勇者ヤマダくん

【ゆうしゃやまだくん】

ジャンル RPG
対応機種 Nintendo Switch
発売・開発元 Onion Games
発売日 2019年6月27日
定価 2,800円(税込)
→1,980円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B (12歳以上対象)
判定 バカゲー
ポイント ラブデリック色全開の独特な作風
シンプルではあるが奥深いシステム

本稿はアプリゲームが原作のゲームを扱っています。
本Wikiはアプリゲームの執筆が一切認められていないため、Switch版の詳細に関する記述に限定し
アプリ版に関する情報は割愛しています。



概要

元々はOnion Gamesが開発した同名の基本無料のスマホゲーム(現在はサービス終了済)。
本作はそのスマホゲームをNintendo Switchへと買い切り型のゲームとして調整して移植したものである。
Onion Gamesのコンシューマータイトルとしては『BLACK BIRD』に次いで2作目となる。

ストーリー

ヤマダくん(36才)は大手ゲーム会社勤務の出社拒否ぎみのサラリーマン。
夜な夜な自作の妄想RPG世界で「勇者ヤマダ」となって大活躍!
ある日、ご近所のプリティガールのマリアちゃん(18才)に一目惚れ。
彼女を自分の妄想世界のマリア姫にしちゃって、愛を育む事にしたという。
こんなヤマダとマリアの恋の行方はどうなっちゃうのか!?

(公式サイトより引用)

特徴

  • 5×5マスのダンジョンをスティックやタッチ操作でスタートからゴールまで一筆書きして攻略していく。
    • すべてのマスを埋めなくてもクリアはできるが、その場合残ったマスの数だけダメージを受ける。
    • ダンジョンにはモンスターやアイテム、トラップなどといったものが設置されており、そのマスを通った場合アイテムを入手したりモンスターとの戦闘などが行われる。
    • 一筆書きを一旦始めると制限時間が表示されて、時間内にゴールまで辿り着いて決定しなくてはならない。
      • 制限時間が尽きると時間が経つごとにダメージを受けていく。
    • 戦闘は移動先のマスにモンスターがいれば自動的に行われる。
    • プレイヤーは任意のタイミングで回復などのアイテムを使用することができる。
      • アイテムは使用するためには一定ターン経過しなくては使えない。
      • また、アイテムは使用する度に劣化していき、使用し続けると最終的には壊れてしまう。
  • レベルはダンジョンを選択する度に1から始まる。
    • 一般的なRPGと同様、モンスターを倒すとEXPが手に入り、一定数以上手に入れるとレベルアップする。
    • レベルアップすると攻撃力や最大HPなどが上がり、HPが全回復する。
  • ダンジョンをクリアすると開発EXPが手に入り、それによって開発レベルが上がる。
    • 開発レベルが上がることで物語が進行したり、新しいダンジョンが実装されたりする。

妙な点(賛否点?)

元々ラブデリック所属の木村祥朗氏が現在所属中のOnion Gamesが開発しただけあって、『moon』や『UFO -A day in the life-』といった作品を連想させるラブデリック色全開な作風となっている。

  • 登場人物の台詞は『moon』の架空言語のようなボイスつきで流れる。
    • ボイス自体も登場人物の口癖に合わせた言葉で流れる(ヤマダくんなら「のだ」ヤスなら「ヤンス」といった具合)。
  • 登場人物も癖の強い人物だらけ。
    • 主人公のヤマダくんはゲーム会社に所属しているくせに、出社拒否して自宅でゲームを作成しているハッキリ言ってダメ人間。基本的にパンツ一丁姿。
    • 金欠の佐藤さんは何故だか常に包丁を持ち歩いている。当人曰く強盗ではないらしい。
    • S嬢なセールスレディのコメビツ。ステレオタイプなインド人風天才プログラマーのアジャ・イル。ハードボイルドなブロンソン等々……とにかく癖の強いやつが多い。
  • ストーリーの流れもどこかおかしい。
    • 隣の部屋に引っ越してきたマリアちゃんに一目惚れしたヤマダくんが愛を育むというのが基本なのだが、その方法がマリアちゃんをゲームの中のヒロインにして救い出していくというもの。
      • しかも、何故だかその方法でマリアとの愛は深まっていく
    • ヤマダくんが所属している会社の会長が、たかが一社員のヤマダくんにクビを言い渡すためだけに大人数の黒服を連れてやってきて、その流れでヤマダくんの作るゲームの敵役にされる。
    • その後ヤマダくんが作ったゲームを謎の人物に改造されて魔王城が実装されるなど、ツッコミどころが多い。
  • BGMやSEも歌やボイス付きのものが多く気が抜ける。
    • デンジャーゾーンに入ったときや、魔王城のCMなど挙げていくときりがない。
  • パロディネタも多い。
    • そもそものゲームの外見が『ドルアーガの塔』を意識したものとなっている。
    • BGMの一つ「ワンダバダァで戦闘中」は聞けばわかるがFC時代のドラクエの戦闘曲を意識している。
  • アレなネタも多い。
    • 特定の装備の組み合わせでコレクションに登録されるがその名が珍コレクション。略して珍コレ
      • 揃えていくと音楽が流れるが、それがチンチンうるさい
    • 装備品も下着やらSMやらウ〇コなどアレなネタだらけ。
    • 敵の中に見た目がGそのままのゴキゲン虫というものがいる。オプションでモザイクをつけられるので苦手な人はモザイクをつけた方がいいだろう。

以上の奇妙な作風が評価点となるか問題点となるかはプレイヤー次第だろう。

評価点

  • シンプルながらよく練られたシステム
    • ダンジョンを一筆書きで攻略するというシステムは一見シンプルではあるが、実は結構考える要素が結構多い。
    • モンスターやトラップにも様々な特徴があるので、それらを考慮して一筆書きをこなしていく必要がある。
    • アイテムは一旦使用すると一定ターン数経過しないと再度使えないので、アイテムの使いどころも重要。特に回復アイテムはレベルアップで全回復するというシステムも考慮して使っていく必要がある。
  • やり込み要素が充実している
    • 装備の強化や珍コレクションといったコレクション要素などもあり、それなりに充実している。

問題点

  • 元がスマホゲーであることの問題点
    • コントローラー操作がタッチ操作をそのまま落とし込んだ感が強い。
      • 例えば手に入れた装備や素材の詳細を見る際はAボタンを長押しする必要があり、少々操作しづらい。せっかくボタンの多いコンシューマー機に移植したのだから、もう少し配慮してほしかったところ。
    • うっかりスティックを倒してしまうだけで一筆書きが始まってしまうという問題もある。これもシンプルな操作性が求められるスマホゲーの操作方法をそのままコントローラー操作に落とし込んだことによる弊害である。
  • 一部分かりづらい珍コレクションがある
    • 一見無関係そうな装備の組み合わせが隠し珍コレとして設定されているものがある。
    • しかも、そういった珍コレクションに限ってボーナスが高めに設定されている。
      • もっとも、隠し要素として見た場合は当然なのかもしれないが。

総評

元々が基本無料のスマホゲーなので、それ故の弊害もあるが、ゲームシステムはシンプルかつよく練られたものとなっている。
『moon』などのラブデリック系と呼ばれるゲームのファンならば、奇妙な独特の作風に大きな魅力を感じるかもしれない。

余談

  • 2019年11月29日にSteam版が1,980円で発売。それに合わせてSwitch版の定価も1,980円へと値下げされた。