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機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II - (2016/09/24 (土) 14:11:03) のソース

*機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II
【きどうせんしがんだむしーど ですてぃにー れんごうばーさすざふとつー】
|ジャンル|チームバトルアクション|#image(rennza.jpg,width=320,height=240)|
|対応機種|アーケード(SYSTEM246・256)|~|
|販売元|バンプレスト|~|
|開発元|カプコン|~|
|稼働開始日|2006年6月29日|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ガンダムVS.シリーズリンク>ガンダムVS.シリーズ]]''|

#contents(fromhere)
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**概要
ガンダムvsシリーズの6作目で、前作『[[機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.]]』の続編に当たる。~
前作は今までのシリーズとゲームスピードや操作系統を若干変更することによってスピーディな戦闘を実現し、放送間もない作品のゲーム化という話題性もあいまって多くのファンを獲得した。~
この作品はそんな前作の正当進化と言える作品であり、今でもファンからは評価が高い。

**特徴・ゲーム内容
-今までのvsシリーズ同様プレイヤーは自分の機体とパイロットを選択し、1人か協力プレイの場合はステージをクリアしていくCPU戦、対戦の場合はステージを選択して戦う。

-従来のシリーズと同じく、相手の戦力ゲージをゼロにすれば勝利。コストは機体別に590(最高)、560、450、420、280、270、200(最低)にランク付けされている。

-CPU戦は前作の「キャラにより、細かく道中のステージ構成が違う」という仕様から、全キャラ共通の遊びたいルートを選択することが出来る仕様に変更。
--初期はA(他のゲームで言うところの難易度イージー)、B(ノーマル)、C(HARDと書かれた警告があり、文字通りハード)、D(原作のストーリーをなぞりながら戦うルート)の4ルートしかなかったが、タイムリリースによる解禁でE(旧作の機体が登場するルート)、F(出現する機体がランダムなルート)が追加された。選んだパイロットの勢力(地球連合軍、ザフト軍、オーブ首長国連邦)によって、同じルートでもステージの内容が細かく変わる。
--ステージは全部で9ステージあり、スコアでステージ終了時に評価が下される。スコアが高いと最大評価「Destiny」を授与され、次のステージが難易度の上がったEXステージに変化する。
---Destinyを獲得するとリザルト画面にFAITH勲章が追加され、ファイナルステージクリア時に勲章が4~5個以上だとさらなる追加ステージ「FINAL PLUS」に進む。これが前作のEXにあたる。

-敵にはこちらと同じモビルスーツだけでなく、原作に登場した巨大な敵も登場する。前作で猛威を振るったミーティアの他にもデストロイガンダムが追加され、プレイヤーの前に立ちふさがる。&br()

**特徴・システムの調整や変更
-基本的には前作と変わらないが、''「格闘全般のアッパー調整」「ステップ動作の弱体化」「BD格闘の仕様変更」「変形機体の仕様変更」''などの細かい調整が行われている。
--射撃ゲーになりがちだった前作を意識してか、格闘がアッパー調整。ステップの弱体化も相まって狙える場面が増加した。
--ステップ動作のブースト消費量が増加。それにより前作で猛威を振るった移動テクニック「ステキャン」が弱体化。
--前作は変形機体は「ブーストダッシュすると変形してしまう」仕様だったが、今回から通常BDと変形を使い分けられるようになった。

-本作の「覚醒」はゲージ半分から使用することができる。前作では同じだったその効果も3種類(「パワー」「スピード」「ラッシュ」)から任意に選択できる様になり、戦略の幅が広がった。&br()以下、各覚醒の特徴
--&color(orange){POWER}
---覚醒中は攻撃力が破格の1.75倍に増加。多くの機体が持つビームライフルやマシンガンなどのメイン射撃でさえ当たれば大幅に体力を奪えるようになる。
---また覚醒中は常時スーパーアーマーが付与され、攻撃のヒットストップは発生するもののダウン値が最大まで溜まるまでいかなる攻撃でもダウンしなくなる。しかしデメリットとして動作が若干鈍化する。全覚醒中唯一デメリットを持ち、スーパーアーマーも場面によってはデメリットになりかねない使いどころの難しい上級者向き覚醒。
--&color(green){RUSH}
---前作の覚醒と最も良く似た覚醒。動作速度の上昇に加え防御力がアップし「格闘を別の格闘でキャンセルできるようになる」効果を持つ。また一部射撃武器も特性が変化しリロード時間が大幅に短縮、ビームライフルはマシンガンのように連射が可能となり、マシンガンは相手が強制ダウン((各武器にはダウン値というものが設定されており、各機体の持つダウン値上限「5」に達するまで攻撃を受けつづけると「強制ダウン」と呼ばれる、受身の取れないいわゆる大ダウンの状態になる。))するまで連射する事が可能となる。しかし他の覚醒に比べメリットが少なく突出した部分がないので扱いづらい覚醒。
--&color(blue){SPEED}
---機動性を高める覚醒で、全動作の高速化に加え、ブーストゲージなしでも地上ステップを出すことが出来る。
---しかしこの覚醒の最大の特徴は「全ての動作をジャンプやステップでキャンセルできるようになる」こと。これによりキャンセルを利用したコンボや、ロックしていない敵からの攻撃を予期した緊急回避など、臨機応変な行動が可能となる。

-2体の敵機両方に同時に射撃を行う「マルチチャージショット」という要素は本作から新たに導入されている。

**長所
-前作でファンから指摘された欠点やゲームバランスの問題の大半に手を加え、ゲームとしての完成度を高めている。
--前述の変形機体の仕様変更やステキャンの弱体化に加え、「BRC・CSC補正」や「ラッシュ覚醒の仕様変更」など。
---「BRC補正(ビームライフルキャンセル補正)」とは、格闘をビームライフルなどをはじめとした射撃技でキャンセルした際にかかるダメージ補正のこと。前作『連ザ』ではこれがなかったために「攻め継続((格闘を途中でBRでキャンセルし、あえて相手をダウンさせないことで有利な状況を維持したままダメージを奪うこと。))」というテクニックが猛威を振るった。しかし今作ではBRCに補正がかかり、攻め継続が大きく弱体化して、格闘の出し切りに意義が生まれた。
---「CSC補正(チャージショットキャンセル補正)」は、チャージショットを持つ機体のみ使える、チャージショットによる格闘のキャンセルでコンボを繋ぐテクニックにかかるダメージ補正。BRC同様これも前作では一部のチャージショットを持つ機体がこのテクニックを用い猛威を振るったものの、今作ではCSCにも補正がかかるようになり、バランス調整に一役買った。
---前作の覚醒はほとんど今作のラッシュ覚醒に近いもので、''「通常格闘以外の殆どの格闘を出し切れなくなる」''という欠点を抱えていた。今作では''各種格闘に対応したレバーを入れっぱなしにすることで対応した格闘が出し切れる''ようになり、コンボの幅が大きく広がった。

-''原作を網羅する機体数''
--本作は前作からの続投機体も含め、ほとんど原作に登場した機体を網羅している。主役級の機体はもちろん、ガズウートやジンHM2型など、数話しか登場しなかった脇役機体もきっちり。
---そしてそのどれもが原作をイメージした性能・武装を持っており、一長一短の性能を持つ。性能がかぶりやすい万能機も、武装面や格闘できっちり差別化を図っている。

-''様々な機体が活躍できるバランス''
--壊れ機体に関しては後述するが、それを除けばバランスは良好である。560、450、420のコスト帯なら''ほぼ全ての機体が活躍することができる''ため、機体選択の幅が広い。((フリーダム、ジャスティスといった前期最終機体は560、アニメ序盤~中盤で活躍する主人公機やライバル機は450と420に多く配置されている。))機体性能より実力ややりこみが勝利に繋がるゲームバランスとなっている。そのコスト帯の中でも一部やや見劣りする機体はいるものの、詰んでいるという状況はほとんど無い。
--特に中コスト帯と呼ばれる450~420は機体数が多く、かつ個性もあり、それでいて強機体評価では意見が分かれる事は逆にバランスの良さを証明しているとも言える。
//解説を補足に頼りすぎていると感じたので修正しました。さすがに当時の細かい環境を覚えていないので、適宜修正をお願いします。

#region(評価や使用率が高かった機体)
-''フリーダムガンダム''(コスト560)
--言わずと知れたSEED世界の顔。アニメでも登場しているからか稼動初期からの参戦だが、その強さは今作でも健在。
--基本部分は前作と同様だが、サブ射のバラエーナがグリーンホーミングの恩恵を強く受け活躍の場が増えた。強い誘導で相手がステップしないかぎりグイグイ食いついていくため、時には相手に''ビームが側面から当たる''という珍現象を見せることも。
--格闘は前作から大きく強化。N格闘・横格闘が発生、判定、火力とあらゆる部分に優れ、コスト帯トップクラスの性能を誇る。
--概ね射撃寄りの万能機だが、同格や専門機と比較しなければ格闘性能も優秀で「全能機」とも言える仕上がり。強いて難点を挙げるとすれば高火力の格闘全段の隙が大きいこと、CSがフルバーストのためキャンセル用としてはリスクが大きいこと、「接近戦で小出しに使う武装」がBRしかないことくらいで、戦法でカバーすれば弱点と呼べるほどではない。

-''ジャスティスガンダム''(コスト560)
--前作でフリーダムとともにツートップを張った第二の主人公機。『SEED DESTINY』では未登場だった((前作『SEED』で自爆して失われたため。フリーダムもプロヴィデンスとの戦いで大破はしたが、その後修復を受けたために『DESTINY』でも登場できた。))ためタイムリリースで復帰。
--暴れた反動かN格闘が下方修正され、さらにBRC補正の導入で前作ほど接近戦で圧倒的な存在ではなくなったが、高い機動力と横格・前格の性能は健在。特に前格は反則的な判定の強さを誇り、接近戦の強さは折り紙つき。
--また、特射のビームブーメランの補正率が異様に低く、「ブーメラン始動であれば射撃から格闘コンボと遜色ない火力の覚醒コンボが出せる」という他の560にない特色を持つ。フリーダムと比べ接近戦での択が多いのが特徴。
--今作で∞ジャスティスと同じくリフター搭乗の変形を得ている。あちらの変態的な高機動力はなく、むしろ旋回が悪く主力には使えないが、ケースを絞れば移動手段としては十分な性能となっている。

-''アカツキ(オオワシ装備)''(コスト560)
-''アカツキ(シラヌイ装備)''(コスト560)
--今作で新規に参戦した黄金の560コスト。上記のフリーダム・ジャスティスに負けずとも劣らない性能を持ち、使用率は高かった。
--アカツキ(オオワシ装備)は450万能機を純粋に強力にしたような武装構成で、小回りに長けた足回りとよろけの取れるサブのバルカンを持ち、発生は遅く誘導もイマイチだが威力が高いCS(一斉射撃)も持つ。格闘もまずまずの性能で、扱いやすさという点では560の中でもトップクラス。
--アカツキ(シラヌイ装備)は足回りこそ上記3機体に劣るが、ドラグーン((オールレンジ武器。いわゆるC.E.の世界でのファンネル))による全方位射撃でブーストを使わせたり、自機に展開して接近戦で自衛や押し付けに使ったりなど、ドラグーンを絡めた攻防が持ち味。さらに原作再現で味方に射撃バリアを張ることができ、バリアを張った相方と一緒に攻めたり、ピンチの相方を守るなど用途は多岐にわたる。相手にしてみれば非常に攻めにくい強固な機体。
--両者とも格闘は多段ヒット・大ダメージのものが多く、特にシラヌイは560屈指の格闘火力を誇る。SPEEDでは大ダメージ攻め継続が現実的な他、ロマン技ではあるがPOWER覚醒でN格闘を当てるだけでダメージ補正の上限((「300補正」と呼ばれ、コンボのダメージが300前後に達すると強烈なダメージ補正がかかり、コンボダメージがそれ以上伸びなくなる。多くの覚醒コンボが300前後でダメージが伸びなくなるのはこれが原因。))をぶっちぎって「330」という恐ろしいダメージが出せる。
--両機体とも、原作通り当たったビームを跳ね返す「ヤタノカガミ」が使用可能。ただし「足が止まる」「仮に反射できても状況によってはヤタノカガミ後の硬直を刺される」など、使い勝手は悪め。ただし発生が早くCSも仕込めるオオワシの場合、フワステ合戦中の着地読みの攻撃を返したりと使い所はある。逆にシラヌイは発生が遅く、CSの低性能もあって積極的に使える性能ではない。

以上、560コストは''全ての機体が異なる強みを持っていて一線級''と言って差し支えない。プロヴィデンスについては後述。
//正直正義不知火までここに載せる必要があるかどうか微妙だと思います。

-''イージスガンダム''(コスト450)
--前作機体の解禁に伴い参戦した、450コスト帯の高性能万能機体4機''「ARFG」''((内訳はイージス、ルージュ、フォースインパルス、ガイア。それぞれの頭文字を取った略称。))の一角。前述のとおり「BDで強制変形してしまう」という欠点が解消され、強機体に躍進した。
--「標準的なBRに万能機としては高性能の格闘」という、初心者にもわかりやすいシンプルな強みが特徴。また耐久力が他の万能機と比較してわずかながら高く、ダメージレースで優位に立ちやすい。
--通常時の挙動がやや鈍いぶん、航続距離が長めの変形で動きにアクセントをつけられる。また変形時の挙動を利用して射撃を「相手の移動先に『置く』」など、慣れると他の万能機にはない強みを引き出せる。
--目立った欠点はないが、強いて言えばサブ射(スキュラ照射)が使うと強制的にMAになってしまうクセのある性能なので扱いにくいぐらい。
-''フォースインパルス''(コスト450)
-''ストライクルージュ''(コスト450)
-''ガイアガンダム''(コスト450)
--450コスト帯の高性能万能機体4機''「ARFG」''の一角。強さ自体は中堅程度だが、使用率は高かった。
--フォース・ルージュは耐久力こそ僅かに前作から減ったがそれ以外はほとんど強化された形で、前作と同じ感覚で扱える。格闘からのリターンが大きく前格闘で受け身狩りの2択が強要でき、横格も格闘機を凌駕する踏み込みの長さを誇るフォース、相変わらず格闘動作がスピーディでカットされにくく、エールストライク譲りの射角の広いバルカンでの削り性能もあるルージュは、扱いやすさもあって広く使われた。
--ガイアガンダムは前作家庭用からの続投。他の万能機に比べ全体的に格闘の威力が低いものの、動作はスピーディで隙が少ない。射撃や運動性は他の万能機と同じで、さらにバクゥやラゴゥのように地上を走る特殊な変形能力も搭載している。この変形はBDゲージの燃費がよく、使いこなすことで離脱や接近に役立つ他、覚醒を併用すればデフォルト選択ステージ(アーモリー・ワン)を横断することも可能。
--CSがほぼ死に武装になっているが、元々CSを持つ万能機はいないので弱点でもない。

-''フォビドゥンガンダム''(コスト450)
--前作からの解禁機体。いわゆる「ゲテモノガンダム」系の強烈な見た目が目立つが、性能はそれに反して堅実な万能タイプ。
--射角は狭いが2本横並びで出るため相手の横移動を食いやすいメイン射撃「エクツァーン」、原作通りうねるように歪曲する、強烈な誘導を持つサブ射撃「フレスベルグ」、そして攻撃時間に対し威力が高く、鎌を振るため間合いも広い格闘など、援護機風味の万能機といった性能に。
--地味にN格闘の初段威力が格闘機並で、覚醒中は下記のソードインパルスに並ぶ300ダメージ前後での攻め継続が可能。初段性能は格闘機ほどではないので覚醒中といえどガンガン狙うのは難しいが、決まれば試合がひっくり返る。
--欠点は見た目通りの大きな喰らい判定とエクツァーンの射角、そしてエクツァーンが「2本当たってBRとほぼ同威力」という性質上、カス当たりが続くとダメージレースで負けやすいこと。それを差し引いてもコスト450ではトップクラスの性能を誇っていた。

-''ソードインパルス''(コスト450)
--原作を髣髴とさせる格闘の鬼。判定の大きいブーメランを2枚投げるメイン射撃「フラッシュエッジ」と、高性能な各種格闘が売り。
--フラッシュエッジは横並びの判定を押し付けるように当てるのが強く、また状況によってはそこから格闘コンボが確定する。格闘も派生が多くコンボ性能の高いN格闘、そして''神速の発生・速い踏み込み・長い間合い''と3点揃った横格闘と粒ぞろい。特に横格は近距離では下手な射撃の硬直に即差し込めるほどの性能なので、ソードインパルスの象徴として恐れられた。SPEED覚醒時はこの横格闘の初段を4回当てるだけで''300ダメージ(多くの機体の最高ダメージ)+攻め継続''という暴力的な火力を叩きだせる。
--さらに同じ格闘特化機のソードストライクと違い中距離に届くビームライフルまで持ち合わせている。足が止まるため常用できるものではないが、後述するグリーンホーミングと合わせることで中距離の敵の硬直を取ったり、牽制をかけたりできる。
--ブーメランの補正がきつく、射撃始動だとダメージが伸びないという欠点らしい欠点はある。が、それを差し置いて格闘生当ての性能&威力が素晴らしいためあまり問題視されていない模様。

-''カラミティガンダム''(コスト450)
--前作でも高飛び戦法からのバズーカで猛威を振るった機体。高飛び戦法は弱体化したが、誘導が強いバズーカ「トーデスブロック」を筆頭に、相手の横移動を潰すような軌道で放たれる一斉射撃、逆に一転に収束して放つ、''全機体最高の単発威力を誇る''収束版一斉射撃と、射撃関連の手札が多い。
--このトーデスブロックとビームマシンガン「ケーファー・ツヴァイ」を動きながら撃てるのが強み。
--弱点は本体の機動力が低く距離を詰められると厳しいことと、武器のダメージ効率が悪いため持久戦になるとタイムアップ負けの可能性が出てくること。超威力の収束版一斉射撃も隙が大きいため見られているとほぼ無力。

-''バスターガンダム''(コスト450)
--前作からの解禁機体。カラミティ同様「足回りは悪いが、射撃は強い」タイプの機体。
--弾速が早く銃口補正に優れ、ダメージも高い照射ビームを放つ射撃CS(通称「グゥレイト」)、ヒット数次第では格闘フルコンボ並の火力を叩き出す散弾を放つ格闘CS「対装甲散弾砲」が強力。さらにこれらの武器はチャージショットであるため、''多くの動作をキャンセルして出せる''のがミソ。
--「BRを当て、そこから格闘CSで追撃して確実にダメージアップ」「射撃CSの隙を狙ってきた相手をキャンセル格闘CSで返り討ちにする」など、CSを使った動きが強力。拡散するミサイルを放つサブ射も中距離の援護・牽制には最適で、まさに射撃の鬼。
--砲撃機ではあるが、近距離戦を得意とする異色の機体でもある。カラミティ同様足回りが鈍いので、放置や片追いに弱いのが難点。

-''ストライクガンダム''(コスト420)
-''デュエルガンダム''(コスト420)
--前作でもコスト560の相方として活躍した万能機。
--ストライクは流石に超性能BRや隙がなさすぎる横格は修正されたが、それでも扱いやすさと対応力から使用率は揺るがなかった。また、BR持ちが弱体化したことで前作ではイマイチ地味だったバズーカ装備バージョンが「ダウンを奪うことで片追いの時間を作れる」と再評価され、一部560の相方として選択肢に上がってくるようになった。
--デュエルはライバルであったストライクの弱体化が追い風に。特に目立った強化は無かったが、元々前作時点で高い性能を誇っていたためそのままコスト420トップ層の地位に収まっている。具体的には「攻撃力と耐久力が若干減少しただけで、高い機動力・回避力は据え置きの450万能機」といったところ。

-''ラゴゥ''(コスト420)
--前作からの解禁機体。四足獣型の異形のMS。&s(){ゾイドとは違うのだよ、ゾイドとは。}
--スピードがあり燃費も良い、地上を滑走するようなブーストダッシュと、幅広で引っ掛けやすいメインが強み。機動力で位置取りをしつつメインを引っ掛け堅実にダメージを取っていく戦法に向く。発生が早く迎撃に向くサブ射も持っており、援護機と侮って近寄ってきた相手にも一泡吹かせられるだけの性能もある。
--全国大会ではプロヴィデンスのベストな相方として「プロヴィ×ラゴゥ」のコンビが猛威を振るった。
--欠点はいわゆる地走型機体のため独特の操作、立ち回りが求められること、メイン・サブで弾数を共有しているため弾数管理に気を使う。

-この他、分かりやすい基準や使用率という点では上記に一歩劣るが、ブリッツガンダムやレイダーガンダム、アビスガンダム、指揮官用ゲイツ等が「絶対に放置厳禁」「使い手次第では暴れ回る」など要警戒機体としてしばしば挙がる。

#endregion
#region(選択肢になりうる低コスト機体)

-''ウィンダム(ジェットストライカー)''(コスト280)
--コスト590の定番相方。機動力がコスト不相応に高く(中コスト上位~高コスト並)、590の足回りについていったり、その足回りで敵の高コストに狙われてもある程度は自衛できる。
--武装もBR・バルカンに加え特殊射撃の高速ミサイル弾幕とそこそこ充実しており、格闘も低ダメージだが280全体で見ればそこそこ。低コストゆえに全体的に低火力で決め手には欠けるが、十分見合った性能を持つ。
--ちなみにウィンダムは''核弾頭を装備している機体''も存在するが、こちらは見た目通り''今作屈指のネタ機体''なので忘れてもらって構わない。

-''バクゥ''(コスト280)
--ラゴゥの特徴をほぼそのまま引き継いだコストダウン版。レールガン装備かミサイルポッド装備を選べる。
--レールガン装備は基本的にはラゴゥの相互互換。ラゴゥほどの性能はないがラゴゥに近い立ち回りが可能。発生の速いサブ射も同様。
--ミサイルポッド装備は前作からテコ入れがされ「ミサイルが必ず2連射される」という強化を受けた。これにより「当たりさえすれば強制ダウンが取れる」「初段を外しても次弾が当たる」などの独特の強みを手に入れた。また、ブレイズザクのサブ射撃のようにミサイルを拡散発射する特射も手に入れた。
--ただし、両者とも武器が実弾属性なのでビームに消されやすく、撃ち切りリロード式なので「必ず攻撃できない時間が生まれる」のがネック。ミサイルポッド装備は武器の弾速が全体的に遅いため素早く相手をカットしたい局面で間に合わない、という弱点も。

-''ジン・ハイマニューバ2型''(コスト280)
--原作では出番は少なかったものの印象的な活躍を見せた侍のような機体。アッシュに次ぐ高性能なステップをはじめとする足回りの軽さと、優秀な格闘が特徴。
--格闘はどれも攻撃回数は少ないが、コスト不相応の高性能。どれも素早く終わり、攻撃時間に比べてダメージも高い。特に前格闘の突きは「伸びは絶望的だが神速の発生かつ強判定」と恐ろしい性能で、相手にもよるが高コストの格闘さえ後出しで潰せる。
--さらに特徴的なのが、刀を構え、相手の格闘とかち合うと高威力の反撃を繰り出すサブ射撃「カウンター」((特殊格闘でも微妙に性能の差異があるカウンターが出せる。))。発生が速い他、反撃の威力は''同コスト帯の覚醒コンボ並。''完全に足を止める上反撃技が発生するタイミングもシビア、かつ射撃には無力なため超ハイリスクではあるが、判定・発生を問わず格闘とかち合いさえすれば反撃を返せる。&br()当然このカウンターは覚醒中はキャンセルでき、カウンター始動の覚醒コンボも可能。そのダメージは推して知るべし。
--反面、射撃は弾数の少ないビーム突撃銃3発のみ、CSの3連射もチャージ時間が長い上に性能もそれなりレベルと、射撃戦は「最低限できる」レベル。勝つためには、的確に格闘を当てていく必要がある本作屈指の職人機体。

-''ゾノ''(コスト280)
--前作からコストダウンして復活した、ゴッグの血を受け継ぐ重量級水陸両用機体。前作では「長所はあるが総合するとコスト不相応な性能」と言われがちだったが、本作では高コスト並の装甲と破壊力を持つパワー系の機体として帰ってきた。
--横幅が広く引っ掛けやすいメインと援護に使いやすいサブの魚雷連射で射撃戦ができ、格闘性能も中コスト並。何より特筆すべきは格闘コンボの破壊力で、ワンチャンスからの破壊力は同コスト帯でも屈指。~
SPEED覚醒中の横初段4回コンボは上記Sインパルスと同じく300以上のダメージ&攻め継続とコストの概念が壊れる超破壊力を誇る。
--弱点は、その攻撃性能と引き換えに喰らい判定が大きい上に機動力があまりにも遅いということ。また射撃は当てやすいもののメインの補正率が異様にキツく、相方とのクロスや射撃始動の覚醒コンボの威力が伸びにくいという地味な欠点も。
--水陸両用属性のため、水中ステージでは機動力のハンデが完全に無くなりコストをぶっ飛ばした強さを発揮できる。

-''アッシュ''(コスト270)
--全体的に低評価・没個性のコスト270の中でも極端に尖った性能を持った機体。派手なライトグリーン×イエローのカラーリングから通称は「ケロロ」。
--ブーストも空中性能も劣悪の一言だが、590コスト以上の全機体の中でもトップクラスに優秀な地上ステップと迎撃に適した武装を持つため、受けに徹せば高コスト相手でも相当粘る事が出来る。
--そのため相手の高コスト機体をアッシュで足止めし、相方の590機体(もしくはタイマンに適した450機体)がもう一機に集中するという分断戦術が十分に現実的な選択肢となる。
--コスト270なので、590と組む場合は耐久値が大きく不利となる。性能を十二分に活かすにはSインパ等の450格闘機と組んで擬似タイマン状況を作って戦場を荒らすという型破りな戦略を要求される。

但し基本的には機体性能が中コスト帯からワンランク低くなっているため完全に玄人向けとなっている。

#endregion
#region(評価が低いと言われがちだった機体)

-''エールストライク''(コスト450)
--前作ではARFの「A(''A''ile)」を担当するスタンダードな万能機であったが、ルージュ・フォースが強化されたのに比べて''何故かエールだけは性能がほぼ前作据え置きどころか、弱体化している。''
--BR・バルカン・機動力などの性能は設定上同一機体のルージュと遜色ないが、残る格闘が''ルージュ・フォースに殆どの面で劣っている。''
--その象徴といえるのが「飛び上がりつつ斬り上げ、サーベルで踏み込みつつ一閃する」という内容の特殊格闘。これが異常に繋がりにくい。&br()普通、各機体の格闘はボタン連打すれば自動的に繋がってくれるのだが、エールの特格は異様にスカりやすく、目押しをしないとコンボにならない。その上、覚醒すると''今度はモーションが速すぎてスカる''。「一段目をBRCで止めれば…」と思うかもしれないが、''そのBRCでさえ安定しない''。
--BD格闘の切り抜けは「''一度宙返りしてから踏み込む''」アクションになっており、生ではまず当らない類の魅せ技。暴発したら反撃は免れない。一応SPEED覚醒時のコンボに組み込めば高威力・カット耐性抜群・''超Stylish''と三拍子揃っているので特格と違って死に技ではないのが救いか。
--さらに、''水中にいるとN格闘の最終段と特格がコンボ非確定になる''。受け身の精度が高いCPUに放つと確実に抜けられて反撃される。
--結果、万能機としてそつなくまとまったイージス(''A''egis)にARFの「A」の座を奪われ、弱機体に転落することに。&br()しかし、腐っても基本性能はルージュと同一で、派生が多く状況に応じて様々な選択肢が取れるN格、伸びに優れルージュほどではないが隙の少ない横格や密着レベルの至近距離では発生の速さで大概の格闘を潰せ、受け身狩りも狙える前格など武器は持っているので戦えなくはない。

-''ドムトルーパー''(コスト450)
--ラゴゥのような滑走タイプのBDに加え、正面からの射撃武器を無力化するバリア「スクリーミング・ニンバス」を持つが、全体的に挙動が鈍重で当てられる射撃に乏しく、ラゴゥと同じくフワステ合戦も苦手。結局、似たような武器のラインナップのカラミティを使う、という結論になりがち。
--ただしカラミティと違いそこそこの性能の格闘を備えているため、スクリーミング・ニンバスを生かしてメイン射撃のバズーカや格闘を押し付ける戦いができれば勝機はある。

-''ブレイズザクファントム''(コスト450)
--連続発射するため隙は大きいがそれ以外の性能が高水準なCS(ミサイル連射)と、横方向に拡散するため牽制として優秀なサブ射(ミサイル一斉射撃)が優秀で機動力も万能機であるルージュ・フォースとほぼ同一な援護寄りの万能機。しかし、何故か耐久値が550と低い。これは''コスト420の平均体力以下''で、ゲームスタートの時点でダメージレースで不利を背負う。
--加えて「高性能CSの代償かBRの弾数が少ない」「格闘性能は射撃機水準で接近戦に弱い」など耐久力の他にも細かな弱点が目立つ。射撃で足を止めやすいのと低耐久が嫌な方向に相乗効果を発揮してしまっている。一応、エールと同様に戦えない機体ではないし、僅かだが万能機より機動性に優れ、独特なミサイルを活用されると強敵には成り得るのだが、いかんせん求められるスキルが高過ぎて(悪い意味で)「職人向け」と敬遠されてしまう事に。

-''ザクウォーリア''(コスト420)
--一言で言えば''「ストライクorデュエルでよくね?」''という器用貧乏な機体。
--ストライク・デュエル同様BRは使えるが、ストライク・デュエルと比較して全体的に挙動が重く(特にBDの立ち上がり)、さらにサブ射のクラッカーが「射程が赤ロック以下」「入力すると足が止まり、さらに自由落下を始めてしまう独特の挙動」「当たると連続ヒットして相手を拘束するが、自力での追撃は困難」とクセがありすぎる。
--格闘は威力は高く、横格の性能は同コスト帯では優秀ではあるが、リーチが短い上にどの格闘も動作が鈍重でカットされやすい。「N格闘のダウン値配分が独特で覚醒コンボのダメージが伸びやすい」という利点はあるが、普段の使い勝手の悪さと比べると微々たるメリットである。
--前作機体の解禁前はストライク・デュエルの代替機としてある程度使われていたが、ストライク・デュエルが解禁されると一気に対戦シーンから姿を消してしまった。

-''グフイグナイテッド''(コスト420)
--コスト450のハイネ専用グフのコスト調整版。コストが減った分色々と弱体化されているのだが、その弱体化がコストが下がったことを考慮してもひどい。
--相手の横ステップを潰すことができるサブ射のスレイヤーウィップは健在だが、「機動力が全体的に下方修正され、グフ元々のロック距離の短さとダメな方向に噛み合っている」「メインがマシンガン系で牽制はしやすいが着地が取りにくい」「サブ射・特射の射程が短縮、さらに『格闘→特射(ウィップ捕縛)』のキャンセルルートが消滅してコンボ能力が激減」「格闘が劣化」など、あらゆる要素が弱体化されている。
--特に格闘は、ハイネ機が「発生、伸び、踏み込み速度に優れ判定も広く、リターンの少なさ以外は優秀な前格のテンペスト一閃」「素早く終わる上にフィニッシュの斬り上げで大きく動くためカット耐性も高く、斬り上げからサブ・特射でさらにダメージを伸ばせる横格」と格闘機らしい優秀さだったのに対し、420版はそのどれもが劣化。特に優秀な前格を失ったのが痛い。
--一応「回りこみ・伸びが420としては優秀な横格闘」「攻撃時間が短くなり、唯一ハイネ機から強化された特格のウィップ乱舞」など評価できる要素はあるものの、多くのプレイヤーからは「420で格闘重視が使いたいなら指揮官用ゲイツを、マシンガン機が使いたいならシグーの方がいい」という評価をされることが多い。

-''ウィンダム(ネオ機)''(コスト420)
--コスト420としては優れた機動力に加え、射撃武器も優秀。しかしそれを持って余りあるほどの450という低耐久が足を引っ張る。これは''420の下である280を通り越して、270コストの平均値に届く脆さで、下位コストの通常版ウィンダムより低い''。上記のブレイズザク以上に被弾の許されない非常にシビアな機体になってしまっている。
--加えて、何故かN格闘→特格派生と、横格の2段目がスカりやすい。無論スカったらほぼ反撃確定なので、''ワンチャンスが逆に大ピンチになりかねない危険性を秘めている''。
--武器はBR、動きながら撃てダウンも取れるシールドミサイル、援護に向く特射のミサイルと充実しているので、それを活かしつつ被弾を極力避けるシビアなプレイングが求められる。結局、「こんなリスクを背負うぐらいなら普通にストライクorデュエル使う」という結論になりがち。

-もちろんこれらの機体でもやりこみや立ち回りで補う事は可能である。&br()この他の機体も各機体ごとに色付けが濃くなっており、それぞれの強みと個性はかなりバラけている。


#endregion

-いずれの機体も何かしらの特徴や強みはあり、機体の格差以上にやり込みが勝敗に関わるゲームバランスになっている。
-他、スピード覚醒時のめまぐるしいスピード下での戦いや、覚醒ゲージの仕様変更に依る戦略性の上昇は概ね評価されている。

**問題点
-''覚醒がスピード一択''
--三種類の覚醒の特徴は前述した通りだが、「スピード」は回避性能および当てられる状況へ持ち込む力の圧倒的な上昇ののみならず、モーションのキャンセルを駆使した格闘コンボも存在し火力も他覚醒に劣らないため、攻防共に圧倒的な性能となっている。コンボの威力だけならパワー・ラッシュも負けていないのだが、先程も述べた通りパワーはデメリットを抱えており、ラッシュは強化の恩恵が薄く攻撃機会及び防御面の上昇は無いため、どちらもスピードに対抗できない。
--この点はロケテの段階から散々指摘されていたにも関わらず、結局調整されることはなかった。

-''グリーンホーミング''
--概念的には、通常は誘導がかからない射程外(照準が緑色で表示される状態)からの射撃にも誘導がかかってしまうテクニックだが、多くは元々誘導を持つ武器が凶悪化すると捉えてもらえれば間違いない。一部のチャージショットや砲撃機の赤いビームがその代表で、中でもフリーダムやフォビドゥンのサブ射に至っては''まるで生き物かと思えるほど誘導''する。太いビームに「殴られる」光景も珍しくない。
--射程距離の意味がなくなる事からバグではないのかと騒がれたが、全国大会で突っ込まれた際に開発スタッフは''「仕様です」''と公式に認めてしまった。
//--''「本来誘導のかからない射程外からの射撃にも誘導がかかってしまう」事が「仕様」だというのか((本作にはマルチロック攻撃という2機同時攻撃可能な武装が存在する。これが片方射程外でも明後日の方向に弾が飛ばないように誘導するようにした結果、普通の武器でも緑ロック誘導がかかるようになってしまったのではないか、といわれている。てか、ようするにバグだよね?))。''
//--この現象をバグではなく「仕様です」と説明したが故に後の作品『EXVS』にて照射ビームバグ が修正されるまで横行してしまうという事態になってしまった((対戦相手に問い詰められてもこの一件により「バグ技ではなく仕様」という言い訳が通らなくもないため。))。

-''解禁機体によるゲームバランス崩壊''
--稼動当初は多彩なコストによる白熱した戦いが繰り広げられ、アーケードゲームでも歴代最高のバランスと評されていたが、vsシリーズ伝統の稼働後順次開放されていく隠し要素の解禁に伴って一変した。具体的には''ロケテでの調整をしなかった''為か、ゲームバランスを壊している機体が跋扈してしまう事態を招いた。
--稼動当初のバランスの良さと下記に挙げる特に猛威を振るった機体が隠し機体であった事から、きちんとロケテを通せば回避できた筈だとする声は多い。

--ランチャーストライクガンダム
---前作ではぱっとしない性能であまり使われる事のなかった「対艦バルカン砲」がアッパー調整を受け、なんと砲撃機共通の近距離戦という弱点を完全に覆すというとんでもない凶悪な武装に。これにより本機は前作の「職人機体」という位置から「厨機体」という不名誉な位置に移動し、''バルカンストライクガンダム''と皮肉られる事となった。
---対戦で砲撃機を使いたい場合は他機体を使う((同コストでは似たタイプである「太いメイン射撃+照射CS」を持つ機体ならBインパルスやガナーザクウォーリアがいる他、別タイプの射撃機でもバスターやカラミティ等がおり選択肢は十分多い。))事が推奨され、どうしてもLストを使いたい場合は対戦前に対艦バルカン砲の不使用を宣言したり、装備箇所に因んでパイロット名に「カタバルフウイン(肩バルカン封印)」とする等、対戦の摩擦を減らす試みも行われていた。無論、ここまでするくらいなら他の射撃機を使ったほうがマシであるが。
--ストライクノワール
---当時配信していたWebアニメからのスポット参戦機体。通称「側転撃ち」と呼ばれる攻防一体の攻撃技が猛威を振るった。シリーズ初の着地キャンセルに使える射撃技である事、連射する弾幕の一つ一つが「銃口補正をする」「誘導を切ってもまた再追尾する」「手軽にダウンを奪える」など凶悪な長所を揃える為、プレイヤーからは側転撃ちの連発で回転しまくる姿から、''ストライクマワール''という蔑称で呼ばれる。
---Lストと違い似ているタイプの機体が存在しないため、どうしても使う場合は「グリホ横特射撃を控える」という暗黙のルールを守る必要がある。
---赤ロック距離が短いため、元々は接近戦主体の機体としてデザインされている。ある意味''グリホバグの一番の被害者''とも言える。
--プロヴィデンスガンダム
---解禁直後からの不動の最強機体。上記二機種のようなお手軽最強機体では無いが、高い機体性能と、この機体の代名詞ともいえるオールレンジ攻撃のドラグーンは熟練者が使うとまさに凶悪の一言に尽きる。コスト的にも高い安定性を誇っており、全国大会の決勝戦がプロヴィデンスラゴゥのミラーマッチ、ベスト4の片割れもプロヴィデンス絡みという有様だったと言えばその強さが分かりやすいか。
---数少ない弱点として「横格闘の性能が他560に比べて劣る(初段性能が微妙、SPEED覚醒のコンボで横>横が非確定等)」という点が挙げられるが、その他の性能を持ってすればあってないような問題。
---ちなみに、上記のスピード覚醒を利用してサブ→ステップキャンセルを繰り返し''立ち状態のまま高速移動ができる''というテクニックが存在。通称''さいたまっは''。((プロヴィデンスがその姿から当時流行っていたアスキーアート「さいたま(某政党のシンボルマークの改変)」と呼ばれていたことから名付けられた。))普通にBDするより遥かに速く動けるため、使いこなせば奇襲や離脱にも活用できる。((このテクニック自体は足を止める武装を持つ機体なら理論上可能であるが、空中に浮いてしまうとできないため、空中に浮かないサブ射撃(入力にブーストが絡まないので特射・特格より入力が安定する)を持つプロヴィデンス・レジェンド・バスターなどがやりやすい。))
--水中適応機種
---解禁要素ではないが、「水中では機体の速度や行動が遅れる」仕様により、これを軽減できるアビスガンダム・ゾノ等の水中適応機種が海洋ステージで猛威を振るう。''ランチャーストライクやノワールを使ってやっと五分''と言わしめるほどであり、要するに強力な水中適応機種+海ステージで乱入されたら基本的に勝ち目ゼロ((勿論グーンのような例外もいるにはいるが。))。

-''やや理不尽なCPU専用ボス機デストロイガンダム''
--プレイヤーが搭乗できないアーケード専用機体だが、矢鱈と硬い上に「MA形態に変形すると射撃が一切効かなくなる」「ストライクフリーダムですら逃げ切れない超誘導・高速・高威力のCS射撃を乱発」という機体。これ自体は単体なら対処できるが、敵の僚機と重なって理不尽な展開が多い((損害に構わず突撃する上、デストロイガンダムも誤射を気にせずCSを乱発する為、COMのコスト1/2仕様と悪い意味でマッチしている。))。一部ルートでは同時に複数出現し、ほんの少し運が悪かっただけでゲームオーバーとなる事も…。アーケード派のプレイヤーに幾度となく苦渋を舐めさせた調整不足の一角。
--格闘やシールドを持たない機体でプレイしている場合はまさに悪夢。腕より機体の相性がものを言うバランスになってしまっている。
--逆にジャスティスやプロヴィデンス等、強烈な単発格闘を持っている機体なら張り付いて連発することで安全に倒せたりする。

-対戦ステージ
--前作に比べ、デフォルトで選ばれることの多い対戦ステージに、起伏や障害物がないまっさらな地形が多い。総じて攻めにくく、中距離以遠での待ちが強い機体がやや有利になってしまっている。
---余談だが、以降の作品でもこの傾向が見られることが多い。

-コスト帯について
--本作では590,560,450,420,280,270,200のコストに区分されているが、ガチ対戦となると560~420以外の機体はあまり出番がない。
--最高コストである590帯は主役クラス機((原作アニメの終盤に登場したデスティニー・レジェンド・ストライクフリーダム・インフィニットジャスティスの4機。))だが、「落ちた機体の総コストが1000以上になると敗北」というシステム上、チームとして安定するには相方がコスト280以下の機体に限られてしまう。特に「560+420」のチームに比べ「590+280」のチームは相方の差が大きく、そして590機体にこれを補える程の性能が無い。
---中でもデスティニーはBD速度やチャージショットなど一部の性能こそトップクラスであるものの、''BD持続が非常に短い為に折角の速度が活かしにくい、メイン武装の弾数が極端に少なくリロード速度も凡庸、赤ロック距離が極端に短い((グリホバグによりチャージショットは恩恵を受けたものの、それだけである。元々の誘導も強くないので恩恵も常識的範囲でしかない。))、威力は高いが動作時間が長く隙だらけの格闘''など多数の欠点を抱えた機体となっており、下手をすれば「下位コストであるアカツキ(オオワシ装備)の劣化版」とまで言われてしまっている。
---590機体には「450と組み、450側が2回落ちる(590は落ちない)」という尖った戦法はあるが、その立ち回りを実現できるのはストライクフリーダムのみといわれており、余程のプレイヤー同士でなければ実用的ではない。
--590が上記通り560とそこまで変わらないため、280以下のコスト帯はガチ対戦では大半の機体が出番が無い。
---数少ないガチ対戦で使える低コスト機体は上記通り無いわけではない。特にジンHM2やゾノは420機体とは違う尖った特徴を持つ機体なので、ストフリやインジャと組めば個性的な戦略を組むこともできる。(かなり玄人向けなのは違いないが)
---270機体は原作無印SEED時代の量産機やその改修機が集中し、耐久力がさらに脆く、ブーストやステップ性能で偏った機体が多い傾向がある。最大の欠点が高コスト機と適したチームを組めない点で、590機体と組める280帯と違いCOM戦でも厳しい戦いを強いられる。また、機体の脆さは体力調整が基本戦略の一つであるシステム上かなり響く。その上アッシュ以外は450・420と似たようなコンセプトのはあまり特徴の無い劣化型機体((ほぼ廉価版万能機のM1アストレイ・ダガーシリーズや指揮官用ゲイツとコンセプトが全く同じなゲイツ等。))が殆ど。
---200機体については機体数も少なく、弱さよりコストシステムの問題であるため省略。中でもグーンはもはや公式ハンデ機体・''マスコット''の域。
--なお、前作に引き続き低コスト機体が2落ちできる「590+200+200」「450+270+270」「420+280+280」といった組み合わせは可能だが、やはりガチ対戦ではあまり活用できない。
--これらの反省か、次回作のガンダムVSガンダムはコスト帯の整理、オーバーコストの導入による高コスト一強を崩すなどの試みが導入されることになる。

**総評
欠点の項の通り調整不足な所があるものの、このゲームは断じてクソゲーの類ではない。&br()
むしろ''良作・名作''に相応しい出来であり、今も多くのファンに支持されている。&br()
ゲームそのもののスピード感に加え、機体それぞれに与えられた長所を生かしての駆け引き、わずかな隙を巡っての機動戦闘、そして覚醒による逆転の可能性が、このゲームを凡作ではなく名作に昇華させている。&br()
&br()
vsシリーズ全てに言える事だが、モビルスーツの動きが非常に秀逸で、ガンダムファンなら是非ともプレイして堪能してもらいたい。&br()前作に引き続き、特にバンクシーンの多かった原作アニメに比べてとにかく機体のモーションが作りこまれており、小気味良く動き回ってくれる((月面宙返り(ムーンサルト)から相手を切り伏せるFインパルスや、縦方向に回転し二刀流でメッタ切りを繰り出すセイバーなど))。&br()それに加え、なんと''原作で登場キャラクターを撃墜させた格闘攻撃のアクションまでほとんど網羅している''((無印SEED最終回でプロヴィデンスにトドメをさしたフリーダムの突撃や、ハイネのグフを背中から両断したガイアの突進攻撃など))所にスタッフのこだわりを感じずにはいられない。&br()それ以外にも、特定の相手にのみ用意されている専用の覚醒セリフ等、原作を知っているだけでニヤリとできるネタの宝庫である。

//''君の好きな機体で、筐体の向こうのライバルを打ち倒せ!''~
//相手に上記壊れ機体がいたらこんなこと言ってられない気が。
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*機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II PLUS
【きどうせんしがんだむしーど ですてぃにー れんごうばーさすざふとつー ぷらす】
|ジャンル|チームバトルアクション|&amazon(B000I79S6W)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|バンダムナムコゲームス|~|
|開発元|カプコン|~|
|発売日|2006年12月7日|~|
|定価|7,140円(税込)|~|
|廉価版|GUNDAM 30th ANNIVERSARY COLLECTION&br()2009年12月17日/2,800円&br()PlayStation2 the Best&br()2010年6月3日/2,800円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
今も探せば様々なゲーセンで筐体を設置しているが、PS2で家庭用移植版が発売されているのでこちらもお薦めしたい。アーケードモードに加え新たなモードや新規ステージが追加されている。

**概要(PLUS)
-対戦におけるスピード覚醒一択の状態は修正されなかったものの、CPU戦の豊富なシチュエーションが更に増加した事によりパワー覚醒やラッシュ覚醒の地位が相対的に向上。&br()勿論、前作同様に画面分割で二人プレイも可能で、対戦から協力まで幅広く楽しむ事ができる。

-新規機体として原作に登場したザムザザー、ゲルズゲー、スピンオフ作品から出場のスターゲイザーの他、ディアッカやハイネ専用ブレイズザクファントム、量産型アッシュなどの専用機・量産機が追加。&br()これらは一見既存機体の水増しにも見えるが、その実かなりの個性化が図られている。((単なるカラバリに見えるブレイズザクファントムもブーメランとコマンドガードで接近戦重視のハイネカラーや、手動リロードのライフルで射撃戦に特化されたディアッカカラーという感じ。))&br()ちなみにスターゲイザーは原作では「非武装」だったため、『フラッシュマイン』という設置・起爆型のゲームオリジナル武装がメイン武器となっている。
--特に連合軍大型MAシリーズは人気が高かったため、多くのファンに歓迎された。
--ザムザザーとゲルズゲーはMAではあるものの挙動はMSに近く、アーケードモードでも使用可能。
--また、家庭用限定の特典としてデストロイガンダムが対戦でも使用可能に。

-新規パイロットとしてスウェン・カル・バヤンとソル&セレーネ、オペレーターにもギルバート・デュランダルが追加された。

-BGMに「焔の扉」「黒い波動」などが追加されたが、「深海の孤独」「運命の扉」などが削除された。そのため一部演出がAC版と異なっている。

-キャラクターやMSのデジタル絵を見られるギャラリーモードや、サウンドモードなどのおまけ要素も追加されている。&br()本作に限らず『vsシリーズ』のサウンドはテレビアニメのものをそのまま使用しているため聴き応えがあり、ファンにとってはコレクションとしての価値も充分にあるだろう。

-前作はコンシューマ向けのモードが無かったためにボリューム不足が否めなったが、今作はストーリーモードともいえるP.L.U.S.モードによってキャラゲーとしても十分面白い出来になっている。
--原作再現ステージに加え、主人公が過去の戦場で戦ったり原作での敵を仲間に出来たりするIFシナリオも多く用意されている。
--プレイヤーはシン・アスカとなり各ミッションを進めていく。メイン画面はシンを中心とした相関図となっており、シン以外のキャラにそれぞれそミッションが設定されている(全体の進行度に応じて解放される)。
--各キャラクターには「信頼度」が設定されており、これを高めることで偵機として出撃させられ、最高になるとシンの代わりにプレイヤー機として操作することもできる。ちなみに、信頼度を上げると相関図上の立ち絵が変化する(エクステンデッドなどはもはや別人)。
--信頼度は普通に一緒にミッションをクリアするほか、敵であろうと自分が攻撃を当てなければ上昇する。そのため、敵メインキャラを攻撃しないでクリア可能なミッションを繰り返せば、敵対中でも信頼度を上げられる(撃墜してしまうと一気に下がるが)。
---流石に普通にやってそれは難しいので、敵キャラと一緒に戦うIFミッションで上げるのが正道である。
--信頼度が高いと敵であっても共闘してくれ、逆に低いと敵側へ寝返ったりする。
--あるステージでは信頼度の高いキャラが味方増援に、低いキャラが敵増援に現れるが、これを調整で極端にすることも可能(全てのキャラを味方にして敵をフルボッコ、または自分一人だけで全キャラを完全撃破等)。

-なお、前作のPSP版は半年後に発売されているが、今作のPSP版は発売されなかった。

*続編
次作『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム]]』は極悪極まりないゲームバランスとなってしまい、評価は悪い(不安定判定)。~
…この作品と毛色は全く異なるが。