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ロックマンゼクス アドベント - (2014/09/18 (木) 02:17:33) のソース

*ロックマンゼクス アドベント
【ろっくまんぜくす あどべんと】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000N5F19C)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|カプコン|~|
|開発元|インティ・クリエイツ|~|
|発売日|2007年7月12日|~|
|定価|5,040円|~|
|分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~|
|ポイント|ガッカリすぎるシナリオ&br潰えた続編&br全体的に練り込み不足&brアクションとしては普通&br数々の無意味な新要素&br私は神だ!|~|
|>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/383.html]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-ロックマンゼロシリーズ終了後に発表された新タイトル、ロックマンZX(ゼクス)シリーズの第二弾。
-ステージ選択式だった従来のロックマンとは違い、メトロイドや昨今の悪魔城を思わせる''マップ探索''を取り入れている。

**ゲーム、システム面
-前作から主人公は一新されたが、同じく主人公をグレイ(男)とアッシュ(女)から選択できる。それぞれ排他的な存在であり、作中で二人が会うことはもちろん、設定として共存していることもない。
--アッシュ編での終盤のステージ((グレイが封印されていた謎の研究所の後半部分。))に行くと「誰かが戦った跡がある」という発言があり、これをグレイとする意見もあるが、そもそもアッシュがロックマンに変身できる以上グレイの存在が成り立たない等の矛盾が多数存在する為結局謎のままである。

-探索ゲーなのにほぼ一本道なマップ。
--一応隠し部屋があったりするが、サブイベント用の部屋であることが多い。要するに行き止まりなのだが、さらにいくつかは本当に何の意味もない部屋が存在する。
-中盤のエリアはワープでないと行けず、転送装置も全部ベースキャンプにある。
--要するに''ステージ選択式となんら変りない''。

-前作のマップがわかりにくいという不満点は、マップの詳細情報を細かすぎるくらい表示することで解消。
--ただし、前述したように''このゲームは一本道''。

-ミッション形式ではなくなったため、ゲームオーバー後はセーブからやり直すしかない。

-ステージの途中でワープポイントを立てられるが、立てたワープポイントの情報をセーブするにはセーブポイントまで戻るしかない。セーブポイントに一瞬で戻るようなシステムはないし、セーブポイントは大抵ボスの部屋の後ろにある。そしてセーブするためにステージを逆走するのはかなりキツイ。よって、アイテム回収用にしか使えず、たくさんあるワープポイントはただのEC(お金)の無駄使いになることが多い。
--このためやり直しが面倒くさい。最高難易度は何度もやり直しが必要なのに。そもそも最高難易度では1つ立てるのに500ECもかかえるのでとても使えたものではない。

-2周目の要素や隠し要素が少ない。
--条件を満たすと使えるようになる隠し変身が、人によってはかなりガッカリ。前作の隠しは強力な性能だっただけに余計に、である。

-エリアエクスパンションシステム。
--活動拠点であるキャンプを開拓し拠点エリアを拡大する。住人が増えたり新たなアイテムが手に入るなどの恩恵が得られるという触れ込みだが。
--肝心のエリア拡大がかなり小規模で引っ越してくる住民も非常に少なく、大したイベントも発生しない。
--はっきり言ってかなり薄っぺらい新要素である。
--ただし貴重な「任意タイミングで回復できるアイテム」がいくつか得られるので最高難易度の場合は拡大しておくのも悪くはない。

-ラスボスが色んな意味でショボすぎる。
--とくに外見。ガレオン(よく見かける雑魚)の色違い扱いされる始末。
--その上かなり弱い。少し戸惑うところがあるが、分かれば楽勝。一見避けにくい攻撃も、モデルHの機動性ならラクラクで避けられてしまう。モデルZXは火力がかなり高いため、瞬殺可能。ボスアタック用に調整されたとしか思えない弱さ。
--防御シールドを解除してからダメージを与えていくという仕様上、ライフゲージが3本ではなく2本なのもラスボスらしくないと言われる。
--トドメとばかりにBGMの評判もよくない(第一形態の方は評価が高い)。
--「''神に為ったつもりではない。私は…神だ!!''」そしてこの名言である。

**アクション面
主人公はロックマン・モデルAに変身すると、ショットやダッシュ、モデルAとしての固有能力であるホーミングショットや最大の売りであるボスへの変身、必殺技ギガアタックといった能力が使えるようになるが、以下のように練りこみ不足な部分が多い。

-武器ポイント全快時に全ポイントを消費して放つ必殺技ギガアタックの威力が致命的に低い(通常ショットを連発しているだけなのだから当然と言えば当然)。
--必殺攻撃の筈なのだがやっていることは要するに「数撃ちゃ当たる((銃を振り回して乱射するだけ))」なので、全方位攻撃なのに碌に当たらないし、ボスの無敵時間に放ってしまうと武器ゲージの無駄になってしまう。
--この手の武器は全シリーズ通しても使いづらいものが多かったが、''発生が遅い・威力低い・武器ポイント全消費・あまり当たらない''と使いどころがほぼ無い。
--武器ポイントのゲージはアイテムを取得することによって上限を増やすことが可能なのだが、ギガアタックの威力は上がらない。つまりギガアタックに要するエネルギーとギガアタック使用後の再チャージ時間が無駄に増えるだけ。
--武器ポイントのゲージは全変身形態で共有なため、使いどころが難しい。というか、使わない方が良い。
--が、隠し変身の入手条件の中に「''あるボスをギガアタックのダメージだけで倒す''」というものがある。達成のためには使用後武器ポイントがたまるまで逃げ続けまた使用((ボスにほかの攻撃が当たると失敗のためボスが呼び出す雑魚の処理にも気を使うことに))、の作業となる。

-ボスに変身するシステムがあるが、基本的にクセの強いものが多く、ゲームを進めるだけならとAと四天王モデルとZXで事足りてしまう。
--ボスの変身形態はほとんどギミックを動かすだけの存在。ギミックを動かすために一々変身しなければならず場所によってはテンポが悪い。特定の場所で「使わせられる」感が強くテンポが悪い。
--道中を攻略したりボスの弱点を突いたりといった事もできなくはないが、攻撃力や機動力、大きさに問題があり、細かく変身を解かなくてはならず、変身しないほうが楽ということも多い。ダッシュや壁蹴りができないボスがほとんどなため、特に移動に関してはかなりの制約がある。

-変身できるボスの攻撃にはメインとサブ、そしてチャージが用意されているが、メインとサブが同じものが多い。ボスの時は多彩な攻撃で苦しめる癖に、自分が使うとなると途端に攻撃のバリエーションがしょぼくなる。
--例)ボスの時は巨大なコンテナで多彩な攻撃をしてくるカイゼミーネ・ザ・ワスプロイドは、主人公が変身するとコンテナは一切使えず、斜め下方方向へのショットしか撃てない((ちなみにボス戦の際のカイゼミーネは、自身のコンテナが破壊された際は十数秒足らずで新たなコンテナを調達してしまう。))。
--重レプリロイドであるバイフロスト・ザ・クロコロイドはその巨体、重量の所為で使いどころはほぼない。''扉すらくぐれないのだから仕方ない。''挙句、特別強いわけでもなければ、突出している能力があるわけでもない((ただし、ごく一部のあるブロックはこいつでないと破壊が不可能。ようするにそのブロックの破壊以外に用はない。))。

-上記の理由で好きなボスに変身して好きなように戦うという事は難しい。一応、ボス変身だけでもクリアすることは可能。

-クロノフォス・ザ・トリデンロイドのタイムボム(一定時間自分以外の動きを遅くする)がバランスブレイカーといえるほど強い。
--クロノフォスは地上では一切移動できないが、なぜか地上でもタイムボムが使える。しかも''他のキャラに変身しても効果が持続する上にボスにも有効''なため、ZXのような高火力のキャラに変身してしまえば大抵のボスは特にダメージを受けることも無くあっという間に倒せてしまう(さすがにラスボスはシールドが無い状態の場合タイムボムを無効化する対抗策を持っているが…)。
--大抵の攻撃を無効化できる甲羅を背負っているため、チャージ中も割と安全でリスクが低い。

-比較的扱いやすいロックマン系の中でも性能に差がある。
--ロックマン内どころか全変身形態の中でも飛び抜けて強いのがモデルZX。手に入るのは遅いが、遠近ともに隙が無く、いろいろな攻撃が連続して繋がるため火力が凄まじい(1回の攻撃でボスのゲージ半分は減らせて当たり前)。
--モデルHが前作に続いて強力すぎる。一応、前作の強力無比なプラズマサイクロンは弱体化されたが、エアダッシュ、ホバリングは弱体化されていないので、移動力が他キャラとは比べ物にならないほど高い。
---余談だがエアダッシュのSEについて、グレイ(男主人公)だと前作と同じSEだが、アッシュ(女主人公)だとエアダッシュの際にもホバリングのSEになる。何故そんな違いを付けるのか?
--一方モデルPは前作で散々弱い弱いと言われたのに大して改善がなされていない。むしろシャドウダッシュ(ダッシュ中完全無敵)が使えなくなったり、チャージ攻撃が遅くなったりと弱体化している。水中用のモデルLは相変わらず武器能力が低く、陸上ではまさに丘に上がったカッパ。
--外見についても元の四天王のリデザインをさらにリデザインした為、設定上は単独ロックオンである((前作ではモデルXと複合したダブルロックオンであった。))はずなのにかえって元ネタから遠ざかっている。

**シナリオ、設定面
あからさまに後付け設定ばかりで構成された本編。~
ハンター、レギオンズ、三賢人。本作の根幹を構成するこれらの重要要素すべてが後付け。これにより発生する数々の矛盾。

-前作のラストで「モデルVは破壊された」ことをアピールしておきながら「''実はモデルVはたくさんあったのだ''」。~
前作の功績すら否定する有様。

-前作ではサイバーエルフは使用こそできないが設定上は存在しており物語にも関わっていたのに、今作では''存在自体が完全に忘れられている''。

-一部のステージが前作と同じ場所だったりするが…
--そのうちの一つ重要な施設であるコントロールタワーは前作のラストステージである会社ビル。前作でラスボスが大爆発を起こしたので''現在は当然廃墟''。特にキレイに整備されているわけでも無く、施設というより今にも倒壊しそうな廃ビルをそのまま流用という設定。大丈夫なのかそれは?

-''序盤でいきなり自ら正体をあらわす黒幕''。

-アッシュ(女主人公)編のシナリオの真相部分がヒドイ。

#region(ネタバレ)
-散々引っ張ってラスボス戦前の会話でようやくわかる真相。
--''『実はラスボスの遠い子孫だった』。以上。''だからどうしたと言うのか。しかも問題のアッシュ本人もたいして驚いてない。
--敵も相棒も「真相を知ったら絶望する」だのなんだの言って散々引っ張っていたのだが(敵はわざわざ出張して破壊活動したりと物理的にも散々引っ掻き回してくれたのに)あれはなんだったのだろうか。
---ただ、自分を「神」だと自負し変身アイテム作るなど色々イタイ行動をやらかしていた人物が先祖だったというのはある意味絶望しそうである・・・がそれならグレイの方がもっと絶望的だろう。
#endregion

-ちなみにグレイ(男主人公)のシナリオの真相も微妙というか悪い意味で超展開。

#region(ネタバレ)
-アッシュと同じくラスボス戦前の会話まで引っ張られ、結果は''『ラスボスに万が一の事があった際のスペアボディ』''なんだそりゃ。当然グレイ本人もさほど驚いていない。
--一応、シナリオ上でエールに諭され、「自分の正体を知るための戦い」ではなく途中から「皆を守るための戦い」へと目的がシフトしているので、絶望や驚嘆といった展開も過度にやりすぎるとおかしくはあるのだが、あまりにもな真相である。
--「究極のロックマン」だの「神」だの自負しておきながら、想像上でしかない何者かに倒される事を想定してどうする。それに、''スペアボディであるのに何故外見が少年なのか。そして明らかに自分でない人格がプログラムされているのは何故だ''。
---ソックリなスペアボディかつ人格だと蘇った理由が簡単にバレてしまう、更にそのスペアに取って代わられる可能性があるのでそれを恐れてカモフラージュの為に外見を変え、万一の機能停止に陥る事態に備えてある程度自立活動ができるように人格プログラムを入れたのだと思われるが…ますます小物じみている。
#endregion

#region(ちなみに、モデルAは…)
-ヴァン/エール戦後に全ての記憶を取り戻したモデルAは、上記のトンデモ展開のことも全て知り''驚きのあまり思わず口を閉ざしてしまう''が、グレイらの説得によってそれまで通りの仲間でいることを選んだ。
--もちろん、プレイヤー目線ではそんなに口を噤むほど重大な事実でもなかった。
#endregion

--そもそも前回でもヴァン(男主人公)とエール(女主人公)でストーリーが微妙に違う中(各ライブメタルおよびモデルVの設定も微妙に違う)今回はエールのストーリーの方をベースに作られているが、ヴァンが登場するこちらのルートも同じストーリーである時点で割食っているのだが。

-前作のストーリーに関わる「主人公側」の登場人物が主人公だけ
--前作のストーリーに関わらない登場人物は結構でている。
--前回のライブメタルはモデルZとX以外は何の説明もなしに奪われ意識を消され敵に使われているという設定になっている。
--プレリーや四天王モデル等は揃って声なしどころか顔も見せず、故に何作も活躍した声優の方々すら不採用、露骨な経費削減としか言いようがない。
--しかもモデルZはエンディングで行方不明になる。体を張ってニセ四天王を足止めした結果なのだが、圧倒されて動けなくなっていたはずのニセ四天王は裏EDで何事もなかったかのようにケロっと出てくる。
 
-前作主人公が三賢人を知らなかった。世界の最高権力者なんだが…。
--しかも三賢人のいるレギオンズ本部は前作と同じ街にある設定。

-前作主人公とプロメテ・パンドラは因縁の敵同士であるのだが、なぜか''全く出会わない''。

-誰もが"アイツ"だと思っていたモデルAの正体はまさかの…。

#region(ネタバレ)
-モデルA(アルバート)つまりラスボスである自称神様の劣化コピーみたいなもの。ちなみにアイツというのはアクセル。一応スタッフは「アルバートはアクセルを参考にして作ったんじゃないかな」と曖昧な発言で期待を煽っていた。
--と、思っていたら2010年に公式黒歴史が確定してしまった。~
ファンの間で度々出ていた「パラレルワールド設定」が正式な設定になった為、''X7以降の物語はこの世界では存在していない''。つまりアクセルというレプリロイドは存在していなかったことになる。
--スタッフ側としてはミスリードからの意外性を狙いたかったのかも知れないが、ファンとしては純粋なファンサービスかと思っていたところでのコレであり、結果としてガッカリになってしまった。
---これに限らず、シナリオの不出来もあって、中途半端なファンサービスに終わってしまっている要素もいくつか目立つ。
//---「黒幕が誰か」も、これまでのロックマンシリーズのキャラクターのフルネームを覚えているプレイヤーなら、そいつの初登場時点でいきなり何となく予想が付いてしまう。過去作へのオマージュにしても、シナリオ的にそれはどうなのかと言う話である。
//マスタートーマスのこともあるからこれは一概には言えないんじゃないかな
#endregion

-エールの変身ムービーが、妙に長すぎて違和感しか感じない。
--その所要時間約1分半。ちなみに同じ場所で流れるヴァンの変身ムービーは普通。ヴァンのムービーを先に観たとしても、観ていなかったとしても「異常なまでに引き伸ばしすぎ」と容易に捉えられるほどの長さである。

-ZXの続編な割には、主人公が変わったこともあり、前作の伏線がほんの一部しか解消されない。
--開発スタッフのインタビューによると、本当は主人公を変える予定はなかったのだが、プロデューサー(インティの社長)の鶴の一声で変わったとの事。この交代が原因で、当初構想していたシナリオから大幅に内容を変更せざるを得なくなったらしい。

-エンディングでの演出について。
--挿入歌((普通に考えればエンディングテーマだが、序盤にも使われた為か挿入歌とされている。))「未来へ続く風」に乗せてスタッフロールが流れる。~
容量等の問題でイントロしか導入できなかったゼロ4や、そもそも主題歌が無い前作と違い、DSにも関わらず((PSPならボーカル付の主題歌が入っているゲームは相当数あるが、DSでは非常に珍しい。))まるでTVサイズのようにまるまるワンコーラス入れたところは評価に値する。~
・・・が、スタッフロールの途中で曲は止まり、ラスボスのテーマ曲が流れ始め、スタッフロールの最後までずっと続く。この曲は敵サイドを象徴する暗い曲で、あまりにエンディングには似つかわしくない。~
この演出は裏EDへの伏線であるのだが、裏EDを見られない初回クリア時にも流れるので、初回クリア時はさぞ首をかしげることになっただろう。

-ミニゲームにも難がある。
--本編に登場したボスキャラ達と再戦できるゲームが二つあるが、一つ目はエキスパートモード(ノーマルモード)の難易度で連続して戦っていく「サバイバイバルロード」、もう一つはマニアモード(ハードモード)の難易度でボスを選択して戦う「シングルマッチ」である。~
最大の問題点は、''エキスパート仕様でのシングルマッチが無い''ことである。~
その上シングルマッチはサバイバルロードをクリアしなければ出現しないので、ほぼ全てのボスに対応できなければ個別戦ができないという有様。普通は逆ではないだろうか?
--ロックマンα(アンティーク)という、ファミコン風のグラフィックとゲームシステム、8bitで前作のBGMをアレンジした曲を使用した番外編があり、これ自体の完成度は高いのだが、一つ(意図した可能性が高いが)''盛大に外している音がある''為、違和感がすさまじい。

**良い点
-前作で、男と女の主人公二人になったが、ストーリー以外違いがなかった。しかし今作ではストーリーと、男女でモデル系のボスの行動と、変身した時のチャージショット(ZXは技)が違う。

-セーブが3つから5つに増えた。

-ゼロシリーズ及び前作でのZXではセイバーで敵を倒すと真っ二つになる演出が存在していたが、今作はそれに加えてチャージショットで倒した時にも敵に風穴が開くという特殊演出が付くようになった。

-前作ではアイテム取得でしか回復できなかった武器ゲージが時間で回復するようになった。ただし多様な変身態の中で武器ゲージは共有である。

-ステージの場所が分かりやすくなったため、迷うようなことは少なくなった。ただし、探索要素が薄まったため、完全に良いとはいえない部分である。

-前作では変身を解かないとNPCに話しかけてもまともに対応してもらえないことが多かったが、今作では変身していてもセリフは変わらない。ちなみに、トランスオン中に話しかけようとすると自動でモデルAに戻る。

-小ネタと隠し要素が充実した。
--あるエリアにはコンテナが置いてあるのだが、一部の中身がDS本体の時計の月によって変化する。

-前作では弱点の場所を突くと、デメリットが発生したが今作ではなくなった。
--前作よりも弱点の場所が小さくなっていて狙ってつけにくくなってしまったため、あってもなくてもどうでもいい存在になった。デメリットがないだけマシか。

-ボスとステージの数が前作より増えた((ミッション数自体は前作と同じ(というよりゼロシリーズからずっと変わらず)16なのだが、前作ではボスがいないどころかキャラとの会話だけで終わるミッションが存在した為、純粋にアクションステージ数は増えたと言える。))。

-キャラ作りはしっかりしている。
--テンションの高いロッケンローなコンドロック、''男を見ると異常に興奮するオジ様''ローズパーク(ちなみにモチーフは''薔薇''であるアッー!)、御嬢カイゼミーネ、独特な口調のヘリオス(ヘリオス語でググろう!)等。
---戦闘のアルゴリズムも今までにない物ばかりで、結構楽しめるものもある。

**総評
前作よりも探索要素を強調したような宣伝をしていたにもかかわらず、中身は探索要素などほとんどない。~
アクションゲームとしての基礎の部分は出来ているのだが、ステージは足止めを食いやすい構成でテンポが悪く、難易度も微妙なところがあり、少なからずプレイヤーのストレスに繋がりやすい。~
加えてシナリオ、設定は全体的に粗が目立つなど微妙な要素が目立ち、評判は否よりとなってしまった。
//-前作は基本的にセイバーとバスターで戦うゼロシリーズに近いものだったが、今作はバスターとロックオンレーザーのためXシリーズに近いものである。そのためゼロシリーズを好んだ人とは路線が違った。
//-前作と今作どちらが好きかは好みが分かれるが、どっちもロックマンゼロシリーズに及ばないというのが大方の意見。
//--足止めをされる場面も多く、スピード感が損なわれている点もゼロシリーズに劣っている部分である。
//-アクションゲームとしてはデキはいいが、ロックマンゼロシリーズにあった尖った感じがなく、前作よりも難易度が落ちる。
//--長く続いてるシリーズだけあって、基本の部分は完成されているため、シリーズ初プレイなら十分満足できるかもしれない。

**その他
-ロックマン関係の小ネタが一番多いが、ガンダムや仮面ライダー関係の小ネタもちらほら。
//仮面ライダー関係の小ネタは前作でも存在している。恐らくZXと仮面ライダーZX(ゼクロス)を引っかけているのかも。

-公式サイトがバグ(?)って表示されないことが頻繁に起こる。

-シナリオ担当の矢部誠はゼロシリーズの方でも一部シナリオを手掛けており、そちらは比較的好評だったのだが、本作のクオリティは「本当にゼロのシナリオを手がけた人と同一人物?」と思われるくらい粗い。ZXに入ってからキャラデザやアニメパートの作画監督もするようになったのだが、仕事の掛け持ちの影響がクオリティに響いているようにしか見えない。二足のワラジを履き損ねたのだろうか((もともとゼロシリーズの時から背景グラフィックとの二足のワラジではあるのだが。))。
--多くの仕事を抱えた状態で急な主人公変更に合わせてシナリオを作り直さなければならなかった、という点では同情の余地が無いでもないが。
--ちなみに肩書きもZX以降イラストレーターに変わっている。

-前作で隠しボスがいたのだが、今作では隠しボスがいない。前作のような隠しボスがいることを期待した人はガッカリした。
--ただしボスアタック、レトロな雰囲気のロックマンαなど隠し要素は前作より充実している。

-隠し要素や、ゲーム内に散らばる小ネタはロックマン好きならニヤリとする愛の溢れるゲームなのだが、肝心のゲーム部分に愛が足りなかった。

-アッシュ(女主人公)で男性ボスに変身した状態でダメージを受けると愉快なことに。
--野島健児やら谷山紀章やら''銀河万丈''やらの声で鳴いてくれます。

-HARDクリアで見ることができる隠しENDで続編を匂わせているが、音沙汰なしである。
--しかも、これを発売した後インティ・クリエイツは『ロックマン9』及び『ロックマン10』を製作している。
--ちなみにこの2作はFC風のグラフィックや操作感を再現した作品で、その件に関しては賛否両論あるもののゲームとしての評価は上々。元々ゼロシリーズで良質な作品を作り続けたメーカーなので、妥当と言えば妥当である。
--挙句の果てにロックマンゼロコレクションが発表される。Zシリーズファンは狂喜乱舞だが…ZXよどこへ往く。

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