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Persona」を以下のとおり復元します。
*Persona
【ぺるそな】
|ジャンル|ロールプレイングゲーム|#amazon(B000E9NHVQ)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|アトラス|~|
|開発元|アイ・ティー・エル|~|
|発売日|2009年4月29日|~|
|定価|5,229円|~|
|廉価版|アトラス・ベストコレクション:2010年6月3日/2,800円&br()DL版: 2010年6月3日/2,310円 (税込)&br()ベストセレクション: 2010年9月21日/1,980円 (税込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|システム面の大幅な改善&br()BGM差し替えに賛否|~|
|>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズ]]''|

**概要
-PSで発売された『[[女神異聞録ペルソナ]]』のリメイク。通称「P1」。
-基本的な部分はそのままだが、BGMの一新や難易度の大幅調整、ムービーの追加などが行われた。
-同作は今でも根強いファンがいる一方、初心者お断りレベルの高い難易度やセーブポイントの少なさといった不親切な部分が目立っていたため、その部分を大幅に改善しての発売となった。

**評価点
-セーブポイントの増加
--旧作はかなりセーブポイントが少なかったが、今作はダンジョン内にセーブポイントが大幅に増加し中断が容易になった。
---ただし、メインルートであるセベク編限定。下記の中断セーブの搭載で、雪の女王編ではセーブポイントは逆に削られている。
--新たに中断セーブ機能を搭載。いつでも切り上げることが可能になった。
-戦闘テンポ
--全体的に高速化され、戦闘演出のスキップも可能になり大体戦闘時間は2~3割減。快適に戦闘可能になった。
-ダッシュ追加
--ダンジョン内でダッシュが可能となり、移動が快適になった。
---通常移動と比べるとかなりハイスピードで、慣れないうちは壁にぶつかりまくってしまうことも。
--通常移動についても、PS版と比べスピードが速くなっている。
-難易度選択
--「ノーマル」「イージー」「エキスパート」の三段階の難易度選択が可能となった。
---ちなみに最高難易度の「エキスパート」でも、PS版ほど難しくはならない。
-新規アイテム、魔法追加
--エンカウント率調整魔法「エストマ」、ダンジョンからの脱出アイテム「非常口」が追加されたことで、ダンジョン探索が楽になった。~
これにより、オリジナル版の大きな批判点であった「長い戦闘」や「ダンジョンを自力で戻らねばならない」という問題点が解消された。
---またセベク編の一部のダンジョンには万屋ができたり、ベルベットルームや回復の泉の増加、ダンジョン構造の簡略化など地味に改善点も多い。
--セベク編・雪の女王編それぞれをクリアした後は「御影遺跡・悪魔の山の深層」といういわいる隠しダンジョンに挑むことが出来るようになり、強化されたボスとの戦闘などクリア後も楽しめるようになった。

**賛否両論・問題点
-ディレクター・目黒将司氏による''BGMの刷新''
--今作のBGMはPS版の曲を純粋にアレンジしたものではなく「目黒氏作曲の新曲」「オリジナルのアレンジ曲」「オリジナルの曲の旋律を使った別の曲」の三種類になっており、実質的な「総入れ替え」と言ってもよい。『3』『4』のようなPOP調の楽曲も多い。
---この変更について、目黒氏は後年『PERSONA2 罪』の開発ブログにて、「PSP版はP3・P4をプレイしたユーザーをターゲットに開発していた」と意図を語っている。
--本作は『ペルソナシリーズ』という概念が生まれる何年も前の作品であり、ビジュアルや演出には『真・女神転生シリーズ』の色が濃く残っている。そのためPS版からのファンはおろか『3』以降のファンの間でさえ「雰囲気に合っていない」「曲がいいから気にならない」と賛否が分かれている。
---ボス曲「Bloody Destiny」は、PS版のボス曲「死線」の演出の評価の高さやロック調のBGMとあまりにかけ離れた曲であり、PS版経験者からは「盛り上がらない」という評価が下されている。
---上記の原曲や「神話覚醒」などPS版は非常に優れた曲が多かっただけに、それらがPSP版でなくなってしまったこと、『3』以降のユーザーがPS版の曲を体感できないことにガッカリしたファンは多い。
--ただ楽曲そのものは「単品で聞けば味のある曲」という意見も多く、音楽の完成度を批判する声は少ない。実際、上で挙げられた曲も「ゲームに合っていない」とされているだけで曲自体は「良曲」という評価が多く、PS版から参加するコンポーザー・土屋氏による「夜の女王」などのアレンジ曲も好評である。良くも悪くも使いどころや作品性とのちぐはぐさが問題となってしまった。
//---ただ原曲も、作曲を担当していた青木秀仁氏が2002年に交通事故死したこともあり、氏の作曲した曲は再現やアレンジが難しいという事情がある。
//青木氏の曲は一部アレンジもされています。
--曲調以前の問題として、人が死亡したシーンで明るいヒップホップやピアノ音楽が使用されるなど、シーンでの演出効果が優れていないと指摘する声もある。
---特に、レイジのテーマ曲のアレンジ版「Tension」はそのキャラクターのシーン以外でも使い回されており、麻希が病院で苦しみだす場面のように場違いなシーンにも当てられている。
--戦闘曲のボリュームがやたらと大きく、効果音やキャラクターの声が聞こえづらい。なお、''BGMのボリューム調節機能は実装されていない。''

-SE(効果音)の大幅削除。
--随所の効果音がカットされているため、戦闘などが少し寂しい。
---原作のSEは非常によく作り込まれていたと評判が良いため、PS版のファンからは批判が多い。

-レベルが上げ難い
--貢献度による経験値の配布などのシステムはPS版そのままとなっており、全体魔法攻撃、HP満タンでも回復魔法で経験値が多くなるなどは変わっていない。
--レベルアップ時に得られる経験値も敵によって固定され、レベルアップする度に次のレベルアップに必要な経験値が増えて行くシステムとなっている。
--しかしレベルも70に近づくと必要な経験値が十数万など必要になって来るが、出てくる雑魚敵の最大レベルは75までであり、得られる経験値も6000と少しだけとなっている。レア雑魚敵にはレベル99の高経験値が手に入る悪魔も存在しているが、当然出会う確率は低い。
--そしてペルソナの中でも、最強クラスのものは降魔するためのレベルが軒並み80以上必要であり、特にレイジ専用とも言えるルシファーに至っては上限であるレベル99が必要となる。~
結果的に普通にプレイしているだけではレベルがそこまで行かず、それらのペルソナを降魔する事は難しい。特に究極のペルソナとも言えるヴィシュヌは、PS版のTVCMやパッケージにも登場し、所謂このゲームの顔役と言える存在感を出していただけに、(性能的に微妙な所も相まって)肩すかしを喰らう人もいた。
--隠しダンジョンの隠しボスなどは高い経験値を得られるため、そこでレベル上げも可能だが、そこまで行くためにはまずゲームを一度クリアする必要があり、更には他のボスを倒しながらダンジョン最奥まで進む必要があるため、お手軽と言うわけにはいかない。

-使用不可能バグが修正されていない。
--今作はペルソナをある程度作って溜めておくことが出来るのだが、バグが起こると最後に製作したペルソナが使用不可能になってしまう。

-裏技の削除
--階段の踊り場などではオリジナル版ではエンカウントが発生しなかったため、そこでSPを歩いて回復したり、月の満ち欠けを調節することが出来たが、今作ではできなくなった。
--とはいえ今作は難易度がPS版ほど高くはないため、この裏技がなくて不自由感はない。

-簡単に調整できる乱数
--PS版では、一部で有名な「マハコウハヴェルザンディ」に代表される「合体事故を利用して魔法継承と潜在復活を両立させたペルソナ」の作成がコアなファンの間でステータスとなっていた。
--PSP版は乱数調整が容易であり、意図的に合体事故を起こせるため、上記のようなペルソナも簡単に手に入ってしまう。あまりにもアッサリしていると旧作のコアなファンからは幻滅されている一方、ライトユーザーにとっては強力なペルソナを簡単に作れるということもあって受けが良い。読めてしまう乱数というのは「乱数」としては失格ではあるが。

-パッケージイラストに何故かブラウン、アヤセ、レイジが描かれていない。

**総評
-システム面の不満点は一掃されたものの、音楽面の評価は総じて低く、文句なしの良リメイクとは言えない。完成度の高い音楽でも、ゲーム性に合わなければ意味がないということを表していると言える。
-ただPS版をプレイしておらず、音楽も気にならないなら十分お勧めできるゲームである。
--難易度が高くても雰囲気を優先するならPS版、システムの快適性を優先するなら本作と個人の好みやプレイスタイルに応じて選ぶのがいいだろう。

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