*RULE of ROSE 【るーる おぶ ろーず】 |ジャンル|サイコミステリーアドベンチャー|&amazon(B000BX2Q5S)| |対応機種|プレイステーション2|~| |メディア|DVD-ROM|~| |開発元|パンチライン|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |発売日|2006年1月19日|~| |定価|6,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|なし|~| |ポイント|陰鬱な世界観&br()後味の悪い結末&br()ロリコンホイホイ|~| **ストーリー 1930年、イギリス。ある夜、ジェニファーはバスの中で謎の少年から絵本を手渡され、森の中へと誘われる。~ ジェニファーが少年の後を追いかけていった先は、ローズガーデン孤児院。そこでは「赤いクレヨンの貴族」と呼ばれる階級制度を作った少女達が支配していた。~ そこでは、子どもたちによる、バラの掟に縛られた、赤いクレヨンの貴族の社交界があった。毎月薔薇の姫からお達しがあって、貢ぎ物を探してこなくてはならない。~ それは蝶であったり、ウサギであったり、だんだんとエスカレートしていく……。 **システム -お使いゲーム --基本的には「少女たちから依頼されたアイテムや人物を探してアイテムを入手し、依頼主に渡す」という、ありふれたお使いゲームである。~ その中で「探索パート」と「戦闘パート」に分かれている。戦闘では探索中に見つけた武器(フォーク、ナイフ、鉄パイプ等)で応戦することができる。 -犬 --ストーリーを進めていくと、ブラウンという犬と行動を共にすることになる。非力なジェニファーにとっては頼もしい味方であり、アイテム探索もしてくれる。~ **登場人物(メインキャラクターのみ) -ジェニファー~ 主人公。非力で不幸で気弱な19歳。バスの中で少年に出会ったことを機に、不思議な世界に迷い込む。貴族の位は最下層の「びりっけつ」。 -ブラウン~ ジェニファーが拾った犬。唯一の味方。 -ダイアナ~ 勝ち気なお姫様。「赤いクレヨンの貴族」のリーダー。肩書きは「こうしゃくふじん」。気が強く、高慢で身勝手な性格。右腿に包帯を巻いている。 -メグ~ 賢そうなお姫様。常にノートを手にしている優等生タイプの眼鏡っ娘。肩書きは「だんしゃくふじん」。ダイアナに付き従い、異常なまでに慕っている。 -エレノア~ 冷ややかなお姫様。ショートカットの無口な少女。肩書きは「はくしゃくふじん」。無口で何を考えているか分からない、冷めた印象を与える少女。空っぽの鳥かごを大事そうに持っている。 -アマンダ~ 小さな心のお姫様。歯に矯正器具を付けた、ミシンが好きな太った少女。肩書きは「ひんみん」。冒頭ムービーで口紅を塗りたくる姿が印象的。~ 同じ下層階級扱いだが自分の方が優位と思っており、執拗にジェニファーに絡んでくる。 -ウェンディ~ 寂しがり屋なお姫様。病弱だが、優しく健気な性格。唯一ジェニファーと友好的に接する少女。「ピーター」という名前の兎の世話をしている。 **評価点 -美麗なオープニンググラフィック --白組が担当したオープニングに関してはプレイステーション2としては非常に美麗である。 --そのオープニングはこちら。 #region &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=r3BSPqjAio0) #endregion -サウンド面 --曲もただ美しい旋律を奏でるだけでは無く、音色の中に時折入る狂気のような不協和音と、ゲームの盛り上がりに一役買っている。残念ながら、サントラは国内未発売である。 -シナリオ --ネタバレになる為書けないが、結末としては後味の悪いものであり、全ての伏線が回収されて謎が解けて万々歳というストーリーでは決してない。~ だが、その点が逆にファンを魅了し、ネット上では考察サイトが多く開設されている。 **賛否両論点 -陰鬱な世界観 --子供による暴力やグロテスクなシーン、同性愛や近親姦を仄めかす表現が多く含まれており人によっては大きな不快感を催す。 --例えば&bold(){足をグルグル巻きにされ、逆さ吊りの人魚に見立てられた少女が突然降ってきて嘔吐物を吐いて攻撃してくるボスキャラ}、孤児院の子どもたちが主人公を押し込めた箱に虫などの嫌悪感を催すモノを順番に入れていくというイベント、少女が少女に馬乗りなって滅多打ち等、枚挙に暇がない。 ---ただし、&u(){この陰鬱な雰囲気がたまらないという意見も多くあり、評価が非常に難しい点}である。このところはやはりプレイヤーの感性や嗜好によるところが大きいだろう。 **問題点 -操作性等のアクション面 --操作キャラの動きが鈍い、武器のリーチが短い、当たり判定がわかりづらい、その結果、袋だたきにあう、といったように、アクション面は極めて劣悪。 ---ストーリー重視のアドベンチャーの為、そこまでアクション性の重要性は高くないという声もあるが、アクションが苦手な人は何度もゲームオーバーを見る程であり、ストレスが貯まる。 -ブラウンの性能 --能力は探索のみであり、威嚇したり、噛み付くことで敵の行動を遅らせることができない。 -オプション機能 --保存機能が無いため、音量等を変えても、一度電源を切ったら設定し直し。 **総評 アクション面は劣悪と言わざるをえないものであるが、それを覆すほど魅力的な世界観・キャラクター、シナリオにハマる人はとことんハマるだろう。 **余談 -生産本数が少なく、ゲームアーカイブスでも2015年1月現在未配信の為、中古価格でも発売当時の新品価格と同等で取引されている。 -ポーランドではこのゲームについての議論が巻き起こり、教育省は暴力・性表現(同性愛的表現)が未成年者にとってふさわしいかとどうかは疑わしいとした。~ また、EUの司法大臣フランコ・フラッティーニはこのゲームを「みだらで暴力的だ」と批判した。