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Skyprythem - (2012/04/08 (日) 19:52:04) の編集履歴(バックアップ)


Skyprythem

【すかいぷりずむ】

ジャンル 音楽学園恋愛ADV
対応機種 Windows 2000/XP/Vista
メディア DVD-ROM 1枚
発売・開発元 Armonica
発売日 2009年10月30日
定価 9,240円
プレイ人数 1人
ディスクレス起動 可能
レーティング ソフ倫:18歳未満禁止
ポイント ダレる&薄い日常
かゆいところに手が届かないコンフィグ
やや好みが分かれる絵柄
音楽とアニメーションは◎

WARNING!!!!!!!
このページで紹介しているゲームは18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。


概要

大手エロゲー会社『戯画』の新ブランド「Almonica」のデビュー作。
『音楽』をウリとした学園ものとして発売されたが…。


あらすじ

入学式が終わって教室に戻ると、そこは新しい生活に胸踊らせる生徒で一杯だった。
同じ中学の天然少女千花子、その千花子と仲がおおギタリストの玲南、天才ピアニストの紫。
高いテンションで自らのペースに巻き込んでいく明日香…。
その新鮮な空気の仲、担任の佐倉千尋は宣言した。
「私たちはこれから、同じ翼を持つことになります」
同じ翼。それは、同じ目標に向かって共に協力し合うこと。
音楽祭で発表する作品を共に創るのだ。
これから自らの手で、その誰かを選んで作品を創り上げていかなければいけない。
その誰かを、かけがえのないパートナーを、この学園ではこう呼ぶ。
「フェザー・パートナー」
和希は学園生活を模索するうちに、特進クラスの生徒たちとも出会う。
特進クラスの冷たい少女由依、生徒会長の遙。
そして入学式で見た美しい歌声の主、菜々美。
音楽祭で発表する作品を共に創るフェザー・パートナーは、果たして誰になるのだろうか?
聴いたことのない音楽の序章が、今始まる。
「あなたにも、聞こえますか天使の歌声が…」

キャラクター紹介

+ クリックで展開

青野和希
本作の主人公。実はとある理由にて、一年留年している。
あまり口数が多くなくダウナーな印象を受けるが、やるときはしっかりやる真面目な性格。
上記のように、同級よりも一年年上なので大人びた言動も見受けられる。

鈴白菜々美
メインヒロイン。特進クラスの二年生。他人を疑わない純粋な心と素晴らしい歌唱力を持つ。
ただし、その素直な性格が災いして、とんだハプニングを起こすことも。
歌は抜群だが、それ以外は凡人並もしくはそれ以下である。一応学園のアイドルらしいが、それっぽいイベントが少ない。

香原結依
特進クラスの三年生。異性に対して非常に人見知りが激しく、口調も厳しい。
事故とはいえ、パンツを見てしまった和希をいきなり平手打ちするなど、徹底している。
ヴァイオリン奏者だが、現在はその活動を休止している。

水谷遥
特進クラス二年生、かつ生徒会長。その人気は菜々美に劣らぬほど。
絵に描いたような優等生キャラで、非の打ち所が無い完璧超人。
一回転しているアホ毛と、小悪魔のようなヘアバンドが特徴。

小林玲南
普通科一年生。バンドが好きで、ベース担当だが歌唱力も高い。
一年生にしては大人らしく、周囲のまとめ役でもある。
そのせいもあってか、色々と苦労人な立ち位置である。

佐々木千花子
明日香から「ハム」(ハムスターのこと)と呼ばれる、小柄で幼児体型な少女。
天然キャラというが、どちらかというとやんちゃな性格。ハスキーボイスがよく似合う。
楽器の演奏も歌もてんでダメ。なぜ音楽学園に入学したのかとにかく疑問。

水谷紫
遥の妹だが、過去にあった事件のせいでその仲はぎくしゃくしている。
ピアノの達人だが、特進クラスは受験に失敗し、普通科生徒として入学した。
腰が低く、誰に(遼を除く)でも敬語を使う。結依以上に人見知りが激しい。

佐倉千尋
学園の担任。和希の兄である望と同級生。
教師歴はそこそこなのだが、外に出るあどけなさから、いじられやすい教師。
遥同様、お茶が好きで、園芸部の顧問も担任している。

以下は非攻略および男性キャラ

篠塚明日香
自分の名前にややコンプレックスを持っている。マイペースでお調子者。よく玲南に突っ込まれる。
おふざけキャラなイメージが強いが、根は達観しており、稀にだが的確な対応を取ることもある。

櫻井遼
普通科の三年で、生徒会役員。柔和だが、時々意地悪も言うお兄さんキャラ。
紫の従兄で、人見知りの激しい紫が唯一慕っている。

青野望
和希の実兄で、現在は故人。天才的なピアニストだった。
一部のシナリオでは、この兄がシナリオの中核を担う。


特徴・用語

  • フェザー・パートナー
    • 11月に開催される学園祭において、共に楽曲を作るための仲間。計2人以上であれば特に人数に制限はない。
    • ただし、実行委員や生徒会は対象外となる。
  • 特進クラス
    • 両家の才女達が集うクラス。実力も普通科とは比較にならない。寮住まい。紫は特例で寮に住んでいる。
  • 合唱祭
    • 5月に開催されるもの。序盤のメインイベント。
  • テキスト
    • 昨今では珍しい、三人称視点でテキストが進む。

問題点

  • 音楽要素
    • 確かに音楽祭があったり、楽曲も個々のクオリティは高い。しかし、それ以外での音楽要素が薄く、『ぶらばん!』にあったようなミニゲームや、音楽を取り扱ったシステムも存在しない。
      音楽用語も出てくることは出てくるのだが、申し訳程度。
  • 日常シーンの希薄さ
    • 日常シーンは少ないわけではないのだが、内容が本当に日常的なことばかりで、一周目はとにかくダレる。テキストも淡々としており、面白味やギャグ要素も少ない。
      しかも、シーンのほとんどがぶつ切り&打ち切り並に中身が薄い。
  • シナリオの薄さ
    • 音楽がウリだというのに、合唱祭の際にその合唱シーンがない。*1
    • 菜々美のルートを除いて、それ以外のシナリオが非常に短い。あるキャラは、特にシナリオが発生することなく、お楽しみシーンが終わってすぐにEDに入る。
      また別のキャラでは、『特進クラスと普通科の垣根をなくす』という目標があったのに、それもあまり関わらずに収束。
      ある問題に主人公が解決しようと現場に乗り込んだと思ったら、 別のキャラが速攻で仲介して*2即問題解決 。『エアーズアドベンチャー』じゃないんだから…。
  • コンフィグの不便さ
    • ビジュアルは悪くないのだが、『既読テキストと未読テキストの差がわからない』『ボイス中に必ずBGM音量が下がる』『オート中でも見た目の変化がない*3』等など、基本的な機能がない。
    • タイトルではシーンや音楽、およびCGが鑑賞できるが、選択すると画面が下にゆっくりスクロールしてメニューが表示される。そこから別の鑑賞に移ることができず、その度に何度も画面をスクロールするためテンポが悪すぎる。
    • セーブやロード画面では前後ページ送りボタンがないため、セーブ&ロードするときやや不便。しかも、セーブはまだしもロードですら「No」にフォーカスが当たっている。
    • ゲーム終了ボタンがタイトルからしかできないので、セーブ後すぐに終わるときはウィンドウの[X]をクリックする。
  • 修正パッチの存在
    • あるにはあるのだが、何故か 公式サイトからはダウンロード不可 。適当に検索し、ミラーサイトから落とさないといけない。しかも適用すると、 以前のセーブデータが使えない パッチ等不要 、と思った貴方は正しい。

賛否両論

  • 一部キャラのCG
    • 菜々美と千花子だが、目が大きすぎる。少女漫画もびっくりなくらい大きく、千花子に関しては(額を除いた) 1/4 が目である。
      菜々美は千花子ほど大きくないが、それでも十分でかい。あまりの大きさに『恐い』と感じるユーザーもいる。
  • 結依について
    • 見た目や性格、そしてシナリオの『忘れないで欲しい』というフレーズから、D.C.II?のあるキャラに酷似している。
      本作の知名度の低さ(後述)から、指摘されることはあまりないが。
      そもそも、彼女は紹介でも触れたが非常にきつい性格なので、その時点で好き嫌いが分かれる。

評価点

  • 秀逸なBGMと歌
    • BGM個々のクオリティは非常に高く、クラシックを主体に様々なジャンルの曲がある。
      ただし、シーンでの使い方には若干の違和感がある。キャラ攻略後は、そのED曲がタイトル画面で流れるので、余韻にはなる。
  • よく動くアニメ
    • キャラの立ち絵はやけに滑らかに動くため、演出は優れている。ただし、画面もやたら動くため、人によっては酔うことも。
  • 出し惜しみのないヒロイン数
    • 立ち絵のある女性キャラはすべて攻略対象であり、シーン数は多くないが、ボリュームとしては多め。

総評

意欲的なジャンルなのは評価できるが、いかんせんそれらを活かす設計が不十分だった。
ADVの縁の下ともいえるコンフィグも不備が多く、プレイするのに多少のストレスを感じずにはいられないことも。
BGMはしっかり作り込んでおり、初回限定盤であればサントラCDでその世界に浸れることができるだろう。

余談

本作はとにかく知名度が低い。Wikipediaにも項目がなく、某大型掲示板でも本スレはPart1でdat落ちした。また冒頭の画像を見ていただければわかるが、amazonの画像も直撮りのものである。
それには同時期に発売された、恋色空模様(すたじお緑茶)、装甲悪鬼村正(ニトロプラス)、コミュ - 黒い竜と優しい王国 -(暁WORKS)、ましろ色シンフォニー(ぱれっと)、BALDR SKY Dive2(戯画)等の
大作に埋もれてしまったのが主な原因だろう。最も、これらを回避したとしても、本作の評価を底上げすることは到底無理があるだろうが。
新規作品にも期待が寄せられているが、現在は特に何の情報もなく、そもそも戯画自体が多数のブランドを持っているため、本作のみでAlmonicaの活動が終了、と考えられても不思議ではない。