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F1 センセーション - (2014/10/07 (火) 01:43:11) のソース

*F1センセーション
【えふわんせんせーしょん】
|ジャンル|レーシング|&amazon(B000068HYR)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|発売日|1993年1月12日|~|
//|定価|-|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**概要
-コナミ最後のファミリーコンピューターオリジナルタイトル。
--本作以後、ディスクシステムからの移植版を三本リリースしている。
-当時F1の競技者団体だったFOCA（Formula One Constructors Association）及び、日本国内でのF1関連の権利を保有していたフジテレビとライセンス契約を結んでおり、実際の参加企業/ドライバーが実名で登場する。

**システム
-好きなサーキットで自由に遊べる「FREE RUN」と、実名ドライバー達と争い、最速を目指す「GRAND PRIX」の二種類のモードから選択する。
--GRAND PRIXはパスワード方式だが、電源を切らない限りはメモリ上でセーブされるため、電源を落とすまではパスワードをメモする必要は無い。
-どちらのモードを選んでも、レース前に、様々なセッティングを行う。
--コースは全18種類。全コースすべて癖の強い構成をしており、いわゆるレースゲームにありがちな「楕円形の初心者向けコース」は無い。
---イタリアコースが幾分初心者向けの、カーブの少ないコースになっているが、それだけに後述のマシンセッティングが重要視される。
--プレイヤーはマクラーレン/フェラーリ/ウィリアムズ/ベネトンといった、当時の現実のF1における強豪4チームのマシンから一つを選択できる。同時に、マシンの配色もある程度弄る事ができる。
--マシンをプレイヤーの好みにセッティングする事ができる。
---マシンにはWING/TIRE/SUS./SHIFT/GEAR/ENGINE/BREAKの7箇所のパーツを交代する事ができる。パーツは加速度/最高速度/グリップに影響する。
--BGMを好みの4曲から任意に選択できる。
-レース中は比較的普通の主観視点擬似3Dレーシングだが、特異なシステムは以下の二つ。
--レース中、カーブで極端に曲がる/接触するなどのトラブルで、マシンにダメージが蓄積される。ダメージがたまるとそれに伴い性能も落ちていく。
--コースにあるピットに入ると、パーツを新しい物に交換できる。交換する際、ある程度ならばパーツを任意に変更できる。
---パーツ交換中も時間は経過するため、順位は低下する事になる。交換にかかる時間はパーツの数や種類によって変化するため、パーツの損傷を避ける操作も重要になる。

**長所
-FC最後のオリジナルタイトルなだけあって、グラフィック/サウンドともに秀逸。
--選択できる全4曲のBGMはどれも1ループが長く、評価も高い。
--グラフィックは、本作がいわゆる正統派レーシングなのでいまいち派手さに欠けるが、臨場感を味わうには十分なクオリティ。
-[[F-1スピリット]]とから続くマシンカスタムレーシングの血筋を色濃く受け継いでおり、プレイヤーによって、マシン調整による戦略性を生み出している。
--黙っていても燃料・タイヤは消耗する。そのため、比較的1週の長い本作のコースでは、2週3週する場合はどうしてもピットに入らなければならない。~
ピットに入る回数を極力減らすか、全力疾走して一気に順位を上げ、タイヤ交換だけですませるかと、好みに応じてセッティングを調整できる。
---コースによってはかなりの急ハンドルを必要とするため、タイヤの消耗が激しくかなりの勢いで消耗してしまう。これもまたジレンマ、戦略性につながる。
-ピットシステムにより、空気または唯の障害物になりがちな敵車両も、「ライバル」として常にプレイヤーが意識しなければならない存在として個性を発揮している。
--レースゲームにありがちな、ライバル車両の最高速度が遅く、周回遅れが障害物となって前方にいたり、理不尽なワープで出現したりといった事は無い。~
独走しているとピットで追い抜かれ、ライバル車両は障害物としてごく自然な状態で前方から出現する。

**短所
-FC末期のタイトルなだけあって出回りが悪い。プレミア……とまではいかないが、現在も定価の半額以上で取引されている。
-難易度が高い。システムにもある通り、コースが全体的に複雑で、一週ごとにピットに入ってタイヤを交換しないとまともに走れない条件すらある。
-このジャンルにおける宿命だが、地味。FCのレースゲームでは当然ではあるが、対戦モードもない。

**総評
　FC最後のオリジナルタイトルなだけあって、コナミが今までFCで培ってきたグラフィック/サウンドの技術が結集しており、システムもMSXの頃から受け継がれてきたマシンカスタムレーシングシステムを発展させ、戦略性と結びつかせた作品。その完成度はFCタイトルの中でも頭一つ抜けて高い。~
　非常に出来の良い優れたタイトルだが、いかんせん地味である。リリース時期が末期なのもあって、世に出回った本数は多くなく、知名度も低い。本作はFC屈指の完成度を誇るレースゲームではあるが、ハードがFCであった事が最大の欠点になってしまっている。