We Are The Dwarves

【うい あー ざ どわーぶず】

ジャンル リアルタイムタクティクス
対応機種 Windows 7/8/8.1/10
(いずれも64bit版のみ)
開発・発売元 Whale Rock Games
発売日 2016年2月26日
定価 1,599円(Steam(発売時))
$ 14.99(GOG)
プレイ人数 1人
廉価版 Steam: 2021年4月13日/1,119 円
備考 Unityゲームエンジン使用
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント すぐ溺れるドワーフ

概要

  • 3種のドワーフを操ってエイリアンを倒すリアルタイムタクティクスである。
  • Whale Rock Gamesにとってはデビュー作となる。
    • Whale Rock Gamesはウクライナのゲーム会社である。

ストーリー

ドワーフの3人の宇宙飛行士を載せた惑星探査機は未知のトラブルに見舞われ、とある惑星に不時着した。そこには未知の下等な生物たちが居た。

  • 惑星探査が出来る程の科学力を持ったドワーフという謎設定。
    • しかし、斧を振り回して攻撃を行う。どうして武器には科学力を注ぎ込まないのか?

システム

  • 難易度
    New Game開始時に難易度を選べる。
    • Easy
      • 多くのリソースが得られる
      • 溺死するまでの速度が低下
      • 敵が弱体化
    • Normal
      • 多くのリソースが得られる
      • 溺死するまでの速度が低下
    • Hard
      • 受けるダメージが増加
      • クイックセーブ不可
  • 3種のドワーフを操作して敵を倒す
+ ドワーフ詳細
フォーサー
ショットガンを使う。
  • サルヴォ
    ワイドショット。敵もフォーサーもノックバックする。
  • パンチャー
    貫通弾のロングショット。敵もフォーサーもノックバックする。
  • デコイ
    落下地点で音を立てて敵の気を引く。
  • ボンバード
    範囲攻撃。なお、どの攻撃も味方にもダメージを与える。
  • フォースフィールド
    発動中は周辺の味方の防御力を上げる。
スマッシュフィスト
斧2刀流の近接攻撃を行う。
  • ホイールウインド
    周囲の敵に近接攻撃を乱れ撃つ。発動中は無敵となる。
  • ラム
    突進を行う。突進中に接触した敵にダメージを与える。操作説明画面では、ラムを使って敵から急速に逃げる例の動画もある。
  • バトルクライ
    大声で敵をノックバックさせる。ダメージは与えない。崖では使えるが、序盤は沼地ばかりで使い所が難しい。
  • コントロール
    敵一体をスタンさせる。
  • ファイアーフォーム
    敵に攻撃を与え続けると"怒り"が蓄積して最終的にファイアーフォーム状態になる。発動中は攻撃力が上がる。
  • ストーンフォーム
    更に"怒り"が蓄積すると、肌が石になりダメージを受けなくなるが、動作は緩慢になる。
シャドウ
  • バックスタッブ
    暗殺剣を使う。
  • シャドウシフト
    藪などの隠れられる場所間を一瞬で移動できる。まれに段差を越えられることがある。ドワーフはジャンプできないため、シャドウシフトでしか行けない場所がある。
  • ブラックスクリーン
    煙幕を張る。ブラックスクリーンを目にしたほとんどの敵がその場所に集まるので、敵を誘導するのに使える場面がある。シャドウシフトの移動先としたり、逆に自分のいる場所にブラックスクリーンを仕掛けてからシャドウシフトを行うなどの使いみちもある。
  • マルチショット
    範囲内の敵に矢の雨を降らせる。威力はそれほど強くないので、敵を一掃できたりはしない。
  • パワーショット
    当たった敵をノックダウンさせるほどの弓攻撃。発射に時間がかかるため、移動中の敵に当てることはほぼ無理である。
  • ハッシュ
    シャドウの周囲の音をかき消す。隠密行動が必要な場面で使う。時間経過ではチャージされず、敵を気づかれずに殺すことで少しずつ増える。


  • ステージに落ちている"ドワーフストーン"を拾いあつめて、スキルをアンロックできる。
    • "ドワーフストーン"はキャラ間で受け渡しできないため、どのキャラで拾うかも考える必要がある。

評価点

  • グラフィックが美麗である
    • オープニングムービーの画質の低さがプレイヤーを不安にさせるが、いざゲームプレイに入ると幻想的で美麗なグラフィックとなっている。
    • 各種アイコンも洗練されたデザインとなっている。が、それが何のシンボルなのかは直感的には分かりにくい。
  • 意外に親切である
    • ジャーナル内の各キャラのスキルの説明は動画付きで分かりやすい。
    • マップ内にジャーナルが落ちており、世界観についての説明がある。
      • 敵の生態について書かれており、攻略に役立つかもである。
      • アノマリーポイントが無重力であることなどの説明がある。読んだとて「なるほど」と思えない謎設定であるが。
    • "ドワーフストーン"を回収せずにステージから出ようとすると「"ドワーフストーン"を回収していません(n個)」と注意書きが出るので、取り忘れがない。
  • ステージ数は多い
    • 全部で16ステージあり、価格が倍以上の『Shadow Tactics』の13ミッションに比して多い。

問題点

  • 高難易度である
    • 『Commandos』のようなステルス物ならまだしも、乱戦上等のRTSであるため、必要な手数が半端ない。乱戦必至のRTSは『Rasetsu』などがあり、これまでに全く無いというわけではないがいずれも高難易度ではある。
    • 最初のステージをクリアすると実績「We all hate tutorials」が得られるが、本稿執筆時点でのこの実績のグローバル取得率は45.7%である。対して、このステージで死ぬと実績「You don't even try」が得られるが、こちらは45.8%となっており、ほぼ同数であり、ほとんどのプレーヤーが最初のステージで死んでいる模様。
      • 最初の敵は動作が緩慢で槍を投げてくる敵なので、スペースキーで時間を止めて槍を避けつつ、ロングショットでノックバックさせて崖から落とすことになる。が、その戦法に気づかないと多勢に無勢ですぐ死ぬ。
    • ゲームクリアすると実績「We Are The Dwarves」が得られるが、こちらの取得率は5.0%となっている。約40%のプレイヤーはチュートリアルをクリアしてもゲームはクリアできなかったことになる。
    • とにかく溺れる
      • 沼地を通らなければならないマップがいくつかあり、深い部分を通り続けると溺死する。難易度選択でEasy, Normalは"溺死するまでの速度が低下"となっているが、それでも死ぬときは死ぬ。
  • 説明不足な点がある
    • プレイヤーが最初に行うドワーフへの指示が完了すると、チュートリアル的なウインドウが開くが、このウインドウの閉じ方が知らされていないため詰まる。なお、スペースキーで閉じることが出来る。
    • シャドウ初登場のステージにて「パワー・セルを3つ探せ」という目標が出るが、そのマップ内にはパワー・セルは1つもない。次のマップ内に1つ、その次のマップ内に2つある。
      • なお、3つのパワー・セルを集めると実績「Right tools for right job」が得られるが、Steamのグローバル実績表示によるとこれをクリアしたのは全プレーヤーの6.2%ということ。同ステージでしか達成できない実績「Wind round one's little finger(Hide from 3 enemies)」の達成者は13.0%となっており、このステージに到達したプレーヤーの半数以上がここで脱落していることになる。
        なお、ゲームクリアすると実績「We Are The Dwarves」が得られるが、こちらの取得率は5.0%となっており、ここからが一番面白いので、ここからの脱落者は少ない。
  • PCにコントローラーを接続済みで起動すると、マウスカーソルが表示されずに「[X]ボタンで選択」と表示されるが、コントローラーもキーボードもマウスも何を押しても何も起こらない。
    • コントローラー未サポートとなっているが、対応しようとした痕跡が中途半端な状態で残っているらしい。

総評

高難易度なタクティカルRTS。3人が合流する場面までたどり着いたプレイヤーは執筆時点で全体の10%以下となっている。初心者は『Shadow Tactics』をやったほうがいい。
ストーリーについては、そもそものドワーフの宇宙飛行士という設定が相性が悪い。SFかファンタジーか、どちらか一方に寄せたほうが良かったのではないか。

余談

  • 個人作成の日本語化ファイルが配布されている。
最終更新:2023年10月28日 23:33