「ストリートファイターIII 3rd STRIKE」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ストリートファイターIII 3rd STRIKE」を以下のとおり復元します。
*ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight for the Future- 
【すとりーとふぁいたーすりー さーどすとらいく ふぁいとふぉーざふゅーちゃー】
|ジャンル|対戦格闘アクション|CENTER:&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/61070948CCL.jpg,width=160)&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51QJG2FHQQL.jpg,width=160)|~|
|対応機種|アーケード(CPシステムIII)&br()ドリームキャスト&br()プレイステーション2&br()Xbox|~|~|
|販売・開発元|カプコン|~|~|
|稼動開始日|【AC】1999年5月|~|~|
|家庭用移植|【DC】2000年6月29日/5,800円&br()【PS2】2004年7月22日/3,800円&br()【Xb】2004年10月28日/4,800円(各税別)|~|~|
|レーティング|【PS2】CERO:全年齢(全年齢対象)|~|~|
|配信|【PS3】2011年8月23日/1,500円&br()【360】2011年8月24日/1,200MSP|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|ストIIIシリーズの完成形&br()春麗の帰還&br()ゲームバランスはそこまで良いわけではない|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズリンク>ストリートファイターシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
人気格闘ゲーム『[[ストリートファイターII]]』の続編である『ストリートファイターIII』シリーズの三作目。通称3rd。~
本シリーズは「CPS-3(CPシステムIII)」という高性能基板を生かした、ディズニーのアニメを彷彿とさせるようなヌルヌルと非常によく動くドット絵のアニメーションが特徴。~
その前作『2nd』はストIII1作目のバージョンアップ版といった位置づけだったが、本作は前作から全く別物と言えるほどの改修が加えられ、ゲームとしての完成度が飛躍的に高まった。

シリーズの人気キャラ・春麗など5人が追加され、使用キャラは合計19人。

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**システム
ストIIと同じく、移動に使うレバーと弱中強のパンチ・キックで構成された6ボタンを使用。

-本作を特徴付けるシステム「ブロッキング」
--通常、攻撃を防御するときはレバーを後ろに倒してガードするのだが、ストIIIではそれに加え、タイミングよく前にレバーを入れることで「ブロッキング」という攻撃的な防御ができる。飛び道具もブロッキング可能。
---ブロッキングに成功すると、飛び道具系の技を除く相手の技硬直が延長される。こちらのブロッキング動作は通常技や必殺技でキャンセル出来るため、反撃を入れるチャンスである。決まった時の「バシッ!」というSEも非常に心地よい。
---ただし、原則として立ち攻撃は上段ブロッキング(レバー前)、しゃがみ攻撃は下段ブロッキング(レバー下)しか対応していない。
---また入力にガード要素が含まれず、少しでもずれると技の直撃を受けることになる。タイミングも結構シビアで、外した場合はしばらくブロッキング判定が出ないという仕様がある。全体的にハイリスクハイリターンな防御方法といえる。
--空中ガードは存在しない。代わりに、ブロッキングは空中でも可能。対空技をブロックしてさらに畳み掛けることも可能なので、対空を行う側も行われる側も読み合いが必要になる。
--3rdからは強制ガード継続がなくなった代わりに「ガードブロッキング」が可能となり、ガード中でも次の攻撃に対してのブロッキング入力が受け付けられるようになった。~
しかし猶予は通常よりも短く、失敗すれば防げたはずの攻撃を喰らってしまうためさらにリスクが高い。しかし決めることができれば優秀な切り返し手段であり、見栄えもよい。((ガードブロッキングを成功させた場合、通常ブロッキングと異なりキャラクターが赤く光る。通称 赤ブロ))
--ブロッキングには他にもメリットがあり、必殺技のケズリダメージを一切受けずにゲージが溜まる。このため、あと一撃削ったらKOの状況でも油断できない緊張感が生まれ、他のゲームでは有り得ないような大逆転劇を実現できる可能性が、試合中常に残されている。
--小技にすら反撃のチャンスをもたらすブロッキングの存在により、勝とうと思うなら心理戦でも高度な駆け引きを展開しなくてはいけない。
---「あえて攻撃せずに、ブロッキングを仕込んだ前進や前ジャンプでプレッシャーを掛ける」「ブロッキングを狙っているだろうタイミングに、あえて出の遅い大技を仕掛けて直撃を狙う」など、仕様を理解したプレイヤー同士の戦いでは、あらゆる行動に読みが絡まる。
--当時のプロデューサー曰く「ブロッキングを超えるシステムが思いつかない」というほど画期的なシステムであり、後に出てきた他のメーカーの格闘ゲームにもブロッキングを模したシステムを採用している事が多い。

-投げに対する防御手段「グラップディフェンス」
--相手のガードを崩す投げの入力は弱パンチと弱キックの同時押しで行う。この通常投げでつかまれた時、近いタイミングで同じように入力していれば「グラップディフェンス」が発生し投げ抜けが出来る。
--打撃をガードをし続けることが可能なのに加えブロッキングもある本作では、安全にガードを崩す手段として通常投げがかなり強めに調整されている((「技レベル」という概念があり、攻撃判定がかち合った場合上位技が一方的に勝つ様になっている。概ね「弱攻撃<中攻撃<大攻撃<必殺技<スーパーアーツ&投げ」))。「投げゲー」なんて呼ばれる事も。
---投げに対して打撃で防御しようとしても、投げ判定は発生速度もさることながら優先順位がスーパーアーツと同格なので、投げが打撃を吸って決まってしまう(ストIIIまでは投げと打撃が同時に当たった場合打撃が勝つのが通例だった)。このため、投げに対しては嫌でもグラップディフェンスでやり過ごすしか無い。
--ちなみに本作の投げは通常レバーを上下に入れていると発生しない仕様になっている(しゃがみながら弱PKを押すとグラップディフェンス判定だけが発生する)。
---グラップディフェンスという言葉はこの「しゃがみグラップディフェンス」に対して使われることが多い。地味ながらブロッキングに並ぶ防御の要であり、ブロッキングを見越した投げ、それに対する投げ抜け…といった読み合いもまた避けて通れない。
//英単語的にはgrappleが正しいのですが、筐体のインストが誤植でない限り3rdの投げ抜けは「グラップディフェンス」が正式名称です

-しゃがみガードを崩す「リープアタック」
--中パンチと中キックの同時押しで繰り出す、その名の通りの少し跳びつつの攻撃。相手のしゃがみ攻撃を回避しながらしゃがみガードできない中段技を繰り出すが、威力は低い。
--ストIIからのお約束でしゃがみガードを使えばほとんどの打撃を防御できるが、''本作ではしゃがみ中にヒットした技はダメージが1.25倍になり命中時の硬直時間がわずかに伸びる''ため、しゃがみ一辺倒の防御に一石を投じている。しゃがみヒット時限定でつながる連続技もあるため、そのリスクは決して低くない。

-一歩進んだ挑発「パーソナルアクション」
--強パンチと強キックの同時押しで使える、いわゆる「挑発」的な動作。従来と違うのは動作後に特殊効果が発生する点。~
大抵は「次に出した技の威力が微増する」キャラが多いが、まれに全く別の効果をもつキャラもいる。動作自体が攻撃判定を持っていてわずかにダメージを与えたり、複数回行うことで効果が増す場合もある。

-戦い方を決める「スーパーアーツセレクト」(SA)
--使うキャラを決めた後、3種類あるスーパーアーツ(いわゆる超必殺技)からどれを使うか選択する。
--スーパーアーツは技の内容だけでなく、1回使うまでに必要なゲージの長さや、ゲージをストックできる本数などが違う。
---基本的にはゲージの長さと威力が比例関係・それらと本数は反比例関係にある。使える回数を活かして小刻みにダメージを与えていくか、多用できないスーパーアーツをここ一番で使って大幅にリードを奪うかはプレイヤー次第。ただし、ゲージ量・ストック・ダメージ威力はどれも小さめだが特殊な効果を持つという例外もあり、これを持つキャラは扱いが難しくなる代わりに個性的な動きをすることもできる。
--なお、必殺技の強化版である「EX必殺技」を使うにも一定量のスーパーアーツゲージが必要であり、これを見越したスーパーアーツの選択も考える必要がある。EX必殺技の性能に常に頼っていきたいキャラなら、ゲージストックが多いスーパーアーツは有力な選択肢に入ってくる。

-第二の体力ゲージ「スタンゲージ」
--現在の気絶値が体力ゲージ下に表示されるようになり、攻撃を受けると赤いゲージが溜まっていく。これは時間と共に徐々に減少していくが、一杯にされるとスタン(いわゆる「ピヨり」)状態になり、その後の追撃次第で大ダメージを受けてしまう。
--キャラによっては体力よりも気絶値に大きなダメージを与える技を持っていることがあるが、逆に使いやすいしゃがみ技は全体的に与える気絶値が少ない。
--可視化されることでより具体的な駆け引きが可能になり、読み合いの幅が広がった。

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**キャラクター
ストリートファイターIIIでは、ZEROシリーズとは異なり、1作目のサブタイトル「ニュージェネレーション」の元、キャラの一新が行われている。そのいずれもがゲームに合致した個性的な性能を持っている。

#region(キャラクター紹介)
-''アレックス''
--ストIIIシリーズの''主人公''。金髪巨躯のアメリカ人の青年。モチーフはマッスルボマーの主人公であるアレクセイ・ザラゾフといわれている。
--大柄なパワー寄りのキャラで技毎の破壊力は相応にある。飛び道具こそないものの、スマッシュエルボーなど素早い動作の溜めワザや軌道が低く飛び込みやすいジャンプなど、接近手段は豊富。初心者向けとされるが、地上通常技の取り回しが悪いため連繋・牽制能力が低く、攻めに対応されやすいのが難。
--主人公としての認知度は高いとは言えない。
---1st、2ndではキャラクター選択時の初期カーソル位置に置かれなかったうえ、体格が大きい部類で投げキャラと思われがちだったなどの要因がある(実際、スーパーアーツの一つは投げ技だったりする。珍しく一回転コマンドで)。~
1Pカーソルの初期位置がアレックスになったのがこの3rdである。%%今作EDでリュウにパーフェクトでラウンドを取られるという仕打ちを受けたが。%%
---『ストIV』に『III』のキャラが続々参戦を果たしている現状においても彼にはお呼びがかからなかったが、『タツカプ』の登場を経て遂に『ストV』の追加キャラに抜擢されている。

-''ユン・リー''
--中国拳法の達人である香港育ちの少年。目深に被った帽子が特徴。シリーズの代表として外部出演も多く、ある意味『ストIII』でもう一人の主役と言える存在。
--ジャンプの軌道を変えられるダイブキック「雷撃蹴」や、使いやすいターゲットコンボをはじめとした比較的簡単な連続技など、軽快な動きと手数の多さが持ち味。~
[[ストZERO>ストリートファイターZERO]]シリーズで猛威を奮ったオリジナルコンボのような、自身の動きをトレースする分身を作り出すSA「幻影陣」は例によって強力無比で、使いこなせば攻め手に拍車がかかる。~
春麗と並ぶ「2強」の一角。

-''ダッドリー''
--ヘビー級ボクシングのチャンピオンである英国黒人紳士。口髭を生やし紳士然とした正装風の服装で、闘いの時も午後の一時のティータイムも''薔薇の手入れの時も''グローブ装着を欠かさない。
--技が全てパンチのためリーチは短く下段技も少ないが、そのパンチ技はどれも威力・スタン力に加えコンボ性能まで兼ね揃える。~
ボクサーらしくフットワークも軽く、間合いに入って追い詰めた時の爆発力は現2強すら凌駕するため、ユリアン・まことと合わせて「3凶」に数えられる。
--いぶき、まことと共に「スーパーストリートファイターIV」に出演している。

-''いぶき''
--忍者学校に通う女子高生。某くの一と違って忍装束に身を包み露出度は低め。モチーフは[[エイリアンVSプレデター (AC)]]のリン・クロサワとされている。
--動きが素早く、空中で苦無を投げる「苦無」など技の豊富さは全キャラ一。この二つの特徴を生かした多彩な立ち回りが特徴だが、にも関わらずガードを崩す能力が低いのが泣き所。
--早い時期から『ポケットファイター』に参戦、『スパIV』『スト鉄』にも参戦しており、外部出演回数ならストIIIキャラ随一。

-''エレナ''
--ケニアの名家の令嬢。いぶきとは逆に、褐色の肌にビキニと健康的な出で立ち。カポエイラの使い手で、その構えを再現したニュートラルポーズは非常に動きがよく、上下だけではなく前後にも、さらに丁寧な事に喰らい判定までも微妙に動いている。ドット絵の枚数はなんと約1700枚に及ぶとか。((枚数が少ない部類のアレックスなどですら約1000枚くらい、本作におけるヒットスパークなどの汎用エフェクトでも約500枚程度はあるといえば本作のこだわりぶりは伺えるだろう。その中でも特段に動きを書き込まれているキャラである。))
--ダッドリーとは逆に、殆どの技が長い脚から繰り出す蹴り技で、性能の傾向もまさに対照的。~
リーチに優れた牽制・差し込みが強力で、中距離から積極的に下段中段のガードを揺さぶりに行けるのも長所。~
動きも軽いが連携・コンボ能力はやや低く、攻めが単発に終わりがちなのが玉に瑕。

-''オロ''
--齢140を越えるブラジルの仙人。手加減のため片腕を隠して戦っている((一部のスーパーアーツでのみ両腕を出す。))。どことなくリュウの行く末を思わせるような佇まい。
--必殺技は念力による飛び道具・日輪掌に対空アッパー・鬼ヤンマと、リュウに似てスタンダードに見えるが、小柄ですばしっこい動きに癖のある通常技、高い連続技能力などトリッキーな面が目立つ。スーパーアーツは天狗石などいずれも同時押し発動することで更に尖った性能を持つようになる。

-''ネクロ''
--ゴムのように伸びる身体と放電能力を得た改造人間。改造の影響か白い肌と人間離れした見た目を持つが、れっきとしたロシア人。スタッフによるとエヴァンゲリオン初号機がモチーフだとか。
--ストIIのダルシムと同じく、動きは緩慢だがリーチの長さを生かした対応型戦法が得意。また、電磁ブラストなど電撃を使った攻撃を多く持つためか平均的に与えるスタン値が大きく、大きな爆発力も秘める。

-''ヒューゴー''
--「2nd」から登場。全キャラ随一の巨体を誇るドイツのプロレスラー。元ネタは[[ファイナルファイト]]のアンドレで、セコンドとしてポイズンも連れている。%%ドイツ人なのに英語で「I'm No.1」と言っていることは突っ込んではいけない。%%
---実在したプロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアントにとても似ており、肖像権の問題で元ネタから名前が変更された。
---アレックスと対戦すると、ラウンド開始前に間近で睨み合うというプロレスファンにはたまらない演出が入る。
--ストIIのザンギエフの特性をさらに尖らせた「投げキャラ」。ザンギエフ以上の巨体と大振りすぎる技の数々は、ザンギエフ以上に慎重かつ大胆な操作を要する。魅力はやはりそのパワーで、スーパーアーツのみならず様々な投げやEX必殺技を絡めたコンボの破壊力も相当なもの。体格にふさわしく耐久力(体力量とスタンゲージ量、スタンゲージ回復力)もトップクラス。
--ちなみにエンディングでは普段険しい顔ばかりのリュウなどが満面の笑みを浮かべている貴重なシーンが見られる。全員集合の大団円的様相から「作中で一番のハッピーエンド」などとも。
--ポイズンとタッグを組んで、「ストリートファイター×鉄拳」へ出演した。

-''ヤン・リー''
--「2nd」から登場(正確には初代から登場しているが、ボイスが違う以外はユンと同じキャラ性能を持つ2P専用キャラだった)。ユンの双子の弟で、兄曰く「スネちゃま」なヘアーが特徴。((モチーフは「ガンダムW」のトロワ・バートンだが、大元のトロワからしてスネオヘアーである。))
--ユンのコンパチキャラクターだったが2ndで追加されたオリジナル必殺技「蟷螂斬」の存在により、ユンに比べてノーゲージの状態でもラッシュ力が高い。対戦ランクでは上位陣に属するが、SAの性能差でユンに水を空けられている。

-''ユリアン''
--「2nd」から登場。ストIIIの最終ボスキャラ「ギル」の弟にして、コンパチキャラクター。兄弟揃って筋肉隆々かつ''ふんどし一丁''の挑発的な見た目に、傲慢な台詞の数々とそのキャラクターは非常に威圧的。
--技性能はメタリックスフィアなどギルをスケールダウンさせたものだがそれでも全体的に高め。条件は厳しいが大ダメージのコンボや強力な連繋を持つ。~
特に設置型飛び道具SA「エイジスリフレクター」を駆使した連携は極めてガード困難な上強力なコンボに持ちこむことが可能。~
接近時の圧倒的火力に定評のあるダッドリー・まことと並び「3凶」の一人に数えられる。
--小技がやや遅く背が高い(座高も高い)ため密着間合いで不利になることが多い。さらに中・大の通常技にキャンセル可能なものが少ないうえ、ノーゲージコンボの条件が厳しく(密着からの打ち上げ始動、必殺技の空中ヒット始動など)、全体的にSAゲージへの依存度が高い。~
おまけに彼の必殺技はチャリオットタックルなどタメコマンドのものが多くあり、ブロッキングの操作とも相性が悪い。

-''まこと''
--「3rd」での新キャラ。土佐弁で喋る空手少女。
--小柄な体格のためリーチが短く牽制合戦に弱い、歩きが非常に遅いなどの強い癖を持つが、高速の前ダッシュや突進技による瞬発力の高さは全キャラ屈指で、攻撃の威力も高い。~
至近距離での択攻めを得意とし、一旦相手の懐に入れば抵抗すら許さず叩きのめすことも可能。扱いづらさの陰に危険な破壊力を秘めたキャラとしてはダッドリーやユリアンに勝るとも劣らない「3凶」の一角。
--背中側の真上に突きを繰り出す必殺技や、''自身のガード封印と引き換えに攻撃力を1.75倍にするSA''など、破壊力以外の性能を切り捨てたようなロマン技も持つ。「3rd」からの新キャラ勢は、基本的にどこかピーキーな性能を持っている。

-''レミー''
--「3rd」での新キャラ。屈折した性格のおよそ格闘家っぽくない美形青年。フランス出身という設定を生かし異常に凝った(通常技含む)技名の数々と名言「なんなんだアンタ」は代名詞レベルで特徴的。
--ストIIのガイルと同じような飛び道具と対空技を持つ溜めキャラ。だがその「飛ばせて落とす」戦法やタメ技の操作などが本作の根幹システムであるブロッキングとかなり相性が悪い。~
スキの少ない飛び道具を牽制・攻めの基点として使いつつ、少しずつダメージを積み重ねる戦いになるが、攻撃力・体力量・スタンゲージ量のいずれも低水準にあるため、慎重に動かなければ勝ちを掴めない。

-''トゥエルヴ''
--「3rd」での新キャラ。ネクロの改良・量産型という設定で、その真っ白い身体の形状を自在に変える能力を持つ。
--全キャラ唯一「滑空」という空中ダッシュが可能。その機動力は全キャラと一線を画し、そこから繰り出される連携はこのキャラ独自の世界が繰り広げられる。PAを使えば''姿を消す''ことも可能。
--ところが致命的なほど攻撃力(+コンボ展開力)と防御力(牽制や差し込みに有効な技の数&体力値)が弱く、全体的に攻撃力の高い本作では一度ブロッキングされたり隙を突かれただけで、積み上げてきたリードがあっさり粉砕されることもしばしば。
--名前と外見から元ネタは『ウルトラセブン』のスペル星人だと言われているが、その元ネタ自体が非常にデリケートな存在の為に公式から明言はされていない((スペル星人はウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」に登場しているが、この話は諸事情によりウルトラセブンの公式設定から抹消されており、登場話も欠番扱いで映像媒体から外されているなど、知る人ぞ知る非常にマイナーな敵キャラである。))。

-''Q''
--「3rd」の新キャラにして隠し中ボス。鉄仮面を被りトレンチコートを着た謎の大男。元ネタは70年代の特撮ヒーロー『ロボット刑事』だと思われる。
--技の威力と耐久力(体力量、スタンゲージ量、スタンゲージ回復力)がトップクラス。しかもPAにラウンド中防御力アップの効果があり、最大の3段階まで達した際の硬さは目を見張る。
--しかし高いパラメーターの代償として鈍重な上に通常技の性能が総じて低く、特殊技(レバー入れ通常攻撃)が他キャラよりも通常技からかけ離れているなど難解な点もあるため、そこをカバーしながら破壊力の高さを発揮するにはかなりのプレイヤー性能が求められるキャラ。

-''春麗(チュンリー)''
--SFシリーズ並びに格ゲーヒロインの顔とも言える女刑事。見た目はストII時代と同じだが、設定上年齢は30歳を越えているためかかなり落ち着いた性格(はしゃぎながら「やったー!」の勝ちポーズは健在。裏技まである)。広告媒体やOP・EDでの扱いから『3rd』の主役と言っても過言ではない。
--通常技の動きは従来から大きく変わったが、必殺技は百裂脚にスピニングバードキック・気功拳と従来どおりで、早い歩行速度に性能の高い通常技による地上戦の強さなど、従来の春麗の強さはそのまま。使い勝手のよいSA「鳳翼扇」と欠点のない能力で、ユンと並ぶ「2強」に輝く。

-''リュウ''
--「ストII」の主人公。赤い鉢巻にボロボロの胴着の求道者という基本的なキャラはそのままに、年齢を重ねたことで威厳を増している。
--波動拳による牽制こそ機能しにくいが、ストIIでの扱いやすさは据え置き。通常技も使いやすく、連続技は単純で短いながら高威力。地上で根本の発生瞬間をヒットさせると非常に威力の高い「真・昇龍拳」、限界までためれば相手を一撃でスタンに追い込めるガード不能の飛び道具「電刃波動拳」など、ロマンと実用性を兼ねたスーパーアーツも持っている。
--体力量やスタンゲージ量、スタンゲージ回復力、移動速度は平均的な値。素直な技の数々と相まって目立った短所は持たないが尖った攻め手も持たないため、対戦ランク上位陣に比べるとややラッシュ力で遅れを取る。
--決定打になるSA/EX技の使い勝手が良すぎるだけに、ゲージ依存度は高い。供給と使途が悩ましいキャラでもある。

-''ケン''
--リュウとは同門である永遠のライバル。金髪に赤い道着がトレードマークの二枚目。
--リュウと同じ技を多く持ち、耐久面や移動面の能力もリュウとよく似ている。しかしリュウよりも蹴り技に長け、器用な足による中距離での牽制が強い。昇竜拳など至近距離での攻め手も豊富で、本作では明らかにリュウの上位ランクに位置するキャラと言える。
--スーパーアーツ「疾風迅雷脚」は威力は平凡だが小足からでも繋がる上に短いゲージ3本と、全キャラ中でも屈指の使い勝手を誇る。攻めの強さと手数を底上げする補助としてはこれ以上ない存在。~
そつのない優秀なキャラであり、かつては上記のユン・春麗と並んで「3強」と呼ばれていたが、現在では2強ほど秀でた分野がないことからランクを落とすこととなった。

-''ショーン''
--まだまだ未熟なケンの押しかけ弟子。黄色い胴着が特徴。
--ケンとは逆にリュウの下位互換的な存在で、ポジション的にはZEROシリーズのダンに近い。通常技はリュウ/ケン譲りでなかなかだが、細かい性能は悪くなっている。リュウに比べて早い動きやショーンタックルなどの移動技を使ったかく乱戦法や、異なる使い道のある3種類のスーパーアーツなど、僅かだが見所もある。
--「2nd」ではトップクラスの強さで師匠を余裕で食ってしまえるその性能が目についたか、「3rd」では''竜巻旋風脚「トルネード」がヒット/ガードどちらでも反撃確定''など見るも無残に弱体化した。その弱さを揶揄して「ショーン(´・ω・`)」などとも呼ばれたりする。
--2ndで追加されたボーナスステージ(3rdでは二番目に配置)は、ショーンが投げるバスケットボールをブロッキングすると言う内容である。それまでのスコア評価が高いと、3rd本編の強さが嘘のように雨あられとボールを投げてくる。

-''豪鬼(ゴウキ)''
--拳を極めし者。2ndの隠しボス。
--拳を極めし者だからか公式キャラ中唯一EX必殺技を持たないが、代わりにどのSAを選択してもSAゲージMAX時に発動できる特殊SA2種(おなじみ「瞬獄殺」と2ndのEDで披露した「金剛國裂斬」)を持つ。
--技の性能はおおむねリュウ・ケンの強化版。さらに空中から撃ち下ろす斬空波動拳や急降下蹴りの天魔空刃脚、そして百鬼襲など空中からの攻め手も豊富で、一見ジャンプしているだけでも相手に択攻めを仕掛けているなど、攻撃面での総合力はトップクラスと言える。
--その代価として全キャラ中最低の体力とスタンゲージ量が最大の弱点。ワンミスが敗北に直結するため、攻めの強さに溺れない慎重さが求められる。

-''ギル''
--ストIIIシリーズのボスキャラ。ユリアンと同じくふんどし一丁であり、その身体はキカイダーのごとく赤と青に半分に塗り分けられ、それぞれの半身から炎と氷を繰り出すことができる。ゲーム上で向きが変われば使う能力も変わり、性能も微妙に変動する(氷の攻撃を食らって浮かされた場合強制ダウンするようになる)など凝った演出を持つ。
--カプコンのボスキャラだけあって技性能も攻撃威力も露骨に高く、CPUも非常に強い。ゲージが溜まってると体力が無くなっても一度だけ体力を回復して復活する「リザレクション」、3rd新技であるブロッキング不可能の全画面攻撃「セラフィックウィング」と、1ストックだが反則的なスーパーアーツを複数使用する。
---ちなみに家庭用のシステムディレクションを使えばわかるが、これらのSAはすべてゲージMAX専用だったりする(ALL SAなどで2本ゲージに設定した場合、2本貯まりきらないとSAはいずれも使えない)。また豪鬼同様、EX必殺技もない。
--ヒューゴーのエンディングでは笑顔で周りに手を振っていたりするなど、「それにしてもこの天帝ノリノリである」な場面も。
#endregion

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**ゲームバランス
''本作では近~中距離での技の打ち合いが駆け引きの中心となっている。''
-遠距離から飛び道具をただ撃っただけでは簡単にブロッキングされ、ゲージを溜められてしまう。~
つまりブロッキングの存在が知られると、飛び道具はストIIのようにローリスクで相手を動かすための役割はほぼ果たせなくなり、相手の行動を予測し自分が次にどう動くか…という攻めるための布石としての意味合いが強くなっていく。
--鋭いジャンプや早いステップ、隙の少ない突進技などを持った、近づく手段に長けるキャラが多い事に加え、飛び道具系の技の隙も全体的に大きい。ジャンプ中でもブロッキングで防御可能になったため、ストIIの基本だった「飛ばせて落とす」は単純に成立できず、「待ち」による対処は難しくなっている。

-近づいてからの攻め手は実に豊富。隙の少ない打撃による攻めの継続から、打撃と投げの二択や中下段でのガード崩し、相手のブロッキングを読んでブロッキング不能の投げ技を仕掛ける、ジャンプや牽制技の差し込み、相手の反撃を読んでブロッキングを狙う…など、取れる動きは多彩。ストIIでの魅力とされた間合いの駆け引きも当然絡んでくる。
--通常投げはリターンが低いが、打撃にはブロッキングという抑止力がある。相手の意識がどこに向いているか、自分の動きが偏ってないか意識しながらうまく立ち回る必要があるのがこのゲームの魅力にして難しさである。
--防御側も技の発生時間や技をガードした後のお互いの硬直時間、技をガードした後の投げ無敵時間と投げ抜け猶予時間、ブロッキング判定が行われる時間など、極めていくことで1/60秒単位の時間を管理しながらの防御が組み立てられていく。そうしたニーズに十分応え得る作りこみが成されているのは特筆すべき点であろう。

-ダウンしても「クイックスタンディング」という行動で若干移動しながらタイミングを前倒しして起き上がることが可能で、読み合いは目まぐるしく行われる。全体的に攻撃力も高いためラウンドは比較的短時間で終わり、テンポの良い試合展開となっている。
--スーパーアーツがヒットした場合のみクイックスタンディングが不可能だが、攻撃側は流れを活かして次の攻めの展開へ移行、防御側は一息ついてから次の防御に望める。

-先述のブロッキングの存在をフィーチャーするような作りになっているのも特徴的。
--「ノーゲージで使える無敵技」が本作ではかなり希少。またガードブロッキングの存在により強制連続ガードが消えたことで「連続技をガード中にレバーを入力しておき、硬直が解けた瞬間に無敵技で割り込んで反撃」という甘えた行動は3rdでは出来ない。~
攻め込んでくる相手に対しては否が応にもブロッキングかグラップの択一を迫られることになるのだ。
---相手の攻撃を読んでのブロッキング、そこからの最大反撃を決めての勝利は見映えが非常に良く、快感もひとしおで虜になるプレイヤーも多い。有名な動画「背水の逆転劇」((体力1ドットのケンが多段ヒットする春麗のSAを先読みして全てブロッキングで凌ぎ、溜まったゲージでコンボを叩き込み逆転勝利。))のような名シーンも数多く生み出された。
---これまでのシリーズで非常に強かった飛び道具系の技はブロッキングの存在を抜きにしても明らかに弱体化しているなど、ハメ技対策は練られている(従来作では、飛び道具を持たないキャラで持つキャラをいなすのはかなり難しかった)。


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**評価点
-駆け引きを重視したゲーム性
--分かりやすい派手さには欠け、稼働当初は少々地味な印象を受けていたが、慣れていく内に本作独自の魅力として認知されていった。
---キャラ間の格差は大きく決して褒められたものではないが(後述)、ブロッキングの存在によりチャンスを作り出す読みがあればキャラを選ばず勝てるゲームとも言われており、現に動画サイトでも見られるようにQやヒューゴーといった扱いの難しいキャラでトップクラスのプレイヤーの扱う強キャラ相手に(もれなく劇的な展開を伴って)勝利を収めるという職人プレイヤーも存在する。

-グラフィック面
--キャラドット絵の滑らかさが印象的なストIIIシリーズだが、本作はヒットスパークなどの書き込みにもすさまじい枚数を使っている。~
2Dドットの格闘ゲームとしては今でも非常に評価が高い。

-演出面
--キャラの声や効果音は前作に比べて好評を受けている(特にブロッキングやスーパーアーツ関連のエフェクト)。

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**賛否両論点
-キャラクターに「色物」傾向が強く、見た目重視のプレイヤーを選ぶ。
--これまでのストIIIシリーズでも主人公なのにマッチョ男「アレックス」、パンクすぎる見た目の「ネクロ」、ふんどし一丁のマッチョマン「ユリアン」など濃いキャラが多かったが、3rdでもまんまロボット刑事な「Q」、元ネタがマニアックすぎる「トゥエルヴ」など変なキャラが多い。このため正統派な美形である「レミー」もまた度が過ぎてしまい逆に浮いて見えることとなる。
--元々ストリートファイターIIIは1作目から[[前作までのキャラと関連性を持つ新キャラ>餓狼 MARK OF THE WOLVES]]が殆ど存在せず「シリーズなのに知ってるキャラがいない」という点で不評だった。リュウやケン、2ndで豪鬼、本作で春麗が再登場したのもそれが理由である。
---カプコン東京支社長が某マイナーゲーム雑誌のインタビューで、1stの時点で「ストIIのキャラは登場させない予定だったが、最初に何をすれば解らないプレイヤーのためにリュウとケンを出した」と語っている。
---また岡本吉起氏も、''「リュウとケンが居なければストリートファイターじゃない」''とスタッフを説得していたという。皮肉にもこのせいで、新主人公のアレックスが主人公と認識されなくなることになってしまったのだが。

-背景や演出は前作(1st・2nd)に比べてやや地味になっている。
--BGMも前作までのお洒落なBGMからビート重視で、地味な印象を持たれることに。ただしラウンドごとにBGMがシームレス変化していく点は好評で、どちらが優れているかは一概には言いがたい。どちらが好みかもプレイヤーによって分かれるところではある。

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**問題点
-''対戦バランス''~
登場キャラクター数が多いため仕方のないことではあるが、はっきりいってキャラバランスはお世辞にも良いとは言えない。いかにブロッキングによる可能性が僅かに残っているとはいえ、キャラ間の戦力には大きな格差がある。&br()格ゲーではよくある話なのだが、本作では多数のプレイヤーが長期にわたって攻略・研究を続けた結果、その差は絶対的となっており覆す事が非常に難しい状況に至っている。
--特に強いとされているのは本作で晴れて復活した、シリーズ人気ヒロインの''春麗''。~
スーパーアーツに「鳳翼扇」を選択した場合、高威力・発生早い・移動距離長い・さらにストック2本といい事尽くめであり、おまけに追い討ちが可能な上、直後に視認しにくい択攻めを仕掛けることができる。これにより春麗の強い地上戦能力がさらに高められ、非常に強力なキャラとなった。
---「2nd」まででも、いぶきのスーパーアーツ「破心衝」がこの鳳翼扇と同じ性能を持ち猛威を振るっていたが、こちらは「3rd」では他のスーパーアーツと入れ替わる形で削除されている。
--他にも際立って強いとされているのは''ユン''。スーパーアーツに「幻影陣」を選択した場合、[[ストZERO3>ストリートファイターZERO3]]にあるV-ISMのオリジナルコンボのような効果を短時間だけ得られるもので、相応にゲージは短いが回転率が良く、それでいて高いダメージを見込める。~
さらにスーパーアーツは基本的に投げ以外の技に打ち勝つ性質を持つが、幻影陣の効果時間中は全ての攻撃にそれが適用され、技の判定が大幅強化される。つまり、ゴリ押しが出来てしまう。
--上述の2キャラは現在の対戦評で「2強」と位置づけられている。以前は「3強」として扱いやすく総合力に長けるケンも数えられていたが、突出した要素が無いことから次点に落ち込み、ダッドリー・まことと同列に数えられる事となる。
--同様に圧倒的な爆発力から旧3強をも食えるダッドリー・まこと・ユリアンは「3凶」として数えられている。ただしこの中ではゲージ依存率が高く立ち回りが不利なユリアンが若干ランクとしては劣る。~
そして上の6人に豪鬼とヤンを加えた8名が本作の上位キャラとされる。
--逆にアレックス、ヒューゴーやエレナ、そして意図的に弱く作られているのが明らかなレミー・Q・トゥエルヴやショーンは性能的に大きな溝がある下位キャラとして扱われている。
--上位以外のキャラを使いこなして勝利するプレイヤーもいる((とある有名なヒューゴー使いは「赤ブロッキング→即座にギガスブリーカー(レバー2回転+Pボタン)」などという離れ業をやってのけたほど))が、それらの大半は「職人キャラ」扱いされてしまっている。

-勝利を意識するとスーパーアーツの選択肢が自ずと一つに絞られるキャラが多い。そのため、3種類のスーパーアーツから選ぶという仕様の意図が薄くなってしまっている。
--それは旧3強(ケンの「疾風迅雷脚」など)や、ユリアンの「エイジスリフレクター」などのSAに顕著に現れている。

-通称「SGGK((元は「しゃがみグラップ逆二択キック」の略称だったらしいが、特に蹴り技である必要は無い))」という強力・有利すぎる仕込み技が存在する。
--様々なゲーム仕様を利用し「通常技空キャンセルブロッキング仕込み通常投げ」を行うテクニックの総称で、これを行うと「相手が手を出せばブロッキングし仕込んだ技がヒット(そこから最大反撃が可能)」「相手が手を出さなければ投げる」という現象が起こる。
--この仕込み技は使っているかどうかが非常に分かりにくいため、大会ルールなどで禁止にすることも難しい。
--さらに、先に上げられた上位キャラほどこの「SGGK」と相性が良い傾向にあるため、格差を増長する一因にもなってしまっている。

-業務用基板で「旧基板」と呼ばれるバージョンには様々なバグが存在する。中でも致命的なのは「''ケン対まことでケン側がレバーニュートラル投げでKOするとフリーズする''」というもの。
--これらのバグを修正したバージョン(通称 新基板)も作られているのだが、現在3rdが稼動している店舗で使われている基板はほぼ全てバグフィックス前の旧基板。
---なぜかというと、飛び道具に対するガード入力は相手の位置ではなく弾の位置が基準になる、という旧基板の仕様を使った「弾速の遅い飛び道具を使った挟み撃ちによるガード不能連繋」がプレイヤー間で容認されているため。これを受けてかPS2版のシステムディレクションには「挟み撃ちガード不能連携が出来るか」という設定項目が存在する。

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**総評
前々作~前作の不評もあって、駆け引きを優先した作りから当初は評価が芳しくなかったが、現在では格闘ゲーム史上最高傑作の一つに数えられる作品とする人が非常に多い。カプコン開発陣自身も''「格闘ゲームは3rdで全て作り切った」''と語るほど。

現在でも攻略は進み、都心部のゲーセンでは高いレベルでの対戦が繰り広げられており、その対戦動画は高い閲覧数を記録している。~
これほど古い対戦格闘ゲームが、ノスタルジーの意味合いではなく現役の対戦ツールとして愛され、プレイヤーの研鑽の対象となり続けている例は他にない。~
2014年1月に行われた[[第12回クーペレーションカップ>http://www.cooperationcup.com]]((5on5による団体戦方式のカプコン非公式の全国大会))では、事前エントリーだけで80チーム400人以上が参戦した。~
2019年の第17回には102チーム510人が参加と、更に増えることに。

まだまだ、プレイヤーの3rd熱は冷めそうにない。

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**家庭用移植
-2000年にドリームキャスト、2004年にプレイステーション2とXboxに移植された。
--「システムディレクション」という細部仕様を弄くれるマニアックな追加要素があるのが特徴。
--Xbox版は『ストリートファイターアニバーサリーコレクション』のタイトルで『[[ハイパーストリートファイターII]]』とのカップリングでリリース。
---発売当初はBGM設定を"ORIGINAL"にするとヒューゴーステージに異常が発生するという不具合があったがすぐに修正版が出され交換対応となった。

-さらに2011年8月にはプレイステーション3とXbox360でダウンロード販売が開始。
--HD対応の画質リメイクが行われ、対戦動画をYouTubeに配信出来るようになった。

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**余談
-春麗について
--1stでは出場しなかったので((1stでは背景で小さく登場している。))復活希望者が多かった。その為、まだ出回っていなかった2nd初公開時のAMショーで3rd発売決定と同時に彼女の参戦までムービー込みで発表された。
--彼女のデザイン担当者は初代ストIIで春麗をデザインした人と同じであり、凄まじいこだわりを持って作成されていた。開発初期から全キャラ中一番進捗が遅く、最後まで調整が行われ難儀したという逸話がある。
--3rdを販売する条件が「彼女を出す」であり、さらに従来のファンからのクレームが非常に多かったので結果的に強くせざるを得なかったとのこと。

-今は亡きアーケードゲーム雑誌『ゲーメスト』にストIIIシリーズのコミカライズ版『STREET FIGHTER III RYU FINAL -闘いの先に-』が連載していた。
--後にストIVなどのセービングアタックのモーションのモチーフになったといわれる「風の拳」や、本作に登場しないサガットとのラストバトル等、アツいオリジナル展開を盛り込んだ名コミカライズである。ただ、全体的に3rdキャラが軽んじられており、サガットが強すぎ・格好よすぎなのは批判点として挙げられることも多い。
--タイトルどおりリュウが主人公で、主人公のアレックスは最後のシーンにしか登場しない、いわゆる3rd作中までの裏を描いた作品と言える。
--が、雑誌収録版ではよりによって最終回での最後の締めとなるリュウのセリフが「確か''み''てみろ!」と非常に情けない誤植をしてしまった(当然ながら単行本では「確かめてみろ!」に修正されている)。
---ゲーメストはこれに限らず非常に誤植が多いことで有名だった雑誌で、現在でも「[[ザンギュラのスーパーウリアッ上>ストリートファイターII']]」「[[インド人を右に>スカッドレース]]」と並び、''ゲーメスト三大誤植''としてネタにされることが多い。
---ちなみに本漫画は連載開始時にも「中平正彦先生執筆!」とするところを「中平正彦''宣誓''執筆!」と誤植しており、「誤植に始まって誤植に終わった漫画」と言われている。 
---なお、この誤植について漫画作者の中平氏本人は(当然ながら)激怒し今でも許しておらず、ネットでネタにされていることも快く思っていない。
---その一方で『ストIV』や『V』の汎用勝利セリフに使われているのだが(勿論誤植じゃない方が)。

-先述の「背水の逆転劇」は、伝説のプレイヤー梅原大吾氏がある大試合の準決勝で実際に起こした逆転劇である。梅原氏を、ひいては今作を語る上では絶対に欠かせない出来事として、また今作のブロッキングシステムのドラマティック性を如実に表した好例として今でも語り継がれている。
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