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チョロQワンダフォー! - (2021/12/07 (火) 16:36:47) の編集履歴(バックアップ)


チョロQワンダフォー!

【ちょろきゅーわんだふぉー】

ジャンル レースゲーム
画像は後期の廉価版のもの
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM
発売元 タカラ
開発元 イーゲーム(E-GAME)
発売日 1999年8月5日
定価 6,090円
プレイ人数 1~2人
判定 なし
ポイント ゲーム性の大幅変更
レース<探索
燃料制の導入
シリーズ中でも非常に高い難易度
特定のユーザーからは「黒歴史」という声も
チョロQゲームリンク


概要

  • PS版チョロQシリーズの4作目*1にあたり、ボリュームたっぷりで高評価を得た『チョロQ3』(以下前作)の後に発売された。
  • 前作のエンディング後の画面で『チョロQ4』の製作・開発を示唆していたが、発売されたのは製作会社の異なる本作であった。*2

特徴・評価点

  • 町要素の充実・拡大
    • 従来作のレースメインで、町要素はあくまでサブであったゲーム構造とは大きく変わり、今作は町要素がメインとなった。
      • 最初から町そのものを走り回り、各町の「Q's ファクトリー(以下Q's)」という場所に行ってレースに参加するという流れになっている。
      • レースの受付だけではなく、燃料の補給やパーツの変更、データのセーブもこのQ'sで行うことになる。
      • またそれぞれの町にはいくつかの宝箱があり、これを開けることによって車を速くするパーツを獲得することができる。
    • 過去作はプレイヤー以外のチョロQの存在が、街では殆ど皆無だったのに対し、今作は様々なチョロQが暮らす世界が舞台となった。
      • チョロQは人と同じような扱いとなっており、RPGさながら他のチョロQと会話することができる。
  • イベント・ストーリーの充実
    • ゲームの最終目的はワールドグランプリ(以下グランプリ)で総合優勝すること。
      • ストーリーがほぼ存在せず、ただひたすらにレースが目的であった過去作とは異なり、プレイヤーがレースに出場するためのストーリーも存在する。
      • グランプリの開催には優勝カップの返還が必要になるのだが、前回の優勝者である主人公(プレイヤー)は優勝カップを不注意で壊してしまい、
        代わりとなるものを探すべく各地を飛び回る、というストーリー。
    • レースで勝ったり、住人のお願いを聴いてあげたり、ミニゲームをクリアしたりすると、スタンプがもらえる。
      • チョロQに話しかけるだけで良いものもあれば、各街を行き来しないといけないものなど様々。
      • スタンプは全部で100個あり、全てもらうのは大変なもののやりごたえのあるものになっている。
      • スタンプを全て集めてからある人物のもとへ行くと、シリーズ恒例のあのアイテムが…
      • スタンプの他にも、攻略のヒントとなる「メモ」が増えていく。主人公の解説書の口調とメモ内の口調の違いはある意味必見*3
    • ストーリーが進むと過去に行くことになる。
      • 過去へ行くのは、前述の通り代わりの優勝カップを手に入れるため*4
      • 過去でもマップの形状は全体的には変わらないため、一部の建物に現代と似た外観のものがある。とはいえ、しっかりと現代の街との差別化がなされており、街の外観の殆どが大幅に変化している。
      • 現代の自分のガレージの場所が、過去では地下迷路の入り口となっていたりなど、現代と過去の比較が楽しめるようになっている。
      • 「ゴールドシティ*5」や「ブルーシティ*6」関連の設定は攻略に直接関わるものではないものの、現代と過去の住民や街の違いから「なぜああなってしまったのか」を考えさせられる、デフォルメ玩具を元とした『チョロQ』シリーズらしからぬ闇の深い設定となっている。
  • その他
    • オプションパーツの登場
      • 「オプションパーツ」は装備数の制限がなく、一度に複数着ける事ができ、接地能力を3段階で調整できる「バリアブルウィング」や、使用すると莫大な燃料を消費する代わりに強力な加速力とスピードを得られる「ジェットタービン」などの、装備すると特殊能力が得られるパーツとなっている。
      • オプションパーツを全て装備した自車は非常に重装備な外観となり、初期状態と比べて見違える様な外観となる。
      • これらのオプションパーツは「タイムユニット」を除き、汎用ではなく選んだボディに合わせた専用のデザインが用意されている。それぞれの選んだボディに合わせた専用のパーツのデザインがあるのはシリーズ中、本作と「HG」(但しこちらは一部ボディのみ)だけである。
    • UI関係では、コースマップは常に左端に表示されるようになった。
      • チョロQ3』までの3部作に比べるとサイズはやや小さめだが、自車や敵車の位置を判別する事が困難、という訳では無い。
      • この仕様はPS2でのタイトル(HGシリーズなど)でも採用された。

賛否両論点

過去作とはゲーム性が大きく変化したため、賛否両論点が多く、評価も分かれる部分が多い。

  • グラフィックが前作までと比べ大幅に変化しており、グラフィックの動きも少しもっさりとしたものになっており、遅いと感じやすい。
    • グラフィックに関しては基本的には(あくまでPSのゲームとして)綺麗なのだが、一部グラフィック(例としてタイヤのグラフィック)が粗い。
    • 実は、グラフィックを作り込み過ぎてPSの性能を超えてしまい本来のグラフィックよりも粗く表示されてしまっている…というのが真相。容量の事を考えると、恐らく後述の選べるボディが少ない原因の一つ。エミュレーターでプレイすると本来のグラフィックを見る事ができる。
  • 燃料システムの導入
    • 今作ではシリーズで初めて「燃料」という概念が導入され、燃料をなくさないようにレースをしなくてはならなくなった。ガス欠になっても走行はできるが、最高速が急激に低くなるのでリタイアは必至。
    • アクセルを踏むだけで燃料が少しずつ消費される他、上述したオプションパーツ「ジェットタービン」を使用することで莫大な燃料が消費される。
    • エンジンの一つ「ウルトラターボ」は数あるエンジンの中でも最高のパワーを誇るが、燃費の悪さも最高。その消費量たるや1つ前のエンジンの2倍にもなるほど。ジェットタービンとの組み合わせは特にご法度。
    • なお、クラッチも存在し、クラッチを切って燃料の消費や減速を抑える事はできる。これによる惰性走行中(アクセルOFF)は燃料を一切消費しない*7
      • 作中でも解説してくれる住民がいるが、エンジンブレーキ*8が効かなくなるため。ガス欠になった際、下り坂であればクラッチを切って惰性で走った方が速い場合もある。
      • 現実のようなクラッチを急に繋ぐことで起きる(エンジンとタイヤの回転差等による)ショックや減速も無いため、燃費に厳しいレースが増えてくる終盤はクラッチを積極的に活用することが求められる。
    • 過去作のように好きなように走り回れなくなり自由度が減った。ゲーム性としては少々複雑になったため、合わない方もいると思われる。
      • 「そもそもゲームで、しかもチョロQで再現されても困る!」との声もあるが、燃料システムは『チョロQ HG2』にも受け継がれる(クラッチは廃止)。
  • 挙動の大きな変更
    • 『チョロQ3』までは比較的少ない減速で曲がれたが、今作はしっかりと減速をしなければタイヤのグリップが落ち、更に素早く曲がれない挙動になっており、慣れるまでが大変。
    • 前作までのゲーム然とした挙動というよりは、GRAN TURISMOに近いレースシミュのようなやや難しい挙動になっている。前述した燃料システムやクラッチシステムもそうだが、システム自体が悪いという訳ではない*9ものの、こちらに関してもチョロQシリーズでそれをやる必要があったのか、という声がある。
    • しかし、『チョロQ』シリーズ自体が型にとらわれない作風であり、本作の様な闇の深い設定の存在、そして本作の挙動や、挙動の方向性こそ異なるものの『チョロQ3』までの硬派な挙動を採用しての人気があるという一面も存在する。
    • システムの出来自体は良いものの、前作までとは違いすぎる方向性に多くのプレイヤーが戸惑う事となった。
  • 難易度の高さ
    • 序盤で走る事になる「レッドシティ」「グリーンパーク」でのレースの敵車がやや速く、丁寧な旋回・減速を心掛けないと入賞できない。
    • 街から街へ行く際にミニゲーム的なステージがあるがどれも難しい。中でも「音当て峠」は音を聞き分けて正解を選んでいかないといけない上に一回でも間違えるとやり直し。燃料制との相性も悪い。正解ルートはいつも決まっている為、メモをしながら進めればクリアできるが時間がかかってしまう。
    • 過去のグランプリはジェットタービン前提のバランスなのか、このパーツ無しでは3位入賞でさえ危ういほどに敵車が速い。
      敵車の速さのバラつきも激しく、パターンによっては非常に難易度が跳ね上がる。特に「グリーンタウン」のコースの難易度が高い。
      • 逆に、ジェットタービンの使用を禁止されている現代のグランプリでは、第1戦のオンオフ混合の「ブラックシティ」のコース以外は、基本的に適切な運転を行えばドライバーズポイントを抜かれることは少なく、更に過去のグランプリに比べ上位勢のライバルが固定されにくいという要因もあり、拍子抜けな印象を受ける。
      • 現代のグランプリの最終戦はある隠しコースで行われ、特殊な路面の為に一見かなりの高難易度に思えるが、コースの構成に気付いて対策するとあっさりと勝てるため、最終戦とは思えぬ難易度となっている。コースの構成が救済措置になっているとも言えるが。
      • 但しあくまで「過去のグランプリと比べて」難易度が低いというだけであり難易度自体は高く、現代のグランプリも、跳ね橋の宝箱のパーツなどの高性能パーツを取れていなかった場合は非常に難易度が跳ね上がる。特に上述の「ブラックシティ」のコースで1位を取るのは敵車のパターンによっては至難の業。
  • パーツショップの廃止
    • 過去作とは異なり、お金の概念やパーツショップが存在せず、パーツは町などの特定の場所に配置されている宝箱から入手する必要がある。
    • レースで勝てない場合に他のコースを何度も走ることでお金を貯め、より良いパーツを購入し、そしてリベンジ、といういわゆる救済処置がない。
      • 裏を返せば、資金稼ぎをせずとも入賞に必要なパーツを手に入れられるということでもある。序盤2つの町を除けば入賞せずとも次の町へ行ける為、中盤以降は探索を優先すれば高性能なパーツを手に入れて戻ることも出来る。
      • ストーリー進行に関わるような一部パーツは、フラグ管理や別のパーツを入手してからなど手順を踏まないと入手できないように対策されている。
  • パーツの性能表記のわかりにくさ
    • 過去作ではパーツの性能はグラフである程度は容易に確認できたのだが、今作では一行だけの簡潔な説明文しかなく、具体的な性能を把握できない。
    • 例を挙げると、ビッグタイヤは「比較的万能なタイヤ」と説明されているが、内部データではロードグリップがオンロード用タイヤと比べるとやや低めで少々「万能」とは言い難い性能*10である。
    • ローハイミッションは「ローとハイの2段しかないのだよ」と書かれているだけで特性*11が殆ど分からない。
    • ただしエンジンだけは例外で、「パワー」と「消費燃料」の2項目が明記されているため、パッと見でも性能を把握できる。
  • 使い所がかなり限定されるパーツがある
    • ほぼグリーンパークのゲレンデ専用のタイヤ「スタッドレス」や、ブルーレイクでの水中移動でしか使わないであろう「おもいシャーシ」など。特に前者はQ'sからゲレンデまでの距離がやや長く、道もアスファルトのため滑りやすく走りにくいといった弊害もある。ゲレンデ前では燃料補給をしてくれるので大きな問題とはなっていないが。
    • 「ローハイミッション」に至っては、挙動に癖がありすぎて街乗りも満足に行えないような性能。しっかりと出番のある先述2種のパーツと異なり、このパーツが必要となる状況は通常の攻略の場合はほぼ無いと言っても良い。
      • しかし入手時点(現代から過去に行く直前まで)のミッションの中では最高速が最も高く、加速力さえ補えればすでに手に入っている他2種よりも非常に速い*12ため、序盤に跳ね橋の宝箱のパーツを入手しておき、低い加速力をカバーして過去の世界のミッションが手に入るまで使うという利用方法も存在する。
  • オフロード系タイヤの不足
    • 本作ではグランプリのシステム上、終盤までオフロードコースを走る事となるのだが、これまでの作品に比べオフロードタイヤの強化が無い。基本的に序盤に入手する「オフロード」タイヤか、終盤に入手する「ビックタイヤ」を使用する事になる。
      • 一応「ビックタイヤ」は「オフロード」の完全上位互換の性能なのだが、「レーシングタイヤ」等のオンロード特化のタイヤと比べるとオフロード特化タイヤとして力不足であり、オフロードコース(特に過去)の難易度を高くしている。
      • 更に上述の通り性能表記も説明分のみの為(特に「オフロード」の説明文は『オフロードでもあまりグリップが落ちない』というものの為)、ビックタイヤが上位互換である事にも非常に気付きづらい。
  • スタンプ全回収の特典
    + ネタバレ注意
    • スタンプをすべて集めてとある場所へ行くと、シリーズ恒例のアクマパーツの「アクマのタイヤ」を受け取ることができるが、今迄のシリーズと異なりタイヤ以外のアクマパーツが存在しないため、特典として少々物足りなさを感じる。
      • 性能そのものは今までのシリーズに劣る事はなく、一度装備すれば他のタイヤとは次元の違うグリップ力を見せつける。本作の理不尽とも言える難易度を考えれば十分の性能。説明文通り理屈じゃない!

問題点

  • ゲーム開始時に選択したプレイヤーのチョロQの車種は途中で変更できない。過去作ではボディチェンジが可能だったのだが。
    • その車種もたったの6種類。チョロQシリーズお馴染みの「せいそうしゃ」ことゴミ収集車などの変わり種を使う事もできない。
    • また、カラーバリエーションも単色8種類しかなく、過去のシリーズでできたツートンカラーやステッカーで飾ったモータースポーツ仕様にすることもできない。そもそもカラーチェンジ自体、バグ技を利用しない限り終盤でしか行うことができない。
  • コース・サーキットは、グランプリ専用も含めて前作の半分以下である全10コースしか存在しない。
    上記のボディの問題もそうだが、当時のハード性能やソフト容量の限界という面もあるものの、それを差し引いても目に余る。
  • 現代において、グランプリに参加可能になるまでは「地下迷路*13」を用いなくてはならず、町から町への移動が少々面倒。
    • グランプリに参加可能になると転送センターが使えるようになり、移動の負担が減る。ただし使用するには各町にある「ドミソビザ*14」で"ビザ"を受け取っている必要がある。
      • もっとも現代のグランプリが開催されている時点で、物語の進捗的には最終盤であり、今更転送センターが使えても…といった感じはあるのだが。
      • せめて過去のグランプリ開催の時ぐらいまでには使用できても良かった気もするが、本作のタイムスリップを軸としたストーリーを意識しての仕様の可能性もある。(転送センターは現代のグランプリ開催時まで 「ネットワークのバグ」 によって使用ができないという設定の上、転送台のデザインが終盤のある街の仕掛けのデザインとの類似性がある。)
  • 各街や、それ以上に複雑な構造の地下迷路が存在するにもかかわらず、どちらもゲーム内でのマップが存在しない。
    • 一応ポケットステーションでマップの確認は出来るがおまけ程度で、現在位置も確認できない。
    • コイン集めもかなり大変。集めたら集めたで地下迷路からどこかの街へ出ないと(途中リタイヤしてしまうと)、コインは没収となる。マップが無いのでにマッピングするか、攻略本を見たほうがいいだろう。中には無限回廊の中盤に設置されているものもある。一応とある場所に存在する研究所で、質問の返答によってはそのコインの情報を教えてくれるのだが。
      • 街を行き来するためになぜ高速道路ではなく、地下迷路や跳ね橋等のルートを経由しなければならないのか?という疑問点もあるが、これについては特に理由は語られない。
      • 以降の作品でも、必ずしも全ての街間を高速道路で移動する訳では無い*15ので、チョロQシリーズでこういった面に突っ込むのは野暮かもしれない。
  • 過去に行くには「タイムユニット*16」と「ジェットタービン*17」というアイテムが必須だが、これらの入手に少々手間がかかる。
    • レースゲームを期待して買った層からすれば、この作業はなかなか大変だと考えられる。
    • 一度過去に行くと、グランプリへ参加可能になるまで現代には戻れないため*18、現代でギリギリ入賞した状態で過去に行くと苦戦を強いられる可能性がある。
      • 但し過去の世界にある宝箱のパーツはそれまでの現代のパーツに比べ、どのパーツも性能の水準が高いものとなっており、尚且つ過去の世界の街はレースで入賞せずとも地下迷路や音当て峠を利用すれば自由に移動できるので、先に高性能なパーツを入手してからレースに挑む、という攻略ができる様にはなっている。
  • メモ帳は特定の期間でないと記帳されないものがある。
    • ブラックシティのとある住民の家に、とあるイベント後、スタンプを100個集める前にもう一度家に入らないと記帳されないメモがある。他にも同様の現象が起きる、隠しコースに関してのメモもある。 もっともメモ帳に関しては、スタンプとは違って全部埋めても特典は無いのだが。
  • 使用できるボタン数の関係上か、前作までは可能だったドライバー視点への視点変更ができなくなってしまった。
    視点変更ができないため、少々街の景観を眺めづらく、人によっては探索が少し辛いという問題がある。
  • 一部ミニゲーム、スタンプの難しさ
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    • ミニゲームの一つである、レッドシティのジム牧場の牛数えゲームが難しい。
      • 牧場内の牛の頭数を数える必要があるのだが、地形の高低差が大きく、初見だと坂が2つある事に気付きづらい上、草の色に紛れて牛の姿が確認しづらいため数えるのが困難。
        しかも、牛に接触すると即終了プレイ毎に牛の頭数が変化するというおまけ付きで、運が悪いといつまでもクリアできない事になりかねない*19
      • なお、牧場内にもチョロQコインが落ちており、その回収実績もスタンプに含まれる。ただし、クリアできなければコインは没収となるため、前述の仕様とあいまって回収の難易度は跳ね上がる。
    • 「ブルーシティのレースを一度もぶつからずに完走する」という内容のスタンプがある。
      • 他のコースは「ぶつからずに入賞」となっているのだが、このコースのみ後述する難易度の高さ故、「ぶつからずに完走」となっている。
      • このコースは狭い道が多い上、かなり入り組んでいるため壁や敵車に接触せずに走ることは困難を極める。このコースで常に入賞レベルのスピードを出すのはやりこみプレイでもない限りは推奨しないが、遅すぎるのも危険。壁に接触しない様恐る恐る走っていたら後続車にぶつけられた…という事にもなりかねない。
    • 「サッカーをしてストレートでゲームに勝った」は人によっては恐らく本作で最も入手が難しいスタンプの一つ。
      • このゲームのサッカーは2on2*20でフィールド内をチョロQを操作して駆け回り大きなボールへぶつかって相手ゴールへ押し込み、先に3点を取ったチームの勝利というルールで行うのだが…
      • ただでさえボールをコントロールするのが難しい上、フィールドはオフロードなのにも関わらず、コンピュータは敵味方含めてコンピュータ専用の非常に高性能なタイヤを履いており、殆どスピンせずに凄まじい加速力でボールを狙ってくる*21ため、1点勝ち取ることさえもやっとのところを、失点することなく3点先取しなければならない。故に実力だけでなく運も絡んでくるのも難しい理由の一つ。*22
      • 味方のレッカー車のことも上手くサポート(ボールを取れる場面では敢えて自分がボールを味方から横取りする、ボールが壁際に行った場合はボールをレッカー車に任せる等)してあげなければオウンゴールしてしまう。逆に言えば、終盤の装備を着けているにも関わらず味方がオウンゴールしてしまう場合は、大抵は自身の操作に問題があるとも言える。 きちんとサポートをしてあげれば味方も割とサポートをしてくれるので、NPCとの協力の楽しさはシリーズ中でも随一かもしれない。 但し装備が弱いままだと味方のオウンゴール率が非常に上がるので基本的に性能を強化してから挑む様に。
    • 「グリーンタウンのレースを一度もぶつからずに入賞する」というスタンプでは、コース終盤の坂に乗り上げてジャンプするセクションで、 坂に乗り上げた際に偶にぶつかった判定になってしまうという仕様 となっており、非常に難易度が高い。理不尽な仕様の為ストレスも溜まりやすい。
      • これを回避するには速度を落とすか、坂の右側から通り抜けるかで対策しなければならないのだが、坂を通り抜ける場所によってはジャンプ時に自車をコントロールできなくなり壁にぶつかり、速度を落とすと後続の敵車に追いつかれ易くなる。但しぶつからずに 「入賞」 なので3位を狙ってぶつからない様にすれば達成し易くなる。
    • 又、ぶつかった判定の理不尽さ自体は本作のみの問題という訳ではなく、前作の『チョロQ3』や前前作『チョロQ2』にも存在する。*23

総評

前作までとは方向性が大幅に変わった上に、非常に高い難易度の為チョロQシリーズ入門としてはお薦めしづらいものの、挙動に慣れさえすれば絶妙な難易度となっており、
多くの街・多くのチョロQの存在や、魅力的なオプションパーツ等のように、後のシリーズに影響を与えた要素も多く存在し、
自車ボディの仕様やコースの少なさ等の問題点はあるが、出来自体は良い作品だと言える。
チョロQ3までとは大きく異なる今作では、ユーザーによって受け入れられるかどうかが分かれる作品となった。
今作の後、開発元のe-gameは本作の要素を発展させた『HG2』や、
街の数は少ないが、燃料システムを廃止し(但し一部パーツの燃料は存在する)レース面に力を入れた『HG3』を出すこととなる。


余談

  • 2001年にベスト版(廉価版)として再発売された際には、ディスクのデザインの黄色の部分がピンク色に変更された。
  • 「ふたりであそぶ」モードは初期状態だと「レースコース3つ+ミニゲーム2つ」と少ないが、「ぼうけんに出る」のデータをロードし、すぐにタイトル画面に戻った後、「ふたりであそぶ」を選ぶと、「ぼうけんに出る」のデータの進捗度によって走れるコースと遊べるミニゲームが増える。
  • 「グリーンタウン」のBGMが、セガが1989年にリリースしたアーケードゲーム「レーシングヒーロー」のステージ1のBGMと酷似している。
  • 「ブルーレイク」にはちょっとした小ネタがある。
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  • 「ブルーレイク」のQ'sファクトリーは建物がなく、ただそこにレッカー車のチョロQが佇んでいるだけとなっている。
    • 「ジェットタービン」と「ビッグタイヤ」、そしてその他最強パーツを装備し、勢いをつけてQ'sファクトリーの石碑をジャンプ台にし、右側の壁伝いに走ると後ろに回り込む事ができる。
    • そして背後からレッカー車に話しかけると「ようこそ。いかにも、わたしがブラックバスです」と、ブルーレイクの何処かにいる「ブラックバス*24」と同じセリフを話す。因みにスタンプも貰える。
    • 勿論その後はQ'sファクトリーに入ってしまうが、出た後もレッカー車を押し出すことができるし、その後にまた話しかけても上記と同じセリフを話す。
    • 改造動画によれば、同様の環境の「ブラックシティ」のうらないシスターは、Q'sファクトリーのレッカー車のセリフを話す様だ。