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戦国伝承 (SFC)」(2018/01/11 (木) 21:28:15) の最新版変更点

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*戦国伝承 【せんごくでんしょう】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068HE9)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|データイースト|~| |発売日|1993年9月22日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|やや単調だが遊べなくはない&br;原作より改善した部分もあり|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 舞台は荒廃したワシントンシティ。~ 現代に400年前の君主が世界征服のために亡霊を引き連れて現れ、それを阻止すべく二人の超戦士が立ち向かうという設定のベルトアクションゲーム。~ 元々は1991年にSNKがNEOGEO(MVS)用ソフトとして製作・販売した横スクロールアクションゲーム。ここでは1993年にデーターイーストによって移植されたSFC版に関して述べる。 ~ 全6面であり、1面は高速道路、2面は地下鉄、3面は下町、4面はゴーストタウン、5面は城、最終ステージはアステロイトベルトで最終ボスと対戦するという流れである。~ プレイヤーは現代シーンと戦国シーンを行き来しつつステージを進んでいくのだが、業務用から移植されるにあたって大幅にゲーム性が変更された。 ---- **主なルール 十字ボタン+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。基本的な操作体系は『[[ファイナルファイト]]』に準じる。業務用にあったCボタン(変身ボタン)は廃止された。 業務用版では、プレイヤーは「名も無き戦士1P」「名も無き戦士2P」と、文字通り名前すら設定されていなかったが、移植版である本作は、1P側が東洋人系のDAN、2側が欧米人系のBILLと名付けられた。 -ゲーム開始時に2人のどちらかを選ぶ事になるが、攻撃ボタンとジャンプボタンの同時押しによって出る必殺技が多少違うだけで、基本的に性能差は無い。 -SFC版オリジナルの仕様として、敵に近寄ると敵を掴む事が出来、掴んだ状態からジャンプ→攻撃をすると敵に大ダメージを与える「イズナ落とし」が出る他、攻撃とジャンプボタンを同時押しする事によって、プレイヤーの周囲にダメージを与える言わば「メガクラッシュ」を行う事が出来る。 特定の敵を倒すと様々なアイテムが出現する。 -緑の玉:体力が約10分の1程度回復する。 -赤の玉:名刀「暁」が一定時間使用可能になる。 -紫の玉:暁よりリーチが長く威力も高い洋剣「シリウス」が一定時間使用可能になる。 -金の玉:一定時間画面端まで届く強力な飛び道具で攻撃できるようになる。 -忍者マーク:一定時間素早く移動できる忍者に変身出来るが、何故か全ての移動をバック転で行うので、微妙な制御が利かず使いやすいとは言い難い。 -侍マーク:移動速度は遅いが強力な刀で攻撃出来る侍に一定時間変身出来る。 -忍犬マーク:ジャンプする事によって、ダウンしている敵にも攻撃判定がある回転攻撃を繰り出す忍犬に一定時間変身出来る。 --これら3種の変身と、赤、紫、金の玉は効果が重複する。玉の効果が持続している途中に変身すれば、忍者なら手裏剣、侍なら気砲、忍犬なら分身を飛ばして攻撃と、非常に強力な攻撃が繰り出せるようになる。 ---- **評価点 -難易度の大幅緩和 --超高難易度を誇った業務用に比べ、本作はそこまでの難易度ではない。 ---業務用では、侍の姿をした敵キャラは的確にこちらのキャラに対して横軸を合わせ、こちらよりもリーチの長い刀で素早く攻撃してくるが、本作ではそこまで思考ルーチンは凶悪ではないなど、全体的に敵の動きが甘くなっている。~ -基本システム面の見直し --業務用では難易度に加えて、操作方法や体力回復といった基本システムにも癖が多かったのだが、SFCへの移植に当り様々な点にメスが加えられた。 ---人間状態での基本操作については、「敵と重なると掴む事が出来、遠くへ敵を投げ飛ばせたり、ジャンプ→攻撃で強力な技を出せる」「攻撃とジャンプボタン同時押しでメガクラッシュ」とベルスクでありふれた操作が導入されている他、変身ボタンが削除されて2ボタンになった事でベルスク入門者でも比較的取っつきやすくなった。 ---人間状態で刀持ちの敵と攻撃がぶつかると、業務用では鍔迫り合いか真剣白刃取りが強制発動したが、本作ではその様な事が無く、一般のベルスクと同様の感覚で武器を振り回す事が出来る様になったと言える。~ ---変身キャラクターのうち「忍犬」は、業務用での素の状態はクセが強すぎる事から非常に扱いにくく、プレイヤー側からは半ば「武器取得時専用フォーム」という扱われ方だったが、SFC版ではジャンプボタンを押すだけで強制ダウン判定の回転アタックを繰り出せる事から、かなり扱い易くなったと言えるだろう。 ---業務用での体力回復方法は「特定のポイントで敵を全滅させる」「緑玉を10個取得する」の2種であったが、前者はともかく後者に関してはアイテムを集める苦労の割には回復量が1しかなく焼け石に水程度という事から、実質的に特定のポイントに到達するまで体力の回復が無いというかなりシビアなバランスであったが、SFC版では回復ポイントが削除された代わりに、緑玉を1つ取得するだけで体力が少量回復する仕様に変更され死ににくくなった。~ 加えて、業務用からステージボスを撃破すると緑玉を大量に放出する仕様が継続している点から、後述のボーナスステージの存在も相まって、ほぼ万全のコンディションで次のステージを開始する事が出来るだろう。 -ボーナスステージの追加 --SFC移植に伴い、2面及び4面クリア後に、画面左右から飛んでくる米俵を刀で斬るという本作オリジナルのボーナスゲームが追加された。 ---斬った個数によって、玉や変身マークが貰え、次のステージは開始直後有利に戦えるようになる。 ---- **賛否両論点 -ゲーム性の変更について --本作はSFCへの移植に伴い難易度をはじめとする様々な点にメスが加わり、もはや別ゲーとも言うべき変貌を遂げているが、反面、AC版のトゲのある難易度を好んでいた極一部の層からは「むしろアーケードから劣化している」と否定的に見られていた様子。 --また戦国伝承というゲームの醍醐味である変身も、業務用ではステージの状況に合わせて使用するキャラクターを選択するシステムだったが、SFC版では特定のアイテムを取得すると即座に変身するシステムに変更された関係で、キャラクターの使い分けによる戦略性が無くなり、ひたすらパターンで進んでいくゲーム性に変更されてしまった点は否めないだろう。 ---- **問題点 ***原作から劣化した演出類。 -敵キャラ関連 --雑魚に関しては業務用をベースにした物も何体か存在するが、その多くが別のキャラクター。 ---攻撃のバリエーション自体も少なく、ザコも色違いなどの使い回しが多い。~ もっとも、色違いの多い雑魚に関してはベルトアクション全般で言える事ではある。 --ボスキャラに関しても、1面の忍将軍、最終面の君主以外は、雑魚同様に別のキャラクターに差し替えられているが、いずれのボスも業務用よりも小さめなデザインで迫力に劣る。 ---ちなみに原作では道中・ボス問わず巨大サイズの妖怪が出現する事がゲームにおける特徴の一つであった。 -演出関連 --グラフィックの描きこみは業務用と比べるとかなり粗い。 --現代と戦国時代を行き来するシーンも、業務用だとジャンプした後にそのまま別の時代に移動するという独特の演出だったが、SFC版の場合はジャンプ後にブラックアウトしてそのまま別の時代へという、ベルスクではありがちのあっさりした物に変更されて味気ない。 --原作における最終決戦は七支刀を装備しつつ奥行きの無いフィールドで一騎打ちを行うシチュエーションだったが、本作では武器の装備すら無く奥行きのあるエリアでの戦いになっている。つまり通常のボス戦と同様の仕様に変更。 --SFC移植に伴いステージ間の敵の出撃デモもカットされた他、NPCや敵ボスとの会話シーンも削除されてしまう始末。 --敵の登場シーンもでかでかと描かれていた浮遊城が縮小化したり、謎の髑髏がカットされたりと素っ気ない物に変更された。 -音楽関連 --BGMも数は少なめで、音質もあまり良いとは言い難く、どの曲も原曲とは似ても似つかない。 ---業務用にはBGMに長唄をサンプリングしたものがあり、独自の世界観構築に一役買っていたが、本作にはそれもない。 --敵を殴った時の効果音も「バシッ、バシッ」と発砲スチロールを殴ったような音で、爽快感があるとは言い難い。 ***その他の問題点 --確かに様々な点にメスが加えられているが、移植に伴い原作特有のアクの強すぎる難易度までもがオミットされてしまい、これにより致命的な欠点は無いが優れた点も少ない、極普通のゲームになってしまったとも言える。 --後半になると体力が1ゲージ半以上あるザコが多数出現するなど、カタい敵が異様に多くなる。 --業務用に存在していた「青の玉」(二刀流「双牙」が一定時間使用可能になる)が削除された他、仙人「王武」に相当するキャラクターが存在しない事に伴い素手状態で使用可能な溜め攻撃の「念砲」も使用不可能になってしまった。 --難易度NORMAL以上で無いと真のエンディングを見ることはできない。難易度EASYでは5面ボスを倒した時点でゲームは終了となる。 ---- **総評 ネオジオで発売された妙な世界観が持ち味の超絶難度ゲームがスーファミに移植された結果、トゲの少ないごくありふれた平凡なベルトアクションゲームになってしまったのは否めない。~ とはいえ、ゲームの出来自体は悪く無いので、アーケードからの移植という事を度外視して家庭用オリジナル作として遊んでみてはどうか? //とはいえ、スーパーファミコンでベルトスクロールアクションがどうしても遊びたい、という人は手に取ってみるのもいいだろう。 //その動機だけなら他にもゲームいろいろあるし、書くことじゃない ---- **その後の展開 -オリジナルであるネオジオ版は、現在[[SNKアーケードクラシックスvol.1>SNKアーケードクラシックスシリーズ]]への移植やバーチャルコンソールやアケアカNEOGEO等で配信されている事からプレー自体は容易である。 --しかし、ネオジオ版は1コインクリア困難なレベルの極悪難易度を誇っており、戦国伝承というタイトルで1コインクリアを目指すのなら、多少無理してでも本作のプレーを検討してみた方が良いだろう。
*戦国伝承 【せんごくでんしょう】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068HE9)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|データイースト|~| |発売日|1993年9月22日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|やや単調だが遊べなくはない&br;原作より改善した部分もあり|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 舞台は荒廃したワシントンシティ。~ 現代に400年前の君主が世界征服のために亡霊を引き連れて現れ、それを阻止すべく二人の超戦士が立ち向かうという設定のベルトアクションゲーム。~ 元々は1991年にSNKがNEOGEO(MVS)用ソフトとして製作・販売した横スクロールアクションゲーム。ここでは1993年にデーターイーストによって移植されたSFC版に関して述べる。 ~ 全6面であり、1面は高速道路、2面は地下鉄、3面は下町、4面はゴーストタウン、5面は城、最終ステージはアステロイトベルトで最終ボスと対戦するという流れである。~ プレイヤーは現代シーンと戦国シーンを行き来しつつステージを進んでいくのだが、業務用から移植されるにあたって大幅にゲーム性が変更された。 ---- **主なルール 十字ボタン+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。基本的な操作体系は『[[ファイナルファイト]]』に準じる。業務用にあったCボタン(変身ボタン)は廃止された。 業務用版では、プレイヤーは「名も無き戦士1P」「名も無き戦士2P」と、文字通り名前すら設定されていなかったが、移植版である本作は、1P側が東洋人系のDAN、2側が欧米人系のBILLと名付けられた。 -ゲーム開始時に2人のどちらかを選ぶ事になるが、攻撃ボタンとジャンプボタンの同時押しによって出る必殺技が多少違うだけで、基本的に性能差は無い。 -SFC版オリジナルの仕様として、敵に近寄ると敵を掴む事が出来、掴んだ状態からジャンプ→攻撃をすると敵に大ダメージを与える「イズナ落とし」が出る他、攻撃とジャンプボタンを同時押しする事によって、プレイヤーの周囲にダメージを与える言わば「メガクラッシュ」を行う事が出来る。 特定の敵を倒すと様々なアイテムが出現する。 -緑の玉:体力が約10分の1程度回復する。 -赤の玉:名刀「暁」が一定時間使用可能になる。 -紫の玉:暁よりリーチが長く威力も高い洋剣「シリウス」が一定時間使用可能になる。 -金の玉:一定時間画面端まで届く強力な飛び道具で攻撃できるようになる。 -忍者マーク:一定時間素早く移動できる忍者に変身出来るが、何故か全ての移動をバック転で行うので、微妙な制御が利かず使いやすいとは言い難い。 -侍マーク:移動速度は遅いが強力な刀で攻撃出来る侍に一定時間変身出来る。 -忍犬マーク:ジャンプする事によって、ダウンしている敵にも攻撃判定がある回転攻撃を繰り出す忍犬に一定時間変身出来る。 --これら3種の変身と、赤、紫、金の玉は効果が重複する。玉の効果が持続している途中に変身すれば、忍者なら手裏剣、侍なら気砲、忍犬なら分身を飛ばして攻撃と、非常に強力な攻撃が繰り出せるようになる。 ---- **評価点 -難易度の大幅緩和 --超高難易度を誇った業務用に比べ、本作はそこまでの難易度ではない。 ---業務用では、侍の姿をした敵キャラは的確にこちらのキャラに対して横軸を合わせ、こちらよりもリーチの長い刀で素早く攻撃してくるが、本作ではそこまで思考ルーチンは凶悪ではないなど、全体的に敵の動きが甘くなっている。~ -基本システム面の見直し --業務用では難易度に加えて、操作方法や体力回復といった基本システムにも癖が多かったのだが、SFCへの移植に当り様々な点にメスが加えられた。 ---人間状態での基本操作については、「敵と重なると掴む事が出来、遠くへ敵を投げ飛ばせたり、ジャンプ→攻撃で強力な技を出せる」「攻撃とジャンプボタン同時押しでメガクラッシュ」とベルスクでありふれた操作が導入されている他、変身ボタンが削除されて2ボタンになった事でベルスク入門者でも比較的取っつきやすくなった。 ---人間状態で刀持ちの敵と攻撃がぶつかると、業務用では鍔迫り合いか真剣白刃取りが強制発動したが、本作ではその様な事が無く、一般のベルスクと同様の感覚で武器を振り回す事が出来る様になったと言える。 ---変身キャラクターのうち「忍犬」は、業務用での素の状態はクセが強すぎる事から非常に扱いにくく、プレイヤー側からは半ば「武器取得時専用フォーム」という扱われ方だったが、SFC版ではジャンプボタンを押すだけで強制ダウン判定の回転アタックを繰り出せる事から、かなり扱い易くなったと言えるだろう。 ---業務用での体力回復方法は「特定のポイントで敵を全滅させる」「緑玉を10個取得する」の2種であったが、前者はともかく後者に関してはアイテムを集める苦労の割には回復量が1しかなく焼け石に水程度という事から、実質的に特定のポイントに到達するまで体力の回復が無いというかなりシビアなバランスであったが、SFC版では回復ポイントが削除された代わりに、緑玉を1つ取得するだけで体力が少量回復する仕様に変更され死ににくくなった。~ 加えて、業務用からステージボスを撃破すると緑玉を大量に放出する仕様が継続している点から、後述のボーナスステージの存在も相まって、ほぼ万全のコンディションで次のステージを開始する事が出来るだろう。 -追加ステージの存在 --SFC移植に伴い、2面及び4面クリア後に、画面左右から飛んでくる米俵を刀で斬るという本作オリジナルのボーナスゲームが追加された。 ---斬った個数によって、玉や変身マークが貰え、次のステージは開始直後有利に戦えるようになる。 --更に難易度Hardのみの追加ステージとして、5面クリア後に、ステージ5-6と題してこれまでのステージのボスキャラクターとの再戦を行う、いわゆる「ボスラッシュ」も登場し、難易度Nomalでは物足りないという上級プレイヤーにも対応。 ---- **賛否両論点 -ゲーム性の変更について --本作はSFCへの移植に伴い難易度をはじめとする様々な点にメスが加わり、もはや別ゲーとも言うべき変貌を遂げているが、反面、AC版のトゲのある難易度を好んでいた極一部の層からは「むしろアーケードから劣化している」と否定的に見られていた様子。 --また戦国伝承というゲームの醍醐味である変身も、業務用ではステージの状況に合わせて使用するキャラクターを選択するシステムだったが、SFC版では特定のアイテムを取得すると即座に変身するシステムに変更された関係で、キャラクターの使い分けによる戦略性が無くなり、ひたすらパターンで進んでいくゲーム性に変更されてしまった点は否めないだろう。 ---- **問題点 ***原作から劣化した演出類。 -敵キャラ関連 --雑魚に関しては業務用をベースにした物も何体か存在するが、その多くが別のキャラクター。 ---攻撃のバリエーション自体も少なく、ザコも色違いなどの使い回しが多い。~ もっとも、色違いの多い雑魚に関してはベルトアクション全般で言える事ではある。 --ボスキャラに関しても、1面の忍将軍、最終面の君主以外は、雑魚同様に別のキャラクターに差し替えられているが、いずれのボスも業務用よりも小さめなデザインで迫力に劣る。 ---ちなみに原作では道中・ボス問わず巨大サイズの妖怪が出現する事がゲームにおける特徴の一つであった。 -演出関連 --グラフィックの描きこみは業務用と比べるとかなり粗い。 --現代と戦国時代を行き来するシーンも、業務用だとジャンプした後にそのまま別の時代に移動するという独特の演出だったが、SFC版の場合はジャンプ後にブラックアウトしてそのまま別の時代へという、ベルスクではありがちのあっさりした物に変更されて味気ない。 --原作における最終決戦は七支刀を装備しつつ奥行きの無いフィールドで一騎打ちを行うシチュエーションだったが、本作では武器の装備すら無く奥行きのあるエリアでの戦いになっている。つまり通常のボス戦と同様の仕様に変更。 --SFC移植に伴いステージ間の敵の出撃デモもカットされた他、NPCや敵ボスとの会話シーンも削除されてしまう始末。 --敵の登場シーンもでかでかと描かれていた浮遊城が縮小化したり、謎の髑髏がカットされたりと素っ気ない物に変更された。 -音楽関連 --BGMも数は少なめで、音質もあまり良いとは言い難く、どの曲も原曲とは似ても似つかない。 ---業務用にはBGMに長唄をサンプリングしたものがあり、独自の世界観構築に一役買っていたが、本作にはそれもない。 --敵を殴った時の効果音も「バシッ、バシッ」と発砲スチロールを殴ったような音で、爽快感があるとは言い難い。 --業務用では敵味方問わず喋りまくっていたが、SFCに移植された事に伴い、ボイス量が大幅に減少していて「ヴォ!」、「ウッ!」位しか喋らない。 ***その他の問題点 --確かに様々な点にメスが加えられているが、移植に伴い原作特有のアクの強すぎる難易度までもがオミットされてしまい、これにより致命的な欠点は無いが優れた点も少ない、極普通のゲームになってしまったとも言える。 --後半になると体力が1ゲージ半以上あるザコが多数出現するなど、カタい敵が異様に多くなる。 --業務用に存在していた「青の玉」(二刀流「双牙」が一定時間使用可能になる)が削除された他、仙人「王武」に相当するキャラクターが存在しない事に伴い素手状態で使用可能な溜め攻撃の「念砲」も使用不可能になってしまった。 --難易度NORMAL以上で無いと真のエンディングを見ることはできない。難易度EASYでは5面ボスを倒した時点でゲームは終了となる。 ---- **総評 ネオジオで発売された妙な世界観が持ち味の超絶難度ゲームがスーファミに移植された結果、トゲの少ないごくありふれた平凡なベルトアクションゲームになってしまったのは否めない。~ とはいえ、ゲームの出来自体は悪く無いので、アーケードからの移植という事を度外視して家庭用オリジナル作として遊んでみてはどうか? //とはいえ、スーパーファミコンでベルトスクロールアクションがどうしても遊びたい、という人は手に取ってみるのもいいだろう。 //その動機だけなら他にもゲームいろいろあるし、書くことじゃない ---- **その後の展開 -オリジナルであるネオジオ版は、現在[[SNKアーケードクラシックスvol.1>SNKアーケードクラシックスシリーズ]]への移植やバーチャルコンソールやアケアカNEOGEO等で配信されている事からプレー自体は容易である。 --しかし、ネオジオ版は1コインクリア困難なレベルの極悪難易度を誇っており、戦国伝承というタイトルで1コインクリアを目指すのなら、多少無理してでも本作のプレーを検討してみた方が良いだろう。

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