「ボボボーボ・ボーボボ 爆闘ハジケ大戦」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ボボボーボ・ボーボボ 爆闘ハジケ大戦 - (2022/08/31 (水) 13:06:28) のソース

*ボボボーボ・ボーボボ 爆闘ハジケ大戦
【ぼぼぼーぼぼーぼぼ ばくとうはじけたいせん】
|ジャンル|''聖鼻毛格闘(ボーボボかくとう)''※公式サイトの表記|&amazon(B0002ER6HY)|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|メディア|128MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ハドソン|~|
|開発元|六面堂|~|
|発売日|2004年9月9日|~|
|定価|4,800円(税抜)|~|
|レーティング|CERO:全年齢対象|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|格ゲーとして完全に成立していない&br原作愛はある|~|
|>|>|CENTER:''[[ボボボーボ・ボーボボシリーズリンク>ボボボーボ・ボーボボシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----

**概要
かつて週刊少年ジャンプで連載されていた人気ギャグ漫画『ボボボーボ・ボーボボ』のキャラクターを使った格闘アクション。

----
**システム
-敵の体力をゼロにすると勝利、というごく普通の格闘ゲームである。
--B、Aボタンで弱、強攻撃の使い分けが可能。
--Rボタンでガード、Lでアイテム使用。
--A+Bボタンでハジケ技。十字ボタン下と横の組み合わせで3種類ある。
---使えるハジケ技は装備しているカードで変更可能。好きなボタンに好きな技を装備できる。
--下→斜め下→横(いわゆる波動拳コマンド)+AorBで奥義。こちらもカードによって技が変わる。
---始動技ヒットで演出が始まり、大ダメージを与える。技ごとの違いは始動技の判定とヒット後の相手の状態(水平に吹っ飛んだり、垂直に打ち上がったりする)。

----
**問題点
-とにかく劣悪な操作性。
--本作はバラエティ格闘と言った趣で、ステージはスマブラに近い上下に大きく足場の広がった構造。
---にもかかわらず普通の格ゲーと同じくジャンプが十字ボタン上なので、ジャンプ制御がやたらやりにくい。
---一応2段ジャンプもあるので、高さ自体はそれなりに出る。しかし一部のステージはそれでも上りにくかったり…。
--Lボタンでアイテム使用。しかし、アイテムは使い切りであり、対戦前にあらかじめ入手しておく必要があるのでもったいなくて使いにくい。
---一応、バトル中に拾ったカードがアイテムカードであれば即使用できるが…(ちなみにカテゴリは判別可能)。
--奥義が非常に出しにくい。全キャラ共通で格ゲーの伝統である波動拳コマンドなのだが、びっくりするぐらい受け付けてくれない。
---にもかかわらずCPUは容赦なく使ってくる。使わないなら使わないで十分勝てる程度のバランスなのが救いだが…。
---さらに奥義の使用には「ハジケポイント」というものが必要になる。バトル開始時に両者100ずつ持っており、ダメージを食らうたびに2落とし、これを拾えばポイントが貯まる。
---しかし、このポイントは戦闘後累計で加算されていき、カードの購入に使用するのである。つまり''奥義を使えば使うほど戦闘後の評価が下がっていく''という訳のわからない仕様。
---一応、楽して荒稼ぎしにくくしている(あるいは攻撃を受けず奥義もなしで勝てばボーナスがある)と考えれば分からないこともない。
---ついでに天の助の初期奥義は''使うと真後ろに突進する''という前代未聞の攻撃判定。対峙している状態ではほぼ密着しないと当たらない。
---と言っても、反対側にキー入力をすれば充分当てられる。
---さらに彼は移動スピードが全キャラ中最も遅く、使うと自分がダメージ受ける技もあり冷遇されている。((自分がダメージを受ける技の「命枷殺」はデメリットこそあるがすさまじい威力を持つ、弱攻撃に2回攻撃判定がありハメで簡単にグロッキーにできるなど長所がないわけではない、上級者向けのキャラである))
--受け身がない。ダウンしたときの起き上がりモーションも妙にモッサリしている。
--ガードしても''エフェクトはおろか、効果音すら変わらない。''
--連続技を叩き込まれると、立ったまま気絶することがあるが、''当たり判定がなくなる。''なので、AIが相手だと(自分が気絶したら)目の前で棒立ちしたりする。
---ギミックありステージだと気絶させた側のプレイヤーが不利になるケースも(例:ステージのギミックで気絶していない人だけダメージを受ける)
---一応、プレイヤーが気絶させた場合はその間に間合いを取ったり、「マジで!?」やカードを集めたりはできるが。

-滅茶苦茶な対戦バランス。
--一発の攻撃のダメージはほぼ一定だが、移動スピードやコンボ、技の性能の差で格差が大きい。
---さらに相手を跳ね返すガード手段も無いため、壁ハメが非常に強い。
---ステージのギミックが強いため、必然的にスピードのあるキャラが有利になる。
---壁や缶を攻撃すると飛び道具になる。しかもガード不可能なため避けるのも難しい。

-強キャラ
--ヘッポコ丸 乱れ神無月が強力。隙のない飛び道具3連続攻撃で遠距離は最強
--田楽マン 巨大田楽がほぼ隙無しで連発可能。これだけでコンボできてしまう。身体も小さくスピードもトップクラス。
--田ボ 楽にグロッキーにさせる連続攻撃に当身投げを完備、スピードもトップクラス。技の発動後の隙が大きい点が弱点。

-ステージの仕掛けは豊富なのだが、バラエティがあるというより、''単純にいらつかせてくる''。
--特に「ボブスレーマウンテン」は凍っている地面で足場が悪い上、''予告なしで高速ボブスレーが突っ込んでくる''というバトルのテンポを削ぐ仕掛けがある。
--他に「マジで空間」は上下左右に自由自在に動ける特殊ステージなのだが、この構造のせいで''他ステージに輪をかけて奥義が発動しない''。また、こちらは予告ありだが極太レーザーが画面外から飛んできたりする。

-カードを集めて各キャラクターの技やエクストラカラー、ボイスなどを増やせる。また一部のカードは前述の通りアイテムとして使える((この機能のおかげで、原作カラーのソフトンも使える))。
--…のだが3分の1ほどを、キャラクターの性能にもかかわらず、アイテムとしても使えない単なるコレクションカードが占めている。
---一応原作に登場している数多くのモブキャラクターたちのキャラクター辞典として使えるが…この内容がほぼ[[前作>ボボボーボ・ボーボボ 9極戦士ギャグ融合]]の使い回しなので前作既プレイ者からはさほど目新しい要素にもならないかと。
---なぜかラムネの髪の毛が緑になっていたり(前作では原作準拠で水色、今作ではアニメ準拠で緑)という違いやカードに書かれているセリフの違いなどはあるが。
---一応、例によってカードをそろえると裏のイラストが完成するがイラストは前作とは変わっている。
--カードは店で購入する他、ステージ中でも拾える。ダブったカードは店で売却可能。
---しかし、なぜか1種類売るたびに店のトップメニューに戻るため、大量売却にやたら手間がかかる。
--買い物時にカードの所持・未所持が表示されない。このため図鑑を埋めたくても、必要なカードかどうかが分かりにくい。特に「師匠の一品」というコーナーでは、ランダムに選ばれたカードを一枚ずつ売る形式なので不便。
--カード収集率はセーブデータに表示されていて、分かりやすい。全400種。

----
**評価点
-キャラゲーとしての完成度は極めて高水準。
--本作のストーリーは「優勝するとなんでも願いを叶えてもらえる大会」が骨格になっている。
---各キャラクターはそれぞれ願いを持って大会に参加しているのだが、この願い事が''とにかく支離滅裂''。
---ボーボボは「''おはぎを山ほど食わせろ!''」、首領パッチは「''俺の身長150メートル!''」など原作のキャラクターを大事にしつつオリジナリティのあるものになっている。
---またソフトンの願い事を皆揃って阻止しようとするのだが、この理由が原作とアニメ版のデザインの違いに起因していたりしてなかなか面白い。
---ちなみに主催者は[[コイツ>https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%9F%E3%81%A0%E3%81%97%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%82%E3%81%AE%E3%80%81%E3%83%86%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%81%AF%E3%83%80%E3%83%A1%E3%81%A0]]である(一応ネタバレ注意)。
--GBAのゲームとしては考えられないほど多いボイス量。
---当然声優はアニメ版のものである。またカードの装備により対戦前や勝利時のボイスを違うものに差し替えたりもできる。
--キャラクター数は13+1とそこそこ多い。田楽マンなど非戦闘員に近いキャラも混じっている。ただし&color(white){ビュティはプレイアブルキャラではない。}
---ちなみに隠しキャラは誰が予想したか「''毛狩り隊''」である。どこぞのブロックの隊長とかそういうのではなく、正真正銘''一山いくらでボーボボたちに一蹴される雑魚隊員''である。
---ただし、性能はものすごく弱い…というより玄人向け。まぁ原作再現と考えれば納得できるか。
--奥義ヒット時のイラストも非常に気合いが入っている。もちろんボイス付きである。

-ミニゲームが9種類も用意されており、いずれの出来も良好。
--発売元がハドソンのためか、まんま『[[ボンバーマン>ボンバーマン (FC)]]』の「ボボンバーマン」や原作ネタを忠実に再現した「ぬ献上ゲーム」など((本作の開発元は六面堂だけど一応))
--ゲーム進行上意味のあるミニゲームもちゃんと存在(所持金をかけて遊べる『デスマネースロット』。本作で特には出番のないプルプー一行も)。

-BGMもちゃんと聞きごたえのあるものが各ステージに制作されている。キャラゲーではアニメのBGMなどの流用が多いが、今作でも1から作ってある。&br();しかも各キャラのテーマソングという位置づけのようで、ステージと会話シーンではアレンジが違うというこだわりよう((唯一例外として、メニュー画面のBGMはシリーズファンにはどこかで聞いたことのあるような曲である。それもそのはず、これだけはあえて第1作の通常戦闘BGMのアレンジとなっている。細かい…!))。

-セーブデータにカード収集率や、はじめた時の名前が出る
--たとえば400枚目を集める直前(399枚目)と400枚目でセーブを分けたり(ネタバレ&color(white){最後の一枚はショップで会話イベント後にもらうので直前で残したい人もいるだろう。また隠しキャラが解禁されるのでこの後のセーブも作りたい人もいると思われる})、兄弟でソフトを共有した時や、最初からやるためにデータを消したくなった時にセーブデータを間違えずに済む。
--ちなみにスロットは3個もある。%%原作の父親が用意した冷蔵庫のプリンにちなんでいるわけではないようだが。%%

-意味不明なモード選択「つづきから」「はじめから」「''おわりから''」。
--最後のを選ぶと(嘘)スタッフロールが流れる。これも過去の『ボーボボ』ゲーム作品を元にしたネタである。

----
**総評
やはりハードには向き、不向きというものがあるもので、対戦アクションとしての出来は最低クラス。メチャクチャなバランス、使わせる気のない奥義、意地の悪いステージ…問題点はいくらでもある。~
その一方で、キャラゲーの側面からは見るべき点が多く、原作の作風を考えるとバカゲーとしては意外と悪くなかったりする。~
ダメな部分も含めて笑い飛ばせるだけの度量があれば、原作ファンにはやってみる価値はあるだろう。

----
----
**余談
-CMは「''かなりうるさい''」の一言に尽きる。
--詳しくは[[動画>https://www.youtube.com/watch?v=f_UXXWrpY9k]]をみればわかるかと思われる。

-ストーリーとそのオチが同じジャンプ漫画原作の『[[From TV Animation ONE PIECE トレジャーバトル!]]』に酷似している。