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*beatmania for WonderSwan 【びーとまにあ ふぉー わんだーすわん】 |ジャンル|DJシミュレーションゲーム|&amazon(B00014AU0A)| |対応機種|ワンダースワン|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテイメントジャパン|~| |発売日|1999年4月28日|~| |価格|4,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[beatmaniaシリーズリンク>beatmaniaシリーズ]]''| //価格についての情報が見つからなかったため、記憶で書いています。ご存じの方は修正お願いします。 **概要 アーケードの音ゲーの始祖として一世を風靡した『[[beatmania]]』をワンダースワン(以下『WS』)に移植した作品であり、コナミ唯一のWSソフト。~ 『beatmania』の携帯機への移植作品としては本作発売の約1ヶ月前にゲームボーイカラー版の『[[beatmania GB]]』が発売されており、そちらが『2ndMIX』をベースにしていたのに対し、本作は『3rdMIX』をベースにしている。曲も1曲を除き『3rdMIX』からの収録となっている。~ また、WS本体に取り付けるターンテーブルが付属しており、DJ気分を味わえた。~ ACと仕様が異なるが通信ケーブルを用いた通信対戦も可能。 **評価点 ''音質'' -本作最大のポイント。元々WSは内蔵音源のうち1chをPCM音源に割り当てることができ、曲もオリジナルのものをほぼそのままサンプリングしている。そのため、16ビットの携帯機でありながら''オリジナルと同等の音質を再現している''。 --本作の収録曲には「Believe Again」や「Find Out」などのボーカル曲も含まれているが、当然''ボーカルも完全再現''されている。それ以外に収録されている曲も「20,November」や「METALGEAR SOLID -Main Theme」などのボイスが入った曲がほとんど。 --今となっては当たり前のことではあるが、当時の携帯機の主流ハードはゲームボーイカラーであり、BGMもFM音源・8bitが当たり前であった。ボーカル曲などまずあり得ないものであり、同時期に発売された『beatmania GB』の楽曲も8bitアレンジであった。それに対し本作は当時の携帯機作品としては規格外とも言える音質を誇り、「携帯機のBGMは8bit」が常識だった当時のプレイヤーの度肝を抜いた。 ---特にヘッドホンをしてのプレイであれば現在でも十分通用するレベルであり、本作の音質とWSのポテンシャルの高さが実感できる。 --さらに携帯機ゆえに、「''いつでもどこでもアーケードと同じ音質でビーマニが遊べる''」というのはファンにとって何物にも代え難い魅力であった。 -なお、本作を除けば携帯機でPSクラスの据置き機と同等の音質を表現できるようになるのは約5年後、DSやPSPといった第7世代ハードの発売を待つことになる((ちなみにWSは第5世代ハードである。))。 ''譜面'' -WSは全てのボタンが独立しているため、譜面もオリジナルのものを完全再現している。 --ちなみに『beatmania GB』では十字キーの左に1鍵が割り当てられており3鍵(十字キー右)との同時押しができない。そのため、いわゆる「1鍵バス+混フレ譜面((左端の白鍵(1鍵)でバスドラを叩いてリズムを取り、それ以外のキーでスネアなどを演奏する譜面。「Believe Again」の後半や「Attack the music」などで使われている。))」が再現できないため、それを要求される譜面は2鍵(十字キー上)を使うようにアレンジされていた。 ''ムービー'' -さすがに描画性能が違いすぎるためアーケードのムービーを完全再現とはいかなかったが、可能な限り再現はされている。 **難点・賛否両論点 ''曲数'' -本作は128Mという当時としてはトップクラスの大容量ROMカートリッジを使用しているが、音質に容量の大半を費やしているためかプレイ可能曲数はわずか13曲。うち2曲はプラクティス用・DJ BATTLEなので、純粋な曲数は11曲+メドレーと非常に少ない。 --ちなみに『beatmania GB』のプレイ可能曲数は20曲+DJ BATTLEの21曲であり、ほぼ半分である。 -また、収録曲にオリジナル曲がなく、移植曲オンリーであることを残念がるプレイヤーもいる。 ''ヘッドホンが必須'' -厳密には本作の問題点というよりもハード上の問題点ではあるのだが、内蔵スピーカーの質がそれほど良くないため、せっかくの高音質がスポイルされてしまう。 --そのため本作の音質を本当の意味で楽しむにはヘッドホンが必須となる。だがWSにはイヤホン端子がないため、接続には専用のアダプタが必要になる。WS本体は現在でも比較的簡単に手に入るが、アダプタは元々の流通量が少なく入手が難しい。 ''画面の見づらさ'' -これもソフトと言うより本体仕様に起因するものではあるが、画面がモノクロのため白鍵と黒鍵の区別がつきにくく、慣れないとミスしやすい。 --配置そのものはオリジナルと同じなので、「白鍵は線の間を降ってくる」、「黒鍵は線に重なって降ってくる」ということをきっちり認識できるようになればそれほどミスもしなくなる。 -また、WSの液晶は性質上残像が出やすく、長時間プレイしていると目が痛くなってくることも。 ''その他'' -付属のターンテーブルを装着すればDJ気分を味わえるのだが、ターンテーブルそのものの作りから反応がそれほど良いとはいえず、人差し指で回す必要があるため操作しづらい。 --連続スクラッチが要求されるような曲は、早い話ボタンに割り当てて連打した方がプレイしやすい。 --さらにヘッドホンアダプタの形状によっては干渉することもある。音質と操作。本作ではどちらを取るべきか、言うまでもないだろう。 **総評 曲数の少なさは残念なところではあるが、その破格過ぎる音質は当時のプレイヤーの度肝を抜いた。~ もし本作を入手できた方は、同時期に発売された他の作品のBGMと聞き比べて頂きたい(ヘッドホンが使えるならなおよい)。~ どれほど本作の音質が並外れていたかが実感できるだろう。