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ガメラ2000 - (2014/03/29 (土) 02:19:43) の編集履歴(バックアップ)



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ガメラ2000

【がめらとぅーさうざんと】

ジャンル シューティング amazon(B000069SJ7)
対応機種 プレイステーション
発売元 ヴァージンインタラクティブ
デジタルフロンティア
開発元 タイトー
発売日 1997年4月25日
定価 5,800円
プレイ人数 1~2人
分類 良作


概要

  • 「平成ガメラ」を舞台とした奥スクロールタイプの3Dシューティングゲーム。
    • 開発は『レイストーム』を手掛けたSTGの老舗、タイトーが担当。そのためレイストームに見られる要素がこれでもかと大量に詰まっており、実質レイシリーズの3D進化版ともいうべき内容となっている。
    • プレイヤーはハリアーと呼ばれる戦闘機、またはフローディングバイクを操作し、ガメラの協力を得ながらゲームを進めていく。
  • ゲームの舞台は「平成ガメラ」であり、特に終盤では「ガメラ2 レギオン襲来」のとある要素が見られる。
    • オリジナルストーリーではあるものの、その内容は1999年公開の「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」を先取ったかのような内容となっている。
    • ただし完全にガメラ3と同じ内容・同じ結末ではなく、あくまでそれらの内容を含んだオリジナルストーリーである。

「ガメラ」とは
>大映(現:角川映画)が1965年に公開した特撮映画「大怪獣ガメラ」及びその続編に登場する怪獣であり、ゴジラと並び日本の怪獣映画を語る上では欠かせない存在である。
>亀をモチーフとしたデザインであり、ゴジラのように二足歩行や口から放射火炎(平成版ではプラズマ火球)を吐く事が出来る他、亀のように甲羅に手足を引っ込め、そこからのジェット噴射により単体で飛行する事もできる。

平成ガメラシリーズについて
>1995年の「ガメラ 大怪獣空中決戦」、1996年の「ガメラ2 レギオン襲来」、1999年の「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」の3部作を合わせた総称の事である。
>本作の舞台は「ガメラ 大怪獣空中決戦」でガメラがギャオスと戦った後となっている。なお本作は「ガメラ2 レギオン襲来」の翌年に発売されたがレギオンは出てこない。

「ギャオス」とは
>1964年に公開された「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」に登場する怪獣である。
>コウモリをモチーフとしたデザインであるが、頭部が鋭角的なデザインとなっており翼竜に近い。口から発射される超音波メスは現代兵器を切断する程の威力である。
>平成ガメラシリーズでは一作目の「ガメラ 大怪獣空中決戦」から登場しており、「餌は人間、敵はガメラ」と言う設定で単為生殖が可能。
>映画では「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」に至るまで一貫としてガメラの宿敵という設定になっており、本作でもギャオスから採取した「ギャオスDNA」がストーリーで重要な立ち位置を占めている。


プロローグ

数年前、突如襲来し暴虐の限りを尽くして日本中を震撼させた超遺伝子獣・ギャオス。
その遺伝子に含まれる染色体は、たった1対でも自己繁殖が可能な完全無欠なものであった。
生体は、人類の守護神・ガメラによって葬られたが、その遺伝子は遺伝子研究の名の下、秘密裏に東京のある施設に保管されていた。

西暦2000年、東京の街に戦慄が走る。日米合同で管理されていたギャオスDNAが何者かによって奪われたのである。さらにこの事件と同時刻、東京湾より太平洋へと飛行するガメラがレーダーに捕捉される。

遺伝子学上の脅威とされるギャオスDNAがもし悪用された場合、人類に与える影響は計り知れないものとなる。防衛庁ならびに国防省は遺伝子生物学の専門家である椋木リサに協力を要請。
さらにアメリカから特殊部隊出身の工作員ジャック・モートン(=プレイヤー)を収集。
ギャオスDNAの奪還の指令が下った。

はたして、ギャオスDNAを奪還する事ができるのだろうか?!
そして、人類の危機は救えるのか?!

※取扱い説明書より。


特徴・評価点

  • 自機について
    • 3Dシューティングであり、視界は90度。ボタン入力で前後左右・計360度を自由に切り替える事ができる。
    • メインショットは威力は低いが連射性が高いツインショット。細かい雑魚の掃討・敵の攻撃の打ち消し・ボスの削り等が主な用途となる。
    • レイストームと違って1発ミスの残機制ではなく耐久制。HPゲージがなくなるとゲームオーバーとなる。
    • 一部ステージではハリアーの代わりにフローティングバイクを使用する。挙動がバイク独特のものに変化するものの操作方法自体に変わりはないが、メインショットが単装になり、後述するプラズマ火球がレイシリーズお馴染みのロックオンレーザーとなる。また、スペシャルアタックは使用できない。
  • 本作における「ガメラ」について
    • 僚機的な立ち位置であり、当たり判定こそ存在するものの体力ゲージは無い。つまりは無敵である。
    • ハリアーの武装はメインショットの30mm荷電粒子砲2門のみであるため、ガメラのプラズマ火球がレイストームにおけるロックオンレーザーの変わりとなっており、最大8機の敵をロックオンして攻撃可能。メインショットよりも威力が高く、また必中であるため主力の攻撃となる。
    • スペシャルアタックはレイストームとシステムが異なっており、ボタンを押し続けてゲージを溜め、溜めた分だけ攻撃・・・という仕様である。
      • ガメラが敵に高速回転しつつ何度も体当たりを行う「ガメラアタック」というもの。高威力だけでなく、ガメラの体で敵の攻撃が遮られる事もあるため重宝する。ただし、1度使用すると一定時間は使用不可能であり、また特定ステージでは使用そのものができない。
    • ひいては自機であるハリアーに非回転飛行形態のガメラが随伴する形であり、自機のショットとガメラのプラズマ火球・スペシャルアタックを使い分けてゲームを進行してゆく。
  • レイシリーズ同様、本作では2Pとのタッグプレイが可能。2P側はガメラのプラズマ火球とスペシャルアタックを担当する。
    • レイシリーズと違って操作は独立してらず、カメラワークやゲーム進行は1P側が基準となる。2Pはそのカメラ内で、2P用のロックオンカーソルを操作してプレイする。
  • ステージについて
    • 東京、ハワイ、サンフランシスコ、NEO香港など世界各地の全8ステージが舞台。難易度はEASY・NORMAL・EXPERTの3種類から選択可能。
    • ステージ3・ステージ4はフローディングバイクを操作して森林と敵基地内部を捜索するマップとなっており、ハリアー操作時とは違った操作感を味わえる。また、後者は道中のボスが変化する事もある。
    • マルチエンディングであり、NORMAL以上だと特定条件でエンディングが変化する。
  • グラフィック・演出について
    • 先述した通り本作は3Dシューティングであり、レイストームで培われたポリゴンによる3次元描写が大いに活かされている。
      • その3Dグラフィックは97年の作品とは思えないほど高品質であり、レイシリーズ特有のダイナミックなカメラアングルもイリス戦やクローンギャオス戦で存分に味わえる。
      • 処理落ち等も殆ど発生せず、常時快適なゲームプレイを提供してくれる。
    • ストーリーのムービーデモは実写取り込み及びフルボイスであり、オプションで2カ国語(日本語・英語)を選択可能。こちらもクオリティは結構高い。
  • ギャオスのDNAによって生み出された多種多様な敵
    • 多数存在するギャオスの亜種やSFチックなロボット系等、各ボスのデザインも評価が高い。特に上記のガメラvsクローンギャオスは本作最大の見どころの1つである。
    • ボスの大半はレイシリーズでもお馴染みの「部位破壊」が用意されており、攻撃方法の封印と破壊による爽快感を味わう事ができる。特にスペシャルアタックによってボロボロパーツが取れていくステージ2中ボスの爽快感は病みつきになるだろう。
    • 全方向から出現する敵機を迎え撃つゲーム性や、体高60メートルのガメラよりも大きな巨大ロボットの迫力等は素晴らしい。
  • サウンドについて
    • BGMはレイシリーズ同様にZUNTATAが担当、ゲームプレイに深みを与えている。
      • ロック・メタル・テクノ・トランス、またそれらの要所要所に泣きを入れてくる様々な曲調のサウンドが用意されており、そしてそのどれもが超絶クオリティ。捨てる曲なんて1曲たりとも存在しない。
      • ZUNTATAのコンサートライブで本作のBGMを知った人も多いのではないだろうか。
      • ちなみに本作のサウンドトラックは希少価値が高く、とてつもないプレミアが付いている。
    • BGMばかりに目が行きがちだが、鳴き声やSEもクオリティが高い。特徴的なギャオスの鳴き声もゲーム内でちゃんと聞ける。

問題点

  • 発売時はあまりにも『パンツァードラグーン』に似すぎているとの声があった。
    • 例えば、360度の方向転換が可能である、全方向から敵が出現する、プラズマ火球の演出がロックオンレーザーと同じである等。
    • しかしこれは全くの的外れな批判であり、自機が戦闘機、ボスの部位破壊、高度な3次元描写、ZUNTATAサウンド、連射性の高いメインショット、スペシャルアタック、ロックオン攻撃等、これら要素は全て『レイストーム』の流れを汲んだものである。
  • 敵の正体が最後まで完全に不明であり、ゲーム内でその謎が判明する事はない。
    • 公式設定資料集も存在するが、こちらも高いプレミアが付いており、容易に入手できるものではない。

総評

良好なゲームバランスに快適な操作性、高品質なサウンドと、殆ど非の打ちどころがない逸品。
ゲームパートでもムービーパートでも特撮映画の1シーンの様な演出が多く、プレイヤーを飽きさせないため、ガメラファンにはお勧めできる一作である。
「パンツァードラグーンのパクリ」といった非難の声に惑わされず、是非手に取ってもらいたい。


その他

  • 漫才コンビ「パックンマックン」のパックンがムービーパートのジャック・モートン役として出演している。
  • その後の映画「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」とはストーリーが異なったものになっている。