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ぷよぷよ~ん」を以下のとおり復元します。
*ぷよぷよ~ん
【ぷよぷよーん】
|ジャンル|落ち物パズルゲーム|CENTER:&amazon(B000069T9P,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/687/2788/142000014.jpg,width=160)&br;''※DC版''|CENTER:&amazon(B000069TVV,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/687/2790/147000394.jpg,height=160)&br;''※N64版''|CENTER:&amazon(B00005OVGL,image=https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61Q1GY5HACL._SL160_.jpg)&br;''※PS版''|
|対応機種|ドリームキャスト|~|~|~|
|発売元|【DC】セガ・エンタープライゼス&br;【N64】【PS】コンパイル|~|~|~|
|開発元|コンパイル|~|~|~|
|発売日|【DC】1999年3月4日&br;【N64】1999年12月3日&br;【PS】1999年12月16日|~|~|~|
|定価|【DC】5,800円(税別)&br;【N64】5,980円(税別)&br;【PS】4,980円(税別)|~|~|~|
|配信|【PS】ゲームアーカイブス:2017年10月25日/823円(税込)&br;配信元:セガゲームス|~|~|~|
|プレイ人数|【DC/N64】1~4人&br;【PS】1~2人|~|~|~|
|判定|なし|~|~|~|
|ポイント|対戦要素・キャラゲー要素がいまいち|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''|
''※ここでは主にドリームキャスト版『ぷよぷよ~ん』と、その移植版であるニンテンドウ64版『ぷよぷよ~んパーティー』、プレイステーション版『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』に関して紹介しています''。~
''ゲームボーイカラー版『ぽけっとぷよぷよ~ん』については内容が大幅に異なるため、概要の説明にとどめ評価は行いません''。
//ぽけっとぷよぷよ~んの基本情報表を作成する際は、「必ず評価項目を入れてください」
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#contents(fromhere)
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**概要
-90年代に一世を風靡した落ち物パズルゲーム『[[ぷよぷよ]]』シリーズの本編4作目。
--「よ~ん」の部分が「四(よん)」に掛かっており、タイトルロゴの後ろには「4」の数字も表示されている。

-コンパイルは「ぷよぷよ」シリーズを生み出し大ヒットさせたことで知られるが、前年に経営破綻をしており、セガ(当時はセガ・エンタープライゼス)にぷよぷよシリーズの知的財産権を売却していた。
--セガの影響下のもと、ぷよぷよシリーズを出していくことになったコンパイルの、起死回生のキラーソフトになる……はずだったのがこの『ぷよぷよ~ん』である。

**特徴
本作は過去のナンバリング3作とは違い、コンシューマー向けしか出ていない。アーケードへの移植は企画されていたものの実現しなかった。~
ぷよぷよ及び魔導物語シリーズの(キャラクターや世界観の)ファンにとってはそれなりの出来のファンディスクとも言え、元々の出回り数の少なさも含め、全機種版とも中古市場では高額になっている傾向がある。~
うち、PS版については2017年にゲームアーカイブスで配信開始されたためこの中では比較的遊びやすい。

各機種の特徴は以下の通り。それぞれサブタイトルが異なっている。
-ドリームキャスト版『''ぷよぷよ~ん''』:
--長所:他機種よりも高精細で美麗なグラフィックが特徴。とことんぷよぷよには他機種の3種類のサイズの他、108連鎖を行える「す~ぱ~ちびぷよ」も搭載されている。
--短所:横移動の操作が重い、DC版のみおじゃまぷよにお釣りがある(降りきれなかったおじゃまぷよが予告に残る)、などシステム面での粗がある(後の移植機種では改善)。
-ニンテンドウ64版『''ぷよぷよ~んパーティー''』(1999年12月3日発売): 
--長所:4人対戦で爆弾を送りつけ合う新モード「ばくだんぷよぷよ」を搭載。DC版になかったサウンドテストもある。
--短所:おじゃまぷよ算がDC・PS版と全く違うものになっている、CPUの思考ルーチンが一部おかしい(のほほではなくルルー等がのほほ積みするなど)、ROMカートリッジのためOPムービーや漫才デモのボイスがない、などが欠点。
-プレイステーション版『''ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ''』(1999年12月16日発売): 
--長所:一人用の新モードとして、連続で現れる敵を倒しまくる「さばいばるぷよぷよ」と、ポケステに連動した「カレーすとーりー」を搭載。システムはDC版ベースだが、操作系は少し改善されている。
--短所:演出は他機種よりもショボめ(ぷよが消える時のアニメ演出が他機種のようにキャラ毎に独自ではなく全員共通で普通の消え方に変更、背景がアニメしない、連鎖ボイスの音質が悪く音量も小さい、など)。ロード時間もやや長く、4人対戦もカットされた。
-ゲームボーイカラー版『''ぽけっとぷよぷよ~ん''』: 他の機種とは大幅に内容が違う(後述)。

**システム
-特技
--キャラクターはそれぞれ「特技」を使うことができる。試合開始時は1回分の特技使用ポイント(SP)が溜まっており、さらにぷよを消していくことで最大3回分まで使用回数を蓄積できる。
--特技は各キャラクターそれぞれで性能が異なる。アルルならおじゃまぷよの落下を一定時間防ぐ「るいぱんこ」、キキーモラなら自フィールドのおじゃまぷよを全て消去する「お掃除大作戦」など。
--SPの増加具合は特技によって違い、主に強力な特技ほどポイントが増えにくい。また、1試合に何度も使うと溜まりが悪くなっていく。~
また、特技によっては、発動して連鎖を起こすと倍率ボーナスがかかるものなどもある。

-ステージ
--ストーリーモードを含め、数種類の「ステージ」が存在し、細かいルールが変更される。
---サーカスステージ:標準のルール。
---火山ステージ:一度に降るおじゃまぷよの量が1列(6個)ずつの小分けになる。このため予告ぷよが中々減らない。
---水中ステージ:ぷよをちぎった時の落下速度が普段以上に非常に遅くなる。
---空中都市ステージ:ぷよをフィールド内の高い位置で消すほど、高さに応じて得点に高倍率が掛かる。
---遺跡ステージ:試合開始前に予め固ぷよや得点ぷよが敷き詰められている。埋まった得点ぷよは非常に高得点になっている。
---異次元ステージ:ステージの左右の端の列のぷよ同士が繋がる。
--なお、ひとりでぷよぷよでは上記ルールが一部混合されることもある(例:ルルーは火山+空中都市、ラスボスは上記全部入り等)。
--CPU戦ではストーリー・フリー対戦ともに相手毎にステージが固定されている(移植機種も含め)。
---例えば、CPUチコと戦う際は常におじゃまが敷き詰められた遺跡ステージになる。

-(DC版では)「とことん」にレベルの概念がなくなった。
--前作まではレベルの上昇とともにゲームスピードも上昇していたが、本作ではゲームスピードは一定である。レベルを表示するウィンドウは画面上に用意されているものの、「NO」で固定されている。
---実はDC版の体験版の段階ではレベルの概念があり、前作までと同様、レベルに従いゲームスピードが上昇していた。しかし、長時間プレイしていると(一定のレベルに到達すると?)ぷよの表示がおかしくなっていき、最終的にプレイが困難になるというバグがあった([[参考動画>http://dic.nicovideo.jp/v/sm1948197]])。製品化の際、レベルの概念をなくすことでこのバグの対処としたのだと思われる((ただし、ハンデ設定の下にあるタイムアタックモードではレベルが上昇する。時間制限付きでどこまで点を稼げるかというモードだがどちらにせよバグ対策と思われる。))。

-ぷよの落下アニメがこれまでの作品と違いマス単位の移動ではなくなり、スムーズになっている。


**問題点
-ぷよ落下時の「ちぎり」の遅さ
--本作でとくにプレイヤーから非難の声が上がるのが「ちぎり」((ぷよを横向きで段差のある場所に接地させた時、片側のぷよがちぎれるように分裂落下すること。))の遅さである。この落下時の動作スピードが従来の作品より鈍くもっさりしており、気持ちよくぷよぷよを操作しているという気分になれない。
--今回は、下キーを押して急速落下させた時のスピードがかなり早いので、ますますもって「ちぎり」の遅さのギャップを感じるハメになる。
--通常のプレイでさえこの感覚は存在するため、先に挙げたちぎりがさらに遅くなる「水中ステージ」をプレイするのは殆ど苦行そのものである。
---なお、このちぎりの遅さは「意図的に設定されたもの」とのこと。ちぎりを多用する定形型連鎖を弱体化させる意図があったようだが、プレイヤーからの評判は上記のように良くなかった。

-特技システムのバランスが悪い。
--今回の目玉となっている特技システムだが、もっとも効果的な使い方を見出すまでは解りにくいものばかりで、しかもキャラごとの技の性能のバランスが悪い。
--大半の特技の効果は、殆どが「自分のフィールドのぷよぷよを消す」というものばかり。そのため、プレイヤーは、自分がピンチになった時に特技を使って延命する、という戦法を取りがちで、特技合戦により試合が無駄に長引く対戦が多い。
---そもそもCPU自体がピンチ時に延命目的で特技を使ってくる事が殆どである。その事もあり一人プレイにおいてもプレイ時間が無駄に長く感じられる。
--一部のプレイヤーの中には、この特技システムを活用した「強力な攻撃方法」に気づいた者もいたが、今度はそれによって「試合開始から即効で全消し戦法」が成立する事になり、沢山ぷよを積んで大連鎖、というそれまでのぷよぷよの対戦駆け引きが殆ど行われなくなってしまう。
---中でもチコのガイアキューブなど、場合によってはかなり凶悪なダメージを与える技も存在することがそれに拍車をかけた。
---この、「特技による即全消し戦法」を防止するためか、PS版、N64版では全消しボーナス成立の条件が若干変化されている。だがしかし、一部のキャラにはまだまだ通用する戦法なので焼け石に水な感は否めない。
---しかも移植先ごとに全消しボーナス成立の条件はバラバラ。とどのつまり、このゲームにいたっては「完成されたベストのゲームルール」が存在していないのである。
--元々ぷよシリーズは対戦時に自分のお気に入りキャラ(連鎖ボイス)を使う人が多く、(勝ちに行こうとすると)極端な性能の優劣で使用キャラをある程度絞らなければならないというこのゲーム性は、受け容れ難いものがあったと言える。

-難点の多いステージルール
--今回は「ステージ」によってルールが違っているというシステムであるが、正直言うと、どれもこれも通常ルールから弊害が増えただけだったり、特別な効果のわかり難いものだったりと、イマイチ盛り上がらないものばかりである。
--火山ステージはおじゃまぷよが小出しに落下するだけでダラダラした長期戦になりがち。
--水中ステージはちぎりに大きな制約が掛かりぷよを操作するのがさらに不快になっただけ。これらの変更に対して面白い!と思える効果は追加されていない。
--空中都市ステージの「高いところほど威力が高い」という効果は、ぷよを消した際のフィールドのマスに「x3」「x2」という数字が表示されるものの、一体どういう効果が出ているのか感覚として分かり難く演出不足。ルールを把握すれば高さを利用した戦術を楽しめなくはないが、はっきり言ってマニア向けである。
---さらにその高度による補正効果も、カーバンクルやチコなどフィールド上部でぷよを消しやすい特技と組み合わせると膨大な攻撃力になるため、特技格差をさらに広げる結果になってしまっている。
--遺跡ステージは単にフィールドが狭くなっただけという印象が強い。さらに得点ぷよの攻撃力が極端なため、結局は速攻ゲーになりがち。また特技を使って埋まった得点ぷよを直接消しても攻撃力に反映されるわけではない。
---ウィッチ・ドラゴン・サタンなど得点ぷよをある程度残したまま地面を素早く掘れる特技が非常に強く、反面キキーモラやルルーなどおじゃまぷよを得点ぷよごと消去してしまうタイプの特技との相性が悪いなど、やはりキャラによって格差が激しい。
--異次元ステージの「左右の端が繋がっている」状態とは、落とし終わって積まれたぷよぷよだけが反映されるもの。操作中のぷよを、右端から左端へループ移動が出来るような空間の繋がり方ではないので、とにかくプレイ中は混乱しっぱなし。作戦を立ててぷよを積むもなにもあったものではない。しっかりと把握すれば通常では組めない連鎖を組むことなどもできるが、やはりマニア向けルールである。
--結局、殆どのプレイヤーは通常ルールのサーカスステージが「一番マシ」という結論に達し、色々なルールで楽しんで欲しいという開発者の意図はあまり反映されなかったようである。

-ストーリーがシリアスな割に不完全燃焼。
--元々ぷよぷよシリーズのストーリーは良い意味で「適当」なものが多かったが、本作ではぷよぷよの世界観の原型である、『魔導物語』的なシリアス要素が増えている。~
そのわりにはラスボスの存在理由・動機・裏設定が説明不足であり、ストーリーモードは不完全燃焼に終わってしまう。プレイヤーは完全に置いてけぼり状態。
---ラスボスの動機だけは(ストーリーが改変されているが)後のゲームボーイカラー版で一応判明している。
--前作まではストーリーが「適当」だったため、深く考える必要もなかったが、中途半端に思わせぶりなストーリーを付けた本作においては問題であった。

-ダラダラした紙芝居的な漫才デモ
--漫才デモは前作のようなちびキャラが細かくアクションするものではなく、大きな立ち絵が出て下に台詞の文章が出るものに変わった。このため動きが少なくなり、台詞も「あ、○○が△△してる!」のような説明口調が多くなった。
--それ自体は表現の変化なのでまだいいが、文章の表示スピードが今までとくらべてかなり遅く、またボタンを押すごとにメッセージを早送りする事は出来ないので、漫才デモに至っては「コントローラから手を離して会話を全部見続けるか、最初にボタンを押して漫才デモそのものをスキップする」の二択しか選べない。
---N64版に至っては、容量の問題で漫才デモのボイスが丸々カットされているため、会話スピードのテンポの悪さだけが目立つ結果になってしまっている。


**賛否両論点
-連鎖マージンの減少
--このシリーズでは連鎖を組むと連鎖ボーナスがつき、相手に送るおじゃまぷよが増加する。しかし今作では連鎖ボーナスが非常に低く設定されており、五連鎖でようやく赤ぷよ一つ、という状況がざら。過去作では赤ぷよは消す数次第では三連鎖から相手に送ることが出来る。
--大連鎖は腕が大きく関係するのでプレイしやすさの向上にはなるのだが、連鎖の組みがいがないと残念がる声もある。

-メインとなるキャラクター等身の変更
--本作はそれまでのぷよぷよシリーズと違い、OPムービーや漫才デモ、技エフェクトでは8頭身サイズのキャラクターデザインが主に使われ、SDサイズとしての表現は対戦画面の中央に両者が小さく表示されるのみに変更になった。
---初代~SUNまでの過去作品においてもSDキャラと高い等身のキャラ表現の混在はあったものの、比較的SDサイズのものが全面的に押し出されていたのに対し、明らかな作品イメージの逆転がおきている。
---これに関して批判的な意見は多く、「これこそが従来のライトユーザーを引き込めなかった要因ではないのか」と考える旧来のファンもいる。
---もちろん、本作品の作風の方が「本来の魔導物語に近い」と受け止めるファンもいるため、一概に完全否定できるものではない。

-やけに目立つ女性キャラ達
--本作の操作キャラは18キャラいるが、そのうち人間型の女性キャラが10体(ラスボスを含む)と過半数を占めている(セリリやドラコ等の耳尻尾等のみの人に近い姿の女性キャラも含む)。
--人数的には少し増えただけではあるが、それに比べて人型男性陣及び人外系モンスター枠が過去作よりも減らされており(人型男性3体、人外モンスター5体)、結果的に過去作と比べると女性の方が多い印象を与えている。
---参考として、SUNは女性7体、男性5体、人外6体。通は女性8体、男性5体、人外24体。
--ストーリーモードでは、道中で特定のキャラが仲間に加わる「''援助キャラ''」というシステムがあるのだが、そのメンバーは「ドラコ・セリリ・ウィッチ・チコ」と全員女キャラ。必然的に漫才デモは女の子達がぞろぞろ旅をするものになっている。加えてラスボスも女性キャラである。
--全18キャラのうち、過去作からの継続キャラが15人、新規キャラは3人。その3人とも、やはり全員「女性」。
--こういった本作品における主要キャラ属性の偏りは、今回明らかに美少女キャラばかりが目立つものとなり、また、今回はキャラデザが等身の高いものがメインになった事もあって、相乗的に「まるでギャルゲーのようなイメージ」をますます持たせる結果となった。
---これらの作風イメージの変更は、最初に販売したハードがドリームキャストであり、購買層を考慮してあえてそうしたということも考えられるが、そもそもドリームキャストのコンセプト自体が「セガの苦手としていた一般層・ファミリー層の確保」だったことも考えると、最初からセガが望んでいた事とコンパイル側が見通していた購買層の食い違いがあったという見方もできてしまう。


**評価点
-美しい音楽とグラフィック
--音楽のセンスは良く、またグラフィックも今までとは格別に綺麗で美しいものとなっている。

-キャラクターのデザインは良い。
--「ギャルゲーのようなイメージ」とは言ったものの、それは様々な要素が組み合わさって結果的にそうなってしまった、というものであり、決してキャラデザそのものが元凶だったわけではない。
--むしろ、本作のキャラデザを担当した戸部淑氏(当時コンパイルに在籍)の作風は、とても可愛らしく温かみがあるものである。
---ゲーム中の立ち絵などのグラフィック制作は戸部氏ではなく、なみへい(エナミカツミ)氏ほかが担当しているが、こちらも元のキャラデザのイメージを壊しておらず好評。
---また、試合中に画面中央で連鎖などに応じてアクションするちびキャラの動きもよく出来ている。

-全キャラがプロの声優による聞き応えのある演技。
--前作までのボイスは基本的に社員や公募声優等の素人が担当していたが、本作では漫才デモを含めプロの声優がすべて担当している。
---これまでのシリーズでもPCエンジンに移植されたぷよぷよCD等、移植版で独自にプロ声優を起用していた前例はあった。しかし今までのシリーズとは異なり、最初からプロ声優を起用した作品は本作が最初である。
--余談だがアーちゃんは当時まだ無名の後藤邑子、パノッティは後にドラえもんを演じる水田わさびが担当している。

-「とことんぷよぷよ」のバリエーション。
--GBC版以外はフィールドのサイズを変更でき、標準サイズの6×12の「ふつうのぷよぷよ」以外にも、4×8の「おおきいぷよぷよ」、10×16の「ちいさいぷよぷよ」、さらにDC版のみそれに加えて16×26の「す~ぱ~ちびぷよ」から選択可能。DC版では消したぷよの数に応じてカーバンクルがぷよまんを食べ続ける演出が存在する。


**総評
結局本作は『ぷよぷよ通』に慣れたユーザーに対し、『SUN』で失った名声を取り戻すことはできなかった。~
ゲームシステムが練り込まれていないことに加え、コンパイル倒産(和議申請)後の作品だったため、売り込みが全く出来ない経済状況であったことなども災いし、認知度が余りにも低いという悲しい結果に終わってしまった。~
以降ぷよぷよシリーズはコンパイル最後のぷよぷよである『BOX』やセガが自ら手掛けた『みんぷよ』などの小規模な外伝を経て、2003年の『ぷよぷよフィーバー』で大々的に本編復活するまで沈黙期に入ることになる。


**余談
-シリーズでは本作にしかストーリーを持って出てこないキャラに「チコ」がいる。
--個性派揃いの他キャラに比べ地味かというとそうではなく、ストーリーに大きく絡む演技、キャラ性能(凶悪な特技)がかえってインパクトを引き立たせており、むしろ他キャラの存在を圧倒してしまっている。
--当時の公式サイトやゲーム雑誌では「もうひとつのぷよぷよ~ん」と銘打ったオリジナルサイドストーリー(前日談)として、彼女が主人公の「チコの日記」も連載されていた([[参考>http://suwa3.web.fc2.com/data-kan/data/demolog/chikos_diary.html]])のだが、ゲーム中ではその設定はあまり表に出ておらず、一種の裏設定のようになっている。
--後にチコは『[[ぷよぷよBOX]]』というPSのゲームにも出ているのだが、ストーリーパートには一切登場せず、単なるランダム敵の一人でしかなかった。
---但し勝ち抜き戦では強キャラとされており、30連戦の最後の方に登場してくる。本作のような凶悪な特技でこそないものの強い。

-本作のキャラデザ担当の戸部氏は、後に『Riviera ~約束の地リヴィエラ~』『ユグドラ・ユニオン』などのキャラデザでその名声を確立していった。

-本作で使用されるBGMはこれまでのぷよぷよシリーズ同様名曲が多く、「遺跡ステージ~トレジャーハンター?」は後に『[[ぷよぷよ7]]』でアレンジされ「Ruins Stage from Puyopuyo-n」として使われることになった。

***携帯端末版(参考記述)
-後にセガが携帯電話アプリ版『''ぷよぷよ~ん&コラムス''』を配信している。
--ひとぷよ&とこぷよ3種を完備し、『[[コラムス]]』も一緒に収録している。通信対戦対応版では2個の端末によるふたぷよも可能。
--しかし、こちらは画面の見た目だけよ~んなものの、特技システムのないぷよ通ルールで、「ひとりでぷよぷよ」にはストーリーが存在しないため順番に敵を倒していくだけ。相手のボイスも無し(自分のアルルのみ)。操作性も、相手の方があきらかにぷよを落とすのが早い(とくに、すけとうだら戦)。エンディングも一枚絵(アルルらメイン女子キャラ5名+サタン+カーくんが集まって寄り添うイラスト)。
--対戦BGMも全モード共通で2種類のみ(どちらかを選択固定)。キャラクターもアニメせず、顔グラだけでまばたきするのみ。
--ちなみに海外向けにもiOS版『SEGA Columns Deluxe』が配信されていた(現在は終了済)が、そちらはキャラクター要素が削除されている。


**ぽけっとぷよぷよ~ん
-2000年9月22日に発売されたぷよぷよ~んのゲームボーイカラー移植版。なのだが、&bold(){他機種とは大幅に異なる内容に作り直されており、もはや別作品(実質リメイク)と言ってもいい内容}。
--特技システムの大幅な見直しが行われ、総入れ替えとなった。相手に直接攻撃を行う特技が大量に増加している。
--ストーリーも、消化不良だった他機種から大幅にアレンジされ、ラスボスの動機を説明したものとなった。
--基本的なシステムは前作のGB版『[[ぽけっとぷよぷよSUN>ぷよぷよSUN#id_08496dae]]』がベースで、他機種とは違ってSUNの太陽ぷよシステムが混合されている。旧作の通・SUNとの作品を超えた通信対戦も可能(特技は使えないが)。

//**変更点
//-特技システムの変更
//--他機種での特技はキャラ固有の「必殺技」扱いで、自フィールドを防御するものがほとんどだったが、GBC版では使うキャラと特技を自由に組み合わせられるようになり、即物的・攻撃的な特技が多くなった。また、ぷよを消す特技もほぼ全て性能が新しくなっており、本家よ~んよりも強力なものが多い。
//---例:相手に特定条件でしか消えない鉄ぷよを送り込む「てつぷよドロップ」、フィールド下段を一定時間壁で埋め尽くす「ビルドアップ」、相手がしばらくぷよを回転できなくなる「ほねののろい」、おじゃまを消しつつ自フィールドの5段分を相手にそのまま転送する「だいトランスファー」など。
//---ただし対戦で特技を使うためには、チャレンジモードで敵を倒しまくって解禁させる必要がある。
//---SPゲージの溜まり方が全体的に早くなっており、特技を使いまくるのを前提としたようなバランスとなっている。原作よ~んが「特技で補助しつつ守る」消極的なシステムなら、ぽけよんは「特技で直接的に攻める」積極的な戦いが強調されている。このため、従来のぷよぷよとは全く別のゲームのような攻め方になることも。
//--ただし、原作でも問題視されていた特技の性能格差は本作でもやはり存在し、一部ゲームバランスに問題点もある。
//--なお、一応特技を「つかわない」ことも選択可能。お互いが特技を封印すれば従来シリーズのように戦うこともできる。逆に片方だけが封印しているとハンデにしかならない。
//--このGBC版の特技システムは、後のPS版『ぷよぷよBOX』の特技のベースとなった。ただし、BOX版の特技もやはりGBC版からかなり変更されている。

//-太陽ぷよ
//--前作『ぽけっとぷよぷよSUN』の太陽ぷよシステムがそのまま搭載されており、相殺するとおじゃまぷよを防ぎつつ太陽ぷよが落下する。
//---前作ではピンチ時にあまり役立たなかったこのシステムだが、本作ではフィールドが埋まっても特技で逆転可能なこともあり、奇しくも本家SUNよりも妙に噛み合ったシステムとなっている。
//--こちらも対戦時に太陽ぷよをオフにすることも可能。

//-特殊ルールの廃止
//--他機種には対戦ルールが特殊なものになる「ステージ」の概念があったが、GBC版には存在せず、単にフィールド背景が変わるのみで常に前作同様の通常ルールになっている。
//--他機種では「ぷよのちぎり速度が遅い」という不評を買った仕様があったが、GBC版は基本的に前作と同じシステムを使っているためにちぎり速度も普通で、結果的に他機種よりも操作性は良くなっている。
//--異常に高得点の得点ぷよや、耐久力の高い固ぷよも登場しない。

//-ストーリーモードの変更
//--ストーリーの大筋こそ大体同じだが、デモの内容は全て一新。本家の漫才デモに対し、GBC版の漫才デモは従来シリーズのようなちびキャラによるもので、やや明るめなコミカル調&メタ的なものとなっている。ひとりでぷよぷよのシステムも変更され、仲間が同行する原作とは異なり、敵を倒して特技を集めながら進むという形式になった。
//---各レベルは終盤を除いて3人の敵から自由選択できるが、★印の付いたボスさえ倒せば残りの2人は放置しても先に進める。ただし勝つと敵の特技を奪えるため出来れば倒した方が有利となる。
//--操られていただけの原作とは違いサタンが自発的に行動を起こしており、最終ボスの目的も明かされている。
//---ただし、''DC版のシナリオライターとGBC版のシナリオライターは別人''のため、他機種の伏線回収というよりはアレンジした独自解釈となっている。そのため、例えば他機種のOPでサタンが開けていた謎の箱など、GB版では敢えて伏線を回収せず切り捨てている部分もある。
//--なお、GB版通・SUNには漫才デモが無かった(SUNはキャラ紹介+一言セリフだった)ため、GB版では初代以来の漫才デモ復活となった。

//-BGMの変更
//--BGMは本家よ~んのものに加え、SUNの多くの曲がそのまま流用されており、流れるシーンも大幅に入れ替えとなった。タイトル画面からして既に曲が違う(元のOP曲はED曲に変更)。ただしこの影響で一部の曲(よ~んの遺跡ステージやサタンステージなど)は収録されていない。そのためサタン戦はSUNと同じ明るい曲だったりと、印象が大幅に異なる。また、GB音源のためよくも悪くもチープな印象。
//--さらに、評価の高かったSUN曲のGBアレンジに比べ、よ~ん追加曲のGBアレンジはややクオリティが落ちている。

//-連鎖ボイス・キャラクターの追加
//--GBCでありながら綺麗に連鎖ボイスも出力され、一部のキャラクター(チコやドッペルアルルなど)は連鎖ボイスが一部変更・追加。
//---特に、サタンは上記のように操られていない自我がはっきりした設定のため、他機種とは連鎖ボイスが大幅に異なっている(没ボイス復活)。
//---また、キキーモラ・ドラコ・シェゾ・カーバンクルはSUN時代のボイスが流用されている(一部、SUN・よ~ん両作の声が混ざっている)。
//--GBC版のみの対戦キャラとして、他機種のストーリーに登場したピエロや、前作までに出たハニービー・インキュバス・ラグナス・ミノタウロスが追加されている。ただし、ピエロ以外はストーリーには登場しない。また、復活キャラ達はSUNのボイスをそのまま流用しており、ミノに至っては(SUNにもよ~んにも連鎖ボイスがないため)全く喋らない。
//--SUNとの通信対戦時は、互いの機種に登場しないキャラは似た雰囲気の別のキャラに自動変換される。
//---例:スキュラ⇔アーちゃん、ふたごのケットシー⇔チコ、ちょっぷん⇔ピエロ、コドモドラゴン⇔ドラゴン、など。また、ぞう大魔王→ドッペル、ドッペル→アルル、パノッティ→ふたごのケットシーのような一方通行の変化もある。
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