ダンジョン飯の料理一覧

登録日:2019/04/13 Sat 19:39:00
更新日:2025/03/27 Thu 01:10:07
所要時間:約 38 分で読めます






ダンジョン飯

それは食うか食われるか

そこには上も下もなく

ただひたすらに食は生の特権であった

ダンジョン飯 ああダンジョン飯



【概要】

ダンジョン飯』という漫画はその名の通り料理漫画の側面を持つ。
……が、この作品最大の特徴として「ダンジョンの魔物を狩って調理し食べる」という他のファンタジー作品ではあまり見られない狂気の斬新なシーンを見る事が出来る*1
地味に美味そうなのが何とも言えない。
よく見るとかなり無理やりなものも中にはあるが、そこはご愛敬。

「襲いかかるモンスターを狩って調理して食べる」という点ではトリコと似たベクトルだが、この漫画の世界観において、魔物はあくまで討伐すべき対象であり、食物で見ることはまずありえない。
そのため、魔物を栄養として食らう行為は狂人の所業であり、基本その光景を直視された者は絶句されるかドン引きされるか狂人を見る目で蔑まれる。

生み出される料理は意外とどれも真っ当で、料理担当のセンシの博識もあり非常に栄養価が高いものも多く、冒険者の優れた活力になることは間違いない。
……のだが、作るには実際に魔物を仕留めなければならないため、生半な実力では逆に魔物の餌食となり返り討ちとなる。
実際ライオスパーティの食事指導を受けた新人冒険者達がダンジョン飯に挑むも、魔物に敗北して死亡している描写も描かれている。


即ちダンジョン飯とはそれ相応の強者のみが食べることを許される食事なのである。
後は野生の動植物を捌く手前、純粋な調理技術や動植物及び調理に関する知識も必須技能。


【主なレビュアー】

  • ライオス・トーデン
本作主人公。種族トールマン。26歳。
魔物が好きすぎて魔物を喰いたくなった天然サイコパス
魔物の生態に詳しく、詳細な味わいのレビューが売りで読者にも味が分かりやすい。
どう見ても食べられないような魔物でも少しでも可食部がないか吟味する異常者。
なお、ライオスからイズツミまでのメンバーのパーソナルな情報等に関しては「ライオス一行(ダンジョン飯)」の項目を参照のこと。

  • マルシル・ドナトー
現ライオスのパーティの1人。種族エルフ…と思われていたが、厳密にはハーフエルフ。50歳。
魔物食否定派の常識人だったが否応なしに魔物食を実施した結果次第に感覚が慣れていった。
魔法使い故に魔法植物などの摂取が必要で、パーティの中で最も味や調理への注文が多い。
嫌そうな割にはとても美味しそうに食べる素直なレビューが売り。リアクション担当。

  • チルチャック・ティムズ
現ライオスのパーティの1人。種族ハーフフット。
見た目は子供のように見えるがこれは種族特有のもので、実年齢は29歳(トールマンでいえば約35歳)。
魔物食否定派だったがマルシル同様話が進むにつれて適応した。宝虫など地上で魔物食を食べた経験もある。
性格を表したシビアで淡々としたレビューが売り。あと無類の酒好きでもある。

  • センシ
現ライオスのパーティの1人。種族ドワーフ。112歳(トールマンでいえば約50歳)。
10年にも渡りダンジョンで魔物食の研究を重ねてきた第一人者。
調理技術のみならず様々な動植物の知識にも精通。
栄養価にうるさく、味に加え栄養バランスを重点したレビューが売り。

  • イヅツミ
6巻終盤にてシュローのパーティから足ヌケしてきた猫耳忍者娘。
種族はトールマンベースの人工獣人で17歳の少女。
黒魔術で体を猫型の魔物と融合された上、首に呪殺の印を施されてマイヅルに従属していた。
基本的に肉や魚が好きで野菜が嫌いな偏食家。慣れてきたマルシルより魔物食への忌避感が強い。
レビューはせず美味いかマズイかで判断しガツガツ食う。茸は嫌いだったが後に克服した。


  • ミスルンカブルー
9巻から迷宮の深部に落ちてしまった二人。
魔物が大嫌いなカブルーと、食欲もなければ「食べたくない」という欲さえ無いので何でも食べられるミスルン。
サバイバル状況で已む無く魔物食をする必要に迫られて食べている。元々味わう気がないので料理法も簡素で感想も淡泊。



▼1巻のメニュー

~大サソリと歩き茸の水炊き~


ラ「これを今日の昼飯にしてみよう」
マ「ヤダーーッ」

《材料(3~4人分)》
大サソリ――――――――1匹
歩き茸―――――――――1匹
茸足――――――――――2本
藻(花苔・イシクラゲ)―適量
サカサイモ―――――――中5本程度
干しスライム――――――お好みで
水―――――――――――適量

《栄養価(5段階評価)》
エネルギー   2
脂質      1
タンパク質   2 
ビタミン    1
ミネラル    3

ライオス達の最初のダンジョン飯。
四苦八苦しているところにセンシが見かねて調理したのがパーティーの出会い。

◇歩き茸
文字通り歩く茸。足のようなものが伸びている。
普通の茸と同様、無数の種類が存在し、魔物好きの中でも独立した分野として成立する程豊富。
ライオス達が食べた種類は『肉厚でクセのない味』で初心者向けらしい。
ちなみに縦に割くと斬りやすく横は斬りにくい。
歩き茸だけを追い求めた男の日記が本として出版されている。……が、マルシルが開けた最後のページには、
人体のように手足がある体から茸という茸が隙間なく生えた姿の何かが載っていた。名前は『マタンゴ』。
歩き茸を食い続けた者の成れの果てなのか、はたまた『マタンゴ』という名前の歩き茸なのか……真相は謎。

◇スライム
大体の方のご想像の通りのスライム。
顔はない。ぷるぷるもしない。伸びて体当たりもしないし物を運びもしないし戦車乗りにもならない。
手順を踏んで乾燥させれば高級食材になる。こんにゃくとかゼラチンっぽい。
鍋にも合うし、寒天のように果汁と合わせてデザートにしても美味い。
高所に待ち伏せ、獲物の息を感知して頭目掛けて降ってくる。大声を出すと狙われやすくなってしまう。
人に張り付いた個体は一般的には火で追い払うが、構造を熟知していればナイフの一突きで倒せる。
ベテランのライオス達が知りもしなかったことから、相当コアな知識らしい。
迷宮で襲ってくる種類はむしろ珍しく*2、多くは水生生物に飲み込まれるのを待って胃の中で栄養をもらう。
その後排出されて……の繰り返し。

◇大サソリ
そのまま蠍が巨大化したような魔物。
外敵を襲う時はハサミで挟んでから尾の毒を打ち込む為、ハサミを囮の棒か何かでふさげば容易に捕獲可能。
尾は食えないわけではないが腹を下すし単純にまずい。処理はハサミ、頭、尾を落とす。
内臓も下処理でとるが発酵すればいいつまみになる。
加熱すれば身が縮むので殻から取りやすくなる。

◇サカサイモ
木の根のように見えるが上下さかさまにダンジョンに咲く植物の幹。芋らしい。

◇花苔・イシクラゲ
ダンジョンに生える藻…というわけではなく、よく湿った所にわく普通の藻。
サカサイモともども、採取した場所はダンジョン1階(墓所)である。

~人食い植物のタルト~


ラ「キミが興味を持ちはじめてくれて 嬉しいよマルシル」
マ「違う違う! やめろ!」

《材料(3~4人分)》
残りのサソリ汁―――――200ミリリットル
スライムゼラチン――――80グラム
バラセリア―――――――中3個
ミアオーク―――――――中5・6個
ベタン―――――――――中5本程度
干しスライム――――――中3個
塩―――――――――――適量
胡椒――――――――――少々

《栄養価(5段階評価)》
エネルギー   2
脂質      2
タンパク質   1 
ビタミン    4
ミネラル    3

地下二階に自生している人食い植物を使ったタルト。
正確にはつぶした人食い植物の実をスライムゼラチンで固めた、タルトもどき。
見た目はデザートだが塩味でメインディッシュ寄り。多分キッシュのようなものだろう。
皮はこげつきを防止するものなので食べなくても良い。
サソリ汁の残りを上手に活用しており、センシの料理の腕がうかがえる。

◇人食い植物
名前の通り、時には人をも食べる肉食型の植物の総称。
粘液に触れた生物を蔦で引き寄せると絞め殺してそのままたい肥にするバラセリア、
木の実に似た触手で鳥を捕らえ、その鳥を餌に大型の獲物を捕らえる『釣り型』のミアオーク、
宿り木のように他の植物から栄養を摂る『寄生型』のベタン、
同じく寄生型だがこちらは引き寄せた獲物の皮膚下に種を植え付けるシャドーテール、と多種多様。
餌となる動物に狙われやすくするよう、敢えて美味しい実をつける品種も多い。

作中でシャドーテールに捕まったマルシルはライオスに救出されたものの、
バラセリアと違って宿主を殺さない程度の絶妙な締め加減なはずで多分気持ち良かったと思うけど、実際に締められてみてどうだった?
などとデリカシーのデの字も無いようなことを訊かれドン引きしていた。


~ローストバジリスク~


瀕死の冒険者ドニ「……に 肉汁が……良く出ておいしいです」
マ「なんかごめんね!」

《材料(6人分)》
バジリスク―――――――1羽
(尾、胸肉は除く)
魔力草―――――――――適量
塩・胡椒――――――――適量
■詰め物
毒消し草――――――――中1個
いい薬草――――――――ひと株
凄い薬草――――――――ひと株
麻痺消し草―――――――中1個
石化消し草―――――――中1個

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
炭水化物   5
タンパク質  8 
脂質     11
鉄分     7
カルシウム  5
ビタミン   7

バジリスクをローストしたものだが香草は各種薬草を代用して使っている。
栄養学的にも肉のみを喰うよりもバランスが良くなる。
味は鶏に近いようだが後述のため蛇の肉も鶏の味に近いようで、どちらの理由で味が決まるかは不明。

◇バジリスク
鶏頭の体に蛇頭の尾を持つ合成獣で、人よりでかくて素早い。
「蛇の王」とも称され、爪と牙に強い毒を持っている。地下2階の魔物の中では強い部類だと思われる。
2つの頭を持ち隙がないように見えるが、前後同時に攻撃すると脳は2つに対し体は1つなため、一瞬硬直してしまう。
他にも身体を大きく見せて大きな音を出して威嚇する事で動きを止められる。
中間あたりで切断すると蛇の方が生き残るらしく、蛇が本体らしい。その為か卵は蛇の卵に近い。
この「蛇の尾を持つ鶏に見えて実は鶏の尾を持つ蛇」という設定は、
現実においてバジリスクの伝承が
「古代ではと伝わっていたのが、いつの間にか蛇の尾を持つ鶏と解釈されるようになった」
と変化していったのが元ネタ。鶏メインと思われているが、元を辿ると本来は蛇がメイン。


~マンドレイクとバジリスクのオムレツ~


セ「礼を言うマルシル お前の知識と本は素晴らしい」
マ「料理本じゃないからこれ!!」

《材料(1人分)》
マンドレイク――――――中1本
バジリスクのベーコン――50グラム
(脂のよく乗ったもの)
バジリスクの卵―――――1個
塩・胡椒――――――――適量
ケチャップ―――――――お好みで
凄い薬草――――――――ひと株

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
炭水化物   3
タンパク質  8 
脂質     7
鉄分     5
カルシウム  7
ビタミン   8

バジリスクの卵で作った具入りオムレツ。
白身がなく、鶏卵に比べかなり黄色が濃い。

◇マンドレイク
ファンタジー恒例の、抜くと悲鳴をあげて精神異常や死をまねく魔法植物。
魔力を多く含んでいるため、魔術師にとっては重宝する野菜の模様。
犬と繋いで抜く方法がよく知られるが、この場合 もちろん犬は死ぬ。
センシは悲鳴を上げる前にすかさず首の部分を切り落とすという裏ワザを使って収穫している。
…が、これはこれでヒューマンエラーが起こりそうで若干心配である。
マルシルが収穫した悲鳴を上げさせた個体はアクがぬけ、渋みのないまろやかな味になった。


~マンドレイクのかき揚げと大蝙蝠天~


※センシ考案、チルチャック(いやいや)実働

セ「火の具合はどうだ?」
チ「どうだも何も 罠の火力調整なんて初めてだよクソっ」

《材料(4人分)》
マンドレイク――――――中3本
大蝙蝠の胸肉――――――400グラム
バジリスクの卵―――――1個
薄力粉―――――――――150グラム
水―――――――――――170CC
醤油――――――――――大さじ1
酒―――――――――――大さじ1
塩―――――――――――少々
にんにくと生姜―――――お好みで

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
炭水化物   6
タンパク質  9 
脂質     9
鉄分     5
カルシウム  2
ビタミン   7

ダンジョンの中にあった罠の煮え油(オリーブオイル)を利用して作った天ぷら
ギロチンの罠も大蝙蝠の解体に利用した、罠フル活用の一品。

◇大蝙蝠
文字通り大きな蝙蝠。実は可食部はそんなに多くないのだとか。ちなみに現実でも蝙蝠は食用にされる事がある。
1コマでちょっとだけ見える文字から推測すると、爪でひっかけて落として攻撃したり、吸血したりする模様。
作中では珍しく食材目的で交戦せずに獲得した魔物(ほぼ事故)でもある。
マルシルが古典的方法でマンドレイクを引抜くため、犬の代わりとして首にロープを引っ掛けられる。
作戦通りマンドレイクを引抜いたが、その悲鳴で混乱してマルシルのいた塔に激突して気絶or死亡。
センシによってその場で血抜きされた。


~動く鎧のフルコース~


マ「こんなわけのわからないもの食べられる筈ないでしょ」
ラ「どんな食べ物も最初のひと口はわけのわからないものだ」
チ「今やる挑戦じゃねーだろ!!」

1-動く鎧のドワーフ風炒め
《材料(3~4人分)》
毒消し草――――――――2束
薬草――――――――――1束
動く鎧―――――――――中7~8片
特製ソース―――――――大さじ1
塩・胡椒――――――――少々

2-動く鎧の蒸し焼き
《材料(5~6人分)》
動く鎧(殻付き)――――1個体
調味料―――――――――塩・醤油・酢などお好みで

3-動く鎧のスープ
《材料(4人分)》
動く鎧―――――――――大3~4片
バジリスクの卵―――――1個
薬草――――――――――1束
醤油――――――――――大さじ1
特製ソース―――――――大さじ1
塩・胡椒――――――――適量

4-焼き動く鎧
《材料(1人分)》
動く鎧―――――――――大1片
調味料―――――――――塩・醤油・酢などお好みで

見るからに食用には向かない動く鎧を、ライオスの執念により調理したフルコース。
さすがにセンシにも白い目で見られた。

◇動く鎧
いわゆるリヴィングアーマー、魔法で操られている鎧。
……だと思われていたがライオスの病的なまでの執着心と異常な観察眼により生物だと判明。
その正体は軟体生物であり、群生により多くの個体が一つの動く鎧に擬態する。
分かりやすく言うと鎧部分は貝の殻のようなもので、二重になっている鎧の隙間に軟体生物が潜んで筋肉のように鎧を動かしている。
中身の見た目はどことなく牡蠣っぽい。魔法知識に精通したマルシルも知らなかった、多分世界初の発見。
(…もっとも他のダンジョンの動く鎧も同じような生物かは分からんが)
貝殻を作る貝類がデンキクラゲのような群体による準社会性を獲得したという、なんとも不思議な生き物。
索敵は頭部分の視界に頼っているらしく、頭を取り外すと満足に動けなくなったり、敵がどこに居るのか分からなくなる。
作中では女王アリや女王蜂にあたる群個体がちょうど産卵した直後だったようで、
他の群個体は卵を守るために積極的に外敵を排除していたようだ。(普段は不用意に近づいた場合に動き出す程度)
ライオスの見立では幼体は外殻を形成しながら集まって群体を作り、鎧一つ分になると動く鎧として行動するようだ。
外殻形成中の幼体群は朽ちた鎧のように見えるため外敵に対する擬態にもなる。*3
ちなみに鎧に付随して形成される剣などの武器も冒険者の得物として使用可能。別に呪われたりしない。
威力や性能、切れ味のほどは不明だが……ライオスの使ってる剣はこれである。

▼2巻のメニュー

~ゴーレム畑の新鮮野菜ランチ~


ラ「そういえばゴーレムの残りの1パーセントは何なんだ」
マ「………… 秘密」

1-丸ごとキャベツ煮
《材料(4人分)》
キャベツ――――――――1玉
にんじん――――――――2本
じゃがいも―――――――大4個
タマネギ――――――――中2個
厚切りベーコン―――――8枚
塩・胡椒――――――――適量
水―――――――――――多めに

2-かぶのサラダ
《材料(4人分)》
かぶ――――――――――中2個
にんじん――――――――少量
にんじんの葉――――――適量
オリーブオイル―――――適量
塩―――――――――――少々

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7
炭水化物   3
タンパク質  6 
脂質     8
鉄分     2
カルシウム  2
ビタミン   8

ゴーレムの背中で育てた野菜のランチ。頑張って収穫した野菜の味は格別。
珍しく魔物分少なめで、マルシルも抵抗なく食べられる。(ただしベーコンはバジリスクの肉)

ゴーレム
99%が土で出来た魔法生物。
コアに刻まれた命令に忠実に従い行動する。
迷宮内においては、下層から出てくる魔物を上層へ行かせないように排除する役割を担っている。
「常に適度な温度と湿度を保つ」
「虫はつきにくいし野菜泥棒は出ない」
「(土の堅さを保つため)自分から水分補給までする」という生きた畑(※センシに限る)。
かつては日用にも使われていたが、不幸な出来事(?)があったために現在は基本的に使用を禁じられている。
土以外にも泥や石を素材にしたゴーレムもいる。ちなみに残りの1%は人骨粉。


~盗れたて野菜と鶏のキャベツ煮 略奪パンとご一緒に~


オーク「黙れハーフフット!」
セ「もっと力を入れてこねんか!!」
チ「はい すみません」

1-ピリ辛鶏と丸ごとキャベツ煮
《材料(3人分)》
鶏肉――――――――――400グラム
キャベツ(盗品)――――1玉
にんじん(盗品)――――2本
タマネギ(盗品)――――中2個
とうがらし
塩・胡椒

2-パン
《材料(3人分)》
強力粉(盗品)―――――250グラム
水―――――――――――160ミリリットル
パン種(盗品)
砂糖

オリーブオイル

3-クレープ
《材料(1人分)》
小麦粉(盗品)―――――60グラム


オリーブオイル

オーク族の野営地に宿泊した際にみんなで作った、パンとオーク風鶏料理。クレープに挟んでいただく。
酒場を襲ったオーク族の物品を利用しているために盗品多め。
何気に潜り始めて初めて魔物と関係ない普通の素材で作られたまともな食事だったりする。

◇オーク
彼らは魔物ではなく、亜人の一種。迷宮の外からやってきて住み着いている。決して食材ではない
猪のような顔に蹄の脚を持つが、手は人間と同じ五本指で知性もそれなりにある。
共通語も通じるので、敵対さえしなければ取引等もできる。
詳しくは本作項目の種族欄を参照。

~天然?おいしい 宝虫のおやつ♪~


マ「私 もうネックレスつけられない」
チ「小魚っぽくてうまい」

1-コイン虫のせんべい
《材料》
コイン虫――――――――好きなだけ
塩―――――――――――適量
油―――――――――――適量

2-真珠ムカデの串焼き
《材料》
真珠ムカデ―――――――2匹
塩―――――――――――適量

3-宝虫の巣のジャム
《材料》
宝虫の巣――――――――1個
(卵と幼虫付き)
水―――――――――――50ミリリットル
砂糖――――――――――足りなければ

宝虫を使った、栄養価が高く見た目にも鮮やかなおやつ。
めでたげな外見からダンジョンの外でもゲン担ぎの郷土料理として食べられている。
チルチャックも故郷で食しており、ダンジョン内の個体のほうがはるかにおいしいとか。
現実でいうイナゴの佃煮みたいなものだろう。
コイン虫はサクサクして香ばしく、真珠ムカデは中身がトロっとしている。

宝虫(たからむし)
コインやブローチ、ネックレス、ティアラなど様々な宝物そっくりに擬態した虫型モンスターの総称。
代表的なのは金貨そっくりなコイン虫、真珠のネックレスそっくりな真珠ムカデなど。
ティアラは虫そのものではなく巣で、填められた宝石等が幼虫や卵にあたる。
誤って身に着けたり収集した冒険者に噛み付いて毒で麻痺させ仕留めるなど見かけによらず危険。
しかも虫なので足がわしゃわしゃしたり、羽で飛ぶ奴がいたりとビジュアルも結構きつい*4
本物との見分け方は水に浮くかどうか
本物の方が重いためまず眠らせるなどして動けなくしてから水の中に入れ、沈めば本物、逆に浮けば宝虫である。
節に足があるか確認する(真珠ムカデ)、裏返す(コイン虫)など個別の見分け方もある。
本物でなかった場合は食べない者からすればただのハズレ…かと思いきや現実における希少な虫と同様、コレクターがいる。
綺麗な状態での標本が本物の金貨で取引される程の値打ちがつくため意外と侮れない。

またミミックの天敵という側面も持ち、ミミックの潜む殻(箱)の中に隙間から潜り込んで中身のミミックを喰らい、
そのままミミックの殻を巣にしてしまう。そして今度は宝と思って触った冒険者へと襲い掛かる。


~特製♪ 無国籍風聖水~


セ「塩……と似てる砂糖も一応入れておくか」
チ「めちゃくちゃ適当だな」

《材料(1回分)》
水―――――――――――400ミリリットル
宝虫のジャム――――――200ミリリットル
リキュール―――――――少し
塩―――――――――――ほんの少し
砂糖――――――――――50グラム
スライムの胆――――――適量
ミント―――――――――適量

料理…ではなく幽霊を祓うための即席の聖水。
各地に伝わる魔除けの伝承*5をごちゃ混ぜにしたもの。
瓶につめて紐で縛り、鎖分銅のように振り回して使う。*6甘寧 一番乗り!


~厄除け祈願! 除霊ソルベ~


ラ「ファリンがいたら今頃こんなおいしい物は食べられなかったろうな」
マ「それって…… ファリンがああなってよかったって言ってるの?」
チ「お前……そういうこと言うの? 今!?」
ラ「あれっ!?」

《材料(4人分)》
無国籍風聖水――――――500ミリリットル
頑丈な瓶――――――――1個
しめ縄―――――――――お好みで(なければ普通の縄でも可)
幽霊――――――――――5体以上

上記の聖水が幽霊の冷気にさらされて偶然凍ったもの。
スライムがぷるぷるして、ひんやりまろやかな舌触りの極めて罰当たりな一品。

◇幽霊
迷宮に徘徊する亡者。一般的には死者の魂を使い死霊術によって生み出されるものらしい。
取り憑かれた対象は時間経過と共に朽ちていき、肉体が粉微塵になると霊は次なる肉体を求めてさ迷う。
除霊したとしてもしばらく経てばまた復活する。一部、生前の理性を残したままの者もいる。
魔法を扱えないと対処できない厄介な敵であり、専門職がいなければ逃げるしかない。
ただし聖職者でもないセンシが(いくら伝承を参考にしたとはいえ)作った聖水でも除霊が出来るよく分からない部分も。
更に取り憑かれてグールになった後は蘇生しても人格が混ざる恐れもあるため、浅い階層においてはかなり危険な部類の魔物。


~宮廷料理のフルコース~


ラ「あれだけ食べたのに腹にたまってない!」
マ「やっぱり絵に描いた餅じゃん!」

1-かぼちゃのスープ
2-枝豆と白身魚のソテー
3-鴨肉のロースト
4-黄金牛のチーズ
5-黄金小麦のパン
6-果物

生ける絵画の中へ入ったライオスが食べた料理。戴冠式の絵だったためにとても豪華。
満腹になったが絵の外に出ると、すべて消滅したようだ。

◇生ける絵画
絵画を媒体にした魔術の1種。近づいた者を絵の中に引きずり込む。
引きずり込まれた者は描かれた絵画のシーンの異世界に入り込み、描かれている人物と話す事もできる。
本当にあった出来事の情景画であれば描かれた当時を再現でき、一種の記録装置のような面も持つ。
絵の中に入れば料理を食べることはできるようだが、しょせん絵にすぎないため、腹も満たされず栄養もない。
まさに「絵に描いた餅」である。味は美味しいらしいのでダイエットには効果的かも
普通は外に出る事ができないため、取り込まれると餓死してしまうらしい。(もしくは気が狂って自殺)
ライオスはロープ1本で簡単に出たり入ったりしていたが。やっぱアイツ元からおかしいんじゃ…

尚、この絵画に後から追加で絵を描いた場合も、その絵も同様の現象が起きる。
描かれたのが実在の人物の場合、絵の中で本人の複製として再現される。
……が、所詮絵なので外には出れず、複製として自我を持ったまま永久に閉じ込められるという事態になる。


~茹でミミック~


ラ「立派なミミックだなあ」
セ「ミミックのう 調理するのははじめてじゃ」
マ「当然のように食おうとするなーーッ」

《材料(4人分)》
ミミックの上半身――――1匹分
はさみ―――――――――1対
腕―――――――――――4本
塩―――――――――――たっぷり

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  2
炭水化物   1
タンパク質  10 
脂質     3
鉄分     1
カルシウム  5
ビタミン   3

ミミックを丸ごと茹でた豪快な一品。
チルチャックのピッキングツールを使えば身をかき出すのも簡単。
はさみと足の肉は噛めば噛むほど味が出るが、かにみそ…ならぬミミみそはあまり美味しくないようだ。

ミミック
宝箱に潜み、誤って蓋を開けた冒険者を襲う魔物。見た目はでかいヤドカリそっくり。
成長に合わせて瓶や食器、兜など潜む場所を変える。生態までヤドカリそっくり。
というかライオスが「ヤドカリ科」ってハッキリ言っちゃってる。*7
ひっくり返すとオスかメスか分かるらしい。上記の通り宝虫は天敵である。

ちなみに本編連載前にハルタに掲載された予告編(いわゆる読切版)にも登場。
こちらでは新しい箱への引っ越しを温かく見守られた後、早々に箱ごと鎖で雁字搦めにされて酒蒸しにされた。


~水棲馬油石鹸~


セ「頑張れマルシル お前の技術ならできる!」
マ「私の技術関係ないから!」

《材料》
水棲馬脂――――――――300ミリリットル
オリーブオイル―――――300ミリリットル
草木灰―――――――――150ミリグラム
水―――――――――――150ミリリットル

料理ではなく、髪油として重宝される水棲馬の首の脂を使った石鹸。
血や脂が染み込んで魔法を弾いてしまうセンシのヒゲを洗うためにマルシルが作ったもの。
鹸化は不十分でも効果はあった。衣類や食器洗いにも使える。

水棲馬(ケルピー)
水中に棲む馬の魔物。青白いからだに水草のたてがみ、ヒレの付いた長い尾が特徴。
水上と水中を自在に行き来できるが、泳ぐ速度自体は然程速くない。馬型だが肉食。
センシは地下4階の湖に住むケルピーに「アンヌ」と名付けて可愛がっていた。
人懐っこく愛嬌があるようにみえるが、それは油断して背中に乗った人間を水中に引込むための仮面で本性は非常に凶暴。
より確実に騙すために、例え標的が隙を見せていても襲う事はせずに相手が安心しきって背中に乗るまで待ち続けるなど狡猾さも持つ。
センシほどの熟練の冒険者でも騙されたが、回想を見るにライオスは身をもって経験済みの模様。


▼3巻のメニュー

~そのへんに落ちてた大麦の雑炊~


チ「駄目ーッ!!」
ラ「えーーーっ」

《材料(4人分)》
大麦――――――――――200グラム
水―――――――――――1000ミリリットル
塩―――――――――――適量
ミミックの身――――――足1本
水草――――――――――お好みで

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  6
炭水化物   8
タンパク質  4
脂質     4
鉄分     3
カルシウム  6
ビタミン   4

全滅したパーティの周囲に散乱していた大麦で作った雑炊。
水草についてた魚卵のプチプチ食感が楽しい。
何の卵かはライオスのみぞ知る……?

◇人魚/魚人
ご存知、水中に棲む半魚人。ひと口に人魚といっても「哺乳類」と「魚類」の2種類がいる。
哺乳類のほうは美しい女性の姿をもったいわゆる『マーメイド』で、歌で人を魅了し水中に引きずり込む。
歌の魅了は耳栓で防げるが、そうすると他の魔物への索敵が鈍るのが難点。人魚のCVはファリン役の早見沙織
だがライオスはなんと人魚相手にハモり出すというすっ飛んだ方法で退かせている。
(しかも「 また 最後まで歌えなかった…」とか言ってる辺り常習犯である)
ついでに言うと人魚らは別に歌唱対決で負けたから素直に引下がったとかではない。
知らん奴が急に歌に混ざってくるというドン引き行為に困惑して逃げただけである。
なお魔界大冒険のジャイアンを彷彿とさせる展開から、原作では「多分ライオスは結構な音痴なのだろう」と読者に思われていた。
しかしアニメ化の際に、音楽担当の光田氏による作曲とライオス演ずる熊谷氏による熱演により、
オペラかなんかでも歌っているかのような非常に高い歌唱力(ただし微妙に音程はズレている)を見せつけて視聴者を大いに笑わせた。
ちなみに見た目が男性の個体は確認できない。

一方魚類のほうは「魚人」といい、魚の顔にヒレやエラをもち、三叉の槍を使う『マーマン、マーフォーク』タイプ。
この槍はどこから調達しているのか不明。頭には擬態の為にワカメのような海草を巻き付けて髪に見せている。
縄張りに近付く者を無差別に襲い、マーメイド型の歌対策に耳栓をしていたカブルーパーティ相手に水中からのデスコンボを決めた。
両者の関係性は不明だが、少なくともマーメイド型はマーマン型の稚魚を餌として見ている。
ライオスは「魚類のほうは分類的には牛や豚よりヒトから遠い(ので食べてもセーフ)と主張。
もちろんチルチャックからの同意は得られなかった。


~ジャイアントクラーケンについてたジャイアント寄生虫の蒲焼き&白焼き~

《材料(4人分)》

ラ「じゃあ……これも料理すれば食べられるな」
マ「やだ!!」
セ「そういう考え方もあるな」
マ「い や だ!!」

ジャイアント寄生虫―――1匹
■たれ
醤油――――――――――100ミリリットル
みりん―――――――――100ミリリットル
砂糖――――――――――80グラム
酒―――――――――――40ミリリットル

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  8
炭水化物   1
タンパク質  7
脂質     5
鉄分     4
カルシウム  5
ビタミン   6

クラーケンについてた蛇ほどもある特大寄生虫を、うなぎのように串を通して焼いたもの。
ふわふわで肉厚、普通の魚とは違ったおいしさ。
ジャイアント寄生虫に寄生する寄生虫(普通の魚にも寄生する普通の生き物)もいるので生食は危険。

◇クラーケン
イカやタコに似た超大型軟体生物。
劇中ライオス達が遭遇した個体は通常の数倍の大きさを持ち、「ジャイアントクラーケン」と呼ばれる。
登場したのは十数mだがこれ以上のものもいるらしく、島ほどの大きさになることもあるという。
巨大な脚で人魚(魚類のほう)を捕らえて食べる、水中の生態系の頂点。
分厚い皮膚は斧も通さず、マルシルの爆発魔法にも全くこたえない。弱点は目と目の間。
身は臭いとえぐみがキツく、(部位にもよるだろうが)少なくとも生食では食べられたものではなかった。
元ネタは言わずと知れた世界最大級の頭足類ダイオウイカ
浮力を得るために体内にアンモニアを有するためあまり美味しくないらしいので、本作のクラーケンが美味しくないのも多分同じ理由だろう。
食べられず放置された死骸は刃魚のエサとして自然に還っていった。

◇ジャイアント寄生虫
ジャイアントクラーケンに寄生していた巨大な寄生虫。馬鹿でかいアニサキスである。
目が存在せず、輪状の口に四本の牙、ブヨブヨした質感の白く細長い体でヌタウナギにも似ている。
嫌悪感を催す見た目もあってマルシルもチルチャックも食べるのを嫌がった。
……が、調理するといっちょ前に美味しそうな匂いを醸し出したことから結局食べた。

◇刃魚
名前の通りヒレの縁が鋭い刃になっているエイのような扁平な形状の小魚。
群れで生活し、水面にいる生物に対してトビウオのように水上に飛び上がって一斉に襲ってくる。
センシ曰く「どう料理してもうまい」らしいが、今回は調理されなかった。
後に黄金城外のお屋敷にてローフとして振る舞われている。

~水棲馬の焼き肉~


ラ「脂が甘い」
チ「柔らかいなー」
マ「他のとこも食わせろ!!」*8

《材料》
水棲馬ロース
   ヒレ
   レバー
   バラ
   モモ
   テール
キャベツ
タマネギ

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
炭水化物   3
タンパク質  9
脂質     8
鉄分     9
カルシウム  3
ビタミン   7

傷を負ったマルシルに元気をつけさせるための水棲馬の焼き肉
ちゃんと野菜も食べるのだぞ。

やや筋っぽいがクセがなく、口の中でとろける。
ちなみにたてがみの付け根から取れるタテガミという部位の肉もあるが、本作のタテガミはたてがみその物(水草)である。


◇シーサーペント
龍のような巨大な海蛇。音も無く水中を泳ぎ回り、猛毒の牙で獲物を屠る。湖の上を移動中のカブルー一行を襲った。
戦ったのがカブルー達、倒したのはシュロー一行だったので食材にはなっていない。イヌタデ「大根と煮たら美味そう」
牙に含まれる毒は人間であれば即死するほどで解毒もできないが、コボルトにとってはとんでもなく大きく腫れる(痛痒い)程度で済む。

~テンタクルスの酢和え~


ラ「箇所によって味が違う気がする!」
チ「さすがに気のせいだろ」

《材料》
テンタクルス――――――1本
酢―――――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  3
炭水化物   4
タンパク質  3
脂質     3
鉄分     1
カルシウム  1
ビタミン   4

テンタクルスの刺胞を洗うために酢を使ったので、ついでに食べてみました。
上皮に切り込みをいれ、剥いて中身を食べる。見た目はバナナにしか見えない。
マルシルはダウンしてて何か分からなかったからか、珍しく文句無く口にしていた(何なのかは気にしていたけど)。

◇テンタクルス
無数の触手をもつ魔物で植物に似た見た目を持つ刺胞動物。元ネタは巨大タコだが本作ではイソギンチャクみたいな感じ。
刺胞という器官があり、触れると毒針を出して獲物を麻痺させる、いわばクラゲの仲間。毒は死に至るケースもある。
壁や天井の隙間に根を張るため、テンタクルスが群生する場所はそれだけ空洞があることを示している。
接近すると飛び出してくるが、主食は空気中に漂う精霊だと言われている。蔦型のものは「アイビーテンタクルス」。
さまざまな色・形の種類がいて、見てて飽きないとはライオスの談。


~ウンディーネで煮込んだテンタクルスと水棲馬のシチュー~

《材料(8人分)》

マ「私が魔力を取り戻す方法……ウンディーネを 飲む!!
ラ「え……あれを?
セ「オエー」

ウンディーネ――――――2リットル
水棲馬(スネ)―――――1頭分
テンタクルス――――――1メートルほど
タマネギ――――――――2個
にんじん――――――――2本
ブラウンソース―――――適量
塩・胡椒――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
炭水化物   7
タンパク質  8
脂質     9
鉄分     4
カルシウム  5
ビタミン   8

ウンディーネの魔力を効率よく摂取するための特製シチュー。初めてマルシルが作った魔物料理。
アダマント鍋のおかげで短時間でもしっかり具材に火が通った。

◇ウンディーネ
空中に浮かぶ水の塊のような不定形の魔物。正確には極小の精霊の集合体。
周囲の魔力を食べる微生物的な存在で、構成する精霊が世代交代を繰り返すことで代謝を行う。
普段は球状に集まって浮かんでいるだけで大人しいが、一度怒らせると石柱を粉砕する威力の高圧水流(体当たり)で攻撃してくる。
水中に隠れられると姿が見えなくなるほか、物理攻撃も効かない難敵で、通常なら通行を断念するほどの脅威。
また、怒って浮いている状態でなければ水と見分けがつかないため、ダンジョンにおいて熱湯などの扱いは注意が必要。
弱点は火や熱だが、不定形で動きも非常に素早い為、動きを止めないと当てられない。
一方で生命力は然程でもなく、鍋に閉じ込められ焚火の火程度の熱で死んでしまった。
ちなみに当初はライオス・センシですらウンディーネを食そうとは思っていなかったが、魔力切れを解消したいマルシルの執念で調理へと繋がった。
味は不明だがシチューにして違和感がない辺り、恐らく普通に水(無味)だと思われる。


~テンタクルスのニョッキ&カエルスーツ~


ラ「完成だーー」
セ「完成だーー」
マ(ああああああああ もーーーーー)

《材料(4人分)》
テンタクルス――――――中3本
大ガエルのもも肉――――300グラム
小麦粉―――――――――100グラム
塩―――――――――――少々
オリーブオイル―――――お好みで
にんにく・鷹の爪――――お好みで

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
炭水化物   9
タンパク質  7
脂質     6
鉄分     1
カルシウム  1
ビタミン   8

テンタクルスと大ガエルのぺペロンチーノ風パスタ。
潰したテンタクルスを小麦粉と混ぜて成形したニョッキと、細いテンタクルスをそのまま使ったスパゲッティの2皿。
よく見るとスパゲッティの皿におもいっきりセンシの指が入っている。

《材料(1人分)》
大ガエルの皮――――1匹分
刃物
裁縫道具

センシの料理中にライオスとチルチャックで作った、テンタクルスの群生する通路を通るために作成したスーツ。
大ガエルの皮のおかげで刺胞が刺さらず、安全に通行できるようになった。
カエルらしいシルエットが可愛らしい…か…?エルフが着ると耳のおかげでよりシルエットがカエルっぽい。
当然マルシルは拒否したが男たちで「かわいいかわいい」と褒め称えて何とかその気にさせた。
が、結局は渋い顔をしつつ低い声で淡々と「とっとと行くぞ」と先を急ぎ男性陣を黙らせた。
ただなめし時間が足りなかったからか、大ガエルの血が固まって肌に張り付いて危うく脱げなくなりそうになる所であった。

◇大ガエル
その名のとおり巨大なカエルの魔物。チルチャック程度なら丸呑みできるサイズ。
長い舌でいろんなものを絡め取ってしまう。特に優先的に武器を奪っては投げ捨てているためある程度の知能もあると思われる。
テンタクルスの刺胞に刺されない特殊な皮膚をもつが、乾くと効果が無くなる分泌液のおかげではないかとも言われている。
従って、張り付かないように十分ななめし時間を取ってしまうと今度はテンタクルス対策として役立たないというジレンマが起きてしまう。
ちなみにテンタクルスとの関係性の元ネタはファインディング・ニモで有名なカクレクマノミ。
彼らの皮膚表面から出た粘液がイソギンチャクの刺胞を反応させない事が近年では明らかになっている。


▼4巻のメニュー

~レッツ炎竜にカツレツ~


マ「魔物食もじき終わるのだと思うと感慨深くて……」
セ「まだ炎竜があるぞ」

《材料(4人分)》
大ガエルのもも肉――――1本
塩・胡椒――――――――適量
衣―――――――――――適量
(小麦粉・パン粉・水)
バター―――――――――50グラム
タマネギ――――――――中1個
赤ワイン――――――――100ミリリットル
にんにく――――――――1かけら
醤油――――――――――大さじ3
砂糖――――――――――大さじ1

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  8
炭水化物   7
タンパク質  8
脂質     7
鉄分     3
カルシウム  3
ビタミン   5

炎竜と戦う英気を養うための、トンカツならぬカエルカツ。
オークの食料庫に残っていた小麦粉や酒類を少々拝借した。

英訳版における料理名はそれぞれ、原作では『let's cutlet the dragon to pieces!』
アニメでは『cutlet to conquer the red dragon!』
流石に『勝つ』と『カツレツ』をかけたダジャレは英語では再現できなかったため、原作では比較的そのまま英訳。
一方アニメでは『couquer(打ち勝つ)』と『cutlet(カツレツ)』で頭文字を合わせて韻を踏ませる事で日本語版の遊び心を再現している。
いずれにせよ訳者たちの苦労がうかがい知れる。
ちなみに『カエル』にも『無事に帰る』とかけた縁起物の置物がある。


~ファリンと魔狼の骨格~


ラ「なんて言うか…… 綺麗な骨格だな」
チ「綺麗に骨になってる」
セ「カルシウムがよくとれている」

《材料(1人分)》
ファリンの骨――――――1人分
魔狼の骨――――――――2頭分

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  0
炭水化物   0
タンパク質  10
脂質     0
鉄分     0
カルシウム  10
ビタミン   0

厳密には料理のレシピではなく、作中世界で禁術とされる黒魔術のレシピ。
材料は炎竜の体内から出てきたファリンと魔狼(ワーグ)の骨。
ファリンの蘇生の際それぞれの骨が混ざらないように、800本を超える数を手作業で選別・復元した。
パズルみたいで楽しい…かも?

魔狼(ワーグ)
賢く獰猛な性格の狼型の魔物。
ビロードのような体毛を持ち、協調性を持って群れで狩りをする。
自分より大きな獲物にも恐れず襲い掛かり、時には群れで竜すら狩る危険な魔物。
オークとは共存関係にあり集落で飼われているが、ヒトには絶対に懐かないらしい。
むしろ魔物でもないのに彼らと共存できているオークがすごいというべきか。
ライオスお気に入りの魔物。


~炎竜のディナー~


マ「なんだろこの味 牛でも豚でもないし」
チ「ケルピーやカエル…は柔らかかったからな バジリスクあたりか?」
「なぜ他の生物で竜の味を表現する必要がある!? これが 竜の味なんだ」

1-ローストレッドドラゴン
《材料》
炎竜のブロック肉――――1キログラム
ワイン―――――――――50ミリリットル
塩・胡椒――――――――適量

2-ドラゴンテールスープ
《材料》
炎竜テール―――――――1キログラム
タマネギ――――――――1個
カブ――――――――――5個
塩・胡椒――――――――適量

3-タマネギのピザパン
《材料》
ピザ生地
タマネギ――――――――2個
チーズ―――――――――好きなだけ

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
炭水化物   8
タンパク質  8
脂質     7
鉄分     8
カルシウム  6
ビタミン   8

センシ念願の炎竜(レッドドラゴン)の肉で作った料理。
調理の際も、燃え盛る炎竜の体内をかまど代わりに使った。
弾力のある濃厚な赤身肉は食べ応えバツグン。

炎竜(レッドドラゴン)
全ての生物の頂点に君臨する竜の1種。
炎のブレスを吐くことができ、鋼のごとき鱗には生半可な攻撃は通らない。首の下にある逆鱗が唯一の急所である。
打ち倒した者は名声と巨万の富を得る…とされているが、それは「換金できるほどの質と量を持ち帰ってくれば」の話。
実際のところ傷つけず運ぶための運搬道具やらが装備を圧迫し、それを運ぶ人員やその食費、運ぶ道中の魔物への対処など色々大変。
諸経費を考えるととても割のいい仕事とはいえないというのが実際のところ。
だがドラゴンを元にした伝承や名所、名物は数多く存在し、一概に狩る価値のない存在というわけでもないようだ。
魔物研究家の間でも竜は特別な存在のようで、ライオスすら足元にも及ばないようなオタ…研究者も多いらしい。


▼5巻のメニュー

~ドラゴンボンレスハム~


セ「ふう ……いくら加工しても食いきれんな…」

《材料》
炎竜のもも肉――――――2キログラム
調味料―――――――――適量

大量の炎竜の肉を加工した保存食。
帰還中の食料にしようとセンシが夜通しこしらえたが、狂乱の魔術師との戦闘中、竜の血の中に吸い寄せられるように沈んでいった。
特にアニメだと 料理名のテロップと共に ゴロゴロと転がりながら血だまりへと沈んでいくシュールな映像が見られる。
しかしドラゴン肉のうち前夜にライオス達が食べた分は吸い寄せられる描写がなかった事から、これが後にある大きなヒントとなった。


~オークの調合薬~


ラ「…ん゛!!!! んんん゛ん゛」ビクッ ビクン
マ「わ わ わらひは たらのまりょく ぎれ……」

《材料》
何かの実(未鑑定)―――2粒
虫らしき物(未鑑定)――2匹
何かしらの足(未鑑定)―1本
ぬめった液体(未鑑定)―200ミリリットル

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  0
タンパク質  0
脂質     0
炭水化物   0
カルシウム  7
ビタミン   12

オークの族長の妹(センシの知り合い)が負傷したライオス・マルシルのために調合した秘薬。
材料は未鑑定品ばかり(コマを見る限り、草っぽい物・キノコ・ミミズ?・ヤモリか何かの足は確認できる)。
見た目はエグイが栄養バツグン、オーク♀の濃厚な口移し付き。


~冒険者のための携帯食セット~


セ「栄養不足は魔物より恐ろしい 若い冒険者たちはそれをわかっておらん」
チ「単純に食ってる場合じゃないんだよ」

《メニュー》
パン
塩漬け肉
木の実とドライフルーツ
ブドウ酒

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  11
タンパク質  9
脂質     14
炭水化物   5
カルシウム  3
ビタミン   5

カブルー一行が悪徳死体回収屋を始末して手に入れた携帯食料。
長期間の探索のために保存の効くもの中心だが、少々栄養バランスがよくない。
第3話のセンシの話を聞く限り、多少の差はあれど探索中はこれが基本食のようだ。
そもそも魔物食を抜きにしてしまえば、具合の良い食材や調理技術を持った冒険者などというものがほぼ皆無といえるのだろう。


~ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ蕾ソテー~


マ(これ好き……)*9
チ「絵面が最悪だな!」

《材料(4人分)》
ドライアドの実―――――1玉
マンドレイク(お好みで)―1本
ドライアドの蕾―――――2個
塩・胡椒――――――――お好みで

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  3
タンパク質  2
脂質     2
炭水化物   2
カルシウム  6
ビタミン   8

鼻水ズルズルになりながら倒したドライアドのヘルシーメニュー。
ポタージュは花の香りがほんのり漂う優しい甘さ。新鮮な蕾はキノコと一緒にバターでサッと火を通して。くりぬいた人面果も器に使った。
逼迫した状況ゆえか単に慣れたのか、マルシルもかつてなら泣いて嫌がったマンドレイクの頭を気にする事なく口にしている。

◇ドライアド
人の姿をした植物の魔物。
マンドレイクのような「言われれば見える」レベルではなく、きちんと目鼻口のついた頭部に胴体、四肢を備えているが頭部は花。
個体(花)同士のキスによって花粉の受け渡しを行い、受粉すると胴体が萎れて頭部がそのまま果実となる。
数匹の花で未成熟の果実を守っており、侵入者を見つけると腕の先をレイピアのように尖らせて排除しようとしてくる。
可憐な見た目と裏腹に好戦的で、その姿と甘い香りに誘われ近づいた者を襲う。体内には花粉が詰まっており、切り裂くとあたりに巻き散る。
花粉を吸い込んでしまうと流涙・くしゃみ・鼻づまり・全身の掻痒感などのアレルギー症状(要は花粉症)を引き起こす。
ヒトと違い雄花の方が胸が大きい(花粉を溜め込んでいるため)。


~コカトリスのアイスバイン風とドライアドの蕾のザワークラウト風~


マ「みんな ごめ…」
マ(……違うそうじゃない こんな時はもっと他に言うことがある そう まずは――)
「人を 漬物石に使うな」

《材料(4人分)》
コカトリスのすね肉―――1キログラム
ドライアドの蕾―――――好きなだけ
調味料―――――――――適量
漬物石(マルシル)―――1個
■付け合わせの石化消し草のグリル
石化消し草(未鑑定)――1個

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  12
脂質     14
炭水化物   3
カルシウム  3
ビタミン   10

コカトリスに噛まれ石化してしまったマルシルを漬物石として有効活用した一品。
足の速いドライアドの蕾も発酵させれば保存が効く。塩気の強いアイスバイン(塩漬けしたすね肉の煮込み)と一緒に。
栄養価はばっちり、石化解除の効果も…?

◇コカトリス
バジリスクと同じ尾蛇類(鶏と蛇の合成獣)。
だがニワトリその物に近かったバジリスクに比べ、見た目も鋭い歯や爪のついた翼など原始的で獰猛な姿。
頭部は猛禽類を思わせ、全長も5~6mとバジリスクの数倍、何より噛んだ相手を石化させる危険な魔物。
蛇の頭は体温によって獲物を感知しており、身を隠してやり過ごすことは不可能。
一応「前後からの同時攻撃」という対処法も同じではある。
ライオスの愛読書『迷宮グルメガイド』曰く「石のような味がする」そうだが…?

ちなみに石化の回復と同じくらい大切なのは石化中に砕けないこと。
石化は毒と違って一種の呪いなのでそれだけで死ぬ事はなく、最悪待つだけでもいつかは自然治癒で治る。
ただしトールマンでも半年~10年と長い上にバラツキも広い。
何より石化中に砕けた場合、石化が解ければそのまま死亡、それも損傷・欠損の激しい蘇生難件コース確定である。
遺体をできるだけかき集めれば蘇生率は上がるが、砕けた場合は細かい破片まで集めきれない問題もある。
そのため噛みつかれた時は石化に至るまでに体育座りになって、足は膝を密着させやすいようズボンだけ脱ぐ。
脇は締めて手は耳を塞ぐように当て、更に口も閉じて頭も膝にうずめる。
これで石化中を重心の低い安定した体勢でやりすごしつつ、手足・指・耳などの突起部分が折れる危険も防ぐ。

マルシルは石化の予防法だと思ってライオスの言うまま実践した。
だが「石化しても大丈夫な対処法(=石化は防げない)」と知って突っ込んだ瞬間に石化してしまう。
そのため手も耳も折れそうな体勢な上に、重心も傾いて倒れやすそうな非常に危ない状態で固まってしまった。
このままでは危険なので、センシのアイデアのもと、鍋の上に載せて安定を図る事になった。
その結果が漬物石である。 「邪教の偶像みたいだな」


~コカトリスの石焼き親子あんかけ~


ラ「表現のしようがないんだよ」
チ「魔法生物なんか食って大丈夫かよ」
マ「また幻聴と鼻血出るよ」

《材料》
コカトリスのバラ肉―――200グラム
ドライアドの実―――――お好みで
石化消し草(未鑑定)の葉―お好みで
マンドレイクの実と葉――お好みで
大麦――――――――――200グラム
コカトリスの卵―――――70ミリリットル
調味料―――――――――適量
■石焼きの皿
ダンジョンクリーナーの分泌液

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  13
脂質     12
炭水化物   8
カルシウム  5
ビタミン   10

器の形にくりぬいたレンガに麦飯と炒めた具材を乗せて焼いたもの。とろりとした卵あんをかけたら完成。
底のおこげが美味しいが、器がダンジョンクリーナーでできているので文字通り「皿まで」食べられる。
そのお味は、「第一印象は泥なんだが、よく味わうと青虫と鉄とレモンをマジカルに混ぜたような…」とのこと。不味いんですねわかります。

◇ダンジョンクリーナー
迷宮内のいたる所に存在する、指先レベルに小さい魔法生物。
ゴミや死骸などの不要物を取り込んで分解し、破壊された壁や床を分泌液で修復することでダンジョンをあるべき状態に維持する。
クリーナーの種類によって活動条件などが異なるため、その場所に合ったクリーナーを配置するのがダンジョン作成のポイント。
第3階層にあるセンシのテントは本来のダンジョンにないためか不要物扱いでよく齧られるらしく、
センシはこまめに掃き掃除して追っ払っていたようだ。

◇牛鬼
蜘蛛の身体に鬼のような牛のような頭を持った妖怪。
食事中のライオス一行を奇襲、ライオスを糸でぐるぐる巻きにした。
その後、何事もなかったように消えているため、後述の山姥と同じくマイヅルによる魔法生物の一種と思われる。


▼6巻のメニュー

~東のほうの飯~


シ「うまい……(ライオスと殴り合ってボコボコになった顔で)」

《材料》
かわはぎのみりん干し―――1尾
白米――――――――――120グラム
海藻――――――――――30グラム
漬け物―――――――――好きなだけ
香辛料―――――――――適量
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  7
脂質     2
炭水化物   8
カルシウム  4
ビタミン   7

マイヅルを始めとしたお付きの者達とセンシが作ったシュローの為の料理。
にぎり飯、味噌?汁、みりん干しに漬物というラインナップ。マイヅルの愛情が詰まっている。
そのため魔物は一切使われていないが、トラブルが続いてすぐに食べられることはなく、その間マイヅルに代わってセンシが料理を死守していた。


~ハーピーの卵で作った卵焼き~


カブルー(ぜったい食べたくない!!!!)
(どうするどうやって凌ぐ いやもう 今ここで殺すしか)
(こ…… 殺…… 今は無理‼)

カブルー「――頂きます!」

《材料》
ハーピーの卵―――1尾
油――――――――120グラム
調味料――――――30グラム
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  3
タンパク質  3
脂質     6
炭水化物   0
カルシウム  2
ビタミン   3

ライオスとの関係を良くするために魔物食に興味を持ったフリをしたカブルーのためにライオスが用意した魔物食。
ちょうどハーピーの卵が手に入ったのでセンシに教わって調理。
そしてライオスが余りに無防備且つ善意に満ちた笑顔で渡してきたため、モンスターのトラウマや思い出が蘇りつつも断り切れず食べてしまうことに。
カブルーの仲間は彼の心境を察しながらもドン引きしていたが、コボルトのクロだけは羨ましそうに見ていた。

ハーピー
女の顔と乳房を持った怪鳥モンスター。顔が人間に似ているだけで完全に鳥類であり、おっぱいは飾り。
他の生き物の食事に乱入する性質があり、騒いで荒らしてうんこをまき散らす。それで大半の生物は食欲を失い食事を放棄してしまう。
そして残った食料を頂き、巣に帰り食べたものを吐き出してヒナに与える。尚、子のフンも親鳥が食べる。
…カブルーはこの説明を聞かされながらハーピーの卵焼きを食べさせられ、殺意にうめいていた。


~5階層の思い出ピラフ~

《材料》
米―――――――――――――3合半
水―――――――――――――3合半
マンドレイク―――――――――1本
コカトリスの肉(ヘビ肉)―――300グラム
茸(未鑑定)――――――――3本
調味料適量
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  11
脂質     6
炭水化物   10.5
カルシウム  2
ビタミン   14

シュローのお付きの者達から貰った米により、
栄養バランスの良い料理が出来たと喜んでいたセンシの料理。


~スイートドライアド~

《材料》
ドライアドの実――――半個
バター―――――――20グラム
調味料―――――――適量
卵黄(ハーピー)―――適量
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  2
タンパク質  3
脂質     6
炭水化物   1
カルシウム  3
ビタミン   5

マルシルB「最近なぁなぁだったからって増長してない⁉」
マルシルA「私ならファリンを救うためならなんだってする」
と騒ぎながらもマルシルが作り上げた料理。


~5階層丸ごとピカタ~

《材料》
コカトリスのむね肉――――――600グラム
溶き卵(ハーピー)――――――半個
調味料―――――――――――適量
ドライアドのザワークラウト―――好きなだけ
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  13
脂質     4
炭水化物   0
カルシウム  2
ビタミン   12

ちょっと酷い文句を言われたり、センシとマルシルにかわいがられたりしながら作ったチルチャックの料理。

ピラフ~ピカタの3品は、本物の仲間とシェイプシフターの作った偽物を判別するためにライオスが作らせた料理。
しかし幻術でできた偽物に料理は出来ず葉っぱを変化させていただけだったため、シェイプシフター本体を倒した後に作り直された。
なお、どの幻が誰の思考からできた幻なのか当てたくなるのが人の性だが、それをすると仲間の輪にヒビが入りやすいので、もやもやを残しつつもライオスが阻止した。
+ シェイプシフターの幻当て解答編
(※公式ガイドブックから一部引用)

ライオス製の幻の特徴:チルチャックとセンシは服装がうろ覚えだったことで速攻で幻と判明し、2人からも呆れられていた。しかし実は身体的特徴に限れば1人だけほぼ完璧。
つまり服装や装備こそ無頓着だが、仲間の顔などはむしろよく見ている方である。
  • マルシル→最後まで残った幻。ファリン蘇生時のイメージが強く出たため髪を解いた姿で、彼女を助けたい意識も強く凛々しい。
    魔術書は読み方のみ教わったライオス製のためか文法が間違いだらけらしい。
  • チルチャック→首巻きがマフラーになっていた。
  • センシ→兜に穴が開いていなかった。

マルシル製の幻の特徴:容姿は誰かさんを除き比較的まとも。ガイドブックの解説から見るに、第一印象が強く反映される傾向がある模様。
  • ライオス→容姿が妙にデカい上に無精髭、常に「あわわ」と慌てていた。
    「自分とそっくり」というファリンから聞いていたイメージと第一印象とのギャップを引きずっているらしい。*10
  • チルチャック→最後まで残った幻でやや子供っぽい外見。成人だとは聞かされているが、心のうちでは完全に理解しきっていないからのようだ。
    しかしミミックやテンタクルスを警戒せず木箱に腰かけていたので最終的に偽物と判断された。
  • センシ→本物よりも身長・体格の個性が強調されている。一方で、調理道具の再現性は微妙な残念具合。

チルチャック製の幻の特徴:概ね大きな破綻はないが、要所要所で妙に癖のある幻になっている。
  • ライオス→容姿は最も似ているが、目が逝っていて、常に口が半開きで、ひたすら「魔物を食わねば」と呟いている。
    魚人の卵を勝手に食べさせられた件などから形成された、話の通じないヤバい奴というチルチャックのライオス評の集合体。
  • マルシル→容姿も発言もまともだったが、魔術書の内容までは知識がなく子供の落書き帖レベル。*11
    容姿の精度が高かった理由はマルシルが彼好みの金髪だったからだそうだが、流石に髪型の記憶は曖昧だったようだ。
  • センシ→最後まで残った幻で本物と比べて妙に凛々しい。*12
    ドワーフの男らしさに憧れるハーフフットは少なくないそうだが、チルチャックもプロ精神が強く戦闘でも頼りになるセンシが本物以上にかっこよく見えているのかもしれない。
    本物同様に料理に対する信念は強いが、生態系を軽んずる発言をした事から最終的に偽物と判断された。

センシ製の幻の特徴:最も癖が強い。付き合いの短さや種族の違いなどもあるにはあるが……
  • ライオス→ややファリン成分が混じっている。ドワーフから見ると、どうやらトールマンの容姿は男でも華奢で中性的に見えるらしい。*13
  • マルシル→テンプレ的な洋画チックなエルフで最も容姿の乖離が激しく、「魔法を使うわよっ黒魔術よ!」などと言いだしたため、当然他のマルシル達はこの幻にはいらついた。
    ここまで極端な幻になった大きな理由は、かつて聞かされたエルフの恐ろしいイメージが深層心理にあってそれが反映された結果との事。
  • チルチャック→下膨れのお子様。ハーフフットが独立した種族だという認識がなく彼を育ち盛りの子供と思い込んでいる状況がしっかり反映されている。
    加えて仕事道具の再現性も微妙。チルチャックはセンシの料理道具をちゃんと覚えていたのに…。


ライオスは魔物に対する距離感を元に本物を判別できていたのだが、*14
説明を後回しにしてしまったため偽物はおろか本物からも支持を得られず結局 犬の物まねで シェイプシフター本体を炙り出すという手段に出た。*15
そしてライオスの阻止によりうやむやになった物の、こうして見ると彼の判断に不安を抱いていた皆も人の事をとやかく言えなかったりする。

◇シェイプシフター
姿を真似る魔物の総称であり、声を真似るもの、取り憑くもの、実際に姿を変化させるものと色々いるらしい。
理想の姿を取ることから広義の意味ではサキュバスもシェイプシフターに含まれるようだ。
作中で出てきたのは九尾の狐のように複数の尾を持つ大型の狸型の肉食(または雑食)の獣。木の葉を使って幻覚を見せる。


~墓地でとった茸とオークからもらったチーズリゾット~


イ「茸嫌い」
マ「偏食…!」
チ「これは…今までにないパターン」

セ「スプーンを正しく持ち いま床に捨てた物を拾いなさい」

《材料》
米―――――――80グラム
茸(未鑑定)―――3本
水―――――――浸かる程度
チーズ―――――好きなだけ
調味料―――――適量
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7
タンパク質  10
脂質     10
炭水化物   5
カルシウム  1
ビタミン   10.5

マルシルを人質に取り、魔法解除と同時に食い物を要求したイヅツミだが、
兵糧丸程度しかめぼしい物がなかった上にその食べっぷりから、センシが飢餓を察して用意した料理。
当然魔物を食わせるなと念を押されたり、魔法陣を拝借したので感覚が掴めなかったりと、センシからすると無力感を感じる料理となった。
ただし、ドライアドの傍で拾っていた茸に足が生えかけていたが、「多分気のせい」と思って入れている。
一杯目は空腹のあまり夢中で平らげたが、おかわりに入っていた茸を食べずに捨てた。

◇山姥
別名、『忍法・ベビーシッター』。東方諸島の忍者が用いる忍術による魔法生物の一種。
ゴーレムと同じく命令に忠実で、普段は呪印に封じられているが条件を満たした時に呼び出される。
術者であるマイヅルを般若面にして筋引(包丁の一種)を持たせたような姿をしている。
実は紙製なので非常に脆く、簡単に破れるし引火すればあっという間に全焼する。
ただし本体は紙製だが持っている包丁は本物なので、まともに受ければ危険極まりない。
上半身と下半身が両断されてもダメージはなく、上半身も宙に浮いた状態で襲い掛かる。

~夢魔の酒蒸し~


マ「一匹の犬が出てきて その子と宝物を探す冒険に出るの!」
ラ「楽しい夢見に貢献できたのならよかったよ」

《材料》
夢魔(シン)―――4匹
白ワイン―――――適量
調味料―――――適量
《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  2
タンパク質  4
脂質     0.5
炭水化物   0
カルシウム  4
ビタミン   15

精神的に弱っていたマルシルに悪夢を見せていた夢魔を使った料理。
この夢魔は貝状(別名シン)だったので、貝料理みたいになっている。
この料理の蒸気が夢魔の食べた夢の蜃気楼と化したため、他の者もマルシルの夢を見たが、
ライオスが夢に介入して救出したためか、ライオスの体験した夢とは別物の楽しい夢になっていた。

夢魔(ナイトメア)
人の枕元に潜み夢を見せ、その夢によって引き起こされた感情(精神エネルギー)を糧とするモンスター。
ハマグリのような貝そっくりだがライオス曰く竜の一種で、成長するほど悪夢が過激になり恐怖のまま永遠の眠りに至らしめる。
悪夢を見せる理由は、実地調査を行った者から「幸福感は飽きるが、悲劇は底がない、人の心が刺激を求め悪夢を呼ぶ」と見解を示している。
ちなみに現実の伝承では、蜃気楼は「シン」という生き物が吐いた気が見せると言われているが、その「シン」は竜の一種という説と巨大なハマグリという説がある。
見た目が貝その物なのに竜の一種という設定はここから。


▼7巻のメニュー

7巻から栄養評価表が変わり、3段階の指針と新たに「鉄分」が加わり、「ビタミン」が「ビタミンA」「ビタミンB2」「ビタミンC」に細分化された。


~アイスゴーレム茶碗蒸しとアイスゴーレムに入ってた魚に熱を通したやつ~


マ「プリンだー」ラ(目隠しされたまま探す)
(ぴと・・・)
ラ「あ!ごめんマルシル!」
セ「・・・・・」

マ「おいしー」

1-アイスゴーレム茶碗蒸し
《材料》
アイスゴーレムの欠片――――適量
ハーピーの卵――――――――1個
だし汁―――――――――――450ミリリットル
醤油――――――――――――大さじ1
塩―――――――――――――少々
夢魔――――――――――――2個
マンドレイクの葉――――――1束
茸(未鑑定)――――――――1個
シェイプシフターの肉――――50グラム

2-アイスゴーレムに入ってた魚に熱を通したやつ
《材料》
アイスゴーレムの欠片――――適量
魚(未鑑定)――――――――1匹
バター―――――――――――大さじ2分の1
塩・胡椒――――――――――少々

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7.5
炭水化物   0
タンパク質  18
脂質     14
鉄分     15
カルシウム  18
ビタミンA   6
ビタミンB2  20
ビタミンC   1

アイスゴーレムとその中にいた魚を使った料理。
このアイスゴーレムは、センシが第3階層で畑に使っていたものが下水に落ちて流れ着きできたものだった。

◇アイスゴーレム
氷でできた魔法生物。「ゴーレムの核」が流れ落ちた先の池が凍っていた為に偶発的にできたモンスター。
土のゴーレムに比べ非常に硬く、チルチャックの矢では傷をつけるので精一杯だった。
ただし土のゴーレムと違い透明なため、弱点の「核」の部分が遠目からでも見えてしまっている。
もっとも水中にある不純物(魚とかゴミとか)も混在しているので、動く個体から見つけるのは意外と困難。

ちなみにこういった亜種ゴーレムについて、古代ゴーレム技術者の皆さんは
「推奨外の状況で動かすのやめて!」と涙ながらに訴えている。


~マンドレイクを甘辛く煮たもの~


ラ「なぜ?とてもおいしいよ」 あーん
イ「いらねっつってんだろ!」

《材料》
マンドレイク――――――小1本
調味料(砂糖と醤油?)―?

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  ?
タンパク質  ?
脂質     ?
炭水化物   ?
カルシウム  ?
ビタミン   ?

センシが寒い吹雪の中を進む皆の為に作った、道中の携帯食。串に刺したマンドレイクの姿煮。
イヅツミに食べさせようとしたライオスは顔を引っ掻かれて血を見た。栄養や材料の詳細は不明。
ここにきて改めて「魔物を食べる」という事が動物を食べるなどとどう違うのかの一般的な認識が語られている。
ちなみにマルシルは出された直後こそちょっと嫌そうな顔をしていたが、
魔物食が忌避される理由を語ったそばから口にして「これ、おいしいね」などと顔を綻ばせチルチャックをあきれさせた。
マンドレイクを丸ごと使っているので、地味に魔力回復量はかなり高いと思われる。


~バロメッツのバロット(あるいはバロメッツチョップ)~


ラ「マルシル、バロメッツは本物の羊じゃない。見た目は羊そのものだが……味はカニに似てる」

マ(それがなんだ)

《材料》
バロメッツの実(未成熟)―1個
バロメッツの若芽―――――適量
塩・胡椒―――――――――適量
ニンニク―――――――――2片
ワイン――――――――――大さじ2

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  13
脂質     30
炭水化物   7.5
カルシウム  10
鉄分     13
ビタミンA   8.5
ビタミンB2  10
ビタミンC   7.5

バロメッツの未成熟の実の中の胎児状の羊肉に実の皮部分を炒めて作ったソースをかけて、若芽を添えた料理。
イヅツミは最初肉以外食べたくなかったが、意を決して食べたところ「こんなうまい食べ物が存在するなんて」とむしゃぶりついた。
ライオス曰くカニに近い味がするらしいので相当美味いのだろう。
また、これもマンドレイク同様に魔法植物なので魔力の回復量は多いと思われる。

バロットとは中国から東南アジアにかけての広い地域で食べられる、 孵化直前の有精卵。
「孵化直前」から分かるように中身はかなりヒヨコに近い。主にゆで卵にして食べるが物によっては中身を串に刺したり鉄板で焼くらしい。
人によっては大変ショッキングに感じる見た目なので検索時は要注意。

◇バロメッツ
ヒツジと植物が合体したような姿をしている魔法植物。
見た目は実物大の羊が果実のように生えた不気味な植物だが、魔力を養分とするだけで害はない。
ただしバロメッツ目当てに肉食の獣や魔物が集まる為、迂闊に近づくと危ない。
「魔物を食べても魔物にならない」「羊が草を食べても植物にならないのと同じ」とイヅツミを説得しているところに現れた為、事態をややこしくした。
成羊は狼に持ち去られた為、残った未成熟の実を食べる事にしたが、中身は羊の胎児が入っておりマルシルは「あっ無理!今までとは違う方向で倫理的に無理!」と目を覆った。
9巻の巻末マンガでは作中でも菜食主義者は食べず、肉食主義者も食べない、魔物か動物か植物かも不明という扱いだという。
尚、中世ヨーロッパでは実在が信じられていた伝説の植物。木綿を知らなかった当時のヨーロッパ人は「綿の採れる木」を誤解してこう想像したらしい。

◇ダイアウルフ
実際にアメリカ大陸にかつて生息していたイヌ科の動物。
劇中では大型の狼の魔物として登場し、黄金郷では犬の代わりに家畜化されている。


~魂のエッグベネディクト~


ラ「当然のようにうまい」
チ「魂の喩えは味由来じゃないのか?」

《材料》
パン―――――――――1斤
ハーピーの卵―――――1個
バロメッツ――――――120グラム
卵黄(コカトリス)――1個
バター――――――――50グラム
調味料――――――――適量
レモン汁(あれば)

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  9
脂質     14
炭水化物   2
カルシウム  14
鉄分     10
ビタミンA   13
ビタミンB2  13
ビタミンC   10

パンにハーピーの卵をポーチドエッグにして乗せた料理。
フォークとナイフを使って、パンで黄身とソースをすくいながら食べる。
センシが以前マルシルが魂を卵に例えて説明した事を思い出しながら調理した。


~黄金郷の食事~


マ「あの、この肉は…………」
女「はい!皆様たってのご希望ということで、ミノタウロスの肉を!」
マ「…………」
チ「…………」
ラ「…~♪」

1-牛のリブステーキ
2-芋と兎のスープ
3-刃魚のローフ
4-野菜のスライム寄せ

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10   
タンパク質  18
脂質     14
炭水化物   1
カルシウム  3.5
鉄分     20
ビタミンA   12
ビタミンB2  12.5
ビタミンC   10

一見するとただの豪華なもてなし料理…だがライオスが「皆のたっての希望」と称してミノタウロスの肉で作らせた。
当然だがマルシルとチルチャックは半ギレ、当のライオスは口笛を吹くような素知らぬ顔をしていた。
栄養面はともかく、塩気がないのか味はほとんどしないという。

ミノタウロス
牛の頭を持つ巨人。牛頭人身の亜人型魔物の一種。
村ではオスメス両方のミノタウロスが飼育されているようだ。
メスは乳牛として利用されているが、ライオスたちに振る舞われたのはオスだった事から見るに、
そっちは種牛にでもなれなければ肉牛としてしか使われないのかもしれない。

◇ユニコーン
立派な1本角を持つ処女厨の白馬の魔物。
黄金郷では角の先端を削った姿で家畜化され、馬車を牽いていた。
大抵の作品では角は額から生えてる事が多いが、本作では鼻先から角が生えているというかなり珍しい造形。
「馬は牛などの偶蹄類(指の数が偶数)でなくサイなどの奇蹄類(指の数が奇数)だから、
ユニコーンの角も牛よりサイに近い生え方なんじゃないか」と読者からは考察されている。
またユニコーンの角はどんな水も浄化する力があるが、
ダンジョン内の至る所にある水場にはユニコーンの角を使った細工が施され、冒険者の喉を潤している。


~センシの作った朝食~



セ「味覚とは筋肉のようなものだ 磨いてやらねば衰えてしまう」


《内容》

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7.5
タンパク質  8
脂質     18
炭水化物   10
カルシウム  10
鉄分     10
ビタミンA   10
ビタミンB2  20
ビタミンC   6

ライオス一行がこの旅で初めてとったであろうまともな料理。(材料の詳細は不明だが)
スフレ状の分厚いパンケーキは見たまま普通に美味しそうである。


~スカイフィッシュアンドチップス~



ダンッ!!
ラ「これすごいな、野菜が内臓みたいに詰まってる」
マ「わーーーーっっっ!!」
ラ「えっ、まだ必要だった?」
マ「そうじゃないけど!!」(涙)

《材料》
バジリスクの卵―――1個
小麦粉・水―――――適量
スカイフィッシュ――1匹
塩・胡椒――――――少々
ビネガー・タルタルソース等(あれば)

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7
タンパク質  7.5
脂質     23
炭水化物   1
カルシウム  5
鉄分     8
ビタミンA   10
ビタミンB2  4
ビタミンC   14

センシを助け出す為だけに作り出された召喚獣、スカイフィッシュを使った料理。
スカイフィッシュは一週間分の食料で出来ており*16、肉と野菜が文字通り渾然一体となって美味いらしい。
尚、羽の部分は主に召喚術の際に使用したマルシルの髪の毛でできていたため、羽ばかり食べていたイヅツミは毛玉を吐いた。

◇使い魔
カナリア隊の連絡や探索用途でも運用されている魔法生物の一種。
術者が魔力を込める事で感覚を共有、意のままに操ったりより強化されるが、ダメージも本人へフィードバックされる。
下記のマルシルの召喚獣は粘土のように形を変えられ、ダメージもフィードバックする直前でリンクが途切れる。

◇スカイフィッシュ
ライオスが作ろうとした「ギガダブルヘッドフレイムアイスドラゴン」を握り潰して作られた魔法生物。
センシを救うだけの為に覚悟とエゴを持って生き物を産み出すという、マルシルのひたむきな思いと祈りが奇跡的に形になって到達したもの。
マルシル曰く天駆(あまか)ける白銀の翼…電光石火で飛翔し、グリフィンの羽根を一撃で貫いた。
だがその一撃で精魂尽き果て死んでしまった。そしてサイコパスの手で即効食材にされる
元ネタは長い棒状の身体を持ち、空中を高速(280km/h以上)で移動するとされている未確認生物(UMA)
ただし現在では、カメラの前を横切ったハエなどの二枚翅の虫が残像ごと写った事で多翼の細長い生物に見えてしまったのだと解明されている。

尚、召喚獣の作成など人を殺傷し得る魔術を学ぶためには危険術取り扱い資格が必要との事。
そうでもしないと魔術を悪用する冒険者やライオスみたいな余計なことをしでかしそうな輩が出てくるだろうから道理ではある*17

~グリフィンのスープ~



チ「もういい 終わりだ。こんなことやったってセンシは…」
セ「いや……ここまできたら食わせてくれ。どんな結果でも受け止めるつもりだ。」

1-グリフィンのスープ(上半身)
《材料》
グリフィンの肩ロース肉―ひと塊
水―――――――――――適量
塩―――――――――――適量

2-グリフィンのスープ(下半身)
《材料》
グリフィンのもも肉―――ひと塊
水―――――――――――適量
塩―――――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  2
タンパク質  4
脂質     8
炭水化物   0
カルシウム  0.5
鉄分     3
ビタミンA   3
ビタミンB2  3
ビタミンC   0.5

センシを攫ったグリフィンを使って、過去にセンシが食べたスープの味を再現した料理。
かつて餓死寸前だったセンシに最後にギリンが振る舞った食事であり、塩だけの質素なスープ。
しかし現代で再現したスープを食べたセンシは、匂いも味も食感も全く別物だった事にショックを受けた。
このエピソードの下敷きとなったのは『ウミガメのスープ』。元ネタを知っている人ほど、味の違いが意味するものに不安になったかもしれない。

◇グリフィン
上半身は鷲、下半身が獅子になっている大型の魔物。馬肉が好物で古来から人里近くで騒ぎを起こす。
辛抱強い性格だが、縄張りから遠く離れてまで狩りをする習性はない。
この迷宮では出ないという報告があったはずなのだが…?
ちなみに肉は臭くて固くてあまり美味しくない。現実でも獅子の肉はアンモニア臭がすごいから?


~ヒポグリフのスープ~



セ「ずっと……ずっとこのスープをもう一度飲みたかった。ありがとう、みんな……ありがとう」

《材料》
ヒポグリフのもも肉―――ひと塊
水―――――――――――適量
塩―――――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  0.5
タンパク質  5
脂質     0.5
炭水化物   0
カルシウム  0.8
鉄分     18
ビタミンA   1
ビタミンB2  3
ビタミンC   0.5

チェンジリングが犯人であると見定め、ライオスがグリフィンをヒポグリフに変化させて作った料理。
センシがあの時食べた味そのものであり、ドワーフ仲間達とライオス達に涙ながらに感謝した。

◇ヒポグリフ
上半身は鷲、下半身が馬になっている大型の魔物。グリフィンの近縁種だったが発見されたのは最近らしい。
グリフィンと違い植物も消化できるので狩りには積極的ではなく、甘い木の実などを好む。
肉もサシが入って旨そう。ヒポグリフは馬肉で草食性が強いからだろう。馬肉は生でもいけるぐらい癖がなく美味い。
…しかしスープにしたら胞子が剥がれて元に戻ってしまうのでは…スープ自体が胞子まみれだからそのままなのだろうか?

+ 余談
上述した『ウミガメのスープ』だが、それとグリフィンというキーワードから、
実は更に一歩踏み込んで「不思議の国のアリス」を連想したという読者・視聴者もいる。
というのもこの作品には グリフォン が登場し、尚且つ彼に連れられてアリスが話を聞きに行くのが、
代用ウミガメ (訳者によって偽ウミガメやウミガメモドキなど他の呼び方もある)』というキャラクターだからだ。
コイツが何なのかと言うと、まずイギリスにはウミガメの代わりに仔牛の頭肉を使った『代用ウミガメのスープ(「ウミガメのスープ」の偽物)』という料理があるのだが、
「アリス」作者のルイス・キャロルは発想を逆転させて、作中にそのスープの材料となる生物『代用ウミガメ』を登場させたのだ。*18
つまりは『代用ウミガメ(ウミガメの偽物)のスープ』という事である。*19
本作に当てはめるなら、仲間たちが『グリフィンのスープの偽物(=同族の肉)』の可能性に至って考えを止めてしまっていた中で、
ライオスは更に一歩踏み込んで『代用グリフィン(=ヒポグリフ)のスープ』の可能性を考えていた訳である。

面白いのが、メタ視点で元ネタを考察しようとしても直接は『代用ウミガメ』の発想には辿り着けず、
『ウミガメのスープ』の発想を一度は経由しないとならない事だろう。
本作には「ウミガメ」のキーワードは出てこないし、「アリス」でもグリフォンが食べられる事はない。
「アリス」作中には「ウミガメスープ」という歌こそあるが、それも何の肉か思い悩むような内容の歌詞ではない。
そのため本作と「アリス」だけを並べても、センシの抱える苦悩と『代用ウミガメ』との繋がりが見えてこないのだ。
そういう意味では、アリスを代用ウミガメの所へ連れて行ったのがグリフォンであるように、
読者を一度『ウミガメのスープ』の発想に至らせてから『代用ウミガメ』の発想へと連れて行く役目を担うのは、
「バジリスクとコカトリス」などのような他の近縁種同士ではなく、「グリフィンとその近縁種であるヒポグリフ」でなければならなかっただろう。



▼8巻のメニュー

この巻ではダンジョン内のライオス側と、地上付近のカブルー側の物語が描かれている。
もちろんカブルー側では魔物食は出ないので、必然的に料理は少なめ。


~ヒポグリフの水餃子~


イ「見覚えのある形なのに匂いが全然違うの変な感じだ」
ラ「芋とかチーズは入れないんだな」
チ「俺の地元じゃ揚げたりするけど」

《材料》
〈皮〉
小麦粉―――――――――――500グラム
水―――――――――――――1カップ
コカトリスの卵―――――――1個
塩―――――――――――――少々
〈具材〉
ヒポグリフの肉―――――――300グラム
タマネギ――――――――――2個
にんじん――――――――――1本
塩・胡椒――――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7
タンパク質  10
脂質     7
炭水化物   6
カルシウム  1
鉄分     23
ビタミンA   0
ビタミンB2  5.5
ビタミンC   0

チェンジリングを踏んでしまった事で全員が別種族になってしまった一行が作った料理。ライオス達は「ダンプリング」と呼んでいる。*20
扉を開く事に成功するも元に戻れぬままガーゴイルに追い立てられ、扉の奥のドワーフの遺物の部屋に逃げ込んだ。
ちなみに変化した種族はライオス→ドワーフ、チルチャック→トールマン、マルシル→ハーフフット、センシ→エルフ、イヅツミ→コボルト。

◇チェンジリング
見た目は紫色の笠の普通の茸だが、円を描くように生えているのが特徴。その円の中に入ると、入ったものを近しい何かに変化させてしまう。
人間が入れば別種族や亜人になり、魔物が入ればよく似た近縁種になる。動く鎧は見た目が変わり、ガーゴイルなら動けない彫像になる。
死骸や料理は変化するが、純粋な衣服や物などはこの影響を受けない。また、何に変化するかは常にランダムであり分からない。
これは胞子による現象であり、チェンジリングで変化した者もまた胞子まみれである為、円を描く事で同様の現象を起こす事ができる。
ちなみに歩く茸版のチェンジリングもいるらしい。尚、ガーゴイルは瞬時に変化したが、生き物は瞬時には変化せずやや時間が掛かる。
元の姿に戻るには、全身に付いた胞子を洗い流せばいい。戻る場合も生き物はある程度時間が掛かる。
劇中では影響が出る前だったようだが、9巻にて茸が成長すると体中から茸が生えて自我を失う事が判明。
長命種になれたり身元隠しに便利そうなのに使われない理由はここからか……え、ってことは「マタンゴ」ってまさか……?


~ダンプリングをフェアリーリングでチェンジリング~


イ「バロメッツの肉が入ってる」
セ「ほう、羊肉か。具材も変わるとは」
マ「わっ!チーズ入りだ!」
ラ「甘いやつだ」
チ「何の肉だこれは…」

《材料》
ドワーフ風ダンプリング―――好きなだけ
チェンジリングの胞子――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  15
脂質     17
炭水化物   6
カルシウム  14
鉄分     21
ビタミンA   12
ビタミンB2  7.5
ビタミンC   1

ガーゴイルを辛くも撃破し、チェンジリングの謎と元に戻る方法も見つけたが、イヅツミに「ダンプリングは食い飽きた」と言われてショックを受けたセンシが編み出した料理。
なんとガーゴイルを変化させた『真実の口』風の石像の口にダンプリングを入れる事で、ダンプリングを別の種類のダンプリングに変えるという類を見ない調理法(?)
見た目はもちろん具材も変わる。ライオスが食べたのはあんまんか?
イヅツミは食べる前に「そんなもん食って腹に茸が生えるんじゃないか?」と危惧していたが、センシはヒポグリフを食べて大丈夫だった事から問題ないと見た。

◇ガーゴイル
悪魔を模った動く石像。ゴーレムの一種?羽が生えており、空を飛んで冒険者に襲い掛かる。
主に防犯装置のような役目があるらしく、封印された扉が開かれると動き出す。発見されたばかりの迷宮にはよくいるらしい。
石像の癖にかなり素早く空を飛ぶが、チルチャックの反応を見るに平常時のライオス一行なら苦戦しない相手と思われる。
流石に可食部はないのか、ライオスも食おうとはしなかった。


~ハンバーグのチェンジリングソースがけ~


マ「ちょっと!私が作った薬を材料に使ったの!?」
セ「だって…だって…あんな飲み薬ではイヅツミがきっと口にしないから…」
マ「私が作ったのは軟膏なんですけど!?」


1-ハンバーグ
《材料》
合い挽き肉―――――――――750グラム
卵―――――――――――――1個
タマネギ――――――――――1個
パン粉・調味料―――――――適量

2-茸ソース
《材料》
チェンジリング―――――――500グラム
大ガエルの皮――――――――少量
マンドレイクの根――――――少量
バター・調味料―――――――少々

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  16
脂質     14
炭水化物   0.5
カルシウム  0.5
鉄分     18
ビタミンA   2
ビタミンB2  21
ビタミンC   0.9

今度はハーフフットにチェンジしてしまった幼児センシが作った料理。
マルシルが作っていた薬を勝手にパクってソースにしてしまった。
怒り狂うオーガマルシルはまさに鬼神のそれである。
軟膏用だったせいか食った場合は一部分づつ時間差で治るらしい。

◇チェンジリングの大歩き茸
そのまんまデカい歩き茸のチェンジリングバージョン。見た目は大木のようなエリンギ。
今度はライオスがノーム、センシがハーフフット、チルチャックがドワーフ、マルシルがオーガ、イヅツミがオークに変化した。
チルチャックは無残にも服が完全に千切れ飛び、乳首まで晒している……なのにマルシルは三倍ぐらいに巨大化しているのに服が破れないだと!?なぜだ!?
尚、歩き茸は迷宮の大きさに比例して変化していき、巨大茸が出るようになると西のエルフが派遣される。
ちなみに巨大歩き茸は『歩き茸愛好家』にとって注目の的であり、見物客が押し寄せるらしい。


~カリカリ茸と卵のサンドイッチ~


セ「先ほど朝食をとったばかりなのに……」
ラ「“暴食”だからな!」

《材料》
パン――――――――――――1枚
チェンジリング―――――――100グラム
コカトリスの卵―――――――半個
マンドレイクの葉――――――好みで
バター・調味料―――――――適量
(イヅツミはキノコ抜き)

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  7.5
タンパク質  8
脂質     16
炭水化物   4
カルシウム  3.5
鉄分     13.5
ビタミンA   6
ビタミンB2  13
ビタミンC   1

「バイコーンを捕まえる為に堕落しよう」と提案したライオスによりがっついた料理。
カリカリに焼いた茸がベーコンみたいで美味しいらしい。少しだけシロップを挟んでもうまい
しかし食事に甘味を持ち込むのを嫌うチルチャックには不評だったが、食わず嫌いだった。

◇バイコーン
大山羊のような双角を持った黒い馬の魔物。時に人間を襲って食うこともある。
ユニコーンと違い角は額から生えているが、ヤギは牛と同じ偶蹄類(それもウシ科のヤギ属)に分類されるためと思われる。
つまりバイコーンは見た目こそ馬っぽいが分類上はヤギなのだろう。
一説にはバイコーンが食うのは善良な夫だけで、他にも堕落した人間に興味を示すらしい。
ユニコーンの角はどんな水も清める力があるが、バイコーンの角には逆にその効果を中和する作用がある。
そのため一度ユニコーンの角で綺麗にした水にバイコーンの角を漬けると元の汚い水に戻ってしまう。
(元から綺麗な水を汚くする効果まであるかは不明)



▼9巻のメニュー

この巻では回想、翼獅子とカナリア隊の秘密、ミスルンの過去など物語の核心に迫る話が主であり、ほとんど食事らしい食事がとれていない。


~サキュバスホットミルク~


イ「沸かしたら量が減ってしまった…カロリーが必要とかなんとか言ってたな。砂糖でも足せばいいのか?」

《材料》
サキュバスミルク――――――3リットル
白い粉(未鑑定)――――――いっぱい

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  10
脂質     17
炭水化物   6
カルシウム  25
鉄分     18
ビタミンA   20
ビタミンB2  30
ビタミンC   9

今まで料理などした事がなかったイヅツミが初めて1人で作った料理。
吸われた精気を元に戻せば治るんじゃないか?という単純すぎる理由で作ったもの。
マルシルから「少しづつ栄養を与えながら回復させなければいけない」と聞いていたので、砂糖(らしきもの)を大量にぶちこんだ。

サキュバス
エロゲやファンタジー作品でお馴染み、獲物が持つ「理想の姿」に擬態し、精気を吸う魔物。
本作にも神話などに登場する悪魔のサキュバスはいるらしいのだが、作中で対峙するサキュバスの正式名称は 「サキュバス・モスキート」。
要するにである。 口から吸血針を出してくるほか、擬態状態を維持したまま羽根を生やしての飛行も可能。
擬態する姿は対象に応じ主に3パターンに分けられる。
  1. 特定の人物を模した姿…センシ、扉絵におけるシュロー
  2. 特定の要素(有体に言うと性癖)を持つ姿…チルチャック、マルシル
  3. 両者の複合…イヅツミ、ライオス
また「理想の姿」というのは必ずしも恋愛・性的嗜好を読み取った姿とは限らない。
イヅツミの前には彼女の記憶にすら残ってなかったはずの母親の姿を取って出てきた。
惑わす為に人語も話せるが、恐らく獲物の理想を読み取って発声しているだけと思われる。
ちなみに人間のみが対象ではないらしく、魔物が対象の場合はその魔物次第の姿に擬態する。

母乳で子育てする珍しい虫で、普通の蚊同様、幼体は 水中に棲む巨大ボウフラ。
成体は生物から吸い取った血液を母乳のような成分に変えて与える。ただし母乳は尻から出る。
虫だがある程度知性があり、捕食対象を追い詰めた状況でも幼体の保護を優先したり、幼体を危機に晒した相手に憎悪の顔を向ける。
吸血の際に血が固まったり獲物に抵抗されないように麻酔効果のある唾液を注入するが、効果が消えるとめちゃくちゃ痒くなる。
またこの液は強烈な快楽も与える云わば 麻薬 であり、高値で取り引きされるため、これを狙った人間によく乱獲される。
ちなみに吸血されただけでは死には至らないが、身も心も再起不能となるのでそのままだと実質衰弱死に至る。

個体自体は非常に弱く、特に耐久性は紙同然で、さほど腕力のないイヅツミの貫き手一発で胸や顔を貫通できる。
それどころか素手で引き千切れるほど脆く、小さな爆発魔法であっても即死させられるほど生命力も低い。
擬態の為に白馬が付属したり大型の魔物に変身する事も可能だが、質量が変わるわけではないからか戦闘力は変わらない*21
ただし魅了されると身動きすら取れなくなる為、一対一ではまず勝てないという厄介な魔物。
それゆえ戦闘では孤立せずに2人以上で挑むことが鉄則。劇中では視認する事で魅了されているので視覚を塞ぐのも有効か。
自分を狙う奴の相手は出来ないのでそれは素直に仲間に任せて、逆に仲間を狙う奴の相手を代わりに処理していけば良い。
ただ勝った所で死骸がその場に残るため、自分の性的嗜好が仲間にバレかねないという最後っ屁が待ち受けている。シェイプシフターと同様、できれば犯人探しはやめておこう。

なお精気を吸い取った後はむっちむちにでっぷりと太るためただの肥満にしか見えない。この状態の体を突くと、傷口からサキュバスミルクが溢れ出る。
また、基本的に獲物の理想に擬態した姿で現れる為、素の状態のサキュバスは今のところ確認されていない。(死後も擬態状態のまま)
後に行われた作者の公開質問会によれば、欲望を食われたミスルン相手であれば擬態しないサキュバスが出るらしい。


~サキュバスとバイコーンの脳ドリア~


ラ「マルシルもチルチャックも、これ食べておかないと身体がもたないぞ」
チ「いや これは さすがに……」
マ・チ(……うまいな……)

《材料》
サキュバス(ボウフラ)―――5匹
サキュバスミルク――――――1リットル
たまねぎ――――――――――1個
にんじん――――――――――1本
歩き茸―――――――――――1体
ご飯――――――――――――大鍋1杯分
調味料―――――――――――適量
バイコーンの脳―――――――1個
小麦粉・チーズ―――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  12
タンパク質  15
脂質     11
炭水化物   11
カルシウム  25
鉄分     25
ビタミンA   25
ビタミンB2  26
ビタミンC   7

襲ってきたデュラハンと取引する為にバイコーンの首から下をあげてしまった為、残った頭とサキュバスの幼体(巨大ボウフラ)で作った料理。
素材があまりにもひどいが、これでも9巻では唯一のまとも(?)な料理である。
「脳みそ」と「ボウフラ」という単語から、マルシルもチルチャックもリアルな悪夢を見せられたような顔になった。
見た目は大きめのエビがのったチーズドリア。弾力があってミルクみたいな風味がするらしく、美味い。
「白子だと思えば違和感ない」というマルシルに対し、ライオスは「ボウフラや脳は抵抗あるのに精巣は平気なのか…オレはそっちの方がいやだな」と内心思った。
お前にそんな顔をされる謂れはないぞサイコパス

◇ギガへプタヘッドマルシル
実はその正体が魔物だったというマルシルの真の姿。
犬耳と毛皮に覆われた上半身、腰から下はスキュラのように6頭の犬が生えている。
噛んだ相手を魔物に変えることができる能力を持ち「どの口で?」、ずっと人でない者になりたかったライオスに、魔物になればファリンを傷つけずに済むと提案した。
(顔を赤らめつつも)でも仲間たちがいるしと躊躇する彼に、すでに仲間は全員噛んで魔物にしたから大丈夫と宣言。
「ギガダブルヘッドフレイムアイスセンシ」(頭が縦に2つ、4本の腕を持つ)
「ギガダブルヘッドフレイムアイスチルチャック」(顔が左右に2つ、炎と吹雪を吐く)
「イヅツミ」 イヅツミ
を披露し、安心したライオスの頬を舐めた。

翼獅子「お前はバカなのか?」

もちろんその正体はライオスを狙ったサキュバスである。
最初こそ通常状態のマルシルで姿を現したが、偽物とバレた上に完全には魅了できなかったようだ。(理由は不明)
一方でライオスも状況に頭が追い付いてなかったのか、 何故 マルシルの姿で?」「こんなの見られたら 誤解される 」「 隠蔽しなければ などと躊躇なく剣を抜いていた……。
ライオス、お前そういうとこだぞ。

デュラハン
9巻最初に出てきた魔物。死をもたらす首のない騎士の幽霊。霊なので普通に攻撃しても効かない。
ただし純粋な悪霊類と違って物理干渉は受けるらしく、浮遊することもできずドアなども通り抜けられない。
本来は馬に乗っており、伝承によっては片手に自分の首を抱えている場合も多い。腰に乗馬用の鞭を装着している。
首がない状態ですら、ライオスが見上げる程に身長がでかい。
攻撃は波刃剣(フランベルジュ)に似た剣によるもので、鎧を身に着けていても無視して人体だけを切り裂くことができる。
ちなみになぜ徒歩だったかというと、ライオスが出会う前にミスルンと遭遇し、転移魔法で崖に転移され転落。その際に馬が地面にめり込み失った。
必死で崖をよじ登ってきた時にはすでにミスルン達はおらず、入れ替わりにそこにいたライオスに八つ当たり的に襲い掛かった。
戸口をいきなり開けずノックして入ったり、別に殺して奪ってもいい状況でライオスの取り引きに応じるなど、意外と理性的で話が分かる相手。
狭い部屋で馬に乗って天井にぶつかったり、入り口の高低差にぶつかったりと結構ドジっ子である。


~焼き歩き茸~


カブルー(味はないが……樹皮みたいに固いのに変な弾力があってヌメヌメして……
噛み締めるたび出てくる水分が最悪だ)

《材料》
歩き茸―――――――――――1体

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  0
タンパク質  10
脂質     0.3
炭水化物   0.5
カルシウム  0.2
鉄分     0.9
ビタミンA   0.1
ビタミンB2  5
ビタミンC   0.2

料理なんてしたことがないカブルーが、よりにもよって食糧難から魔物食を作るざるを得なかった為に、嫌々作った料理(?)
転移魔法で足にはまっていた歩き茸を棒で串刺しにして焼いただけのもの。味も見た目も最悪で栄養価もひどい。ほぼゴム。
センシの1pointアドバイスでは歩き茸の有毒の判別は難しいらしく、初心者は絶対に避けるべきとのこと。
カブルーはミスルンに解毒術や蘇生術が使える事を確認してから、色々な葛藤を経て毒見に食らいついた。



~バロメッツのスープ~


ミスルン「カニ味だな」
カブルー「カニ味ですね?」

《材料》
バロメッツ―――――――――1個

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  0.9
タンパク質  10
脂質     0.5
炭水化物   3.5
カルシウム  2
鉄分     0.5
ビタミンA   0.1
ビタミンB2  0.9
ビタミンC   7.5

「魔物ではないのなら」とカブルーが採取したバロメッツを使ったスープ(シチュー?)。
子供の頃の記憶を頼りに羊の解体をしたらしいが、微妙に本物の羊とは違っていて要不要の判断が難しかったらしい。
ちなみに材料は全然足りていないが、母親がよく作ってくれていたという。
まあ、マンドレイク同様魔法植物だし、マンドレイクは一般的に魔術師が摂取しているものだから、割りと無難な食材だろう。
それに魔力切れで倒れたミスルンにとっては丁度いい食材と言える。


▼10巻のメニュー


~フェニックスのコンフィ~


マ「なんかおかしくない!?一緒の椅子に座る必要ある!?」
ラ「この人達がそばにいないとフェニックスが蘇生してしまうだろう?胃の中で燃えられちゃ大惨事だ」

《材料》
フェニックス―――――1羽
油――――――――――鍋いっぱい
調味料――――――――適量
《つけあわせ》
にんじん―――――――3本
たまねぎ―――――――3個
じゃがいも――――――5個
歩き茸――――――――2本

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  8
タンパク質  7
脂質     14
炭水化物   1
カルシウム  0
鉄分     10
ビタミンA   9
ビタミンB2  9
ビタミンC   3

不死鳥であるフェニックスで作ったコンフィ。フェニックスは殺しても燃え上がってすぐ復活してしまう。
ただし「黄金郷の住民を傷つけてはいけない」という命令が出されている為、住民に引火しそうな場合は死に続ける。
住民と距離を取るとすぐ燃え始めるので、それを利用して火加減を操作するという前代未聞の調理法で作った。
ちなみにコンフィとは70~90℃の低温の油で肉類などをじっくり煮た料理のこと。

フェニックス
ファンタジー界隈でもっとも有名な不死鳥。
劇中ではシスルの家の屋根の上で番犬ならぬ番鳥をしていたが、チルチャックに一撃で射殺された。
簡単に殺せるが簡単に復活する為、下手にケンカを売れば最後にはジリ貧で焼き殺されるだろう。
ちなみにセンシに調理される時にむしられた羽根からははたきが作られたが、どうやら羽根から復活するという事は不可能らしい。

~カナリア隊の携帯食~

《材料》
不明
《栄養価(10段階評価)》
不明

カナリア隊がダンジョンに潜る際に持ち込むらしい携帯糧食。見た感じはカ○リーメイト。
乾パンらしいがかじると「ポクッ」とした軽い歯ごたえ、ただし口の中がパサパサになるらしい。

ちなみに『指輪物語』には「レンバス(lembas)」と呼ばれるエルフのビスケットやウェハースに似た携帯食(ただしクッソ貴重品)が出てくる。
とても美味しいうえに、一つ食べるだけで丸一日は活動出来るほどの活力が得られるというもの。
これが元ネタとは思われるが、カナリア隊の様子を見るに美味しいわけではないっぽい。
味混みだと中つ国の人間達が作った「クラム(cram、和名:「たらふく」)」というものの方が近い感じで、
こちらもやはり乾パン系保存食だが栄養・日持ち・入手難易度は及第点だが全く美味でないという代物。


~首狩りうさぎカレー~



ラ(オークたち…シュロー…ナマリ…カブ……カプルー(カブルーです☆)
…黄金郷のみんな…ヤアド…シスル(# ゚Д゚)…みんな…みんなありがとう…)

ラ「みんなの力でファリンを迎え撃つ!!さあ!!今こそ飯の力を見せる時だ!!」

《材料》
迷宮の兎―――――――――――約20羽分
玉ネギ・にんじん・じゃがいも―それぞれ20個ぐらい
ニンニク―――――――――――5個
きのこ(未鑑定)――――――――25本
調味料――――――――――――適量
油・バター――――――――――適量
チェンジリング――――――――6本(白米作りに使用)
ご飯―――――――――――――4000グラム

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  9
タンパク質  12
脂質     8
炭水化物   9
カルシウム  6
鉄分     13
ビタミンA   6
ビタミンB2  7
ビタミンC   4

ファリンを迎え撃つ為に用意した超巨大なジャンボカレー。
今まで出会った者達から頂いた香辛料・調味料をふんだんに使って作られた。あとシスルの家から勝手にパクったのもある。
ファリンキメラの身体の構造からいって、常に空腹状態のはずだとライオスが予想、これに飲み放題のビールを付けて設置した。
予見は的中、カレーの匂いに釣られてまんまとライオスの罠にかかったファリンは、カレーを心底美味しそうに平らげ、夢見心地で眠りについた。
ちなみに米は何かしらをチェンジリングで変化させて用意したらしい。

◇迷宮の兎
見た目は普通の野ウサギ。しかしその正体は熟練の冒険者でさえ瞬時に殺傷する恐ろしい魔物
侵入者に対しスタンピングで仲間達に連絡し、後ろ足の踵に隠した鋭い刃で敵の首を蹴りながら切り裂く。
しかも兎同様すばしっこく茂みに隠れ、その不意打ちは油断していたとはいえライオス・センシ・チルチャックを瞬殺している。
野生状態になったイヅツミは何とかしのぎ切ったが、それでも傷だらけになっていた。
殺傷能力と隠密性は脅威だが、それ以外は普通の兎なので、爆発魔法や閃光魔法で気絶させてしまえば操り人形にするのも簡単。
また、軽装であっても首だけを執拗に狙ってくる性質がある為、首回りだけ頑丈な防具で守れば接近しても割りと安全に倒せる。

~冒険者のドラゴンフルコース~


~センシの蒸し焼き~

センシ――――――――――――1人
大きい鍋―――――――――――ひとつ
グリーンドラゴンの炎ー――――適量

~チルチャックのルイベ~

チルチャック―――――――――1人
ホワイトドラゴンのブレスー――適量

~イヅツミの海水漬け~

イヅツミ―――――――――――1人
海水―――――――――――――たくさん

~マルシルの神経締め~

マルシル―――――――――――1人
ワームの分泌液――――――――適量

当たり前だが正確には料理ではなく、迷宮の主であるシスルが呼び出した竜達の軍勢によりやられたライオス一行の無残な姿。
ルイベとは北海道の郷土料理。魚を冷凍保存したもの、またそれを凍ったまま薄くした刺身のこと。
海水漬けとは海水ほどの濃度の塩水(約3%)で野菜を漬ける調理法。
神経締めとは魚の締め方の1種。
ワイヤー状の器具を使って(神経束)脊髄を破壊することで、旨味成分を減らさず鮮度を保つことができる。

◇グリーンドラゴン
竜の1種。緑竜。翼を持ち、レッドドラゴンと同様に炎のブレスを吐くことができる。
機敏な動きが特徴で、飛行も可能。銀や黄金を好む性質がある。
◇ホワイトドラゴン
竜の1種。氷竜。鳥のような翼を持ち、体毛で覆われている。
液体窒素のブレスを吐き、獲物を凍結させる。ちなみに凍死ではなく窒息死で死ぬ。
ふわふわの体毛は空気が多く含まれており、外気から身を守っている。
◇リヴァイアサン
竜の1種。大海原を支配する大海龍で、一面を水に沈めるほどの海水を呼びだすことができる。
見た目はヒレの多いクジラのような海生哺乳類の意匠を盛り込んだ造形となっている。
◇ワーム
竜の1種。神経毒を含むブレスを吐くことができ、吸わなくても皮膚から侵される。
暗い洞窟に生息するため目が退化しており、巨大な芋虫かオオサンショウウオのような姿をしている。
◇東洋龍
竜の1種。東洋に伝わる竜種で蛇のように細長い身体と髭が特徴。
翼がないのに空中を泳ぐように自在に舞い、天候さえも操る能力を持つ。また雷や嵐も召喚する。
◇ワイバーン
竜の1種。翼竜とも呼ばれ、他と比べると比較的小型で前脚が翼になっている。
「魔術師の目」はこれを模した魔法生物。空を飛び炎のブレスを吐く。
◇ヒュドラ
竜の1種。複数の頭部を持つ大蛇。狂乱の魔術師によって召喚された。


▼11巻のメニュー


~グリーンドラゴンのアクアパッツァ~


シスル「あんなに苦労して作ったのにまずいな」
ラ「そういう時もある」

《材料》
グリーンドラゴンの肉――200グラム
夢魔――――――――――7個
リヴァイアサンの海水――200ミリリットル

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  25
脂質     10
炭水化物   1
カルシウム  10
鉄分     25
ビタミンA   1
ビタミンB2  17
ビタミンC   3

ライオスがシスルと理解しあえるようにと作った料理。
材料や設備が不十分であり、肉の臭みも取れていない。
ワイバーンの炎が悪かったのか煙突の中のような味がして、お世辞にも美味しい料理ではなかった。


~黄金郷ドラゴン~


セ「この植物は?」
ラ「それは…できれば別の物を食べないか(うぷ…)」

《材料》
グリーンドラゴンの肉――1頭
迷宮の樹液―――――――たっぷり
迷宮の木の実――――――3個
小麦粉―――――――――600グラム
お湯――――――――――500ミリリットル
調味料―――――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  10
タンパク質  25
脂質     9
炭水化物   13
カルシウム  6
鉄分     19
ビタミンA   13
ビタミンB2  14
ビタミンC   4

小さくなったグリーンドラゴンとシスルが生み出した迷宮の植物を使って作った料理。
小麦粉をトルティーヤのように薄く焼いて、肉と具材を挟んで食べる。
ぱりぱりもちもちした食感がたまらず、酒がよく進んだ。

◇迷宮の植物
シスルが生み出した謎の植物。ライオスを捕らえて、果実のような部分から無理やり樹液を飲ませ続けた。
センシが料理に使おうとすると流石のライオスも嫌そうにした。


~ふしぎなババロア(未鑑定)と何かのお茶(未鑑定)~


カブルー(魔物で作った料理を出すなーーッ)

《材料》
大きな卵――――――1個
例の牛乳――――――300ミリリットル
植物の密――――――50ミリリットル
スライム――――――適量

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  5
タンパク質  6
脂質     6
炭水化物   5
カルシウム  8
鉄分     8
ビタミンA   8
ビタミンB2  10
ビタミンC   1

来訪したエルフの迷宮調査隊「カナリア」のために、センシが気を利かせて作った茶菓子。
カブルーは頭の中で世界の主要都市を羅列しながら無心で食べた。
緊張した空気を多少やわらげることは出来たが、材料を聞かされたカナリア隊はドン引きしていた。
見た目はプルプルして美味しそうだったが、カナリア隊が口にすることはなかった。
材料のスライムはダンジョン1階で獲って干していた物のようだ。
例の牛乳はサキュバスミルクか?卵は何の卵か不明。


▼12巻のメニュー


~マルシルの地元の郷土料理~


イ「絶対違うだろ!!」
チ「だからパスタ料理だろ?」
イ「なんで急に察しが悪くなるんだよ!!」

《材料》
麺――――――――――――400グラム
スープ――――――――――400ミリリットル
チャーシュー―――――――2切れ
キャベツ・もやし―――――お好みの量
にんにく・リーキ・煮卵――お好みで

《栄養価(10段階評価)》
エネルギー  17
タンパク質  17
脂質     30
炭水化物   13
カルシウム  10
鉄分     8
ビタミンA   5
ビタミンB2  10
ビタミンC   7

迷宮の主となったマルシルによって部屋に閉じ込められ、彼女の父を模したドッペルゲンガーに監視されるライオス達。
打開策としてマルシルを部屋に誘い出すために、彼女の地元の郷土料理を想像で作ることに。
野菜と鶏肉の出汁・鍋いっぱいのパスタ・豚のローストなどのキーワードから、センシが調理してくれた。

……しかし完成したのはどう見てもガッツリ系のラーメン。美味そう。
明らかに流れがおかしいのにライオスはおろかチルチャックすらもボケ側に回っており、珍しくイヅツミが一人でツッコミに回る羽目になった。
郷土料理としての再現性の程は不明だが、目的であったマルシルの誘い出しには成功。夢中になって完食してくれた。
結局、彼女がライオス達を解放することはなかったが、代わりに提供された料理をスープまで完飲して(ラ「塩分過多だ」)鏡のようになったどんぶりによって、ドッペルゲンガーを無力化させることに成功した。
ちなみにリーキとはポロネギ・西洋ネギのことである。

ドッペルゲンガー
他生物の姿を真似る魔物。オリジナルを殺して入れ替わろうとする習性が有名。
鏡を見せるとそこへ映った自身の姿を真似しようとして、元の姿に戻る。
その正体は陸上に生息するタコである。長い足や色の変わるからだを使って真似ているらしい。
元ネタは様々な生物に擬態できることで知られるミミックオクトパスと思われる。
マルシルを追うために放置されたので食べられることはなかった……。
巻末のおまけ漫画でたこ焼きにされていたけど

追記修正は狂人と間違われるのを覚悟してお願いします

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最終更新:2025年03月27日 01:10

*1 このシステムには先駆者も存在し、今はなきFTL社の名作ダンジョンRPG『ダンジョンマスター』が該当。一部のモンスターを倒すと「※※の肉」というそのモンスターの可食部の切り身みたいなアイテムがドロップし、食料として持ち運び、食べる事ができる(ダンマスは満腹度の概念があるゲーム)。ゲーム後半は普通の食料は枯渇し、モン肉を喰ってつないでいかざるを得ない。

*2 というより素早く移動するには落下ぐらいしかない?

*3 原作では巻末漫画での彼の自説とイメージ図のみだったが、アニメでは回想シーンで動く鎧に付近の朽ちた鎧を描写した事で実際にそういう生態である事が示唆されている。

*4 マルシルも反射的に閃光魔法で失神させた

*5 火、黄金の甲虫、酒、塩など

*6 幽霊は壁をすり抜けるから聖水をぶち撒くよりも瓶をすり抜けてもらった方が効率いいのではないかという発想。

*7 青い体色や頑丈そうなハサミからヤシガニの方を想像する人もいると思うが、ヤシガニも実はオカヤドカリ科でカニよりもヤドカリの仲間なので、その方向性の想像でもあながち間違ってない。

*8 ※レバーばっかり食わされてた

*9 人面果の器をすすりながら

*10 後に描かれる初対面の描写から「髭」「頼りなさそう」などの要素は読み取れるものの、公式ガイドブックによる答え合わせ以前は、下記のチルチャック製のヤベーライオスをマルシル製と考察する意見も多かった。(この項目でも初期の予想はそうだった)

*11 しかも「魔術書を見て判別しよう」と提案したのはこのマルシル。つまるところ自滅である。ちなみに落書きをよく見ると『時を遡る魔法』のフレーズが読み取れるため、ここからチルチャック製だと判断できる。

*12 ただしライオスもチルチャックもマルシルに指摘されるまで本物との違いに気づいていなかったが。

*13 実際、豆本にて「ファリンがライオスと瓜二つ」と思っていた事が判明している。

*14 チルチャックとセンシの根拠は前述。マルシルは『本物の方が』ウンディーネの件があったのにまたも不用心にお湯を捨てていたのでその迂闊さからかえって本物らしいと断定された。ちなみにマルシル本人は偽物の「魚人の卵も食べた」という発言を根拠と思っていたようだが、確かにマルシルは魚人の卵を食べた事を『知らないはず』なのでこれも根拠としておかしくなかったりする。

*15 ただし先に説明をすると、思考を読んだ本体によって偽物がより本物らしくアップデートされてしまうため、説明を後回しにしたのはそこまで悪手ではない。むしろ問題は説明を後回しにする理由を正直に言わずに、「なんとなく」という明らかに同意を得られなさそうなごまかし方をしてしまった事だろう。

*16 ちなみに正確には一週間分の食糧で3体の召喚獣を作ったので、この料理は二日と一食分程度と思われる。

*17 マルシルが「『正規の手順』で資格を取れ」と語っている事から、モグリや違法取得者には事欠かないのだろうか……

*18 挿絵では甲羅と前ヒレがカメで、頭と後ろ脚と尻尾が牛のキメラと呼べそうな見た目。気に入るかはともかく、ライオスなら興味を持ちそうである。

*19 日本風に例えるなら、本来は肉の代用品として作られた豆腐料理である『がんもどき』を、『ガンモドキ』という生物の肉の料理だという事にするような物だろうか。

*20 ダンプリング(英語: dumpling)とは、小麦粉をねってゆでただんご、果物入り焼き団子のこと、ないしは卵・牛乳で練り、団子状にしてゆでたものでシチューやスープに浮かしたり、あるいはゆでたじゃがいも、小麦粉、米、または両方に塩と水を加えて練り上げ、丸型に整えてから茹でたり、蒸したりしたもの。世界中にある。

*21 小柄なハーフフットの女性の姿になれたり擬態がメイン戦略である事、そのまま飛べる事を考えると、実態より膨らんで大きくなっているだけで本来の質量はかなり小さいのかもしれない。