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電車でGO! FINAL - (2020/10/31 (土) 12:41:11) の編集履歴(バックアップ)


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この記事では、『電車でGO! FINAL』『電車でGO! ポケット 山手線編』『電車でGO! ポケット 大阪環状線編』『電車でGO! ポケット 中央線編』『電車でGO! ポケット 東海道線編』およびこれらの廉価版を併せて紹介します。



電車でGO! FINAL

【でんしゃでごー ふぁいなる】

ジャンル 電車運転ゲーム

対応機種 プレイステーション2
Windows
発売元 PS2 タイトー
Win アンバランス
開発元 オフィスクリエイト
発売日 PS2 2004年5月27日
Win 2004年12月17日
定価
(各税5%込)
PS2 7,140円
Win 5,980円
廉価版 PS2 PlayStation2 the Best
2005年7月7日/4,450円
エターナルヒッツ
2007年6月28日/2,380円
Win 本格的シリーズ
2006年12月15日/1,980円
判定 良作
ポイント 最高レベルのグラフィック
現実感あふれるサウンド
水増し感の強いシステム
電車でGO!シリーズリンク

概要

PS2で発売された『電車でGO!』シリーズ5作目にして、現時点での据え置き機最終作である。
『FINAL』とは「次世代のハード登場まで新規制作をいったん中断する」という意味である。
ファンに人気の路線4つを上下ダイヤで収録し、「FINAL」を冠するに恥じないボリュームとクオリティを備えている。
本作はシステムを一新し、「チェインシステム」と「ライフポイント」を導入した。
「制限速度遵守」「定時通過」などでポイントが貰えるとともにチェインが繋がり、次回以降の加算幅が増加する。
逆にオーバーランや制限速度無視など、悪い運転を行うとライフが減点され、ライフがなくなるとゲームオーバー。ライフが減る毎に繋がっていたチェインもゼロに戻る。
ライフの初期数は上級路線ほど少なく、また減点幅も違反の度合いにより大きくなる。
運転終了後は獲得したチェインがクレジットに変わる。このクレジットを貯めることで新しいダイヤを購入する方式となった。


収録路線

  • 山手線 内回り・外回り
    • 205系からE231系への置き換えが進んでいる2003年ごろの状況である。ATCと速度制限が混在し、瞬発的な速度判断を要求される。
    • 新宿~池袋~上野~東京間はシリーズ初収録*1
  • 中央快速線 東京~高尾
    • 201系がまだ健在であったが昼行特急の183系がE257系に置き換え完了した2004年ごろをモデルとしている。当時は連続立体交差化工事の真っ只中であり、作業員警笛ボーナスが最も多い路線。
    • 新宿~高尾間はシリーズ初収録。
  • 大阪環状線 内回り・外回り 201系が投入される前の2004年ごろがモデルと思われる。体質改善車と未更新車が入り混じっている過渡期にあたり、ダイヤによって形態が異なる103系を運転する。大和路快速と関空・紀州路快速も収録しているが、全体的に運転速度は遅めな路線である。
    • 大阪~京橋~天王寺間はシリーズ初収録。
  • 東海道本線 京都~大阪~神戸 アーバンネットワークの中心区間を上下で収録。201系や205系も活躍しており、雷鳥にパノラマグリーン車が投入、彗星とあかつきが併結列車になった2004年ごろをモデルとしている。また、207系の帯色も旧色だった(福知山線事故後の2006年発売のPOCKETでは新色に変更)。
    + 主な名物ダイヤ
  • 201系 通勤特快 東京行き 「通勤編」では夜に運転していた区間を朝に走行する。途中の立川を発車した瞬間乗車率がぐーんと上がるので、それ以降はブレーキ操作に注意が必要となる。運転間隔の過密さを再現した為か平均速度は80km/h程度と、他のダイヤより運転所要時間に余裕がある。
  • 183系急行「アルプス」82号(あずさ色)
  • 183系「中央ライナー」5号(国鉄特急色) 183系はシリーズを通して初登場である。「アルプス」は夜行快速「ムーンライト信州」の前身で、ダイヤは2001年12月に臨時化された上り列車がモデルである。 中央ライナーの183系は2004年当時の幕張電車区の編成がモデルで、E257系の投入により特急運用から退いた車両を再度9両4編成に組み直したもの。ちなみにこの編成の一部は現在さいたま市の鉄道博物館で余生を送っている。
  • 253系「成田エクスプレス」3・44号 過去の作品ではすれ違うのみだった成田エクスプレスがとうとう運転可能に。これもシリーズ通して初。モデルは高尾発着の便で早朝の高尾発・夜の高尾行が運転できる。
  • 583系 急行「きたぐに」 上下のダイヤが用意されているが、下り新潟行きダイヤはなんと 国鉄色 である。オリジナル塗装の583系を運転できるのはシリーズ通して初。なお「きたぐに」の国鉄色車両の運用は1993年ごろまで見られた。
  • キハ181系 特急「はまかぜ」5号 シリーズ通して3回目となるキハ181系の登場。今回は東海道線内で新快速の合間を縫って走る高速ダイヤのためキハ181系の本領発揮。全区間通して110㎞の高速で走る。また、低速域でのブレーキが弱いなど、やや癖のある車両となっている。また、ダイヤ選択時に特定の操作をすると…?
  • 221系 快速 今作最難関ステージのひとつ。ダイヤに余裕がない駅が多く、ブレーキの効きはそこそこだが乗車率の変動も大きく、常に気が抜けない。余裕の無さは『あの事故』以前のJR西日本の体質を暗に表しているともいえる。上下の収録であるが、上りの神戸発はシリーズで初めての「外側線を走る快速」となっている。
  • EF66・14系 寝台特急「彗星・あかつき」
  • EF81・24系 寝台特急「日本海」1号 寝台特急が運転できるのはシリーズとしては3作目だが、ダイヤを2つも収録しているという点で評価が高い。今回のセールスポイントである「音」の重要さをもっとも実感できるダイヤの一つで、ハンドル操作時の音、ブレーキ音、警笛、車内放送に至るまでそのつくりは感涙もの。さらに、発車するときに見られる乗車率の低さがまた何とも悲しい。

評価点

システムそのものの大幅改善

  • 今作ではライフ制になったのに伴い、減点に対しては過去作ほどシビアではなくなった。
    • 電車でGO!の多くは1秒でも遅れたら持ち時間が減りだしていたが、今作は遅れても5~15秒以内なら定刻となり、難易度が低い列車では30秒以上、難易度が最大の列車でも6秒以上の遅れで初めて減点される。
      • ダイヤ遅れに関しても1秒毎に減点されるのではなく、一定時間遅れる度にライフが減る。
    • 早着に関するペナルティもかなり緩和された。1分程度の早着はお咎め無し。2分近くダイヤより早く走ることでようやく制限信号、停止信号に引っかかる。
    • 乗客が増えると列車も重くなって性能が落ちるが、今作では発車時に乗車率が表示されるようになり、性能の良し悪しがある程度分かるようになった。
  • 旅情編』以来の「Gセンサー」が復活。ブレーキをかけると「Gゲージ」が増加し、ゲージが振り切れると急ブレーキとみなされ減点される。低速域になると弱いブレーキでもゲージが増加しやすい。
  • 新幹線』や『旅情編』で好評だったアウタービューが復活した。さらに車両のグラフィックも細かいところで変化している。
    • 例としてE231系の山手線外回りでは、上野までは「上野・東京方面」の表示だが上野を過ぎると「東京・品川方面」に表示が変わっているのである。
  • このほか、前駅からプレイを再開できるセーブ機能や終了後に運転を見直せるリプレイ機能を搭載。
    • リプレイ機能は初代・『高速編』の廉価版と『3000番台』に存在したが、その後一旦途絶えていた。

シリーズ最高級のグラフィックとサウンド

  • 警笛・発車メロディ・ドア開閉音は「実録」となっており、車掌や運転士の声も路線ごとに違う。
    • 「Verde Rayo」や「小川のせせらぎ」、さらには高田馬場駅の 「鉄腕アトム」 ももちろん収録。そして今作の発車メロディはほぼ全駅フルコーラスで聞ける(過去作では発車メロディーは一定秒数でブツ切りされていた)。「ほぼ」と言ったのは、原宿駅のメロディー「原宿A」だけはフルコーラスで収録されていないためである。
      • 更にこれまでのシリーズでは収録例がなかった 14・24系の「ハイケンスのセレナーデ」 183系の「ちょっとだけストレンジャー」 も流れる。
  • 今作はすれ違う列車の風切音など、列車の走行音もだいぶリアルに近づいた。あまり似てない列車もあるが、それでも前作プロフェッショナル2と比べると遥かに改善されている。
    • 寝台特急の機関車のノッチ操作やブレーキの緩解音も機関車ならではの音になり、キハ181が力行する際のターボサウンドもきちんと再現されている。
  • グラフィックに関して、単に画質が上がっただけでなく、前照灯、太陽、沿線風景等、過去作と比べても数段階レベルアップしている。
    • 流石に10年以上前のゲームなので今現在と比べると絶賛するほどではないが、実写映像とはまた違った綺麗さ。
  • システムとは少し違うが、今作は当時のダイヤを踏襲して、優等列車、普通列車問わず並走がしっかり再現されている。後述のエンジョイモードで、敢えて速度を落として普通列車と並走する、なんてことも出来るようになった。
    • 過去作では処理落ち防止のためか、優等列車に追い抜かれる形での並走しか無いか、並走自体がオミットされていたことが多かった。

信号機

  • 今作では制限信号や停止信号もリアルタイムで変化するようになった。まだ若干不自然なところもあるが、先行列車を意識した信号の変わり方もする。
    • 過去作の制限信号は、殆どが早着ペナルティとしての意味合いが強く、先行列車との距離に対する信号と言われると違和感があった。
  • 今作は信号機の配置もある程度実際の路線に倣っている。これまでの信号機はほぼ一定距離毎に設置してあった。
    • それに伴い、信号の形状も概ね実在路線と同じようになった。ただし駅毎に必ず場内・出発信号がある点は従来通り。過去作は大半が4灯式固定で、一部路線は3灯式固定だったが、今作は3灯式~5灯式まで登場する。ただし4灯式信号の内、警戒信号を出せる信号は登場しない。

エンジョイモード

  • これまでのフリーランと似たようなモードである。ただし減点項目が一部緩和・免除されるものの、減点自体が無くなる訳ではない。
    • だがライフが減るのは停車駅に止まった後なので、自分の好きなように運転が出来る。
  • またこのエンジョイモードではアイテムが5種類あり、初心者への救済措置、おふざけプレイなど様々な用途で使用でき、お遊び要素が増した。
    • 加速度・最高速度が増えるスピードアップ、制動力が上がってGゲージも反応しなくなるクイックブレーキ、現在時刻を30秒止めるタイムストップ、一定時間獲得スコアが倍になるダブルスコア、ライフが回復する回復救急箱の5種類。

ボリューム

  • 収録路線は4路線しか無いが、選択できるダイヤは隠しも含めると53ダイヤ。流石に『電車でGO! プロフェッショナル仕様』の85ダイヤよりは少ないものの、1ダイヤ辺りの運転時間が長いため、シリーズトップクラスのボリュームとなっている。
    • ゲームクリア後に流れるムービーが、列車の形式別でそれぞれ専用のムービーとなっている。一部車種は合同ムービーとなるが、それでもムービーの数は過去最大。ただし山手線の103系だけは過去作の流用となっている。

賛否両論点

駅発車時の待機時間

  • 山手線と中央線では多種多様な発車メロディーが流れるのだが、ほぼ必ずフルコーラスで流れ、スキップも出来ない。収録されている発車メロディーは最長で23秒もあり、発車メロディーが鳴り始めてから発車できるようになるまで30秒以上待たないといけない駅もある。
    • それでなくても発車放送や駅員の放送が加算され、1駅毎に20秒くらい待つ必要がある。

総じて強いブレーキ

  • 『プロフェッショナル2』よりマシにはなったが、それでもブレーキ性能があまりにも強い列車が多く、とても鉄道車両の制動力とは思えない減速度を発揮する車両が多い。
    • 信号の速度制限を超過するとATSブレーキが作動するが、この減速度(編成質量が何百トンもある鉄道車両が自動車の急ブレーキ並の減速度を発揮)の異常さは健在。

定通・定速ポイント

  • どの駅間にも必ず一箇所以上定通・定速ポイントがあるのだが、次の駅が停車駅の場合、指示通りの速度で走ると早着・逆に延着することがある。
    • ただし停車方法は人によって千差万別のため、これくらいの余裕がちょうどいい場合もあり、問題点とは言い切れない。オプションでオフにすることも可能だが、獲得できるポイントは減ってしまうためハイスコアに影響する。

ライフ関係

  • ライフ制を採用した今作だが、一度ライフが減ってしまうと回復する手段が無い(エンジョイモードに限り、回復救急箱を持っていれば回復できる)。
    • 今作は過去作ほど減点される条件がシビアではないためと思われる。
      • ただし速度制限は1km/hオーバーの時点で即減点である。過去作では一部難易度で例外はあったものの1~2km/hくらいのオーバーは許容されていた。その代わりか、今作では制限速度を守るたびに「速度制限遵守」という加点がもらえる。

相変わらず短縮されている駅間距離

  • 東海道本線の山崎-高槻が一番わかりやすい例である。ただし比較的違和感の無いレベルでの短縮になっている。しかしながらその影響で、一部区間で実際には存在しないカーブや速度制限、逆に実際には存在するがゲーム上では削除されたカーブ、勾配、速度制限等がある。

問題点

詰め切れなかった音声関係

  • 前述の通り音声面は大幅に進化したが、まだ問題点も残っている。
    • 走行音はだいぶリアルに近づいたものの、ジョイント音(レールの繋ぎ目を通過したときの音)だけはかなりチープな音になっており、高速で走っていると歌舞伎だか太鼓の達人でも聴いているかのように思える。
      • バリエーション自体は幾つか用意されているのだが、殆どがチープな仕上がりになっているため、バリエーションを用意した意味が薄くなっている。
      • 一例として、寝台特急のダイヤでは音を増やして機関車の動軸の数を再現しているが、音声自体がリアルでないため非常に勿体ない。
    • このジョイント音は運転台で聞くような「タタン タタン」ではなく、客室の真ん中で聞いているような「タタン タタンタタン」となっている。
  • 放送関係も言い回しこそリアルを意識したものとなっているが、自動放送はリアルの音源は使われず全て独自に起用した声優の声である。
    • 過去作でも「アナウンス」でリアルの音源が使われた作品は存在しないが、折角画質が最高レベルに良く、発車メロディーも実際のものを使用しているのに、自動放送が偽物なのは残念極まりない。

収録路線

  • 知名度が高く、一部は新規収録区間もあるとはいえ、全て過去作で収録された路線である。
    • 出来栄え自体は好評であるものの、FINALを名乗るくらいならもう少し収録路線の数を増やして欲しかった、という声は少なくない。

水増し感の強いダイヤシステム

  • 今作ではゲームクリア後に貰える「クレジット」を使用して新しいダイヤを購入する。
    • だが今回の路線は特急列車などを除いて運転区間が2~4区間に分割された状態となっている。通しのコースも用意されているが、分割区間がある場合は分割区間をすべてクリアするまで選択できない。
      • 例えば山手線を一周するダイヤを購入した場合、「大崎~上野」「上野~池袋」「池袋~大崎」の3ダイヤをクリアしないと大崎からぐるりと一周する運転が出来ない。
    • この通しの運転をクリアしないと、そのダイヤをクリアしたことにならない。しかも最後の隠しダイヤを出現させる条件が「他の路線の隠しダイヤを全てクリアする」であるため、全てのダイヤを出現させるためにはかなりの時間がかかる。
      • このシステムが一部で「質と量を両立しようとして水増し作戦に走った」などと言われることも。

車掌モード

  • 今作では車掌乗務というモードがあるが、全体的に現実の車掌の業務とはかけ離れている。
    • やることはドアの開け閉めと駅発車後の車内放送の2つだけ。次駅をアナウンスしてから電車が駅に止まるまでは何もすることがない。
      • 東海道線、大阪環状線では駅到着前にもアナウンスがあるが、それでも駅間距離が長い区間では相当暇である。
    • 視点は先頭の運転席からの視点であり、車掌が本来乗っている最後尾からの視点ではない。一部地方路線では車掌が前部に乗車する形態が取られていることもある(通称「前乗り」)が、都心部を舞台にしている本作の4路線では実施されていない。
    • 発車メロディーの操作も本来は車掌の仕事なのだが、このゲームでは自分で操作出来ず、自動でフルコーラス流れる。途中でドアを閉めれば強制的に切ることはできるが、ライフが減ってしまうためメリットは無い。
    • ドアを閉めるのも、本来はきちんと信号を確認した上で乗客の乗降が途切れたのを確認してから閉めないといけないのだが、このモードでは駅放送が終わったタイミングを見計らって閉めるだけである。
  • 駅を発車すると次の駅名を放送するのだが、複数の選択肢から1つを選ぶ方式となっていて少し分かりにくい。
    • なお、ゲームパッケージに収録路線の駅一覧が書いてある。覚える必要が無いメリットもあるが、これでは選ばせる意味が無い。
  • この車掌乗務で選べるダイヤは各路線1ダイヤのみと少ない。

その他

  • 並走列車や対向列車が停車・発車する時の挙動が不自然。
    • 130km/hで走っていた新快速が、減速し出してから300m程度で完全停止するし、同時発車した新快速があっという間に見えなくなるなど。
      • 因みにプレイヤーが運転した時は130km/hからの非常制動でも450mは進む。
  • 今作の隠し警笛は、中央線の四ツ谷~信濃町間にあるトンネルを除けば全て線路脇にいる作業員に対してのみとなっている。分かりやすい反面、ワンパターンになったという意見もある。
  • 中央快速線に登場するE257系は、本来11両編成の場合新宿方先頭車に貫通扉は無いのだが、なぜかゲーム中では貫通扉が付いている。
  • 大阪環状線内回りを運転していると天王寺駅の屋上に「JR天王寺駅」という看板が見えるのだが、この「JR」という文字がJR西日本のコーポレートカラーの青色ではなく、JR東日本の緑色となっている。
  • 作中に登場する福知山線直通新三田行きの英語表記が‘‘Shin-Mita’’になっている。「新三田」は「しんさんだ」と読むのでこの表記は間違っている。
    バグ
  • 極稀にしか発生しないが、優等種別で駅を通過しても、ゲーム的には通過していない判定を取られるバグがある。
    • 駅を通過したら残り距離が増えだす。まだ駅を通過していないことになっているため、ダイヤも遅れ出してゲームオーバー一直線である。
      • このバグを防ぐ方法は無いが、遭遇率は相当低いのが救いである。因みに一部ダイヤでは意図的にこのバグを発生させることが出来るが、通過駅にピッタリと停車させることが条件なので、普通に運転する分には支障はない。
        参考動画。バグの発生自体は3:22から。

総評

「FINAL」と銘打つだけあり、現行ハードでの限界に挑戦した意欲作である。運転感覚は限りなく現実の電車に近く、特に遊びにくさも見受けられないため、遊んで損はない作品と言える。
旧来の作品で遊ぶのもいいが、もっと現実感の高い運転を楽しみたいならこちらを遊ぶのもよいだろう。


余談

  • 開発当時は中央総武緩行線を収録する予定であり、店頭でプレイできた体験版のダイヤ一覧にも表示があった(プレイは不可)がカットとなった。Win版の音声ファイルを見てみると総武緩行線の三鷹~秋葉原までの放送、発車メロディーが収録されており、総武緩行線で使用されている209系500番台の音声・車両データも残っている。
    • 当時タイトーとしては、山手線、大阪環状線のフル収録を何としても達成したかったらしく、そのせいで総武線を入れる容量が無くなったらしい。
      ディスク容量の限界という訳ではなかったため、無理すれば収録もできたと思われるが、路線を詰め込み過ぎて大幅に品質が劣化したプロフェッショナル2の二の舞いにはなりたくなかったのだろう。
  • 2018年2月8日にシリーズ20周年記念として本作のリマスター版である『電車でGO! PLUG & PLAY』がamazonとエビテンの通販限定でで発売された。
    • マスコン型コントローラをテレビに直接接続して遊ぶプラグアンドプレイ(PnP)ゲーム機。ワイド画面と高解像度のテクスチャに対応し、より高画質化された点が特徴である。
    • タイトルの通り、PnP機である為当wikiの執筆ルールの都合上詳細を説明する事が出来ない為、詳細は各自検索されたし。

電車でGO! ポケット 山手線編/中央線編/大阪環状線編/東海道線編

【でんしゃでごー ぽけっと やまのてせんへん/ちゅうおうせんへん/おおさかかんじょうせんへん/とうかいどうせんへん】

ジャンル 電車運転ゲーム



対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 タイトー
発売日 山手線編 2005年9月29日
中央線編 2006年1月19日
大阪環状線編 2006年3月30日
東海道線編 2006年7月27日
定価 全作 3,990円
廉価版 全作 TAITO BEST
2006年12月7日/2,480円
判定 山手線編 クソゲー
劣化ゲー
それ以外 なし
ポイント 処理落ちまみれの山手線編
分割された内容
基本的には堅実なベタ移植

概要(ポケット)

基本的にFINALをPSPに分割移植したものである。ゲーム内容もFINALの各路線とほぼ同じ。
PSPという携帯ゲーム機を生かした機能として「名刺交換」が追加された。運転履歴や運転士等級、ニックネーム、コメントを交換出来る。

ここではFINALとの相違点、PSP版で新たに発生した問題について述べる。


FINALとの違い

  • ムービーがFINALとは別のものが使われている。
  • このゲームは福知山線の脱線事故発生後*2に発売されたため、東海道線の207系の帯が現在のオレンジ色に変わっている。
    • ところが大阪環状線編の大阪駅到着時に見ることができる207系は青帯のままとなっている。
  • 連結ゲームが一部、FINALとは別の車両、本編では運転出来ない車種で連結出来る。

問題点(ポケット)

  • 山手線編での激しい処理落ち
    • 山手線編では列車在線数にかかわらず高い頻度で処理落ちが発生する。
    • ゲームスピードが3分の1程度まで低下。しかも5~10秒毎に刻一刻と速度変化が繰り返されるため、停車などもはや苦行の域である。区間によってはまともな運転ができないことも。
  • 体感速度が遅い。
    • 列車の加減速性能が悪いとかfpsが出てないとかではなく、ゲーム中で前面展望時の体感速度がFINALと比べ、目測およそ0.8倍程度しか出ていないため、新快速で130km/h走行をしても疾走感が今ひとつなった。
  • バージョン毎に運転可能ダイヤの偏りがある。
    • 路線別に分けたのである意味必然だが、東海道線は普通列車から優等列車まで17ダイヤ、車種も12種類から選べるのに対し、山手線は各駅停車オンリーで10ダイヤ、それも3車種しか選べない。
      • その割に価格は全バージョン同じなので、分割商法として批判する声がある。
  • 『FINAL』のED曲として人気だった「MOTER MANでGO!」が収録されていない。

総評(ポケット)

PSPの可能性に挑戦した移植と言える程に、堅実に移植されているが、山手線編のみ目立つ処理落ちのせいでで評価を落としたのは非常に残念でならない。
また、容量の都合か分割販売された点もユーザーの心情を悪くしてしまった点も頂けないと言える。
どうしても携帯機で電車運転シミュレーターをしたいのならば、東海道線や中央線は手に取る価値があるかもしれない。ただし出回りが少なかったためかどれも入手困難で高値が付いている。