「ひょっとして俺のこと知らねえのかい。
じゃ、覚えときな。
ドラゴンキックのホア・ジャイだ!」
- 初出作品 : 餓狼伝説
- 格闘スタイル : キックボクシング(ムエタイ)
- 出身地 : タイ
- 生年月日 : 1964年6月24日
- 身長 : 181cm
- 体重 : 70kg
- 年齢 : 28歳
- 血液型 : AB型
- 趣味 : 魚釣り
- 好きな食べ物 : コブラ入りトムヤムクン
- 得意スポーツ : マラソン
- 大切なもの : 優勝した当時の写真
- 嫌いなもの : 飛行機
初代『
餓狼伝説』に登場するムエタイ使い。
かつてはムエタイチャンピオンだったが
ジョー東に王座を奪われ、酒浸りになって暴力事件を起こし、
ムエタイ界から追放された所を
ギース・ハワードに用心棒として雇われ、キング・オブ・ファイターズに出場する。
本編にてジョーに二度目の敗北を喫した後に和解。現在はジョーの専属トレーナー兼セコンドを務めている。
この設定は餓狼伝説スペシャルのゲーメストムックのキャラクター相関図でも言及されている。
そのため、その後は長らくゲームに出演する機会は無かったものの(下記参照)、ジョーのバックストーリーやED(『餓狼2』)など、
ジョー絡みのシーンでよく登場しており、主役級キャラと友好関係を築くことの重要性を証明した。
分かったかいマイケル?
ちなみに、彼の名前はタイ語で「
心臓」という意味である。
また、彼の
ステージBGM「キングコブラがやってくる」は、
とんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」が由来と思われる
(『餓狼伝説』は1991年11月25日稼働。とんねるずの方はリリース日は1992年1月24日だが、それ以前の1991年8月頃に地上波で流されている)。
ゲームでは5人目の対戦相手(準々決勝)。
ジョーの
コンパチキャラで、
ニュートラルポーズ以外はほぼ一緒だが
必殺技は「ドラゴンキック」のみ。
一定以上のダメージを受けると背景からギースの部下が投げてくる酒(SFC版では
「スーパードリンク」)を受け取りパワーアップ。
全身が真っ赤になり、強力な必殺技「ドラゴンキック」を連発してくる。
逆に言えば、酒を受け取らないとドラゴンキックを使ってこない。
しかし、ジョーがタイガーでホアがドラゴンと言うと、
どこかで聞いたことが……。
あと
ムエタイの王者が
日本人の挑戦者に負け、
自分を打ち破った技を模した新必殺技を身に付けるというパターンもどこかで…。
しかも、そっちでも技名が龍とタイガー……。
*1
SFC版(ゲームの出来はともかくレア度で言えばお宝)では、
コマンド投げの
「ドラゴンバックブリーカー」が追加された。
勿論、
ムエタイにバックブリーカーなど存在しない。
何故ムエタイなのにプロレス技が追加されたのかは永遠の謎。
同僚から習ったのだろうか。
まあ、
空手なのにバックドロップ使ってる人がいることを考えれば不思議なことではない…か?
そしてなんと、HD化した
『THE KING OF FIGHTERS XIII』にて復活。
誰得『初代』以降
およそ20年ぶりのプレイヤーキャラ化…というか、
彼が操作できたのはSFC版のみで、
SNK謹製なら今回が初である。
『XII』のデータの中にホアらしき名前があったため、以前から出場の噂はあったのだが、
「まさか本当に出るとは…」というのがファンの心境であろう。
何故復活したのかは開発者のみぞ知る所だが、
もしも
「ドットの手間が少しでも省けるから」というのが理由の一つならば、
改めてコンパチキャラの優位性を立証したと言える。
お前もそう思うだろマイケル?
ドラゴンバックブリーカーもきっちり実装されているので全国のホア・ジャイファンも一安心である。
さて、気になるのはホアのストーリー、人となりである。
『KOF』におけるホアのストーリーは『餓狼』シリーズの流れとは異なっており、
ギースと手を切った後は、表舞台への復帰を目指しトレーニングの日々を送っている。
チャン・コーハンと
チョイ・ボンゲの企みで、
キム・カッファンに目を付けられてしまい、
彼と
ライデンと組んでKOFに出場する羽目になる(全て強制的というわけでもないが)。
KOFで「正義の人」であるキムと共に出場することは、悪いイメージ払拭とカムバックのチャンスと考える。
次にホアの人となりだが、女とガキと色男がKOFに出るのはむかつく(格闘技なめんな状態)、
ムエタイ至上主義という状態。他の格闘技は勿論、キングのムエタイもムエタイじゃないとディスる
(ちなみにキングのムエタイが正確にはムエタイではないのは本当。これは
キングの項を是非参照されたし)。
肝心のジョーとの関係については、彼のセコンドになっていないために、未だホアはリベンジに燃えている。
戦闘前ジョーVSホアの掛け合い台詞を見てみると、
ジョー「誰かと思えば元チャンピオンのホア・ジャイの旦那じゃねぇか。こんなところまで何しに来やがったんだ?
俺の応援じゃないよな」
ホア「てめぇも相変わらずだな。その減らず口もここまでだ。生まれ変わった俺の龍の牙がてめぇを血の海に沈めてやるぜ!」
ジョーがホアに勝利→「リターンマッチはいつでもOKだぜホア!今この場でも、ムエタイのリングでもな!」
ホアがジョーに勝利→「こるァジョー!因果はめぐるって言葉知ってっかァ?今度はテメェが這い上がってくる番だってことだよ!」
ちなみにボガード兄弟とは、
テリー「あれ?あんたどこかで……ほ、ほわ、WHAT?」→ホア「ホア・ジャイさまだ!忘れてんじゃねぇぞこの野郎!」
テリー「思いだした!ジョーに
負けた元チャンピオンのホア!」→ホア「てめぇ俺にケンカ売ってんのか!?」
アンディ「たしかおまえはギースのところの……何が目的だ!」→ホア「ギースとはとっくに手を切った。テメェを相手にしてる暇はねぇ!」
といった具合になる。
そして、いざ『XIII』で動き出したホアは
異様なまでにやかましかった。
一言で言うと、とにかく甲高い声で叫ぶ。
対戦前の掛け合いも勝利台詞も「ヒヒヒ」「イヒヒヒ」「イヒャヒャヒャ」「ヒャーハッハッハ!」とよく笑う。
ゲーム中でも殆どの攻撃において、「イヤッハー!!」「ヒャッハー!!」と、
下手したら世紀末のモヒカンと見紛うかの様な雄たけびを上げてくる。
同キャラ対戦なんかした際には、もうとんでもないことになっている。
カプコンのムエタイキャラと被ってるとか言ってはいけない。
初代『餓狼』で持ち出した酒も
ゲージ技で健在。
飲んだら飲んだで口からダラダラ垂れるし肌の色が紫になるしと昔に比べ色々ヤバい香りがするが
ちなみに、ホアの技名はアジア圏ではわざわざ「狂」の文字が付加されている。
ドラゴンキック→狂龍蹴、ドラゴンテイル→狂龍擺尾、ドラゴンダンス→狂龍亂舞、ファイナル・ドラゴンキック→霹靂(へきれき)狂龍蹴
と、この徹底ぶり。
なかでもドリンク飲み→狂飲と翻訳した海外スタッフは色んな意味でキレてると思う。
その割には、唯一ドラゴンバックブリーカーだけ竜骨折。バックブリーカーの別名が背骨折りなので、背骨どころか竜の骨すら折る…
…ということなら竜骨折は納得の行く名称なのだが、何ゆえこの技だけ狂の文字が付いてない上に龍ではなく竜なのだろうか。
あるいは「竜・骨折」ではなく「竜骨・折」で船の竜骨(船の船首から船尾へ貫く頑丈な部材・英語のkeel)に背骨を見立てているのかもしれないが。
しかし……『XIII』稼働後、重大なバグが発覚する。
EXドラゴンキックhit→弱ドラゴンテイルにドライブキャンセル(またはHDキャンセル)をかけると
ホアが画面外に飛び出してしまうのだ。
試合続行が不可能になるため、闘劇では
禁止ルールに加えられた。
そんな所まで世紀末にならなくてもいいのに
現在ではこれや
バイスのバグなどを修正したパッチが配布されており、
ようやく安全に技を使えるようになっている(パッチ適応後はタイトル画面の右下に「Ver1.1」と表記される)。
余談だが某ゲーセンの某プレーヤーがこのバグに出会ったとき驚いて
「ホアジャイガキエタアアアアアアアアアアアアアアア」と叫んだら、
二階にいた店員が奇声に驚きやってきてしまったのは有名な話。
この動画のコメントがそれで埋まっているのはこのエピソードが原因。
そして、バランス調整がされた『KOFXIII CLIMAX』では、移動投げだったドラゴンバックブリーカーの弱版が1F投げになる、ドリンク飲みの
硬直の減少など、
かなりの上方修正を受けて強キャラの一角に名を連ねるほどに強くなっていた。
特にドリンク飲みの硬直の減少の影響が大きく、この技を出せる機会が多くなったおかげで強キャラになった、と言っても過言ではないだろう。
ドリンク飲み中は10カウントの間攻撃力が上昇し、一部の必殺技が強化される。
この状態での固め性能およびコンボ火力は凄まじく、ハイパードライブモード並の長いコンボで体力が半分以上減ることも日常茶飯事である。
さらに、ドリンク飲みのもう一つの特徴として、
強化中でも必殺技ゲージは通常通りに溜まる
(ちなみに同じパワーアップ技である
シェンの爆真や
アッシュのサン・キュロット中はゲージは溜まらない)。
上記の通りドリンク飲み中はコンボが大きく伸び、それだけゲージ回収率も上昇し、
「1ゲージ使ってパワーアップしたのにワンコンボで1ゲージ以上回収している」という事態になることもままあり、
ドライブゲージの量やドリンク飲みの残り時間次第では、
「1ゲージ使ってパワーアップしてコンボの〆に1ゲージ使ったのにパワーアップ前よりゲージが増えている」という、
もはや別のゲームなんじゃないかと思うような凄まじいゲージ回収能力を見せ付けられることになる。
これだけの性能があってリスクは防御力の微減少だけである。
よく分からない人にも
「ゲージが溜まる幻影陣」みたいなものだと言えば、どれだけヤバイかは何となく理解できるだろう。
このドリンク飲みのあまりの理不尽な性能から
「『XIII』の歪み」などと呼ばれ、
同作では下位ランクになってしまったジョーが
「裏ホア」などと呼ばれてしまっている。
一応、ノーゲージでの立ち回りは厳しいため、ゲージが無くとも高い立ち回り性能と火力を持つ
京や
炎を取り戻した庵、
Mr.カラテよりはランクは下とされているが、研究が進んだ現在ではそもそもホアはゲージに余裕が出る2番手、3番手に置いておくのが安定な上、
本作は従来作品よりもゲージが貯まりやすく、ずっとノーゲージの状態というのがあまり無いため、文句無しの最強キャラの一人とされている。
プレイアブル以外としては前作『XII』のジョーのバックストーリー、次々作『XV』の餓狼チームのエンディングに出演。
前者は『XIII』以前の製作である事やストーリー無しのお祭り作品という事もあって原作と同様ジョーのトレーナーとして登場しており、言動もまとも。
後者では
リリィとこっそりデートに行こうとしたことがバレて、
ビリーに病院送りにされたジョーのベッドの横で、
リンゴの皮を剥いてあげていた。
呆れた様子でジョーを睨みつつもお見舞いに来てくれているあたり、ツンデr(
ドラゴンバックブリィーカァー!!
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このおかえしはタップリさせてもらうぜえ…… |
「ゲエエ スーパードリンク!」
ボンボン餓狼ではギースに雇われた殺し屋として登場。
ジョーとの絡みは一切ないが、テリーとは二度に渡って戦っており、その度に苦戦させている影の実力者でもある。
また、ボンガロはSFC版がベースになっているからなのか、ドラゴンバックブリーカーを使ってくる。
最初の対決では、テリーに敗北した ダック・キングをギースの命令で始末しようとした所をテリーに阻まれて戦闘。
スーパードリンクによってパワーアップしテリーを追い詰めるも敗れ、マイケル・マックス同様、 ビリーの棒によって 後ろから喉を貫かれ、死亡した。
続編のボンガロ2では他のキャラ同様クローンが登場、鋼霊心を身に付けギースに圧勝したテリーを 何故か苦戦させていたが、
ダックの特攻で隙が生じた所をテリーに倒された。
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MUGENにおけるホア・ジャイ
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リン&バット氏製作 初代餓狼仕様 |
現在は入手不能。
原作再現。 だがSFC版の再現ではないのでバックブリーカーは無い。
ikki氏による AIが存在したが、現在はこちらも入手不能。
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Lord Sinistro氏製作 初代餓狼アレンジ仕様 |
- Lord Sinistro氏製作 初代餓狼アレンジ仕様
氏のサイトの消滅により一時的に入手出来なくなっていたが、現在は新サイトにて再公開されている。
ドット絵は『初代』のものだが、ハリケーンアッパーや 昇龍拳、 超必殺技などが追加されている。 だがバックブリーカーは無い。
最初から酒を飲んだ状態で始まるので、原作での 「体力が減らないと必殺技が使えない=ガードされるだけで詰む」という絶望的仕様ではなくなった。
ただし普通の『KOF』キャラとは逆に、X・Yでキック、A・Bでパンチという独特の操作方法なので、気になる人は変えた方がいいかも。
AIは搭載されていない。
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MR.S&Misamu K Young&Shin Dio氏製作 KOF仕様 |
- MR.S&Misamu K Young&Shin Dio氏製作 KOF仕様
代理公開していた「MUGEN CHINA」が閉鎖したため、現在は入手不能。
こちらは『餓狼伝説』のドットではなく、『KOF』のジョー東を改変したもの。原作でのコンパチを逆手に取った発想である。
ハリケーンアッパーや 昇龍拳、超必殺技などが追加されている。 しかしバックブリーカーは無い。
緊急回避やスーパーキャンセル、 ストライカーとして サムチャイを呼ぶなど『KOF』のシステムを搭載しているので、
上手く使えば昨今の格ゲーキャラとも結構勝負になる。もちろんガードされると詰む絶望仕様ではない。
だが、『KOFXIII』で現役復帰する前に作られたキャラだからか雑魚認定を受けているらしく、LIFEとDEFが他キャラの90%になっている。
つまり耐久力81%という 紙装甲。
AIは搭載されていない。 ストーリー動画「餓狼・SPECIAL」において見事な動きを見せたが、あれはAIではなく手動。
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Larno氏製作 KOF仕様 |
上記MR.S&Misamu K Young&Shin Dio氏製を改変した、旧『KOF』風ドットのホア。
声が『XIII』のものになり、旧ドットながら非常にやかましく暴れてくれる。毎度のことだがバックブリーカーは無い。
しかし「ドラゴンバックブリーカー!!」と叫びながらスクリューアッパーを繰り出すという奇行に走る。
AIはデフォルトで搭載済み。
「他のキャラとの釣り合いを考えると『XIII』の絵は使いにくいが、『餓狼1』のは流石に古すぎる」という時に上記の奇行はともかく使えるかも。
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アフロン氏製作 XIII仕様 |
原作再現系で、同氏又はor2=3氏製作キャラとの会話イントロや、
勝利メッセージなどの演出面や、家庭用版で大量に追加された ボイス等の再現度は非常に高い。
ただ、技の発生 フレームや不利フレームが少し違っている等、性能は若干だが原作とは異なる。
語るスレ用ロダで7P以降に対応したAIが公開されている。
余談だが、 大ポトレが ものすごくキレイなホアになっている。
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Capone氏製作 XIII仕様 |
MUGEN1.1専用。
アフロン氏のシェン・ウーをベースに製作された『XIII』仕様のホア。ちなみに大ポトレは普通である。
こちらも非常に再現度が高く、やかましいボイスはもちろん ホアジャイガキエタアアアアアアアアアアアアアアア例のバグ技までも搭載している(コンフィグでON・OFF設定可能)。
なお、下記の動画にOneDriveへのアドレスがあるが、そちらは古いものなので注意。
AIは未搭載だが、CSX氏の外部AIが公開されている。
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出場大会
出演ストーリー
*1
恐らくは、タイのムエタイ選手以外で初めてムエタイ世界チャンピオンになった日本人・藤原敏男氏の逸話や、
それを元ネタにした梶原一騎氏などの格闘漫画における、「強大なラスボスであるムエタイ選手に立ち向かう日本人格闘家」というイメージが共通のモチーフで、
格ゲー同士がパクったのではなく、当時一般的なネタだったと思われる。
最終更新:2022年07月10日 18:23