NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

塗炭の大剣

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nier_rein

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照りつける太陽の下、もうすぐ、最後の水が尽きる。
ここに留まっても、やがてこうなる事は誰でもわかったはずだ。
そして何もできる事が無いという事実が人の心を腐らせていく。
私はそれを、身を持って実感していた。

ここは見捨てられた場所。
このキャンプに避難してきた人々は皆、疲れ切っている。
私は水筒に残った僅かな水を、目の前の子供に与えてやった。
死んだ魚のようだった子供の瞳が、少し潤んだように見えた。

戦争の末に死んでいく人々に、物語のような結末はない。
ただ惨めに、最後の望みすら手放し、死んでいくだけだ。
もし、この世界に神がいるとしたら、どんな神だろう。
どんな顔でこの状況を見ているのだろう。

私はここの視察に見切りをつけることにして、剣を手に取った。
抵抗することもなく、命を奪われていく人々にとって、
無慈悲に命を奪う私の姿は、死神のように映ったかもしれない。
私は無表情で、最後の一人に剣を突き立て、任務を終えた。

武器種 大剣  レアリティ ★★★★ 
属性 シリーズ 塗炭
EN Wretched Greatsword
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