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ピクミン3」を以下のとおり復元します。
*ピクミン3
【ぴくみんすりー】
|ジャンル|AIアクション|&amazon(B00CTK1JR2)|
|対応機種|Wii U|~|
|メディア|Wii U専用12cm高密度光ディスク&br()ダウンロードソフト|~|
|発売・開発元|任天堂|~|
|発売日|2013年7月13日|~|
|対象年齢|CERO:A(全年齢対象) |~|
|定価|パッケージ版:5,985円&br()DL版:5,700円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:[[ピクミンシリーズ]]|

**概要
2013年の夏に任天堂の次世代機であるWiiUで発売されたピクミンシリーズ最新作。『2』から9年ぶりとなるシリーズ新作である。~
元々はWii用ソフトとして開発されていることを宮本茂氏はE3で話していたが、開発途中にWiiU用ソフトとして生まれ変わることになった。~
前作からプレイヤーキャラが変更され、新ピクミンが追加されるなど様々な新要素があるが、ピクミンシリーズの名前に恥じない高い完成度を持った作品になっている。

**ストーリー
星暦20XX年。宇宙の果てでとある星が滅びようとしていた。

その惑星の名前はコッパイ。第五次ベビーブームによる爆発的な人口増加と無計画な気質が原因でコッパイ星の住民はほとんどの食料を食べ尽くしてしまい、深刻な食料危機に陥ってしまったのだ。そこで、彼らは食料のある星を探すべく、無人探査機『スパロウ』を多数宇宙のあちこちへと放ったが、一向に成果は上がらなかった。

誰もが諦めかけたその時、最後の一機から有力な情報が送られてきた。

PNF-404と名付けられたその惑星を調査するため、3人の専門家が招集され、送り込まれる事になった。

27万9千光年の長い航海を終えて惑星PNF-404にへの着陸体制に入った時、宇宙船・ドレイク号は事故により不時着し、3人はバラバラに散らばってしまう。隊員の1人であるアルフは、降り立った先で動物とも植物ともとれない不思議な生物「ピクミン」と出会うが、コッパイ星に戻るために必要な「ワープドライブ・キー」を紛失したことに気づく。ワープドライブ・キーや他の隊員たち、そして明日を生き、母星を救うための食料を求めてアルフはピクミンを導いていく…。
(Wikipediaから転載)

**特徴
***新種のピクミン
-従来の赤・青・黄の三種類のピクミンに加え、新たなピクミン『岩ピクミン』『羽ピクミン』が登場している。
--『岩ピクミン』はゴツゴツとした体が特徴のピクミン。従来のピクミンでは破壊できない硬い物を壊せたりと攻撃力が高く、敵の生物に潰されないなどの耐久力も強い。ただし他のピクミンとは違い、敵生物に張り付くことが出来ないためボス戦では場合によって使いにくいことも無いわけでは無い。
--『羽ピクミン』はこれまでのピクミンでも革新的なピクミンで、なんと空中の飛行が出来る。そのため高い部分の仕掛けを解いたり、水中の上の飛行も可能。ただし他のピクミンに比べかなり攻撃力が低いので、一部のボスを除いて戦闘では腐ってしまう状態になることも。
--『2』で新規登場した『紫』『白』は残念ながらストーリーでは登場しない。ただし他のゲームモードでその雄姿を見ることが出来る。

***ストーリーモード
-今作のメインモード。今回の主役は『1』『2』で主役を務めたおなじみのホコタテ星人のオリマーでは無く、そのホコタテ星の隣にある惑星『コッパイ星』からやってきた『アルフ』『チャーリー』『ブリトニー』が主役を務める。この三人がピクミンとともに力を合わせ難題を乗り越えていく。
--ちなみにオリマーやルーイは登場しないのか、というと…それはゲームをプレイしていただきたい。
-今回は食料が無いと空腹でゲームオーバーになるため、エリアに落ちている食料を回収しなければならない。
-そして今作のストーリーモード最大の特徴は、『日数をやり直す』が出来る。例えば「食料が無いからこの先進めても詰みに近い」とか「このプレイは無駄が多かったからやり直したい」という場合は指定した過去に戻ってやり直せるのである。
-操作自体にも新たな部分がある。今回のストーリーモードは三人制なので、一人でやるのは困難な部分は、他のキャラと手分けしての同時多発行動が可能になっている。

***ミッションモード
-様々なミッションをこなしていくモード。時間内にお宝を集める・原住生物を倒す・巨大生物を倒すの3種類ミッションが存在する。
-初回プレイではマップの把握すら難しいが、上手く3人の隊員とピクミンを段取りよく指示する事でパーフェクトクリアも可能。その先にはタイムボーナスとの戦いが待っている。
-巨大生物との戦いはピクミンや時間の制限もあるが、ボス敵と好きな時に戦えると言う事でもある。過去作ではチャレンジモードなどで戦えるボスもいたが、今回は地形も同じの為練習代わりにもなる。
-今回はDLCも存在。2013年12月の更新でもらえる無料の追加ミッションと、有料の追加コンテンツが存在する。
-世界ランキングにも対応。日々ピクミンユーザーは自分の腕を世界のユーザーとともに高めている。また2013年10月の更新で画面が一新されており詳細になった。

***ビンゴバトルモ-ド
-対戦用モード。指定されたアイテムを集めてビンゴで対戦が出来る。
-相手にピクミンを投げたりと、熱い対戦要素も搭載されている。

***操作や新要素など
-今回はGamePadにマップを映して、マップをなぞり自動的に移動したり、エリアのどこに何があるかなどを確認することが可能。またパッドオンリープレイにも対応。
-PROコンでの操作、Wiiで遊ぶピクミンシリーズでも使われたリモコン&ヌンチャクにも対応している。好みに合わせ使い分けると良いだろう。
-ゲーム性の新要素はロックオン機能が登場した。敵の生物に狙いを定めてピクミンを投げられる。
-またピクミンの操作の点においては敵の攻撃を回避する回避アクションや、突撃アクションが追加されている。

***Miiverse
-WiiUのSNS機能であるMiiverseにも対応。WiiUのゲームソフトでは売れている作品なので書き込み数自体は他の作品より多い。
-またスクショを撮影できる。他のユーザーに見せたり、高精細なグラフィックを眺めて楽しんだりするのも良いだろう。

**評価点
***高精度なグラフィック
-元々ピクミンシリーズの最初の作品である『1』は、当時の次世代機としては高性能だったGCのハード性能を見せつけるために作られた面があるが、今作も任天堂初のHD機であるWiiUの性能を存分に見せつけている。
-現行機でもトップレベルと言って良いほどの美しいグラフィック。ピクミンもかなりリアルになっており、エリアの水や木々の美しさも相当なもの。
--もちろん原生生物のグラフィックも高精細になっており、気味の悪さにも磨きがかかっている。
-これだけ美しいグラフィックでありながらフレームレートは60fpsである。また大量のピクミンを連れ歩いていても処理落ちもほとんど起きることが無い。
***操作性
-GamePadを存分に使いこなしており、広いエリアもマップに描写されることで探索や進行速度の確認が快適に。また歩いたことのあるエリアならマップで指示してそこまで自動移動が可能になったことで時間に無駄なく動き回れるようになった。
--また画面で起きたことはほとんど遅れなくパッドに反映される。また作中でキャラが使っている端末扱いなので、ストーリーモードでは他キャラとの通信画面も映る。
-パッドを使うのが苦手な人もPROコンやWiiリモコン&ヌンチャクなども使用可能。もちろんTVから離れてやりたい場合はパッド単独プレイも可能である。
--もちろんパッドを使いたいけどリモコンも使いたいという人はパッドにマップを映しながらプレイも出来るし、パッドに画面を映しながらリモコンプレイなど出来るため操作方法は非常に多い。
***様々な新要素
-今回はストーリーモードの日数の逆戻しが可能となっており、初心者もやり直しがきくようになったため初心者に優しくなった。
--また単純に難易度がぬるくなったわけでは無い。この日数の逆戻しによって上級者もタイムアタックやピクミンの被害をどこまで減らせるかなどのやり込みが出来るようになっており、初心者と上級者のどちらにも必要なシステムになっており腐っていない。
-ストーリーモードでは3人のプレイヤーキャラがいるため、この三人を同時に進行させて謎解きもできる他、単純に三人になったことにより作業の効率化も実現されている。
--また地味に味方キャラも投げることが出来るため、隊列がゴチャゴチャになることも少ない。
-ロックオン機能の登場により、好きな対象にロックオンしてピクミンを一気に当てることが出来る。敵だけでなく壊せる壁や大地のエキスの様なピクミンが反応する大抵の物に対応している為中々便利。
***新ピクミン・新キャラ
-今作から新たに登場した『岩』『羽』のピクミンは従来のピクミンに負けず個性的な特徴。ストーリーモードで使われる他のピクミンとも差別化されている。
--例えば羽ピクミンは飛行可能の他水中の上も通過できるので青ピクミンや黄ピクミンの立場が無いのではないか、というとそんなことはなく黄ピクミンでしか突破できない部分や、水中の中の仕掛けもあるのでまず出番を食われることはない。((ただし、青ピクミンに関しては、出番の遅さ、相性の良いボスがいない(表面上はいるのだが、明らかに青に頼らない方が戦いやすい)こともあって、『空気』と称されることが多い。))
-ストーリーモードの新主人公たちも、前作キャラのオリマーやルーイに負けず劣らずの個性的なキャラである。ピクミンシリーズ独特のテキストやキャラの会話も変わらず存在。
-今作で初登場した原生生物も気味の悪さなどが好評を得ている。特にストーリーモードのラスボスは必見。
***チャレンジモード
-ピクミンシリーズで恒例だったタイムアタックなどのやりこみ要素をインターネットによるランキングで競い合えるようになったのは大きい。
-またDLCで発売当初よりもボリュームは増えている。今後も増える可能性もある。
***Miiverse
-Miiverseを生かしたゲームとの連動要素も好評。他ユーザーとのコミュニケーションやスクショの見せ合いも可能。
-また美しいグラフィックで描写されるピクミンや原生生物のスクショを撮れるようになったのは嬉しい。

**問題点・賛否両論点
***ストーリーモードのボリュームや問題点
-今作のストーリーモードのボリュームが過去作と比べるとやや少ない。プレイヤーの腕にもよるがクリア時間は7~10時間程度。
--もちろんチャレンジモードなどが非常に充実しているため本作全体で見ればボリューム不足というわけでは無い。
--また、ストーリーモードのデータは1つしか作れず、「クリア寸前のデータを残したまま初日からプレイする」ということはできない。ストーリーモードを初日からやりたい場合、それまでのデータは消す必要がある。
-ストーリーモードの一日が終了した時の回収した果物などの確認シーンのテンポが悪い。
--具体的にどういうふうにテンポが悪いのかというと、回収した果物を確認→ジュース化してビンに入れる→ジュースを飲む→食料の残量の確認…といったことがいちいち繰り返される。スキップは一切不可能。
-かなり今までと違う操作を要求される最終ステージ。
--詳しくはネタバレになるので細かい描写は避けるが、日没以外に時間制限がある中で仕掛けを解く必要がある。迂闊にミスをするとピクミンが一気に死んでしまうので結構難度は高い。
***一部の操作
-今作はWiiリモコン&ヌンチャクでプレイが可能だが、なんとこのプレイの場合でもゲームパッドの電池が切れるとプレイが中断されるという極めて不親切な仕様。
--もちろんリモコンプレイの場合はパッドも使えるが、必ずとも必要としないユーザーも多い。何故パッドに依存するような仕様なのかは多少理解に困るところ。
-またパッドに映されているマップは、タッチ操作でしかマップを動かして見渡すことは出来ず、スティックによるマップ操作は出来ない。
-今作の新要素『ロックオン』も好評ではあるが、ポインターの反応が悪いという指摘も多い。
--岩田聡がコメントしているように、WiiUはゲームパッドを活用したゲームが少ない。そんな中で活用しようとした努力は見られるが、使いあぐねている感は否めない。
***過去作との比較
-本作は前作の『2』よりも初代に沿った作りとなっている。そのため『2』で重視された探索要素などを好むユーザーからは不満も出た。
-過去作まで可能だった隊列操作が不可能になっている。そのため足の遅いピクミンともはぐれることが頻繁に起きやすい。
--上記の仕様のためなのか、本作はピクミンの回避アクションの追加などが行われている。しかし結果的に探索のしやすさがこの点においては劣化していることは否定できない。
-ストーリーモードでは前作のような黒いネタなどが少なくなっているという指摘もある。一応言っておくが本作にもトラウマ的な敵生物は存在する。
-『2』で新規登場した紫ピクミンや白ピクミンは本作ではストーリーモードで使用できないことにガッカリしたユーザーも多い。
--一応この二種類が出ないのは、あまりにもピクミンの種類が増えると連れ歩く種類に支障が出ることや、本作で新規登場するピクミンの役割を減らさないようにする配慮もあったのだろう。とりあえず本作で使えないわけでは無いので安心してほしい。
---また本作の発売前のPVや紹介などで紫や白が一切姿が見受けられなかったため、「新ピクミンと引き換えに消されたのではないか」という誤解も一部から生まれてしまった。

**総評
9年ぶりの新作ながらWiiUというハードをうまく使いこなしており、完成度は非常に高い。~
美しいグラフィック、高いゲーム性、誰にでも楽しめる難易度と、ゲームソフトとして大事な部分がしっかりと作りこまれている。~
ただし前作である『2』からの進化系というよりは、『1』への原点回帰が意識されている面もあり『2』の路線を好んだユーザーからは賛否分かれる面もある。~
しかし高い完成度であるのは間違いないので、ピクミンシリーズに触れたことのない人と前作までのシリーズユーザーのどちらにもおすすめできる作品である。

**余談
-概要でも述べたとおり本来ピクミン3の開発自体は2008年の時点で宮本氏が明らかにしていた。ただし開発途中でハードがWiiからWiiUに変更されているため、元々Wii用ソフトとして開発されていた方の『3』は事実上の開発中止になったとも言える。
--宮本氏が言うには、こちらの3も完成度は高かったらしいので一度見ておきたかったものである。またWiiUへのハード変更が発表された時まで何の情報もなかったため「企画倒れ、もしくは開発が難航しているのではないか」という噂もあった。

-お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏は、本シリーズと宮本氏の熱烈なファンであることを公言している。
--そのハマリっぷりはかなりの物で、NHKの番組内で氏を対談のゲストとして招いた際に熱弁を振るった。
---松本氏は「次の『3』は一体いつ出るのか」と質問し、これに対して宮本氏は「(E3等の)イベントに出るたび開発状況について毎年触れている」と返した。
--2013年の6月に放送された『ピクミン3 Direct』では、松本氏が発売前の本作を一足先にプレイしている。
---同放送では宮本茂氏も出演しており、松本氏との対談もしている。宮本茂氏のファンの方なら興味深い話が多いので見てもらいたい。またダイレクトの動画はピクミン3の公式サイトで観覧できる。

-本作の主人公であるアルフは2014年に発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS/WiiU』にて、オリマーのカラーバリエーション扱いとしてだがプレイキャラとして参戦している。

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