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【だんじょんますたー】
ジャンル | 3DダンジョンRPG |
対応機種 |
原語版:IBM PC、Amiga、Apple II、ATARI ST 日本語版:PC-9801、X68000、FM TOWNS、スーパーファミコン |
発売・開発元 | Software Heaven / FTL Games (日本語版はビクター音楽産業が主に担当、TOWNS版は富士通) |
発売日 |
1987年 【FM-TOWNS】1989年 【PC-9801】1990年 【SFC】1991年 |
価格 |
【FM-TOWNS】8,800円 【PC-9801】9,800円 【SFC】9,800円 |
分類 | 良作 |
1986年、ビジネスソフト製作会社を経営していたウェイン・ホルダーの元に、ダグ・ベルとアンディ・ジャノスという二人の若者があるシステムプログラムを売り込みにやってきた。それを簡潔に表すならば、「時間と物体が現実そのままに存在する箱庭空間を作り上げるプログラム」となる。
ウェインは二人を開発スタッフに迎え、ゲーム製作会社「Faster Than Light(FTL)」を設立。二人のプログラムを見て即座に閃いた「3Dダンジョンの中を勇者がリアルタイムに冒険するRPG」であるこのゲームを製作した。
そうして1987年に発売したこの『Dungeon Master』(以下「ダンマス」と略す)は、その斬新なゲームシステムが受けて世界中で大ヒットした。
大魔道士グレイロードは、アナイアス山麓のダンジョン内で「パワー・ジェム」と呼ばれる至宝の研究を進めていた。「パワージェムと『炎の杖』が融合した時、炎の杖は真の力を解放する」という伝説を信じて。
ところが、ある日実験に失敗し、グレイロードは絶対的な正義を掲げる「ロード・リブラスルス(秩序)」と絶対的な悪の権化「ロード・カオス(混沌)」に分裂してしまう。
ロード・カオスはダンジョンを要塞に改造し、そこを拠点に世界征服をたくらむ。それを阻止すべく多くの勇者がカオスの作ったダンジョンに乗り込んだが、一人残らず返り討ちにあい、鏡の中に閉じ込められてしまった。
グレイロードの弟子である見習い魔道士セロン。彼もまたグレイロードの実験失敗に巻き込まれた影響で肉体を失い、霊体となってさまよっていた。そんな彼の前にロード・リブラスルスが出現、炎の杖の奪還とロード・カオスの討伐を要請される。
セロンはカオスのダンジョンに乗り込み、鏡に閉じ込められた勇者たちを解放。彼らと共にカオス打倒を目指してダンジョン下層を目指すのであった。
+ | 主なクリーチャー達 |
+ | 入口まで持ち帰った場合(ネタバレ注意) |
ダンマスの長所にして今でも名作であり続ける最大の理由。
製作スタッフは上記のシステムをフル活用して、トラップ満載の一大ダンジョンを構築。プレイヤーに挑戦状を叩きつけたのである。
時間と空間の概念のリアリティをゲームの面白さを損なわない程度に追求しつつ、「3Dダンジョンに仕掛けられたトラップを解く」ことに重点を置いたRPG。斬新なゲームシステムと、それに頼りっ切りになることなく入念なバランス調整を施した本作は、シリーズ第一作目から非常に高い完成度を誇り、後発のRPGにも多大な影響を与えた。