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XEXEX」を以下のとおり復元します。
*XEXEX
【ぜくせくす】
|ジャンル|シューティング|#image(0010.png,width=250)|
|対応機種|アーケード|~|
|販売・開発元|コナミ|~|
|稼働開始日|1991年|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**ストーリー
 人類が惑星間飛行を可能にした未来、謎の物質フリントが発見される。調査の結果、それは生命体であるらしい事のみがわかった。そんな折、遠い宇宙からテレパシーが届く。~
「私の星を助けて…… 私は、惑星イースクウェアの、イレーネ」~
人類は最新鋭戦闘機フリントロックを開発し、フリントを連れ惑星イースクウェアへ向かった。

**概要
-横スクロールSTG。製作は『[[グラディウスII -GOFERの野望-]]』のスタッフで、当時話題になった。
--全7ステージの2週エンド。2週目は敵の攻撃や耐久が強化される他、一部ステージの背景色も変化する。

-自機フリントロックは、アイテムを取る事でパワーアップが可能。
--自機のレーザー(ショット)は各種の武器アイテム取得で切り替えられる。ちなみにレーザーはフリントをつけていなくても撃てる。
--本作最大のウリは子機フリント。自機前方に脱着可能な触手つきのオプションで、弾消し効果と高い攻撃能力を併せ持っている。アイテム取得により触手の数が増え攻撃・防御範囲が増す。
---フリント装着中は、溜め撃ちでフリントの触手が巨大化して前方に突き出される。通称『フリント地獄突き』。
---溜めたままフリント切り離しボタンを押す事で、遠方へフリントを発射する事が出来る。

-ステージ間にストーリーデモが挿入される。

**長所
-割と綺麗なグラフィック。
--特に球体の集合体で構成された2面の分子ステージや、桃源郷のような景観が印象的な3面の空中庭園ステージの美しさはなかなかのもの。
--ラスタースクロールによる立体的な表現は時代を考慮せずともハイレベル。
--面構成も変化に富み、「次はどんな面なんだろう?」とプレイヤーに期待させる要素は充分であった。

-軽快なサウンド。
--サウンドはコナミ矩形波倶楽部の古川もとあき、むちむちぷりん聡子が担当。ちなみに古川氏は『[[悪魔城伝説]]』も手がけている。

-ゲームバランス良好。
--引用倒れすることなく、フリント独自のシステムをきちんと攻略に絡めたゲーム構成となっている。
--武器選択も強弱はあるもののどの武器もそれなりに使える。難易度も高すぎずやりやすい。(具体的にサンダークロス以上グラディウスIII未満)
---広範囲のラウンドレーザーや対地武装としてすこぶる強力なグランドレーザー、攻撃範囲と攻撃力のバランスがいいホーミングレーザーが使い易く強力。
---ただしサーチレーザーは5面を除きやや使いづらく、スパイラルレーザーにいたってはパロディウスの「!?」やグラディウスIVのアーマーピアシングと同等に装備すると死を招く。

**短所
-スコアエクステンドが無く、エクステンドアイテムも確率での出現になっているため、残機の増加が運任せになっている。
--ただし、3面の特定箇所のエクステンドだけはほぼ確実に出せるようになっており、1面特定箇所のエクステンドも手順を踏めば取れるようになっているようである。
-「敵を瞬殺できる」というシチュエーションが少ないためか、爽快感に今一つ欠ける。

-ステージ間のデモがかなり人を選ぶ。
--イレーネ姫の大音量の悲鳴や胸が揺れて涙目で「早く来て」など、とにかく嫌なほど目立ってしまう。ただしスキップが出来るので気になるなら飛ばすことも出来る。
---エンディングも同様に非常に目立つものであり、しかもこちらはスキップ出来ない。
--イレーネ姫(他、敵の総大将クラウス等の人物)のイラスト自体もやや荒れており、ゲーム部分のグラフィックと比べてクオリティはかなり低い。
---よくネタにされるのが、イレーネ姫のまばたきをするアニメーションで下から上へまぶたが閉じている点。そういう異星人なのか作画ミスなのかは定かではない。
---発売当時は「本職のイラストレーター・グラフィック担当者を用いていないから」「''コナミの社長の息子が描いた''」などという噂も立っていたが、後に当時まだ新米だった『[[ときめきメモリアル]]』や『[[クイズマジックアカデミー]]』のキャラクターデザイン担当者を用いていたことが判明している。
-デモで出てくる悪役・クラウスの声が色々とおかしい。
--ゲーメストの読者質問コーナーでは「クラウスの声も島本須美さんらしい」と回答されており、また声が後のコナミ作品である『クイズマジックアカデミー』のフランシス役の人、笹沼尭羅氏と酷似していたことから彼のデビュー作なのでは?と、様々な憶測が飛び交っていたが…現在は開発スタッフの一人が担当したと公表されている(笹沼氏は声優としての活動が1997年以降であり、本人及び所属事務所であるアーツビジョンも否定している)。

-「これって[[R-TYPE]]じゃないのか?」と初見では思われがちで、オリジナル要素には乏しい。
--フリントの特徴である「任意で自機と切り離し可能で弾を防げるオプション」は''R-TYPEのフォースとほぼ同じ''であることが主な要因。他にも波動砲と同じ溜め打ちシステムがあったり、一部自機が装備するレーザーの特徴もR-TYPEに出たものに似ている(グランドレーザーが顕著)などR-TYPEと似た要素は多い。
---百歩譲って触手を新要素と主張しても、2年前に『[[Xマルチプライ]]』と言う同じく触手を使った横STGが登場していた。ただし活用方法はかなり違い、Xマルチプライの触手が攻撃主体であるのに対し、本作のフリントは防御主体での使用が有効。
--一部『ゼクセクス』の開発スタッフが後の『アクスレイ』の開発も兼任していたため、実態は『アクスレイ』の姉妹作と呼ぶほうが正しい。

-ハイスコア更新による「おみくじコーナー」やデフォルメされたキャラ(作中キャラだけでなく開発スタッフと思しきものまで)が大挙登場するスタッフロールなど、作品世界観を無視した演出が所々見受けられ、大手メーカー製のゲームでありながら「同人臭さ」を感じるという声も少なくない。
--もっとも、[[PCエンジンCD-ROM2で使用システムを間違えると警告を兼ねたコメディ寸劇が流れたり>悪魔城ドラキュラX 血の輪廻]]、[[SNKの格闘ゲーム>餓狼伝説スペシャル]]のエンディングで捏造NGシーン集が流れる等、当時の風潮である。

**総評
バランスの取れたゲーム構成・美しいグラフィックにサウンドと、爽快感を除くと取り留めて欠点の無いゲームではあるものの、如何せんステージ間デモとのバランスが取れていないのが災いして家庭用移植へは2007年のPSP『[[沙羅曼蛇 PORTABLE>コナミ名作シューティングPOTABLE#id_763fbbeb]]』まで行われていなかった。
しかし後のヒット作の要素を確立した作品としてバイブルとして認めらている。

**海外版
-本作をベースに、主にシステム面で大幅な変更を加えた海外版が存在する。海外版タイトルは「ORIUS」。
--残機制・戻り復活式から、残機なしのライフゲージ式に変更(アイテムによる回復あり。コンティニュー時はその場で再開)
--自機のパワーアップ体系の変更。最大5wayまで広がるワイドショットと、サブウェポンに新武装のホーミングミサイル。
--2人同時プレイ可能。2P機は新規デザインで、性能面では1P機と変化なし。
--フリント関連の行動が弱体化。敵に絡みつきにくくなり、弾消し判定も縮小している。
--敵の攻撃が国内版の2週目相当に激化。ボスも挙動・攻撃パターンが全体的に変化し手強くなっている。

#region(中でも終盤のボスは…)
-攻撃衛星型の6面ボスは掟破りな事に、国内版では1体だったのが海外版では2体に増えた上で同時出現する。
-ラスボス戦は小・中型ザコが出現するようになっている他、第2形態の突進の隙が連射弾でカバーされていたりと相応の難易度に仕上がっている。
#endregion

この他、OPデモやランキング画面の変化、おみくじ演出の削除など、演出面でも海外に合わせた調整が施されている。

**その後・余談
-『[[がんばれゴエモン2 ~奇天烈将軍マッギネス~]]』のミニゲームとして、今作の2面が遊べる。
-パロディウスシリーズにおいて今作をモチーフにした自機は無かったものの、『[[実況おしゃべりパロディウス]]』で今作の2面モチーフのステージが登場する。''また2面か。''
-『[[オトメディウス]]』では今作自機フリントロックをモチーフとした「ジオール・トゥイー」が登場。また一部イレーネも登場する。
-今作からの縁か、グラディウス関連のメディア作品に島本須美が出演することが多い。
--OVA版『沙羅曼蛇』、パチスロ版『グラディウス』に出演。『オトメディウス』においてもイレーネ姫の他にオペレッタを担当している。
-ラスボスであるクラウスの出撃時の台詞「私自らが出る!」は、当の本人の弱さもあってネタとして確立している。実際、『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』ではメガホン攻撃で出てくる文字の中にこのセリフが入っている。

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