人形を操る程度の能力を持つアリスが操る人形。
蒐集家であるアリス宅にはアリスが作ったものではない人形もあるが、
基本的にアリスの手作り。材料は不明。
飛んだり跳ねたり回ったり弾幕を放ったり爆発したり、
戦闘・家事・窓の修理まで何でもござれな多機能ぶりを見せている。
おまけに人形でありながら、他の人形を操ることすら出来る。
ただ、アリス自身が「全て自分で操っている」と話しているので、
これらは人形の能力というより、幻想郷でも随一の器用さを持つ主人の能力と言えるか。
ただし、これらは全て『東方求聞史紀』もしくは口頭での説明の為に 決定的な公式設定ではない。
その余りの多彩かつ複雑に同時に動く人形から、『求聞史紀』では、 阿求と魔理沙から「とても操っているとは思えない」
「操ってるなんて嘘くさい」と操っていることを疑われたりもしている。
『文花帖(書籍)』では「一人で物を考え、一人で動く人形」を目指して研究中ながら、
まだ上手く行ってないと語っており、定期的な命令があればそれなりに動く人形が限界らしい。
つまり、常にアリス自身が人形を操っているわけではなく、
決められた通りに人形を動かす魔法をあらかじめ人形に組み込みんでおき、
定期的に命令を行うという形でその魔法を発現させて人形を操り、アリス自身が直接操作しなくても、
人形にあらかじめ込められた魔法が人形を動かす、という形式の模様。
そのため『三月精』でのようにマフラーを巻いて雪かきをしたり、
アリスと一緒に小鳥にクッキーを食べさせてあげていたり、
アリスの命令にちょっと反抗してみたりと、まるで自分の意思で動いてるような行動も、
そういう風に動くようにあらかじめ魔法を仕込んでる結果になるというわけで、
『香霖堂』では 霖之助から人形は操られているものだと説明を受けた魔理沙に、
アリスと人形の会話を「なんともさもしい一人芝居だ」と酷評された。
ただし霖之助自身がアリスの人形を直接見たわけではなく、飽くまで霖之助が知る範囲の知識として語ったものである。
『永夜抄』では「ほんとほんと」などと相づちを打つなど普通に喋っていたが、
『東方地霊殿』では下のようなセリフをしゃべるようになった。
「バカジャネーノ」
…アリスさん?(ちなみに二次では半角のカタカナで片言喋りするパターンが多い)。
このセリフは「原作者のZUN氏にウケたから公式設定になった」と言われることがあるが、
ZUNは「二次創作は見ていない」と発言している。
あとこれには、地霊殿の時期に 魔理沙に人形を貸していたのだが、
魔理沙が返した後上記のように喋る様になってたという後日談が有る。
ただアリス自身が後に「自律人形を作るより、自分で操った方が便利なような気がしてきた」と言っている。
完全自律に対して否定的になったとも取れる言葉だが、単に実用性の話をしただけかもしれない。
(この発言は途中で諦めたからか、完成した末の結論なのかは不明)
また、『東方非想天則』では チルノから「あんたの人形には心が詰まってて妖精が入れない。」と言われている。
これが人形自身の心なのか、アリスの心が籠った結果なのかは不明。
またやはり天才 八意永琳の弁でも、操ることが出来る人形には魂や心が宿っているという。
逆に、肉体を得たが魂がない人形は涙を流したり髪を伸ばしたりするものを指す。
人の形をしたものには色々なものが宿るという描写は東方世界では数多い。
非想天則などは、勝手に意志をもって付喪神にならないようにという配慮すらある。
このようにアリスの人形には、現在でも何かと謎が多い。
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