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零 ~濡鴉ノ巫女~ - (2019/05/03 (金) 22:02:33) の1つ前との変更点
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//↑記事を全体的に追記修正。ただしゼルダ無双ではなく、レゾナンスやゼスティリア辺りを参考に書いてみました。
//問題点と賛否両論を一緒くたにするのはこの記事に限らず疑問があったので分けて追記しました。
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*零 ~濡鴉ノ巫女~
【ぜろ ぬれがらすのみこ】
|ジャンル|ホラーアクションアドベンチャー|&amazon(B00LWY22E0)|
|対応機種|Wii U|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|任天堂&br()コーエーテクモゲームス&br()|~|
|発売日|2014年9月27日|~|
|定価|6,600円(税別)|~|
|レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|WiiU移行となりいろいろと進化&br()バトルは高評価&br()より質感を高めたグラフィック|~|
|>|>|CENTER:''[[零シリーズリンク>零シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
----
**ストーリー
「日上山」はかつて霊場として崇められ、その周辺には特殊な信仰が伝えられていた。~
この山では、「水」を御神体とし、「人は水から生まれ、水へ還る」という、輪廻の教えがあった。~
その為、この山には「死を迎える者」が訪れ、この山の水に触れて最期を迎えることで、正しく命を終えることができると信じられていた。
また、特異な儀式や風習が残っているとされ、
陰惨な事件や不思議な出来事があったことも多数報告されている。
物語は、霊山と呼ばれる「日上山」を舞台に~
不来方 夕莉(こずかた ゆうり)、放生 蓮(ほうじょう れん)、雛咲 深羽(ひなさき みう)の3人によって織り成される怪異幻想譚である。
----
**概要
-コーエーテクモゲームスの和風ホラーゲーム『Project Zero』シリーズの第7弾。表現(描画)には同社より発売された『DEAD OR ALIVE5』の技術が活用されている。
--キャッチフレーズは&bold(){Wii Uで体験する濡れる恐怖}で、水をテーマとしている。物語の重要な要素であり演出にも大きく影響している。
----
**ゲームシステム・前作からの変更点
''ゲーム進行''
-今作でも、三人の主人公を操作してストーリーを進めていく。各章ごとに操作キャラクターはチェンジする。
--不来方 夕莉
---射影機を使って戦う。
---使用できる強化レンズが多く、比較的脚も早い。
--雛咲 深羽
---過去作にも登場した雛咲 深紅の娘。高い霊力を持つ。夕莉と同じ射影機を使って戦う。
---豊富な強化レンズに加え、固有の能力である&bold(){スロー撮影}が使える((霊力を消費している間、霊の動きをスローにする。))。夕莉と比べ、移動速度がやや遅い。
--放生 蓮
---作家。次回作の題材として日上山周辺に見られる風習、「弔写真」を調べる内に…。
---夕莉とは異なる&bold(){複眼射影機}を使う((強化レンズの換装はできないが、4連射(強化することで8連射)攻撃ができる。))。
-過去作と異なり、ミッション選択制である。
--これにより霊リスト埋めや、取り逃したファイルの回収がやりやすくなった。
--また回復アイテムやフィルムは次の章へ持ち越せず一つのミッションごとに規定数支給されるようになった。支給される量はミッションや難易度ごとに異なる。
--足りないと感じるならポイントを消費してショップで購入できるが、その分スコアから減点される。
--ミッションクリア時の所持アイテムは、クリアリザルト時に未使用分がスコアとして計算される。
-本作はマルチエンディングであり、夕莉が2つ、深羽が2つ、蓮は4つのエンディングが用意されている。
--最終ミッションでの行動で分岐し、エンディングによってもらえる特典が異なる。
''撮影バトル''
-操作方法
--「ZR」ボタン射影機での攻撃(撮影)を行う。
--「R」ボタンで強化レンズの特殊攻撃を行う。
--十字ボタン「上下」で強化レンズの切り替えができる。
--十字ボタン「左右」でフィルム切り替えができる。
--「ZL」ボタンで対象をロックオン可能。
--「左スティック+ZL」ボタンの同時押しでパッと振り返ることが可能。
-フェイタルフレーム
--相手の攻撃直前のタイミングでこちらの攻撃を当てる、回避した直後などで発生する。~
ダメージアップ効果+相手を押し戻す+更に追撃可能といった効果がある。~
成功すると画面左上に表示がでて数字もでるが、この間が追撃(連射)タイムとなる。~
時間は非常に短いが、フィルム消費がないので気にせず連射できる。~
フェイタル中にもフィルム変更可能。
-怨霊を撮影した際に霊片と呼ばれる欠片状のものが飛び散るようになり、怨霊本体と霊片を同時に撮影するとダメージが増加するようになった。
--このため、従来作のようにじっくりフェイタルフレームを待って大ダメージを狙うだけが効率的ではなく、連続撮影して霊片との同時撮影ダメージを稼ぐというゴリ押しも十分戦法として通用するレベルになった。
''Wiiパッドでの操作''
-今作では、WiiUゲームパッドを射影機に見立て、操作する。
--パッドのジャイロセンサーを使用し、自身があたかも射影機を持っている感覚でプレイできる。
---ジャイロセンサーによる操作が苦手な場合はスティック操作に設定できる。
---操作は「ジャイロ+Rスティック」または「Rスティックのみ」の2種類。カメラの感度や反転もオプションで個別に変更可能。
''影見''
-日上山周辺に伝わる特殊な力。道中で迷ったら「ZR」ボタンを長押しで影見を使用する。
--消えた人や物の影を見ることができる。多くのステージではこれを追い目的地を目指すため、迷うことはほぼ無い。
---影身を行うには、寄香(よすが)と呼ばれる消えた人の想いが強く残る品を入手する必要がある。
''看取り''
-撃退した霊に触れることで、霊の過去・死に際を見ることが出来る。
--従来では軽視されていた雑魚霊のバックボーンや、物語の根幹に関わる記憶を垣間見ることができる。
--また一部の霊は特定のタイミングで戦闘中でも看取ることができる。残り体力に関係なく一撃で倒せるため攻略の面でも重要である。
''濡れる''
-文字通り、雨や水気の多い場所ではキャラクターの体が濡れる演出が入る。
--この時、移動速度が落ちたり霊の出現率があがる等の要素がある。
---特に女性キャラクターの場合は、肌にピッタリ張り付きスケスケになる衣装が非常にエロい。
--また、一部の霊による攻撃を受けると&bold(){夜泉濡}という状態になる。
---キャラクターの体が濡れるのは共通なのだが、徐々にダメージを受けるので、アイテム「清めの火」を使うか、早く霊を倒す必要がある。
--画面右下のメーターに濡れ具合を示しており、怨霊に見つかりやすくなる・被ダメージ量の増減といったデメリットと射影機による攻撃が強くなるといった一部メリットがある。
---「夜泉濡」状態となるとメーターが赤紫に変化し、防御力低下+体力が徐々に減少する状態になってしまう。
''特典要素''
-本作にも、クリア要素が用意されている。
--追加コスチュームには、白無垢といった和風テイストの他、水着(夕莉用)やマイクロビキニ+マフラー(深羽用)といった変化球も。
--またおまけストーリーとして、DOAシリーズの登場人物である「あやね」を操作するショートストーリーが解禁される。
---DOAシリーズを手がけるTeam NINJAが監修してしており、ストーリーは依頼を受けたあやねが行方不明の少女を捜すというもの。
---ゲーム的には本編より隠密行動(スニーキング)を重視した内容で、過去作に登場する霊石灯と新要素である「紫糸」を駆使する。
----
**評価点
''グラフィック''
-本作はWiiUでの発売となったことに伴い、シリーズ初のHD作品となっている。~
そのため、次世代ハードの性能を存分に活かし、より美麗となったグラフィックとなっている。
--その恩恵により女性キャラクター、更には女性型幽霊すら美しくなった。
--シリーズの顔でもある怨霊達も、よりおぞましい姿でプレイヤーを歓迎してくれる。
--''濡れる恐怖''がコンセプトというだけあってキャラクターが濡れた際の服や肌の質感はかなりのもの。
---しかも濡れた度合いに応じて、''衣服の肌への張り付き方や透け具合まで変化する''という徹底した拘りっぷりを見せてくれる。
#region(そしてお馴染みの…)
---パンチラもあるにはあるが、今作で特筆すべきはやはり&bold(){乳揺れ}だろう。
---走っては揺れ歩いても揺れ、挙句女性型幽霊も揺れる始末…
---だが本作はそれだけではなく…。
#endregion
--グラフィックの向上により、動くものと動かないものの区別がほぼつかなくなり、怖さが倍増している。
''撮影バトル''
-新しい撮影バトルは評価が高い。
--射影機を使って敵を撮影する戦闘はアクションゲームとしてしっかり作られている。
--敵の行動をじっくりみて攻撃をする瞬間などチャンスのポイントでシャッターを切る事で大ダメージを与えられるのは中々のもの。
---他にも戦略的要素として、敵を鈍足化したり、攻撃でHPを吸収したりと必殺攻撃のようなものもあり、上手く使うことで上手く闘う事ができる。
--クリアーしてもらえるポイントで射影機の射程や攻撃力なども強化が可能で育成要素もある。
--マップやクリーチャーのボリュームは多く、飽きや作業感を感じさせることはない。
''ストーリー''
-本作では、シリーズ中でもかなり直球に「死」という要素を取り扱っている。
-物語の舞台となるのは、「日上山」と呼ばれる霊山で、自殺の名所という設定。そのためか、主要人物や怨霊も、その多くがここで自殺、または自殺未遂を行っているという。
--従って、過去作のような単純なホラーゲーとしての恐怖だけでなく、希死念慮に囚われた人々が発する特有の陰鬱さも加わり、かなり重い話である。
--ゲーム中でキャラが自殺する際、相手の経緯などを考慮せずにその場凌ぎの精神論で説き伏せて終わりというものもあるが、本作の場合、「看取る」(みとる)という要素があり、怨霊を倒した際に怨霊が消滅する前に触れるアクションを行うことで、その怨霊が死に至る過程を見ることができるという、物語の核心となる重要な要素となっている。
-明らかに重そうな雰囲気の漂うシナリオと、プレイヤーを引き込むかのような先が読めない展開が評価されている。
-また、過去作との絡みもある。既存シリーズをプレイしてると知った名前や御家の名前等でニヤリとさせられるものもある。~
話の根幹にいるのはやはり麻生博士だが、初代零の主人公が登場するなどファンサービスは多い。
''難易度''
-今作ではEASY,NORMAL,NIGHTMAREの3種類が用意されている。NIGHTMAREが追加されるのはクリア後。
--EASYモード時のスコアは記録されないので注意。
''音楽・音声''
-SEや天野月氏の主題歌、AnJu氏のテーマはゲーム全体としては和風ホラー調の重苦しい雰囲気にマッチしている。
-声優陣も種田梨沙、鈴木達央、内田真礼といった声優が起用されている。
''移動速度向上''
-MAPが広くなったためか、屋外時の移動速度が全体的に上昇している。フィールド上の探索も楽になった。
**賛否両論点
''WiiUゲームパッドの使い方への賛否''
-本作の醍醐味とも言えるものだが、やはりというべきかこの点の賛否は大きい。
--ただ客観的に見れば、本作の娯楽要素としてしっかり活用している部類であるということは特記しておく。
''一部難解なストーリー''
-ストーリーの全容を理解するためには、それ相応の情報収集能力を要する。
--このうえしっかり理解するにはプレイヤーもある程度知恵を絞らないといけない。人によっては説明不足と思われても仕方ない部分も。
--「鉈を持った男の霊」はある意味本作で起こった惨劇の元凶の一人と言える存在なのだが、彼の行動原理については通常プレイで手に入るファイルのみでは曖昧な描写となっており、核心部分はファイルリストコンプリートの特典である強化レンズ「聲」((ロックオン撮影した怨霊の心の声が聞こえるというもの。声の内容は基本的に聞かずとも物語の理解に影響は出ず、聞けば更に理解が深まるという程度のものなのだが、唯一の例外が「鉈を持った男の霊」である。))を使用した際の音声でしか判明しない。
**問題点
''手のギミック''
-前作でもあった、アイテム拾得時に手を伸ばすモーションが入る。
-一定確率で幽霊の手が出てきて、掴まれるという演出はそのままだが、一部システムが変更されている。
--掴まれている間はダメージを受け続けるため、早く振りほどく必要がある。
---前作と異なり、拾い損ねたアイテムが消失しない、という改良点はある。
--また手を伸ばす時、画面端を注視していれば簡単に回避できる。
''オートセーブの弊害''
-前述したとおりエンディングごとにクリア特典が用意されているのだが、本作はオートセーブの為分岐前でデータを残しておくことができない。
--そのためすべての特典を入手する場合は最終ミッションを最低4周はしなくてはならない。
--難易度は問わないのと、道中の戦闘は大半が無視できるのが救い。
''霊リスト''
-今作で霊リストに登録されるのは基本的に敵として登場する霊のみ。
--今までと違い地縛霊などは登録されなくなってしまった。
--コンプ自体は楽になったが…。
----
**総評
なかなか用途を見出しづらいゲームパッドをフル活用した作品。~
シリーズ本来の恐怖感は薄らいだ印象はあるが、シリーズ未プレイのユーザーにお勧めしたい一作である。~
WiiUを持っており、かつホラーゲーに興味があるなら買って損はないだろう。
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**余談
-本作の発売と前後して、映画『劇場版 零 ゼロ』が公開((原作は大塚英志著の『零 ~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い』))され、またマンガボックス内にてウェブコミック『零 影巫女』(原作:天樹征丸 作画:hakus)がスタートする等、各種媒体でメディアミックスが行われた。
-2018年12月7日発売の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に不来方夕莉がアシストフィギュアとして登場する。
//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。
//↑記事を全体的に追記修正。ただしゼルダ無双ではなく、レゾナンスやゼスティリア辺りを参考に書いてみました。
//問題点と賛否両論を一緒くたにするのはこの記事に限らず疑問があったので分けて追記しました。
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*零 ~濡鴉ノ巫女~
【ぜろ ぬれがらすのみこ】
|ジャンル|ホラーアクションアドベンチャー|&amazon(B00LWY22E0)|
|対応機種|Wii U|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|任天堂&br()コーエーテクモゲームス&br()|~|
|発売日|2014年9月27日|~|
|定価|6,600円(税別)|~|
|レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|WiiU移行となりいろいろと進化&br()バトルは高評価&br()より質感を高めたグラフィック|~|
|>|>|CENTER:''[[零シリーズリンク>零シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**ストーリー
「日上山」はかつて霊場として崇められ、その周辺には特殊な信仰が伝えられていた。~
この山では、「水」を御神体とし、「人は水から生まれ、水へ還る」という、輪廻の教えがあった。~
その為、この山には「死を迎える者」が訪れ、この山の水に触れて最期を迎えることで、正しく命を終えることができると信じられていた。
また、特異な儀式や風習が残っているとされ、
陰惨な事件や不思議な出来事があったことも多数報告されている。
物語は、霊山と呼ばれる「日上山」を舞台に~
不来方 夕莉(こずかた ゆうり)、放生 蓮(ほうじょう れん)、雛咲 深羽(ひなさき みう)の3人によって織り成される怪異幻想譚である。
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**概要
-コーエーテクモゲームスの和風ホラーゲーム『Project Zero』シリーズの第7弾。表現(描画)には同社より発売された『DEAD OR ALIVE5』の技術が活用されている。
--キャッチフレーズは&bold(){Wii Uで体験する濡れる恐怖}で、水をテーマとしている。物語の重要な要素であり演出にも大きく影響している。
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**ゲームシステム・前作からの変更点
''ゲーム進行''
-今作でも、三人の主人公を操作してストーリーを進めていく。各章ごとに操作キャラクターはチェンジする。
--不来方 夕莉
---射影機を使って戦う。
---使用できる強化レンズが多く、比較的脚も早い。
--雛咲 深羽
---過去作にも登場した雛咲 深紅の娘。高い霊力を持つ。夕莉と同じ射影機を使って戦う。
---豊富な強化レンズに加え、固有の能力である&bold(){スロー撮影}が使える((霊力を消費している間、霊の動きをスローにする。))。夕莉と比べ、移動速度がやや遅い。
--放生 蓮
---作家。次回作の題材として日上山周辺に見られる風習、「弔写真」を調べる内に…。
---夕莉とは異なる&bold(){複眼射影機}を使う((強化レンズの換装はできないが、4連射(強化することで8連射)攻撃ができる。))。
-過去作と異なり、ミッション選択制である。
--これにより霊リスト埋めや、取り逃したファイルの回収がやりやすくなった。
--また回復アイテムやフィルムは次の章へ持ち越せず一つのミッションごとに規定数支給されるようになった。支給される量はミッションや難易度ごとに異なる。
--足りないと感じるならポイントを消費してショップで購入できるが、その分スコアから減点される。
--ミッションクリア時の所持アイテムは、クリアリザルト時に未使用分がスコアとして計算される。
-本作はマルチエンディングであり、夕莉が2つ、深羽が2つ、蓮は4つのエンディングが用意されている。
--最終ミッションでの行動で分岐し、エンディングによってもらえる特典が異なる。
''撮影バトル''
-操作方法
--「ZR」ボタン射影機での攻撃(撮影)を行う。
--「R」ボタンで強化レンズの特殊攻撃を行う。
--十字ボタン「上下」で強化レンズの切り替えができる。
--十字ボタン「左右」でフィルム切り替えができる。
--「ZL」ボタンで対象をロックオン可能。
--「左スティック+ZL」ボタンの同時押しでパッと振り返ることが可能。
-フェイタルフレーム
--相手の攻撃直前のタイミングでこちらの攻撃を当てる、回避した直後などで発生する。~
ダメージアップ効果+相手を押し戻す+更に追撃可能といった効果がある。~
成功すると画面左上に表示がでて数字もでるが、この間が追撃(連射)タイムとなる。~
時間は非常に短いが、フィルム消費がないので気にせず連射できる。~
フェイタル中にもフィルム変更可能。
-怨霊を撮影した際に霊片と呼ばれる欠片状のものが飛び散るようになり、怨霊本体と霊片を同時に撮影するとダメージが増加するようになった。
--このため、従来作のようにじっくりフェイタルフレームを待って大ダメージを狙うだけが効率的ではなく、連続撮影して霊片との同時撮影ダメージを稼ぐというゴリ押しも十分戦法として通用するレベルになった。
''Wiiパッドでの操作''
-今作では、WiiUゲームパッドを射影機に見立て、操作する。
--パッドのジャイロセンサーを使用し、自身があたかも射影機を持っている感覚でプレイできる。
---ジャイロセンサーによる操作が苦手な場合はスティック操作に設定できる。
---操作は「ジャイロ+Rスティック」または「Rスティックのみ」の2種類。カメラの感度や反転もオプションで個別に変更可能。
''影見''
-日上山周辺に伝わる特殊な力。道中で迷ったら「ZR」ボタンを長押しで影見を使用する。
--消えた人や物の影を見ることができる。多くのステージではこれを追い目的地を目指すため、迷うことはほぼ無い。
---影身を行うには、寄香(よすが)と呼ばれる消えた人の想いが強く残る品を入手する必要がある。
''看取り''
-撃退した霊に触れることで、霊の過去・死に際を見ることが出来る。
--従来では軽視されていた雑魚霊のバックボーンや、物語の根幹に関わる記憶を垣間見ることができる。
--また一部の霊は特定のタイミングで戦闘中でも看取ることができる。残り体力に関係なく一撃で倒せるため攻略の面でも重要である。
''濡れる''
-文字通り、雨や水気の多い場所ではキャラクターの体が濡れる演出が入る。
--この時、移動速度が落ちたり霊の出現率があがる等の要素がある。
---特に女性キャラクターの場合は、肌にピッタリ張り付きスケスケになる衣装が非常にエロい。
--また、一部の霊による攻撃を受けると&bold(){夜泉濡}という状態になる。
---キャラクターの体が濡れるのは共通なのだが、徐々にダメージを受けるので、アイテム「清めの火」を使うか、早く霊を倒す必要がある。
--画面右下のメーターに濡れ具合を示しており、怨霊に見つかりやすくなる・被ダメージ量の増減といったデメリットと射影機による攻撃が強くなるといった一部メリットがある。
---「夜泉濡」状態となるとメーターが赤紫に変化し、防御力低下+体力が徐々に減少する状態になってしまう。
''特典要素''
-本作にも、クリア要素が用意されている。
--追加コスチュームには、白無垢といった和風テイストの他、水着(夕莉用)やマイクロビキニ+マフラー(深羽用)といった変化球も。
--またおまけストーリーとして、DOAシリーズの登場人物である「あやね」を操作するショートストーリーが解禁される。
---DOAシリーズを手がけるTeam NINJAが監修してしており、ストーリーは依頼を受けたあやねが行方不明の少女を捜すというもの。
---ゲーム的には本編より隠密行動(スニーキング)を重視した内容で、過去作に登場する霊石灯と新要素である「紫糸」を駆使する。
----
**評価点
''グラフィック''
-本作はWiiUでの発売となったことに伴い、シリーズ初のHD作品となっている。~
そのため、次世代ハードの性能を存分に活かし、より美麗となったグラフィックとなっている。
--その恩恵により女性キャラクター、更には女性型幽霊すら美しくなった。
--シリーズの顔でもある怨霊達も、よりおぞましい姿でプレイヤーを歓迎してくれる。
--''濡れる恐怖''がコンセプトというだけあってキャラクターが濡れた際の服や肌の質感はかなりのもの。
---しかも濡れた度合いに応じて、''衣服の肌への張り付き方や透け具合まで変化する''という徹底した拘りっぷりを見せてくれる。
#region(そしてお馴染みの…)
---パンチラもあるにはあるが、今作で特筆すべきはやはり&bold(){乳揺れ}だろう。
---走っては揺れ歩いても揺れ、挙句女性型幽霊も揺れる始末…
---だが本作はそれだけではなく…。
#endregion
--グラフィックの向上により、動くものと動かないものの区別がほぼつかなくなり、怖さが倍増している。
''撮影バトル''
-新しい撮影バトルは評価が高い。
--射影機を使って敵を撮影する戦闘はアクションゲームとしてしっかり作られている。
--敵の行動をじっくりみて攻撃をする瞬間などチャンスのポイントでシャッターを切る事で大ダメージを与えられるのは中々のもの。
---他にも戦略的要素として、敵を鈍足化したり、攻撃でHPを吸収したりと必殺攻撃のようなものもあり、上手く使うことで上手く闘う事ができる。
--クリアーしてもらえるポイントで射影機の射程や攻撃力なども強化が可能で育成要素もある。
--マップやクリーチャーのボリュームは多く、飽きや作業感を感じさせることはない。
''ストーリー''
-本作では、シリーズ中でもかなり直球に「死」という要素を取り扱っている。
-物語の舞台となるのは、「日上山」と呼ばれる霊山で、自殺の名所という設定。そのためか、主要人物や怨霊も、その多くがここで自殺、または自殺未遂を行っているという。
--従って、過去作のような単純なホラーゲーとしての恐怖だけでなく、希死念慮に囚われた人々が発する特有の陰鬱さも加わり、かなり重い話である。
--ゲーム中でキャラが自殺する際、相手の経緯などを考慮せずにその場凌ぎの精神論で説き伏せて終わりというものもあるが、本作の場合、「看取る」(みとる)という要素があり、怨霊を倒した際に怨霊が消滅する前に触れるアクションを行うことで、その怨霊が死に至る過程を見ることができるという、物語の核心となる重要な要素となっている。
-明らかに重そうな雰囲気の漂うシナリオと、プレイヤーを引き込むかのような先が読めない展開が評価されている。
-また、過去作との絡みもある。既存シリーズをプレイしてると知った名前や御家の名前等でニヤリとさせられるものもある。~
話の根幹にいるのはやはり麻生博士だが、初代零の主人公が登場するなどファンサービスは多い。
''難易度''
-今作ではEASY,NORMAL,NIGHTMAREの3種類が用意されている。NIGHTMAREが追加されるのはクリア後。
--EASYモード時のスコアは記録されないので注意。
''音楽・音声''
-SEや天野月氏の主題歌、AnJu氏のテーマはゲーム全体としては和風ホラー調の重苦しい雰囲気にマッチしている。
-声優陣も種田梨沙、鈴木達央、内田真礼といった声優が起用されている。
''移動速度向上''
-MAPが広くなったためか、屋外時の移動速度が全体的に上昇している。フィールド上の探索も楽になった。
**賛否両論点
''WiiUゲームパッドの使い方への賛否''
-本作の醍醐味とも言えるものだが、やはりというべきかこの点の賛否は大きい。
--ただ客観的に見れば、本作の娯楽要素としてしっかり活用している部類であるということは特記しておく。
''一部難解なストーリー''
-ストーリーの全容を理解するためには、それ相応の情報収集能力を要する。
--このうえしっかり理解するにはプレイヤーもある程度知恵を絞らないといけない。人によっては説明不足と思われても仕方ない部分も。
--「鉈を持った男の霊」はある意味本作で起こった惨劇の元凶の一人と言える存在なのだが、彼の行動原理については通常プレイで手に入るファイルや看取りで見られる過去の映像のみでは曖昧な描写となっており、核心部分はファイルリストコンプリートの特典である強化レンズ「聲」((登場人物や怨霊をロックオン撮影することで、対象の心の声が聞こえるというもの。声の内容は基本的に聞かずとも物語の理解に影響は出ず、聞けば更に理解が深まるという程度のものなのだが、唯一の例外が「鉈を持った男の霊」である。))を使用した際の音声でしか判明しない。
**問題点
''手のギミック''
-前作でもあった、アイテム拾得時に手を伸ばすモーションが入る。
-一定確率で幽霊の手が出てきて、掴まれるという演出はそのままだが、一部システムが変更されている。
--掴まれている間はダメージを受け続けるため、早く振りほどく必要がある。
---前作と異なり、拾い損ねたアイテムが消失しない、という改良点はある。
--また手を伸ばす時、画面端を注視していれば簡単に回避できる。
''オートセーブの弊害''
-前述したとおりエンディングごとにクリア特典が用意されているのだが、本作はオートセーブの為分岐前でデータを残しておくことができない。
--そのためすべての特典を入手する場合は最終ミッションを最低4周はしなくてはならない。
--難易度は問わないのと、道中の戦闘は大半が無視できるのが救い。
''霊リスト''
-今作で霊リストに登録されるのは基本的に敵として登場する霊のみ。
--今までと違い地縛霊などは登録されなくなってしまった。
--コンプ自体は楽になったが…。
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**総評
なかなか用途を見出しづらいゲームパッドをフル活用した作品。~
シリーズ本来の恐怖感は薄らいだ印象はあるが、シリーズ未プレイのユーザーにお勧めしたい一作である。~
WiiUを持っており、かつホラーゲーに興味があるなら買って損はないだろう。
----
**余談
-本作の発売と前後して、映画『劇場版 零 ゼロ』が公開((原作は大塚英志著の『零 ~ゼロ~ 女の子だけがかかる呪い』))され、またマンガボックス内にてウェブコミック『零 影巫女』(原作:天樹征丸 作画:hakus)がスタートする等、各種媒体でメディアミックスが行われた。
-2018年12月7日発売の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に不来方夕莉がアシストフィギュアとして登場する。