「貴方にメソッドを教えてあげる」
『
アカツキ電光戦記』に登場するキャラクター。キャッチコピーは
「武装異端審問官」。
ちなみにフルネーム(と思われる)は「アノニム・メレル・ランバス」。
"Anonym"とは英語で「匿名者・仮名」を表すため、
アカツキらと同様本名ではない可能性が高い。
設定
宗教結社・神聖クラブの異端審問官。
ゲゼルシャフトを支援する異端・ペルフェクティ教団の壊滅、また教団が持つとされる「復活の秘蹟」奪取のため派遣される。
何でも秘蹟奪取に成功した者には「あらゆる罪の放免」が教皇猊下から約束されているとのこと。
一般的なシスター服の上にコルセットを巻いたような衣装で、
常に目を伏せたような表情をしている。
ゲーム中の
ドット絵では解りにくいが、立ち絵をよく見れば顔にはそばかすがある。
また、エンディング絵や公式ポストカードイラストから察すると、
ウィンプルの下の髪型は切り揃えたロングのようだ。
髪の色はゲームだと黒一色だが、ポストカードでは赤色に塗られている。
東洋拳法と拳銃を組み合わせた「ランバス式銃術」の使い手で、
銀色の
リボルバー拳銃二丁を使いこなす。
元ネタに沿ったためか攻撃のポーズ一つ一つが
変特徴的。特に投げモーションやしゃがみC射撃は必見。
ちなみに、格闘ゲームにおけるガン=カタをオマージュしたキャラとしては地味に一番早い。
同人時代の話なので元祖と言えるかは微妙だが。
なお、二丁拳銃を持った尼さんという印象的なビジュアルについては『Nude Nuns with Big Guns(邦題:マシンガン・シスター)』という洋画が存在するが、
初公開は2010年で本作より後発であるためそちらは元ネタではない。
性格は強気かつ高圧的で
勝利ゼリフなどで相手を
挑発するようなものが非常に多く、
また自らの目的のためには神の名における暴力に打って出るなど狂信的な面もある。
特に異端の教祖である
ミュカレに対しては「魔女」呼ばわりをし、事あるごとに「あの女」「抹殺」「滅ぼす」など敵意を剥き出しにしている。
と、ここまでは中々シリアスなキャラクターのように思えるが、
ダメージ
ボイスが、
「いい…」「いいわ!」「その調子よ!」
…といったものであるために、
プレイヤーからは
「ドMシスター」の烙印を押されてしまった。
──彼女もまた『アカツキ』のキャラであった。エイメン。
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ED(ネタバレ注意) |
秘蹟を知るという ムラクモを倒したアノニム。しかし倒れたままのムラクモは、
「あ…あの女がいる限り…繰り返す…何度でも…」
と呟くだけで、その真相を語ろうとはしない。
「教えなさい!一体どうやっ…」
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... |
「キャアアアアアアアッ!」
突如アノニムの前に見覚えのある元帥杖が現れ、彼女は頭を抱えて絶叫する。
「イヤアアアアアッ! 私が……消えていく!……」
「…………………………………………………………」
しばしの沈黙ののち、アノニムは呟く。
「………フム、まさか今度はこの女の体とはな」
要するに、 完全者の新たな転生先に選ばれたのである。恐らくは元人格も消去されてしまったのであろう。
え、カティは人格復活してるじゃないかって? そこまでは俺が知るか。グラサン男に聞いてくれ
『アカツキ』のEDの中でもトップクラスに(使用キャラにとっての)救いが無いEDである。 要はNTR(乗っ取られ)エンド
結果的に彼女に完全者の人格が移った事で、次回作の『エヌアイン』には完全者とカティが別々にキャラとして用意される事になった。
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『エヌアイン完全世界』のアノニム・ガードについて |
「宮殿衛兵は審問官ほど甘くないわよ」
続編『エヌアイン完全世界』には「アノニム・ガード」として登場。
ただし、このキャラは「チベットで任務中に行方不明になった審問官」の捜索のため派遣された宮殿衛兵であり、同一人物ではない。
…はずなのだが、彼女のやられボイスもアノニム同様ドMだったりする。
メタ的に言えばボイス新録をケチっただけなのだが、もしかして神聖クラブとはそういう所なのだろうか…。
画像の通り顔にはそばかすが無く、また公式ポストカードの絵ではウィンプルを脱いでいたのだが、その際の髪型もボブヘアーで銀髪とアノニムとは異なる。
シスター服が 真っ赤になったが、別にアノニムの 3倍速いということはない。
ちなみにアノニムのことを「あの子」と呼ぶなど、設定上の年齢と実力はアノニムより上のようだ。
その割にアノニムに使えて彼女に使えない技が多すぎる気がする
新作『エヌアイン完全世界 Anastasis』ではそれを強調するためか ニュートラルモーションが変わり、勝利台詞も、
「オホホホホ! 宮殿衛兵は審問官ほど甘くないですの」
と、 高飛車なお嬢様口調に変更され、多くのプレイヤーに 笑衝撃を与えることになった。
その後もボイスは流用が続いていたが、ver1.20の更新でついに声優が変更(新規ボイスは
富士原晴乃
女史が担当)され、
口調も勝利台詞のそれに合わせられ、より別人であることが強調されるようになった。
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EDネタバレ |
南極に辿り着いたアノニム・ガード。そこには完全者がいた。
行方不明になった審問官・アノニムは転生した彼女の肉体となっていたのだ。
「随分あっけなかったわね…」
「あの子も助けたし、本題に入ろうかしら」
とまあ、あっさりとヴァルキュリアと完全者を倒し、アノニムを助けた彼女は、
地下に転生の秘蹟があると確信し、マグマが噴き出す中を突き進むのであった…。
転生の秘蹟って物質なんだろうか
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戦闘力はイメージイラストを見る限り並。しかしゲーム中のドットでは、割としっかりとしたサイズにも見える。
また、ロングスカートのため期待できないと思われていた
アレも、実は一枚だけモロに見えているスプライトが存在する。
性能
ガン・カタ使いに相応しく、
必殺技だけでなく
通常技にも
飛び道具が存在する、というか
通常技が飛び道具。
つまり通常の射撃技だけで、地上・空中合わせてその数
9種類。削り能力もあり、地上技は弱→中→強と連続で出せる。
これらと三種類の必殺技(もちろん全て射撃技)を織り交ぜ、画面上に
弾幕を張りまくるのが彼女の仕事である。
ただし通常・必殺技を問わず6発を発射すると
リロードが必要になり、画面上には残り弾数を表す固有
ゲージ(弾倉)が表示されている
(特別攻撃は最初と最後にリロードが自動で入る)。
そのため無闇に弾を消費すると隙を晒すことになるが、「
キャンセルリロード」
*1というテクニックを使用することで、ある程度フォローが効く。
後ろ入力+攻撃ボタンで銃弾を使わない通常技も出すことができるので、射撃一辺倒というわけでもない。
機動力も優れており、高性能な前後ダッシュ(ただでさえ低姿勢になる上、前ダッシュにも6
F無敵があり、さらに相手をすり抜けられる)や、
移動を兼ねた
特殊技・必殺技などを使い、弾丸をばらまきながら画面を動きまくる極まったアノニムを捕らえるのには苦労するだろう。
このような彼女の姿はまさに
一人シューティング。
空間制圧力は他キャラの追随を許さず、また打撃の
判定もそこそこ強いため、距離を問わない戦いをすることができる。
何気に連続技能力にも中々長けており、
コンボレシピに独特の癖があって慣れるまでは難しいものの、
臨機応変に入れることができれば、特に画面中央ではトップクラスの平均火力を出せる。
特攻ゲージを使用しなくても弾丸さえあればそこそこの火力が出せるため、利便性も高い。
そしてもう一つ彼女の大きな特徴が、最終特別攻撃(3ゲージ)「テトラグラマトン」。
いわゆる
リザレクションで、3ゲージ溜まっている時に体力が0になると自動発動し、
全画面攻撃と共に復活。
体力を25%回復し、更にその後6秒間は攻撃力と防御力が上がった状態で戦える、まさに最後の切り札である。
ゲージ効率の都合上、1試合毎の対戦本数が多くなっていくたびに発動回数が増えるので、
5本先取時の彼女は不沈艦の如し。
しかし、
立ち回りによって相手を封殺するスタイルの彼女は常に体力でリードする必要があり、ここに弱点の
防御力の薄さが響く。
いざ逆の立場になるとガードを崩す手段が
投げのみで、射撃も慣れた相手だと攻勢防禦で取られゲージをモリモリ溜められてしまう。
また切り返し技もどれも癖が強く、機動力が高いといっても一度捕まえられ固められてしまうと、安全に逃げることが難しい。
更に奥の手「テトラグラマトン」も、技そのものの攻撃能力が皆無なので逆転力に欠け、
活用しようとすると攻撃にゲージを割けないため平均火力まで下がってしまう…というジレンマを抱えている。
しかも発動した所で仕切り直しになるわけではなく、そのまま攻め続けられ殺されてしまうのもよくある事なのが哀しい。
むしろ
下手に発動すると、次ラウンドに3ゲージを持ち越すことが出来ないというデメリットにさえなり得る。
このため敗色濃厚なラウンドでは発動させないよう、あえてゲージを無駄遣いして次ラウンドに2ゲージだけ持ち越す工夫が必要になる。
そして何より常に弾数とリロードを意識しなければならず、立ち回り・残り弾数・リロード・相手との体力差・残りゲージ数と、
様々な所に気を配らねばならない、使いこなすには相当な修練を必要とするトリッキーな上級者向けキャラである。
しかし使いこなせれば非常に強力で、現在の
ダイヤではアカツキと
マリリンに続く準上位クラス。
特に飛び道具の無い
不律・
鼎二尉や、
喰らい判定の大きい
電光戦車には大きな有利を付ける。
通常技の射撃技がレバー入れC攻撃のみの3種類(他は完全煉鎖からしか出せない)になってしまい、
前作までのように画面中に弾幕を張る事が出来なくなってしまった。しかも通常射撃からは
削りが削除された。
ただでさえ弾速が前作に比べて遅いのに、あんまりだ。
また使い勝手と機動力に優れ重宝した空中特殊技「アヴァタール」、そして「テトラグラマトン」までも削除され、
アノニムをアノニムたらしめていた特徴がほとんど無くなり、残念ながら別キャラのようになってしまった。
確かに、設定上では別キャラではあるのだが…。
そしてその代わり接近戦が強化されたのかというと
別にそんなことはなく、むしろ火力面は徹底的に弱体化させられている。
新システムの
壁コンボも煉鎖から移行できる希少なキャラだが発展性皆無で、
相変わらずの崩しの弱さも相俟って正直近距離でも他キャラの劣化である事は否めない。
他のキャラがノーゲージで出来る事をわざわざ弾を使って弱い形で再現するキャラと言うべきか。
一応装甲は1ランク固くなり、アンゲルスの上昇部分に微妙に無敵が付く(地上特攻版だと初段に
攻撃判定・無敵付きの宙返りが出る)、
5Cに少しだけ無敵時間があるなど防御面のフォローはいくらか見受けられるものの、
アッパー調整の多い旧キャラの中では総合的に大幅な弱体化を遂げた事は否めない。
キャラランクでは長らく
戦車とランク争いをする程度の立ち位置、要するに
最弱クラスとされていたが、
現在は一つ上がってテンペルリッターと同じランク。それでも最弱に近いことに変わりはないが。設定上は前作より強いはずなのに…。
ちなみにテトラグラマトンの代わりに追加された最終特攻「クルキアタ」は
乱舞技なのだが、
必殺切込刀法や
神風と異なり
ロックが甘く、
空中の相手にヒットすればかなりの確率で乱舞中に落としてしまう。しかも無敵は上半身だけで投げ無敵無し、おまけに威力まで低い部類。
ボンベに勝っている部分は暗転後に相手は完全世界発動不可という点ぐらいで、本作最弱クラスの最終特攻扱い。
何故こんな使い勝手の悪い技に変えられたのか…。
流石にこの性能は「
あァァァんまりだァァアァ」だという声が多かったのか、『Anastasis』においてアノニム・ガードは多数の変更点を引っ提げて帰ってきた。
基本的な部分は
“とある技を除いて”無印と大きな違いは無いのだが、
技の前にリロードしなくなった代わりに壁コンボ移行技になったB版「トリニタス」などを筆頭に、
全体的にコンボ性能が格段に上がっており、無印と比べて火力と安定度が大きく高まっている。
特に無印において「最後まで当たらない」「当たっても威力が低い」という散々な性能だった最終特別攻撃の「クルキアタ」は、
そのロック性能が順当に、というか
少々やりすぎなぐらいに強化され、前作ではまず落としていたような場面でも大体最後まで繋がるように改善された事で、
一転して非常に頼りに出来るコンボ用の
超必殺技に生まれ変わっている。
そんなアノニム・ガードだが『Anastasis』で仕様変更された技の中で一つだけ明らかに様子がおかしいものがあり、それが地上版「特攻アンゲルス」である。
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稼働当初の特攻アンゲルス詳細 |
元々この技、アノニム時代ではほぼ使われない 死に技だった所を、
アノニム・ガードになって上昇部分に サマソの攻撃判定が付くようになった事で切り返しに使えるようになったのだが、
防がれて地上で近くまで潜られて潰されると技後のリロードが完了出来ないせいで「確定反撃からの大ダメージ+残弾を全て失う」という、
非常に大きなリスクを背負ったゲージ技だった。
しかし本作では「着地後のリロードが無くなった」代わりに、「 コマンド入力直後からジャンプして射撃、着地してニュートラルに戻るまで 全て無敵判定」
というかなりイカれた仕様変更が施された。
これがどういう事かというと、ヒットすれば射撃による追撃も合わせて3000程度のリターンを持つゲージ消費無敵技が、
ガード・攻性防禦されても絶対に確定反撃を受ける事が無い。
似た性質を持つ 不律の「特攻前駆」や「特攻後駆」を考えてみて欲しいのだが、
これは「攻撃判定が無い純粋な脱出技」かつ「近距離で寄られると辛い不律が持つ」からこそ許されているのであって、
曲がりなりにも切り返し技である「特攻アンゲルス」が持つのは相当アレ、というかぶっちゃけぶっ壊れの域なのである。
リロードが無くなったという要素に関しても一見すると弱体化のように見えなくもないが、
実際無印では潰されれば残弾無しになっていた所を最悪でもノーダメージで済むわけであり、
ヒットしていれば相手がダウンしている間に通常のリロードをすれば無印とほぼ変わりない状況に持っていけるので、実際は全然弱体化していない。
というか 特攻ゲージがあれば残弾関係無く連発が可能なので、
ゲージを全て使い切る覚悟があるなら「特攻アンゲルス×3」による時間稼ぎを兼ねた逆択が冗談でなく一切ノーリスクで行えてしまったりする。
明かな調整ミス、というより何を考えてこんな仕様にしたのか理解に苦しむほどの超性能なのだが、
実は本作ロケテスト時には既にこの性能に変更されており、その調整内容について説明したPDFが公式から配布されていた。
そして、その中の特攻アンゲルスの欄に書かれた文言は次の通りだった。
「特攻アンゲルスを脱出技に調整」
ちなみに、こんなぶっ壊れ技を貰ったアノニム・ガードの肝心のキャラ評価はと言うと、
「『無印』よりは圧倒的に戦えるけどそれなり止まり」といった所だった。
そもそも受け身な性能であり暗転を挟む分切り返しそのものの性能は普通というのもあるが、
アノニム自身のコンボ性能が大きく強化され火力を出せるようになった分ゲージ依存度の高さも無視出来ない弱みとなってしまい、
いくらノーリスク切り返しとはいえゲージを乱用する戦法とは噛み合いが悪かったのである。
それでもやはり「いつどんな状況で出しても絶対潰されないし反撃も受けない」という色々とおかしい技である事に変わりは無いのだが。
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……これは流石に技としてあんまりにもあんまりだと判断されたか、案の定Ver1.10にアップデートされた際に弱体化。
具体的には着地後に硬直が発生し近距離で防がれれば普通に反撃が確定するようになった。
そんなわけで良くも悪くも無印とは別キャラのように変貌したアノニム・ガード。
『アカツキ』時代のアノニムともまた違った強みを持つキャラとしてようやく確立出来たと言えるのかもしれない。
「まだ終わりじゃないわ…
我らの罪を許したまえ!」
MUGENにおけるアノニム
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NS氏製作 |
鼎二尉の AIでお馴染みのNS氏によるもの。
システムは 原作再現で、更新により現在最終特攻を含めたほぼすべての仕様が実装されている。
特別攻撃にはコンボ 補正が一切かからないようになっており、一発で体力の4~5割をごっそりと持っていくことも。
何故かゲージ技を使ったときもゲージを回収できるため、1ゲージ所持した時点で実質的に ゲジマユと化す。
5段階に調整可能なAIがデフォルトで搭載されており、おまけの人氏による外部AIも公開されている。
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way-oh氏製作 |
無印『エヌアイン』における「アノニム・ガード」風の性能となっている。
現在はver1.01+。完全神殺を含めた仕様はおおむね搭載されている。
デフォルトAIは未搭載だが、エトワール氏によるレベル調整可能な外部AIが公開されている。
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「按手礼を施す完全者
黒衣の者は須く抹殺すべし」
「平和と愛の神の名において
異端の壊滅に尽力すべし」
出場大会
出演ストーリー
*1
射撃のA攻撃やB攻撃、立ちC攻撃の斜め上射撃にキャンセルをかけられることから生み出されたテクニック。
クルクスを入力した際に弾が無い場合、アノニムはその場でリロードモーションを取る仕様を利用し、
「残弾ゼロ時、前述の射撃技にクルクスでキャンセルをかける」ことで、比較的安全な「相手のヒット・ガード硬直中」という状況で弾を補充することができる。
コツは「銃弾を2発ずつのベースで管理していくこと」。
これを上手く使用できるようになると、中間距離でのプレッシャーが飛躍的に増大できるため、上級アノニムを目指すなら必須テクニックである。
なお、続編の『エヌアイン完全世界』にも一応残っているのだが、
こちらでは「通常技キャンセル6Aで普通にリロードできる」「レバー入れC射撃には6C以外キャンセルがかからない」ため、
ほぼ意味が無い、死にテクニックとなっている。
最終更新:2024年12月22日 10:44