ジャンパーソン




「Janperson,For justice!」



   ──教えてくれ 君は誰だ?

         どこから来て そしてどこへ?

1993年の特撮ドラマ『特捜ロボ ジャンパーソン』の主人公。
後述するように人間態は存在せず(オーディションは行われたが没となった模様)、声は 小峰裕一 氏が担当している。
スーツアクターは横山一敏氏。戦隊レッドを何度か歴任したアクターで、
近年では『仮面ライダーフォーゼ』でレオ・ゾディアーツの変身者・立神吼役(スーツアクターは別人)等の顔出し出演もしている。

宇宙刑事ギャバン』から連なるメタルヒーローシリーズの一作だが、彼はタイトルと肩書が示す通り純粋なロボットである。
それだけではなく、年間を通じて人間形態が存在せず、終始ロボットのままというのが大きな特徴。
またメタルヒーローシリーズの後の作品(『ビーロボカブタック』『テツワン探偵ロボタック』)のような大きな変形もしない。
これは不思議コメディ―シリーズを除けば、東映ヒーローとしては『ロボット刑事』ぐらいの、珍しい特徴である
(とはいえ、実を言えば全く人間の姿になったことがないわけではなく、敵の罠にはまって 人間の姿にさせられた ことがある)。
カラーリングも正義のヒーローには珍しい紫色というのが異彩を放つ。

変身バンクが存在しないため、序盤では普段は革のジャンパーを着たゴーグル未装着状態で活動し、
登場の時に警告を促すJPカード(発光して目くらましも行う)を相手めがけて投げつけ、
戦闘に至る前にジャンパーを脱ぎ捨て、それからゴーグルを装着してページ冒頭の決め台詞を発する、
という流れが用いられていた。毎週ジャンパー捨てるのでジャンパー損
話が進むとこのバンクは使用されなくなり、普段から裸でゴーグル装着状態で活動、カード投げと決め台詞だけになっている。
おい、ジャンパー着ろよジャンパーソン。

一人称は「私」もしくは「俺」。
初期は出自不明の謎のヒーローとされており、それゆえ口数も少なく、必要なこと以外ほとんど喋らなかったが、
話が進むにつれて口数が増えていき、2クール目で正体判明後は豊かな感情表現を見せるようになった。
話し方についても基本的に敬語を使わず、一方的な物言いが多かった(劇中で態度を非難されたこともある)が、
終盤では相手によっては敬語を使うようになるなど、変化が見られるようになっている。

基本的に命を大切にする優しさを持ち、人間の愛と正義を強く信じる善良なロボット。
そのため人間の犯罪者に対しては一部例外があるものの、手加減して命を奪わず逮捕し、警察に引き渡すことが多い。
一方でロボットやバイオモンスターに対しては容赦がないことが多く、持つ力を最大限に発揮して攻撃し、
悪の組織のロボットは法の手続きに則らないまま頻繁に破壊している。
(なお、本作の世界には犯罪ロボットを武装解除して更生させる「ロボット刑務所」なる施設がある)
記憶回路に故障が生じて善良になったロボットや、事情があって悪行を行っているだけで本来は善良なロボットなどは助けているが、
善悪問わず全てのロボットを破壊する装置を作り上げた人物に「あんたがいるから人間は立ち上がれない」と言われた時には、
あろうことか「自分がいなくなれば人間は立ち上がる」と肯定し、全面的にその開発を支持した。
特殊な出自を持つが故に人間の正義を強く信じ、そのためにロボットは捨て駒になってもやむなし、と考えているフシがあるが、
中盤である事情から悪の組織を裏切ったロボット「ガンギブソン」が仲間になってからは彼を最高のパートナーとして扱うなど、
ロボットを全く尊重しないわけでもなく、最終回では下記の名セリフも残している。

キャラクター造形のモチーフになったのはバットマンとされており、人間への不殺精神などはその影響と思われる。
序盤には「桜田門のバットマン」を自称する刑事が準レギュラーとして登場していたことや、
バットマンのヴィラン「ミスター・フリーズ」に酷似した冷凍人間が悪役として登場したこともあった。
自らの意志で立ち上がり、正義のため戦う」という精神性も、アメコミヒーロー的と言えるだろう。

+ジャンパーソンの出自、その正体
(悪を、倒せ……悪を倒せ……!)
その前身となったのは、本編の3年前に警視庁科学装備研究所が作り出した警察ロボット「MX-A1」。
外見的にはゴーグルのないジャンパーソンの紫の部分が緑になった感じ。
独自に善悪を判別する回路と成長するAI回路を有していたが、
実態は判別回路に搭載された「悪を倒せ」という絶対命令に従い、装備された火力を際限なく振るう殺戮マシンだった。

試験運転で工場の敷地内に送り込まれた仮想犯罪者ロボットの逮捕を行うが、過剰な火力でロボットを次々破壊。
研究員の制止も聞かず、工場をミサイルによって木端微塵に吹き飛ばした。
この事件は工場の事故として隠蔽され、あまりの攻撃性とAIの暴走によりMX-A1計画は白紙化、彼もスクラップにされる。
どう考えても悪いのはそんなプログラム組んだ人と膝にミサイル突っ込んだ人と訓練に実弾使わせた人です

最後まで廃棄処分に反対していた研究員・三枝かおるはそんな人間の傲慢さに絶望し、警察を退職。
その日にスクラップ置き場のMX-A1に別れを告げに来たが、MX-A1の機能が完全に停止していないことを知る。
そこで彼女は極秘にMX-A1を回収し、外装を取り換えて復活させ、新たな「ジャンパーソン」という名を与えた。
本来はAIのプログラムも書き換えるつもりが、成長回路によりジャンパーソンは絶対命令を振り切る新たな意思を獲得。
悪と戦うことが自分のやるべきことだと改めて知ったジャンパーソンは、戦いに赴くのであった。
あれ?あんまり変わってないんじゃね?

「私も決して、祝福されて生まれてきたわけではなかった」
「お前と同様、忌まわしい生い立ちを持つ。しかし、それを自らの意志で断ち切った」
「『どう生まれたか』が問題ではない。『どう生きていくか』が重要なんだ」

+ジャンパーソンの装備とスペック
基本武装は腰(右太もも)に装着した光線銃「ジャンデジック」。
人間相手には殺傷力を軽減したモードにできる他、サーチによって確認した相手体力に応じた威力調整が可能。
後に偵察用ロボット・アールジーコとの合体により、最強装備「ジックキャノン」としても使われるようになった。
接近戦ではパンチをメインとする格闘の他、左腕に装着された特殊警棒「ジャスティック」による棒術を使う。
右腕は有線ロケットパンチ「ワイヤーパンチ」で、遠距離の相手を捕まえて引っ張ったり捕まって移動したりと応用可能。
また外して別の装備に換装でき、火炎放射器「アークファイヤー」、大型剣「ジャンブレーダー」、
無線大型ロケットパンチ「ブレイクナックル」を劇中では使用。
右ひざには強力な小型ミサイル「ニーキックミサイル」が搭載されており、
左の太腿内部には二連レーザービーム砲「デュアルレーザー」が装備、
また強力な大型ガトリング砲「ジャンバルカン」を有し、これとジャンデジックの同時攻撃を序盤から中盤の最強技としていた。

このように多くの武器を持ち、またロボットであるがゆえに、体内に内臓された装備も豊富。
というかもはや歩く武器庫の領域に達しており、過剰な火力による「正義」の在り方にツッコむ視聴者も多い。
これには怪人撃破ではなく犯人逮捕とレスキューをメインとしていた前年までの『レスキューポリスシリーズ』低迷を受けて、
シンプルな勧善懲悪路線を目指した結果、という部分もあるのだが。
武器を抜きにしても、暗殺ロボットが投げつけてきた車を押し返すほどの力を発揮し、
カタログスペックのパンチ力とキック力はデフォで平成ライダー最終フォームに匹敵する威力だったりする。
(パンチ力15t、キック力35t)
ロボコップ』オマージュで、重たい動きや機械的なぎこちない動きを見せる場面が多々あるが、
ジャンプ力20m、100mを6.5秒の走力と機動力も決して低くなく、猛スピードで迫って攻撃する場面も多い。
後述の防御力のために、ゆっくり迫ってくるのがそれはそれで怖かったりするのだが。

また、装甲も非常に頑丈で、生半可な武器では傷一つつかない。
劇場版では電流を流す鎖などの基地の罠や大量の暗殺ロボットから様々な激しい攻撃を受けたにも拘らず、
全て壊滅させて基地から出てきたときには完全に無傷だった。
実は自己修復能力なんじゃないか?という疑惑もある。どこのRX

移動手段などの乗り物には黒と紫のスーパーパトカー「ダークジェイカー」を用いる。
左右非対称の独特のシルエットを持つこのパトカー(改造元はシボレー・コルベット)の装甲も頑丈だが、
操縦席部分で分離して小型戦闘機「スカイジェイカー」と巨大キャノンを持つ自走砲「ランドジェイカー」として動く機能を持つ。
中盤ではこれを格納する飛行艇「ジェイガリバー」が登場(格納状態を「グランドジェイカー」とも)し、
さらにコクピットが潜水艇「マリンジェイカー」と地底戦車「ドリルジェイカー」に換装できるようになった。
これらは全て左腕の「バックレットコントローラー」によって遠隔操作が可能で、ピンチの時に呼び出すことも多い。

余談ながら「ジャンデジック」は玩具光線銃としては極めて評価の高い逸品である。
マガジンが電池パックの役目を果たしており、弾丸切れになったら再装填してリロードする仕組みになっているのだ。
さらに標的をランダムサーチし、その強さに合わせて自動で射撃モードを切り替えたりなど、本編再現度も高い。

そしてこの異様なまでの玩具銃に対する拘りが開花したのが、次回作『ブルースワット』の「ディクテイター」であり、
此方は玩具銃にもかかわらず電動ブローバック機能搭載(弾丸は発射されない)で対象年齢7歳以上という、凄まじい代物であった。

+ジャンパーソンと対峙した悪の組織
本作の特徴として、登場する悪の組織が複数あり、三つの組織が並立してそれぞれ行動するというものがある。
組織の違いに応じて作戦も多様なため、マンネリを感じさせない作りになっている。
またジャンパーソンに人間態が存在しないことを考慮してか、組織のリーダーはいずれも東映特撮のヒーロー・悪役を演じた豪華な配役となっている。

  • ギルド
第1話から登場。最初に登場した組織で、暗殺ロボットを扱うロボットマフィア。
リーダーはサイボーグのベン藤波。演じたのは後に『超光戦士シャンゼリオン』のSAIDOC所長・宗方猛を演じた市山登氏(現・市山貴章)。
ロボットを既存の人間と入れ替えることで、静かに世界を征服する計画を企て、それは国会議員まで及ぶという大規模なものになっていた。
その計画の邪魔をするものとしてジャンパーソンを倒そうとするが、第2話で子供を人質にジャンパーソンを基地へと呼び込んだ結果、
すり替えたロボットを統率するコンピュータを破壊されたことで計画が破綻。
追い詰められた末に自爆の巻き添えを図るもあっさり脱出され、全貌がよく明かされないままわずか2話で壊滅した。
この衝撃の展開は『ジャンパーソン』という作品の凄まじさを象徴する話としてファンの間で語り草である。
なお機能停止したロボットは全員ロボット刑務所に運び込まれたことが2話エピローグにて明示されている。

  • ネオギルド
第4話から登場。前述のギルドと同じくロボットマフィア。
リーダーはベン藤波の腹違いの兄、ジョージ真壁。
演じたのは『電撃戦隊チェンジマン』のチェンジグリフォン・疾風翔(こいつとは無関係)役であった高橋和興氏(現・和興)。
弟の復讐に興味はないと主張しているが、ロボットによる世界支配という考えは弟と同じで、ジャンパーソンを狙う。
劇場版でも登場するなど、ロボットの敵ということでジャンパーソンにとってはメインの悪の組織と扱われている様子だが、
ロボットゆえに破壊されることが多いため被害も甚大。
またロボット組織であるにも関わらず、命令違反や裏切り・脱走など統制の悪さが異様に目立つ組織でもある。
ジャンパーソンの中盤からの相棒ガンギブソンも、元はこの組織の暗殺ロボットだった。
敗因を分析した結果「精神力が足りない」との結論に至り「ネオギルド精神注入棒」なんて作っていたし、我々のイメージするロボットとは似て非なる何かなのかもしれない

  • スーパーサイエンスネットワーク(SS-N)
第4話から登場。科学こそがすべての上に君臨する哲学と主張するテロリスト集団。
リーダーは科学者の綾小路麗子。演じたのは『仮面ライダーBLACK RX』のマリバロン役であった高畑淳子氏。
科学者による超技術を用いた作戦や改造人間、バイオモンスターなどでジャンパーソンを翻弄する。
ほとんどリーダーへの忠誠心のみで統率を行っているが、麗子の圧倒的カリスマにより、意外と結束力は高い組織。
……ただし、所属する科学者の扱う技術が「忍者の末裔から忍者遺伝子を取り出して最強の兵士を作る」
「ポルターガイストにエネルギーを加えて実体化」「洗脳した超能力者を強化して宇宙人に扮装させて襲撃」
など、明らかに変態じみているものが多い。
作中最大のトンデモ組織だが、意外とジャンパーソンに有効なダメージを与えている機会が多いという不思議な存在。
高畑氏の都合により、33話以降最終決戦までほぼ出番がなく、ギルドを除けば最も出番が少ない。

  • 帯刀コンツェルン
第3話から登場。ギルド壊滅後に初めて登場した組織。
リーダーは帯刀龍三郎。演じたのは仮面ライダーZXこと菅田俊氏。
表の経済界を支配する一大企業グループで、裏の世界も支配するため秘密裏に暗躍するが、ジャンパーソンに妨害されたことで敵対。
コネの少ない裏での活動のため、一番経済力に優れつつも人材は他の既存組織を扱うなどまとまりがないのが特徴で、
一方で表の正体を悟られないよう情報の隠蔽は周到に行っているため、
最終盤で知られるまではジャンパーソンからも「ネオギルドでもSS-Nでもない、もう一つの組織」としか認識されなかった。
リーダーの帯刀は表では優秀な経営者、裏では邪悪な本性を持ちつつも無邪気な子供っぽい言動を繰り返すのが特徴で、
常にペロペロキャンディを持っているのがトレードマークという、他の組織と比べると異質な悪党
また他の組織と違い、明確に名前が設定された女性の秘書を常に近辺に置いている。
秘書はセーラ(中盤で死亡)、マヤ、シンディ(セーラの死後に加入)の三人で、
いずれも帯刀の邪悪な本性を恐れつつも、その無邪気さやカリスマに惚れ込んでいる。
+BILLGOLDY FOR EVIL
「人間とロボットの共存。おまえの目指す理想こそ、この俺だ」
  • ビルゴルディ
第31話から登場する、MX-A1計画の立案者である時実博士により、帯刀が自らを改造した姿。
この改造により、帯刀は一切の善性を失う「魔王」となり、以前に見せていた子供じみた動きを一切しなくなった。

MX-A1の後継として考案された、人体を機械で改造した「バイオボーグ」で、
各部のデザインが異なる他に凶悪な顔つきになっているものの、
まさに赤と金のジャンパーソンとも言うべき姿をしている。
装備もジャンパーソンが使うジャンデジックに相当するゴールドデジックや特殊警棒、
デュアルレーザー、ニーキックミサイルなどの内臓火器も搭載されており、
右腕は無線のロケットパンチになっている他、胸や左手から光線を出す機能を搭載している。
ジャンパーソンの装備と一部互換性があり、ダークジェイカーをジャミングして操ったり(後に対策される)、
ブレイクナックルを受け止めた後に自分に装着して撃ち返すという荒業も見せた。
その容姿を利用してジャンパーソンに濡れ衣を着せようとしたこともあり、わざわざビルゴルディカードまで用意している。

いわゆる「にせヒーロー」ではあるが、変身しない主人公に変身する悪役という構図の斬新さ、
演じた菅田氏の名演もあって、かなり強烈に印象に残る悪役とされる。
登場以後はOPに登場するなどジャンパーソンの宿敵として扱われ、最後の敵となった。
ちなみに後述の『ビーファイター』第52・53話にも再登場している。

外部作品としては『重甲ビーファイター』第52・53話にも出演。
間に放送されていた『ブルースワット』共々ビーファイターの元に駆けつけ共闘するという、
今日の東映ヒーロー共演作品の先駆け的エピソードであった。
また、映画『スーパーヒーロー大戦Z』にも登場したといっても、レンジャーキーを受け取ったゴーカイピンクが変身した姿だったが

『ビーロボカブタック』ではスーツが改造されキャプテントンボーグに流用されていた。

ニコニコ動画では劇場版のみ公式配信が行われている。現在は有料で、309ポイントで3日間視聴可能。
また、本編は2013年にYoutubeで公式配信され、2015年6月から90年代メタルヒーロー枠で再配信中。


「人間にも、様々な人間がいる!生まれも育ちも、性格もみんな違う!」
「ロボットもそうだ!だからこそ互いに認め合い、尊重し合う!」
「合体しなくても、手を繋ぎ合えるんだ!共存できるんだ!それこそが俺の理想だ」


MUGENにおけるジャンパーソン

仮面ライダーBLACKを製作したway-oh氏によるものが公開されている。スプライトは手描き。
弱と強、ジャンデジックの三つのボタンを主に使う。

「原作でしゃがみ技が思いつかなかった」との理由で、KOFボスのようにしゃがみ動作やしゃがみ技が存在しない。
ブロッケンのジャーマンミサイルのように膝からミサイルを打ち出す「ニーキックミサイル」は再現されており、この時だけ膝をつく。)
ただし下段ガードは可能な上、投げや前述のニーキックミサイルを含めいくつも下段の技があるので崩しは一応可能。
乗り物は使えないが、原作通り豊富な飛び道具をはじめとする武装を扱う。
主な武器はほぼ実装されており、原作の最強技であるジックキャノンも搭載。
また多くの動作にアーマーがついており、少々の攻撃なら耐えながらゴリ押せる。こういうところも原作っぽい。
AIは搭載されていない。


出場大会

  • 「[大会] [ジャンパーソン]」をタグに含むページは1つもありません。


「俺たちが守るべきは法律じゃない……命と愛だ!」


最終更新:2020年11月26日 00:27