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【あんしゃんとろまん ぱわーおぶだーくさいど】
ジャンル | ムービーライクRPG | |
対応機種 | プレイステーション | |
発売・開発元 |
日本システム ※開発には風雅システムも一部関与 |
|
発売日 | 1998年4月23日 | |
定価 | 6,800円(税抜) | |
プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ |
1個 (メモリーカード使用ブロック数:2) |
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判定 | クソゲー | |
ポイント |
全要素が満遍なく論外 PS初期にすら及ばないグラフィック 不親切なUIに戦略不要の大味な戦闘 理不尽にぶっ飛んでいるストーリー 滑舌が悪く棒読みが大半の声優陣 (不)愉快な買い物時のボイス キーのズレでBGMが台無しに |
『アマランス』で名を馳せたPCゲーム界の雄「風雅システム」が開発に一部関わり、前年1月31日発売の『ファイナルファンタジーVII』にインスパイアされ手掛けたとされ(*1)、超大作になるはずだったRPG。
だがその実態は、商業作品としても疑問符が浮かぶクオリティで、一企業のもとプロが開発したとは信じ難い物であった。以下の通りほぼあらゆる要素が論外の出来で、評価点と言える点が無いに等しいRPGとして今も名を馳せる、知る人ぞ知る迷作である。
なお、『FF7』絡みの話題は、あくまで発売時期とゲームの作りや細かい要素からプレイヤー側が立てた推測である。
+ | 説明書2~4ページより引用 |
(内容は説明書5~8ページからの引用がメイン。)
カイ・オルフェアス
ミシリア・アルマイヤー
バーク・シュワルツ
サリナ・ジェナトス
ミーナ・エルノロア
バロア・カイト
ファラ・ミスチル
マクロード・エッシャー
本作ではメインキャラが6人、一時加入キャラが2人いる。
フィールド上ではデフォルメされたポリゴンキャラが、戦闘では等身大のキャラが表示されるが、どちらも質が低い。こちらでは戦闘時以外をメインで記すが根本的な問題が多い。
町やダンジョンの移動画面
ダンジョンの内部構造
マップ上のキャラグラ
ワールドマップ
戦闘シーンもグラフィックを始め、演出やテンポなど様々な面で粗さが目立つ。
エンカウント演出
戦闘時のグラフィック全般
ダメージ演出
その他戦闘中の演出
イベント時の戦闘演出
概要でも述べられているように、劇中のムービーのクオリティの低レベルさは群を抜いている。キャラクターの動きは固く表面に妙にテカリのあるソフビ人形めいた質感で、効果音も場面といまいち合致しなかったり音質自体が悪かったり、手放しで褒められる部分がない。
+ | 閲覧注意? |
総じて、ユーザビリティが極端に低い。
アイテムの種類や説明
作品に馴染まない装備品
金策と商品価格のバランス
特定キャラの装備品
あらゆる面で大きな不備を抱える劣悪な仕様。
瞬殺するかされるかのシステム設計
使い勝手が極端すぎる魔法
以上のように、攻撃・魔法ともにダメージを割り出す計算式が非常に分かりにくく、上記の魔法ダメージ1バグの存在も含めると仕様とバグの判別が困難なシステムなので、人力の検証でそれらを把握するのは不可能と言っても良いだろう。
全編を通して超展開と電波で構成されているような代物。「比較的まとも」な場面の方が貴重なほどで、最低限の理解すらままならない。それでいて登場人物達は当たり前のように状況を把握しており、ツーカーな会話や行動を繰り広げ、プレイヤーは置いてけぼりのままどんどん展開が進む。突っ込みどころ云々以前に、真面目に考察する事自体馬鹿馬鹿しくなると評される。
プロローグ
+ | プロローグ |
ストーリー全体の構成
シナリオ要所要所のツッコミどころ
+ | イベント詳細(長いので格納) |
ツーカーで飛び出したり置き去りにされる設定群
不愉快な有識者
杜撰な扱いのパーティーメンバー
「神の力」の扱い
「怪物になる病気」の雑な扱い
唐突に出たラスボス
滑りきったバカ要素
脱力もののエンディング
+ | 大まかな構成・内容。多少ネタバレ。 |
…と、このように全編満遍なく創作の基礎レベルの問題まみれで、シナリオとしての最低限の体裁すらまともに保てていない。ここまで支離滅裂なシナリオは、シナリオ面でクソゲー判定を受けている作品ですらそうそうお目にかかれない。
よく「音楽だけはまとも」「(特定の)曲だけは良い」など「クソゲー最後の砦」として機能する事の多い音楽であるが、本作はご丁寧にBGMのクオリティも崩壊している。比較的まともに聴ける曲もないわけではないが、それすらも音質の悪さが足を引っ張っているので、評価点に特筆すべき事項では断じてない。
また、音楽以外に目を向けても効果音や声の演技に至るまで突っ込み所が多く、総じて本作の“音”に関する要素は半ば壊滅状態と言ってもよい。
音楽
選曲
効果音
ボイス
一応ゲームとしては成立している
戦闘面
探索時のアシスト要素
一部声優の演技面
イラスト面
今作が発売された年には『スターオーシャン セカンドストーリー』や『ゼノギアス』と言った傑作RPGが続々発売され、多くの人を魅了していったその裏で、このような背伸びをし過ぎて空回りしたクソゲーも多く出回っていたが、その中でも今作の完成度の低さは群を抜いている。
繰り返すが、本作はRPGはおろか、あらゆるゲーム作品の中で見ても突出した長所を見いだせず、それどころか些末な加点はあれどまともな点と言える評価点すらも皆無に等しい。RPGとしてのストーリー性や戦闘バランスはことごとく
理不尽にも吹き飛んでおり
、基本的なUIや操作性も劣悪、聞くに堪えないBGMに意味不明なビジュアル…をはじめ、どう贔屓目に見ても商品としての水準に達していないと断ずる出来栄えである。
「出来そのものは劣悪でも、他の作品には無い斬新な試みや独自のシステム、制作側がプレーヤーに伝えようとしたテーマ性等、部分的には一定の評価を得ている」作品も多いが、本作にはそういった要素も皆無である。
当Wikiで評価点が皆無に近いとみなされているゲームは他にも存在するが、本作にはそれらと一線を画す特筆点がある。
それは評価をどん底まで落としている理由が、「作品全体に渡るパクリ疑惑」や「超弩級の原作レイプ」等といったプレイヤーの反感を買う背後事情や、「ゲームプレイそのものを阻む重篤なバグ」といった飛び道具に起因せず、純粋な「作品としての完成度自体の低さ」に作品のクソさが集約されているという点である。
からめ手に頼らず圧倒的なパワーで押し切るいわゆる「ストロングスタイル」と言えるため、その点ではある意味マシ…という見方も一応は出来なくもないかもしれない。
しかし内容のクオリティ以前にゲームとしての一般の知名度自体がかなり低く非常に魅力的…否香ばしいとも言う内容に反して『里見の謎』『黄昏のオード』といった有名なクソRPGの影に隠れがちで、近年動画投稿サイトで再発見されるまでは昔のレビューサイトでその存在が語られるのみでありマニアックなクソゲー愛好家にしか知られていない知る人ぞ知るクソゲーとして君臨していた。
ただし、本作は上記の通りネタにできるタイプの振り切ったクソ要素は乏しく、「黄昏のオード」のようにバカゲーとしてある種の愛せるような要素も皆無に近いため、クソゲーハンターですらなかなか二の足を踏むような有り様になっているらしい。
声優グランプリなどとの協力体制
各種イベントでの展示
体験版
発売前後の評判
知名度上昇とプレミア化
ゲームの完成度に関する考察
本作の開発元について
複数の場所で風雅システムの開発と言われているが、本作は風雅以外の制作会社の作品である。その制作会社は本作を世に出すため設立された会社でありながら、スタッフにゲーム制作経験者は皆無であった。
当時の風雅システム社長が件の制作元役員も兼任していたので全くの無関係とは言いがたく、風雅の社員は制作後半で急遽参加する事になった。それでも大半は少ししか関与せず、風雅社員で最後まで現場にいたのは自分だけである。
PC98時代の名作と自負する『アマランス』を作った風雅システムが、本作も作ったと思われるのは不本意なので言及させてもらった。
ソフトウェアカタログ
今作ではなんと本編発売1ヶ月前にサウンドトラックとドラマCDが発売されている。一見ゲーム自体の評価を鑑みれば、誰得なメディアミックスにも見えるが、ゲーム本編と比べれば断然出来の良いものとなっており、単体でも楽しめる完成度となっている。
サウンドトラック
ドラマCD
+ | ドラマCDの展開含む国王ルイスの所業の詳細(折り畳み) |
+ | 体験版。画質の粗さと音ズレに注意。 |
+ | YouTubeでの体験版動画。高画質かつ詳細まで記録されているが、実況配信である点に注意。 |
+ | それぞれ街のBGM・戦闘BGMのゲーム版・サントラ版比較動画 |
*1 実際のところ、シナリオは『FF7』よりも『DQ5』に類似点が多い(主人公が親を魔物に殺されて自身も魔物に誘拐された先で奴隷→青年期に反乱を起こし旅立つという流れ、長い時間が経過しても姿の全く変わらない親に子供が再会する(プレイヤーキャラが向こうとこちらで逆で、本作の親は復活しないが)など)と言える。 一方、3Dビューの戦闘画面などは『FF7』を想起させるといえる。
*2 戦闘の流れそのもののが似ているほか、通常攻撃のクリティカルを「会心の一撃」と説明書で表記している。
*3 味方と敵のちょうど中間が画面中心に来るのを維持しつつ、「初期位置」「初期位置より上から見下ろす位置」「味方を右後ろから映す位置(2種)」「敵を左後ろから映す位置(2種)」のアングルへカメラ位置が一瞬で切り替わっていく。
*4 確認できたのは、イタリアのローマにあるホテル「アンシャント ロマンス」、1999年発売のピアノ演奏CD「京 アンシャント・シティ」、1985年生まれの競走馬「アンシャント リニージ」など。同じイニシャルで始まる「アンシェント」も含めれば、『ダライアス外伝』のボスキャラ「アンシェントドーザー」や長野県のホテル「アンシェントホテル浅間軽井沢」も該当する。
*5 日本で馴染み深い「夢や冒険への憧れを満たすもの」などを指すロマンは、元々は「小説」を意味するフランス語である。
*6 『MOTHER2』の地底大陸のようなフィールド表示、と言ったら分かりやすいか。しかしあちらは広大なフィールドと巨大な敵シンボルを表現する為の演出である。
*7 催促したもの以外の商品を買った場合は何も言わない。
*8 作中での性能は、物理攻撃力の高い女性専用武器。
*9 バークの場合、レベル35から36に上がる際の必要経験値が数百程度になってしまっている。それ以降は特に問題ないペースでレベルアップするので、本来全く無関係な経験値量にレベルアップの判定を入れてしまったと思われる。
*10 HP300回復か、戦闘不能者をHP300で復帰。戦闘不能者にも効く全体回復魔法とも言える。
*11 ダムの様に川の水を溜め込んでいる状態なので、わざわざ堰を破壊などしなくても呼吸の問題をクリアすれば突破は可能と思われる。
*12 「大量の水が押し寄せてくるから、この木の実を食べろ」で済ませており、「自分達が堰を壊すこと」「そうしなければならない理由」については言及なし。
*13 1000年前理不尽にも吹き飛んだ文明。普通は「遺跡」と言うべきだが。
*14 序盤で訪れる関所がすでに魔物に攻め落とされた後だったり、サナトリの村では郊外(村のマップ内)でエンカウントしたり、複数の町が魔物に占拠されたりなど。
*15 ドラゴンソードが手に入るサナトリの村を訪れた際、屋外の女剣士に話しかけると「この村にはすごい武器がある」という情報が聞けるくらい。
*16 上記のセーラー服やブルマを売る店(というより個人)の名前が「あぶないおやじ」だったり、イベントで訪れる薬屋の店主が昼間から泥酔していて本来有料の薬を無料で押し付けたり。
*17 例えば「精神の塔」なる建物はピラミッドを正面から見て左上に、正八面体がめり込んでいるという不可思議な外観。崩れないのが不思議なうえにそもそもどうやってそこまで行けるのか想像できない。
*18 ファラはバロア加入前に離脱するため、ラストバトルに駆け付けた時がバロアとの初対面である。しかも、離脱前はカイにべた惚れだった
*19 演奏に用いる音調、大雑把に言えば「パート全体の音程」というべきもの。
*20 正確には音源自体は同じだが、ムービー中のそれは挙動に合わせて「シュバ」と一度だけ鳴らしている。
*21 データ上のアイテムIDの順番で所持品が並ぶが、18個目のアイテムと19個目のアイテムの間のIDに対応した未所持品を使用する。
*22 後に『遙かなる時空の中で』など数々の作品に出演。『デジモンアドベンチャー02』においてはレギュラー役を獲得し、可愛らしい声とイケメン男性声と全く異なる2つの声質を使い分けた巧みな演技を披露している。また、声優業以前から俳優としても活動しており、更にシンガーソングライターとして作詞作曲も手掛けるなど幅広く活躍している。
*23 後に『東京ミュウミュウ』『LORD of VERMILION』などに主演、ユニット活動や多くのイベント、番組ナレーションでも活躍する人気声優に大成した。
*24 『電車でGO!』の鉄ちゃんなど。後に『ゆめりあ』『グリーングリーン』などにも出演。
*25 特に女性陣が顕著で、80年代~90年代前半のファンタジー物の流行デザインをそのまま踏襲し続けている部分が見受けられる。
*26 他のスタッフは多くても2つの役割の兼任であり、確認できる限りで3種の仕事を割り振られているのは氏だけである。
*27 ただし、同ドラマCDのファラや大臣の台詞から、人間に追い出されたというより人間の横暴に見限って自ら移動した形だと考えられる。