モナムール

【もなむーる】

ジャンル アクション
対応機種 Windows 10(Steam)
Nintendo Switch
メディア ダウンロード専売
発売・開発元 Onion Games
発売日 2021年10月14日
定価 980円(税込)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 操作性は独特だが慣れれば楽しめる
内容はかなり小粒


概要

『Million Onion Hotel』『BLACK BIRD』『勇者ヤマダくん』を開発したOnion Gamesから発売されたゲーム。
タイトルの「Mon Amour(モナムール)」とは、フランス語で「私の愛」という意味の言葉。


特徴

  • プレイヤーは男爵*1を操作し、魔女にさらわれた国民たち(モナガール)にチュウをして助け出していくゲーム。
  • 操作に使うボタンはAボタンのみ
    • Aボタンを押すと、男爵が上へ上昇し、離すと下へと下降する。
      • なのだが、上昇/下降が非常に極端であり、少しでもボタンを長押ししていると、物凄い勢いで上昇してしまう。
      • 反対にボタンを離している間は、物凄い勢いで下降してしまう。
      • そのため、安定して男爵の上下を操作するには、絶妙な匙加減のボタン連打が求められることになる。
  • ゲームルール
    • 男爵は右へと自動的に進んでいき、右端に待ち構えているモナガールに男爵が触れる=チュウをするとレベルクリアとなる。助け出したモナガールは男爵の後ろをついてくる。
    • 男爵は画面上部/下部、または障害物に当たるとミスとなりゲームオーバーとなる。
      • 障害物に被弾した際に、後ろにモナガールがついて来てる場合、モナガールがミスを肩代わりしてくれる。被弾した分モナガールは失われてしまう。また、画面上部/下部に触れた場合はモナガールは肩代わりしてくれず、即ゲームオーバーになる。
    • 10レベルごとにお城が存在し、助け出したモナガールをお城に連れて帰ると、助け出した国民リストに登録される。
  • インターネットランキングにも対応。
    • 獲得したスコアを競い合うことができる。

評価点

  • シンプルながらも奥深い独特なゲームシステム
    • 操作自体は非常に難しいものの、制御不能というほど理不尽ではなく、トライアンドエラーを繰り返して慣れてくれば、なかなかハマる。
    • ゲームオーバー時のメッセージもバリエーションが豊かで楽しめる。また、インターネットに接続していれば、他プレイヤーの死亡メッセージも見ることが可能。

賛否両論点

  • ただ、ひたすら同じことを繰り返すゲームデザイン
    • 本作では具体的なストーリーの解説や文章などが出てこず、ひたすらモナガールを助け出して高スコアを競い合う、昔ながらのゲームデザインとなっている。
    • 端的に言ってしまえば、同社開発の『BLACK BIRD』と近い立ち位置とも言える。もっとも本作はそちらほど複雑なシステムではなく、思わせぶりな描写もないため、そこまで人を選ぶわけではないが。

問題点

  • どれが障害物かわかりづらい
    • 障害物に当たるとミスになるのは前述した通りだが、そもそもどれに当たるとミスをする障害物なのかが、いまいちわかりづらい。
    • ゲーム内ではチュートリアルも説明書もないため、手探りで調べていく必要がある。
    • 結論からすると、フルーツとモナガール以外は、ほぼ全て障害物だと思った方がよい。こればかりは繰り返しプレイして覚えていくしかない。
  • 被弾時のモナガール離脱の仕様
    • 男爵がモナガールを連れている際に被弾すると、最新で助け出したモナガールから離脱してしまう。
    • これの何が問題なのかと言うと、お城へ連れ帰る2つ前のレベル(レベル8、18、28など)のモナガールを助け出すには、一ミスも許されないということを意味する。
      • しかも、お城の直前のレベルのモナガールはいわゆるボス的な立ち位置となっており、男爵に対して攻撃を仕掛けてくる。そのため、モナガールのコンプリートを目指す場合、ここが鬼門となってくる。
  • 価格に対するボリューム
    • 980円という値段を考慮しても、ゲームのボリュームはかなり小粒。

総評

ゲーム自体はかなり小粒な内容であり、独特な操作方法への慣れや、やり込み要素を含めて、ようやく980円の元が取れると言ったところ。
良くも悪くもOnion Gamesらしい奇妙で独創的なゲームと言えるだろう。


余談

  • 本作はOnion Gamesの前身ともいえるラブデリックが手掛けた『moon』内ミニゲーム「ジンギスカン(宇宙船を月に誘導するゲーム)」をゴージャスにしたものである。
  • 制作に関わった一人である木村祥朗氏が過去に手掛けたゲームの中に、本作と同じく「チュウ」をするのがメインのゲームとして『チュウリップ』というPS2用ソフトが存在する。
    • こちらはRPGの体裁をとっているが戦闘があるわけでもなく、老若男女問わずあらゆる登場人物達と「チュウ」して経験を積むというもの。
  • ゲーム内では明言されていないが、公式サイトには「国民全員≒男爵の恋人」というちょっぴりアレな記述がある。
    • 一応、同ページに「愛の形がちょこっと違う不思議の国の物語」という前置きはあるが……。
    • 他にもゲームでハイスコアを取って進めていくと、男爵と助け出したモナガールたちが建物の中に入り、ハートマークのエフェクトが出るといったギリギリの描写が出てくる。よくもまあCERO:A(全年齢対象)で通ったものである。
最終更新:2022年01月18日 21:49

*1 公式サイトでは「ソワソワール男爵」と表記されている。