アンシャントロマン ~Power of Dark Side~

【あんしゃんとろまん ぱわーおぶだーくさいど】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 日本システム
開発元 風雅システム
発売日 1998年4月23日
定価 6,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント ほぼ全要素が論外の、壊滅的クオリティ
PS初期レベルにも及ばないグラフィック
素人が適当に作ったようなBGM
理不尽かつ不親切な表示類
戦略不要に等しい戦闘
超展開・電波・スカスカ三重苦のストーリー
滑舌の悪い大半の声優陣
「これを買って」→買わない→「ケチ!」


概要

『アマランス』で名を馳せたPCゲーム界の雄、風雅システムが、前年発売の大ヒットRPG『ファイナルファンタジーVII』(1997年1月31日発売)にインスパイアされ手掛けた渾身の超大作…になる筈だったRPG。
蓋を開けてみればFF7になど到底及ばぬ何かであり、FF7に及ばないどころか一企業でプロが開発した「商品」とは信じ難い、香ばしいことこの上ない代物に仕上がってしまった。

とにかく以下の通りゲーム内のあらゆる要素が満遍なく論外の出来であり、評価点と言える点が無きに等しいRPGとして今でも悪い意味でその道の通に名を馳せる、知る人ぞ知る迷作である。

この記事ではそんな核地雷を紹介していくことにしよう。


特徴(というかほぼ問題点しか存在しない)

タイトル

  • まず、英語を少しかじった人間ならわかると思うが、タイトルの「アンシャント」から既におかしい。
    • パッケージ画像にもある通り、「古代の」などの意味を指す英単語「ancient」のことだが、日本語では普通「エンシェント」「エインシャント」などと表記される単語である。
    • 少なくとも「A」の部分は「ア」とは読まないので、れっきとした誤表記である。
    • 英語を元にした架空言語という可能性がなくはないが、そのような節はどこにも見られない*1
    • ちなみに本編は古代やロマンといった話は特に主題でなく、このタイトルをつけた意図がよく分からない。
  • 副題の「~Power of Dark Side~」も、「The power of the dark side」とする方が自然である。
    • 「暗黒面の力」も本編で特にクローズアップされるわけではないが、この副題については後述するオープニングのテロップとあわせて考えると、開発者が名づけた理由に察しがつく。

パーティメンバーについて

本作ではメインキャラが6人、一時加入キャラが2人いる。

  • カイ・オルフェアス
    • 主人公でパッケ絵に一番大きく描かれている青年。17歳。
    • 生まれてまもなく魔物に誘拐され、奴隷として働かされていたハインローグの王子。ストーリー冒頭で奴隷が皆殺しにされる事を盗み聞いて奴隷たちを決起させ、多くの犠牲を払いつつ数名の仲間と共に自由を手に入れるところから冒険がはじまる。
    • 主人公という事で皆を先導する…のだが、プレイヤーからしたら性能的にも性格的にもパっとせず、リーダーシップを発揮する場面も殆ど無い。俗に言う主人公(笑)の典型例。
      • ムービーで時折ひょっとこの如く変顔を披露するある意味お笑い要員でもある。
  • ミシリア・アルマイヤー
    • ヒロインでパッケ絵中央左の青いスカートの少女。カイと同じく同じく奴隷として働かされていた15歳の娘。
    • カイに仄かな想いを寄せているようで、過酷な冒険についていくのもカイと共に居たいが為。足手まとい呼ばわりされようがカイに親戚の家に預けられそうになってもその好意は変わらない。また、カイの正体がわかると同時にちょっとした葛藤もはさまれるが…?
    • いわゆる魔法アタッカーポジションなのだが、本作の魔法の仕様はあまりにも酷すぎる(後述)うえに魔法絡みのステータスもほぼ意味を成していない。その結果魔法使いキャラ特有の打たれ弱さばかりが目立ち、戦闘では何も良い点がない色々と不憫な子。
  • バーク・シュワルツ
    • パッケ絵右端のオッサンで30歳。彼も奴隷として働かされていたが、カイの決起の頼みに対し「面白そうじゃねえか!」といの一番で乗っかった。
    • プロレスラーの如く屈強な体格と渋い外見で、普段は見た目通り気さくで豪快…なのだが、唐突に変なボケをかますところがあり悪い意味でキャラが掴めない(所謂キャラ崩壊)。一方、たびたびプレイヤーの不満を代弁してくれる場面もある。
    • 見た目通りのパワーアタッカーで、物理攻撃至上主義の如き本作のバランスでは文句なしのエース…どころか、もはや彼の独擅場と言ってもいいほどの頼もしさを見せる漢である。
  • ミーナ
    • 人間を嫌うエルフの女性。
    • エルフの村の護衛隊長らしいが、見て分かるような状況で問答無用で主人公たちに襲い掛かった挙句、仲間の種族であるフェアリーのファラを叩き斬っておいてぬけぬけと「あなた方がピクシーの仲間だとは存じませんでした」と理解に苦しむ言動をとる。
    • 自分が負傷させたファラの代わりに仲間に加わる…が、エルフさながらの知識や隊長としての実力・戦略眼などは殆ど発揮せず、実際の性能もどうにもパっとしない。こんな体たらくで何故ファラの代役に当てはめたのだろう?
    • また、後述するが凄まじい棒読み。声優云々に興味が無くても一聴しただけでわかる程である。特に感情が欠落しているという設定もない。仮にそうだったとしても根本からして酷いものだが
  • サリナ・ジェナトス
    • パッケ絵中央右の紫髪の少女で一流の女剣士。20歳。貴族嫌いで姉御肌で気の強い性格。
    • …らしいのだが、初登場時に典型的な負け惜しみをウジウジ吐いたり変にふざけたりコロコロ一人称が変わったりと、バーク以上にキャラが定まっていない。
    • とはいえ性能面は比較的安定しているので、バークに次いでスタメンとして活躍させやすい。
  • バロア
    • 船乗りの男。完成した船に乗り手がいないという無計画ぶりで後から雇われることになる。
    • 最後に仲間になるキャラなのだが、その割には何も装備してないせいで即戦力になれない。
    • 器用度と言うステータスが高めだが、後述の通り命中率という概念がない(攻撃が必中する)ので死にステータスと化している。
  • ファラ・ミスチル
    • パッケージのロゴの上に描かれているキャラで、いわゆるピクシー。かつてはエルフと共に人間と共存していたが、増長した人間に迫害された末に姿を消した種族らしい。
    • 本人はその悲劇的な一面を感じさせない天真爛漫な少女で、好奇心からカイたちについて来ては様々なキャラクターと積極的に交流するムードメーカーとして、ステータスも高いエースとしてトップクラスの存在感を持つ。
    • …のだが、ミーナに問答無用で斬られて負傷し、そのまま忘れ去られてフェードアウト…という、それまでの活躍ぶりを嘲るかの如く不憫な扱いを受けている。
  • マクロード
    • レイクマウントの町にて出会う騎士団の隊長。
    • この作品では珍しく癖のない真っ当な常識人。逆にこれといった個性や見せ場も無い…。

非戦闘時のグラフィック

フィールド上ではデフォルメされたポリゴンキャラが、戦闘では等身大のキャラが表示される。
…のだが、どちらも質が壊滅的に酷い。キャラ間の縮尺が明らかにおかしい、服飾のデザインが公式イラストと大幅に異なる、そもそもイラスト・ムービー・移動時・戦闘時でキャラの配色が大幅に変わるなど、ポリゴンの品質以前の問題まみれである。

  • ゲーム画面は『FF7』と言うよりは同年発売の『レガイア伝説』の方が近い。言うまでもなく出来は雲泥の差だが。
  • 町やダンジョンはすべて、1マップにつき1画面分の見下ろし画面で表示され、一切スクロールなどはしない
    • 場所によっては広い範囲が無理矢理1画面分に収められている。このような時はキャラクターが豆粒のように小さくなり*2、どんなキャラなのかすら分からなくなる。
      • ポリゴンの出来も壊滅的であるため、建物の中にいる普通の大きさのキャラでさえ「人のようなカタチをした何か」にしか見えず、じっくり見ても性別すら分からないことがよくある。
    • 建物がどのような施設なのかは、外見ではまず分からない。掛かっている看板も判別不能。しかも店の種類は無駄に多い。
  • 建物に入る際の画面切り替えの判定が不安定で、入口にめり込んだまま画面が切り替わらずにキャラが足踏みをし続けるという光景が度々発生する。
    • 敵とのエンカウントがあるマップでは、足踏みしている最中にもエンカウントが発生する
  • 「木の幹に空いた穴からエルフの集落に向かう」というイベントがあるが、黒い小さい扉のような半楕円を木のポリゴンの前にただ浮かべただけという、開いた口が塞がらなくなる代物。
  • マップ上では3~4頭身にデフォルメされたキャラが表示されるのだが、これもまた低品質でモーションも壊滅的。
    • 主人公以外のキャラが待機時に見せるモーションは違和感の塊である。
      • パーティメンバーが待機中常に首の運動をしたり、シリアスな話をしている最中に両手をバタつかせたり、NPCがイベントに関係なくパーティメンバーと同じリズムで手足を規則的に動かし続ける、など。
    • 細かな動作が実現できなかったのか、ベッドから降りたと思われる動作もベッドの上からワープしたかのように表現されていたりする。
    • NPCのモーションについては、新ハインローグ城の一部の兵士のように複数人が同じタイミングで両手を横に広げる、単なる直線移動のはずなのにガタガタと横に揺れながら走り寄ってくるなど、不気味なものすら。
  • キャラの顔のテクスチャでさえ非常に低質で不細工。出来が悪いことで評判の『10101』よりもさらにひどい。
    • パッケージなどに描かれたイラストはまともで、当時の絵柄として至って標準的なものである。…が、実際のゲーム内ではこれとは全く似ても似つかない不細工な顔を見せつけられるのである。
      • イラストとグラフィックではキャラの服などの色すらも違う。酷いものだとフィールド上と戦闘中ですら色が異なる始末。
      • 特にピクシーのファラの原画と作中のモデリングの落差は失笑もの。
      • バークもイラストでは筋肉質な腕をしているが、ゲーム内では藁人形もしくはつながったレンコンを模したかのような貧相な作りになっている。
    • メニュー画面や戦闘時の顔グラフィックにもよりによってこの不細工モデリングが使われている。イラストを表示するなどいくらでも方法はあったはず。
    • マップ移動中に至っては、上述した壊滅的なポリゴンに落書きのようにキャラの顔が描かれているという有様。不細工以前に軽くホラー。
  • フィールドマップはすごろくのような表示形式で、行き先を決定ボタンで指定するタイプ。
    • しかし地図のデザインはのっぺりと塗りつぶされた海と陸が漠然と描かれているだけ。地域ごとに特色のある描写…といった世界観を彩る必要最低限の試みすら無く、見ごたえがない。
    • なおかつ町などのシンボルは全て黄色い円であり、駒に該当する主人公のドット絵を移動させるまでどこが何なのか全く分からない。
    • 線を伝ってマップ範囲外を指定すると唐突に続きのマップが表示されるという仕様で、スクロール、ズーム、視点移動などといった視覚的な工夫は一切なく、何世代前のゲームかと問いたくなる程に原始的なUI。
      • しかもひとつの画面あたりに数箇所の探索地点しか表示されない。作中で訪れる場所がやたらと多いため、遠く離れた場所に行くにはいちいち画面を1つずつ切り替えていかなければならず、非常に面倒。ワールドマップ全体を表示して目的の地域を指定する…などという機能は当然のごとく付いていない。
    • この画面での主人公のドット絵も、グラフィックそのものも動きもSFC時代の一般的なRPGの劣化版といったところで、到底PSのものとは思えない。

戦闘時の演出

戦闘シーンも例に漏れず、グラフィックの見にくさに加えてエフェクトがショボく、演出に伴う戦闘そのもののテンポも悪い。

  • 戦闘突入エフェクトは一切なく、無音で画面が暗転するだけ…にも関わらず読み込み時間が発生し、戦闘BGMも戦闘開始後でなければ鳴らないため、数秒間の無音の黒画面が発生する。
  • 戦闘背景画面はわずか数種類しかない。そのためか、森で戦っているはずが平原のようなグラフィックが表示される、異空間で戦っているはずが城のグラフィックになる等、移動マップとバトルフィールドがまるで一致しない場面が非常に多い。
    • 特にダンジョンの背景は酷く、ブロック塀・石畳と言った同じようなものしか無い。かつ4方を壁に囲まれており、出入口のない密室の中で戦っているようにしか見えない。
  • マップ画面とは違いキャラの頭身が少し高くなっているが、出来栄えは五十歩百歩。
    • 先述の通り、非戦闘時から服の色が変わるキャラがいる。この程度の統一性も保つことができないのか。
    • モーションは非常に不自然でカクカク。当時の技術力やハードのスペック等を考慮してもかなり低水準。
    • ファラはピクシー(妖精)と言う事もあり、主人公の肩に乗れるぐらいの大きさなのだが、マップ上では明らかに巨大化しており、戦闘中は人間サイズになっている。それに関する説明などもちろん無い。他の技術的な拙さを見る限り、ピクシーのサイズにポリゴンを縮小する技術が無かったのだろう。
    • キャラごとに固有の武器を持ったグラフィックだが、何の武器を装備してもグラフィックは同じである。杖を持ったグラフィックのキャラは、たとえナイフを装備していても画面上は杖で殴りかかる。打撃エフェクトも、敵味方、キャラ、武器種を問わず1種類のみ(しかも不等号が散乱したかのような不可解な代物)。
      • 主人公であるカイが使う剣は終始刀身が緑色で、バークは刃にトゲのような出っ張った部分が2つあるという謎のオリジナリティを発揮した斧を持っている。
      • 「装備のカテゴリが同じならば武器グラが変わらない」ならばまだしも、「何を装備しても」武器グラが変わらないというのは、3Dで明確に表現しているゲームとしてはあまりにもお粗末。SFCの作品ですら出来ていたというのに…。
  • 敵キャラは「紙工作」「折り紙」のようにしか見えないものが多数。角度を変えて見ることができるが、あのグラフィックで見たいという人はまずいないだろう。
  • 攻撃時に効果音をいちいち読み込むため、0.5秒ほど画面が硬直してしまう。
    • 各キャラが攻撃する度に毎回敵の前で一時停止するわけで、とんだストレス要素である。おまけに効果音自体が「ババババ!」とチープかつ耳障り。キャラクターや武器によって効果音が違ったりする訳でもないのに…(そうであってもこの読み込み時間はおかしいが)。
  • 戦闘不能になったキャラは、敵味方問わず回転しながらダメージ数字ごと斜め上方に吹っ飛んでいく。その後爆発音が鳴る。
    • あまりにシュールな演出でギャグとしか思えない。なお、この直前にも効果音を読み込む為か画面は硬直する。
    • 変な効果音と共に吹っ飛んでいく死亡演出は『里見の謎』に通じるものがある。が、本作はそれを3D画面で、しかも敵味方問わずやっているのである。
  • ある程度背丈のある敵は、上半身がステータスウインドウに隠れてしまう。
  • キャラが行動し出すと自動的に視点を変えるのだが、味方と敵の間の地面へズームインするなど、明らかにおかしな視点に切り替わることがある。
  • 味方のクリティカルはボイスが出るので判るが、敵のクリティカル時は画面では判別できず、ダメージを与える直前に金属音のような耳障りな効果音が鳴るのみ。
    • ただし、敵味方共にクリティカルが発動しても通常攻撃と殆どダメージが変わらない
  • 魔法のエフェクトもかなりショボい。テクスチャがバラバラに動くような、何の造形を表現したかったか掴みにくいものが多い。しかも効果音も攻撃とズレており、その効果音の出来もお察し。総じて、魔法を使っているという爽快感を抱けない。
  • ステータス異常にかかっても体色やキャラの挙動が変わらず、通常状態との区別が出来ない。
    • 「石化」であっても例外ではない。そもそも状態異常の表示すら無いので、次のターンに行動しないことでようやくステータス異常を疑うことができる有様。後述する同じ点でも言えるが、FC時代のRPGでさえ普通に出来ていた事が何故出来ないのか。
  • エンカウント以外の戦闘描写も稚拙。
    • 序盤の村の中でのマップ上の魔物と村人の争いは、双方ともその場に留まってリズムよく手を動かしているだけなので、こちらが話し掛けるまでは体操の練習でもしているようにしか見えない。
    • 新ハインローグ城の兵士採用試験の一対一の戦闘も、一定距離を離れた箇所からお互い走り寄り、そのまま一度ぶつかってどちらかが倒れて勝敗が決まるというなんとも淡白なもの。こんな見苦しいシーンにするくらいなら、対峙や接触と同時にエンカウントからの戦闘に突入させた方がまだマシである。

ムービー

概要でも述べられているように、劇中に挿入されるムービーのクオリティの低さは群を抜いている。CGを学びはじめた学生の練習用動画ファイルと言われ…た方がまだ納得できるレベル

  • 中でも冒頭を飾るオープニングムービーは、CG自体の質の低さもさることながら、展開も不可解、前後の整合性も無視、そのうえホラーゲームと見間違うような場違いな演出…というカオスなもの。
    • 冒頭、太陽のような星が紫に変色し、そこから放たれた光が地球のような星に降り注ぎ…唐突にその星の人類が滅亡する
    • その一部の「どこかの村が破壊される」というシーンに、棒立ちのおっさんがそのまま木っ端微塵になるという、唐突かつ奇天烈きわまりない、RPGとして前代未聞の演出が挿入されている。
      + 閲覧注意?
    • 「破壊された物体が多数のポリゴン片になって飛び散る」という表現はPS初期の手法であり、本作の発売時期を考えると時代遅れである。幸い、おっさんの3D造形自体がそこまで高品質でなく、馬鹿にしたような間の抜けた表情も相まって「グロテスク」というよりは「シュール」なのが救い…だろうか。
    • そして唐突な「1000年の時が過ぎ」の文字に続き、間髪を容れずに街と城(旧ハインローグ城)の破壊シーンに移行する
      • この破壊シーンはそこまで見せられていた1000年前の文明滅亡シーンに酷似している。説明不足極まりなく、一見破壊現象が1000年間ずっと続いているようにしか見えない
    • この破壊により辺りは荒野の如くむごい状態となり、城の残骸と思われる瓦礫にまみれた荒れ地のシーンが表示される(…のだが、後の展開は大きく矛盾する。後述)。
    • そして地球型の惑星を背景に、やはり唐突にタイトルロゴが表示される。ダラダラと続いた破壊描写の途中という、特に盛り上がっている訳でもない謎のタイミング。
      • タイトルロゴ自体はゲーム起動時に表示されるのと同じものだが、中途半端にムービーに織り込んでしまったせいかこちらの方がぼやけていて画質が低い。
      • 背景では、地球型の星に超巨大隕石が複数個衝突している。当たり前のようにサラッと描写され何も語られないが、城の破壊どころでは済まない、大量絶滅レベルの大災害のはずである。
    • ロゴ画面は突如ブツ切りになり、またしても唐突に場面が切り替わって今度は城内のシーン…なのだが、先ほどの破壊シーンで崩壊していたはずの城が、原形をとどめ何事もなかったかのような状態となって展開される。崩壊したのは城ではなく整合性だった。
    • 城内では王妃が魔物に襲われて子供が奪われる展開となるが、これも違和感が非常に大きいもの。
      • 魔物がドアを突き破る際にドアがゴムのように伸び縮みする。作風がギャグ寄りな2次元の漫画やアニメなら一般的な表現だが、一応シリアス要素を重視したであろう3Dゲームでやられても違和感しかない。
      • 王妃が魔物に投げ飛ばされ赤子を奪われても、終始微笑んでいるような表情のまま。一応泣いている事になっており頬を伝う涙が少し見えるのだが、表情との不一致は如何ともしがたく、いっそ不気味ですらある。せめてアングルを工夫して王妃だけ顔を映らなくする等の誤魔化し方もあったはず。
  • ゲーム本編中では多くのムービーが流れるが、完成度はどれも五十歩百歩。さらに多くのゲーム内ムービーにはオープニングムービーと異なりキャラクターボイスが付与されているが、後述の通り棒読みの酷さと饒舌の悪さのせいでむしろ雰囲気をぶち壊す要素と化してしまっている。
    • このムービーが挿入される頻度は妙に多く、特に重要とも思えないイベントでもしょっちゅう挟まれテンポが悪い。
    • ムービーの終わりも、フェードアウトなどの処理がされておらず素人の編集動画のようなブツ切りで終わるため、あたかも「製作途中の動画ファイルを見せられている」かのような気分にさせられ、没入感がひどく阻害される。

文章・セリフ

  • 文章にやたらとひらがなが多く、しかも中途半端に漢字と混ざっているため読みづらい。
    • ごりん終(ご臨終)」「出る(出来る)」「物見山(物見遊山)」などと書いてあるかと思えば、「親戚(しんせき)」「廟(びょう)」は漢字で書いてあったりして基準が謎。
      • 使用頻度の低い漢字をあえて使わないことで容量を節約するという手法は従来からあったが、FCやSFC、GBといった容量の厳しい媒体を使用するハードでの話である。大容量のCD-ROM、それも無駄に2枚組を使ったPS作品に必要な事ではない。もっとも上記の「出きる」「廟」などを見る限り、仮に容量削減目的だとしても首をかしげたくなる判断基準だが。
      • かの『FF7』でも簡単な漢字が一部ひらがな表示になっている部分があったが、少なくとも一つの単語内で中途半端に漢字とひらがなに分けるようなことはなかった。
  • 「○○父さん!○○父さん!」「△△母さん!」というやたら説明的な台詞回し。百歩譲って「名前だけ呼ばれても人物像と関係性が把握しづらい」という事情はわからなくもないが(そもそもそれは描写不足のせいなのだが)、あまりにそのまんま過ぎる。
    • しかもこのセリフはボイス仕様であり、なまじボイス表現(しかも棒読み)となっているせいで違和感が尋常でない。
  • NPCの会話のバリエーションがほぼ皆無かつ機械的。例えば、長老に会うために訪れた街ではNPC全員が「長老の家は~にある」といった次の行き先を示す同一内容の情報を、言い回しだけわずかに変えつつ皆一様に述べ、長老の家を訪れて新たなフラグが立つと皆一様に次の行き先を示す同じ内容のセリフに切り替わる…といったもの。
    • 皆一様に同じことを語る光景は異様としか言いようがなく、「町の住人の情報を集め合わせて正解を推察する」といった最低限の謎解き要素はおろか、NPCと会話する楽しみすらこのゲームには無い。
  • 単純な誤字脱字も当然のように散見されるが、これらの問題の前ではかわいいものである。

アイテム

  • 全体に、ユーザビリティが極端に低い
    • 効果を確認する方法が殆どない。ストック画面でも効果は表示されず、ショップの画面でも価格と装備品の装備可能者くらいしかわからない。
    • 何の効果があるのか、どのステータスがどれくらい上昇するのかなどの情報はシナリオ冒頭で説明される幾つか以外は分からず、自分で買って使うなり装備するなりして、素のステータスとの差分から算出するなどの方法でしか効果を把握できない。
      • 制作者は「ほしがき」「ぎゅうにゅう」がMP回復アイテムで、「おんせんたまご」「オムレツまん」がステータス上昇のアイテムだと、初見で説明なくわかるプレイヤーがどれだけいると思ったのか。この時期のゲームでこの説明不足はいただけない。
    • 一応、「高いものを買うほど性能が良い」という最低限の法則は守ってはいるが、全体にわけのわからない商品だらけの中、買って装着してみるまで効果を推測することすら難しい。
    • 更に戦闘中にはアイテムの残り個数を確認する方法がない。もともといくつあって何個使ったかをメモや暗記するしかなく、非常に不便。
  • そして不便以前に、世界観を無視した「ももひき」「ブルマ」「セーラー服」「スクール水着」など荒唐無稽な「かざり」(サブ装備品)が登場する
    • 近年のファンタジーRPGでも所謂ギャグ・お色気要素として類例自体は見られるが、大概「異文化の代物」「熱烈な愛好家がいて裏取引されている」など相応の説明をつけて登場し、入手方法・場所・個数も限定的かつ特殊な条件がある等、イロモノならではのレア扱いされたものが多い。
    • 一方、本作ではそのような説明は一切なく、普通の街で普通に売られている。ファンタジー世界に現代モノがねじ込まれた違和感しか無い(ていうか装備がグラフィックに反映されないのにそれをやられても……)。
    • しかも、この「かざり」は複数装備できるので、やろうと思えば「スク水三枚重ね」「ももひき三枚重ね」が普通にできてしまう。さらにその上からキャラクターは防具類を装備するわけで、他作品でも近い状況はありうることを考えてもあまりにもカオスである。
    • 買い物自体とは関係ないが、「ガメ」というやたらダサい名称の貨幣単位もツッコミ所として見逃せない*3
  • 買い物時、「これを買ってくれないか?」「これ欲しいなぁ」などとプレイヤーキャラ(誰の声かわかりにくい)が声付きで催促しだし、何も買わずにキャンセルすると「ドケチ!」などと罵倒される
    • たとえその通りに買ってやったとしても喜ぶセリフが聞ける以外、何らメリットはない。催促される商品もランダムのようで、それ自体にも全く意味はない。
      • ちなみに催促したもの以外の商品を買った場合は何も言わない。
    • その時点の所持金も当然のように考慮されておらず、そもそも資金的に買えないものを催促され罵られるという理不尽な仕打ちも受ける。
    • しかも、このボイスがプレイヤーが操作出来る全キャラ(短期間参加のキャラ2名を含む)に用意されている上、バリエーションもそれなりにある。誰得。
      • こんなプレイヤーをおちょくるだけの要素に無駄に拘るくらいなら、その前に本作が商品として欲しがられるために最低限やるべき所が山ほどあっただろうと突っ込まずにはいられない。

ゲームバランス(戦闘バランス)

端的に言えば何もかも劣悪

  • 戦闘は瞬殺するかされるかで、戦略性がほとんどない。
    • 基本的にこちらのレベルや装備が一定の水準以上であればほぼ例外なく通常攻撃のみで瞬殺できてしまい、逆にこちらが少しでも水準より低いとどう足掻いても一方的にハメ殺される。
      • 全く歯が立たない敵も、戦略を練る暇があるなら少しレベルを上げればすぐ瞬殺できるようになる。レベルはせいぜい5回も戦闘すると上がる
      • 中ボスと思しき敵も例外ではなく、多少育てればほんの2~3発の通常攻撃で簡単に勝ててしまう。シナリオ上タイマンで戦う中ボスも多いがそれすら同様。のっけからバランス調整を放棄しどんぶり計算でステータスを設定するくらいでなければこんな現象は起こり得ない。
      • ラスボスは多少マシであるが、それでも普通に進めていれば10ターンはまずかからないだろう。レベルが高ければ、2ターン程度で終了する。
    • 魔法は下記のような体たらくであり、ごく簡単にまとめるとレベルを上げて物理で殴ればいい
    • 他にもLVUPに必要な経験値のテーブルやダメージ計算式が不可解だったりと、基本的な論理からして破綻している。
  • 使い勝手が最悪な魔法
    • まず第一にシステム自体非常に不親切かつ粗雑であり、その時点で魔法を使う気が削がれる。
      • 店で買おうとしても、使おうとしても、アイテムと同様効果も必要MPも表示されない。しかも説明書にも記述なし。たまに魔法屋などで、ごく一部について効果の説明をする台詞があるだけ。
      • 味方・敵とも魔法を使った際に表示されるデータは、ダメージ・回復数値のみ。魔法名やどのような魔法かさえ表示されず、何をしているのかされているのか分からない
      • MPの足りない魔法は表示されない。従って、買ったのにどこにも表示されないことが起こりうる。
    • 一度何らかの方法で入手したら、MPさえ足りていれば誰でも使用できる(一人一人持つ必要がない)。だが、店で売っているものが直後のイベントで入手できてしまったりする。魔法使用に対するキャラの個性や魔法ごとの存在感に欠ける。
    • 攻撃魔法は最初のうちは役立つが、通常攻撃の威力が著しく上がるのですぐに役立たなくなる。
      • 何より、燃費が非常に悪い。やたらにいろいろな属性があるが、そんなことを考えるくらいなら殴った方が早い。
      • ただし、魔法にもクリティカルがあり、敵の攻撃魔法で一撃死することは時々ある(なお、即死系と言われる魔法は存在しない)。
    • 一応終盤でも通用する攻撃魔法もあるが、威力に反して燃費の悪さが際立っており、魔術師系のキャラでさえMPの大半を持っていかれるほど。身近な作品で例えるなら、ドラゴンクエストシリーズのギガデインの呪文一発でMPを100近く消費するような状況である。
      • ラスト近くだと、MP回復アイテムを大量に買えるくらいの金は手に入るので、MP回復は容易ではあるが、そんな手間をかけるくらいなら殴った方が(ry
    • すぐ戦闘が終わるので、補助魔法はあっても意味がない。そんな暇があるなら殴った方が(ry また、使っても何が起こったのか判らない。
    • 回復魔法はこれらよりはましであるが、HP小回復にMP7、中回復にMP20などとやはり燃費が悪い。
      • 強力な回復魔法もアイテムで代用できるものが多く、終盤はあまりに金が入るので、それらを買いまくれるという有様。最終的には魔法そのものがお払い箱となる。
      • 本作では魔法攻撃力に相当するステータスにIQが存在するが、有志の検証によると、IQは魔法威力の上昇に貢献していないことが判明している。魔法アタッカー寄りのステータスを持つミシリアよりも、物理アタッカー寄りのステータスでIQのステータスが低いバークの方が魔法ダメージが大きかったという検証結果も出ている。
      • 結果的にミシリアはMPが少し高い以外に利点は一切なく、魔法アタッカーらしい軟弱な体力が足を引っ張るだけという悲惨な状態になっている。
  • パーティーが最大6人と多く装備も大量にできるが、序盤~中盤は手に入る金が少なすぎてろくに買い揃えることができない。物価の設定も滅茶苦茶で、経済的概念など全く考えられていないことが伺える。
    • このゲームでは経験値稼ぎがあまり必要なく(必要になっても短時間で済む)、その部分だけは一見バランスが良いように見える。しかし経験値と金のバランスは全く取れていない。
    • 一方終盤の終盤になると、上述のように異常なくらいに金が入るので、高価な商品も苦労せず買えてしまうようになる。

ダンジョン

  • ダンジョンは、1画面かそれ以下の小さなマップが数層あるだけのやっつけぶり。
    • 謎解きやトラップなどのギミックはおろか、分岐すらほとんどない。奥まった宝箱のような探索動機になる配置物すら少ない。
    • どこでもセーブできるが、ダンジョンはこのような体たらくかつフィールドは双六のように瞬間移動できるこのゲームにおいて、恩恵はほぼない。
  • オープニングムービーで破壊されたはずの城がその後原型をとどめているのは先述の通りだが、ここのゲーム中でのマップが''ラストダンジョン「魔王の城」とほぼ同じ構造。
    • 何らかの意図があってあえて近似の構造になっているという説明もなく、単に手抜きをしたいが為のコピペと思われる。

ストーリー

全編を通して超展開と電波で構成されているような代物
場面、登場人物、背景設定のどこをとってもまともな説明や描写がされておらず、「比較的まとも」な場面の方が貴重なほど。感情移入するどころか、最低限の理解すらままならない
それでいてキャラ達は当たり前のように(程度はあるが)理解把握しており、ツーカーな会話や行動を繰り広げ、プレイヤー置いてけぼりのままどんどん展開が進んでゆく。
突っ込みどころ云々を問う以前に、真面目に考察する事自体馬鹿馬鹿しくなる次元にまで達している。

  • ゲームを開始するとムービーが始まり、まず最初にプロローグのテロップが現れるのだが、プレイヤーが本作でまず目にするこの文章からして既に突っ込み所の嵐であり、ヤバい空気を強烈に漂わせている。
+ プロローグ

ここより遥かな時空
永遠に続くと思われた
ある文明が
理不尽にも吹き飛んだ

幾年月も虚空をさまよった
いわれもなき憎悪が、
十七年前のあの日
ハインローグの地に
襲いかかった。

カイよ、
幼い時より全てを失いし
哀しき王子よ、
平和を、愛を、
そして自分自身を取り戻せ。

少年の冒険が、
今、始まる。

  • プロローグの出来事については、ムービー内の字幕での説明がないばかりか、本編でもほとんど言及されない。プレイを終えても演出の意図が理解できず、ただただ謎のプロローグとなっている。
    • 「永遠に続くと思われながら理不尽にも吹き飛んだ文明」とは一体何だったのか、なぜ誰のせいで滅びたのか、17年前のエピソードおよび本編にどう関わっているのかなど、伏線めいたものは本編では殆ど触れられない。何故作ったのか。
    • ついでに、プロローグのワードに象徴されるような「愛」「自分探し」などといった描写も本編にはほとんどない。
  • あろうことか、主人公の出自をあっさりネタバレしている。その後の本編ではさも「衝撃の新事実」と言わんばかりの展開を見せるため、プレイヤーは白けるしかない。
    • 似たようなプロローグを採用した作品としてDQ5があるが、あちらは登場人物の身分や関係性をぼかして描くことで、むしろその後の展開への想像や意欲をかき立てるスパイスとして機能している。本作はそういった趣向などは特に無い為、単なる興ざめにしかなっていない。
  • 挙句、オープニングのテロップで、プレイヤーの名前入力よりも先に「カイ」という名前が登場してしまっている
    • しかも名前入力はこのムービーを含むプロローグが終了した直後、ストーリー内で唐突に何の前振りもなく求められる。
    • キャラの名前入力時にデフォルトネームとして予め入力欄に表記されている事は他のRPGでも見られるが、ムービー内に実名を出しておいてその直後に名前入力というのは他の名前を付ける場合への配慮を著しく欠いている。
  • このテロップムービーは「宇宙を背景に、手前下から上奥へと流れる歴史語り」であり、某SF超大作映画シリーズを強く意識しただろうことは明らかである。
    • 本編の内容に宇宙開発などといった同シリーズらしさやSF要素は特にない(クオリティの違いはもはや語るまい)が、サブタイトルが「Power of Dark Side」と同シリーズの根幹を成す要素そのものであることも踏まえると、同シリーズからのインスピレーションが本作の開発コンセプトの一つだった可能性は想像に難くない。引き合いに出すのもはばかられるが…。
  • 序盤のあらすじは「主人公たちが奴隷の身から決起し自由を手に入れ、かつてハインローグ城の召使いだった老人ジョナサンの遺言でヒロイン・主人公ゆかりの土地に向かう途中「怪物になる病気」の存在を知り、道中主人公の出自が分かりつつ、病気を解決する手段を探す旅に出る」というものだが…
  • それ以降は病気に関する具体的な解決手段の1つも見つからずたらい回しにされ、そのうちにいつの間にか「試練」やら「神々の力を探す」のやらが主体となり、その過程で唐突にラスボスの名前と居場所を教えられ倒しに行くことになる。大筋としてこれらに付け足すことも見当たらない、脈絡の乏しい超展開かつスカスカのストーリーである。
    • 各エピソードを見ても、目的を果たすために向かった地で空振りに終わり、次の目的地に向かうとダンジョンへ行くように言われ、また空振りに終わり、その次の…の繰り返し。収穫が無い分「お使い」にすらなっていない。
    • そもそも、決死の覚悟で旅に出た?はずの主人公の旅の目的は最後までハッキリせず、「ヒロインの母親の故郷を探している」と言ったかと思えば「怪物になる病を治すため」と言い出したり、挙句特に目的のない旅だったと言い出してしまう始末。惰性だけでこれ程の冒険が出来るのかと逆に感心したくなる。
  • イベント描写や設定が悉く場当たり的な上主人公達の思考や目的、展開も意味無くあさっての方向に二転三転する事も日常茶飯事なので、ストーリーの繋がりはおろかシナリオの主題すら見えてこない。その為『どういうシナリオなのか』を一言で言い表すのはある意味難しい。
  • 一応世界中の隅々まで巡り、異世界らしき場所に訪れるなど冒険の規模そのものは壮大なはず…なのだが、下記する問題点の数々のせいでスケールそのものは非常に閉塞的で、上っ面の範囲だけが広い「ご近所物語」感が拭えない。
  • シナリオの要所要所に目を向けてもツッコミどころが絶え間なく噴出する。
    • 当初奴隷の状態から始まる主人公の出自が「判明」するのはハインローグ城でペンダントを落としたことがきっかけとなるが、ペンダントを大切に持っていたなどという描写はそれまで一切登場しない
      • 主人公の出自が「判明」する際の流れも、彼が王家ゆかりのペンダントを持っていたことを知った大臣が、主人公の語る「時折見る夢の内容」を決定的証拠として王子と認める、という冗談みたいな流れ。ペンダントもそうだが、増して「見た夢の内容」という幾らでも捏造できる話を疑いもなく聞き入れ一国の王子である証明とするのはあまりに無責任である。
      • フォローしておくと、夢の話などを証拠として扱う展開そのものは少なくない。しかし大抵は「外部の人間が知り得ない、偶然やウソなら言えるはずのない専門用語や固有名詞が混ざっていた」「当人と酷似している身体的特徴などがあり、夢の話を聞いたゆかりのある人物が感づいた」など他の絶対的な証拠を前提とした上での展開である。かたやこの主人公の他の証拠として扱われたペンダントは、やろうと思えば窃盗や偽造などで捏造できうる以上信頼性は薄く、普通に考えたらむしろ「王家のペンダントを奪い、王子を騙ろうとした狼藉者」と見なされ捕まる方が自然な状況に成り果てている。
  • ストーリーの流れで、魔術師や学者、隠者といった立場の人物を尋ねることになるのだが、ことごとくやたらと偏屈で不快な言動をとる。主人公達との和解の描写も乏しく、カタルシスを欠く。
    • 特に下記2名の魔術士の不愉快さは群を抜いている。
      • マール:野盗に襲われた際の怪我で診療所で寝込んでいて、いちいち癪に触る態度で応対し下記する怪物になる病について「治せる訳がない」とのたまい*4、「ハインローグ城に入る際は聖者に自分の名前を出せば無碍にされない」と助言してくれるのだが、実際城門で門番に彼の名を出しても「そんな奴は知らん」と門前払いされてしまう。実際には城内に居る聖者しか彼のことを知らなかったのである(しかも反応からあまり深い関係ではないと思われる)。先ず城に入らねばならないのにこれでは全く意味がない。
        また、初対面時にミシリアを足手まとい呼ばわりする。当初は不当な言いがかりor彼女が大成するフラグと思うかもしれないが、上述するステータスの貧弱さなどから本当に足手まといにしかならず、下記するシナリオ上での扱いの微妙さもあって、見事なまでに的中してしまっている。
        だが、初対面の流れは「絶対安静の身の筈なのに(あろうことか医者の判断で)気付け薬で強引に覚醒させられ主人公たちと面会させられる」という異常としか言えないものであり*5、この場面に限っては完全に被害者である。「無理やり叩き起こされた腹いせに辛辣な態度をとった」といった説明があれば、まだプレイヤーが納得する余地はあったかもしれない。
        病気について研究した上で「自分の手に負えない」と説明してくれたり、終盤では結界を破るアイテムを渡してくれるので、口の悪さはともかく本当はそこまで意地悪な奴じゃない…のかもしれない。
      • レイヨン:完全に喧嘩を売っているとしか思えない高圧的態度で人の神経の逆撫でを繰り返す上、病については調査する気すら無いとまさかの職務放棄。挙句「エルフなら何か知っているかもしれない。見た目は人間だが怪物のようなものだからな」と平然とこじつけ極まりない種族差別までしでかす始末。魔導師として…どころか、人としての節度も伺えない。
        そして、マール以上に悪辣な態度に見合う実力や活躍の描写があるわけでもなく(そもそもそこまで接点自体ない)、そのような人格になった背景、その性格が災いして報いを受ける、更生するなどといった掘り下げ描写もない。単に主人公達をたらいまわしにする要員にしかなっていない不愉快なキャラである。
        にもかかわらず、さもプレイヤーに「実はいい人」認定でもさせたいかのような「子供の面倒見は良い」ような場面が唐突に挿入される。制作側は一体どういうキャラクターにしたかったのか、理解に苦しむ。
    • レイヨンに関して補足しておくと、終盤近くのとある街で助けた少年がこの男の親戚の子供であり、迂余曲折を経て身寄りのなくなった少年をレイヨンに預けることになる。この時に相変わらず口は悪いものの感謝の意を示し、主人公らに助けてくれたお礼としてアイテムをくれるので、この対応だけなら「他人には傲岸不遜だが身内にだけは心を開く」としてまだ理解できないこともないのだが、「実はいい人」といった一面は少年の証言(言いかけた途中でレイヨンに止められるため、詳細は不明)によるものだけなので、やはり唐突感が否めない。
  • 一部キャラのストーリー上の扱いもずさん。
    • ヒロインである筈のミシリアは上述の通り足手まとい宣言されてしまうのだが、ストーリーでもこれといった戦闘能力も無いのに強情張って主人公たちに無理やり同行しており、彼女を親戚の家に預けようとする展開まであるなど、(少なくとも主人公であるカイからは)戦力的にまったく期待されていないという有様。「過酷な冒険に一般人同然の彼女を巻き込む訳にはいかない」という主人公の判断は決して間違ってはいないし、彼も彼女のことを蔑ろにしている訳ではないので流れとしての問題はないのだが、その後彼女が急成長を遂げるなどの挽回は特に無く、マールの忠告を覆すような展開は用意されないままエンディングを迎えてしまう。
      • 一応シナリオの途中で彼女も「神の力」を手に入れ、何度かそれを使うイベントがあるのだが、それは他のキャラクターも同様であり、彼女自身へのフォローとしての役割はあまり果たせていない。
      • また、途中まで主人公への好意や葛藤などヒロイン定番の要素も見せるが、いつの間にかそれも無くなってしまい、エンディングでの展開に唐突感が残ってしまう。
    • 序盤で仲間になるピクシーのファラは、ステータスの高さや(作中メンバーの中では)そこそこな声優の演技、人間から迫害されていたという種族としての過去、天真爛漫な性格などで一際存在感を醸し出すが、あるイベントを境に離脱してからは再加入などはせず、ストーリーでもラスボス戦まで忘れ去られるという投げっぱなしな扱い。
      • 代理で加入するミーナが、実力的にも性格的にも演技力的にも今一つであることも、喪失感を助長している。
  • 他にも、今迄一文字たりとも出てこなかったばかりか、それを匂わせる描写すら無かった新設定を当然のように喋り出し、他キャラもそれが今迄十分取り沙汰されていたかのように会話を広げるという、プレイヤーの存在を全く考えていない後付けのような展開も全編通して当たり前のように出てくる。
    • 一例を挙げると、旧ハインローグ城で戦うサリナの父親であるブロアがハインローグの兵士長である事、魔物に操られていた事や、サリナが新ハインローグ城に住んでいた事が、ハインローグ大臣との会話で唐突に語られるのだが、プレイヤーはこれらの情報をこの大臣との後日談の中で初めて知るのである
      しかも前者の台詞は、大臣や国王ではなく仲間の1人であるバークが唐突に「サリナの父親は兵士長だったんだろ?」と、あたかも以前から知っていたかのようにさらっと言い放つ。何故少し前までハインローグとの縁すら無かったお前が知っている?
      + ネタバレ
      • なお、作中でのブロアの出番は、旧ハインローグ城の王の間でパーティを待ち構えており主人公達に襲い掛かるが敗北、直後のムービーで唐突にサリナが彼を父さんと呼びかけ、ブロアが「我が娘よ…」と応えてそのまま絶命…以上。この手のシーンでは王道の「今まで、すまなかった」とか「愚かな父を許せ」というセリフもしゃべらないのはおろか、それ以前に彼について語られることすら無いので、初見では感慨を抱くに程遠い電波ムービーにしか見えない。
      • 彼の仔細についてはドラマCDでしか語られないが、それでもまだ本編とつなげると突飛な部分が残っている。
  • シナリオの進行も主人公達のちょっとした思いつきや、唐突なお使いやほぼ説明無しの超展開によるものが殆ど。先を見据えて計画を練っている様子もなく、とりえあず目先の情報に飛びつくだけ。アポ無しの街歩き系の番組ですらまだ筋道を立てて行動している。
    • 「海に魔物が出ているので船が出せない」状況で船を出してくれる船乗りの仲間が居るのだが、普通に上記のマップで次の目的地に移動出来るようになるだけという驚きの肩透かし。この一連のイベントに於いて船上での一幕や強制戦闘の類は一切ない。
    • とある場所で17年前に死亡した主人公の母親の遺体を発見するのだが、17年間も放置されていたのに白骨化どころか腐敗している様子すら無い。そもそも、この母親はOPムービーにも登場していた王妃なのだが、殺されたような描写は特になかった。ドラマCDでは病で死去したと語られるが、現場で死亡している事の不可解さのフォローになっていない。
      • その際の主人公の独白は要約すると、「今まで母親を憎んできた自分が情けない」というものだが、そこまでのストーリーに「母親を憎んでいた」などという描写はほとんど無いため、ただの電波な言動にしかプレーヤーには映らない*6。挙げ句の果てには息子である自分が率先して弔うべき所で、「後で大臣に頼んで弔って貰うから」などとのたまう始末である。
    • 終盤では物理的にファンタジー過ぎる提案を行い、それに全員何ら疑問も持たず実行するという滑稽な流れが見られる。
      + ネタバレ
    • 終盤、「神の力」の試練があるダンジョンを解放する為に川の水をせき止めている堰を破壊しなければならず、それによって下流にある廃墟が洪水に晒されてしまう事を知る。その廃墟にはラスボスの手下によって何人もの人間が幽閉されており、主人公たちは事前に彼ら避難させようとする。しかし動けない老人が居る為に迅速な避難が不可能である事が分かり、仲間にあまり時間が無いと急かされ行き詰る主人公だが、その時ミーナが「口に含めば水の中でも呼吸が出来る実を人質に食べさせれば、堰を壊しても大丈夫」という衝撃的な提案をする。
      • 唐突に出てくる木の実のご都合主義感は言うまでもないが、仮にそれで呼吸が解決したとしても、洪水に呑まれれば圧倒的な水圧や漂流物への激突による二次災害で普通に死に至る。お調子者キャラの冗談であっても白い目で咎められるほどの馬鹿げた提案なのだが主人公達はこれを助け舟の如く受け取り、人質に相談することもなく実行する。
      • そしてその提案以降、パーティ全員が「人質を洪水に巻き込む」前提なのがこれまた常軌を逸している*7。普通に考えれば、多少時間をかけてでもパーティ総出で人質の避難を率先するべきだし、そもそも主人公達が木の実を食べて堰を通過すれば*8誰も巻き込むこと無くスムーズにダンジョンに到達出来るのだが…。
      • 「木の実1つで10~20人分になる」というこれまたご都合主義感溢れる台詞があるので、設定上は数十人規模の人質がいるのかもしれない…が、グラフィック上はたったの5人しかおらず「木の実に頼らざるを得ない状況」が全く伝わってこない。
      • 主人公に時間が無いと急かす理由は「神の力を早く集めなければならない」「こうしている間にも魔物に町が襲われるかもしれない」というものなのだが、どちらも人質の人命を軽視した策をとらざるを得ない程逼迫した事情ではない。前者に至っては主人公たちの勝手な目的で、寧ろ何より後回しにするべき事柄である。
      • そしてわざわざその実を取りに向かうのだが、そんな暇があるなら人質を避難させるべきなのは言うまでも無い。
    • そして、人質への説明もおざなりに*9木の実を与えて放置し、主人公たちは堰を破壊してダンジョンを開放する。廃墟は人質ごと洪水に呑まれた…のだが、破壊された様子どころか変化自体が全くない。人質曰く木の実のお陰で助かった事は分かるが、とても洪水に晒されたとは思えない健在ぶりである。…ここまで来ると真面目に考察する事自体馬鹿馬鹿しくなり、なあなあで受け流しさっさと次に進めたくなる事請け合いである。
      • つまるところ、製作陣は流体力学の日常生活レベルの知識はおろか、シナリオ展開に対する必要最低限の発想力も持ち合わせていなかったのだろう。洪水に人間を巻き込むという行為がどれほど恐ろしい行為なのかが分かっていれば、このようなトチ狂った流れには出来ない筈である。
      • 流れそのものも「敵の幹部たちが、人質を避難させようとして満足に動けない主人公たちを人質ごと一網打尽にするべく急襲する」など、それほど複雑に考えずとも幾らでも活かしようがあった筈である。  
    • なお、堰を破壊するムービーにもツッコミ所が存在する。バロアが神の力を使い、せき止められた川の水から水龍を召喚して堰を破壊するのだが、彼がいるのがよりにもよって堰の真下。言うまでもなく洪水に真っ先に晒されるポジションなのだが、当然の様に無傷である。水を操って水流から身を守ったという解釈も出来るが、その場合神の力を攻撃以外の用途にも使えるはずなので、「堰を破壊などせずその神の力で堰の水を移動させるなり、水の上を移動するなりすれば良いのでは?」とツッコみたくなる。
    • ほかの作品でもダークヒーロー的キャラや冷徹な性格傾向のキャラが人命軽視の提案や作戦をとることはあるが、それらは非情な作戦として見なされ、実行される場合も「他の最善策が封じられやむを得ない状況であり、躊躇いつつ」展開されることが大半である。一方、本作の場合はあたかも「被害を最小限に抑えた上で目的を果たせる最善策」と言わんばかりの扱いな為、狂気的なご都合展開にしか見えない。
    • 他にも、カイが「関所の壁をよじ登って越える」という国家犯罪級の提案をしれっと出したりもする。彼の出自が判明している後なので、彼の立場ならば尚更冗談でも口に出してはいけない程の行為の筈なのだが。
      • 他作品でも、このような提案がなされるケースはあるが、それはあくまで『万策尽きた状況での最後の手段』としてである。プレイしてみればわかるが、カイは本当に軽いノリでこんな提案をしているのである。
      • こちらはその矢先に「隊長」というボスが唐突に出現し、倒してみると例の如く何者なのかすら明かされないまま、「関所の先にある堰を壊さなければダンジョンに行けない。さぁ堰を壊すがいい」と意味深な遺言を遺し、カイの「嫌な感じがする」という理由で上記の村に向かう事になる為、未遂に終わっている。
  • 「神の力」によって得られる強力な武器の成り立ち、その『神々』について、禁呪が隠されているバーシスの廃墟*10等、シナリオ的に意味深な舞台や設定が多く出てくるが、これらの真相を掘り下げる展開等は一切用意されていない。大体が該当イベントでぽっと出てそれで終了。他イベントで繋がりが伺えるような描写も殆ど無い。
    • シナリオ上訪れる場所は非常に多いが、町や村はイベントが希薄すぎて、ダンジョンは先述のような有様な為、非常に印象に残りづらい。
  • ゲームが後半に差し掛かると主人公たちは前述の「神の力」を集めようとする……のだが、特にそれを求めなければならない程切迫した状況だという描写もほとんど無い(後述)ので、「神の力」を求める必然性が乏しい。見ようによっては「神の力に主人公達が振り回されている」ようにも見える。
    • そもそも「神の力」を求めるきっかけは、新ハインローグ城の聖者から「これからの旅の事を考えて強力な装備を持つべき」と王国に代々伝わる武具が封印された島の事を教えられるが、島にある門の中に入ると「神の力」が必要だと追い返される…という流れである。
    • 少なくとも劇中の描写を見る限り「神の力」は病気根絶の手掛かりやラスボス打倒のキーアイテムといった位置付けではなく、ただ「冒険を有利に進められる強い武具を手に入れる為の鍵」程度の存在でしかない。他の目的そっちのけで執着するほどの価値はないはずでなのだが、主人公達はいつの間にかそれを集める事を第一に行動しはじめ、手段が旅の目的と化し更にトンチンカンな状況に陥るのである。
    • にもかかわらず、「神の力」と封印された武具を集めてから聖者と会話すると、「(全ての神の力を手に入れられて)それはようございましたな」と、まるで初めから「神の力」を手に入れるよう助言していたかのように振る舞う。当初の目的かつ実際に戦闘で役立つ武具の扱いがなんとも哀れである。
    • そんな主人公達に「神の力を手に入れてどうするのか」と問い、答えられない姿に「過ぎたる力は害になるだけ」と諭す隠者の台詞が、このテのポジションとしては珍しいぐうの音も出ない正論となっている。だがそれに対して仲間の1人が「これだから頭の硬い奴は…」と吐き捨ててその場を立ち去った上、ヒロインの「強い心があれば力には振り回されない」という根拠も無く論点もズレまくりな説得をされた挙句、彼らをあっさりと認めてしまうのだが…。なお、主人公たちは結局最後まで隠者の質問に真正面から答える事は無かった。
      • 寧ろ頭が弱い硬いのは、「神の力」がどういうものかはおろか、何故それを使おうとしているのかというビジョンすら無いまま目先の情報しか見ず固執し続ける主人公達の方である。
      • 百歩譲って、主人公たちと隠者との熱い論争でも繰り広げられていたら多少マシと思えたのだが、残念ながら隠者はあっさり主人公たちの論に屈している。…フリをして、会話が成立しないと見て諦めただけかも知れないが。
    • 隠者の次に「神の力を手に入れてどうするつもりだ?」と尋ねる人物に対して、主人公の返答は「今のこの世界をどうにかしたいんだ」。つまりそんな極めて漠然とした動機だけで旅を続けているそのノリを答えとして集約した訳である。
      • そもそも作中の描写の限りでは、世界がどうにかしなければならないほどの危機に陥っている様子は見られない。魔物に襲われた町は出てきたがその程度で、件の病気もこの頃にはまるで触れられなくなっており、第一「神の力」には病気根z(ry
    • そして、「神の力」をもらえる神殿のひとつでラスボスの説明がされるので、ここでようやく「神の力」がラスボスにも何らかの形で絡むのかと思えば、上記の通り掘り下げるイベントもなければラスボス一味が「神の力」に言及する事もない。武具が封印された島をラスボスの配下が訪れるも門が開きすらしなかった…というイベントがあるにはあるが、大層な名前のわりにごく一部のイベントと武器入手のフラグという機能しかない、完全に見掛け倒しな設定である。
      • 「神の力」を得たキャラには夫々それにまつわる強力な専用装備が手に入るのだが、何故か主人公には無い。主人公のみ強い専用武器が与えられる作品こそ数多くあるが、逆に主人公のみ専用装備がなく仲間にだけ用意されているゲームと言うのも珍しい。
  • 中盤までの主目的であった「怪物になる病気」の根絶については解決の兆しすら見せないまま後半に、唐突に「ラスボスが起こした」と説明され、そのままラスボス討伐に纏められてしまう
    • それ以降は病気の「び」の字すら殆ど出てこないまま話が進み、最後まで説明されることなく放り投げられる。エンディングになっても顛末すら語られない。
  • ラスボス自体もぼっと出の域を出ない。存在を匂わせる描写や情報も全く無く、唐突にその存在と名前が明かされる為全くそれっぽい気がしない。
    • 他のRPGでも直接対決する前に漸く存在が明かされるラスボスはちらほら居るのだが、大抵はストーリーの中でラスボスの暗躍が見え隠れしていたり町の住民の会話や作中の雰囲気から存在が見えてきたりラスボス本人が自身の打倒を防ぐ為入念に存在を隠している…等、ストーリー本筋に絡む形で伏線が張られているのに対し、本作の場合その節すら見当たらない、正真正銘のぽっと出である。
    • そもそも何の為に行動しているのかよくわからない。側近らしきキャラクターを放っているが彼らもよく解らないうちに退場するので、そこから推察する事も出来ない。加えて上述したように数ターンであっさり倒れるという有様なので、ラスボスとしての威厳どころか、ラスボスである必要性自体危うくなっている始末。
    • また、ラストバトル前哨戦前に主人公達と信念をぶつけ合うと言う本来なら熱いであろうシーンがあるのだが、主人公側全員の発言が殆ど論点がズレており、会話が成立しているようでしていない。
      • 具体的に言うと、ラスボスの言い分は「人間も魔王も変わらない、仮に自身を倒しても支配者が人間になるだけ」と言うもの。それに対し仲間の発言は要約すると「お前に俺たちの何が分かる?」「カイはラスボスのようなセコい真似はしない」「カイはみんなに迷惑かけたくない」「(ラスボスは)王の資質を何も理解していない」「(ラスボスには)人を信じる心がない」と言った感じである。言葉自体は大層だが1人1人の話の流れが繋がっておらず、そのことごとくが滑っている。
      • 更に言えば肝心の主人公であるカイはラスボスの発言に動揺するばかりで、散々持ち上げられたなりの威勢や風格を見せることは無く、仲間の発言の後に「行くぞ!」と言うのみである。本当にそんな体たらくで良いのか?と問い詰めたくなる事請け合いな主体性の無さである。
  • よく解らないバカ要素(?)も多数用意されている。
    • イベントになると、プレイヤーキャラが唐突にふざけ出しちゃらけたやり取りをするのが定番。
      • 例えばボスを倒して得た剣をサリナが手にすると、剣が急に輝いたため「きゃ。♡」と驚くシーンがある。まるで周りに馴染めない人が、無理に目立とうとふざけてみて(あるいは可愛い子ぶろうとして)盛大にコケかのような、非常に寒い展開である。まして彼女は普段姉御肌気味に描かれているので不自然である。
    • 先述したような、『摩訶摩訶』を彷彿させるトンデモアイテムや買い物時のキャラボイスもその一環だと思われる。
    • 他に店の名前や店員が色々おかしい*11など明らかにネタとして混ぜ込んだ要素もある一方、神殿などの建物が奇抜な外見*12、塔の聖者達が上半身裸(大聖者に至ってはパンツ一丁)で戦ったり、ネタのつもりだったのかマジのつもりだったのか判断がつきにくい要素も多い。
    • どう解釈しても、ストーリー内容の薄さを水増しするためとしか思えない。しかしネタとマジの区別がつきにくいこともあり悉くスベっているのは言うまでもない
    • おバカ会話もキレがあるならいいが、本作のものはいちいちくどく、普通なら気にしないであろう些細な要素を律儀に話題にしだすので違和感ばかり催す。
    • このようにバカ演出は作品に全く溶け込んでおらず、残念ながら本作を「バカゲー」として評価する声はほぼない。
  • 脱力もののエンディング
    + 大まかな構成・内容。多少ネタバレ。
    • 構成は、あまり長くないエピローグ的なムービー→スタッフロール→短いムービー。
    • 内容は主人公が王に、ヒロインが王妃になったということと他のメンバー同士がカップリングを組んでその後の日々を過ごしている…と思われるシーンが、音声や字幕による説明も一切なく夫々淡々と流れるのみという、無いよりかはマシとしか言えない寂しいもの。
      • その中でも例によって色々唐突で掴みがたいシーンが散見されるが、相変わらずのメンバー間の中でのみで終始されるツーカーな会話のみであり、それに対する説明は何一つ無い。恐らく、此処までプレイ出来た人ならば「はいはい」とばかりに受け流せるだろうが。
      • さらに、その中の一組であるバロアとファラのペアは本編中で全く接点が無い。ペアになるような描写どころか、まともな会話すらしていないのにもかかわらずカップリングされている*13
      • 「世界が平和になって皆が歓喜している」「病が治り魔物にされていた人々が人間に戻る」といった、ラスボスを倒した結果もたらされる影響の最低限の描写もなく、世界を救ったという実感すら微塵も感じられない。 その後のスタッフロールは真っ暗な背景に文字が表示されるだけ。BGMはエルフランドと言う町の曲の使い回し。曲自体、エンディングに合っていない上に質も低い。
    • 最後のムービーに至っては、スタッフロールの中で表示させれば済むような極小ボリュームと、明らかな水増し感が否めない。最後のその一瞬まで、その香ばしさは衰えることは無い。
      • 確かにスタッフロール後にエピローグを映す演出は他のゲームでも見受けられるが、本作の場合は酷いムービーと淡々とした演出により、とても余韻に浸る事などできない。
  • …と、このように全編満遍なく創作の基礎レベルの問題まみれで、シナリオとしての最低限の体裁すらまともに保てていない。ここまで支離滅裂なシナリオは、シナリオ面でクソゲー判定を受けている作品ですらそうそうお目にかかれない。
    • 全体的に「作中の設定・描写などの管理そのものがされていない故の食い違い」が多い傾向にある。通常、長編RPGのシナリオを制作する際は世界観や設定、人物相関図などを設定資料として個別に作成し、シナリオを書き進めるのと平行してシナリオの流れなどが一目で確認できるフローチャートを記録し、少なくともシナリオ担当のスタッフ全員&監督で幾度もそれを確認・議論し合う会議を繰り返しながら築き上げていくものである。
    • しかし、本作では「少し前の出来事を忘れたかの如く支離滅裂なキャラの発言・行動の数々」「唐突に出てきてそれ以降扱われない設定群」「全体的な統一感の無さ」など、それらを碌に行わずその場の勢い・思いつき・記憶力だけで一筆書きの如く書き殴りでもしない限り起こり得ない現象の数々が当たり前のように出てきている。ダンジョン解放の流れといい、まともな環境でシナリオ制作が行われたとは思えない
    • ちなみに、シナリオライターの名前はスタッフロールに載っていない。シナリオ専属のライターが居らず、他のスタッフ達が合間合間で作り上げたのだろうか?だとしても少しはおかしいと思いそうなものだが…。

音楽・効果音

  • よく「音楽だけはまとも」「(特定の)曲だけは良い」など「クソゲー最後の砦」として機能する事の多い音楽であるが、本作はご丁寧にBGMのクオリティも崩壊している。比較的まともに聴けるのは一部の街中の曲くらい…だが、それすらもお世辞にも良曲とは言えないクオリティなのだから、評価点に特筆すべき事項では断じてない。
    • ハインローグ城下町のように明らかに音程がズレている曲、デタラメに音を並べたとしか思えず楽曲の体をなしていないBGMまである。音質自体も悪く、無音でプレイした方が耳に障らない分マシという状況も少なくない。
    • さながら、音楽理論に何の造詣もないド素人が『楽曲作成アプリ』やら『安物の楽曲作成ソフト』で適当にそれらしく作ってみたというところである。
    • 選曲やバリエーションも乏しく、魔物に占領されている町が解放されて正常に機能するようになっても不気味なBGMが変わらなかったり、シリアスなシーンでリズミカルな曲が流れていたり、エンディング曲すらも上記の通り使い回しだったり、と散々。
    • ボス戦用のBGMはあるのだが、中ボスと思わしき敵でも余程の重要局面(例:旧ハインローグ城での剣士戦)で無いと使用されない。
  • 効果音は戦闘時以外ほとんど鳴らない。カーソル操作が無音なのは当然のこと、宿に泊まった時や扉をこじ開けた時、HPを回復した時でさえ
    • あまつさえ、「ぴと(バークが杖に触れた音)」「ぼこ(バークが杖を殴った音)」(※かぎカッコ内原文ママ)とわざわざカッコによる補足付きの雑なオノマトペで表現する純粋に見苦しいシーンまで用意されている。
    • 一方で戦闘時は、攻撃がヒットした時の音や、負けたキャラが吹っ飛んだあとの爆発音などが鳴るが、どれも音質が悪くやかましいだけ。

ボイス

  • 声優の演技も全体的に拙く、お世辞にも良いとは言えない。
    • 一部のパーティーメンバーを除いて殆どが無名、または新人声優で棒読み。そのため、本作はクソゲーのお約束の一つである「声優陣は豪華」すら当てはまらない。
    • よく槍玉に挙がるのが序盤から行動を共にするバークで、『声の質は悪く明らかにキャラと合ってない・滑舌が悪い・棒読み』と3拍子揃っている。クリティカル時の台詞の一つ「腕が鳴るぜ!」は「屁が鳴るぜ」にしか聞こえない。
    • そのバークすら凌駕する存在としてミーナがおり、劇中での棒読みのひどさは演技力を問う以前の凄まじさを誇る。まるで機械の自動音声の如く全く感情を感じられず、あえてそういう演技指導がかかっているのではと思える程。
      • 念のため補足するが、ミーナが何らかの理由で感情を喪失したとか、エルフは元来感情が無い生き物であるという設定は作中には無い。情緒豊かではないが要所要所でボケをかましたりしているのが何よりの証左である。当然これが面白いかは別である。
  • 演技の質が良ければ、ボイスの充実はFF7に無い評価点になった筈なのだが…。

その他

  • この出来でありながらディスク2枚組なのだが、ゲーム中にディスクを切り替えることができない。
    • 要するに、ディスク変更の指示が出た際は一旦セーブしてからリセットして電源を入れ直し、ディスク2を入れ直さなければならないのである。
    • さほど面倒なわけではないが、配慮不足もはなはだしい。
  • セーブデータはメモリカード1枚につき1つしか保存できない。しかも、何のやりこみ要素もないくせになぜか2ブロックも消費する。やり込み要素が充実したFFですら1ブロックしか消費しないのにも関わらず、である。どういうデータの扱いをすればこのような事態になるのやら。

評価点

  • ゲーム進行を妨げるような致命的なバグはない。
    • ある意味当然のこと…というか評価するうえでの大前提でしかないのに、本作ではあたかも評価点にのよう見えてしまう。…が、その実、バグの原因となるような複雑な仕様や手の込んだ演出が一切ないと言った方が正しいのかもしれない。
    • ただ、なまじバグが少ないせいでバグゲーとしての地位を確立することも、動画等のネタに頻用され日の目を見ることもできていないのが本作にとって良かったのか、とも考えてしまう。
  • 一部の声優の演技はそこそこ。
    • カイ役の高橋直純*14、サリナ役の中島沙樹*15は後に大成するだけあり、新人時代と考えれば酷くは無い。ミシリア役の中山真奈美(現:中山さら)*16は発売当時で本作唯一と言ってもいいプロ声優なので言わずもがな。
  • 冒頭でも述べたが、パッケージのイラストは時代を考えるとまともである。
    • キャラクターデザイン担当の楓牙氏は当時風雅システムに在籍していた人物である。
      現在でも成人向け漫画家として現役活動中だけあり、本作でもそれなりに味は出している。女性キャラもイラストであればなかなか可愛らしい。
    • 無理に3Dに拘らずドット絵やイラスト等を用いてこれを再現できていれば、ある程度は評価もマシだったかもしれない。

総評

あらゆる点が『FF7』どころか企業の手がける商業作品としての最低水準にすら達していない有様。
これで、あの名作と肩を並べようとしていたとはおこがましい事この上ない、これに尽きるだろう。

繰り返すが、本作はRPGはおろか、あらゆるゲーム作品の中で見ても突出した長所を見いだせず、それどころかまともな点すら少ない。RPGとしてのストーリー性や戦闘バランスはことごとく壊滅、基本的なUIや操作性も劣悪、酷いBGMに直視に堪えないビジュアル…等、ゲームとして評価を下しうる箇所すべてがほぼ商品としての水準に達していない。どう贔屓目に見てもこう断ずる他ない出来栄えである。
クソゲーの中には「出来そのものは劣悪でも、他の作品には無い斬新な試みや独自のシステム、制作側がプレーヤーに伝えようとしたテーマ性等、部分的には一定の評価を得ている」作品も多いが、本作にはそういった要素がない。
強いて言うなら上述した「買い物時のボイス」が他作品にない斬新なシステムと言えなくはないが、それすら多くのプレイヤーが苛立ちを覚える仕様であり、もはや蛇足である。
さしずめ「予算もスタッフも明らかに足りないのに、会社の上層部が『FF7のような3Dの王道RPGを、某SF超大作映画のようなスケールで、ムービーとボイスをウリにして作れ』と無理難題を突きつけてきたので、不本意ながら給料のためにとりあえず指示書通りの形にした」としか思えないほど、技術も情熱も感じることができない。

当Wikiで評価点が皆無に近いとみなされているゲームは他にも存在するが、本作の特筆点は、評価をどん底まで落としている理由が「作品全体に渡るパクリ疑惑」や「超弩級の原作レイプ」等といったプレイヤーの反感を買う背後事情に起因するわけではなく、ゲーム内容のクソさが、純粋な技術力の低さに起因する「完成度自体の低さ」に集約されているという点である。からめ手に頼らず圧倒的なパワーで押し切るいわゆる「ストロングスタイル」であり、クソゲーの中では「イヤミな敵役」というより「パワフルな主役級」に相当するポジションな分、ある意味マシ…という見方は出来なくもない…かもしれない。

スターオーシャン セカンドストーリー』や『ゼノギアス』と言った傑作RPGと同じ年に発売された事が不思議でならない、まるでクソゲー愛好家を狙ったかのような超級クソゲーである。
しかし、内容のクオリティ以前にゲームとしての知名度自体がかなり低く、クソゲー愛好家にとっては非常に魅力的…否香ばしいとも言う内容に反して、『里見の謎』『黄昏のオード』といった有名なクソRPGの影に隠れがちで、存在を知らないクソゲーハンターは意外と多いと思われる。
クオリティの低いグラフィック、簡略化されたゲーム性、電波的で超展開なストーリーは『エアーズアドベンチャー』の後継作…と言えなくもない。


余談

  • 97年に行われた東京ゲームショウの日本システムブースに出展。声優を招いてスタッフとのトークイベントなどを行っていた。しかし、この出来で何を話すことが(ry
    • 別のイベントでは体験版も配布された。戦闘開始時のカットインなど、製品版との違いもチラホラみられる。
  • なんとサウンドトラックドラマCDが発売されている。ゲーム内での評価を鑑みると誰得なのだが…。
    • ちなみにサントラ版の音源はゲーム中に比べてある程度マシなものにはなっているどころか、一部は最早別曲と疑うものも。
    • ドラマCDは所謂本編までの前日談なのだが、シナリオ構成は細かな矛盾や説明不足な箇所こそあれどゲームでの無法地帯ぶりに比べれば十分整っており、ほぼ説明されてなかったラスボスや一部のキャラクター・出来事についてもある程度だが語られている。
      • 声優の演技面も棒読みなキャラクター達が軒並み登場していないのもあるが一部有名な声優も起用されており、少なくともゲーム本編よりはレベルが高い。単体の作品としては及第点な完成度で、ゲーム本編の理解を深めたければほぼ必聴の一枚となっている。このクオリティでゲーム本編も製作されていれば、と思わずにはいられない。
    • ただし後付けで作られたであろう設定も多く、中にはゲーム本編との矛盾*17も生まれてしまっている。
      • 尤も、原作ゲームとメディアミックスとの設定の食い違いはよくある事で、本作のそれが特別酷いという訳ではない。寧ろ、そうでもしなければまともに話を作れないぐらい本編が酷過ぎたとも言える

参考動画

+ 体験版。木っ端微塵シーンに注意
+ 製品版。アンシャントロマンのイベント集。サムネが木っ端微塵シーンなので注意
添付ファイル

*1 英語の「ancient」と仏語の「ancien」(一般にアンシャンと表記される)を混同というかないまぜにした結果かもしれない。

*2 『MOTHER2』の地底大陸のようなフィールド表示、と言ったら分かりやすいか。しかし、あれは広大なフィールドと巨大な敵シンボルを表現する為の演出手法だが。

*3 ただし有名TRPG『ソードワールド』の貨幣単位が「ガメル」である(この影響で掲載誌『ドラゴンマガジン』初期の読者ポイントもガメルであった(『ファミ通』で言うところの「ガバス」))。おそらくは「がめつい」「がめる(こっそり盗む)」から来ているのだろうが。

*4 一応、「人智を超えた、何か外からの力が働いている」という見解は示す

*5 ちなみにその気付け薬の入手も「医者が特に診療所を離れられない理由もないのに、患者の関係者でもない初対面の主人公らに買いに行かせる」という流れであり、医者に関しても非常識であると言わざるを得ない。

*6 自分は母親に捨てられたと思い込んで憎んでいたそうだが、そもそも魔物に誘拐されたと知っているのならば母親を恨むのは不自然である。こちらもドラマCDでの設定を踏まえると、真に恨むべきは父親の方である。

*7 一応ヒロインが「本当はちゃんと避難させたかった」と語るが、悩むまでもなく絶対に避難させるべきである。

*8 ダムの様に川の水を溜め込んでいる状態なので、わざわざ堰を破壊などしなくても呼吸の問題をクリアすれば突破は可能と思われる。

*9 「大量の水が押し寄せてくるから、この木の実を食べろ」で済ませており、「自分達が堰を壊すこと」「そうしなければならない理由」については言及なし。

*10 1000年前理不尽にも吹き飛んだ文明。普通こう言うのは「遺跡」と言うのだが…。

*11 上記のセーラー服やブルマを売る店(というより個人)の名前が「あぶないおやじ」だったり、イベントで訪れる薬屋の店主が昼間から泥酔していて本来有料の薬を無料で押し付けたり。

*12 例えば「精神の塔」なる建物はピラミッドの頂点にもう1つピラミッドが傾いて建てられているという奇抜な構造。崩れないのが不思議なうえにそもそもどうやってそこまで行けるのか想像できない。しかも建物の中は円形の部屋であり、もはや外見と中身すらも一致していない。

*13 ファラはバロア加入前に離脱するため、ラストバトルに駆け付けた時がバロアとの初対面である。しかも、離脱前は主人公にべた惚れだった。

*14 後に『遥かなる時空の中で』など数々の作品に出演。『デジモンアドベンチャー02』においてはレギュラー役を獲得し、可愛らしい声とイケメン男性声と全く異なる2つの声質を使い分けた巧みな演技を披露している。また、声優業以前から俳優としても活動しており、更にシンガーソングライターとして作詞作曲も手掛けるなど幅広く活躍している。

*15 後に『東京ミュウミュウ』『LORD of VERMILION』などに主演、ユニット活動や多くのイベント、番組ナレーションでも活躍する人気声優に大成した。

*16 『電車でGO!』の鉄ちゃんなど。後に『ゆめりあ』『グリーングリーン』などにも出演。

*17 ゲームでは20歳とされていたサリナが17歳(カイと同年)とされていたり、絶対悪として扱われ「魔王」としか呼ばれていなかったラスボスが主人公たちがゲームで尋ねる「神」の一人であるとされていたり、主人公の母親がゲームでは青髪だったのに対し「金髪」と名言されていたり。