*ブラスターマスター ゼロ 2 【ぶらすたーますたー ぜろ つー】 |ジャンル|アクション|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/5f8bb99fd712789e2f1d4aa0a0b7d1e8da39acff8e14538e6749801a5918cc18.jpg?w=1000?w=1000,height=160)|~| |対応機種|Nintendo Switch|~|~| |メディア|ダウンロード専売ソフト|~|~| |発売・開発元|インティ・クリエイツ|~|~| |配信開始日|2019年3月21日|~|~| |定価|980円(税込)|~|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|CENTER:''[[メタファイト/ブラスターマスターシリーズリンク>メタファイト/ブラスターマスターシリーズ]]''|>| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 前作から2年越しにリリースされた、『[[ブラスターマスター ゼロ]]』の続編。~ ストーリーは前作の''トゥルーエンド''を踏まえたものである。『[[超惑星戦記 メタファイト]]』及び『Blaster Master』のリメイク的位置付けだった前作に対し、本作はその続きを描く完全新作となっている。~ **ストーリー >ロボット工学の分野で名を馳せる天才少年、ジェイソン・フラドニック。彼はある日、謎の生物"フレッド"を追って、地底世界に迷い込み、一台の車両を見つける。 > >超惑星間万能戦闘車両"ソフィア-III"。地球外のテクノロジーで作られたその車両は、地底に巣食う謎のミュータントへの唯一の対抗手段だった。 > >ソフィア-IIIに乗り込みフレッドを探す冒険の途中、ジェイソンは、ソフィア-IIIのサポートロイド"イヴ"と出会う。フレッドの探索やミュータントとの戦いで協力し合う中で、二人は絆を深めていった。そして、超次元空間でコア・ミュータントを倒し、その脅威から地球を救ったのだった。 > >――しかし、彼等に訪れた平穏は長くは続かなかった。 > >超次元空間での戦いのさなか、コア・ミュータントに寄生されていた影響で、イヴの中にわずかに残ったミュータントの細胞が彼女の体を浸蝕し始めたのだ。 > >ジェイソンはイヴの治療に尽力するが、地球では有効な治療法を見つける事ができず、新たに開発した機体"G-ソフィア"で、イヴ・フレッドと共に地球を飛び立ったのだった。 > >――イヴの生まれ故郷である"惑星ソフィア"に、きっと彼女を救う方法があると信じて。 >(公式サイトより引用) **登場人物 -ジェイソン・フラドニック --ブラスターマスターシリーズの主人公で、ロボット工学に長けた天才少年。前向きな性格はあらゆる苦境を乗り越え遂には地球を救った。今回はイヴを救うため宇宙に旅立つ。 -フレッド --謎の生物。前作はフレッドの捜索から冒険が始まった。瀕死のところをジェイソン達に助けられている。本作でも相変わらず正体は謎のままだが超時空のスキルを持ち合わせており、ジェイソンをワープさせるなど活躍する。 -イヴ --ソフィアⅢのサポートロイドで本作のヒロイン。前作でジェイソンに助け出されて共に戦って来たが、その末に件の症状にかかってしまう。惑星ソフィアに向かい彼女を助けるのが本作の目的である。外見も著しく変わり寝たきり同然でソフィアから降りる事さえも出来ないが、技術面で色々サポートしてくれる。 #region(他のキャラ達 ネタバレ注意) -権兵衛 --最初は敵として牙を剥いて来る。[[名前に竹槍と鎌投げ>いっき]]…これでピンときたプレーヤーさんはサンソフト通である。 -タエ --MA「クエビコ」サポートロイド。MAを持ってきてから事態は好転、権兵衛からは稲荷大明神の化身と思われている。 -カンナ --植木鉢の顔が特徴的な女性。MA「エイル」のパイロットであり、他にも植物と薬学に長けている。 -ケンウッド --カンナのサポートロイド、両脇のツノを生やした男性で丁寧な言葉使いが特徴的。 -ライプニッツ --ロビンマスクっぽい仮面が特徴的。MA「ガルーダ」で手当たり次第に襲撃しているらしい。サポートロイドは不明であり、つらい過去を持つ。 -ジョッキ --サングラスをかけた豪快な男性。MA「アトム」パイロットで戦い方も豪快そのもの。整備工としても優れている。 -ティセット --幼女型サポートロイド。ジョッキとティセットから飲み物からもじった名前と思われる。 --サンソフトの格闘ゲーム『わくわく7』の操作キャラの一人「ティセ」も元になっていると思われる。外見も所謂メカクレキャラという点で相似している。 #region(更に登場 ネタバレ注意) -エルフィ --MA「アンドレイア」サポートロイド。負傷のせいで「魂」だけの存在になるが最後にMAをイヴに託し消滅する。 -ロディ --エルフィの話によると安否は絶望的らしい。名前だけ出る。 -ルシア --ライプニッツにとって大事な存在。名前だけ出る。 -エルフィとロディの名はPS版『[[ブラスターマスター>ブラスターマスター (PS)]]』からの登場である。同作ではジェイソンとイヴの子供達で主人公だったが、本作では名前が同じというだけで役割は全く異なる。 #endregion #endregion **特徴 -今回は宇宙を舞台に、様々な惑星や巨大人工物を探索していく。シリーズ過去作でも他惑星を舞台とした作品はあった((『メタファイト』系列は他惑星、『Blaster Master』系列は地底が舞台であり、前作もそれに倣って地底世界を探索した。))が、実際に宇宙に出るのは本作が初である。 --前作に続いて『Blaster Master』と『メタファイト』を組み合わせた世界観だが、元を辿れば『Blaster Master』の主人公であったジェイソンが、『メタファイト』の舞台であった惑星ソフィアを目指すと言う、その新世界観に更に踏み込んだ内容となっている。 -基本的なシステムは変わっておらず、今作もマップはサイドビュー、トップビューに切り替わる仕様。 --前作に引き続きマップ・敵・ボス・音楽などは豊富に用意されている。 -ガイアシステム --衝撃をSPに変換する。高所からの落下着地がメインだが、敵からのダメージでも一応溜まる。 --とある戦闘では重要な役割を果たす。 -ブラストカウントを実装 -『[[いっき]]』要素 --『メタファイト』と同じくサンソフトの%%代表%%作品である『いっき』の要素も盛り込まれている。権兵衛の竹槍にカマ投げ、倒した際は勿論くるくる回って両足を上げるとまでこだわりがある。作中ではやはり''一揆''という単語まで登場する。道中も地形もさることながら、4連砲台なども盛りだくさん。 --終盤に至っては小判集めまでさせられる。本作が一揆に関与した疑いは濃厚である。 **評価点 -宇宙探索 --広大な宇宙を舞台にしており、宙域はABC…と分かれており次元トンネルで往来する。各宙域には惑星や巨大建造物などが存在し大きな一枚絵まで用意。『[[宇宙船コスモキャリア]]』を彷彿させる。 ---次元トンネルを通るにはアクセスキーが必要だがボスミュータントが守っているので簡単には手に入らない。 --地球では到底考えられないような環境でカオスとまで言えるような常識離れしたものばかり。見た目も中身も強烈なインパクトを与えてくれる。 -人々との出会い --星では個性豊かなキャラクターとの出会いも。助けたり助けられたりと、共闘する展開が熱い。単独ではどうしようもない強大な敵に共に立ち向かっていく実感がある。 --一枚絵も豊富に用意されている。 -BGM --多彩で高品質な音楽は本作を盛り上げてくれる。 --戦闘曲も中ボス、惑星ボス、MA戦など豊富に用意されている。 --前作ではパイロットステージに専用曲が追加されたが、本作ではそれぞれのステージに用意、サイドビューのフレーズが込められている。PS版『ブラスターマスター』でも各ステージにパイロット曲があるのは好評だった。 -演出 --キャラクターには一枚絵が用意。詳細は伏せるが、エンディングではアニメーションまでする。是非自身の目で確かめて頂きたい。 **賛否両論点 -パイロットと落下について --本作でもパイロットの落下即死は健在。 --水地形が1マスでもあれば、どんな高さから落ちてもノーダメージ。 --トップビューでは落下してもHP減少だけで済む。 --パイロットの状態で戦車前提の雑魚と戦わされたり、ハシゴ渡りを要求されるなど難しい。このあたりは、イベント会話のジェイソン達と同一人物とは思えないくらいギャップが凄い。 -坂道は登場しない --『[[2>Blaster Master 2]]』に『[[Overdrive>Blaster Master Overdrive]]』と海外の過去作には存在した坂道は今回も実装されていない。 --無くてもゲームとしては問題無いのだが、前作から過去作の要素を多数取り入れているのだから、表現の幅を広げる意味でも取り入れても良かったかもしれない。実際、日本で発売された本シリーズ作品で坂道がある作品は(PS版を除いて)未だ無い。 **問題点 -FAILEDすると実績が残らない --アイテムを手に入れたり頂いたりした後にFAILEDすると棒に振ってしまう。デスルーラ対策にもなってはいるが、そこからリトライは出来るようにすれば良かった。 --複数の箇所を回った後にFAILEDして、再訪するとなると意外と忘れやすい。特にディヴィードでは次元断層だらけでそういう事になり易い。 ---次元断層は両側を遮断しており絶対に向こう側へは行けない。まず触れただけで即死、雑魚敵のダメージ無敵時間でも即死、一番脆いとされる部分にでさえ炎突進しても逆に即死など非常に凶悪なデストラップである。どうしても向こう側へ行くなら他の宙域を迂回しなくてはならないほど。 ---トップビューでは落下しても即死ではなく少しのダメージで落下地点付近に戻されるだけで済むと言ったが、次元断層の場合は問答無用で即死。ブラマスシリーズ最凶の殺し要素としてプレーヤー達に強烈な印象を与えた。 -ザヴィーラ戦 --「会話が一切ない」 ---権兵衛から代官について散々聞かされたが、ステージ最後に行って実際に対面しても何の会話もなく巨大な顔が襲って来るだけである。『いっき』では少しながら代官との会話があったのを考えると残念。 ---ザヴィーラはこれまた同じくサンソフト作品の『[[アトランチスの謎]]』の悪役で、同作は『いっき』ともある意味では繋がりがあるが、それについては本作では一切触れられない。 --「戦闘内容」 ---本ボスでは画面に収まらない強大な敵に共闘して立ち向かうのは良いのだが、パイロットで複数の部屋で、複数のザヴィーラを倒すというもの戦闘というよりも作業感が強い、BGMも屋外では大ボスのBGMだが部屋では中ボスBGMになりブツ切りで流れがおかしい。色々と相まった結果ただの強い雑魚敵という印象。一揆で戦っている実感はない。 --更にボスラッシュでは…(後述) -惑星ストランガの3つの実について --カンナから3つの植物の実を集めて来る事を要求され、種を植木鉢に入れて水を流す要素があるが順番を間違えると苦戦する。まずは、リパルジョンアッパーを手に入れなくてはならない。 --流体から上に上がるにはリパルジョンアッパーが必須。それを手に入れる前に滝を流す仕掛けがあるが、それで滝登りに気が付かなければいけない。 --種もリパルジョンアッパーに乗せるのが正攻法だが、手に入れないで来た場合は通常攻撃で種を弾き飛ばす解法も出来てしまうため、難易度は高いのも相まって時間を費やすと痛い。だが結局はリパルジョンアッパーを手に入れる事になるので高難度解法に成功しても意味はない。 -ボスラッシュ --ザヴィーラ戦の後にスケルベロス戦があるのだがこの組み合わせが最悪である。 --まず、ザヴィーラ戦は時間がかかりこれだけでも5分はかかる。次のスケルベロス戦は前々回で苦戦したボスでありまともに戦うと危険、敗北する度にザヴィーラ戦からやり直し。%%立場が逆だったら良かった。%% ---ただし、楽に勝てる方法がある。E-3でのスケル初戦の時点では絶対に用意出来ない方法であり、前作でスケルを倒した方法もヒントになっている。 #region(エンディング ネタバレ注意) -やはり1度は見るバッドエンド。 --人々と深く関わるのがグッドエンドの条件であるが、急ぎの旅でもありしかも人々からも急ぐよう言われるので本筋を優先したつもりでバッドエンドになったプレーヤーが多数。 --なお、バッドエンドの時点でも地球がミュータントに襲撃されるという次回作のフラグが… #endregion **総評 作中でも宇宙に飛び出したようにゲーム自体も色々と飛躍、真新しさの中に懐かしい要素も織り込んだ。~ 値段もお求めやすいので、前作のファンには是非お勧めする。