山岳を望む丘に凛とした風が通り抜けて、足元に咲く小さな花が揺れる。妹が笑顔でこちらを振り向く。私はそれだけで満たされる。この小さな世界を守ることが、私の使命だと思っていた。
燃え上がる炎、人々の叫び、地面を染める血だまり。それらの現実を目の前にして、私は途方もなく無力だった。欲、暴力、醜い兵士の薄笑いが、全てを黒く染めていった。
黒い意識の底。ぼんやりとした頭に響くのは、妹の笑い声。「そうか……私は悪夢を見ていたんだ」そんな希望を、私の身体の全てが否定した。嫌な夢を振り払うように、私はただ声の呼ぶ方へ走る。
本当のことを確かめてしまったら、もう後戻りはできない。しかし、私にはもう、戻る場所なんてなかった。いつでも私の希望だった小さな笑顔。その瞼を閉ざしたとき、復讐だけが希望になった。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★ |
属性 | 風 | シリーズ | |
EN | Grief Eater | ||
解放: フレンリーゼ(傷の狩人) |