ガブリエーレ

初出:第302話

家族構成

夫:初代ギーベ・グレッシェル (先々代アウブ・エーレンフェストの弟)
 息子:ガブリエーレの長男(グレッシェルの跡継ぎ候補だったが、ベーゼヴァンスの神殿入りの数年後に早逝*1
 娘:ヴェローニカ
  孫:ゲオルギーネ
   曾孫:アルステーデ
    玄孫:ベネディクタ
   曾孫:ヴォルフラム
   曾孫:ディートリンデ
  孫:コンスタンツェ
   曾孫:リュディガー
   曾孫:コンスタンツェの娘*2
  孫:ジルヴェスター
   曾孫:ヴィルフリート
   曾孫:シャルロッテ
   曾孫:メルヒオール
   曾孫:ヘンリエッテ
 息子:ベーゼヴァンス (神殿長)

父:先々代アウブ・アーレンスバッハ*3
 兄or弟:先代アウブ・アーレンスバッハ*4
  甥:ギーゼルフリート
   又姪:元第一夫人の長女
   又姪:元第一夫人の次女
   又姪:元第一夫人の三女(レティーツィアの母)
   又甥:ブラージウス(元第二夫人の息子)
   又甥:ブラージウスの同母兄弟
   又姪:アルステーデ(上記と同一人物)
   又甥:ヴォルフラム(上記と同一人物)
   又姪:ディートリンデ(上記と同一人物)
   又姪:レティーツィア(ギーゼルフリートの養女)
  甥:ギーゼルフリートの弟
   又甥or姪:第一夫人の子(捕縛された)
   又甥or姪:第二夫人の子(即死毒にて死亡)
   又姪:アウレーリア(第三夫人の娘)
   又姪:マルティナ(第三夫人の娘)

地位

階級:領主一族→上級貴族
職種:領主候補生→次期領主(予定)の第一夫人→伯爵夫人(第一夫人)

作中での活躍

アーレンスバッハから嫁いできた姫君で、ヴェローニカ前神殿長の母親。
フルネームは「ガブリエーレ・トータ・アーレンスバッハ」。結婚後は「ガブリエーレ・トータ・アーレンスバッハ・フラオ・エーレンフェスト」から、上級貴族となり「ガブリエーレ・トータ・アーレンスバッハ・フラオ・グレッシェル」に変化したものと思われる。
アーレンスバッハの領主候補生としては魔力が低かった。先々代の弟に領地対抗戦で優しくされて惚れ込んで、父親の権力にすがって、輿入れしてきた。*5
次期アウブと目されていた先々代の弟は*6、既に第一夫人としてライゼガング伯爵の娘と結婚しており、夫人との間に1男1女があった(この子供たちは領主候補生として育てられていた*7)。ガブリエーレの輿入れにより、第一夫人を第二夫人へ落すことになった*8上に、ガブリエーレがエーレンフェストに馴染もうとしなかった*9ことから、領地内が乱れることを懸念した当時の領主によって、夫は次期領主候補から外され*10、直轄地から土地を与えられて伯爵に封じられ*11初代ギーベ・グレッシェルとなった*12
より具体的には、結婚後もエーレンフェストの領主一族ではなく、大領地のお姫様モードを改めなかった為、順位の低いエーレンフェストの第一夫人が務まらないことから、アウブ・アーレンスバッハとの協議の上で、次期領主がギーベになった。その際、ガブリエーレの子供を、エーレンフェストの領主か領主の第一夫人にするという契約も交わされた。*13
大領地の姫君で第一夫人として尊重はされていたが、夫は第二夫人となってしまった妻を愛していたため、義務的な関係だった。*14上記のようなガブリエーレの我侭に端を発した経緯からか、第一夫人と第二夫人の異母兄弟同士(おそらくは本人同士も)の関係はかなり悪かった。
自分の派閥を作るため、アーレンスバッハから連れてきた自分の側近をエーレンフェストの貴族と婚姻させようとしたが、上級貴族は誰も彼もその性格と経緯から関係が悪いライゼガングと繋がりがあるため容易ではなかった。魔力が高めでライゼガングに反発心を抱く中級貴族を積極的に取り込み、勢力を築いていった。*15
元々上級貴族であった側近の子孫は、中級貴族の割に属性の適性数が多く、上級並みの力を持つこととなり、ギーベ・ゲルラッハなどは、ライゼガングに頭を抑えられていることに対して色々と思うところがあった。*16
エーレンフェストに馴染めなかったことから、自分の子供の後ろ盾となり、守るために裏切らない臣下を必要とし、自分の忠臣達とその子等に名捧げを強要した。*17
ダールドルフ子爵がガブリエーレの名捧げ強要を説明した際に、ガブリエーレと共にやって来た母親に「アーレンスバッハではエーレンフェストに比べると、名捧げが頻繁に行われている」「名も捧げられぬ臣下など信用できない」と言われて育ったと言及した*18が、ゲオルギーネによる内部分裂とヴェローニカ派の権勢が確立したことを理由に強要はなくなったためジルヴェスターは名捧げを強要していたこと自体知らなかった。また、アーレンスバッハにてそうした文化に関する描写がなく、本当なのか単なる方便だったのか真偽は不明である。

アーレンスバッハの文化や流行をエーレンフェストに持ち込んだ。*19
「このような田舎では住みにくい」とずっとアーレンスバッハに帰りたがっていた。
三人目の子を為した後、産後の肥立ちが悪く、幼い子供を残して亡くなった。*20

旧ヴェローニカ派は、ガブリエーレが連れてきた側近とライゼガングに反発心を抱く中級貴族を積極的に取り込んで生まれた勢力であり、彼女の輿入れが現在まで続くエーレンフェスト内の対立の元凶となっている。
しかしながら、これも大領地の視点では、大領地の姫を迎えておきながら領主候補生を上級貴族に落とし、順位を上げるでもなく、アーレンスバッハとの関係を深めるわけでもなく、領地内の貴族を抑えることができなかった力のない当時のアウブの力量不足と見られている*21。しかし、その後ガブリエーレの血族であるディートリンデの非常識な振る舞いに、上記の視点でもって非難していたジークリンデが絶句しており、アーレンスバッハないしガブリエーレの縁者が彼女が思う大領地の視点からかけ離れていることを実感したのかその後はこの件に関して何も言わなくなった。実際、嫁いだ領地のことを考えないガブリエーレの縁者を第一夫人にした結果が、後のアーレンスバッハの解体につながっている。

文化面では、エーレンフェストに新しい文化を次々と持ち込んでいる。単色染めを流行らせてた結果、エーレンフェストの貴族社会では均一に染められた布が最上となった。その結果として、元々エーレンフェストにあった絞り染めや蝋結染は廃れてしまう*22

作中では登場しないものの、アーレンスバッハの領主候補生として出来が悪いのもあってかあまりよく扱われず、あくまでも義務として接しただけでこれといった好意などなかった異性に惚れるなど曾孫娘であるディートリンデと行動や境遇に類似点が多い。*23


経歴

(年代はマインの誕生を0年とする)
前60~前50年頃 エーレンフェストに輿入れし、初代ギーベ・グレッシェルの第一夫人になる*24
~前45 or 前44年 第一子を出産
 前43年夏 ヴェローニカ(第二子)を出産*25*26
~前38年*27 ベーゼヴァンス(第三子)を出産。
~前37年*28 産後の肥立ちが悪く死亡。*29

コメント

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  • 歴史経緯だが、縁談はアーレンが上位だから断れず、ガブ性質で領内荒れると伯爵に落とし→その娘は次期第一夫人にしろ、と来てるが伯爵に封じようとした時点であれこれ言われて阻止されなかったのはなんでだろう、当時のアウブが突然決めてとっとと追い出したのかとも思ったがグレッシェル改造がある以上数年の準備期間はあったと思うんだが。 (2020-09-14 10:35:14)
    • どれかのQ&A作者回答だと、領主候補生として次期領主になれる立場にしろはエーレンとして許容できなかったけど、次期領主の第一夫人なら許容できる範囲だったというものがあったから、ダブルバインドに似たような状態だった可能性はあります(作中に記述はありませんが) ガブの娘を次期領主にしろ(なれる立場にしろ)は圧力かかっても阻止できた、しかしそのかわりに…と (2020-09-14 21:00:09)
  • 最新の変更部分、すべてエーレンフェ「ル」トになっています。エーレンフェ「ス」トですよね。 (2021-11-11 03:56:05)
    • 直しました。 (2021-11-11 04:08:46)
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最終更新:2024年08月07日 20:50

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*23 ふぁんぶっく7にて、ディートリンデにそっくりで自分の望みにまっすぐな性格とされた

*24 第345話 12年春より八十年ほど昔に、ドレヴァンヒェルがネバネバを用いた下水道の作成と利用方法を発表。それから十年以上が経過しエーレンフェストでネバネバを有効活用することの許可が下りたが、丁度その頃、ガブリエーレの輿入れによる領地内混乱を避けた、当時のアウブ・エーレンフェストの判断で、次期領主候補も含む領主一族4人が上級落ちしてエーレンフェストの街から出た。すなわち、前60年頃に輿入れ

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*26 ふぁんぶっく7 キャラクター設定資料集

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*28 ベーゼヴァンスは冬生まれの模様(※1)なので、出産時期によっては出産後数か月後は翌年春になる為、死亡時期は前37~前43年。 ヴェローニカが忠実な臣下を名捧げで作る方法をガブリエーレに教えられている(※2)ことから、ヴェローニカがそれが理解できる年までは生きていたと考えた場合は、前37年寄りの可能性が高い?/※1 指輪の色が赤(アニメ17話)、ただし成人後に姉から与えられた指輪、※2 2020/03/10活動報告、2020/04/10感想返し

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