大沼郡高田組新屋敷村

陸奥国 大沼郡 高田組 新屋敷(しんやしき)
大日本地誌大系第33巻 24コマ目

昔は中島とて3町計丑寅(北東)の方にあり。ここに移してより新屋敷村と称すという。

府城の西に当り行程2里18町。
家数52軒、東西3町58間・南北2町38間。
四方田圃(たんぼ)なり。

東4町18間新屋敷新田村の界に至る。その村なで5町20間余。
西3町本郡中荒井組梁田村の界に至る。その村まで8町。
南5町40間阿久津村の界に至る。その村まで8町50間。
北2町25間本郡中荒井組沢田村の界に至る。その村まで7町30間余。
また丑(北北東)の方5町40間本郡中荒井組和泉新田村の界に至る。その村まで7町40間余。
申(西南西)の方2町27間立行事村の界に至る。その村まで6町10間。

この村下野街道にて村南に一里塚あり。

水利

牛沢堰

阿久津村の方より来り沢田村の方に注ぐ。

神社

山神社

祭神 山神?
相殿 伊勢宮
   稲荷神
   熊野宮
   幸神
   十里神
   若宮八幡
草創 不明
村北1町30間余にあり。
鳥居あり。高田村渡邊伊予が司なり。

寺院

常福寺

村中にあり。
若宮山と號す。開基詳ならず。
中頃頽破(たいは)し住持の僧もなかりしに、慶長2年(1597年)下野国より實順という密侶来て再興す。
会津郡中荒井組下荒井村蓮華寺の末寺真言宗なり。
本尊弥陀客殿に安ず。

薬師堂

村北1町40間余にあり。
薬師、長3尺余、木佛座像なり。作者知らず。
昔何の頃にかこの村に田子道宥という地頭あり。(いささか)宿願の事ありて、この堂を草剏し持伝えし薬師を安置すとぞ。因て田子薬師と称す。
もとはここより5町余東北にありしという。
常福寺これを司る。