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ノックアウトピープルズ ~ちょっと残酷な博覧会~ - (2016/06/04 (土) 16:34:48) のソース

*ノックアウトピープルズ ~ちょっと残酷な博覧会~
【のっくあうとぴーぷるず ちょっとざんこくなはくらんかい】

|ジャンル|マルチシナリオ アドベンチャー|&image(ノックアウト.png)|
|対応機種|ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)|~|
|発売・開発元|バーンハウスエフェクト|~|
|配信開始日|2010年8月18日|~|
|価格|500DSiポイント|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|コンテンツアイコン|暴力、言葉・その他|~|
|分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|シュールで残酷なテキストアドベンチャー&br()''薄い、薄すぎる…''|~|

**概要
下請け開発中心のメーカー、バーンハウスエフェクトがリリースしたニンテンドーDS(DSiウェア)ソフト。同社によるDSiウェアソフトは今現在、本作のみである。~
ジャンル的にはテキストアドベンチャーがメイン。それに加えて、若干のおまけゲームも収録されている。~
オートセーブ方式。

**ストーリー
擬人化された動物達が暮らす、現在社会風の世界で起こる物語。

めんどくさがり屋で食欲旺盛な「ブタ」は、周囲の迷惑お構いなしにゴミを撒き散らしながら生活しています。~
空気の読めないブタの行く先には、当然の如く様々なトラブルが発生します。プレイヤーはこのブタ視線となり、それらを適任な行動で回避しなければなりません。~
もし、トラブル回避の手段を誤ってしまうと、彼の命は消え去ってしまうでしょう…。

**主なルール
-ゲームの流れ。
--従来のテキストアドベンチャーと全く同じ方式でゲームが進んでいく。
---シナリオ中のテキストを進めると、時折ニ~三択の選択肢が現れる。タッチペン操作で選択肢を選べば次のテキストに進める。
---本作における大きな目的は、正しい選択肢を選び続けてハッピーENDを迎える事にある。
---もし誤った選択肢を選んでしまうと、バッドEND(ブタ死亡)となりシナリオが即終了となってしまう。
--シナリオ中のシステム周りは「バックログ」「テキストスキップ」「テキスト中断後の再開」といった機能が搭載されている。


//#region(選択肢一例。放送禁止用語含むので、隠し)

//&image(選択肢.png)

//#endregion()
//Cの選択肢は製品版では修正されています(「中指を立てて挑発する」に変更)。画像を追加した方には申し訳ないですが、誤解を招きそうなのでCOします。執筆者。


-クリア後の特典について。
--シナリオをハッピーENDでクリアすると、おまけのミニゲームがプレイできる。
---ミニゲームは「シナリオ中に登場したモブキャラを操り、ゴミを撒き散らすブタを撃退する」という目的の簡易なアクションゲームとなっている。
---なお、ミニゲームをクリアしてもこれといった特典はない。

**問題点
-''あまりにも薄いボリューム''
--本作における最大の問題点がこれ。この内容で500円相当は正直ぼったくりとしか思えないレベル。
---ハッピーENDを迎えるまでにかかる時間は''おおよそ5分程度の短さ''。&br()しかも、選択肢が「あからさまな地雷か否か」という分かりやすさも相まって、初見プレイでハッピーEND到達という状況もあり得る。
---信じられない事にこの簡単に到達できるハッピーENDを迎えるだけで、すべての隠し要素が解禁できてしまう。 
---全バッドEND遭遇を目指すプレイでも、''総プレイ時間は1時間もかからない''。どうあがいても本作で楽しめる範囲はその辺が限界である。
---さらに、こんなボリュームの割にDSiウェアとしてはかなり高い容量(75ブロック)を必要とする。地味に厄介。
---おまけのミニゲームに関しても、「いくらおまけでもこれはない」というべきショボさで、ほとんどあってない様な存在である。
--「''やっつけ気味に作ったフリーゲームレベルの超短編テキストアドベンチャーを500円で発売''」といえば、本作のボリュームの薄さがお分かり頂けるだろうか?

-システム周りが微妙に不親切。
--シナリオ中におけるシステム周りに関しても不便な面が目立つ。
---「もっさりとしたテキスト送り」「任意セーブができず、エンディングに到達する度に最初からやり直さなければならない」と、地味にプレイ環境が悪い有様。
---しかも残念な事に、''上記のプレイ時間は、このシステム周りの不親切さも視野に入れた上での計算である''。
--今時のテキストアドベンチャーにあるべきものも搭載されていない。
---「エンディングリスト」「イベントスチル・BGM鑑賞」は一切未搭載。常識的な感覚だと、この位は普通入れるものと思うのだが…。

**評価点、及び賛否が分かれそうな点
-シナリオ内の舞台設定に関しては悪くない。
--ブタを筆頭とする擬人化された動物達が住む空間は、何ともいえぬ独特の雰囲気を醸し出している。
---絵本風に描かれたイベントスチルの数々も味があっていい感じ。さらにはシーンが切り替わる度に専用のスチルが表示され、スチルの使い回しがほとんどない。
---「どんな危険な環境に陥っても無気力な姿勢を崩さず、終始無表情で覇気がまるでない」という、脱力感溢れるブタの容姿が舞台設定のシュール色に拍車を欠けている。
---立ち絵の類は一切用意されておらず、イベントスチルしか専用絵がないのは寂しいところ。しかし、シナリオそのものが短すぎる故に、立ち絵を入れる意義が皆無という皮肉さが泣ける。

-BGMの雰囲気。
--雰囲気はホラー感満載なのだが、とてもループが短い。
---もう少し長ければ、ちょっと評価はマシになったかもしれない。

-割と多彩な「ブタの死に様」。
--多くのプレイヤーはハッピーENDを目指すよりも、バッドENDにおける「ブタの死亡シーンの数々」に面白みを見出すだろう。
---死に方の一例としては「ナイフで刺殺される」「化学物質に触れて溶かされる」「理性を完全に失い、そのままゴミ施設へと処理される」など、結構陰湿かつ現実的なシチュエーションで死んでいく。
---しかし、所詮はCERO:B指定のゲームなので、その手では有名な海外アニメ「サウスパーク」や「ハッピーツリーフレンズ」並((双方共に、可愛らしいキャラ達が容赦なく惨殺されまくる事で有名な作品。前者に関しては日本でアニメ映画上映された際、余りの過激さの為にR-15指定(15歳未満の観覧禁止)にされた程。))の豪快な死に様よりは控えめに収まっている。
---本作の残酷描写に関しては、「適度なグロさが堪能できる」とも「中途半端にグロさがオミットされて物足りない」ともとれ、この辺は賛否が分かれるかもしれない。

**総評
はっきり言って、「''DSiウェアを有料公開のフリーウェアと勘違いしているのでないのか?''」と思える出来。いくら500円相当でも、このボリュームの薄さは到底擁護できない次第。~
とはいえ、ボリュームの薄さ以外での致命的な問題点がなく、「絶対的なクソゲー要因」というものには欠けている。せめてボリュームを現状の数倍に増強していれば、値段相当の作品として評価されたかもしれない。

//**余談