムラマツの話題が出た際に「アミーゴ」で藤兵衛がくしゃみをする、と言った小ネタはある
--一方で『キカイダー』のハンペンこと服部半兵衛に化ける不思議獣やマリに惚れる滝((滝を演じた千葉治郎氏は『01』ではマリに恋する漁師役。))のようなマイナーなネタが出てきたりする。
--有名俳優や有名声優ネタは出演キャラクターを探せばいくらでも転がっているので、言い出すとキリがない事ではあるのだが。


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**評価点
-登場するヒーローは、変身した姿だけではなく変身前の人間の姿でも戦うことが出来る。これらの姿は状況に応じて適度に使い分けていく必要があり、戦略的にもきちんとした意味を持っている。
--変身前のヒーロー(本郷猛、渡五郎、一条寺烈など)は原作再現度もそれなりで、いかにも本人(演じた俳優)が言いそうな台詞、やりそうな殺陣を繰り出してくれる。
--ただし、キレンジャーに変身する大岩大太は「まっかせんしゃい!」でも「トイヤッ!」でもなく、敵に洗脳された時の「ホイ!」という掛け声を上げる。
---それは黒十字団の雑魚の台詞(ショッカー戦闘員の「イーッ!!」と同じ)なんだが…。

-変身後のヒーローは戦闘員程度なら軽くなぎ倒せる力を持っており、わらわらと集まってくる雑魚敵を次から次へと蹴散らすさまは原作並みに爽快感がある。

-マシンに乗った姿や飛行する姿など各形態が細かく用意されている
--例を挙げると、ライダー1号・2号のバイクであるサイクロン号は徐々にバージョンアップする上に変身後と変身前の通常形態まで再現されており、なんと計6ユニット×2人分で合計12ユニットもある。

-多くのサポートキャラが味方ユニットとして使用可能
--ヒーローだけでなく、ヒーローに変身しない脇役のサポートキャラ(ウルトラシリーズの防衛隊員など)も大勢参戦しており、味方ユニットとして実際に使うことが出来る。これも従来の特撮ゲーでなかなか見られなかった斬新な点である。
---流石に主役級のヒーローに比べれば戦闘力は格段に低いが、なるべく意識して活躍の機会を与えてやればゲームを進めるのがグッと楽になる。少し改造するだけでも体感的な難易度にかなりの差が出る。

-良質なクロスオーバー部分
--『帰ってきたウルトラマン』シナリオの最終話はナックル星人との戦いを描いた『ウルトラの星光る時』だが、ここでナックル星人が切り札と称し、ブラックキングの仲間としてゼットンを召喚し「初代ゼットンとウルトラマンジャックの戦い」が実現。
---かの有名なぶよんぶよんの着ぐるみのゼットン2代目は着ぐるみが間に合わなかっただけであり、シナリオ上は初代と同じ姿のゼットンと戦っていたことを考えると、使い回しとは言えゼットンをジャックが葬り去れるのはなかなか嬉しい所。

-音楽は良く出来ており、特に本作オリジナル主人公たちのメインテーマは名曲と言われている。
--他にも『ゴレンジャー』のみED曲(いわゆるバンバラバン)を採用したり、知る人ぞ知る『アニーにおまかせ』を戦闘用BGMに起用するなどツボを押さえた選曲がなされている。
---ただしこれら2曲と『イナズマン』『同F』の主題歌のみ何故か曲の一部分が省略されている。また『ウルトラマン』のBGMは作中でよく用いられていた『戦え!ウルトラマン』のインストアレンジではなく、歌のほうのメロディーで収録されている。
--オープニングムービーで流れる主題歌『君は閃光☆THUNDERBOLT』はかなり熱い名曲。
---歌うのは宇宙刑事シリーズでおなじみの串田アキラ氏。タイトル画面で流れるだけのスパロボシリーズと違い、ちゃんとムービー中に流れてくれるのは嬉しい。~
なお、主題歌のアレンジBGMが最終決戦時に流れるのは、『第2次α』より早い。

-戦闘シーンのON/OFFは「決定に使うボタンが○か△か」で判定され、非常に分かりやすくスピーディー。
--戦闘シーンのアニメーションも意外と頑張っている。同時期の『スパロボα』に比べれば派手さで劣るとはいえ、少ない作画枚数で堅実に動きを生みだしている。敵キャラはユニットごとにおおまかではあるが撃破時の爆発演出も異なっているし、決して出来が悪いわけではない。


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**総評
事前に改造していないと詰んでしまうステージが複数ある一方で、「敵に倒される」ことでイベントが進むステージも複数あるため逆に強化しすぎると進行不能になることがある等、ゲームの基礎からして問題が発生している。~
場合によってはチートしてもクリアが困難という有様で、ある程度の攻略に関する予備知識やルート分岐のプランニングは必須。~
~
バイク等のサポートメカの召喚と搭乗、ユニットの変形などの要素は忠実に再現されており、キャラゲーとしては企画者の意気込みが伝わってくる出来。~
また、2組のオリジナル主人公はデザインや「敵組織に改造され、親友が敵幹部で戦わざるをえない宿命がある(バイオ系)」「実は敵組織の幹部であり、首領や他の幹部は家族。ギャバンとも交戦しており因縁がある(メタル系)」という設定はベタながらも評判は悪くは無く、今後別の形での再登場が期待されている。~
~
参戦作品やオリジナルキャラクターに強い魅力を感じるのであれば、多くの問題点を承知したうえでも、意地でもプレイしてやろうという気にさせてくれる作品ではある。それだけにゲームシステム部分の出来がここまで酷くなってしまったのが残念なところ。
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**余談
-スマートフォン用ゲームアプリ『スーパーロボット大戦DD』において、本作のオリジナルBGM「Acosmism」が使用された。

復元してよろしいですか?