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アポなしギャルズお・り・ん・ぽ・す」(2023/12/08 (金) 15:55:22) の最新版変更点

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*アポなしギャルズお・り・ん・ぽ・す 【あぽなしぎゃるずおりんぽす】 |ジャンル|召喚シミュレーション|CENTER:&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/slps00493_jacket?$pkgL$,height=160)&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41xMOqB9e0L.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B000069SUA,height=160)|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2Bo43Ty5YL.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B00MKZWPEW,width=160)&br;&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/141001322.jpg,https://www.suruga-ya.jp/product/detail/141001322001,width=160,height=160)| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン|~|~| |発売・開発元|ヒューマン|~|~| |発売日|【PS】1996年10月25日&br;【SS】1996年12月20日|~|~| |定価|各6,090円(税込)|~|~| |レーティング|【PS】なし&br;【SS】セガ審査:18歳以上推奨|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|典型的声優だけゲー|~|~| ---- #contents(fromhere) //ほぼ問題点のみの記述でしたので、概要や評価点を中心に大きく追加。それに伴い可能な限り原文を残しつつ、全体の書き替えを行いました。 //また未プレイと思われる間違った記述等も散見されたため、明らかに間違っていると判断したものは削除か訂正。またPS版のみのプレイのため判断出来かねるものは格納しました。 ---- **概要 複数の原画家と多彩な声優を駆使した豪華で壮大な作品…を想定していたと思われるが、ストーリーは説明不足、バトルは練り込み不足で中途半端。結局は典型的な声優(だけ)ゲーになってしまった。 -声優は37人(ゲスト含め40人)、原画家は22人もいる。声優は当時トップで活躍していた人気どころが揃っているが、原画家は選考基準が変(後述)。 #region(声優と原画家一覧(敬称略)) -並びは説明書の記載順。原画家は今現在の肩書きをわかる範囲で並記。 -声優 --かないみか・笠原弘子・富沢美智恵・久川綾・冬馬由美・岩男潤子・草地章江・石井康嗣・平松晶子・結城比呂(現:優希比呂)・一条和矢・巻島直樹・花田光・河口弘((説明書、エンドクレジット共に「川口宏」と誤表記。OPのみ正表記。))(現:河口博)・肥後誠・谷山紀章・ひと美・雪乃五月(現:ゆきのさつき)・中尾あづさ・松本加代子・飯島京子・伊賀絵里香・村山有里・前川優子・福原静・湯浅香織・岡田真理子・長田梢・中村美紗・並木のり子・宮川美保・伊藤紀子・岸尾大輔(現:岸尾だいすけ)・森貞文則・内藤玲・中井将貴・永野善一・志倉千代丸(スタッフ)・杉山千春(スタッフ)・市万田俊也(スタッフ) -原画家 --平井久司(アニメーター、イラストレーター)・大島康弘(アニメーター)・石井明治(アニメーター)・入江健司(アニメーター)・うちみけ清香(漫画家)・おちたかまたか・天野みちる・瀧清流(漫画家)・塚本ひじく(漫画家)・土器手司(アニメーター)・広田麻由美(イラストレーター)・まんだ林檎(漫画家)・みつかたけい・山田ひより・宮本崇(イラストレーター)・中沢数宣(イラストレーター)・藤原速雄・城井るか・鈴木司郎・関可子 -なお声優、原画家共に1人1キャラではなく、1人が複数キャラを担当していたり、原案のみの原画家もいる。 //経歴不明の原画家の情報等がわかる方は追記お願いします。 #endregion ---- **ストーリー 現代の高校生昇(ノボル)はいつからか、夢の中で神々の世界「おりんぽす」((原文ママ。))に迷い込むようになってしまう。そしてある日夢の中で出会った少女にふたたび会うため、妖精ニルヴァーナ(以下ニル)と共に、異世界から女の子達を召喚し立ち塞がる敵と戦う。 ---- **ゲームシステム -アドベンチャーパート --現代で友人達と話すパートと、夢の中で異世界おりんぽすを散策するパートに分かれる。会話画面は至ってスタンダードなもの。 --どちらも会話の選択肢や行動の選択等は無く、完全な一本道で進んでいく。 -召喚パート --おりんぽす内で敵と交戦することになると移行する、本作のキモとなるシステム。 --まず4つの過去、未来、ファンタジー世界に住む総勢20人の女の子の中から、ランダムで4人の女の子のカードが選出される。ルーレットで時間を決めた後、4人の中から一人を選択、召喚し、強制的に戦わせる。 ---時間帯によっては不調だったり、上機嫌でステータスがアップしたり、眠っていたりする。ルーレットの目押しや、今現在の様子を示唆するメッセージを見て、行動を予測した選択が必要。 ---一度スケジュールが判明した女の子の行動パターンはスケジュール表に記載される親切設計。選択画面でボタンを押せば、全スケジュールが確認出来る。 ---眠っている女の子を召喚しても、一度召喚してしまえばスケジュールに「睡眠中」等と表示されるようになるため、2回目は避ける事ができる。 ---夜になると大抵の女の子が眠っており、深夜の時間帯をひいてしまうと4人全員が熟睡中だったりする事はしばしば。もちろん夜型もいる。 --スケジュールは固定だが、ある時間を見る、全時間を見る、一定レベル以上である時間を見る、などの条件を満たすことでストーリーが進み、日常(タイムテーブル)が変化する。 ---例えば海賊の場合、初めは一船員としてこき使われる日常が描かれているが、ある時間帯の決戦から船長が撃たれるシーンを見ると、次からは女船長になっており生活がガラリと変わる。 --また、選択時に4分の1の確率でワイルドカードというものが出る場合があり、時間帯のヒントやステータスアップ等の恩恵がある。 -バトルパート --自身と敵が召喚したキャラクター同士で戦う。使うキャラクターは敵と味方で共通。 --コマンドは「直接攻撃」「間接攻撃」「おまかせ」「撤退」がある。 --直接攻撃は近接、間接攻撃は遠距離。遠距離攻撃と近距離攻撃の任意選択型ターン性バトルで、間合いが離れた位置で違う距離の攻撃を選択すると、移動でターンを消費(後述)するというシステム。おまかせはオート。撤退は精神力(召喚者のHP)を少し消費しバトルを強制終了する。 --まずバトル開始時にフォーチュンカードというものがランダムで与えられ、ステータスアップや有利な状態変化が付く。 ---ハズレは無いが、相手を強制的に眠らせるカードが敵側にも出るため、開始時にプレイヤー側が寝てしまうこともある。 --バトルは召喚キャラクターが倒されるか撤退するまで続き、終わると次の召喚に移行。どちらかの精神力((主人公と敵に設定されているHP。召喚キャラクターがダメージを受けると同時に減る。))が無くなるまでこの召喚とバトルを繰り返し、戦うことになる。 --なお負けると無限コンティニュー可能だが、コンティニュー画面は4枚の女の子のカードの中からランダムで設定された正解カードを引き当てるというもの。ハズレのカードを引くと燃えてしまい、燃えたカードの女の子は次のコンティニュー戦では出なくなる。 -このアドベンチャーパートと召喚&バトルパートを交互に行いストーリーを進めていくことになる。 ---- **問題点 ***ストーリー -分岐無しの一本道。にもかかわらず全てにおいて説明不足で、プレイヤーはおろか主人公すら事の顛末を理解できずにエンディングを迎えるストーリー。 --物語は主人公が夢の中で見た少女を、ふたたび探すというもの。夢の世界の住人は全員全ての事柄を知っているようで、思わせぶりな言動ばかり取り主人公と対峙するのだが、誰もちゃんとした説明をしようとせず、登場する怪物達も通行の邪魔ばかりしてくる。 ---寝ると夢の世界の神殿にワープするので、探索していると怪物達が「そうはさせんぞ」と立ちはだかりバトル。人間に会うと「お前は…いや何でも」「今はまだ…まあいい」という具合な会話が展開され、夢から覚める。''終始これ''。 ---とあるキャラは「自分の元にいろ」と言うのだが、主人公の「何故」には答えない。あいまいな表現で場を濁すわけでもなく、ただ高圧的に「知らなくていい」としか言わない。 --召喚バトルで力ずくで聞き出そうとするが、負けた相手はすぐに封印され消えるため、結局まともに話が聞けない。 ---それなら召喚バトルしなければいいのだが、ノボルが怪物達と対抗する手段が召喚バトルしか無いのでは仕方ない。相手も割りとノリ気で、主人公の質問を無視し続けた挙句「仕方が無い」と言って仕掛けてくる。 --この夢の物語は現実の世界とリンクしており、主要登場人物達は現実でも夢でも思わせぶりな言動をする。が、相変わらず明確な説明をしてくれない。 --そもそも現実の世界でも登場人物達の相互関係が説明されないまま親しげな日常会話が進んでいくため、プレイヤーは主人公以上に置いてきぼりを食らう。 ---相棒の妖精ニルの初登場時の説明ですら、「こいつはニルヴァーナ、いつからかうちにいる」といった簡単な文で済まされる始末。 --またストーリーの構成自体も稚拙で、現代では入れる必要があったのかというグダグダした日常が続き、夢の中でもグダグダ展開がよくある。 --ラスボスである「夢の中で見た少女」は勝利しても消滅はしないのだが、やはり説明はしてくれない。少女とニルだけで会話をし、''主人公は置いてきぼり''。 #region(要約すると…) -主人公はおりんぽすでは過去ゼウスの息子アポロンであった。しかし何かがあり抜け出て現代に転生(説明書記載)。神であった頃の記憶や力は何故か封印されている。 -おりんぽすの神々は現代で主人公の友人や近い人物として過ごす。主人公が神の転生であることは知っており、おりんぽすの記憶は保ったまま。 -夢の中の少女=妹。 -主人公が神として覚醒すると何かマズいことになるらしい。 -主人公がおりんぽすに迷い込むのはニルの仕業。これは覚醒しようとする力を召喚バトルで放出していた。 --つまり主人公は神の転生で、覚醒してしまうと何かが危ない。そして少女は=妹で、現代の生活のまま主人公と過ごすことを願っており、覚醒しつつある主人公を不安視。しかしニルが覚醒を防いでいた。めでたしめでたし(?)。 --こう見ると一応ストーリーはあり、完結はしている。しかし各種要点はおぼろげに、断片的にわずかに語られるだけで、説明の無い事柄も多く、プレイしても全体像はまったく分からない。また相手が核心めいたことを語っても主人公は掘り下げようともせず(そもそも聞いてない)、大事なことは主人公(とプレイヤー)そっちのけで他の登場人物の中だけで自己解決していく。プレイヤーにとっては消化不良でしかない。 --ストーリーや設定の基盤そのものはあるので、脚本家が悪いのであろう。 #endregion --「いいのそれで!(お兄ちゃんは何も知らなくて)」''いいわけあるか''。 ***バトル -戦略性の乏しい召喚バトルパート。 --近接で近接を選択、もしくは間接で間接を選択すれば攻撃になるが、相反するものを選ぶと間合いを取り移動でターンを消費するというシステム。 --そのため、動かずに間合いに応じた攻撃を選択し続ければいいだけという戦略性の無い大雑把な戦闘。 --敵側の思考はというとランダム選択のようで、攻撃せずに近づいたり離れたりを無駄に繰り返すだけのときがある。 ---しかし間合いを取って何もしないときもあれば、ちゃんと攻撃するときもある。また攻撃後に間合いを取ったり、2回攻撃するときもあり、判定基準が良くわからない。 --ランダム要素が多すぎる。 ---ステータスは召喚時の状態で増減。バトル開始時にランダムで付加。バトル中も毎ターンランダム増減((毎ターン選択コマンドによって付加される。そして数値は行動毎に変化し、最大2倍。))と、あまりにも多すぎるし、増減の数値も大きい。また、これらはプレイヤーだけではなく敵側も同様に増減する。さらに敵味方問わず下記のクリティカルの他、キャラによっては特定攻撃で回復や眠りが発生することもある。ハッキリ言って運ゲー。~ しかし同じ女の子を選び続けレベルを上げ続ければ、最終的にはたとえ眠っていたとしても調子が悪くても、わりと勝ててしまう。 ---ランダムでクリティカルが発生。突如女の子が謎のオーラに包まれる演出が出ると、次の攻撃が文字どおり必殺技になる。~ このクリティカルは当たれば「一撃死」。命中すれば一撃で決着がついてしまう。そのため、ただでさえ低い戦略性がクリティカル一つで覆されるため崩壊している。~ ただ、さすがに命中率は低いようで、よく外れる。当たるときは当たるが。外れた場合は行動を一回無駄にする。また先に敵の攻撃を受けると無かったことになる。~ ちなみにクリティカルでやられた場合、戦闘不能時の不利益な要素(出現率ダウン、その戦闘での以降不出現)は発生しない。またクリティカル時に通常攻撃をしたり、クリティカル状態を保持することは出来ない。 --撤退を選択すると経験値は手に入らないが、多少の精神力と引き換えにバトルを強制終了し、女の子の再抽選をする事ができる。撤退は必ず成功するが、先に相手の攻撃で戦闘不能になったり、眠ってしまうと無効((眠ってしまうと女の子は何も出来なくなり、起きるまではプレイヤーもコマンド選択が出来なくなる。))。 ---そのためハズレの女の子を引いても、即撤退させ再抽選すれば済んでしまう。 ***その他 -女の子達にいろいろとバラつきがある。 --まず初期レベルが低い女の子がいる。スピード特化やクリティカル特化等で攻撃や防御がかなり低いキャラもおり、最初に優先的に育てておかないと、後から育てるのはキツい。 --中には吸収、眠り、バリアが攻撃時に付加される女の子がいる。基本的に弱めのキャラに多いが、弱いのに何も無いキャラもいる。 --タイムテーブルが大雑把に分けられている女の子もいれば、1時間毎に細分化されている女の子もいる。細かいのにストーリー進行の条件が「全時間を見る」はキツい。 --タイムテーブルを最終まで進めるとそのまま固定の女の子が多いが、初期に戻り繰り返す女の子もいる。スチルを見逃すことが多いため、もちろん繰り返した方が良い。 --イベントで見られるスチル数は12枚程の子が多いが、最高は16枚、最低は9枚と大分開きがある。 --バッドエンドを持つ女の子がいる(後述)。 -ステータスには「カード」の項目があり、これが高いと選出確率が上がるのだが、レベルアップ時に上げられる他、ワイルドカードで上がったり、戦闘不能で減ったりする。そのため中盤くらいから出やすいキャラ、出にくいキャラが出てくる。 --中盤になってから特定キャラを育てようとしても、出ない、勝てない、の悪循環に陥ることも。 -女の子は条件を満たすと日常が変化するが、変化後は強制的にステータスダウンしたり、最悪バッドエンドで全時間がステータスダウンになる女の子がいる。これらはノーヒントなうえに簡単に進められてしまう。 --ウィザードは低レベルで授業中の魔法詠唱を見ると、失敗して大ケガをし、全時間帯が療養になり最低ステータスになってしまう。こうなるとそのプレイではどうしようもなく、以降そのまま。 -プリーストはレベル関係無くある時間帯を見てしまうとトラップにハマり、こちらも以降そのまま。しかもその時間帯は最終タイムテーブルで三分の一はある長さ。 -バッドエンドになると最後で、その後の救済処置も無い。不親切である。 -召喚とバトル時にロードがある。ロード時間は数秒から十数秒と当時を考えれば許容範囲ではあるが、これが召喚画面とバトル画面を切り替える度に毎回、何度も挟まれる((ネットの有志の解析情報によれば、データの格納に問題があるらしい。大きなデータをまとめて収納しており、ロードのたびに一括で読み込む必要があるためだそうな。))。召喚とバトルは何度も繰り返す必要があり、そのたびにロードが入るため、かなりテンポが悪い。 --また、各種演出もカット出来ないため、こちらもテンポの悪さに繋がっている。 --立ち絵表示切替でも微妙にロードが挟まれる。 ---にもかかわらず、アドベンチャーパートでは立ち絵の位置が画面右/中央/左と切り替えて移動を表現する等、視覚的にわかりやすいが時間のかかる方法を多用している。 -原画家は総勢22人も集めているが、一般的には無名な人物ばかり。あまり絵が上手くない人も結構混ざっている。 --アニメーターの土器手司が当時の時点でわりとベテランで有名。あとは各種雑誌で執筆していた漫画家のまんだ林檎((本作参加の漫画家勢の中では唯一Wikiがある。))が当時若干知られていたくらいだろうか。 --その他は当時はほぼ駆け出しか無名であるが、メインキャラの平井久司はその後各種作品で多くの実績を挙げた。広田麻由美は『[[ファイアーエムブレム トラキア776]]』や『[[ティアリングサーガ>ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記]][[シリーズ>ティアリングサーガシリーズ ベルウィックサーガ]]』のキャラデザを手掛けた。また中沢数宣((何故か唯一キャラクター原案のみの担当。担当キャラは皆バイク等のメカが入るためかと思われるが不明。))は『[[ドラゴンクエストV 天空の花嫁]]』の攻略本の%%エッチな%%挿し絵((ビアンカのエッチな下着のイラストが有名。))を手掛けたことで一部で有名。 --あとは今現在でもほぼ無名((アニメーターに関しては余程の実績でもなければ表向きには語られない職種のため、活動していても名が売れていないのは仕方ないが。))、もしくは一切の情報が出ない者が多い。代々木アニメーション学院が関わっているため、そちらから流れてきた新人も多いと思われる。 --声優は当時の有名どころを押さえている一方で、原画家は何故わざわざこの人物に依頼を?と言いたくなる人選ではある。 --しかし問題は有名無名などではなく、微妙なキャラクターが散見されること。 ---アマゾネス、プリースト、科学者辺りはハッキリ言って下手。サイボーグは美少女とは言えず魅力が無い。看護婦、女子高生はバランスが変で作画崩壊を起こしている。他に作画はマシでもモブキャラのようで魅力が薄いキャラも。 ---このように画力が伴わない、もしくは美少女をウリにしたゲームとしては魅力が無さすぎるキャラがわりといる。 ---なおSDキャラは皆可愛いが、このうちのサイボーグはSDキャラも可愛くない((サイボーグのみ全身をロボットのようなバトルスーツで覆い、頭と目元くらいしか見えない。さらに水泳帽のようなものを被っていてナニコレ状態。))。 //-絵の画質が若干粗め。 //-キャラの立ち絵、スチル、背景、はかなり粗い。主人公以外フルボイスなのでその煽りなのだろうか。 //PS版のみのプレイのため、SS版実機で確認出来る方は見比べ、修正等をお願いします。 -メッセージ送りが自動で進む。 --メッセージが止まってアイコンが表示されたあと、8秒程で自動で進む。設定でメッセージスピードの変更は出来るが、止めることは出来ない。 --このアイコン、白い手袋の手が人差し指でトントン床を叩くというもの。常に苛立っていて、痺れを切らして進めているように見えてしまう。 //--下のOPムービーを見てもらえばわかると思うが、特に最後にキャラクターが連続で出るにつれどんどん作画崩壊しつつある。 //動画削除につきCO。 ---- **評価点 -笠原弘子が歌うエンディング曲「LovingYou」は高評価。 --ちなみにOPはかないみかが中心((かないみかと本作召喚キャラ声優で構成されたバックコーラス。歌い出しからサビ前はかないが、サビはバックコーラスが歌う。))に歌っている。こちらもなかなか良い曲。 -かないが演ずる妖精のニルがかわいい。 --見た目は可愛いがそれでいて衣装はきわどく、スレンダー体型に巨乳でどこかエロチック。 --立ち絵のパターンも豊富で、座りや後ろ向き、横向き等を組み合わせて、まるでちょこまかと動いて見えるよう演出されている。OPの最初の部分も、ゲーム内の立ち絵中心で構成されている。 -主要キャラの画力は良く、召喚キャラにもクオリティの高いキャラもいる。 --主要女の子キャラも皆スレンダーで巨乳。そして異世界では全員''上乳か横乳かどちらかが必ずハミ出しておりエロチック''。 --召喚キャラもアイドル、女剣士、OL、アストロノーツ、海賊、ウィザード、などは画力が高い。またぎや獣人のように画力は今一つでも魅力のあるキャラもいる。 -高速スキップ等は無いが、スタートボタンでメインストーリーを丸ごとカット出来る。 -召喚キャラにはそれぞれ大小なりとも固有の物語があり、それを探して、追って見ていくのはなかなか面白い。 -召喚キャラのイベント、スチルの数は合計するとかなり多く、総数は200枚を超える。%%存在自体いらないキャラもいるが。%% -スケジュールを最終まで進めた女の子は、クリア後にイベントを見られるようになる。 --ただし女の子を選択するとイベントが連続再生される仕様で、好きな場面を自由には見られない。またストーリー中のスチルは見られない。 -声優陣は豪華。 --主要キャラには当時活躍していた人気声優を起用しており、新人の有象無象の中にも現在ベテランとして活躍している声優がちらほらいる。 -メッセージウィンドウは下に表示されるが、ボタンで消すことが可能。上に表示させることも出来る。 -バトルパートのSDキャラは可愛く、それぞれ固有グラフィックなのによく動き、パターンも豊富で良く出来ている。上に表示されている顔グラフィックも多くのパターンがあり、状況によってコロコロ変わる。 ---- **総評 アイディア自体は独創的で、全体を見れば一応はまとまっており、一見すると面白そうに見える。しかし蓋を開ければ度重なるロード、戦略性の無いバトルパート、説明不足から来る支離滅裂なストーリー、微妙な召喚キャラクター達。ゲームとしての質は劣悪である。~ しかし召喚システムや多数の原画家採用など光るものもあり、ストーリーを普通に完結する、バトルを普通に遊べるものにする、ロードを快適にする、そのように当たり前のレベルに作っていれば、また違った評価になったかもしれない。何故このクオリティのままでGOを出してしまったのか。 //「[[声優ゲームに碌なものは無い>スタンバイSay You!]]」を体現するような代物。 //本作は有名声優が起用されているというだけで、魔人やボウリングのような実写声優ゲーでは無いし、ゲームにすらなってない作品と同じものとは言えないため格納。「実写声優のゲーム」と「声優だけゲー」は違うかと。 ---- **余談 -クソゲーオブザイヤー2010動画のオープニングは本作のオープニングのパロディである。 #region(本作のOPムービーはこちら。) |&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=5GdDJKorVew)| //旧URLの動画は削除されたため、新しいものに差し替え。 #endregion -本作は『アポなしギャルズお・り・ん・ぽ・す(はあと)』であるが、パッケージ表とゲームタイトル画面は英題の方が大きく書かれており、日本語タイトルは副題のように見える。 -パッケージは昔のアニメのセル画のようなものを駆使したもので、絵柄もPS版は1種、SS版は%%無駄に%%3種類ある。 --どうやら『[[ときめきメモリアル]]』(PS版及びSS版)の通常版と限定版の両方を買うファンを見て「これで売り上げ3倍」との皮算用だった様である。もっとも、3種類とも買う熱心なファンどころか、購入者自体稀だった訳だが。 -戦闘は20人の女の子を敵味方共通で召喚して戦わせるのだが、終盤のヘラクレスのみ直接戦えるとのことで、唯一固有グラフィックで戦う。 --しかし強いと思いきや、無駄な動きが多く弱い。 -通常、戦闘不能になるとその場に倒れるだけだが、クリティカルでやられた場合は脱衣KOになる。%%もちろん上記ヘラクレスも脱衣する。%% -召喚する女の子が入浴中や半裸で寝ている場面もあるため、年齢制限つき。PS版では服を着ている。 //PS版プレイしましたが、該当スチルと思われるものは拡大処理で済まされてるもの大半でした。違いが分かる方は確認、修正お願いします。 -タイトル名の由来はTV番組「電波少年」の企画「アポなしサンタ」から当時ヒューマンの社員であった志倉千代丸が考えた。 -ゲーム雑誌ファミ通にてお店で買うときにタイトルをいうのが恥ずかしいで賞を受賞している。 -主人公の部屋に『[[トワイライトシンドローム>トワイライトシンドローム 探索編/究明編]]』のポスターが、アイドルのスチル内には『[[クロックタワー2>クロックタワー]]』の映画(という設定)の看板がある。 --ポスターは実際のものと同一かはわからないが、探索編のパッケージイラストが使われているようである。看板の方は2と書かれているがSFCの1のパッケージを模している。 -獣人のスチルに『[[機動戦士ガンダム>ガンダムシリーズ]]』のハロに似た…というかほぼそのままのサポートメカが出る。声優は男性だが喋り方も真似てる。良いのだろうか? -エンドクレジットの出演声優の中に志倉千代丸の名前があり、声優初挑戦作品だと思われる。 --役名不明であるが、女子高生の先輩に「志倉先輩」というまんまなキャラがいるため、おそらくこれであろう。 ----
*アポなしギャルズお・り・ん・ぽ・す 【あぽなしぎゃるずおりんぽす】 |ジャンル|召喚シミュレーション|CENTER:&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/slps00493_jacket?$pkgL$,height=160)&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41xMOqB9e0L.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B000069SUA,height=160)|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2Bo43Ty5YL.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B00MKZWPEW,width=160)&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/141001322.jpg,https://www.suruga-ya.jp/product/detail/141001322001,width=160,height=160)| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン|~|~| |発売・開発元|ヒューマン|~|~| |発売日|【PS】1996年10月25日&br;【SS】1996年12月20日|~|~| |定価|各6,090円(税込)|~|~| |レーティング|【PS】なし&br;【SS】セガ審査:18歳以上推奨|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|説明不足のストーリー&br;中途半端なバトル&br;キャラのクォリティは高い&br;エンディング曲は好評&br;''典型的声優だけゲー''|~|~| ---- #contents(fromhere) //ほぼ問題点のみの記述でしたので、概要や評価点を中心に大きく追加。それに伴い可能な限り原文を残しつつ、全体の書き替えを行いました。 //また未プレイと思われる間違った記述等も散見されたため、明らかに間違っていると判断したものは削除か訂正。またPS版のみのプレイのため判断出来かねるものは格納しました。 ---- **概要 複数の原画家と多彩な声優を駆使した豪華で壮大な作品…を想定していたと思われるが、ストーリーは説明不足、バトルは練り込み不足で中途半端。結局は典型的な声優(だけ)ゲーになってしまった。 -声優は37人(ゲスト含め40人)、原画家は22人もいる。声優は当時トップで活躍していた人気どころが揃っているが、原画家は選考基準が変(後述)。 #region(声優と原画家一覧(敬称略)) -並びは説明書の記載順。原画家は今現在の肩書きをわかる範囲で並記。 -声優 --かないみか・笠原弘子・富沢美智恵・久川綾・冬馬由美・岩男潤子・草地章江・石井康嗣・平松晶子・結城比呂(現:優希比呂)・一条和矢・巻島直樹・花田光・河口弘((説明書、エンドクレジット共に「川口宏」と誤表記。OPのみ正表記。))(現:河口博)・肥後誠・谷山紀章・ひと美・雪乃五月(現:ゆきのさつき)・中尾あづさ・松本加代子・飯島京子・伊賀絵里香・村山有里・前川優子・福原静・湯浅香織・岡田真理子・長田梢・中村美紗・並木のり子・宮川美保・伊藤紀子・岸尾大輔(現:岸尾だいすけ)・森貞文則・内藤玲・中井将貴・永野善一・志倉千代丸(スタッフ)・杉山千春(スタッフ)・市万田俊也(スタッフ) -原画家 --平井久司(アニメーター、イラストレーター)・大島康弘(アニメーター)・石井明治(アニメーター)・入江健司(アニメーター)・うちみけ清香(漫画家)・おちたかまたか・天野みちる・瀧清流(漫画家)・塚本ひじく(漫画家)・土器手司(アニメーター)・広田麻由美(イラストレーター)・まんだ林檎(漫画家)・みつかたけい・山田ひより・宮本崇(イラストレーター)・中沢数宣(イラストレーター)・藤原速雄・城井るか・鈴木司郎・関可子 -なお声優、原画家共に1人1キャラではなく、1人が複数キャラを担当していたり、原案のみの原画家もいる。 //経歴不明の原画家の情報等がわかる方は追記お願いします。 #endregion ---- **ストーリー 現代の高校生昇(ノボル)はいつからか、夢の中で神々の世界「おりんぽす」((原文ママ。))に迷い込むようになってしまう。そしてある日夢の中で出会った少女にふたたび会うため、妖精ニルヴァーナ(以下ニル)と共に、異世界から女の子達を召喚し立ち塞がる敵と戦う。 ---- **ゲームシステム -アドベンチャーパート --現代で友人達と話すパートと、夢の中で異世界おりんぽすを散策するパートに分かれる。会話画面は至ってスタンダードなもの。 --どちらも会話の選択肢や行動の選択等は無く、完全な一本道で進んでいく。 -召喚パート --おりんぽす内で敵と交戦することになると移行する、本作のキモとなるシステム。 --まず4つの過去、未来、ファンタジー世界に住む総勢20人の女の子の中から、ランダムで4人の女の子のカードが選出される。ルーレットで時間を決めた後、4人の中から一人を選択、召喚し、強制的に戦わせる。 ---時間帯によっては不調だったり、上機嫌でステータスがアップしたり、眠っていたりする。ルーレットの目押しや、今現在の様子を示唆するメッセージを見て、行動を予測した選択が必要。 ---一度スケジュールが判明した女の子の行動パターンはスケジュール表に記載される親切設計。選択画面でボタンを押せば、全スケジュールが確認出来る。 ---眠っている女の子を召喚しても、一度召喚してしまえばスケジュールに「睡眠中」等と表示されるようになるため、2回目は避ける事ができる。 ---夜になると大抵の女の子が眠っており、深夜の時間帯をひいてしまうと4人全員が熟睡中だったりする事はしばしば。もちろん夜型もいる。 --スケジュールは固定だが、ある時間を見る、全時間を見る、一定レベル以上である時間を見る、などの条件を満たすことでストーリーが進み、日常(タイムテーブル)が変化する。 ---例えば海賊の場合、初めは一船員としてこき使われる日常が描かれているが、ある時間帯の決戦から船長が撃たれるシーンを見ると、次からは女船長になっており生活がガラリと変わる。 --また、選択時に4分の1の確率でワイルドカードというものが出る場合があり、時間帯のヒントやステータスアップ等の恩恵がある。 -バトルパート --自身と敵が召喚したキャラクター同士で戦う。使うキャラクターは敵と味方で共通。 --コマンドは「直接攻撃」「間接攻撃」「おまかせ」「撤退」がある。 --直接攻撃は近接、間接攻撃は遠距離。遠距離攻撃と近距離攻撃の任意選択型ターン性バトルで、間合いが離れた位置で違う距離の攻撃を選択すると、移動でターンを消費(後述)するというシステム。おまかせはオート。撤退は精神力(召喚者のHP)を少し消費しバトルを強制終了する。 --まずバトル開始時にフォーチュンカードというものがランダムで与えられ、ステータスアップや有利な状態変化が付く。 ---ハズレは無いが、相手を強制的に眠らせるカードが敵側にも出るため、開始時にプレイヤー側が寝てしまうこともある。 --バトルは召喚キャラクターが倒されるか撤退するまで続き、終わると次の召喚に移行。どちらかの精神力((主人公と敵に設定されているHP。召喚キャラクターがダメージを受けると同時に減る。))が無くなるまでこの召喚とバトルを繰り返し、戦うことになる。 --なお負けると無限コンティニュー可能だが、コンティニュー画面は4枚の女の子のカードの中からランダムで設定された正解カードを引き当てるというもの。ハズレのカードを引くと燃えてしまい、燃えたカードの女の子は次のコンティニュー戦では出なくなる。 -このアドベンチャーパートと召喚&バトルパートを交互に行いストーリーを進めていくことになる。 ---- **問題点 ***ストーリー -分岐無しの一本道。にもかかわらず全てにおいて説明不足で、プレイヤーはおろか主人公すら事の顛末を理解できずにエンディングを迎えるストーリー。 --物語は主人公が夢の中で見た少女を、ふたたび探すというもの。夢の世界の住人は全員全ての事柄を知っているようで、思わせぶりな言動ばかり取り主人公と対峙するのだが、誰もちゃんとした説明をしようとせず、登場する怪物達も通行の邪魔ばかりしてくる。 ---寝ると夢の世界の神殿にワープするので、探索していると怪物達が「そうはさせんぞ」と立ちはだかりバトル。人間に会うと「お前は…いや何でも」「今はまだ…まあいい」という具合な会話が展開され、夢から覚める。''終始これ''。 ---とあるキャラは「自分の元にいろ」と言うのだが、主人公の「何故」には答えない。あいまいな表現で場を濁すわけでもなく、ただ高圧的に「知らなくていい」としか言わない。 --召喚バトルで力ずくで聞き出そうとするが、負けた相手はすぐに封印され消えるため、結局まともに話が聞けない。 ---それなら召喚バトルしなければいいのだが、ノボルが怪物達と対抗する手段が召喚バトルしか無いのでは仕方ない。相手も割りとノリ気で、主人公の質問を無視し続けた挙句「仕方が無い」と言って仕掛けてくる。 --この夢の物語は現実の世界とリンクしており、主要登場人物達は現実でも夢でも思わせぶりな言動をする。が、相変わらず明確な説明をしてくれない。 --そもそも現実の世界でも登場人物達の相互関係が説明されないまま親しげな日常会話が進んでいくため、プレイヤーは主人公以上に置いてきぼりを食らう。 ---相棒の妖精ニルの初登場時の説明ですら、「こいつはニルヴァーナ、いつからかうちにいる」といった簡単な文で済まされる始末。 --またストーリーの構成自体も稚拙で、現代では入れる必要があったのかというグダグダした日常が続き、夢の中でもグダグダ展開がよくある。 --ラスボスである「夢の中で見た少女」は勝利しても消滅はしないのだが、やはり説明はしてくれない。少女とニルだけで会話をし、''主人公は置いてきぼり''。 #region(要約すると…) -主人公はおりんぽすでは過去ゼウスの息子アポロンであった。しかし何かがあり抜け出て現代に転生(説明書記載)。神であった頃の記憶や力は何故か封印されている。 -おりんぽすの神々は現代で主人公の友人や近い人物として過ごす。主人公が神の転生であることは知っており、おりんぽすの記憶は保ったまま。 -夢の中の少女=妹。 -主人公が神として覚醒すると何かマズいことになるらしい。 -主人公がおりんぽすに迷い込むのはニルの仕業。これは覚醒しようとする力を召喚バトルで放出していた。 --つまり主人公は神の転生で、覚醒してしまうと何かが危ない。そして少女は=妹で、現代の生活のまま主人公と過ごすことを願っており、覚醒しつつある主人公を不安視。しかしニルが覚醒を防いでいた。めでたしめでたし(?)。 --こう見ると一応ストーリーはあり、完結はしている。しかし各種要点はおぼろげに、断片的にわずかに語られるだけで、説明の無い事柄も多く、プレイしても全体像はまったく分からない。また相手が核心めいたことを語っても主人公は掘り下げようともせず(そもそも聞いてない)、大事なことは主人公(とプレイヤー)そっちのけで他の登場人物の中だけで自己解決していく。プレイヤーにとっては消化不良でしかない。 --ストーリーや設定の基盤そのものはあるので、脚本家が悪いのであろう。 #endregion --「いいのそれで!(お兄ちゃんは何も知らなくて)」''いいわけあるか''。 ***バトル -戦略性の乏しい召喚バトルパート。 --近接で近接を選択、もしくは間接で間接を選択すれば攻撃になるが、相反するものを選ぶと間合いを取り移動でターンを消費するというシステム。 --そのため、動かずに間合いに応じた攻撃を選択し続ければいいだけという戦略性の無い大雑把な戦闘。 --敵側の思考はというとランダム選択のようで、攻撃せずに近づいたり離れたりを無駄に繰り返すだけのときがある。 ---しかし間合いを取って何もしないときもあれば、ちゃんと攻撃するときもある。また攻撃後に間合いを取ったり、2回攻撃するときもあり、判定基準が良くわからない。 --ランダム要素が多すぎる。 ---ステータスは召喚時の状態で増減。バトル開始時にランダムで付加。バトル中も毎ターンランダム増減((毎ターン選択コマンドによって付加される。そして数値は行動毎に変化し、最大2倍。))と、あまりにも多すぎるし、増減の数値も大きい。また、これらはプレイヤーだけではなく敵側も同様に増減する。さらに敵味方問わず下記のクリティカルの他、キャラによっては特定攻撃で回復や眠りが発生することもある。ハッキリ言って運ゲー。~ しかし同じ女の子を選び続けレベルを上げ続ければ、最終的にはたとえ眠っていたとしても調子が悪くても、わりと勝ててしまう。 ---ランダムでクリティカルが発生。突如女の子が謎のオーラに包まれる演出が出ると、次の攻撃が文字どおり必殺技になる。~ このクリティカルは当たれば「一撃死」。命中すれば一撃で決着がついてしまう。そのため、ただでさえ低い戦略性がクリティカル一つで覆されるため崩壊している。~ ただ、さすがに命中率は低いようで、よく外れる。当たるときは当たるが。外れた場合は行動を一回無駄にする。また先に敵の攻撃を受けると無かったことになる。~ ちなみにクリティカルでやられた場合、戦闘不能時の不利益な要素(出現率ダウン、その戦闘での以降不出現)は発生しない。またクリティカル時に通常攻撃をしたり、クリティカル状態を保持することは出来ない。 --撤退を選択すると経験値は手に入らないが、多少の精神力と引き換えにバトルを強制終了し、女の子の再抽選をする事ができる。撤退は必ず成功するが、先に相手の攻撃で戦闘不能になったり、眠ってしまうと無効((眠ってしまうと女の子は何も出来なくなり、起きるまではプレイヤーもコマンド選択が出来なくなる。))。 ---そのためハズレの女の子を引いても、即撤退させ再抽選すれば済んでしまう。 ***その他 -女の子達にいろいろとバラつきがある。 --まず初期レベルが低い女の子がいる。スピード特化やクリティカル特化等で攻撃や防御がかなり低いキャラもおり、最初に優先的に育てておかないと、後から育てるのはキツい。 --中には吸収、眠り、バリアが攻撃時に付加される女の子がいる。基本的に弱めのキャラに多いが、弱いのに何も無いキャラもいる。 --タイムテーブルが大雑把に分けられている女の子もいれば、1時間毎に細分化されている女の子もいる。細かいのにストーリー進行の条件が「全時間を見る」はキツい。 --タイムテーブルを最終まで進めるとそのまま固定の女の子が多いが、初期に戻り繰り返す女の子もいる。スチルを見逃すことが多いため、もちろん繰り返した方が良い。 --イベントで見られるスチル数は12枚程の子が多いが、最高は16枚、最低は9枚と大分開きがある。 --バッドエンドを持つ女の子がいる(後述)。 -ステータスには「カード」の項目があり、これが高いと選出確率が上がるのだが、レベルアップ時に上げられる他、ワイルドカードで上がったり、戦闘不能で減ったりする。そのため中盤くらいから出やすいキャラ、出にくいキャラが出てくる。 --中盤になってから特定キャラを育てようとしても、出ない、勝てない、の悪循環に陥ることも。 -女の子は条件を満たすと日常が変化するが、変化後は強制的にステータスダウンしたり、最悪バッドエンドで全時間がステータスダウンになる女の子がいる。これらはノーヒントなうえに簡単に進められてしまう。 --ウィザードは低レベルで授業中の魔法詠唱を見ると、失敗して大ケガをし、全時間帯が療養になり最低ステータスになってしまう。こうなるとそのプレイではどうしようもなく、以降そのまま。 -プリーストはレベル関係無くある時間帯を見てしまうとトラップにハマり、こちらも以降そのまま。しかもその時間帯は最終タイムテーブルで三分の一はある長さ。 -バッドエンドになると最後で、その後の救済処置も無い。不親切である。 -召喚とバトル時にロードがある。ロード時間は数秒から十数秒と当時を考えれば許容範囲ではあるが、これが召喚画面とバトル画面を切り替える度に毎回、何度も挟まれる((ネットの有志の解析情報によれば、データの格納に問題があるらしい。大きなデータをまとめて収納しており、ロードのたびに一括で読み込む必要があるためだそうな。))。召喚とバトルは何度も繰り返す必要があり、そのたびにロードが入るため、かなりテンポが悪い。 --また、各種演出もカット出来ないため、こちらもテンポの悪さに繋がっている。 --立ち絵表示切替でも微妙にロードが挟まれる。 ---にもかかわらず、アドベンチャーパートでは立ち絵の位置が画面右/中央/左と切り替えて移動を表現する等、視覚的にわかりやすいが時間のかかる方法を多用している。 -原画家は総勢22人も集めているが、一般的には無名な人物ばかり。あまり絵が上手くない人も結構混ざっている。 --アニメーターの土器手司が当時の時点でわりとベテランで有名。あとは各種雑誌で執筆していた漫画家のまんだ林檎((本作参加の漫画家勢の中では唯一Wikiがある。))が当時若干知られていたくらいだろうか。 --その他は当時はほぼ駆け出しか無名であるが、メインキャラの平井久司はその後各種作品で多くの実績を挙げた。広田麻由美は『[[ファイアーエムブレム トラキア776]]』や『[[ティアリングサーガ>ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記]][[シリーズ>ティアリングサーガシリーズ ベルウィックサーガ]]』のキャラデザを手掛けた。また中沢数宣((何故か唯一キャラクター原案のみの担当。担当キャラは皆バイク等のメカが入るためかと思われるが不明。))は『[[ドラゴンクエストV 天空の花嫁]]』の攻略本の%%エッチな%%挿し絵((ビアンカのエッチな下着のイラストが有名。))を手掛けたことで一部で有名。 --あとは今現在でもほぼ無名((アニメーターに関しては余程の実績でもなければ表向きには語られない職種のため、活動していても名が売れていないのは仕方ないが。))、もしくは一切の情報が出ない者が多い。代々木アニメーション学院が関わっているため、そちらから流れてきた新人も多いと思われる。 --声優は当時の有名どころを押さえている一方で、原画家は何故わざわざこの人物に依頼を?と言いたくなる人選ではある。 --しかし問題は有名無名などではなく、微妙なキャラクターが散見されること。 ---アマゾネス、プリースト、科学者辺りはハッキリ言って下手。サイボーグは美少女とは言えず魅力が無い。看護婦、女子高生はバランスが変で作画崩壊を起こしている。他に作画はマシでもモブキャラのようで魅力が薄いキャラも。 ---このように画力が伴わない、もしくは美少女をウリにしたゲームとしては魅力が無さすぎるキャラがわりといる。 ---なおSDキャラは皆可愛いが、このうちのサイボーグはSDキャラも可愛くない((サイボーグのみ全身をロボットのようなバトルスーツで覆い、頭と目元くらいしか見えない。さらに水泳帽のようなものを被っていてナニコレ状態。))。 //-絵の画質が若干粗め。 //-キャラの立ち絵、スチル、背景、はかなり粗い。主人公以外フルボイスなのでその煽りなのだろうか。 //PS版のみのプレイのため、SS版実機で確認出来る方は見比べ、修正等をお願いします。 -メッセージ送りが自動で進む。 --メッセージが止まってアイコンが表示されたあと、8秒程で自動で進む。設定でメッセージスピードの変更は出来るが、止めることは出来ない。 --このアイコン、白い手袋の手が人差し指でトントン床を叩くというもの。常に苛立っていて、痺れを切らして進めているように見えてしまう。 //--下のOPムービーを見てもらえばわかると思うが、特に最後にキャラクターが連続で出るにつれどんどん作画崩壊しつつある。 //動画削除につきCO。 ---- **評価点 -笠原弘子が歌うエンディング曲「LovingYou」は高評価。 --ちなみにOPはかないみかが中心((かないみかと本作召喚キャラ声優で構成されたバックコーラス。歌い出しからサビ前はかないが、サビはバックコーラスが歌う。))に歌っている。こちらもなかなか良い曲。 -かないが演ずる妖精のニルがかわいい。 --見た目は可愛いがそれでいて衣装はきわどく、スレンダー体型に巨乳でどこかエロチック。 --立ち絵のパターンも豊富で、座りや後ろ向き、横向き等を組み合わせて、まるでちょこまかと動いて見えるよう演出されている。OPの最初の部分も、ゲーム内の立ち絵中心で構成されている。 -主要キャラの画力は良く、召喚キャラにもクオリティの高いキャラもいる。 --主要女の子キャラも皆スレンダーで巨乳。そして異世界では全員''上乳か横乳かどちらかが必ずハミ出しておりエロチック''。 --召喚キャラもアイドル、女剣士、OL、アストロノーツ、海賊、ウィザード、などは画力が高い。またぎや獣人のように画力は今一つでも魅力のあるキャラもいる。 -高速スキップ等は無いが、スタートボタンでメインストーリーを丸ごとカット出来る。 -召喚キャラにはそれぞれ大小なりとも固有の物語があり、それを探して、追って見ていくのはなかなか面白い。 -召喚キャラのイベント、スチルの数は合計するとかなり多く、総数は200枚を超える。%%存在自体いらないキャラもいるが。%% -スケジュールを最終まで進めた女の子は、クリア後にイベントを見られるようになる。 --ただし女の子を選択するとイベントが連続再生される仕様で、好きな場面を自由には見られない。またストーリー中のスチルは見られない。 -声優陣は豪華。 --主要キャラには当時活躍していた人気声優を起用しており、新人の有象無象の中にも現在ベテランとして活躍している声優がちらほらいる。 -メッセージウィンドウは下に表示されるが、ボタンで消すことが可能。上に表示させることも出来る。 -バトルパートのSDキャラは可愛く、それぞれ固有グラフィックなのによく動き、パターンも豊富で良く出来ている。上に表示されている顔グラフィックも多くのパターンがあり、状況によってコロコロ変わる。 ---- **総評 アイディア自体は独創的で、全体を見れば一応はまとまっており、一見すると面白そうに見える。~ しかし蓋を開ければ度重なるロード、戦略性の無いバトルパート、説明不足から来る支離滅裂なストーリー、微妙な召喚キャラクター達。ゲームとしての質は劣悪である。~ しかし召喚システムや多数の原画家採用など光るものもあり、ストーリーを普通に完結する、バトルを普通に遊べるものにする、ロードを快適にする、そのように当たり前のレベルに作っていれば、また違った評価になったかもしれない。何故このクオリティのままでGOを出してしまったのか。 //「[[声優ゲームに碌なものは無い>スタンバイSay You!]]」を体現するような代物。 //本作は有名声優が起用されているというだけで、魔人やボウリングのような実写声優ゲーでは無いし、ゲームにすらなってない作品と同じものとは言えないため格納。「実写声優のゲーム」と「声優だけゲー」は違うかと。 ---- **余談 -クソゲーオブザイヤー2010動画のオープニングは本作のオープニングのパロディである。 #region(本作のOPムービーはこちら。) |&video(https://www.youtube.com/watch?v=5GdDJKorVew)| //旧URLの動画は削除されたため、新しいものに差し替え。 #endregion -本作は『アポなしギャルズお・り・ん・ぽ・す(はあと)』であるが、パッケージ表とゲームタイトル画面は英題の方が大きく書かれており、日本語タイトルは副題のように見える。 -パッケージは昔のアニメのセル画のようなものを駆使したもので、絵柄もPS版は1種、SS版は%%無駄に%%3種類ある。 --どうやら『[[ときめきメモリアル]]』(PS版及びSS版)の通常版と限定版の両方を買うファンを見て「これで売り上げ3倍」との皮算用だった様である。もっとも、3種類とも買う熱心なファンどころか、購入者自体稀だった訳だが。 -戦闘は20人の女の子を敵味方共通で召喚して戦わせるのだが、終盤のヘラクレスのみ直接戦えるとのことで、唯一固有グラフィックで戦う。 --しかし強いと思いきや、無駄な動きが多く弱い。 -通常、戦闘不能になるとその場に倒れるだけだが、クリティカルでやられた場合は脱衣KOになる。%%もちろん上記ヘラクレスも脱衣する。%% -召喚する女の子が入浴中や半裸で寝ている場面もあるため、年齢制限つき。PS版では服を着ている。 //PS版プレイしましたが、該当スチルと思われるものは拡大処理で済まされてるもの大半でした。違いが分かる方は確認、修正お願いします。 -タイトル名の由来はTV番組「電波少年」の企画「アポなしサンタ」から当時ヒューマンの社員であった志倉千代丸が考えた。 -ゲーム雑誌ファミ通にてお店で買うときにタイトルをいうのが恥ずかしいで賞を受賞している。 -主人公の部屋に『[[トワイライトシンドローム>トワイライトシンドローム 探索編/究明編]]』のポスターが、アイドルのスチル内には『[[クロックタワー2>クロックタワー]]』の映画(という設定)の看板がある。 --ポスターは実際のものと同一かはわからないが、探索編のパッケージイラストが使われているようである。看板の方は2と書かれているがSFCの1のパッケージを模している。 -獣人のスチルに『[[機動戦士ガンダム>ガンダムシリーズ]]』のハロに似た…というかほぼそのままのサポートメカが出る。声優は男性だが喋り方も真似てる。良いのだろうか? -エンドクレジットの出演声優の中に志倉千代丸の名前があり、声優初挑戦作品だと思われる。 --役名不明であるが、女子高生の先輩に「志倉先輩」というまんまなキャラがいるため、おそらくこれであろう。

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