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魔導物語1-2-3」を以下のとおり復元します。
*魔導物語1-2-3
【まどうものがたり いっちょうめにばんちさんごう】
|ジャンル|RPG|&image(http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=4343&file=mado123.jpg,width=160)|
|対応機種|MSX2他、多機種で発売|~|
|発売・開発元|コンパイル|~|
|発売日|【MSX2】1990年6月15日&br()【PC-98】1991年11月23日|~|
|定価|【MSX2/PC-98】9,800円(税別)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|備考|【原作MSX2-DS版】1989年11月7日発売&br()【MSX2】2003・2008・2015年にWindowsへ限定復刻&br()【PC-98】2015年にWindowsへ限定復刻|~|
|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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※このシリーズは様々な機種で移植・アレンジ・続編タイトルが作られているものの、その殆どは大幅な新システムを導入した作品は少なく、同じシステムで違うストーリーが展開されていく事が多い。
よって、本項目では(システムの異なる一部の作品を除き、)リメイク・続編タイトルは下の項目で紹介するものとする。

**概要
[[ウィザードリィ>Wizardryシリーズ]]形式の3Dダンジョン型のロールプレイングゲーム。~
元々はディスクマガジン((今で言う「DVD付き雑誌」の先祖。ただし文章記事も全てディスク内に収録されていた。))『DiscStation』((当時は本来隔月刊だったが、季刊の特別号も出していたので、実質年10刊だった(後に月刊化されて特別号は消える)。本作のプロトタイプが収録されていたのは「クリスマス特集号」))に収録されたミニゲームの一つであり、好評につき新エピソードを追加して単品商品化したゲームである。~
そのため、同シリーズはRPGでありながら、スケールの大きい展開ではなく、ミニマムなダンジョンRPGとしての印象が強く、~
RPGでありながら気軽に遊ぶ事ができるシリーズとなっているのが特徴。~
このタイトルから派生したパズルゲーム『[[ぷよぷよ]]』の成功により、同シリーズはコンパイルの看板タイトルとして地位を確立していく。~
監督は『[[アレスタ>コンパイルSTGシリーズ]]』の脚本などを担当した米光一成氏。メインイラストレーターは氷樹むぅ氏が担当。((後に両名は初代元祖『ぷよぷよ』にも携わる。後のシリーズでお馴染みとなるイラストレーターの壱氏は、この頃はドッターの一人として参加している。)) 

**基本システム
-ウィザードリィ形式の3Dダンジョン
--1フロアが8×8マスのマップを4方向に移動しながら探索していく3Dダンジョン探索型のRPG。主人公が移動する空間は最初から最後までダンジョンで占められており、買い物もダンジョン内で行う。出現する敵を倒したり、謎を解きながら脱出を目指す。
--マップはオートマッピングシステムを採用し、いつでもマップを表示して位置を確認する事が可能。
-ファジー・パラメーターシステム
--同シリーズの顔とも呼べるシステム。主人公の体力や魔力の増減、状態異常がHPやMPといった数値では表示されず、言葉、キャラの表情、音楽で表現される。例えば体力が十分あるときは「げんきいっぱい」だが、体力がわずかになると「もうすぐ、ばたんきゅ~」などと表現される。
--このアバウトな表現が戦闘に緊張感を与えており、あとどれくらいで倒れるか・魔力がどれだけ使えるかなどを常に意識しながら戦闘を進める必要がある。
---PC-98版では、「痛っ! 視界が変色する」(=頭から大量出血)、「右腕に激痛」(=腕から大量出血)などと付けたされることもある。これらは体力の表現ではなく進行性の状態異常。「よしよし!元気ぃ」というほど体力があっても「ん?あッ鼻血だ」などと付いていると、魔法やアイテムで回復するまでどんどん「鼻血とまらない」などと状態が悪化して、最後には体力0と同様に「ばたんきゅー」してしまう。
-戦闘システム
--主人公と敵との1対1の戦いになる。主人公か敵のどちらかが体力が無くなるまで戦闘を続けるのが基本。一部のアイテムを除き、基本的な攻撃手段は魔法のみであり、敵によって炎と氷(後シリーズには雷も追加)の二つの属性を使い分けて攻撃する。
--基本的な攻撃魔法は魔導力を消費しないが、大半の魔法は上級魔法ということで、使うと魔導力を消費する。また、敵ごとに弱点が設定されているので、炎と氷のどちらに弱いかを見抜くことが勝利への早道となる。
---弱点も単純な大ダメージだけではなく、状態異常になる、高確率で即死する、グラフィックが変化して弱体化する、など敵によって反応は様々。
--この他、アイテムの中には戦闘中で装備しておくと自動的に攻撃や補助を行ってくれる杖やキャラもいる。
---魔法杖は装備してると一定確率で特殊効果が出る。そのうち壊れてしまう消耗品。なお魔法杖もサンプリングボイスで喋る。
--戦闘に勝利した際の経験値もまた数値では表示されない。画面の外周にちりばめられた宝石が埋まっていくという形で経験値量を表している。この宝石を経験球と呼び、これらが全て埋まるとレベルが上がり、同時に体力と魔導力も全て回復する。得られる経験値は主人公と敵とのレベル差によって決まり、主人公のレベルが上がると弱い敵を倒しても経験値が段々少なくなってくる。
--エピソード3では同行しているカーバンクルに行動させることも可能。

**あらすじ
ここでは、原作として位置づけられているMSX2版魔導物語1-2-3のシナリオを記載する。~
リメイク版でも概ね共通であるが、一部大幅にアレンジされているものがある。~
主人公の女の子「''アルル・ナジャ''」はMSX2版当時は名前が無かったが、ここでは便宜上「アルル」として記載する。
-エピソード1
将来、魔導師になる子供を育成する「魔導幼稚園」。今日は、その魔導幼稚園の卒園試験の日。~
今年、この試験を受けられる優秀な生徒はたった一人だけであった。~
それがプレイヤーの操作する、当時6歳のアルルである。卒園試験の内容は、魔導の塔の中で課題をこなし無事脱出すること。~
クラスのお友達の声援を受けて、アルルはイリュージョンモンスターが待ち受ける塔に挑戦する。
-エピソード2
(※原作にあたるDiscStation版に収録されていたのはこのエピソードのみである。)~
エピソード1から10年後。アルルは16歳になり、立派な魔導師になるため、魔導学校「古代魔導スクール」への入学を目指す。~
試験内容は乗り物などを使わず自分の魔導力だけで学校に辿り着くこと。そのため、アルルは学校に向けて旅をしていた。~
ところが旅に出て3日後、道中で妖しい目つきをした魔導師のお兄さん「シェゾ・ウィグィィ」に出くわす。~
魔導師の青年(アルル曰く、かっこいいけどヘンタイ)は、少女の秘められた才能に目をつけ、その魔力を奪い取ろうとスリープの魔法をかけてアルルをさらう。~
気がつくと見知らぬ牢獄に幽閉されていたアルルは、「いろけ(自称)」で門番の魔物から鍵をだまし取り、脱出を試みる事に。~
その途中で「ミイル・ホォルツオ・ベンジャミン」と名乗る魔物商人から彼の持つ伝説の魔法杖「ウラノス・スタッフ」の話を聞き、~
秘宝「ルベルクラク」と伝説の杖を交換する交渉を結び、地下牢から脱出したアルルはライラ遺跡に眠る秘宝「ルベルクラク」を探す事になる。
-エピソード3
ライラの遺跡で、不思議な生き物「カーバンクル」と友達になったアルルは古代魔導スクールへの旅を再開する。~
だがその一件から3日後、今度は闇の貴公子「サタン」との結婚を夢見る綺麗なお姉さん「ルルー」がアルルに難癖をつけてきた。~
なんでも、カーバンクルはサタンとの婚約の印らしく、サタンと結婚したのかと勘違いしたらしい。~
ルルーの手下の「ミノタウロス」に追いかけられたアルルはなんとか逃げ出すが、~
いつの間にか、誰も脱出できた者は居ないという迷いの森へと入り込んでしまう…。

**特徴
-タイトルの「物語」に嘘偽りのない、一人称視点で語られるメッセージの数々
--このシリーズでは、冒険中に出くわした出来事や戦闘中の様子、与えた攻撃や受けたダメージ量、残りの体力表示なども、全て主人公が語るように表示されるため、ゲーム全体が小説を読んでいるかのような感覚でプレイ出来る。
--主人公の少女、アルル・ナジャを中心とし、それらを取り巻く登場人物とのくだらなくも微笑ましい、かけあい漫才とも呼べる独特の会話がとても楽しく、ゲームクリアまで楽しめる。
-可愛らしいSDキャラが織り成す親しみやすい作品イメージ(PC-98版以外)
--ゲーム内のキャラデザインは基本的にリアル頭身とSDサイズの両方が状況に合わせてによって使い分けられているが、特に戦闘モードではSDサイズで表示される事が多く、戦いでありながら殺伐としたイメージが殆どなく、気楽に戦闘を楽しめる。
--雑魚モンスターは可愛らしくデフォルメされたモンスターが多い。世界中の伝承から引用したモンスターが多いが、その多くはコミカルなアレンジを施されている。
---PC-98版においては、コミカル要素は多いが、リアルだったりグロテスクだったりする敵グラフィックや戦闘メッセージも多かった。
--戦闘中の行動も攻撃だけでなく、例えば「らっきょう」を渡して許しを求めてきたり、嘘泣きをはじめてみたり、他のモンスターが突然乱入して、先に現れたモンスターを突然食べてしまったりと、攻撃と関係のない行動がバラエティ豊かである。
---特に、相手の「の~みそをぷ~にする」ブレインダムドを使うと、敵の攻撃メッセージが呂律の回らないものに変化する。このような本来のゲーム的な性能とは違う部分で演出が変化する部分は実に多い。
--また、どう見ても子供がコスプレしているだけとしか思えない女の子型のモンスター(ドラコケンタウロス、ウィッチなど)も人気が高い。
--こういった要素がとても楽しく、戦闘中はまるで園児達の演芸会を見ているかのような微笑ましい気分になれる。
-ゲームプレイを賑やかにしてくれる「マジカルボイス」システム
--当時のMSXではまだまだ珍しい技術だったサンプリングボイスを導入しており、魔法発動や戦闘中は敵も主人公もよく喋るためとても賑やかである。
---ちなみにPCM音源の無いMSXでは、PSG 3音を使いボイスを再生している。そのため、ボイス再生中はBGMが止まってしまうのだが…。(PC-98でも同様)
---なお声のほとんどが社員によるものであり、中には「社長のお母さん」なんてのも。プロといえるのは「某局アナウンサー((スタッフロールでの表記。後に広島のRCC中国放送のアナウンサーと判明した。))」3人だけである。尤も当時のサンプリング技術ではあまり気にならなかったが。
--これらSDキャラのイメージやサンプリングボイスなどの特徴は、後の『[[ぷよぷよ]]』にも引き継がれる事となる。
-程よい難易度と入り込み易い構成で仕上がっているダンジョン
--特徴的なファジー・パラメータシステムも解りやすい言葉と表情で表示され、すぐに把握出来るようになるため、そこまでシビアなシステムでもない。
--ダンジョンはただ単に迷路を突破するだけの複雑怪奇なものではなく、仕掛けを解いて行くパズル形式のダンジョンである場合が多い。
--仕掛けの難易度はそこまで高くなく、マップも広くない。オートマッピング形式なのでマップを埋めるのが楽しくなっている。
--階段の位置などは上下のフロアと座標位置が一致しているのが恒例で、中には同じ座標軸で別の階層に移動する魔法「ワープ」を活用しなければマップを埋められない部屋も存在し、そこには貴重なアイテムが隠されているなど、作り手のセンスの良さが光る。

**難点
-オートマッピング形式であるものの、何故か肝心な「階段」のアイコンが表示されないという不親切な部分がある。
--と言うか床と壁と扉以外の表示は無い。尤もMSX版発売当時はオートマッピング自体珍しい時代だったが。
-魔法は予想以上に大量に魔力を消費するものが多く、体力回復の「ヒーリング」でさえ序盤では半分近く消費する。その為、ゲーム中は魔力のジリ貧になりやすい。
--本作の戦闘のキモは、攻撃力を高める「ダイアキュート」をいかにして倍掛けできるかがカギなのだが、敵の攻撃力が大きいため「数ターン身を削って撃つ」が基本になる事も多い。それ故に体力もジリ貧になりやすい。
--「スリープ」や「ブレインダムド」等の間接攻撃魔法は、かかっても1ターンで切れる事も多いなど、信用度が低くあまり活用する機会がない。ダイアキュートと組み合わせる事で持続ターンが上がるのだが、魔力消費も多く逆に苦戦する羽目になる事が多い。
---一方、敵の動きをしばらく止める消費アイテムがあり、特に貴重でもないため便利すぎる、というバランス崩壊要素もある。
--最強魔法である「ジュゲム」は高度すぎて失敗する事がある、という設定なのだが、失敗の確率の方が多く、また弱点設定になっていない敵も多い為やはり信用度が低すぎる。
-手軽に元の場所へと瞬時に移動する手段に欠けるため、お店の部屋に戻りたい時などは徒歩で移動せざるを得ない為、「戻り」の部分においてはかなり面倒。
--瞬間移動アイテムは非消費アイテムの「どんぱうんぱ」があるが、予め「どんぱ」を設置した地点一箇所に片道で戻れるだけ(使用するとどんぱうんぱに戻る)なので、往復したければ帰りの片道は徒歩になってしまう。
--これも時代を考えれば普通ではあった。例を挙げるとウィザードィは高レベル呪文なうえかなり高いリスク((瞬間移動は所謂「いしのなかにいる」の可能性。脱出魔法は所持品とゴールドをすべて没収される(パーティーに居ないキャラの分は無事)。))がある、ドラゴンクエストは最初の街にしか移動できない、等。

**総評
3Dダンジョン自体が遊び手を選ぶRPGなのだが、本作は個性豊かな魅力溢れるキャラや、独自制のあるシステムが好評を博しウィザードリィ系を敬遠していたゲームユーザーにも受け入れられる窓口の広いゲームとなった。~
ほのぼのとした雰囲気とは裏腹に、戦闘モードや体力、魔力消費が激しく手軽に回復できないシビアな面が目立つものの、慣れればすぐにクリアーできるお手軽な内容の為に何度でも遊びたくなる良作である。~
本作は、当時PCが余り普及していなかったこともあって、多数の家庭用機種で発売された派生作品の『ぷよぷよ』に比べると知名度は高くなく、逆にぷよぷよの新規ファンにとっては半ば伝説化しつつある状態である。~
現在はコンパイルが倒産した事に加え、アーケード版ぷよぷよの関係で魔導キャラの権利関係が複雑化しており、新作や復刻版の機会に殆ど恵まれないシリーズであるが、ぷよぷよファンならずとも、3Dダンジョンの入門用として見ても、うってつけと言える一品である。

**各シリーズの紹介
本シリーズはコンパイル社内のスタッフが作っているものが殆どであるが、ほぼ同時期に全く別のチームが作っているという事が頻繁だった為、~
同じエピソードでありながら全く違うシナリオや作風になっているものが多い。~
それはアルルを始めとした登場人物の性格も同じで、それぞれの作品で性格や価値観が違うことが多々ある。しかし、そういった曖昧な違いこそが魔導物語の良い所だと見るファンは多い。~
(コンパイルスタッフによって著されたムック本「魔導大全」でも、「魔導物語は、複数のパラレル・ストーリーがあるといえるでしょう」という旨が書かれている。)

以下は『1-2-3』系統の作品群である。~
大まかなストーリー自体は概ね共通しているが、マップや各種イベント、システム等は各機種でそれぞれ独自のものになっている。

-&b(){魔導物語 EPISODE II CARBUNCLE}【まどうものがたり えぴそーどつー かーばんくる】(MSX2、Windows / 1989年11月7日)
--シリーズの原点にあたる作品。同社のディスクマガジン「ディスクステーション・クリスマス特集号」に収録された初タイトルで、位置づけとしてはプロトタイプに近い。
--物語の内容は、次に発売される『魔導物語1-2-3』のエピソード2にあたる。まだ主人公の少女や、少女をさらう魔導師に正式な名前が無かった時期である。
--マップが16x16マスとシリーズ最大の広さで、オートマッピング機能がない、主人公の方向を指し示す手段が無いなど、不親切な部分が目立ち、難易度を高くしてしまっている。
--数量限定復刻された『魔導物語1-2-3 MSX2版 for Windows』(2008年)や『魔導物語 きゅ~きょく大全 1-2-3&A・R・S』(2015年)に、「原作版」として同時収録された。
--本作がエピソードIIを名乗っているのは映画『[[スターウォーズ]]』(初作がエピソード4(全9エピソード中の第2部第1話))を意識したネタだとの事。

-&b(){魔導物語1-2-3}【まどうものがたり いっちょうめにばんちさんごう】(MSX2、Windows / 1990年6月15日)
--上記の原作版を「エピソード2」として改めて作り直し、さらに前後に新エピソード「1」「3」を追加して、MSX2で単品発売されたタイトル。「2」もベタ移植ではなく、グラフィックやシステムが刷新されている。
---オフィシャルの解釈として正式な魔導物語とはこのMSX版と、後述する[[魔導物語A・R・S]]の二つを指し、他のシリーズは全て派生作品という扱いになっている。
---本気かネタかは不明だが「いっちょうめ~」と言う読みは『Lotus 1-2-3』のロータス社に訴えられない為の対策なんだとか。
--オートマッピングが採用され、遊びやすくなった。
--この作品からマップは8x8マスになり、気軽に攻略出来るようになった。これは以後のシリーズの基準となる。
--カーバンクルが仲間になるエピソード3のみ、カーバンクルが地図を描いてくれたり、時々一緒に攻撃してくれたりしてくれる。はっきり言って戦力外なのだが、これもキャラへの愛着に一役かっている((そもそも「カーバンクルが居なくても問題ない戦闘バランス」なので元から戦力として期待されてはおらず「攻撃してくれたらラッキー」程度の扱いである。更に敵はカーバンクルには一切手を出さないので「足手まとい」と言う事もなかった。もし足手まといだったらどんなに可愛くても嫌われていただろう。))。
--3つのエピソードは、物語的には続き物になっているが、ゲームとしては各エピソードが別のフロッピーディスクを使う「別ゲーム扱い」の為、主人公のレベルなどは継続されず独自にセーブする事になっている。
---ただし、続き物という形の為、エピソード1での主人公はゲーム中で魔法を覚えていくが、成長後の話となる2と3では最初から全ての魔法が使える状態でスタートする。
---1話→2話、2話→3話へのデータコンバートを行うことができ、これによって多少強化された状態で開始することができる。
--2003年に『MSXマガジン永久保存版2』にてWindows用エミュレータと共に復刻収録された。ただし、収録エミュレータがVista以降には対応していないため、現在では『MSXマガジン永久保存版3』のMSXPLAYer最終版を用意した上で一工夫する必要がある。
--その後、2008年に『魔導物語1-2-3 MSX2版 for Windows』として2000本限定で復刻された。こちらはVista以降にも対応している。
--そして2015年には『魔導物語 きゅ~きょく大全 1-2-3&A・R・S』として期間限定で復刻された。こちらはPC-98版と『A・R・S』も同時収録し、パッケージや当時の内容物もほぼ再現されるなどコレクションアイテムとしても充実している。

-&b(){魔導物語1-2-3}【まどうものがたり いっちょうめにばんちさんごう】(PC-98、Windows / 1991年11月23日)
--PC-98へと移植されたタイトル。ここではじめて、主人公の少女に「アルル・ナジャ」という名称がつけられた。本作で一新されたアルルの衣装は後のシリーズの基本となった。
---ちなみにそれ以前の開発内での呼び名は「ラッコちゃん」だったそうな。外での呼び名はそのまま「魔導の女の子」
--物語の大筋はMSX版と変わらないが、このPC-98版では、全てのグラフィックがリアル頭身&グロテスクなリアリティモンスターと変化しており、異様な雰囲気をかもし出している。
---"死亡"や"血"の描写も多く、またテキストの記述もそれに合わせたものに書き換えられており、この独特の作風は今でもファンの間で語り草となっている。
---特にPC-98版の特徴として挙げられやすいのはシェゾの結末の変更で、MSX版では単にばたんきゅーだったものが、PC-98版では頸動脈から血を流したあげく切断された首が転がり落ち、その後も生首だけになって襲いかかってくるという非常にグロテクスな描写になっている。さらにそれを倒した直後には肉塊の化け物のようなホムンクルスの実験体が襲ってくるという三段構え。
---もっともストーリー展開自体はMSX版をそのままなぞっており、リアル&グロ要素を除けばギャグ的な要素も多く仕込まれている。通称「グロ魔導」と呼称される事が多いがそれは見た目上の話で、中身自体のノリはMSX版からそれほど変わっていない(むしろギャップを狙ったとも考えられる)。
---製作者の米光氏曰く、当時のPC-98は大人のユーザーが多いと思っており、それに合わせて精一杯アダルトな感じのリアル絵にした、との事。しかしPC-98ユーザーだろうと本作の移植を希望していたのは可愛いキャラ達を期待していた人達なわけで((そもそもリアル路線のRPGならPC-98の方がMSXより断然多いので、わざわざ本作をやる必要も無い。))、結局PC-98の次作『A・R・S』ではデフォルメ路線に戻された。
--マップ自体や出現モンスターもMSX版から変化しており、同じ攻略は通用しない。また、エピソード1はラスボスも変化している。
--アイテム「渾天石(こんてんせき)」が初登場。これを入手すると画面中央に石が表示され、プレイヤーの向いている方角が常に示されるようになるため、攻略がやり易くなった。
---このシステムは後のシリーズでも「方向石」などの名称で採用され、魔導物語シリーズの定番となる。
--後にブームとなるアーケード版『ぷよぷよ』の前年に発売されたため、当時はこの作品が「ぷよぷよの原作」として紹介されることが多く((ただしMSXは本格パソコンとコンシューマーゲーム機の狭間の存在だった事もあり、そもそもの扱いが良くなかった。それこそMSXの主権者であるアスキー(と言ってもアスキーにとっては一時期黒歴史らしかったが)と、アスキー以上にMSXに熱心だった(アスキー撤退後もMSX専門誌を数年間発行していた)徳間書店以外の出版社は素でMSX2版の存在を知らなかった可能性も高い。))、これにより一部で「ぷよぷよの原作はリアル画風だった」という誤解も招いてしまった(前述の通り、ぷよぷよのデフォルメ画風は元々原作のMSX2版に近いものである)。
--2015年には『魔導物語 きゅ~きょく大全 1-2-3&A・R・S』として上記MSX2版と共に限定復刻された。

&image2(Madou123_MSXPC98.PNG,width=680,center)
#center(){『きゅ~きょく大全』よりMSX2版とPC-98版のスケルトンT戦を比較。PC-98版は今では考えられないデザインである。}
---と言うかPC-98版以外は「スケルトン''T''」の名の通り(好物の)「Tea:お茶」を手にしているのだが、PC-98版だと剣と盾を持った単なる骸骨剣士である。どういう理由で「T」なのだろうか?(公式には不明だが、一説として「Trooper:兵士」の略と解釈されることもある)

-&b(){魔導物語I~3つの魔導球~}【まどうものがたり わん みっつのまどうきゅう】(GG、携帯電話アプリ / 1993年12月3日)
--初の家庭用移植タイトル。ぷよぷよがヒットした後のリリースだった為、この作品以後、魔導物語はぷよぷよで確立されたキャラのイメージが色濃くなっていく。
--物語は1-2-3のエピソード1をアレンジして単品タイトル化したものである。一部、旧作を知っている人への引っ掛けトラップもある。
--モンスターの名称は7文字制限のため一部が簡略化。マップのサイズは8×8のままであるが、やはり一新されている。
--PC-98版の「渾天石」に相当する「方向石(ほうこうせき)」が登場。GG版では入手するとプレイヤーの方向がそのものズバリ「東西南北」の漢字表示で表されるようになるため、非常に分かりやすい。
--コマンド表示が文字からアイコン形式になった。これも後のシリーズで採用されるようになる。
--本作ではオリジナルキャラとして、アルルと共に試験に挑む「カミュ」という少年が登場。今作のアルルのライバル的な役回りとなる。
--2008~9年にセガから携帯電話アプリ(ガラケー用)として移植されたため、以下のGG版3部作は現在では比較的プレイし易い作品になる。難易度の低下や、マップを表示したままで移動できるなど遊びやすくなっている。マップのスムーズなスクロール機能や、出会った魔物を見られる「魔物図鑑」などの新要素も追加されている。
---ただし携帯電話版は後述のII・IIIも含め、容量の都合でボイスはアルルのみになり、一部のBGMも削減・差し替えされている。IのミニゾンビやIIIのちょっぷんなども表現規制の関係で一部変更されている。
---残念ながらスマートフォンには未対応で、原作GG版もバーチャルコンソール等では配信されていない。そのため、現在では既にガラケーを継続契約している人向けである。

-&b(){魔導物語II~アルル16才~}【まどうものがたり つー あるるじゅうろくさい】(GG、携帯電話アプリ / 1994年5月20日)
--先のGG版魔導物語Iの続編で、物語は1-2-3のエピソード2をアレンジ。
--ストーリーの内容、キャラの性格共にぷよぷよから導入された要素が反映されている。
---原作では序盤のやられ役だったシェゾが遺跡まで追いかけて何度も再挑戦してくる他、言葉も「お前の全てが欲しい」などややおかしくなっている。
---原作では存在がほのめかされていただけだったルルーが(本作ではやはり手紙や声のみだが)先行してほぼ同時に迷宮探索しており、ライバル(アルル)の存在を認識して真っ向から潰すため積極的に罠を仕掛けまくっている。さらに、途中では(アルルはその場に居合わせないものの)ルルーとシェゾの邂逅まである。
---さらにはラスボス戦までシェゾが現れ、究極の選択になる(とある選択肢を選ぶとゲームオーバー)。
--GG版の中では雑魚敵の強さが最も強く、雑魚戦は苦戦を強いられる事が多い。
--こちらも携帯電話アプリ版では敵が弱くなり、壁フロアは壊した壁が復活しないなど、難易度がやや下がっている。

-&b(){魔導物語III~究極女王様~}【まどうものがたり すりー きゅうきょくじょうおうさま】(GG、携帯電話アプリ / 1994年12月30日)
--GG版魔導物語I、IIの続編で、1-2-3のエピソード3をベースとして作られた作品。
--先のGG版I・IIのストーリーがオリジナル要素こそあれほぼ原作準拠だったのに対し、~
本作IIIではOPとEDを除いて''物語の中身が別物''と言えるほど原型を留めず大きく変更されており、「やりすぎ」との声も一部で上がっている。
---原作では迷いの森を抜けてルルーの居る遺跡へと進むが、本作ではルルーの仕掛けた落とし穴からカエル王の治める迷宮に落ち、そこを脱出した後にルルーの屋敷へ乗り込む展開。進むダンジョン自体が完全に別物のため、当然ながら起こるイベントも全く異なる。『III』と名乗ってこそいるが、ほぼ新作と言って良い(一応、ラストシーンだけは原作の流れに沿ってはいるが)。
---原作のシリアスな雰囲気は薄れ、ドタバタギャグ気味な展開になっており、シュールな表現も多い。コミカルというよりも、スラップスティック気味であり、良くも悪くも好みが分かれる作風。
---GG版I・IIのスタッフが後述のメガドライブ版Iを手がけることになったため、本作では開発チームが変わってしまったのが原因らしい。イラスト担当者もねこにゃん氏に代わっているため、GG魔導シリーズだけ見ても前作から雰囲気がかなり変わっている。
--IIで雑魚敵が強すぎた反省なのか、今度は雑魚敵が大幅すぎるほどに弱体化。GG版で最も雑魚戦が楽になっている。
--携帯電話アプリ版では敵のエンカウント方式がランダムに変更されたため、敵の位置を察知できる「ひかるツクシ」というアイテムが削除され、該当の宝箱は中身が変更されている。

-&b(){[[魔導物語 はなまる大幼稚園児]]}【まどうものがたり はなまるだいようちえんじ】(SFC / 1996年1月12日)
--通称『はなまる』。当時の徳間書店「ファミリーコンピュータマガジン」と協力提携して作られた作品。
--この作品のストーリーは1-2-3のエピソード1の''前日談''をメインとしており、2Dマップを採用してゲームシステムが大幅に違うものになっている。
--''詳しくは『[[魔導物語 はなまる大幼稚園児]]』を参照。''

-&b(){魔導物語I}【まどうものがたり わん】(MD / 1996年3月22日)
--メガドライブ最後に発売された魔導物語。
--1-2-3のエピソード1が原作ではあるが、どちらかというとGG版Iをベースにしてさらにリメイクした内容となっている。
--ゲーム自体は従来の3Dダンジョンではあるが、戦闘モードを横視点のものに変更し、アニメーションを採用するなど独自要素が目立つ。
--なんと魔法攻撃に「格闘ゲームのコマンド入力」のシステムを採用。ゲーム中はパッドの方向キーを常にいじる羽目になる。
--新アイテムにアミーゴカプセルが登場。これはモンスターを仲間にして戦わせることが出来るポケモンのようなシステム。
--GG版オリジナルキャラ「カミュ」の位置付けがアルルを見守る年上の先輩に変更されるなど、更なるシナリオ変更により、やはり他機種の同エピソードとは違う、独自の内容になっている。
--本作の特徴として、他機種のように試験内容が単純に塔から脱出すればいいというものではなく、塔の中での行動が採点されていき、合格点を超えないと塔を脱出しても不合格になってしまうというマルチエンディング要素がある。

-&b(){魔導物語I 炎の卒園児}【まどうものがたり わん ほのおのそつえんじ】(PCE / 1996年12月13日)
--PCエンジンのかなり晩期に発売された魔導物語。
--このゲームのみNECアベニューが発売しており、純粋なコンパイル製ではない。開発はGoo!というメーカー。
--最大の特徴はCD-ROMにより声優付きになった。人選は『ぷよぷよCD通』でも声を当ててた三石琴乃氏や千葉繁氏など非常に豪華。
--ゲーム内容は1-2-3のエピソード1をベースにし、やはり独自のストーリーを展開している。
--特に登場するモンスターは本作オリジナルが多い。これは当時の徳間書店の雑誌「PCエンジンFAN」の読者公募によって採用されたもの。
--CD-ROM2専用ゲームだった為、アニメーションデモに力を入れられているなど、PCEらしさが良く出ている作風である。


#region(1-2-3のリメイクではない、同システム系統の魔導物語)
-&b(){[[魔導物語A・R・S]]}【まどうものがたり あーす/えー・あーる・えす】(PC-98、Windows / 1993年12月10日)
--''詳しくは『[[魔導物語A・R・S]]』を参照。''

-&b(){[[魔導物語A~どきどきばけ~しょん~>魔導物語A・R・S]]}【まどうものがたり えー どきどきばけ~しょん】(GG / 1995年11月24日)
--''詳しくは『[[魔導物語A・R・S]]』を参照。''

-&b(){魔導物語 道草異聞} 【まどうものがたり みちくさいぶん】(PC-98 / 1994年7月15日)
--ディスクステーション(後期の書籍版)第3号に収録された作品。通称「道草」。
--話の内容としては、「ぷよぷよ」の前日談に位置づけられるものの、凝った物語が展開される事はなく、純粋なダンジョン攻略ゲームとしての側面が強い。
--グラフィックは新規だが、BGMはA・R・Sのものをそのまま流用しているなど、良くも悪くも番外短編・ミニゲーム的なニュアンスである。
--フリーズなど一部致命的な不具合があったため、4号に修正パッチが収録された。正常に遊ぶためには3・4の両号が必要となる。

-&b(){魔導物語 はちゃめちゃ期末試験}【まどうものがたり はちゃめちゃきまつしけん】 (Win95 / 1996年9月6日)
--ディスクステーション第12号に収録された作品。通称「はめきん」。
--この号からウィンドウズ用ソフトとなり、演出面が大幅にパワーアップ。この号の一番の目玉タイトルとして扱われている。
--本作は''マウス専用''となっており、キーボードだけではダンジョンの移動しか行えない。
--戦闘シーンは、PC版としては初のフルアニメーションになっており、戦闘中は敵味方共によく動く。
--雑魚戦の難易度はかなり低く、数ターンで敵が沈む事が多い。その反面、後半のボスは強い。
--久々の完全新作ストーリーとなる本作のシナリオは、ストーリー上はエピソード3からの続編。ただし製作者は「魔導物語4」ではなく「外伝」扱いと語っている。
---シリーズ全体を通してみると、その後のシリーズ展開含めて重要な立ち位置にある作品となっている。
---ゲームの後半からシリアス気味の急展開が待ちうけており、それまでにない展開に多くのファンを驚かせた。
---このシナリオが好評を博した事が、後のサターン版魔導物語や、ゲームとは別の顔を持った小説シリーズが生まれるきっかけとなって行く。
---特に小説の内容は世代間のファンの同士で賛否両論、混乱を招くほどになるのだが、ゲーム評価とはあまり関係のない事なのでここでは割合。詳しくは『真・魔導物語』で検索してみると良い。
--後にアイキから単体でダウンロード販売されていたが、現在はアイキの事実上消滅に伴い終了している。

-&b(){魔導物語 魔導師の塔}【まどうものがたり まどうしのとう】 (Win95 / 1997年9月6日)
--ディスクステーション第16号に収録された作品。
--ライバルキャラ「シェゾ」が主人公、雑魚敵であった「ウィッチ」をヒロインとした外伝作品で、シナリオのボリュームそのものは大作仕立てだった「はめきん」より小規模なものになっている。
--「はめきん」とは違い、旧作のようにキーボードだけでも操作が行えるようになった。
--ほぼ「はめきん」と同じゲームエンジンを流用している為、背景のグラフィックなど、前作との使いまわしが多い。
--はじめて出会った敵のみ、戦闘前に漫才デモのような会話シーンが入っている。
--敵がやたらと柔らかかった前作と比べ、雑魚敵の耐久力がかなり上がっている。受けるダメージはそれ程でもないため戦闘はダレたものになり勝ちである。
--シリーズでも特に人気の高かった「シェゾ」と「ウィッチ」の二人をメインとした内容になっており、一部に熱狂的な支持者が多い作品。ウイッチのおばあちゃんである「ウイッシュ」が公式に設定され、初登場した作品でもある。
--一時期はコンパイルから単体でダウンロード販売されていたが、すぐに販売を終了した。

-&b(){魔導傳記 엘리시온의 비밀(魔導物語 エリーシオンの秘密)} 【まどうものがたり えりーしおんのひみつ】(Win95 / 1998年3月20日)
--韓国版Disc Station Vol.5に収録された作品。日本未発売。
--元々は韓国先行リリース後に日本でも発売予定だったが、その前に日本のコンパイルが経営破綻してしまった。
--ストーリーは『はめきん』後の番外編的にあたるやや緩いもので、オリジナルキャラは出るが重要な伏線などはあまり無い。
--素材の多くは『魔導師の塔』のものが流用されている。
--韓国では後に、韓国版『はめきん』『魔導師の塔』との3本セットでパッケージ販売された。

-&b(){魔導物語}【まどうものがたり】 (iアプリ / 2005年12月14日)
--コンパイルの知的財産権・営業権を引き継いだ(株)アイキが製作し、携帯電話用ゲームサイトを扱うジー・モードによって配信された携帯アプリ専用の作品。サブタイトルこそ無いが完全新作。
--ミニマムな3Dダンジョン、ファジーパラメータ、お馴染みのくだらない掛け合い漫才のストーリー仕立てと、短編ではあるが久々に遊んだ古参ファンから高い評価を受けた作品である。
--アルルをはじめとした魔導キャラは、既に権利関係が分裂した為に純粋な新作は絶望的だった為、この配信自体がファンを驚かせた。
---開発責任に関わった「うゑみぞ」氏は初代スタッフの一人。同氏によると、権利関係に関してはきちんとセガに申請して出させて貰った、との事。
---ただし契約の関係で僅か半年後の2006年6月30日で配信は終了した。一応、当時の配信データを保存していれば現在もプレイ可能。
--ゲームクリア時に成績が表示され、何度もトライして高ランクを目指す事を目的とした作りになっている。
#endregion


#region(システムの異なる魔導物語関連作)
-&bold(){[[魔導物語>魔導物語 (SS)]]}【まどうものがたり】 (SS / 1998年7月23日)
--サブタイトルは無いが、完全新規の作品。従来とは異なり普通のRPGに近い内容。
--開発の途中でコンパイルの和議申請の事件があり、開発中に路線変更を強いられ、セガサターンの晩期にやっと発売された。
--それまで小規模な内容だった同シリーズとは違い、ストーリー、ゲームシステム共に純粋な大作RPGとして作られた作品。
--3Dダンジョンゲームではなく、斜め見下ろし型のマップ構成になる、戦闘はパーティーバトルになるなど、従来のシリーズからかけ離れたシステム自体の大幅な変更が見受けられる。
--システムだけでなく世界観も大きく異なっており、同シリーズの中では独自要素がかなり強い。
--''詳しくは『[[魔導物語 (SS)]]』を参照。''

-&b(){わくわくぷよぷよダンジョン} (SS / 1998年4月2日) / &b(){わくぷよダンジョン決定盤} (PS / 1999年3月18日)
--ゲームシステムは[[不思議のダンジョン>不思議のダンジョンシリーズ]]等と同じ[[ローグ]]ライク系。「魔導物語」がタイトルに付いていないが、派生RPG作品なためここで解説。
--主人公はアルル・ルルー・シェゾの3人で、プレイヤーは内1人を選んでプレイすることになる。ダンジョンクリア後のレベルやアイテム等が継続する点が他のローグライクゲームとの大きな違いである。ぷよ・魔導物語の世界観と合わせて、初心者でもとっつきやすくなっている。 
--PS版は様々な追加要素を足してるが、BGMは好評だったものが差し替えられる等、少々不評が目立つ部分もあるため、どちらのバージョンにもそれぞれファンがいる。
--BGMは軒並み評価が高く、新曲はもちろん歴代人気曲のアレンジも豊富。SS版限定でシリーズ屈指の人気曲「Fiend Empire」も使用されている。 

-&b(){アルルの冒険 まほうのジュエル}【あるるのぼうけん まほうのじゅえる】 (GBC / 2000年3月31日)
--ゲームボーイカラー専用の作品。「魔導物語」がタイトルに付いていないが派生RPG作品なためここで解説。
--「はなまる」と同じく、画面見下ろし型の2Dマップを採用。ストーリーは完全オリジナル。
--アルル一人で戦うのではなく、ゲーム中に入手出来る「もんすたあカード」からモンスターを召喚し、一緒に戦うカートバトルシステム。
--大量に種類のあるカードのコレクション、育成によるカードの進化など、当時のポケモンブームに便乗した内容である。
--倒産後の発売で、ぷよぷよ人気そのものが衰えていた事、会社そのものもコンシューマにおいて新作の音沙汰が無くなり、4年後に破産廃止したため、同社の同シリーズの事実上の最終作となった。

-&b(){[[聖魔導物語]]} (PSVita / 2013年3月28日)
--「魔導物語」がタイトルに付いているが、世界観や登場キャラは完全一新されており、過去シリーズとの繋がりはない。
--ゲームシステムはわくぷよダンジョンと同様のローグライク系。
--''詳しくは『[[聖魔導物語]]』を参照。''
#endregion
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*余談
-本作のマスコットだったカーバンクルは本作及び『ぷよぷよ』での人気から、コンパイル社のマスコットの地位を「ランダー」から奪い取ってしまった((ある意味セガのアレックスキッドとソニック・ザ・ヘッジホッグの関係。))。
--ランダーとは青い球体に足が生えた様な姿のマスコットキャラ。同社『魔王ゴルベリアス』『[[ZANAC]]』等に隠しキャラとして出演している他、ディスクステーションSP号では『ランダーの冒険』『II』が作られ、『III』は単体製品として発売されている(IIIだと主役ではないが)。なおランダーの冒険シリーズでのランダーは武器を装備する関係からか腕も生えている。%%ぶっちゃけ白目がある以外は青いカービィ(ランダーの冒険の方が古いが)。%%
--『[[ぷよぷよ通]]』当時のインタビューでは、開発中に隠しキャラとしてランダーが登場候補に挙げられていたこともあったが、「あまりかけはなれたキャラは入れず、本来のキャラの別バージョンを入れよう」ということで最終的にはマスクドサタンになり、ランダーのぷよぷよシリーズへの登場は実現しなかった。%%そもそもMSXユーザー以外には「何こいつ?」状態だし。%%
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